JP4687591B2 - 印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および画像処理装置、画像処理プログラム、ならびに画像処理方法 - Google Patents
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Description
このようなインクジェットプリンタは、一般に、インクカートリッジと印字ヘッドが一体的に備えられたキャリッジなどと称される移動体が印刷媒体(用紙)上をその紙送り方向の左右に往復しながらその印字ヘッドのノズルから液体インクの粒子をドット状に吐出(噴射)することで、印刷用紙上に所定の文字や画像を描画して所望の印刷物を作成するようになっている。そして、このキャリッジに黒色(ブラック)を含めた4色(イエロー、マゼンタ、シアン)のインクカートリッジと各色ごとの印字ヘッドを備えることで、モノクロ印刷のみならず、各色を組み合わせたフルカラー印刷も容易に行えるようになっている(さらに、これら各色に、ライトシアンやライトマゼンタなどを加えた6色や7色、あるいは8色のものも実用化されている)。
そこで、現状では前記のようなハード的な部分での改良に加え、以下に示すような印刷制御といった、いわゆるソフト的な手法を用いてこのような「バンディング現象」を低減するような技術が併用されている。
また、以下の特許文献3などでは、それぞれ複数の吐出孔が配列された第1の吐出孔アレーと第2の吐出孔アレーとが設けられたインクジェット記録ヘッドを用い、いずれかのアレーに不良の吐出孔が発生したときは、他方のアレーの吐出孔を代用することで吐出不良によるバンディング現象を回避するようにした手法が開示されている。
また、濃度が濃い部分について、不吐出ノズルの情報を左右に振り分けるなどによって「白スジ現象」を回避する方法は、これを前述した「飛行曲がり現象」に適用した場合には、白スジは低減可能であるが、濃度が濃い部分には依然としてバンディングが残ってしまうという問題がある。
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は、特に、飛行曲がり現象によるバンディングを解消または殆ど目立たなくすることができる新規な印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および画像処理装置、画像処理プログラムならびに画像処理方法を提供するものである。
印刷に用いる媒体に複数のドットを印字する印刷装置であって、前記ドットを形成するための印字エレメントが、前記媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向においては前記媒体の同一とみなせる位置にドットを印字できるよう構成された印字ヘッドと、当該印字ヘッドの前記行方向の行ごとに、前記行方向においては前記媒体の同一とみなせる位置にドットを印字できるよう構成された印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択手段と、当該印字エレメント選択手段で選択された使用可能印字エレメントのみが使用されるように前記印字ヘッドを制御する印字ヘッド制御手段と、当該印字ヘッド制御手段で制御された印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段と、を備えたことを特徴とするものである。
形態1に記載の印刷装置において、前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記行方向の行ごとに、各仮想解像度ライン上に最も近接するドットに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段を備えたことを特徴とするものである。
これによって、各ドット行ごとに飛行曲がり量が少ない最適な使用可能印字エレメントを容易かつ正確に選択することができる。
ここで、「印字ヘッドの解像度」とは、印字ヘッドが印刷方向と直交するように配設されている場合はその印字エレメントピッチ(ノズル間距離)をいい、印字ヘッドが印刷方向に対して傾いて配設されている場合は、印刷方向から見たその印字エレメントピッチ(ノズル間距離)をいうものとする(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、ならびに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
形態1に記載の印刷装置において、前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記行方向の行ごとに、各仮想解像度ライン上からのずれ量の絶対値を求めると共に、当該各ドットの絶対値を前記列方向にツリー状に組み合わせ、その合計絶対値が最も小さくなるドットの組み合わせに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段を備えたことを特徴とするものである。
これによって、各ドット行ごとに最適な使用可能印字エレメントを容易かつ正確に選択することができる。
