JP2000516721A - 体液中のd―アミノ酸の測定法 - Google Patents

体液中のd―アミノ酸の測定法

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Abstract

(57)【要約】 身体タンパク質のin vivo分解の速度が、体液中におけるタンパク質のD−アミノ酸含有断片の量を前記D−アミノ酸含有断片とそのL−アミノ酸含有類縁体とを識別する能力を有する抗体を用いて測定することによって、測定・決定される。

Description

【発明の詳細な説明】 体液中のD−アミノ酸の測定法 本発明は、コラーゲンまたはその他のタンパク質分解生成物を測定する方法お よびこのために有用な材料に係る。 コラーゲンとコラーゲン代謝疾患 骨粗しょう症は、ヒトにおける最もありふれた骨疾病である、原発性骨粗しょ う症は、種々の骨折の危険性が高くなる疾病であり、骨格骨量減少の進行により 発症する。米合衆国だけで1、500万から2、000万人が罹患しているものと推定さ れる。この疾病の根拠は、骨改造、即ち骨組織の形成と吸収との速度が年齢に依 存して不均衡になることである。 米合衆国では、骨粗しょう症に関連した骨折が、高齢者において毎年ほぼ120 万件も発生しており、これには、ほぼ53万8千件の脊椎の圧迫骨折、ほぼ22万7 千件の股関節骨折と相当数の末梢骨の早期骨折とを含む。股関節の12%ないし20 %は、重篤な 傷害と出血をおこすため致死性であり、而も生き残った患者の半 数は、老人ホームでの看護を必要とするのである。骨粗しょう症関連傷害に起因 したトータルコストは今や、米合衆国において年間100億ドルに達している(Rigg s、New England Journal of Medicine、327:620−627(1992))。 骨粗しょう症は、閉経後の女性において最も普遍的にみられるのであるが、閉 経後の女性は、平均して閉経後10年において骨量のほぼ15%を失う。この疾病は また、男性においても老齢になるにつれて発症しまた若い無月経症の女性運動競 技者においても起こる。骨粗しょう症が及ぼす社会的かつ経済的重要性が大きく またますます増大しているにも拘らず、患者や健常人における骨吸収速度を測定 する信頼性の高い定量測定法について、その利用可能性は極めて限られている。 コラーゲン代謝の異常を伴う(これに関連した)他の疾病としては、ページェッ ト病、マーファン症候群、骨形成不全症、コラーゲン組織内における新生物増殖 、小人症、リューマチ性関節炎、骨関節症や脈管症候群が挙げられる。 ヒトのコラーゲンについては、これまで三種類が知られており、詳細に報告さ れている。I種コラーゲンは、さらにI型、II型、III型、V型およびXI型に分類 さ れ、原線維を形成することが知られている。I型ないしIII型のアミノ酸配列は( 解明されている限りにおいて)、WO95/08115の添付図面に示されている。 I型コラーゲンは、骨の有機質マトリックスの90%以上を占めており、従って 原則としてI型コラーゲンの分解を測定監視することによって骨吸収速度を推定 することが可能である同様に、結合織を含む多数のその他の病態も、コラーゲン の分解を測定することによって監視することができる。その例として、リューマ チ性関節炎や骨関節症に関連したII型コラーゲン分解および脈管炎症候群におけ るIII型コラーゲン分解が挙げられる。 ヒトIII型コラーゲン、ヒトα1(II)型プロコラーゲンおよびヒトIII型コラ ーゲンのα1(III)型全プリプロ鎖と相当するcDNAのアミノ酸配列か、いくつ かの研究者グループによって既に検討され、決定されている:Loil et al.、Nucl eic Acid Research 12:9383−9394(1984):Sangiorgi eet al.、Nucleic Acid Research、13:2207−2225(1985);Baldwin et al.、Biochem.J.、262:521−528 (1989);およびAla−Kokko et al.、Biochem.J.、260:509−515(1989)を参照 のこと。 I型、II型およびIII型コラーゲンは全て、生物体内においてはN−末端とC− 末端プロペプチド配列からなるプロコラーゲン分子として形成されるが、この分 子はコアーコラーゲン分子に結合している。かかるプロペプチドの除去は、コラ ーゲン合成の過程において体内において自然に起こるが、その後では、コラーゲ ン分子の残りのコアー部は大半が、三重らせん構造ではない末端テロペプチド配 列からなる三重らせん部から構成される。これらのテロペプチド配列は細胞外に おいて、コラーゲン原線維の分子内架橋部位として重要な機能を果たすのである 。このアルファーらせん部位も、架橋可能な部位を含んでいる。 分子内架橋は、コラーゲン線維に生物機械的な安定性を付与するものである。 これらの架橋の形成は、リジンとヒドロキシリジン残基が相当するアルデヒドに 修飾されることによって開始される。これらの残基のうち、相互に隣接するコラ ーゲン鎖に位置するいくつかの残基が、自然発生的に愛顧となる分子間架橋を形 成するのである。コラーゲンテロペプチド上にある架橋形成部位のらせん領域か らの正確な位置は、以前に報告されている。例えば、Kuehn、K.、Immuno− chemistry of The Extracellular Matrix、1:1−29、CRC Press、Inc.、Boca Raton、Florida(1982)、Eyre、D.R.、Ann.Rev.Biochem.、53:717−48(1984) またはアメリカ合衆国特許第5140103号および第5455179号を参照のこと。更には 、I型、II型およびIII型コラーゲン内部における潜在的架橋部位のアミノ酸配列 は、下記する表Iに示してある。 線維状のタンパク質であるコラーゲンとエラスチンは、リジンまたはヒドロキ シリジン側鎖からアルデヒドが合成されることに基づいた特異な機構によって架 橋される。四つの相同の架橋位置が、I型、II型およびIII型コラーゲンの分子に おいて明らかになっている(総説については、Kuehn、K.、Immunochemistry of t he Extracellular Matrix、1:1−29(1982)を参照のこと)。二つはアルデヒド 部位であるが、それぞれのテロペプチド領域に一つずつある。残りの二つの部位 は、当該分子のそれぞれの末端からほぼ90残基に対象的に位置するヒドロキシリ ジンである。コラーゲン分子が原線維に充填されると、らせん領域に位置する前 記した後者の部位は、一列に配列し、隣接する分子のテロペプチドのアルデヒド と反応するのである。3−ヒドロキシピリジニウム残基がヒドロキシリジン由来 アルデヒドから生じた成熟架橋である、という強力な証拠がある。しかしながら 、もう一つの経路、即ちリジン残基のアルデヒド形成から生じた成熟架橋残基は 、未だ知られていない。 以下において述べるEP−0394296において式によって図示されているように、 これら二つの3−ヒドロキシピリジニウム架橋は、ヒドロキシリジジルピリジノ リン(また単に”ピリジノリソ”としても知られている)とリジルピリジノリン (また単に”デオキシピリジノリソ”としても知られている)であることが判っ ている。これらの架橋化合物は、当然のことながら蛍光性化合物である。いくつ かのヒドロキシリジジルピリジノリン架橋は、例えばEP−0424428において検討 されているように糖化されていることが見出されている。 