JP4688392B2 - 異性化及び/又は光学的反転したタンパク質及びタンパク質断片の測定法 - Google Patents

異性化及び/又は光学的反転したタンパク質及びタンパク質断片の測定法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、体液などの生物学的試料中における非コラーゲン軟骨タンパク質及び素の断片のイムノアッセイに係わる。
かかるタンパク質及びタンパク質断片は、関節疾患のインデックスとして役立つ。
【0002】
【従来の技術】
リューマチ性関節炎(RA)は、工業国及び開発途上国の如何を問わずその人口のほぼ1%が罹患する、重篤な慢性の且つ進行性の疾患である(Harris 1993)。RAの病因には環境、遺伝及び成長にかかわる要因が関与しているのであるが、現在はRAは自己免疫疾患であることが広く受け入れられている。骨関節炎(OA)は、工業国の人口の8%以上が罹患している慢性疾患であり、この疾病はまた、種々の関節部の関節軟骨を侵し、ある免疫成分がこの疾病の病態病理学の一部として観察されているものの、OAは、自己免疫疾患とは見なされていない。
【0003】
RA及びOAの主要な臨床症状は、軟骨の異常と分解である。しかしながら、関節炎患者で進行する軟骨分解を直接的に評価することは、かかるプロセスの特異的マーカーが臨床の実際において利用不能であったため今までは困難であった(Moeller 1998)。RAの臨床診断においては、患者は、痛みなどの疾病症状及び機能障害並びに関節破壊により惹起される移動性に関連した諸問題に応じて点数表示により評価されている。多くの標準化評価システムが導入されてきたものの、かかるパラメータを定量化することは困難である(Stucki et al. 1997)。RA患者の評価を行うために使用されるその他のマーカー、例えばC−反応性タンパク質やリューマチ因子などは、本疾患に関与する炎症プロセスに対しては特異的であるが、軟骨破壊の程度に直接的に関連するわけではなく、RAに特異的であるわけではない(Wollheim 1996)。目下のところ、関節炎患者の種々の(個別の)関節の状態に関する情報を取得するための最善の方法の一つは、放射線医学的検査である。
【0004】
例えばこの疾病に罹患した関節の破壊に起因するヒアルロン酸塩類やアグリカン断片などの代謝物を測定したことが報告されている(Moeller 1998, Wollheim 1996)。しかしながら、これらのマーカーが持つ臨床上の有用性は、まだ証明されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、軟骨破壊の種々のマーカーを同定し且つ関節疾患をモニターする、診断及び予後に関連したアッセイ法を開発するための新しいアプローチに基くものである。本発明者らは、関節軟骨の特異的な成分は、異性化及び/又は光学的反転を受け易いことを証明し(図1)、またいくつかの軟骨タンパク質において特異的な異性化及び/又は光学的反転を受け易い部位を同定したのである。本発明者らはまた、異性化及び/又は光学的反転した軟骨タンパク質の断片は、循環していること及びかかる断片の測定が関節軟骨破壊の指標となることを証明したのである。
【0006】
アスパラギン酸及びアスパラギン(Asx)並びにグルタミン酸及びグルタミン(Glx)残基は、いくつかの影響を受け易いタンパク質においては自発的転移を受けて、AsxとGlxとの間の通常のペプチド結合が、直鎖のα―カルボキシル基から側鎖のβ―カルボキシル基(Glx残基の場合についてはγ―カルボキシル基)に転移されるのである(Clarke 1987)。この異性化反応は、イミド中間体を経由して進行するが、このイミド中間体は、自発的な加水分解を受けると異化の四つの型のうちの一つになる:すなわち、アスパラギン酸―グリシンについて下記する反応式において該述するように、通常存在するαL、イソ型であるβL,又は二種類の光学的反転した型であるαDとβDである(この反応は、他の反応を受け易いAsxとGlxを含む配列についても同様に生起する):
【0007】
【式1】
Figure 0004688392
【0008】
このペプチド主鎖の窒素が隣接するアスパルチル(アスパラギン酸)残基の側鎖カルボニル基を攻撃する結果、イミド環が形成される可能性がある(A→B)。このイミド環は、加水分解及び光学的反転を受けて、D及びL構造のペプチドとイソペプチドを生成し易いのである。光学的反転は、直接プロトン引き抜き(ADG又はCFI)によるか又はイミド経路(BEH)を経由してカルバニオン中間体(D,E及びF)を経て進行する。上記式においては、ペプチド主鎖は、太線で示してある。
しかしながら、環状イミド形成(及び異性化/光学的反転)が生起するためには、当該AsxとGlx残基を取り囲む三次元構造は、最適のコンフォーメンションと充分な柔軟性を有していなければならない(Geiger and Clarke 1987)。
【0009】
多くの研究の結果、ペプチド及びタンパク質の内部におけるAsx残基の光学的反転は、イミド経路を経由して主として進行することが明らかになっている(BEH)(Geiger and Clarke 1987, Radkiewics et al. 1996)。しかしながら、例えば直接プロトン引き抜き又はイミノーδ―ラクトン形成など他の経路もまた光学的反転に寄与している可能性がある(Radkiewics et al., 1996)。しかしながら、これらの経路は、重要性は低いと想定される(Geiger and Clarke 1987, Radkiewics et al. 1996)。
【0010】
上記にて該述したようにイミド中間体を経由した異性化及び光学的反転は、生理学的条件下においては遅い速度で生起する自発的反応である(Geiger and Clarke 1987, Felius et al. 1997)。すべての化学反応について、反応速度は、温度の上昇によって加速させることが出来る。
【0011】
タンパク質又はペプチド内においてかかる構造的変化を導入することは、機能、安定性や物理的・化学的特性に深甚な影響を与える。中でも、異性化ペプチド結合及び/又は光学的反転アミノ酸を含有したタンパク質やペプチドのタンパク分解酵素による分解は、αLアミノ酸からのみ構成されたタンパク質やペプチドと比較して有意に低減する(Rafferty et al., 1988)。即ち、このような変成を含むタンパク質断片は、通常の組織代謝変動・回転の過程において同一程度の分解されず(Van Regenmortel & Mueller 1998)、むしろ測定可能な濃度で循環する可能性がはるかに高い。更には、異性化及び/又は光学的反転したペプチド結合を含むペプチド又はタンパク質断片を測定しても、新たに合成された分子がかかる測定値には寄与することはなく、従って進行する分解プロセスを反映しないであろう。
【0012】
WO/96/30765において、本発明者らは、I型コラーゲンの異性化した断片は、骨吸収の優れた指標を与えることを開示した。更には、II型コラーゲン(軟骨中に認められる)も潜在的な異性化部位を含むことも開示した。
【0013】