形態2または3に記載の印刷装置において、前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択手段が前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成手段は、使用ドットサイズごとに前記印字エレメントについての情報を生成することを特徴とするものである。
これによって、ドットサイズ(吐出量)によって異なる不良特性に対応して、最適な使用可能印字エレメントを組み合わせて選択することができる。
形態1〜4のいずれか1の印刷装置において、前記印字ヘッドは、前記媒体の幅分の長さを有し、前記媒体の幅方向に移動することなく1走査での印刷を可能とするラインヘッド型の印字ヘッドであることを特徴とするものである。
これによって、前述したように、いわゆる1パスで印刷が終了するラインヘッド型の印字ヘッドを用いた場合に特に発生し易いバンディング現象を解消または殆ど目立たなくすることができる。
形態1〜4のいずれか1に記載の印刷装置において、前記印字ヘッドは、前記媒体の幅よりも短い長さを有し、前記媒体の幅方向に往復動するマルチパス型の印字ヘッドであることを特徴とするものである。
前述したバンディング現象は、ラインヘッド型の印字ヘッドの場合に顕著にみられるが、マルチパス型の印字ヘッドの場合でも発生する。従って、前記形態1〜4のいずれかに記載の技術をマルチパス型の印字ヘッドの場合に適用すれば、マルチパス型の印字ヘッドで発生したバンディング現象を解消または殆ど目立たなくすることができる。
また、マルチパス型の印字ヘッドの場合は、印字ヘッドの走査を繰り返すなどの工夫を施すことで、前記のようなバンディング現象を回避することが可能であるが、前記形態1〜4の技術を適用すれば、印字ヘッドを同じ箇所を何度も走査させる必要がなくなるため、より効率的な印刷処理を実現することが可能となる。
ドットを形成するための印字エレメントが、印刷に用いる媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向においては前記媒体の同一とみなせる位置にドットを印字できるよう構成された印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷プログラムであって、コンピュータを、当該印字ヘッドの前記行方向の行ごとに、前記行方向においては前記媒体の同一とみなせる位置にドットを印字できるよう構成された印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択手段と、して機能させることを特徴とするものである。
また、インクジェットプリンタなどといった現在市場に出回っている殆どの印刷装置は中央処理装置(CPU)や記憶装置(RAM、ROM)、入出力装置などからなるコンピュータシステムを備えており、そのコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
形態7の印刷プログラムにおいて、前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記行方向の行ごとに、各仮想解像度ライン上に最も近接するドットに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段を備えたことを特徴とするものである。
また、前記形態7と同様に、現在市場に出回っている殆どの印刷装置に備えられたコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
形態7に記載の印刷プログラムにおいて、前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記行方向の行ごとに、各仮想解像度ライン上からのずれ量の絶対値を求めると共に、当該各ドットの絶対値を前記列方向にツリー状に組み合わせ、その合計絶対値が最も小さくなるドットの組み合わせに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段を備えたことを特徴とするものである。
また、前記形態7と同様に、現在市場に出回っている殆どの印刷装置に備えられたコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
形態8または9の印刷プログラムにおいて、前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択手段が前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成手段は、使用ドットサイズごとに前記印字エレメントについての情報を生成することを特徴とするものである。
形態7〜10のいずれかに記載の印刷プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態7〜10のいずれかに記載の印刷プログラムをユーザなどの需用者に対して容易かつ確実に提供することができる。