然しながら、Last et al.、Int.J.Biochem.vol.22、No.6、pp559−564、1 990において報告されているように、その他のいくつかの架橋もコラーゲンにお いては生起していることは当然である。 コラーゲン分解のための従来技術による測定法 過去においては、種々の生物化学的マーカーその内幾つかはコラーゲンの分解 生成物である−を測定することによって体内でのコラーゲン分解を追跡監視する ために、いくつかの測定法が開発されている。 例えば、大半がコラーゲンおよび骨や結合織における主要な構造タンパク質に 制限されたアミノ酸であるヒドロキシプロリンが、尿中に排泄される。その排泄 速度は、ある種の病態、特に骨回転が以下において議論するように大幅に増大す る骨の代謝疾病である パジェット病において増加することが知られている。 このような理由により、尿中ヒドロキシプロリンが、コラーゲン分解のアミノ 酸マーカーとして汎く使用されてきたのである;Singer、F.R.et al.、Metabol ic Bone Disease、Vol.II(eds.Avioli、L.V.、and Kane、S.M.)。489−575(197 8)、Academic Press、New York。 アメリカ合衆国特許第3600132号においては、コラーゲン代謝の変動・偏位を 追跡監視するために例えば血清、尿、脊椎液やその他の細胞間液などの体液の中 におけるヒドロキシプロリンを測定するための方法が開示されている。この特許 は、ヒドロキシプロリンは、例えばパジェット病、マーファン症候群、骨形成不 全症、コラーゲン組織中における新生物増殖や種々の態様における小人症などの 諸々の病状に関連してコラーゲンの同化または異化が増大することに相関する旨 の陳述を行っている。 パジェット病に関連した骨吸収もまたこれまでに、骨コラーゲン分解に引き 続いて尿中に排泄されるヒドロキシプロリンを含む小型のペプチドを測定するこ とによって追跡監視されてきた;Russel et al.、Metab.Bone Dis.and Rel.Res. 4and 5、2250262(1981)、およびSinger、F.R.et al.、上記を参照。 パジェット病の場合、尿中ヒドロキシプロリンの増大は、大半は骨分解に由来 する可能性が高い;しかしながら、ヒドロキシプロリンは、一般的には骨分解の 特異的指標としては使用することが出来ない。尿中のヒドロキシプロリンの多く は、新規のコラーゲン合成(新たに合成されたタンパク質のうちの相当な量が、 分解され而も組織構造内部に取り込まれることなく排泄される)およびある程度 の血液タンパク質とその他のヒドロキシプロリンを含むタンパク質の交代に起因 するものである可能性がある。 更には、タンパク質分解に由来した遊離のヒドロキシプロリンのほぼ80%は、 肝臓で代謝されるのであって、尿中には決して出現しないのである。Kiviriko、 K.I.、Int.Rev.Connect.Tissue Res.5:93(1970)、およびWeiss、P.H.and K lein、L.、J.Clin.Invest.48:1(1969)。ヒドロキシプロリンは、骨吸収に特 異的ではないにしても骨中のコラーゲンに特異的であるので、骨粗しょう症の優 れたマーカーであるが、取り扱うには面倒である。 ヒドロキシプロリンおよびそのグルコシド誘導体は、いずれもコラーゲン質タ ンパク質に独特のものであるが、コラーゲン分解のマーカーとしてはヒドロキシ プロリンよりもより正確であるものと考えられてきたのである。しかしながら、 ヒドロキシプロリンについて先に議論したと同じ理由によりヒドロキシリジンお よびそのグルコシドは恐らくは、同程度の骨吸収の非特異的マーカーであろう; Krane、S.M.and Simon、L.S.、第evelop.Biochem.22:185(1981)。 他の研究者は、関節疾病におけるコラーゲン分解の指標として尿中の架橋化合 物である3−ヒドロキシピリジニウムを測定している。例えば、その背景につい ては、Wu and Eyre、Biochemistry、23:1850(1984):Black et al.、Annals of the Rheumatic Diseases、45:969−973(1986);and Seibel et al.、The Jour nal of Dermatology、16:964(1989)。本発明とは異なって、これらの先行研究者 は、体液から得られたペプチドを加水分解し、次いで遊離の3−ヒドロキシピリ ジニウム残基を探索していたのである。 I型、II型およびIII型コラーゲンの分解を決定するための測定法は、EP−0394 296およびアメリカ合衆国特許第4973666号およびアメリカ合衆国第5140103号に おいて開示されている。しかしながら、これらの特許は、架橋結合である3−ヒ ドロキシピリジニウムを含有するコラーゲン断片に限定されたものである。更に は、上記した測定法は、測定法において抗体を作成しまた抗原のために使用する 3−ヒドロキシピリジニウムを含むコラーゲン断片を尿から精製するには長たら しく且つ複雑な操作を必要とする。 アメリカ合衆国特許第4973666号およびアメリカ合衆国第5140103号において記 載された問題解決法を用いて得られた臨床データは、目下のところ殆ど入手 出来ない。具体的には、I型コラーゲンのテロペプチドを含む3−ヒドロキシピ リジニウムの尿中濃度(上記した特許において記載された方法で測定された)と 現実の骨損失との間に成立する相関関係に関して、データはこれまで一切発表さ れていない。尿においてテロペプチドを含む3−ヒドロキシピリジニウムが存在 するためには、骨吸収のプロセスが生起する前に異なる別々の時点で骨組織の内 部においてかかる特異的な架橋構造が正当に形成されていることが必要である。 これらのプロセスに関する情報は殆ど存在しないのであって、かかる架橋構造に ついての正確な情報に依存する事態を回避することが望ましいことになろう。 イギリス特許出願第2205643号は、生体内におけるIII型コラーゲンの分解は、 体液中のIII型コラーゲンに由来するN−末端テロペプチドの濃度を測定するこ とによって定量することができることを報告している。この方法は、III型コラ ーゲンを細菌由来コラーゲナーゼで分解して遊離させたN−末端テロペプチドに 対して生成せしめた抗体を使用するものであって、かかるテロペプチドは標識化 されて、この方法に使用されるものである。 Schroeter et al.、Immunol.Invest.19:475−491(1990)は、I型およびII 型コラーゲンのCNBr断片を用いた免疫学的測定システムについて記載している。 テロペプチドは組織中に残した間までペプシンで可溶化したコラーゲンを使用す るのである(上記したイギリス特許出願第2205643号と対比すること)。従って、 当該断片と断片から生成せしめた抗体との間には何等一致するところはない。更 には、当該参考文献は抽出した組織の試料について得られた測定結果を記載して いるに過ぎない。 ペプシンで可溶化したI型コラーゲンに対して生成せしめたモノクローナル抗 体を利用活用する方法は、Werkmeister et al.、Eur.J.Biochem.1987:439− 443(1990)において記載されている。かかる公知丁は、組織片を免疫組織学化 学的に染色し且つ細胞培養液中のコラーゲン含量を測定するために使用するもの であり、測定は、体液について行われはいない。 