本発明者らは、関節軟骨は、代謝速度が極めて遅い組織の一つであって、異性化及び光学的反転を受ける非コラーゲン性タンパク質を含有していることを証明し、またかかるタンパク質又はその断片の測定値は、例えばRAやOAなどの関節疾患を評価し且つモニターするための診断上の可能性を有する関節軟骨分解の指標となることを証明した。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、例えば体液や組織試料などの生物学的試料中において、異性化したか又は光学的反転した、軟骨に由来する非コラーゲンタンパク質又はかかるタンパク質に由来する異性化した又は光学的に反転した断片の一種以上の量を測定することから成る測定法を提供するものである。
【0015】
特定の興味に対象となるタンパク質としては、アグリカン(aggrecan)及び軟骨結合タンパク質が含まれる。
【0016】
アグリカンは、関節性軟骨の主要な構造的成分の一つであり、関節疾患を評価するためのバイオマーカーとしての潜在的可能性並びにRA及び当該疾患の動物モデルにおける自己抗原としての推定上の役割についてこれまでに研究されてきた(Poole & Dieppe 1994, Glant et al. 1998)。
【0017】
このタンパク質は、2000以上のアミノ酸残基から成る高度に糖化された巨大タンパク質である。アグリカンは、構造的に三つの異なる領域に分けられる:即ち、G1,G2及びG3である。G1領域は、通常はアグリカンにおける一次免疫原性領域と証明されている(Glant et al. 1998)。球状領域は、ヒアルロン酸ポリマーへのリンカーとして機能し、また軟骨結合タンパク質(CLP)と接触している。関節炎の動物モデルにおける免疫システムの標的として同定されまたかかるG1領域におけるアグリカナーゼ(aggrecanase)即ちストロメリシン(stromelysin)の特異的開裂部位として同定された特性的エピトープは、次のようである:即ち、..N(368)ITEGE(N−結合糖化のためのコンセンサス配列を含む);374ARGSVI..;..VDIPEN341(Dudhia et al. 1996)である。更には、アグリカン内におけるアスパラギン酸はラセミ化を受け易いことが既に報告されている(Maroudas et al. 1998)。
【0018】
本発明者らは、アグリカンのG1領域に由来したエピトープGRVRVNSAY内におけるアスパラギン酸残基を、異性化/光学的反転を受け易い部位として同定したのである。下記する実施例において、本発明者らは、RAをモニターする上で異性化及び/又は光学的反転したAG1−1の測定値が有する臨床上の価値を明示する実験データ及び臨床データを提示することとする。
【0019】
軟骨結合タンパク質(CLP)は、ヒアルロナン(hyaluronan)及びアグリカンと関連性を有し、アグリカンをヒアルロナンに強固にアンカー固定するうえで重要な役割を恐らくは果たしているのであろう。この分子は、アグリカンのG1領域に結合し、またこのタンパク質と構造上いくつか類似性を有する(Poole & Dieppe 1994)。軟骨結合タンパク質は、軟骨破壊の潜在的なマーカーとしてはほとんど注目を受けたことはなかったのであるが、かかる軟骨タンパク質に対する自己抗原性が、かかる疾病の動物モデルにおいてRAを誘発することが明らかにされている(Zhang et al. 1998)。しかしながら、当該タンパク質は、アグリカンがこの結合タンパク質(及びG1領域)に接触するに十分な程度に分解された場合に生起する遅発性破壊の良好なマーカーとなる可能性がある。この結合タンパク質はまた、げっ歯類において自己免疫性関節炎を誘発する能力を有しており、また免疫優性エピトープは、ヒアルロナン結合のための推定上のコンセンサス配列を含んでいる、当該タンパク質のN末端及びアグリカンが共有する二つの領域(及び例えばニューロカン(neurocan)やブレビカン(brevican)などの中枢神経系(CNS)のヒアルロナン)に局在されている。これらの配列のうちから一つの配列を選択して、本明細書における例証を行うために使用している。潜在的な異性化部位には、下線を付してある。アグリカンのG2領域からのアミノ酸差異(保存的置換)は、太字で示してある:即ち
【0020】
AGWLADGSVRYPI
【0021】
軟骨のオリゴマー状マトリックスタンパク質(COMP)は、非コラーゲン性のグリコプロテインである(Neidhart et al. 1997)。その生理学的役割は、明確ではない。COMP濃度が高くなることは、初期QA及び関節破壊が初期には急速に進行するが、その後は緩徐となるRA患者において既に認められている。
【0022】
軟骨の中間層タンパク質(CILP)は、N−結合オリゴサッカロイドを含む、分子量が91.5kDaである単一ポリペプチド鎖から成る非コラーゲン性軟骨タンパク質である(Lorenzo et al. 1998a and 1998b)。
このタンパク質は、軟骨細胞によって合成され、領域間軟骨に局在している。間接性軟骨の表面領域にもまた最深領域にも認められていない。CILPは、加齢と共に増加すると報告されており、初期QAのマーカーであると示唆されている。
【0023】
【発明の実施の形態】
好ましくは、本発明の方法は、当該生物学的試料中の*Asx又は*Glxを含む少なくとも一種のタンパク質又はタンパク質断片の量を測定するものであって、*Asxは、αD Asp若しくはAsnであり又はβL若しくはβD Aspであり、また*Glxは、αD Glu若しくはGln又はγL若しくはγD Gluである。
【0024】
好ましくは、天然のタンパク質においてはAsx/Glxに隣接してグリシン又はセリンが存在する。その理由は、異性化又は光学的反転を容易にするからである。
【0025】
前記タンパク質は、好ましくはアグリカン、CLP,COMP,又はCILPであり、又前記断片は、アグリカン、CLP,COMP又はCILPの断片である。
【0026】
好ましくは、本方法は、下記するアグリカン誘導アミノ酸配列:
Gly−Arg−Val−Arg−Val−*Asx−Ser−Ala−Tyrを含む、少なくとも一種のタンパク質又はタンパク質断片の量、又は下記するアグリカン誘導アミノ酸配列:
Tyr−Leu−Ala−Trp−Gln−Ala−Gly−Met−*Asx−Met−Cys−Ser−Ala−Gly−Trpを含む、少なくとも一種のタンパク質又はタンパク質断片の量、又は下記するCLP誘導アミノ酸配列:
Ala−Gly−Trp−Leu−Ala−*Asx−Gly−Ser−Val−Argを含む、少なくとも一種のタンパク質又はタンパク質断片の量、を測定するものである。
【0027】
前記測定法は好ましくは、非コラーゲン性軟骨タンパク質のアミノ酸残基により囲繞される*Asx又は*Glxを含んで成るアミノ酸配列に特異的に結合する免疫学的結合パートナーを用いて実施される。この免疫学的結合パートナーは、*Asx又は*Glxを含む配列とαL Asx又はαL Glxを含む相当する配列とを有用な測定法となる程十分な程度に判別するべきものである。測定法/抗体が当該抗体/エピトープの相当するαL型に対して有する交差反応性が25%以下、好ましくは5%以下である。
【0028】
好適には、かかる免疫学的結合パートナーは、非コラーゲン性軟骨タンパク質のアミノ酸残基により囲繞される*Asx又は*Glxを含んで成るアミノ酸配列を有する合成ペプチドに対して産生された抗体、又は前記ペプチドに対して免疫学的結合特異性を示す、かかる抗体の断片である。