ドットを形成するための印字エレメントが、印刷に用いる媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向においては前記媒体の同一とみなせる位置にドットを印字できるよう構成された印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷方法であって、当該印字ヘッドの前記行方向の行ごとに、前記行方向においては前記媒体の同一とみなせる位置にドットを印字できるよう構成された印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択ステップと、当該印字エレメント選択ステップで選択された使用可能印字エレメントのみが使用されるように前記印字ヘッドを制御する印字ヘッド制御ステップと、当該印字ヘッド制御ステップで制御された印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷ステップと、を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態1と同様に飛行曲がり現象による「白スジ」や「濃いスジ」といったバンディング現象を解消または殆ど目立たなくすることができる。
形態12に記載の印刷方法において、前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記行方向の行ごとに、各解像度ライン上に最も近接するドットに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成ステップを含む、ことを特徴とするものである。
これによって、前記形態2と同様に各ドット行ごとに飛行曲がり量が少ない最適な使用可能印字エレメントを容易かつ正確に選択することができる。
形態12に記載の印刷方法において、前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記行方向の行ごとに、各仮想解像度ライン上からのずれ量の絶対値を求めると共に、当該各ドットの絶対値を前記列方向にツリー状に組み合わせ、その合計絶対値が最も小さくなるドットの組み合わせに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成ステップを含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態3と同様に各ドット行ごとに飛行曲がり量が少ない最適な使用可能前記印字エレメントを容易かつ正確に選択することができる。
形態13または14のいずれかに記載の印刷方法において、前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択ステップが前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成ステップは、使用ドットサイズごとに前記印字エレメントについての情報を生成することを特徴とする。
これによって、前記形態4と同様にドットサイズ(吐出量)によって異なる不良特性に対応して、最適な使用可能印字エレメントを組み合わせて選択することができる。
ドットを形成するための印字エレメントが、印刷に用いる媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向においては前記媒体の同一とみなせる位置にドットを印字できるよう構成された印字ヘッドを用いて画像を形成する画像処理装置であって、当該印字ヘッドの前記行方向の行ごとに、前記行方向においては前記媒体の同一とみなせる位置にドットを印字できるよう構成された印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択手段と、当該印字エレメント選択手段で選択された使用可能印字エレメントのみが使用されるように前記印字ヘッドを制御する印字ヘッド制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
また、出力装置と独立して実現可能となるため、既存の出力装置を大きく改変することなく実現できる。さらに、各手段をソフトウェア上で実現可能となるため、汎用のパソコンなどの情報処理装置などによって実現できる。
なお、「画像処理装置」の「画像」とは、狭義の画像ではなく、文書・写真も含めて印刷される画像(ページ)のことをいう。
形態16に記載の画像処理装置において、前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記行方向の行ごとに、各仮想解像度ライン上に最も近接するドットに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段を備えたことを特徴とするものである。
また、出力装置と独立して実現可能となるため、既存の出力装置を大きく改変することなく実現できる。さらに、各手段をソフトウェア上で実現可能となるため、汎用のパソコンなどの情報処理装置などによって実現できる。
形態16に記載の画像処理装置において、前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記行方向の行ごとに、各仮想解像度ライン上からのずれ量の絶対値を求めると共に、当該各ドットの絶対値を前記列方向にツリー状に組み合わせ、その合計絶対値が最も小さくなるドットの組み合わせに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段を備えたことを特徴とするものである。
また、出力装置と独立して実現可能となるため、既存の出力装置を大きく改変することなく実現できる。さらに、各手段をソフトウェア上で実現可能となるため、汎用のパソコンなどの情報処理装置などによって実現できる。