EP特許出願第050210号には、I型コラーゲン由来の架橋した精製C−末端テロ ペプチドを用いて免疫を行うことによって抗体試薬を開発利用することが記載さ れている。この免疫源は、ヒト骨コラーゲンを細菌性コラーゲナーゼで可溶化 することによって作成される。このようにして作成された抗体は、架橋したテロ ペプチドと架橋していないテロペプチドの双方と反応しまたピリジノリン以外の 架橋結合とも反応する能力がある。 国際特許出願第WO 81/09114号においては、固形基質への細胞接着を促進する ために使用されるある種の合成ペプチドが開示されている。かかる合成ペプチド を免疫学的試薬として使用することについては、言及されていない。 コラーゲン分解はある種のコラーゲンペプチドを定量することによって測定す ることができる旨の報告が多数存在する。プロペプチドは、テロペプチドやコラ ーゲンコア−部のアルファらせん領域とからはプロコラーゲン分子内におけるそ の位置および生体内における解裂のタイミングによって分別識別される;アメリ カ合衆国特許4504587号;アメリカ合衆国特許4312853号;Pierard et al.、Anal ytical Biochemistry 141:127−136(1984);Niemela、Clin.Chem.31/8:130 1−1394(1985);およびRohde et al.、European Journal of Clinical Investig ation、9:451−459(1979)を参照のこと。 EO特許出願第0298210号および第0339443号は、III型プロコラーゲンペプチド およびその断片を免疫学的に測定することを記載している。更には、プロコラー ゲンを測定することに基づいた方法は、EP特許出願第0465104号において開示さ れている。 IX型コラーゲンに由来した配列を有する合成ペプチドを免疫学的試薬を開発す るために使用することは、PCT特許出願第WO 90/08195号において開示されてい る。同様に本出願には、このようにして精製せしめた抗体を体液中のIX型コラー ゲン断片を測定するために使用することが記載されている。 アメリカ合衆国特許4778768号は、滑液試料中のプロテオグリカンモノマーま たはその抗原性断片を定量することからなる関節軟骨内において生起する変化を 測定する方法に係る。 Dodge、J.Clin.Invest.83:647−661(1981)は、ヒトおよびウシノII型コ ラーゲンの展開されたアルファー鎖および臭化シアン由来ペプチドと特異的に反 応するポリクローナル抗血清を利用して、II型コラーゲン分解を分析するための いくつかの方法を開示している。コラーゲンの分解生成物は、体液中におい ては検出されてはいないが、これは、細胞培養物を染色することによる組織化学 的に、即ち”インシツ ”による検出によっては検出されなかった。 WO 94/03813には、試料中におけるコラーゲンまたはコラーゲン断片を検出す るに際して、コラーゲンの非螺旋C−末端またはN−末端領域に相当する合成洗 浄ペプチドを含む結合パートナーヲ、トウガイ洗浄の合成ペプチドに対する抗体 と当該試料と一緒に培養することおよび当該抗体と当該結合パートナーとの結合 を測定する競争的免疫学的測定法が記載されている。 WO 95/08115は、体液試料中のコラーゲン断片をあうR合成ペプチドと反応す る抗体と反応させることによって測定する測定方法に係るものである。この測定 法は、試料とかかるとがコラーゲンのコラーゲナーゼ分解によって得られたコラ ーゲンの断片に対して生成させた抗体、恐らくはモノクローナル抗体を目がけて 競争する競争測定法であろう。 またはその代わりとして、このような合成ペプチドに対して生成させた抗体、 恐らくはモノクローナル抗体を使用する測定法であってもよい。 体液中、特に尿中において本発明者らが見出した一つの特別なペプチド断片は 、下記の式によって表されるのである: 上記式において、K−K−Kは、架橋であるが、例えばヒドロキシピリジニウ ム架橋であってもよいが、天然に存在する如何なる架橋であってもよく、また具 体的には上記にて言及したLast et al.の文献において議論されている架橋の如 何なるものであってもよい。 上記した小型の断片を含むより大型のペプチド断片は、EP 0394296において報 告済みであり上記断片は、WO 91/08478において報告されている。 WO 96/12133において明示されているように、本発明者らも、体液中にあるか かる”ペプチド”断片が、上記式においてアスパラギン酸結合がイソアスパラギ ン酸に異性化することによって相当するアミノ酸配列で表されるペプチド、例え ば式1で表されるペプチドと関連性を有することになる事実を発見したのであ る。本明細書においては、”ペプチド”を引用符で表現するが、その理由は当然 のことながら、異性化が意味するところは、かかる化合物種がもはやペプチドで あると正当には見なされないことであるからである。 アスパラギン酸を含むタンパク質の異性化は、既に以前に生理学的条件におい て生起する自発的反応であると報告されている。 例えば、Brennan et al.、protein Science 1993、2、331−338、Galletti et al.、Biochem.J.1995、306、313−325、Lowenson et al.、Blood Cells 1988 、14、103−117およびOliya et al.、Pharmaceutical Research、Vol.11、No.5 、1994、p.751。 かかる異性化は、以下に示すように通常のタンパク質におけるペプチド結合を 介して結合するアスパラギン酸のアルファカルボン酸から見てカルボキシ末端方 向にアスパラギン酸残基の下流に位置するペプチド鎖の当該部分を非ペプチドア ミド結合中の側鎖カルボン酸に転移させる効果を有する。 かかる非ペプチド結合したアスパラギン酸残基は、"イソアスパラギン酸"と称 する。 同様な異性化が、アスパラギン酸残基を含有するタンパク質において(即ち、 上記反応式において出発タンパク質の−OHの代わりに−NH2と)またグルタ ミン酸とグルタミンにおいて生起し得るのである。 上記知見から判ることは、かかる異性化か骨組織においても生起し、従って異 性化の程度が対象としている骨組織の年齢のマーカーとなるものと期待されるこ とである。 更には、かかる骨ペプチド断片の中に当該異性化したペプチドが存在すること は、当該断片が実際に骨分解に由来するものであって、決して骨に組み込まれな い新たに形成されたコラーゲンの分解などのその他の原因に由来するのではない 、とうことを確認することに他ならない。 Geiger & ClarkeがJ.Biol.Chem(1987)262(2):785−794において開示し ているように、かかる異性化はスクシンイミジル中間体を経由して進行すること およびかかる中間体からアスパラギン酸の通常型と異性化型なるD−光学活性体 も同様に生成し得る可能性があるものと信じられる。勿論のことながら、アスパ ラギン酸を含め、タンパク質に通常存在するアミノ酸は、それぞれのL−光学活 性型として存在しているのである。 本発明者らは、D−アミノ酸、特にアスパラギン酸が通常のL型としてではな く存在しているタンパク質またはその分解生成物に対して特異的である測定法を 開発することが可能である、と言うことを見出したのである。