【0029】
従って、かかるペプチドのアミノ酸配列は、前記タンパク質においてαL Asp、Asn、Gln又はGluの代わりに*Asx又は*Glxとした、前記タンパク質の特性的配列、即ち当該タンパク質に本質的に一意的な配列に相当するものである。好適には、該ペプチドは、長さが6乃至50のアミノ酸であり、例えば長さが6から15のアミノ酸である。
【0030】
該測定値は、関節疾患の指標とするべく使用することが出来る。これによって、当初の診断若しくは重篤度の判定又は治療処置の効果をモニターするための一助とすることが出来る。
【0031】
本発明は、上記した方法において、更に関節疾患の第二の指標となる測定を行い、ついで前記に主の指標を数学的に合算したパラメータの数値を決定することから成る方法を包含するのである。この第二の指標もまた、本発明に従った方法によって誘導させることが出来る。
【0032】
本発明は軟骨由来の、異性化又は光学的反転した非コラーゲン性軟骨タンパク質又はかかるタンパク質から誘導された異性化又は光学的反転した断片の一種以上を測定法に使用する用途・方法を包含するのである。本発明はまた、非コラーゲン性軟骨タンパク質のアミノ酸残基により囲繞される*Asx又は*Glxを含んで成るアミノ酸配列に結合する免疫学的結合パートナーをOA又はRAを診断するか又はその重篤度を判定するためのインビトロの方法に使用する用途・方法をも包含するのである。
【0033】
本発明は更には、非コラーゲン性軟骨タンパク質のアミノ酸残基により囲繞される*Asx又は*Glxを含んで成るアミノ酸配列に特異的に結合する免疫学的結合パートナーを提供するのである。本発明は更には、かかる免疫学的結合パートナーであるモノクローナル抗体を産生する細胞系をも包含する。
【0034】
非コラーゲン性タンパク質のアミノ酸残基により囲繞される*Asx又は*Glxを含むペプチドであって、長さが好ましくは50までのアミノ酸残基、更に好ましくは20まで、例えば6乃至50又は更に好ましくは6乃至15のアミノ酸から成るペプチド、及びかかるペプチドをタンパク質又はtp断片の測定法に使用する用途・方法を提供するものである。
【0035】
本発明は、イムノアッセイの方法であって、生物学的試料を免疫学的結合剤への結合競争剤として機能する、かかるペプチドの存在下に於いて免疫学的結合剤と接触させる前記方法を提供するものである。
【0036】
本発明は、(a)上記した免疫学的結合パートナー又は(b)上記したペプチド、(a)又は(b)の一方と、好ましくはイムノアッセイを実行する一つ以上の装置と組み合わせて、抗体―酵素複合体、抗体―酵素接合体の酵素成分の基質、酵素―基質反応停止組成物、洗浄液、前記結合パートナーに結合させた担体又は前記結合パートナーに結合させた検出可能な標識とを含んで成る試験キットを包含する。
【0037】
本発明は、酵素―イムノアッセイに限定されることはなく、当該技術分野で公知であるイムノアッセイ方法の如何なるものをも包含する。
かかる免疫学的結合パートナーは、モノクローナル抗体又はポリクローナル抗体であればよい。
【0038】
適当な免疫学的結合パートナーはまた、Fab,Fab’及びF(ab’)2を含む同一の抗原性決定基に結合する能力を有する抗体の断片をも含む。
【0039】
本測定法は、ELISA,RIA又はIRMAを含む多くの形態を取り得るのであって、これらの方法についてはあまりにも公知であり、本命最初において記述することを必要としない。本測定法は、均質形式又は異質方式であってもよい。
【0040】
競争測定法においては、上記したペプチドを免疫学的結合パートナーを対象として、試料中に存在する一種以上の異性化又は光学的反転したタンパク質又はペプチドと競争させるのに使用すればよい。この形式のELISAにおいては、異性化又は光学的反転したペプチドを固体支持体に固定すればよい。固体支持体に接触した合成ペプチドと反応性を示すモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体と共に試料を培養し、洗浄後、パーオキシダーゼ接合(顕示)抗体を添加すればよい。更に培養した後、パーオキシダーゼ基質溶液を添加する。競争により、当該抗体と反応性を示す、試料中に存在する異性化又は光学的反転したタンパク質又はペプチドは、パーオキシダーゼ反応を阻害する。
【0041】
又はその代わりに、かかる合成ペプチドを使用して、モノクローナル免疫学的結合パートナーを産生させてもよい。そうした場合は、かかる合成ペプチドは、本測定法においては競争剤とする必要はなくなる。例えば、酵素により部員会した軟骨断片は(例えばアグリカンなど)精製し、前記支持体に固定化し、ELISAをモノクローナル抗体を用いて実行すればよい。
【0042】
本発明は、ヒト及び動物の双方に適用することが可能である。
【0043】
適当な体液としては、ヒト又は動物の尿、血液、血清、血漿や滑液がある。本方法はまた、例えば唾液や汗についても使用可能であることが意図される。かかる体液は、そのまま使用してもよく、また接触工程の前に精製してもよい。このような精製工程は、以下に限定されないが、カートリッジ吸着と溶出、分子篩クロマトグラフィー、透析、イオン交換、アルミナクロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーやこれらの組み合わせなど多数の標準手法を用いて行えばよい。
【0044】
異性化及び/又は光学的反転したアミノ酸を含む合成ペプチドの製造は、当該技術分野において公知である方法に従って、例えば一般に“Merifield synthesis”と称される固相ペプチド合成によって実施することが出来る。従来公知のペプチド合成方法によれば、種々のペプチドのアイソフォーム(αL,βL, αD,βD、γL,γD)の混合物が生成される。一般的にこのような混合物は、通常のペプチドが本測定法において不活性であるように、満足すべきものであろう。しかしながら、αL型の純粋な生成物を加熱することによって、異性化し、光学的反転したアイソフォームが生成する。
【0045】
モノクローナル抗体及びポリクローナル抗体の産生させる方法は、当該技術分野において公知である。例えば、Campbell 1986を参照のこと。合成の異性化及び/又は光学的反転したペプチドに対する抗体を免疫化することによって産生させることも可能である。しかしながら、これらの化合物は分子量が比較的小さいため、ハプテンを担体分子に接合することが好ましい。適当な担体としては、いかに限定されないが、ウシ血清、アルブミン、サイログロブリン、オバルブミン、破傷風トキソイド、やキーホールリンペットヘモシアニンなどが挙げられる。好ましい担体は、ウシ血清アルブミン又はサイログロブリンである。ハプテンをその最も免疫原性の高い形態で免疫化動物の抗体産生細胞系に提示するには、多数の代替可能な結合プロトコールが使用できる。適当な手法としては、いかに限定されないが、グルタルアルデヒド、カルボジイミド及び過ヨウ素酸塩が挙げられる。好ましい結合剤は、グルタルアルデヒド及びカルボジイミドである。
【0046】