形態17または18に記載の画像処理装置において、前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択手段が前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成手段は、使用ドットサイズごとに前記印字エレメントについての情報を生成することを特徴とするものである。
また、出力装置と独立して実現可能となるため、既存の出力装置を大きく改変することなく実現できる。さらに、各手段をソフトウェア上で実現可能となるため、汎用のパソコンなどの情報処理装置などによって実現できる。
ドットを形成するための印字エレメントが、印刷に用いる媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向においては前記媒体の同一とみなせる位置にドットを印字できるよう構成された印字ヘッドを用いて画像を形成する画像処理プログラムであって、当該印字ヘッドの前記行方向の行ごとに、前記行方向においては前記媒体の同一とみなせる位置にドットを印字できるよう構成された印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択手段と、当該印字エレメント選択手段で選択された使用可能印字エレメントのみが使用されるように前記印字ヘッドを制御する印字ヘッド制御手段と、して機能させることを特徴とするものである。
これによって、前記形態1と同様に飛行曲がり現象による「白スジ」や「濃いスジ」といったバンディング現象を解消または殆ど目立たなくすることができる。
また、各手段をソフトウェア上で実現可能となるため、汎用のパソコンなどの情報処理装置などによって実現できる。
形態20に記載の画像処理プログラムにおいて、前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記行方向の行ごとに、各仮想解像度ライン上に最も近接するドットに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段を備えたことを特徴とするものである。
これによって、前記形態2と同様に各ドット行ごとに飛行曲がり量が少ない最適な使用可能印字エレメントを容易かつ正確に選択することができる。
また、各手段をソフトウェア上で実現可能となるため、汎用のパソコンなどの情報処理装置などによって実現できる。
形態20に記載の画像処理プログラムにおいて、前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記行方向の行ごとに、各仮想解像度ライン上からのずれ量の絶対値を求めると共に、当該各ドットの絶対値を前記列方向にツリー状に組み合わせ、その合計絶対値が最も小さくなるドットの組み合わせに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段を備えたことを特徴とするものである。
これによって、前記形態3と同様に各ドット行ごとに飛行曲がり量が少ない最適な使用可能印字エレメントを容易かつ正確に選択することができる。
また、各手段をソフトウェア上で実現可能となるため、汎用のパソコンなどの情報処理装置などによって実現できる。
形態21または22に記載の画像処理プログラムにおいて、前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択手段が前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成手段は、使用ドットサイズごとに前記印字エレメントについての情報を生成することを特徴とするものである。
これによって、前記形態4と同様にドットサイズ(吐出量)によって異なる不良特性に対応して、最適な使用可能印字エレメントを組み合わせて選択することができる。
また、各手段をソフトウェア上で実現可能となるため、汎用のパソコンなどの情報処理装置などによって実現できる。
形態20〜23のいずれかに記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態20〜23のいずれかに記載の画像処理プログラムをユーザなどの需用者に対して容易かつ確実に提供することができる。
ドットを形成するための印字エレメントが、印刷に用いる媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向においては前記媒体の同一とみなせる位置にドットを印字できるよう構成された印字ヘッドを用いて画像を形成する画像処理方法であって、当該印字ヘッドの前記行方向の行ごとに、前記行方向においては前記媒体の同一とみなせる位置にドットを印字できるよう構成された印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択ステップと、当該印字エレメント選択ステップで選択された使用可能印字エレメントのみが使用されるように前記印字ヘッドを制御する印字ヘッド制御ステップと、を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態1と同様に飛行曲がり現象による「白スジ」や「濃いスジ」といったバンディング現象を解消または殆ど目立たなくすることができる。