コラーゲン分解な る文脈において、このことは、関与するコラーゲンの年齢に対する更なるマーカ ーを提供するものである信じられる。 従って、本発明は今やその第一の局面において、体液中において一つ以上のD −アミノ酸を含有する化学種の量を前記D−アミノ酸含有化学種を相当するL− アミノ酸含有化学種とから識別する能力を有する免疫学的結合パートナーを前記 化学種を反応させることによって測定することからなる、例えは骨に由来するコ ラーゲンなどの身体タンパク質の分解速度を測定する方法を提供するのである。 前記化学種に含有されるかかるD−アミノ酸としては、好ましくはD−アスパ ラギン酸、D−アスパラギン、D−グルタミン酸またはD−グルタミンであり、 通常のペプチド結合を介してまたはそのイソ型に結合していてもよい。 更に好ましくは、かかる方法は、前記体液中に存在する一つ以上のD−アスパ ラギン酸またはD−イソアスパラギン酸含有ペプチド類縁体の量を測定するもの である。 好ましくは、この方法は、前記体液中に存在する式2によって表されるペプチ ド類縁体の量を測定するのである: 本式において、D*の一つまたは双方とも、D−アスパラギン酸もしくはD− イソアスパラギン酸であるか、または式2で表されるペプチド類縁体に存在する 、D−アスパラギン酸もしくはD−イソアスパラギン酸を含有するエピトープを 組み込んだ一つ以上のペプチドである。EKAH GGRは、添付配列表に示すSEQ.IDNo .1である。 上記式において、K−K−Kは架橋であり、例えばヒドロキシピリジニウム架 橋であるが、ピリジノリン(糖化または非糖化であってもよい)もしくはデオキ シピリジノリンまたはその他の如何なるコラーゲン架橋であってもょい。 好ましくは、前記測定は、当該測定操作過程において試料中に存在するD−イ ソアスパラギン酸含有化学種、好ましくは式2で表される異性化ペプチド類縁体 またはD−イソアスパラギン酸を含有する式2の異性化ペプチド類縁体に存在す るエピトープを組み込んだ異性化ペプチドに対して特異的である免疫学的結合パ ートナーを使用して実施される。 当該免疫学的結合パートナーは、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗 体であってもよい。当該免疫学的結合パートナーがD−光学活性D−アミノ酸含 有化学種に対して特異的でなくてはならないという要件は、当該免疫学的結合パ ートナーが、前記化学種と類縁L−アミノ酸またはL−イソアミノ酸含有化学種 とを定量法において有用である程度に識別することを意味する。 適当な免疫学的結合パートナーはまた、Fab、Fab'およびF(ab')2を含有する 抗原同一の決定基を結合する能力を有する抗体の断片をも包含する。 好ましくは、当該免疫学的結合パートナーは、D−アミノ酸を有する−例えば 、前記コラーゲンタンパク質配列における相応したL−アミノ酸、例えばアスパ ラギン酸の代わりに前記アミノ酸配列においてD−アミノ酸、例えばD−アスパ ラギン酸またはD−イソアスパラギン酸が置換している−コラーゲン内部のある 配列に相当するL−アミノ酸線状のD−ペプチド類縁体または異性化ペプチド類 縁体、好ましくは合成D−ペプチド類縁体または異性化ペプチド類縁体に対して 産生させた抗体である。 本測定法は、例えばELISAやRIAなどの不均一測定法、また例えば濁度測定法な どの本明細書において記載出来ないほど公知である均一測定法を含む−但しこれ に限定されない一種々の形態を取ってもよい。 第二の局面においては、本発明は、D−アミノ酸を有する−例えば、前記コラ ーゲンタンパク質配列における相応したL−アミノ酸、例えばアスパラギン酸の 代わりに前記アミノ酸配列においてD−アスパラギン酸またはD−イソアスパラ ギン酸などのD−アミノ酸が置換している−コラーゲン内部のある配列に相当す る配列を有する合成ペプチド類縁体または異性化ペプチド類縁体をラーゲンから 誘導されたペプチドまたは異性化ペプチドの定量法に使用する用途を包含する。 競争定量法においては、前記合成ペプチド類縁体または異性化ペプチド類縁体は 、試料中にある一つ以上のD−型ペプチド類縁体または異性化ペプチド類縁体と 免疫学的結合パートナーをめぐって競争させるために使用してもよい。 この種のELISAにおいては、かかるD−型合成ペプチド類縁体またはペプチド 異性体類縁体は、固形の担体に固定化してもよい。試料は、当該固形担体と接触 する当該合成ペプチド類縁体またはペプチド異性体類縁体と反応性を有するポリ クローナル抗体と一緒に培養し、洗浄後にパーオキダーゼ複合(可視化)抗体を 添加してもよい。更に培養した後で、ペルオキシダーゼ担体溶液を添加する。競 争によって、試料中に存在するD−型ペプチド類縁体またはペプチド異性体類縁 体は、当該抗体と反応性がり、ペルオキシサーゼ反応を阻害する。 その代わりに、当該D−型合成ペプチド類縁体またはペプチド異性体類縁体を モノクローナル免疫学的結合パートナーを生成させるために使用してもよい。こ の合成ペプチド類縁体または異性化ペプチド類縁体は、この場合は定量法におい ては競争剤である必要はない。例えば、コラーゲナーゼで処理したコラーゲンは 、精製し、固形の担体に固定化すればよく、次いでELISAをモノクローナル抗体 を使用して実施してもよい。 従って第三の局面においては、本発明は、D−アミノ酸を有する−例えば、コ ラーゲンなどのあるタンパク質配列における相応したL−アミノ酸、例えばアス パラギン酸の代わりにあるアミノ酸配列においてD−アスパラギン酸またはD− イソアスパラギン酸などのD−アミノ酸が置換している−コラーゲンなどの前記 タンパク質内部のある配列に相当するアミノ酸配列に対して特異的である抗体、 好ましくはモノクローナル抗体を包含する。 本発明のかかる局面の一つの好ましい実施態様においては、当該抗体は、EKAH D*GGRまたはEKAHiD*GGR(SEQ.ID.No.1)なる配列をいずれの配列においてエピ トープとして包含しかつD*を含む−上記においてD*は、D−アスパラギン酸ま たはD−イソアスパラギン酸である−ペプチド類縁体配列または異性化ペプチド 類縁体配列に対して特異的である。 従って、本発明のかかる局面は、EKAHD*GGRまたはEKAHiD*GGR(SEQ.ID.No.1 )なるペプチド異性体配列−上記においてiD*は、D−イソアスパラギン酸また はD−イソアスパラギン酸でありまたD*は、D−アスパラギン酸である−を含 有し、またこれによって含有されるかまたはこれによって構成されるエピトープ と反応性を有する抗体、好ましくはモノクローナル抗体を包含する。 このオクタペプチド配列の全体が、関連したエピトープを定義するために必要 てはなく、ヘプタペプチドKAHD*GGR(SEQ.ID.No.2)またはヘキサペプチドAHD* GGR(SEQ.ID.No.2)を、使用してもよいが、後者は、架橋部位を含有していな い。 第四の局面においては、本発明は、D−アミノ酸を有する−例えば、コラーゲ ンタンパク質配列における相応したL−アミノ酸、例えばアスパラギン酸の代わ りにあるアミノ酸配列においてD−アスパラギン酸またはD−イソアスパラギン 酸が置換している−コラーゲンなどの前記タンパク質内部のある配列に相当する アミノ酸配列を有するペプチド類縁体またはペプチド−異性体類縁体に対して生 成せしめた抗体、好ましくはモノクローナル抗体を提供する。 本発明は、本発明の第三および第四の局面に従ったモノクローナル抗体を産生 する細胞系を包含する。 