抗体の産生は、天然の異性化及び/又は光学的反転を含むタンパク質断片又は合成ペプチドを担体に接合したものを用いて免疫化することを含む従来公知の手法によって実行すればよい。当該免疫原性を増大させるためには、免疫原を注射する前にアジュバントと混合することが好ましい。アジュバントの例としては、以下に限定されないが、水酸化アルミニウム、フロイントアジュバント及び免疫刺激性複合体(ISCOMs)が挙げられる。ISCOMsは、Morein 1994によって記載された方法に従って作成することが出来る。
【0047】
かかるハプテン担体分子に対するモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体の何れも、産生させることが出来る。モノクローナル抗体を産生させるためには、マウスを免疫化することが好ましい。免疫化した動物の脾臓細胞を採取し、均質化し、その後ポリエチレングルコールの存在下でガン細胞と融合させ、異性化及び/又は光学的反転したペプチド断片に特異的なモノクローナル抗体を産生する細胞ハイブリッドを生成させる。適当なガン細胞は、以下に限定されないが、骨髄腫、肝腫瘍、固形ガン及び肉腫などの細胞が挙げられる。モノクローナル抗体の産生に関する詳細な記述は、Goding 1986においてなされいる。好ましい予備的スクリーニングプロトコールの一つは、合成の異性化及び/又は光学的反転したペプチドを担体に接合し、次いでμタイタープレートに塗布したものを使用することを含んで成る。
【0048】
異性化及び/又は光学的反転したペプチド断片に対して反応性を有するポリクローナル抗体を産生させるためには、種々の動物種を免疫化することが出来る。適当な動物種としては、以下に限定されないが、ニワトリ、ウサギ及びヤギが挙げられる。 ニワトリ及びウサギが好ましい。
【0049】
このようにして産生させた抗体は、異性化及び/又は光学的反転した、適当な配列を有する合成ペプチド断片に対する反応性に対する反応性を試験することによって本発明に従った用途・方法に適合しているか否かを検索する。
【0050】
抗体断片は、当該技術分野において公知である方法によって産生させることができる(Ishikawa 1983)。
【0051】
従って、上記にて産生せしめた抗体を用いたイムノアッセイを利用することによって、例えば体液などの生物学的試料を事前の分別マウス胎仔加水分解を行うことなく測定することが可能となる。かかる生物学的な液中における所望とする断片に対する特異性は、当該測定法構築において異性化及び/又は光学的反転した合成ペプチド(当該抗体を産生させる際に目標とした又は何れにしろ当該抗体が免疫化学的な反応性を示す)を使用することと組み合わせて、当該抗体によって得られる。
【0052】
又はその代替案一つとしては、当該イムノアッセイをモノクローナル抗体を用いて実施してもよい。かかる測定法の設計は、当該アッセイの特異性を抗原(当該タンパク質の合成のペプチド異性体)から抗体へ変位させるのである(ウサギ抗血清からモノクローナル抗体へ)。かかる構築法を使用した場合、当該測定法は、最早や合成ペプチド異性体を利用する必要は無くなる。かかるイムノアッセイの変法は好適には、精製タンパク質、タンパク質断片、合成ペプチド又はその接合体で予めコート処理したマイクロタイタープレートにおいてパーオキシダーゼ接合抗体溶液と共に患者の試料又は標準溶液を培養することによって実施する。洗浄した後、プレートの壁面を基質溶液と共に暗所で培養する。発色反応を停止溶液を添加することによって停止し。最後に吸光度を測定する。又はその代わりに、一種以上の抗体をサンドイッチアッセイ法において使用してもよい。
【0053】
かかるイムノアッセイ自体は、当該技術分野で一般に公知である種々様々な標準測定プロトコールから選択した方法であれば如何なる方法を用いても実施することが出来る。一般的に理解されているように、かかる測定法は、特異的免疫学的結合パートナーと所望の分析物との間における相互作用を利用してその特性を決定し、該分析物と免疫学的結合パートナーとにより形成された複合物を検出するための何らかの手段を利用するような構成とする。かかる免疫学的結合パートナーは、固体担体と複合化させ、分析物のための捕捉用免疫学的結合パートナーとして使用することも出来る。このプロトコールは、直接的な方式で行っても良く、その際分析物/免疫学的結合パートナー複合物を例えば蛍光、放射性又は酵素学的標識物によって検出出来るのであり、また競争的形式で行っても良く、その際は標識化した標準物が、免疫学的結合パートナーを目指して分析物と競合するのである。この方式はまた、凝集測定法として構築してもよい。即ち、当該複合物を反応混合物に適当な沈殿剤を添加することによって沈殿させればよいのである。このようなイムノアッセイプロトコールの特異的な設計は、多様な選択に供するkとおが可能であり、当該技術分野で利用可能な臨床試験装置やプロトコールの数は、膨大である。かかるプロトコールの多様性については、US特許第5001225号を参照のこと。
【0054】
例えば放射性同位体標識化、蛍光標識化又はELISAなどの標準的検出プロトコールを直接的又は競争的形式で使用することによって医務のアッセイを実行するために使用する抗体及び顕示試薬は好都合には、当該測定法に必要な成分及び使用方法を含んで成るキットとして提供することが可能である。本発明の一つの実施態様にもおいては、かかるキットは、該当する合成の異性化及び/又は光学的反転したペプチドでコート所折下マイクロタイタープレート、標準曲線を作成するための標準溶液、試験操作の品質検査のための体液コントロール(例えば尿)上記した合成ペプチド異性体と反応性を示すウサギ抗体、パーオキシダーゼに接合した抗ウサギイムノグロブリン、基質溶液、定位し溶液、洗浄緩衝液及び取扱い説明書とを含んで成る。
【0055】
イムノアッセイは、抗体及び特異的、異性化合成ペプチドを用いて実施するため、適当な生物学的液体中の相当するタンパク質断片配列の比率並びにそれぞれの濃度及びそれらの合計濃度を測定/決定することが出来る。即ち、かかる測定法は、抗体を数種類含めるように設計することが出来るのであって、その結果幾つかの異性化及び/又は光学的反転したペプチド類及び選択的には天然のペプチド配列の測定が可能となり、または単一の異性化及び/又は光学的反転したペプチド配列若しくはこれらの組合せの如何なる所望のものをも測定することが出来る。
【0056】
本発明を下記する制限を付さない実施例によって、添付図面に言及して更に記載し、説明することとする。
【0057】
実施例1:合成AG1−1ペプチド類の異性化
AG1−1ペプチドGRVRVNSAYを合成し、リン酸緩衝生理食塩水に1mg/mlとなるように溶解した。このペプチド溶液を90℃に4時間加熱して、異性化/光学的反転を促進させた。逆相HPLCを行って、加熱前後のペプチド調製物を分析した。
【0058】
図1は、90℃にて4時間加熱する前(下方測定曲線)と後(上方測定曲線)における1mg/mlAG1−1ペプチド調製物のRP−HPLCの測定結果を示す。
【0059】
このことから、加熱によってRP−HPLCの保持時間と共に3種類の新しいペプチド型がβL、αD及びβD型の順序で誘導されることが明らかとなった。
【0060】
実施例2:アグリカンのG1領域に由来するエピトープのβL型に対して特異的なモノクローナル抗体の産生と特異性の分析