形態25に記載の画像処理方法において、前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記行方向の行ごとに、各仮想解像度ライン上に最も近接するドットに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成ステップを含む、ことを特徴とするものである。
これによって、前記形態2と同様に各ドット行ごとに飛行曲がり量が少ない最適な使用可能印字エレメントを容易かつ正確に選択することができる。
形態25に記載の画像処理方法において、前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記行方向の行ごとに、各仮想解像度ライン上からのずれ量の絶対値を求めると共に、当該各ドットの絶対値を前記列方向にツリー状に組み合わせ、その合計絶対値が最も小さくなるドットの組み合わせに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成ステップを含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態3と同様に各ドット行ごとに飛行曲がり量が少ない最適な使用可能印字エレメントを容易かつ正確に選択することができる。
形態26または27に記載の画像処理方法において、前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択ステップが前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成ステップは、使用ドットサイズごとに前記印字エレメントについての情報を生成することを特徴とするものである。
これによって、前記形態4と同様にドットサイズ(吐出量)によって異なる不良特性に対応して、最適な使用可能印字エレメントを組み合わせて選択することができる。
図1〜図18は、本発明の印刷装置100および印刷プログラム、印刷方法、画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、ならびにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する第1の実施の形態を示したものである。
なお、以下の説明においては、ドットを形成するための印字エレメントとしてノズルを用い、印字ヘッドが媒体に対して相対的に移動する方向である行方向を印刷方向、行方向に略直交する列方向を主走査方向としている。
図示するように、この印刷装置100は、複数のノズルを備えた印字ヘッド200と、印刷に供する多値の画像データを取得する画像データ取得手段10と、この画像データ取得手段10で取得した画像データをN値(N≧2)化してN値化データを生成するN値化データ生成手段12と、このN値化データ生成手段12で生成したN値化データから印刷用データを生成する印刷データ生成手段14と、この印刷データ生成手段14で生成された印刷用データに基づいて印刷を実行するインクジェット方式の印刷手段16と、前記印字ヘッド200のノズル特性を取得するノズル特性取得手段18と、このノズル特性取得手段18で取得されたノズル情報に基づいてノズルを選択するため選択情報を生成する選択情報生成手段19と、選択情報生成手段で生成された選択情報に基づいて使用可能ノズルを選択するノズル選択手段20と、このノズル選択手段20で選択された使用可能ノズルのみが使用されるように前記印字ヘッド200を制御する印字ヘッド制御手段22と、から主に構成されており、以下、これら各構成要素について詳述する。
図3は、この印字ヘッド200の構造を示す部分拡大底面図、図4は、その部分拡大側面図である。
同図に示すように、この印字ヘッド200は、いわゆるラインヘッド型のプリンタに用いられる印刷用紙の紙幅方向に延びる長尺構造をしており、ブラック(K)インクを専用に吐出するノズルNが複数個(図では18個まで表示)、所定の間隔を隔てて主走査方向に直線状に配列された一対のノズル列(ノズルモジュール)A、Bが印刷方向前後に組み合わされた構造となっている。
そして、図4は、このノズル列A、Bのうちの一方のノズル列Aを側面から示したものであり、左から6番目のノズルN6が飛行曲がり現象を起こしてそのノズルN6からインクが斜め方向に吐出されてその隣りの正常なノズルN7の近傍にドットが印字(インク着弾)されてしまっている状態を示している。
具体的には、前記画像データ取得手段10で取得された画像データのそれぞれの画素の画素値(濃度値)が8ビット、256階調で特定されており、これを階調:N=4として4値化する場合は、図7のドット・階調変換テーブル300に示すように、3つの閾値を用いてそれぞれの画素の画素値を4つに分類するようになっている。
すなわち、このドット・階調変換テーブル300によれば、多値の画像データのそれぞれの画素の画素値(輝度値)が8ビット(0〜255)で特定される場合、「42(第1閾値)」、「126(第2閾値)」、「210(第3閾値)」といった3つの閾値を用い、画素値が「211〜255」の場合は、階調値=1(輝度「255」)、画素値が「127〜210」の場合は、階調値=2(輝度「170」)、画素値が「43〜126」の場合は、階調値=3(輝度85「168」)、画素値が「0〜42」の場合は、階調値=4(輝度「0」)として4値化するようになっている。