本発明はまた、本発明の第三および第四の局面に従った抗体を検出可能なマー カイに結合させたものをも包含する。適した検出可能なマーカーとしては、これ らに限定されないが、種々の酵素、発色団、蛍光発色団、補酵素、酵素阻害剤、 化学ルミネッセンス物質、常磁性材料、スピン標識物、放射性同位体、核酸また は核酸類縁体配列などが挙げられる。 第五の局面においては、本発明は、D−アミノ酸を有する−例えば、タンパク 質(例えばコラーゲン)配列における相応したL−アミノ酸、例えばアスパラギ ン酸の代わりにあるアミノ酸配列においてD−アスパラギン酸またはD−イソア スパラギン酸が置換していて、その結果体液中のD−アスパラギン酸またはD− イソアスパラギン酸を含有するペプチド類縁体またはペプチド異性体類縁体の量 に関する情報を取得できる−前記タンパク質(コラーゲン)内部のある配列に相 当するアミノ酸配列に対して特異的な抗体をコラーゲンまたは他のタンパク質由 来のペプチドの測定法に使用する用途を包含する。 第六の局面においては、本発明は、D−アミノ酸を有する−例えば、あるコラ ーゲンタンパク質配列における相応したL−アミノ酸、例えばアスパラギン酸の 代わりにあるアミノ酸配列においてD−アスパラギン酸またはD−イソアスパラ ギン酸が置換している−コラーゲン内部のある配列に相当するアミノ酸配列を有 する合成ペプチド異性体を包含する。 好ましくは、天然ペプチド型のアミノ酸配列中においてD−アミノ酸残基部位 に隣接してグリシン残基が存在する。その理由は、隣接グリシンがアスパラギン 酸またはその他の関連アミノ酸のラセミ化を容易に行わせるからである。 一つ以上のL−アスパラギン酸含有ペプチドおよびそれらのD−アスパラギン 酸またはD−イソアスパラギン酸含有類縁体に対する抗体を製造してもよい。そ の場合は、当該ペプチドの一種または複数のDまたはL変異体の測定法を実施す ることも可能である。D−アミノ酸の相対量は、分解されつつあるタンパク質の 年齢および測定法かI型コラーゲン断片に係るものである場合は骨の年齢の一つ の指標となる。従って、本発明は第七の局面において、体液中において少なくと も一種のL−アスパラギン酸などのL−アミノ酸を含有する、コラーゲン由来の ペプチドと相当するD−アスパラギン酸またはD−イソアスパラギン酸などのL −アミノ酸を含有するペプチド類縁体との相対量を測定することから成る、患者 のコラーゲン吸収に関する情報を取得する方法を提供する。この局面は、皮質骨 層および海綿質骨層の交代をそれぞれ異なるD−体含量に基づいて測定する方法 および治療効果を評価するうえで得られた情報を利用する用途とを包含すること になろう。 本発明はまた、上記した諸々の方法において有用である試験キットを包含する 。かかるキットは、本発明の第三または第四の局面に従った抗体、または同様の 特異的抗体断片を好ましくは下記のうちの一つ以上とを組合せて含んで成ってい てもよい: −当該抗体との反応性を有する、D−アスパラギン酸またはD−イソアスパラ ギン酸などのD−アミノ酸を含有するペプチド類縁体、 −抗体/酵素複合体および/またはその基質、 −酵素複合体−基質反応停止組成物、または −洗浄溶液。 本発明は、ヒトおよび動物の双方に適用してもよい。 適した体液としては、ヒトまたは動物の尿、血液、血清、血漿および滑液が挙 げられる。本方法はまた、例えば唾液および汗にも使用され得ることも考慮され 、見込まれる。かかる体液は、そのまま使用してもよくまた接触工程に先立って 精製してもよい。かかる精製工程は、カートリッジ吸着と溶出、分子篩クロマト グラフィー、透析、イオン交換、アルミナクロマトグラフィー、ヒドロキシアパ タイトクロマトグラフィーおよびこれらの組み合わせを含む−但しこれらに限定 されない−多くの標準操作を使用して実施すればよい。 本発明者らは、通常のペプチド結合をしたL−アスパラギン酸含有型のタンパ ク質またはペプチドをαLと称しまたその異性化型をβLと称することとする。ま た、通常の態様で結合したD−アスパラギン酸を含有するペプチドまたはタンパ ク質をαDと称しまたその異性化型をβDと称することとする。 異性化はスクシンイミド中間体を経由して生起することまたこのスクシンイミ ド中間体の自発的なレセミ化速度は、αLまたはβLの何れの速度よりも遥かに早 いことが信じられる。即ち、βLの量がタンパク質由来化学種お年齢のマーカー となるべきであるだけでなく、またβDの量とαDの量もそうであるべきである。 その理由は、これらの型の化合物は全て同じスクシンイミド中間体を経由して提 供されるからである。 本発明者らは以下において、閉経後女性から採取した試料においてはある選定 した一種のペプチドのαL、βLおよびβDの量においては、尿について明瞭な相 関関係があることを示す。αDについて同様の相関関係が期待出来る。また、本 発明者らは以下において、当該ペプチドのαL、βLおよびβD型の尿中数値が骨 吸収を減少低下させるビホスフェート治療に応答して本質的に同じ程度に低下す ることを示す。αDペプチドの測定値も同様の挙動を示すであろう。しかしなが らかかる測定を血清について行った場合は、αL、βLおよびβD型化合物のみが 、ビホスフェート治療を反映するものと期待されることになろう。その理由は、 PCT/EP 96/01228において示されているように、血清中のαL型の測定は、ビホ スフェート治療を反映しないからである。このことは、恐らくは骨に組み込まれ たコラーゲンの分解以外の原因に由来したαL型ペプチドのバックグラウンドが 高いからである。 下記する実施例において使用されたペプチドは、(そのαL型において)EKAHD GGR(SEQ.ID.No.1)(Glu.Lys.Ala.His.Asp.Gly.Gly.Arg.)であり、また尿など の体液においては、コラーゲン中において形成された種々の種類の架橋を含む可 能性がある多様な大型のペプチドの一部として存在している可能性がある。これ は、I型コラーゲンの非螺旋形のC−末端部から誘導されたものである。 本発明を下記する実施例を参照して詳細に説明する。なお、添付図面を参照す るが、図面において; 図1は、実施例1において得られた結果をグラフで図示したものである;また 図2は、尿試料中におけるβLおよびβD型の測定値の間に成り立つ相関関係を 示す。 本発明に従った方法の一つの好ましい実施態様においては、尿または他の体液 中のI型、II型またはIII型コラーゲンの定量は、尿または他の体液の試料を秤量 して取り、この試料をコラーゲンに由来する配列を有する合成ペプチドD−類縁 体およびこの合成ペプチドD−類縁体と免疫学的に反応する抗体とに接触させる ことによって阻害ELISAにより行う。この合成ペプチドD−類縁体は、固形の担 体に固定化しておき、また当該抗体は、この合成ペプチド類縁体に対して生成さ せる化またはコラーゲン分解生成物に対して生成させればよい。 合成ペプチドD−類縁体の調製 合成ペプチドおよびペプチドD−類縁体の調製は、当該技術分野において公知 の手法に従って例えば普通”Merrified synthesis”と記述される固相ペプチド 合成技法によって実施すればよい。また古典的な溶液相技法も使用することが可 能である。興味の対象となる配列は、コラーゲン架橋のための潜在的部位(例え ば、Kueh、K.、Immunochemistry of the extracellular matrix、1:1−29(1982 ),Eyre、D.R.