AG1−1ペプチドのCDI接合体を実質的にHermanson 1996に従って調製した。手短に言えば、CDI接合体は、以下のように調製する:即ち、100mgのサイログロビンを10mlに溶解して、0.05M MES、0.5M NaCl,pH6.0中10mg/mlの濃度とする。100μlの下記二種の試薬を添加し(最終濃度として4mM CDIーこれは、サイログロビンに対するCDIがほぼ100倍モル過剰に相当するー及び10mM NHSとする)、次いで得られた溶液を室温(18−22℃)にて15分間放置して混合する。CDI:0.4M CDIストック:76.7mgを1mlの水に加えて使用直前に調製する。NHS:1MスルフォーNHSストック:2117.1mgを1mlの水に加えて使用直前に調製する。
【0061】
過剰の架橋反応物を4本のNAP25脱塩カラム(Pharmacia, Sweden)を用いたゲル濾過によって10mM リン酸ナトリウム液 pH9.0中に除去し、かくして脱塩処理した活性化サイログロビンをプールして2mlずつに分ける。ゲル濾過の直後に、ペプチド溶液(0.1Mリン酸ナトリウム液 pH9.0中4mg/mlの液を2ml)をそれぞれのバイアルに添加する。コントロールの接合化を該当しないペプチドを用いて実施し、またカップリング反応を室温で2時間進行させる。
【0062】
それぞれの接合体をSephadex G25(Pharmacia, Sweden)のカラムを用いたゲル濾過でPBSに移し、濃度をPBS中2mg/mlに調節する。
【0063】
ウサギ(SSC:CPH種)を50%フロイントインコンプリートアジュバントを含む、リン酸塩緩衝食塩水に溶かした0.25mg/mlワクチンの1mlを用いて皮下免疫化する。ウサギを当初の免疫化を行った後二週間の間隔で追加抗原刺激する。三回の最初の追加刺激を行った後、引き続いて追加抗原刺激を一ヶ月の間隔で行う。免疫血液を免疫化前に採取し、また試験血液を2回目の免疫化の一週間後に採取して、血清中の抗体濃度をモニターする。その後5回目及び6回目の免疫化の一週間後に血液を採取する。
【0064】
これらウサギの血液の特異性を10ng/mlのBSA−BS3−AG1−1接合体をコートしたMTPで試験する。BS3の接合は、以下のように行う:
【0065】
AG1−1βペプチド(GRVRVD−β―SAY)を濾過したばかりのPBSに2mg/mlとなるように溶解する。担体タンパク質(BSA,ウシ血清アルブミン)をPBS中3mg/mlの濃度で調製し、次いで200μlの担体タンパク質を1.5mlのポリプロピレンチューブ(Eppendorf, Germany)中で200μlのペプチド溶液と混合する。これは、担体タンパク質に対してペプチドがほぼ50倍モル過剰であることに対応する。BS3(Bis(sulfosuccinimidyl)suberate)wo5mMクエン酸ナトリウム、pH5.0の6mg/ml溶液中で新たに調製し、50μlの架橋剤をこの担体とペプチド溶液に加え、これを撹拌し、室温で混合装置に放置する(これは、担体タンパク質と比較して架橋剤がほぼ25倍モル過剰であることに対応する)。30分間培養した後、50μlの0.25MグリシンpH7.5をこれらの溶液に添加する。培養を15分間継続し、その後接合体をNAPSカラム(Amersham Pharmacia, Uppsala, Sweden)で脱塩し、タンパク質濃度を測定する。
【0066】
ウサギ抗血清を1%BSAと0.1%Tweenを含むPBSで適当な希釈率で希釈し、適当なELISA信号を得る。このような」脅威層的測定方法方式での結合した抗体は、二次パーオキシダーゼ接合ヤギ抗ウサギ抗体及び発色性パーオキシダーゼ基質を用いて検出する。
【0067】
血清測定法は、AG1−1抗血清を用いて開発した。この測定法は、10ng/μl BSA−BS3−AG1−1を塗布したプレート上で競争的測定法として実施した。20μlの試料又は校正用試料をウエル内にピペットで移し、次いで300mMのTris;0.1%Tween20;1%BSA,pH8.0(TBT)中に適当に希釈した、100μlのAG1−1特異抗体を添加する。プレートを20℃において60分間培養し、5回(TBT)で洗浄し、次いで100mNTris pH7.4、0.4g/lの4−アミノアンチピリン、0.012%Bronidox(静菌剤)、0.1%Tween20と20%ウシ胎仔血清(KS緩衝液)に適当に希釈した二次パーオキシダーゼ接合ヤギ抗ウサギ抗血清の100μlを各ウエルに添加する。このプレートを20℃において60分間培養し、TBTで5回洗浄し、結合した抗体の量を発色性パーオキシダーゼ基質を用いて定量する。
【0068】
図2は、BSA−BS3−AG1−1コート処理プレート、ポリクロナ―ルAG1−1特異的ウサギ抗血清及び“沸騰”処理しない又は90℃にて4時間の過熱処理に供したAG1−1ペプチド調製物を用いて行ったag1−1特異的ELISAにおける結合の競争を示す。AG1−1−ELISAは、“沸騰処理しない“ものと比較して”沸騰処理した“ペプチドセ調製物に対して7倍も高い反応性を示す。
【0069】
AG1−1特異的抗血清がペプチドの“沸騰処理”型に対して有する優先性は、異性化及び光学的反転した型(βl,αD又はβD)の一つ以上を優先的に認識することを示唆している。
【0070】
実施例3:アグリカンのG1領域に由来するエピトープに対する抗血清の産生と特異性の分析
AG1−1ペプチドのCDI接合体を実質的にHermanson 1996に従って調製した。手短かに言えば、CDI接合体は、以下のように調製する:即ち、100mgのサイログロビンを10mlに溶解して、0.05M MES、0.5M NaCl,pH6.0中10mg/mlの濃度とする。100μlの下記二種の試薬を添加し(最終濃度として4mM CDIーこれは、サイログロビンに対するCDIがほぼ100倍モル過剰に相当するー及び10mM NHSとする)、次いで得られた溶液を室温(18−22℃)にて15分間放置して混合する。CDI:0.4M CDIストック:76.7mgを1mlの水に加えて使用直前に調製する。NHS:1MスルフォーNHSストック:2117.1mgを1mlの水に加えて使用直前に調製する。
【0071】
過剰の架橋反応物を4本のNAP25脱塩カラム(Pharmacia, Sweden)を用いたゲル濾過によって10mM リン酸ナトリウム液 pH9.0中に除去し、かくして脱塩処理した活性化サイログロビンをプールして、2mlずつに分ける。ゲル濾過の直後に、ペプチド溶液:0.1Mリン酸ナトリウム液 pH9.0中4mg/mlの液を2mlをそれぞれのバイアルに添加する。コントロールの接合化を該当しないペプチドを用いて実施し、またカップリング反応を室温で2時間進行させる。
【0072】
それぞれの接合体をSephadex G25(Pharmacia, Sweden)のカラムを用いたゲル濾過でPBSに移し、濃度をPBS中2mg/mlに調節する。
【0073】
マウス(メス、BalbC x CF1種)を50%フロイントインコンプリートアジュバントを含む、リン酸塩緩衝食塩水に溶かした0.125mg/mlワクチンの200μlを用いて皮下免疫化する。マウスを当初の免疫化を行った後二週間の間隔で合計8週間追加抗原刺激する。免疫前血液を2回目の免疫化の一週間後に採取して、血清中の抗体濃度をモニターする。その後5回目及び6回目の免疫化の一週間後に血液を採取する。
【0074】
これらマウスの血液の特異性を10ng/mlのBSA−BS3−AG1−1接合体をコートしたMTPで試験する。
【0075】