図7のドット・階調変換テーブル300の左欄は、この印刷データ生成手段14で行われるN値化データの各画素の画素値とドットサイズとの関係を示した参照図である。
ノズル選択手段20は、この選択情報生成手段19で生成された選択情報に基づいて、前記印字ヘッド200の各ノズル列のノズルのうち、それぞれ印刷方向前後に位置するノズル行ごとに、いずれか1つのノズルを使用可能ノズルとして選択する機能を提供するようになっており、その具体例については後に詳述する。
そして、印字ヘッド制御手段22は、前記印刷手段16によって印刷が行われる際に、このノズル選択手段20で選択された使用可能ノズルのみが使用されるように前記印字ヘッド200(印刷手段16)を制御するようになっている。
図8は、この印刷装置100における印刷処理の全体の流れを示したものである。
図示するように、先ずこの印刷装置100は、電源投入後、印刷処理のための所定の初期動作が終了したならば、最初のステップS100に移行して、パソコンやプリンタサーバなどの図示しない印刷指示端末が接続されている場合は、前記画像データ取得手段10がその印刷指示端末から明示的な印刷指示があるかどうかを監視し、印刷指示があったと判断したとき(Yes)は、次のステップS102に移行してその印刷指示端末から印刷指示と共に、印刷対象となる多値(M値)の画像データが送られてきたかどうかを判断する。
ステップS104では、送られてきた画像データを前記N値化データ生成手段12によってN値化して図7のドット・階調変換テーブル300に示したように4値のN値化データを生成する。なお、このとき前記印字ヘッド200がカラー印字可能で、かつ前記画像データ取得手段10で取得した画像データが多値のRGBデータであるときは、前述したようにこれを所定の変換アルゴリズムに基づいて使用インクに対応した多値のCMYK(ライトマゼンタおよびライトシアンを含む)データに変換してから、その多値のCMYKデータをN値化処理することになる。
そして、この使用ノズル選択処理を経て実際に使用可能なノズルが選択されたならば、最後のステップS110に移行して、その使用可能ノズルが決定された印字ヘッド200を用いて前記ステップS106で生成された印刷データに基づいて印刷を実行することになる。
先ず、最初のステップS200において前記印字ヘッド200を構成する一組のノズル列A、BのすべてのノズルNを用いて図10に示すようにすべて同じ大きさのドットパターン(テストパターン)をノズル列A、Bが分離、観察できるように印刷する(図10の例は、各ノズル列A、Bのそれぞれ11個のノズルから同じサイズのドットが形成された状態を示したものである)。
図11〜図15は、使用可能ノズルの選択方法の一例をそれぞれ示したものである。なお、以下の説明においては、選択情報生成手段19が、使用可能ノズルに関する情報を生成し、ノズル選択手段20が、生成された情報に基づいて使用可能ノズルを選択するものとする。
図示するように、この第1の使用可能ノズル選択方法は、先ずノズル列AまたはBの左端に位置するドットを基準として、そのノズル列方向にその印字ヘッド200の解像度に対応した同ピッチの仮想解像度ラインLを想定する。
そして、このようにして同ピッチの仮想解像度ラインLを想定したならば、各仮想解像度ラインLごと、すなわち印刷方向前後に位置する各ドット行ごとに、その仮想解像度ラインL上に近接しているほうのドットを最適ドットとして選択する。
このとき、誤差として、選択されたドットと仮想解像度ラインLの距離を積算する。図11の例では、「A1」は基準なので誤差0μm、以降、例えば「B2」は1.5μm、「A3」は1.5μm、「A4」は2μm、「B5」は0.5μm、「B6」は1μm、「A7」は0.5μm、「A8」は1μm、「A9」は2.5μm、「B10」は0.5μm、「A11」は1μmであったとすると、誤差は11μmである。
以上より、「A1」を基準にした方が誤差が小さいので、「A1」、「B2」、「A3」、「A4」、「B5」、「B6」、「A7」、「A8」、「A9」、「B10」、「A11」のドットが選択されてこれらのドットに対応するノズルが使用可能ノズルとして選択されることになる。
この第2の使用可能ノズル選択方法は、前記図11および図12と同様に、先ずノズル列AまたはBの左端に位置するドットを基準として、図14に示すように、この基準となる最初のドット「A1」から始めて、ノズル配列方向に各ノズル行ごとに所定距離(min)以上かつ所定距離(max)以下の範囲にあるドットを順次ツリー状に(階層的に)追加していく。
図15は、このようにして誤差をツリー状に積算した一例を示したものであり、同図では6μm×アーク数(ツリーの深さ)を閾値にしている。
図15の例では、「A1」−「A2」−「B3」のパスが、基準ドットから2段目で閾値(6×2=12)を超えてしまったため、このパスが最初に選択肢から漏れてしまったことを示している。また、「B1」−「A2」−「B3」−「B4」のパスが、基準ドットから3段目で閾値(6×3=18)に達してしまったため、このパスも選択肢から漏れてしまったことを示している。また、残りのパスのうち、「A1」−「B2」−「A3」−「B4」−「B5」−「B6」−「A7」−「A8」−「A9」−「B10」−「A11」のパスが積算誤差「16」μmで最良のパスであった。