、Ann.Rev.Biochem.53:717−48(1984)、またはアメリカ合衆国 特許第5140103号を参照のこと)。かかるペプチド配列の例は、下記表1に示す。 アスパラギン酸含有ペプチドに対しては、D−アスパラギン酸を使用して従来の ペプチド合成方法が適用されるのであるが、この方法はペプチドと結合がアスパ ラギン酸に異性化したペプチド類縁体(βD)との混合物を生成する可能性があ る。一般的に、このような混合物は、αDおよびβD型のうちの一つは使用した抗 体に依存してこの定量法においては不活性であるので、満足するべきであろう。 しかしながら、この混合物を加熱すると通常は、ペプチドない要物をイソ型への 異性化が生起する。 合成ペプチド類縁体については、架橋可能部位の配列から一つ以上のアミノ酸 残基を除去したりまたは追加することも可能であり、而も(a)相当する天然の コラーゲン断片のうちのαDまたはβD類縁体を認識する抗体を産生させる能力又 (b)このような抗体が天然の断片の類縁体に結合するのを阻害する能力は実質 的に失われることはない。より長いコラーゲン断片および/またはキメラペプチ ド類縁体を使用して抗体を産生させることは可能であり、また原則として、競合 定量法において免疫原および競争競合物と同じペプチド類縁体を使用することは 必 要ではない。 表1 本発明に従ったαDおよびβD型の合成ペプチド類縁体の基礎として使用するべ き種々の型のコラーゲンでの潜在的架橋部位のアミノ酸配列の例 I 型コラーゲン テロペプチド類縁体における潜在的部位:N C α1(I)N−末端Asp−Glu−Lys−Ser−Thr−Gly−Gly(α1(I)N1)−EQ.ID .No.4 α1(I)C−末端Asp−Glu−Lys−Ala−His−Asp−Gly−Arg(α1(I)N1) −SEQ.ID.No.1 α2(I)N−末端Gln−Tyr−Asp−Gly−Lys−Gly−Val−Gly(α2(I)N1)− SEQ.ID.No.5 II 型コラーゲン テロペプチド類縁体における潜在的部位:N C α1(II)N−末端Gly−Asp−Ile−Lys−Asp−Ile−Val−SEQ.ID.No.6 α1(II)C−末端Glu−Lys−Gly−Pro−Asp−SEQ.ID.No.7 III 型コラーゲン テロペプチド類縁体における潜在的部位:N C α1(III)N-末端Asp−Val−Lys−Ser−Gly−Val−SEQ.ID.No.8 抗体の調製 モノクローナル抗体およびポチクローナル抗体の調製方法は、当該技術分野に おいて充分公知である。例えば、Cambell、A.M.、Laboratory Techniques in Bi ochemistry and Molecualr Biology、Vol.12(1986)を参照のこと。合成αDお よびβDペプチド類縁体に対する抗体を免疫化によって製造することは可能であ る。しかしながら、これらの化合物は分子量が比較的小さいために、ハプテンを 担体分子に接合させるのが好ましい。適当な担体分子としては、以下に限 定されないが、例えばウシ血清アルブミン、サイログロブリン、オバアルブミン 、破傷風トキソイドおよびキーホールカサガヘモシアニンが挙けられる。好まし い担体は、ウシ血清アルブミンである。このようなハプテンを最も免疫原性が高 い形で免疫処理動物の抗体産生細胞に提示するには、その代わりとして多数のカ ップリング方法を使用することができる。適当な手法としては、以下に限定され ないが、例えばグルタルアルデヒド、カルボジイミドや過ヨウ素酸塩などがある 。好ましい結合剤は、グルタルアルデヒドおよびカルボジイミドである。 抗体の製造は、担体にカップルせしめた天然にラセミ化させたまた光学異性化 させたまたは合成D−型ペプチド類縁体を含有するコラーゲン断片を用いて免疫 化を行うなど従来公知技法によって実施することができる。免疫原性を改善する ために、かかる免疫原は注射する前に抗原性補強剤と混合することが好ましい。 抗原性補強剤の例としては、以下に限定されないが、水酸化アルミニウム、フロ イントアジュバントや免疫刺激複合体(ISCOMs)などが挙げられる。ISCOMsは、 Morein et al、Nature 308:457−460(1984)によて記載されている。 ハプテン−担体分子に対するモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体の 何れかを製造することができる。モノクローナル抗体の製造に際しては、マウス を免疫化することが好ましい。免疫化したマウスから脾臓細胞を採取し、ホモジ ネートし、次いでポリエチレングリコールの存在下でガン細胞と融合せしめ、コ ラーゲンから誘導した異性化ペプチド断片に対して特異的なモノクローナル抗体 を産生する細胞ハイブリッドを生成させるのである。適当なガン細胞としては、 以下に限定されないが、骨髄腫、肝ガン、固形ガンや肉腫細胞などが挙げられる 。モノクローナル抗体の産生について詳細な記載が、Goding、J.W.著Monoclonal Antibodies:Principles and Practiceにおいてなされている。好ましい予備的 スクリーニングプロトコールは、担体に結合せしめ、ミクロタイタープレートの 表面にコートせしめた合成D−型ペプチド類縁体を使用することである。 コラーゲンから誘導せしめたD−ペプチド類縁体断片と反応性を有するポリク ローナル抗体を調製するためには、別種の動物を免疫化すれはよい。適した動物 種としては、以下に限定されないか、にわとり、ウサギやヤギが挙げられる。に わとりやウサギが好ましい。 かくして産生せしめた抗体は、適当な配列の合成ペプチド類縁体を含むD−ア ミノ酸との反応性を試験することによってスクリーンにかけて、本発明に従った 用途への適合性を選別する。 抗体断片は、当該技術分野で公知の方法によって調製される(E.Ishikawa、J ournal of Immunoassay 3:209−327(1983)を参照のこと]。 免疫測定法の実施 従って、上記にて調製した抗体を用いた免疫測定法を利用することによって、 予め分別または加水分解を行うことなく、生物学的液体試料を測定することが可 能である。当該生物学的液体中の所望とするコラーゲン断片に対する特異性は、 測定法構成において合成D−ペプチド類縁体(当該抗体産生の対象または何れに しろ抗体が免疫化学的に反応性を示す対象)を使用することと組合せて当該抗体 によって提供される。 その代わりに、当該免疫測定法は、モノクローナル抗体を用いて実施してもよ い。この測定法設計の基本的概念は、測定法の特異性を抗原(コラーゲンの合成 ペプチド断片)から抗体(モノクローナル抗体に対するウサギ抗血清)へ移すこ とである。このような構成法を用いると、この測定法においては、合成ペプチド 類縁体をこれ以上使用する必要はないのである。このような免疫測定法の変法は 、精製したコラーゲナーゼ処理コラーゲンで予めコートしたマイクロタイタープ レートにおいてパーオキシダーゼ結合抗体溶液と共に患者の試料または標準溶液 を培養することによって実施することが適当である。洗浄後、プレートのウエル を暗所において基質溶液と一緒に培養する。発色反応は、停止液を添加して停止 せしめ、最後に吸光度を測定する。 これらの免疫測定法それ自体は、当該技術分野において一般に汎く知られてい る、様々な標準測定プロトコールから選択された如何なる手法を用いても実施で きる。