マウス抗血清を1%BSAと0.1%Tweenを含むPBSで適当な希釈率で希釈し、適当なELISA信号を得る。このような競争的測定方法方式での結合した抗体は、二次パーオキシダーゼ接合ウサギ抗マウス抗体及び発色性パーオキシダーゼ基質を用いて検出する。
【0076】
モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを実質的にKoejler and Milstein(22)が報告したように、但し以前報告された修正法(7,23)を加えて調製した。マウスの脾臓細胞を47%ポリエチレングルコール(PEG)及び7.5%ジメチルスルホキシド(DMSO)の存在下ほぼ2:1(脾臓:骨髄腫)の比率でAg8X 63.653骨髄腫細胞(24)と融合させた。脾臓細胞人内皮細胞培養の上済み液(HACS,Costar,F1,USA)中で平板培養した。ヒポキサンーアミノプテリンーチミジン(HAT)含有培地中で選別した後、培養上澄み液を実質的に(7)において報告されたように、間接ELISAによってスクリーンして、抗体認識コラゲナーゼで消化したII型コラーゲンを検索した。選別した細胞系を少なくとも三回クローンし、2%のウシ胎仔血清を含むRPMI−1640中で増殖させた。モノクローナル抗体は、メーカーの指示(Pharmacia, Uppsala, Sweden)に従って実施したプロテインAクロマトグラフィーを用いたアフィニティクロマトグラフィーによって培養上澄み液から単離した。簡略すれば、プロテインAセファロース4Bの10x1 cm(10 ml)カラムをパックし、0.1MTris pH8.8で平衡化した。2リットルの培養上澄み液をNalgene0.45μnフィルターでろ過し、200mlの1M Tris pH8.8を添加した。培養上澄み液を1ml/minの速度でカラムに加え、次いで100−150mlの0.1M TrispH8.8でカラムを洗浄した。結合したイムノグロブリンを0.1MグリシンpH3.0で50μlの1M TrispH8.8を含むバイアル中に溶出した。モノクローナル抗体のサブクラスをIsoStripTM イソタイプ決定キット(Boehringer Mannheim GmbH, Munichi, Germany)を用いて決定した。
【0077】
血清測定法は、AG1−1モノクローナル抗体を用いて開発した。この測定法は、ストレプタビジンを塗布したマイクロタイタープレート(Exiqon, Troeroed, Denmark)上で競争的測定法として実施した。プレートを洗浄緩衝液(25mM Tris,51mM NaCl,0.1%Tween20、pH7.2)で三回洗浄し、100μl/wellのビオチニル化AG1−1βLペプチド(biotin−GRVRVD−β―SAY)を0.1%Tween20を含むPBSに1.25ng/mlなる濃度に希釈したものと共に培養した。振とう台(300RPM)の上で20℃にて30分間培養した後、50μlの試料マウス胎仔校正用試料をピペットでウエル内にとり、次いで100μlのAG1−1特異的モノクローナル抗体F49を100mMのTris、50mMMES,50mMCaCl2、1%BSA,0.02% Tween 20,0.4g/l4−アミノーアンチピリン、0.012%Bronidox(静菌剤)、pH6.0(測定用緩衝液)に希釈したものを添加した。このプレートを4℃において一夜(18−24時間)培養し、洗浄緩衝液で5回洗浄し、適当に測定用緩衝液で希釈した二次パーオキシダーゼ接合ウサギ抗マウス抗血清を100μl各ウエルに添加した。このプレートを20℃において60分間培養し、TBTで5回洗浄し、結合した抗体の量を発色性パーオキシダーゼ基質を用いて定量した。
【0078】
図3は、AG1−1ペプチド(GRVRVNSAY)の非異性化(αL)型と異性化(βL)型の調製物又はI型コラーゲンのC−テロペプチド(EKAHDGGR、CTx)由来コントロールペプチドを用いて、上記したように行ったAG1−1特異的モノクローナル抗体ELISAにおける結合の競争を示す。このAG1−1−ELISAは、“αL型と比較して異性化したβLペプチド調製物に対して500倍以上もの高い反応性を示す。
【0079】
実施例4:軟骨結合タンパク質(CLP)に由来するエピトープに対して特異的な抗血清の産生
CLP由来ペプチドのCDI接合体:即ち、サイログロブリンに結合したAla−Gly−Trp−Leu−Ala−Asx*−Gly−Ser−Val−Argを実施例2において記載したように調製した。このCLPペプチドは、異性化及び/又は光学的反転を促進するために、接合処理する前に90℃にて4時間加熱した。Thy−CDI−CLP接合体を用いて実施例2に記載したようにウサギを免疫化した。
【0080】
別の接合体を幾つか、ウサギの血液を一次的にスクリーニングするために調製した。このオ調製は、担体タンパク質としてBS3スクシンイミド共有結合か教材とBSAを用いて行った(Greg T. Hermannson, "Conjugate Technique" 1996, Academic Press, San Diego, USAに従った)。
【0081】
ウサギの血液の特異性を10ng/mlのBSA−BS3−AG1−1接合体をコートしたMTPで試験する。ウサギ抗血清を1%BSAと0.1%Tweenを含むPBSで適当な希釈率で希釈し、適当なELISA信号を得る。このような競争的測定方法方式での結合した抗体は、二次パーオキシダーゼ接合ウサギ抗マウス抗体及び発色性パーオキシダーゼ基質を用いて検出する。
【0082】
最も応答性に優れたウサギ抗血清を選択してCLP特異的測定法を開発した。この測定法は10ng/mlのBSA−BS3−CLPでコートしたプレートを用いて競争的測定法として実施した。20μlの試料又は校正用試料をピペットでウエルにとり、300mM Tris;0.1%Tween20;15BSA、pH8.0(TBT)に適当に希釈した100μlのCLP特異的抗体を添加した。このプレートを20℃において60分間培養し、5回TBTで洗浄し、KS緩衝液に適当に希釈した、100μlの二次パーオキシダーゼ接合ヤギ抗ウサギ抗血清を各ウエルに添加した。このプレートを20℃において60フ印鑑培養し、TBTで5回洗浄し、結合抗体の量を発色性パーオキシダーゼ基質を用いて定量した。
【0083】
実施例5:エピトープの異性化及び/又は光学的反転型を優先的に認識するAG1−1 ELISAによる測定値が、RA罹患患者をモニターするうえで有する臨床的価値
RA患者及び年齢適合対照者から採取した血清試料を上記した測定法で測定した。さらには、滑液を実施例2において記載したAG1−1 ELISAで測定した。
【0084】
図4は、RA患者及び対照から得た血清試料をAG1−1特異的測定法で測定した結果を示す。グラフの右側には、4種の滑液試料の測定で得た結果を示す。この測定法が、滑液試料については満足に機能を発揮することは、注目するべきである。通常、滑液は、軟骨タンパク質断片を対象としたELISAから得られる結果については、共存する他のタンパク質殻のマトリックス効果が原因でバックグラウンド値が余りにも高くなり過ぎるのである。
【0085】
このデータから、循環するAG1−1ペプチド断片の異性化及び/又は光学的反転型のものに着いての測定は、RA患者について、その診断、モニターリング及び治療処置の管理を行い且つ又間接疾患患者において進行する軟骨破壊を評価判定するうえで臨床上の価値を有することが、明らかとなった。