このような使用可能ノズル選択方法AおよびBに対して、ステップS202で使用可能ノズルの具体的な選択方法が決定されたならば、図9のフローに戻って、次の判断ステップS204に移行し、ノズル選択方法Aが選択されたとき(Yes)は、ステップS206側に移行してノズル選択方法Aで使用可能ノズルを選択し、ノズル選択方法Bが選択されたとき(No)は、ステップS208側に移行してノズル選択方法Bで使用可能ノズルを選択した後、最後のステップS210に移行してその選択されたノズル選択方法によって選択されたノズルを使用選択可能ノズルとして決定することになる。
なお、本実施の形態では、2組のノズル列を用いた例で説明したが、このノズル列は2組以上あればよく、一般にその数は多ければ多いほどより効果的に飛行曲がり現象によるバンディング現象を低減することができる。
また、本発明の印刷装置100は、ラインヘッド型のインクジェットプリンタのみならず、マルチパス型のインクジェットプリンタにも適用可能である。
同図(A)に示すように、矩形状の印刷用紙Sの幅方向を画像データのX方向、長手方向を画像データのY方向とした場合、ラインヘッド型のインクジェットプリンタでは、同図(B)に示すように、印字ヘッド200がその印刷用紙Sの紙幅分の長さを有しており、この印字ヘッド200を固定し、この印字ヘッド200に対して前記印刷用紙SをY方向に移動させることでいわゆる1パス(動作)で印刷を完了するようにしている。なお、いわゆるフラットベット式のスキャナのように印刷用紙Sを固定し、印字ヘッド200側をそのY方向に移動させたり、あるいは両方をそれぞれ反対方向に移動させながら印刷を行うことも場合も可能である。これに対し、マルチパス型のインクジェットプリンタは、同図(C)に示すように、紙幅分の長さに比べてはるかに短い印字ヘッド200をX方向と直交する方向(Y方向)に位置させ、これをX方向に何度も往復動させながら印刷用紙Sを所定のピッチずつY方向に移動させることで印刷を実行するようにしている。従って、後者のマルチパス型のインクジェットプリンタの場合は、前者のラインヘッド型のインクジェットプリンタに比べて印刷時間がかかるといった欠点がある反面、用意するノズル(列)の数、すなわち無駄になるノズルの数が減るため、より経済的に本発明の効果を得ることが可能となる。
また、図3では、印字ヘッド200に設けられた各ノズル列A、Bは、その印字ヘッド200の長手方向に直線状にノズルNが連続した形態となっているが、図17に示すように、これら各ノズル列A、Bをそれぞれ複数の短尺のノズルユニット50a、50b、...50nで構成し、これらをそれぞれ印字ヘッド200の移動方向の前後に配列するように構成しても良い。
また、前述した本発明の印刷装置100を実現するための、各手段は既存の殆どの印刷装置に組み込まれたコンピュータシステムを用いたソフトウェア上で実現することが可能であり、そのコンピュータプログラムは、予め半導体ROMに記憶させた状態で製品中に組み込んだり、インターネットなどのネットワークを介して配信する他、図18に示すようにCD−ROMやDVD−ROM、FDなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体Rを介することによって所望するユーザなどに対して容易に提供することが可能となる。
図19は、本発明に係る印刷装置100の第2の実施の形態を示す機能ブロック図である。
先ず、ノズルテーブル作成手段17は、前記印字ヘッド200のノズル特性に基づいて、各ドットサイズごとに使用可能なノズルを記述した複数の使用可能ノズルテーブルを作成する機能を提供するようになっている。
そのために、先ず本実施の形態ではノズルテーブル作成手段17によって個々のドットサイズごとに使用可能ノズルを選択し、それを使用可能ノズルテーブルとして記憶装置内に読み書き自在に記憶させておくようにしたものである。
使用可能ノズルテーブルのなかからそのドットサイズに対応した使用可能ノズルテーブルを抽出し、その使用可能ノズルテーブルの内容に従ってその画素に対応するノズルを選択するようになっている。
図示するように、先ずこの印刷装置100は、電源投入後、印刷処理のための所定の初期動作が終了したならば、最初のステップS300に移行して、パソコンなどの印刷指示端末が接続されている場合は、前記画像データ取得手段16がその印刷指示端末から明示的な印刷指示があるかどうかを監視し、印刷指示があったと判断したとき(Yes)は、次のステップS302に移行してその印刷指示端末から印刷指示と共に、印刷処理対象となる画像データが送られてきたかどうかを判断する。
先ず、最初のステップS400において、前記印字ヘッド200で印字可能なドットサイズ、すなわち前記印刷データ生成手段14で用いられている複数のドットサイズのうち、いずれか1サイズのドットサイズを決定したならば、次のステップS402に移行して、そのドットサイズのみによって図10に示すように前記印字ヘッド200のすべてのノズルを用いてドットパターン(テストパターン)を印字する。
そして、このようにして少なくとも1つの使用可能ノズルテーブルが作成されたならば、最後のステップS414に移行してすべてのドットサイズについて使用可能ノズルテーブルが作成されたか否かを判断し、すべてのドットサイズについて使用可能ノズルテーブルが作成されていると判断したとき(Yes)は、そのまま処理を終了するとになるが、反対にすべてのドットサイズについて使用可能ノズルテーブルが作成されていないと判断したとき(No)は、最初のステップS400に戻って他のすべてのドットサイズについて同様の使用可能ノズルテーブルを作成ことになる。