通常理解されているように、この測定法は、特異的免疫学的結合パートナ ーと所望とする分析物との間における特異性による相互作用に依拠しかつ当該分 析物と免疫学的結合パートナーとで生成された複合体を検出する手段を利用する ように構成される。この免疫学的結合パートナーは、固体の支持体に複合化 しておき、当該分析物に対する捕捉免疫学的結合パートナーとして使用してもよ い。かかるプロトコールは、直接的態様で実行してもよいので、かかる場合は分 析物−免疫学的結合パートナーとの複合体の形成を例えば蛍光性、放射性または 酵素的標識によって検出されるか、または競争的態様で行なってもよいのである が、この場合標識化した標準物質が免疫学的結合パートナーを求めて分析物と競 争するのである。この態様はまた、凝集測定法として構成ししてもよく、即ち複 合体を反応混合物に適当な沈殿剤を添加することによって沈殿させればよい。こ の免疫測定法プロトコールの特異的設計は、広範に種々の選択手段を加えてもよ いのであるが、当該技術分野で利用可能な臨床測定装置やプロトコールの数は、 無数にある。かかるプロトコールの多様さについては、アメリカ合衆国特許第50 01225号を参照のこと。 均質な測定態様はとして、例えばラテックス粒子を当該ペプチドまたは異性化 ペプチドに接合させ、当該試料と粒子とが競争して当該抗体に結合させようとす るものである。抗体による粒子の特異的凝集が起これば、光分散や吸光度での変 化として光学的に検出可能でありかつ試料中の架橋によって阻害されるような変 化が生じるのである。 標準的な検出プロトコール、例えば放射性同位体標識、蛍光標識またはELISA などを直接的または競争的の何れかの態様で使用して測定法を実施するための抗 体および検出剤とは、好都合には必要とする各成分と測定法の注意書きとを封じ てなるキットとして提供・供給される。本発明の一つの実施態様においては、か かるキットは、該当する合成ペプチドD−類縁体でコート処理したマイクロタイ タープレート、標準曲線を作成するための標準溶液、実施した分析の品質検定を 行うための体液(例えば尿)コントロール、上記合成ペプチドD−類縁体と反応 性を有するウサギ抗体、パーオキシダーゼに接合した抗−ウサギ免疫グロブリン 、基質溶液、停止溶液、洗浄バッファーおよび標準使用指導書とを含んでなる。 免疫測定法は抗体および特異的合成ペプチドD−類縁体を使用して構成するこ とが出来るので、適当な生物学的液体の中における相当するコラーゲン断片配列 の割合は、その含有量とその合計量と同様に測定することができる。即ち、この 測定法は、抗体を含めて、いくつかのペプチドD−類縁体と好ましくは天然のペ プチド配列とW測定しまたはペプチド類縁体配列を含有する単一D−アミノ酸ま たはその任意の組合せを測定することができるように設計することができる。 本明細書において記載したペプチドD−類縁体を骨吸収の指示要員として使用 する他に、骨代謝バランスは、同一の生物学的液体または同一個人から得た他の 生物学的液体中における骨の形成のマーカーを実質的に同時に測定することによ って有利に決定される。”実質的に同時に”なる用語は、相何時日、好ましくは 4時間以内を意味する。例えば、このようなマーカーとしては、例えばオステオ カルシン(BGPの骨GLAタンパク質としても知られている)I型コラーゲンのプロ ペプチド、骨アルカリ性ホスファターゼ、および全アルカリホスファターゼが挙 げられる。これらのマーカーを測定するための適当な方法は、例えばDelmas、et al.、J.Bone Min.Res.(1986)1:333−337において求められる。 本発明の測定法は、分解が生起するとコラーゲン由来ペプチドおよびペプチド 類縁体を生成する組織の代謝状態を決定するための指標が得られるので、多くの 意味おいて有用である。先ず、I型コラーゲンの分解を考慮した場合、かかる測 定法は、例えば過剰な骨吸収などを指示することによって被験者の異常な状態を 評価するための方法となる。このことは、骨粗しょう症症状または悪性腫瘍の転 移過程の存在を示す。過剰な骨吸収を特徴とするその他の症状としては、パージ ェット病や副甲状腺機能亢進症が挙げられる。また、結合織が関与するその他の 病状としては多数のものが、コラーゲン分解を測定することによって追跡するこ とも可能である。その例としては、リューマチ性関節炎や骨関節炎に関連したII 型コラーゲンの分解、および脈管炎におけるIII型コラーゲン分解が挙げられる 。被験者の病状を連続して追跡することができるので、これらの測定法はまた、 他の症状を含めてかかる症状をを治療するため適用した治療の進展を追跡するた めにりようすることもできる。更には、かかる測定法は有毒物質の投与が組織分 解を臆すことが多いので、毒性の尺度としても使用できる。 即ち、かかる測定法は、コラーゲン組織の代謝状態が病態、治療または被験者 に直接的に投与された物質の影響若しくは治療被験者が環境で暴露されたの物質 の影響の指標として使用することができる。 下記実施例は、本発明を説明するためのものであって、これを限定する意図す るものではない。 これらの実施例において、下記する抗体および測定プロトコールを使用する: (a)αLCROSSLAPS RIA:この測定法は、ペプチドEKAHDGGR(全てL−お帯び通 常のペプチド結合したもの)に対して生成せしめたモノクローナル抗体をRIA型 式で使用する。 (b)βLCROSSLAPS ELISA:この測定法は、細菌性コラーゲナーゼで処理した骨 コラーゲン(CTC)で免疫化させて産生させかつ同時にαL形としてのペプチドEK AHDGGRおよび当該ペプチドのβD類縁体とに対して実質的に反応性を有さないウ サギ抗血清をELISA型式で使用する。 (c)βDCROSSLAPS ELISA:この測定法は再びCTCに対するウサギ抗血清であって 、異常に自発的な特性パターンに対して選択したものをELISA型式で使用する。 四十三匹のウサギを免疫化し、抗血清を得たが、ペプチドEKAHDGGR(SEQ.ID.No .1)のβD類縁体(即ちEKAHβDDGGR)について検索した。このPT類縁体に対し てもっとも大きな特異性を有する抗血清を選択した。 このポリクローナル抗体ELISA態様は、LまたはD形のI型コラーゲンのα1 −鎖のC−テロペプチド(Glu−Lys−Ala−His−Asp−Gly−Gly−Arg−)(SEQ. ID.No.1)の異性化部位に特徴的な八個のアミノ酸(8AA)のアミノ酸配列で免 疫化した合成ペプチド類縁体を使用するものである。この配列に反応性を示す抗 体を用いて培養する過程において、かかる固定化ペプチドβDまたはβL類縁体と 試料中のI型コラーゲンのα1鎖の分解生成物との間で競争が生起する。 簡単に言えば、25μlの試料または標準物質を式1の抗原−塗布したマイクロ プレートのそれぞれのウエルに添加し、コラーゲナーゼ処理したI型コラーゲン に対して産生せしめた抗血清100μlを加える。このプレートは、攪拌下に室温 で1時間培養し、洗浄バッファーで5回洗浄する。ヤギ抗ウサギ免疫グロブリン Gとワサビパーオキシダーゼ複合体(100μl)を各ウエルに添加する。室温で 1時間培養した後、プレートを前回と同様洗浄する。この酵素複合体(100μl /ウエル)を加え、暗所で30分間培養した後100μlの0.18MH2SO4を加えて 反応を停止させる。450nmでの光学密度をマイクロプレートリーダで測定する 。各試料について二重測定を行い、データを標準発色技法で測定して1molの クレアチ ン(Cr)当りのナノグラムとして表す。 