【0086】
実施例6:エピトープの異性化及び/又は光学的反転型を優先的に認識するAG1−1 ELISAによる測定値が、JRA(若年性リューナチ性関節炎)罹患患者をモニターするうえで有する臨床的価値
実施例2において記載したAG1−1血清ELISAについて更に別の臨床的評価を実施した。この作業は、若年性リューマチ性関節炎(JRA)に罹患した患者及び年齢適合対照者から得た血清試料について行ったものである。図5は、30人のJRA患者及び32人の年齢適合対照者から得られた結果を示す図である。ノンーパラメトリックT−検定(Mann―Whitney, two―tailed)の結果から、対照者と比較してAG1−1平均濃度が高度に有意に上昇したことが明らかとなった(P<0.0001)。またこの実験において、関節疾患の患者群において有意の上昇が認められた。注目すべきことは、血清CrossLaps測定値との相関関係が完全に欠落していたことである(r=0.05;データはここでは示さない)。血清CrossLapsによる一段階ELISAは、異性化したI型コラーゲン断片に対する特異的な測定法であり(Rosenquist et al. 1998)、この測定法による測定値は、特異的に骨吸収を反映するものである。即ち、AG1−1測定法と血清CrossLaps測定法と間に相関関係が欠落していることから、このAG1−1測定法は、骨粗しょう症による骨吸収の過程で遊離されるI型コラーゲンの代謝物によって左右されないことが明らかとなった。JRA診断後の経過時間に対する相関関係は認められており(r=0.44)、AG1−1濃度が、関節軟骨の破壊が最も高い速度で生起している、新たに診断され、治療処置を受けていない患者において最も上昇していることが明らかとなった。
【0087】
実施例7:エピトープの異性化及び/又は光学的反転型を優先的に認識するAG1−1 ELISAによる測定値が、OA罹患患者をモニターするうえで有する臨床的価値
OAにおいて増大した軟骨代謝を評価するため実施例2において記載したAG1−1測定法が有する臨床的価値を評価/判定するために、OA患者及び年齢適合対照者から得た血清を上記した側テ法で測定した。40人の新たに診断された患者から得たOA試料及び年齢適合対照群から得た40の試料を測定値の中に含めた。図6は、OA患者及び対照者から得た血清試料をAG1−1特異的測定法で測定した結果を示す。OA試料は全て、対照よりも測定結果が高かった(p<0.0001, Two−Tailed Non―Parametric T―Test, Mannn-Whitney)。
【0088】
図6において示したデータから、循環するAG1−1ペプチド断片の異性化及び/又は光学的反転型が、OA患者の診断/モニターリング及び関節疾患患者において進行する軟骨破壊の臨床判断を行ううえで臨床的価値を有することが、明らかとなった。
【0089】
実施例8:エピトープの異性化及び/又は光学的反転型を優先的に認識するAG1−1 ELISAによる測定値が、OAとRAに罹患した患者をモニターするうえで有する臨床的価値
OA患者から得た血清試料及び関節炎又は関節若しくは軟骨代謝に影響するその他の疾患に罹患していない健常な人から成る年齢適合対照試料を実施例3において記載したモノクローナルAG1−1β測定法で測定した。39人の新たに診断されたOA患者、16人のRA患者及び年齢適合対照群の18人から得た血清試料を当該測定値に含めた。図7は、OA患者及び対照者から得た血清試料をAG1−1特異的測定法で測定した結果を示すものである。これらOA及びRA試料は、対照よりも高い測定結果を示した(p<0.0001, Two−Tailed Non―Parametric T―Test, Mannn-Whitney)。
【0090】
図7に示したデータから、循環するAG1−1ペプチド断片のβ―Asp異性化型の測定は、OA患者の診断/モニターリング及び関節疾患患者において進行する軟骨破壊の臨床判断を行ううえで臨床的価値を有することが、明らかとなった。
【0091】
実施例9:RA患者から得た試料のCLP特異的測定法による測定が有する臨床 的価値
実施例4において記載したCLP測定法の持つ臨床的価値をRA患者及び年齢適合対照者から得た試料について測定することによって判定した。AG1−1測定値を付して図4に示した同一試料パネルをCLP ELISAで測定した。図8は、RA患者、対照者から得た血清試料及び滑液試料についてCLP血清ELISAで測定した結果を示す。RA群における平均濃度は、111.5ng/mlであり、また対照群におけるそれは、48.94ng/mlであった。この差異は、ノンパラメトリックT検定(Mann-Whitney)(p=0.017)によって評価した結果統計的に有意であった。
【0092】
CLP測定法及びAG1−1測定法での測定値間の相関関係は高かった(RA試料は除いてr=0.017)。
【0093】
実施例10:OA患者から得た試料のCLP特異的測定法による測定が有する臨床的価値
実施例4において記載したCLP測定法の持つ臨床的効能・機能を更に評価した。図6に示した、新たに診断された活性OAに罹患した患者から得た同一試料パネルをCLP測定法で測定した。図9は、OA患者及び対照から得た血清試料についてウサギI99025から得た抗血清を用いたCLP血清ELISAで測定した結果の差異を示す(図4においてAG1−1ELISAで測定したのと同じ患者数)。OA群における平均濃度は、20.6ng/mlであり、また対照群におけるそれは、47.3ng/mlであった。この差異は、ノンパラメトリックT検定(Mann-Whitney)(p=0.001)によって評価した結果統計的に有意であった。これらのOA患者は、対照群よりもCLP濃度の測定値が有意に低かった。
【0094】
CLP測定法及びAG1−1測定法での測定値間の相関関係は高かった(RA試料は除いてr=0.017)。
【0095】
実施例11:関節疾患を評価するためCLPとAG1−1の測定値との比率を算定することが有する臨床的価値
OA患者と対照者とのAG1−1測定値とCLP測定値(実施例7及び10)との間の比率を算定した。図10は、図4及び6において示したOAと対照母集団におけるAG1−1測定値とCLP測定値との比率を示す。二つの母集団の間における差異は、高度に有意であり、“病理的比率”のための絶対的カットオフ(cut-off)値の確立が可能となるはずである。この差異は、p<0.0001において高度に有意である(two−tiled non―parametric T―test)。T−スコアは22.4であった。
【0096】
二つの群の間における高度に有意な差異に基けば、関節代謝が通常であるか又は異常である個別の患者を識別する、この比率の絶対的カットオフ値を決定することが出来るように思われる。かかる比率は、“病理学的”関節疾患の評価を行ううえで極めて関連性が高い可能性があり、全身性の関節疾患に係わる測定法を規格化するための便法となるものである。
【0097】
以上本発明を実施例に言及して説明したが、多くの変法が本発明の範囲において可能である。
【0098】
参考文献
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【図面の簡単な説明】
【図1】異性化及び光学的反転したペプチド型を精製させるに際して合成ペプチドを加熱処理する効果を示すHPLCによる測定曲線を示す;
【図2】異性化又は光学的反転したペプチドに対してポリクローナルウサギ抗体が有する特異性を示すELISA(AG1−1 ELISA)の結果を示す;
【図3】異性化又は光学的反転したペプチドに対してモノクローナルウサギ抗体が有する特異性を示すELISA(AG1−1 ELISA)の結果を示す;
【図4】図2のELISAを血清及び滑液試料に対して適用した結果を示す;
【図5】AG1−1 ELISAを若年性リューマチ性関節炎の患者及びコントロールに対して適用した結果を示す;
【図6】AG1−1 ELISAを骨関節症の患者及びコントロールに対して適用した結果を示す(実施例7);
【図7】AG1−1 ELISAを骨関節症の患者及びコントロールに対して適用した結果を示す(実施例8);
【図8】実施例4のCLP試験法をRA患者から得た血清とコントロール及び滑液試料に対して適用した結果を示す(実施例9);
【図9】CLP ELISAをOA患者から得た血清とコントロールに対して適用した結果を示す(実施例10);及び
【図10】OA患者及びコントロールに対して得られたAG1−1 ELISA:CLP ELISA結果の比率を示す。

Claims (11)

  1. 生物学的試料中において、異性化したか又は光学的反転したアグリカン又はCLPの断片の量を測定するイムノアッセイ法であって、前記アグリカン又はCLPの断片は、
    アグリカン由来のアミノ酸配列であるGly−Arg−Val−Arg−Val−*Asx−Ser−Ala−Tyrを含む少なくとも一種のタンパク質断片、
    アグリカン由来のアミノ酸配列であるTyr−Leu−Ala−Trp−Gln−Ala−Gly−Met−*Asx−Met−Cys−Ser−Ala−Gly−Trpを含む少なくとも一種のタンパク質断片、又は、
    CLP由来のアミノ酸配列であるAla−Gly−Trp−Leu−Ala−*Asx−Gly−Ser−Val−Argを含む少なくとも一種のタンパク質断片
    (ここで、*Asxは、αD Asp若しくはαD Asnであり又はβL Asp若しくはβD Aspである)
    である方法。
  2. 前記測定法が、*Asxを含んで成るアミノ酸配列に特異的に結合する免疫学的結合パートナーを用いて実施される、請求項1に記載された方法。
  3. 前記免疫学的結合パートナーが、アグリカン又はCLPのアミノ酸残基により囲繞される*Asxを含んで成るアミノ酸配列を有する合成ペプチドに対して産生された抗体であって、請求項1に記載の配列のいずれかに対する免疫学的結合特異性を有する、請求項2に記載された方法。
  4. アグリカン由来のアミノ酸配列であるGly−Arg−Val−Arg−Val−*Asx−Ser−Ala−Tyr、
    アグリカン由来のアミノ酸配列であるTyr−Leu−Ala−Trp−Gln−Ala−Gly−Met−*Asx−Met−Cys−Ser−Ala−Gly−Trp、又は、
    CLP由来のアミノ酸配列であるAla−Gly−Trp−Leu−Ala−*Asx−Gly−Ser−Val−Arg
    (ここで、*Asxは、αD Asp若しくはαD Asnであり又はβL Asp若しくはβD Aspである)
    を含むアグリカン又はCLP由来の異性化又は光学的反転した断片の一種以上の、OA又はRAの重篤度を診断するか又は判定・評価するためのインビトロ測定法における使用。
  5. アグリカン由来のアミノ酸配列であるGly−Arg−Val−Arg−Val−*Asx−Ser−Ala−Tyr、
    アグリカン由来のアミノ酸配列であるTyr−Leu−Ala−Trp−Gln−Ala−Gly−Met−*Asx−Met−Cys−Ser−Ala−Gly−Trp、又は、
    CLP由来のアミノ酸配列であるAla−Gly−Trp−Leu−Ala−*Asx−Gly−Ser−Val−Arg
    (ここで、*Asxは、αD Asp若しくはαD Asnであり又はβL Asp若しくはβD Aspである)
    に特異的に結合する免疫学的結合パートナーの、OA又はRAの重篤度を診断するか又は判定・評価するためのインビトロ測定法における使用。
  6. アグリカン由来のアミノ酸配列であるGly−Arg−Val−Arg−Val−*Asx−Ser−Ala−Tyr、
    アグリカン由来のアミノ酸配列であるTyr−Leu−Ala−Trp−Gln−Ala−Gly−Met−*Asx−Met−Cys−Ser−Ala−Gly−Trp、又は、
    CLP由来のアミノ酸配列であるAla−Gly−Trp−Leu−Ala−*Asx−Gly−Ser−Val−Arg
    (ここで、*Asxは、αD Asp若しくはαD Asnであり又はβL Asp若しくはβD Aspである)
    に特異的に結合する免疫学的結合パートナー。
  7. 請求項6に記載された免疫学的結合パートナーであるモノクローナル抗体を産生する細胞株。
  8. Gly−Arg−Val−Arg−Val−*Asx−Ser−Ala−Tyr、若しくは、
    Tyr−Leu−Ala−Trp−Gln−Ala−Gly−Met−*Asx−Met−Cys−Ser−Ala−Gly−Trp
    の配列を含むアグリカンの部分配列、又は、
    Ala−Gly−Trp−Leu−Ala−*Asx−Gly−Ser−Val−Arg
    の配列を含むCLPの部分配列
    からなる、長さが20までのアミノ酸から成るペプチド。
    (ここで、*Asxは、αD Asp若しくはαD Asnであり又はβL Asp若しくはβD Aspである。)
  9. 請求項8に記載されたペプチドの、アグリカン又はCLPの断片の測定における使用。
  10. 免疫学的結合剤への結合競争剤として機能する請求項8に記載のペプチドの存在下において生物学的試料を免疫学的結合剤と接触させるイムノアッセイ法。
  11. (a)以下のアミノ酸配列:
    アグリカン由来であるGly−Arg−Val−Arg−Val−*Asx−Ser−Ala−Tyr、
    アグリカン由来であるTyr−Leu−Ala−Trp−Gln−Ala−Gly−Met−*Asx−Met−Cys−Ser−Ala−Gly−Trp、又は、
    CLP由来であるAla−Gly−Trp−Leu−Ala−*Asx−Gly−Ser−Val−Arg
    に特異的に結合する免疫学的結合パートナー、又は、
    (b)Gly−Arg−Val−Arg−Val−*Asx−Ser−Ala−Tyr、若しくは、
    Tyr−Leu−Ala−Trp−Gln−Ala−Gly−Met−*Asx−Met−Cys−Ser−Ala−Gly−Trp
    の配列を含むアグリカンの部分配列、又は、
    Ala−Gly−Trp−Leu−Ala−*Asx−Gly−Ser−Val−Arg
    の配列を含むCLPの部分配列
    からなる、長さが20までのアミノ酸から成るペプチド
    を含む試験キット。
    (ここで、*Asxは、αD Asp若しくはαD Asnであり又はβL Asp若しくはβD Aspである。)
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