実施例1 BDCROSSLAPS ELISA の特異性:αLおよびβD型のペプチドEKAHDGGRおよびウサ ギCTC抗血清に対する交叉反応性 ペプチドEKAHDGGR(SEQ.ID.No.1)およびその類縁体であるEKAHβLDGGRとEKA Hβ3DGGRとを種々に濃度を変えて混合し、試料とし、上記したβDCROSSLAPS ELI SAにて試験した。本試験法においてプレートへの結合を生成する信号の50%を阻 害するのに必要な試料の濃度に基づいて交叉反応性を算出する。βDに比較して 、αLおよびβLの双方に対する交叉反応性は、0.5%以下であり、本測定法がβD 型の異性化配列−天然の配列に比較して異性化とラセミ化を受けている−に対し て極めて特異性が高いことが伴る。 実施例2 αLCROSSLAPS RIA、βLCROSSLAPS ELISAおよびβDCROSSLAPSELISAで行った尿 測定値の間における相関関係 閉経後婦人から集めた尿試料を5倍に濃縮し、上記した三種の測定法にかけた 。得られた結果を、下記の表2および図2に示す。βLおよびβD測定法は、相関 係数がr=0.95であることまたβD濃度がほぼβLのほぼ半分であることが、理解 出来る。 実施例3 閉経後婦人に対して9カ月間のビスホスホネート治療が及ぼす影響 ビスホスホネート治療(毎日、20mgの経口アレンドロネート)がαL−、βL −およびβD断片の尿中排泄量に及ぼす影響を、αL CrossLapsTM RIA、βLCross LapsTM ELISAおよびβD CrossLapsTM ELISAを用いて検討した。結果を表3に示 す。最後の三つの欄は、各個人毎に分けてこれら三つの断片についてベースライ ン値を基準とした減少パーセントを示す。この表から判るように、このような減 少率は、これら三種のフラグメントについては殆ど等しく、βDに対しては最も 大きい。従って、これらの結果から強く示唆されることは、βD断片は、相当す るαL−およびβD断片と同様にビスホスフォネート治療に対して感度が高く、従 って骨吸収速度を推定するためのマーカーとして使用できる可能性があるという ことである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 クビスト、ペル デンマーク国、デイーケー―2930・クラン ペンボルグ、ターンバック・ストランドベ イ、103番ジー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.体液中において一つ以上のD−アミノ酸を含有する化学種の量を前記D−ア ミノ酸含有化学種を相当するL−アミノ酸含有化学種とから識別する能力を有す る免疫学的結合パートナーを前記化学種を反応させることによって測定すること からなる、身体タンパク質の分解速度を測定する方法。 2.前記D−アミノ酸含有化学種が、D−アスパラギン酸またはD−イソアスパ ラギン酸含有化学種である、請求項1に記載された方法。 3.前記体液中に存在する少なくとも一つのD−イソアスパラギン酸含有異性化 ペプチド類縁体の量および/または前記体液中に存在する少なくとも一つのD− アスパラギン酸含有ペプチド類縁体の量を測定する、請求項1に記載された方法 。 4.異性化ペプチド類縁体若しくはペプチド類縁体および/または非異性化ペプ チド類縁体若しくはペプチド類縁体がコラーゲンに特徴的である、請求項3に記 載された方法。 5.前記体液中に存在する式2によって表されるペプチド類縁体の量を測定する 、請求項4に記載された方法。 (上式において、K−K−Kは天然の架橋であり、また*はD−アスパラギン酸 またはD−イソアスパラギン酸であるか、または式2で表されるペプチド類縁体 に存在する、D−アスパラギン酸もしくはD−イソアスパラギン酸を含有するエ ピトープを組み込んた一つ以上のペプチドである)。 6.前記測定が試料中に存在するD−イソアスパラギン酸含有ペプチド類縁体に 対して特異的である免疫学的結合パートナーを用いて実施されるものである、前 記請求項何れかにおいて記載された方法。 7.該免疫学的結合パートナーが、コラーゲン内の配列であって、前記コラーゲ ン配列中のL−アミノ酸の代わりに前記アミノ酸配列においてD−アミノ酸が置 換した前記配列に相当する線状ペプチド類縁体に対して生成せしめた抗体である 、前記請求項何れかにおいて記載された方法。 8.タンパク質由来ペプチド類縁体または異型化ペプチド類縁体のための測定法 において、前記タンパク質内の配列であって、前記タンパク質配列中のL−アミ ノ酸の代わりに前記アミノ酸配列においてD−アミノ酸が置換した前記配列に相 当するアミノ配列を有する合成ペプチド類縁体またはその合成異性体を使用する 用途。 9.タンパク質内の配列であって、前記タンパク質配列中のL−アミノ酸の代わ りに前記アミノ酸配列においてD−アミノ酸が置換した前記配列に相当するアミ ノ配列に特異的な抗体。 10.アミノ酸配列AHD*GGRまたはAHiD*GGRを含むペプチド類縁体配列またはペプ チド類縁体異性体配列または前記いずれかの配列に含まれかつD*またはiD*− 上記においてD*は、D−アスパラギン酸またはD−イソアスパラギン酸である −を含むエピトープに対して特異的である、請求項9において記載された抗体。 11.コラーゲン内の配列であって、前記コラーゲン配列中のL−アミノ酸の代 わりに前記アミノ酸配列においてD−アミノ酸が置換した前記配列に相当するア ミノ配列を有するペプチド類縁体またはそのペプチド類縁体異性体に対して生成 せしめ抗体。 12.請求項9ないし11のうちの何れか一項において請求された抗体であるモノク ローナル抗体を産生する細胞系。 13.検出可能なマーカーに結合せしめた、請求項9ないし11のうちの何れか一項 において請求された抗体。 14.タンパク質由来ペプチド類縁体または異型化ペプチド類縁体のための測定 法において、タンパク質内の配列であって、前記タンパク質配列中のL−アミノ 酸の代わりに前記アミノ酸配列においてD−アミノ酸が置換した前記配列に相当 するアミノ配列に対して特異的である抗体を使用して、かくして前記体液中のD −アミノ酸含有ペプチド類縁体に係る情報を取得する用途。 15.コラーゲン内の配列であって、前記コラーゲン配列中のL−アミノ酸の代 わりに前記アミノ酸配列においてD−アミノ酸が置換した前記配列に相当するア ミノ配列を有する合成ペプチド類縁体。 16.該コラーゲン配列中のL−アミノ酸がアスパラギン酸でありまた前記コラ ーゲン配列中のアスパラギン酸残基に隣接してグリシン残基がある、請求項15に おいて記載された合成ペプチド類縁体。 17.体液中においてタンパク質に由来した少なくとも一つのL−アミノ酸含有 ペプチドと相当するD−アミノ酸含有ペプチド類縁体との相対量を測定すること からなる、患者体内におけるタンパク質分解に係る情報を取得する方法。 18.請求項9ないし11のうちの何れか一項において請求された抗体または同様の 特異的抗体断片を好ましくは下記のうちの一つ以上とを組合せて含んて成る、請 求項1ないし7のうちの何れか一項において請求された測定法に使用する試験キ ット: −当該抗体または抗体断片との反応性を有する、D−アスパラギン酸またはD −イソアスパラギン酸を含有する合成ペプチド類縁体、 −抗体/酵素複合体および/またはその基質、 −酵素複合体−基質反応停止組成物、または −洗浄溶液。
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