先ず、最初のステップS500において、各画素ごとにその階調値(N値)に応じて所定サイズのドットが割り当てられた印刷データを取得したならば、次のステップS502において、各ドットサイズごとの使用可能ノズルテーブルを取得する。
次に、ステップS504に移行してその印刷データの最初の画素(例えば、印刷データの左上の画素)を最初の注目画素として決定し、次のステップS506において、その注目画素のドットサイズを抽出する。
例えば、印刷データの左上の画素のドットサイズが「小ドット」であったとすると、その「小ドット」の使用可能ノズルテーブルを参照し、左上、すなわちアドレス0の画素のドットに対応する使用可能ノズルは、ノズル列Aであることが分かるので、この注目画素はノズルAで印字することを決定する。
このように、本実施の形態では前記第1の実施の形態の方法に加え、さらにドットサイズによって異なる飛行曲がり量も考慮して使用可能ノズルを選択するようにしたことから、前記第1の実施の形態に比較してやや情報処理量が増えるものの、より効果的にバンディング現象を低減することが可能となる。
例えば、最左端の画素において小ドットが抽出された場合、アドレスが「0000 0000 0000 0000」であって、ドットサイズが「0000 0001」(小ドット)で使用可能ノズルテーブル400の左欄を参照した結果、すなわちアドレスとドットサイズを複合した値「1」で使用可能ノズルテーブル400の左欄を参照した結果、対応する右欄から、その画素のドットに対応する使用可能ノズルは、ノズル列A側を示す「0000 0001」=「1」となる。なお、図の例では、ノズル列識別子「0000 0010」=「2」はノズル列Bであることを示し、ノズル列識別子「0000 0011」=「3」はノズル列Cであることを示している。
従って、図19の構成から印字ヘッド200と印刷手段16などを分離すれば、その機能はパソコンなどの汎用の情報処理装置(画像処理装置)のみで実現することも可能となる。
また、本実施の形態も、ラインヘッド型のインクジェットプリンタのみならず、マルチパス型のインクジェットプリンタにも適用可能である。
ピエゾ素子に加える電圧を変えてインクの吐出量をコントロールすることで容易に実現可能となっている。
また、本発明および通常の印字ヘッド200によって打ち分けられるドットのサイズとしては、図7に示したように、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」、「ドットなし」の4パターンが一般的であり、その面積比も例えば、サイズ「小」のドットを「1」としたときに、「中」ドットは「2(倍)」、「大」ドットは「3(倍)」となっているが、そのドットサイズの種類は、これに限定されるものでなく、さらに細かく8パターンに分類する方法も提案されている。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、これら実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
Claims (12)
- 印刷に用いる媒体に複数のドットを印字する印刷装置であって、
前記ドットを形成するための印字エレメントが、前記媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向に並ぶ前記印字エレメントが該行において前記媒体の同一の位置を目標位置としてドットを印字可能な印字ヘッドと、
当該印字ヘッドの前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、前記媒体の前記目標位置にドットを印字可能な複数の前記印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択手段と、
当該印字エレメント選択手段で選択された使用可能印字エレメントのみが使用されるように前記印字ヘッドを制御する印字ヘッド制御手段と、
当該印字ヘッド制御手段で制御された印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段と、
前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、各仮想解像度ライン上に最も近接するドットに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段を備え、
前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択手段が前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成手段は、前記印字エレメントについての情報として、各画素のアドレスと、ドットサイズと、使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメントとを対応付けた使用可能ノズルテーブルを生成し、
前記印字エレメント選択手段は、前記選択情報生成手段によって生成された前記使用可能ノズルテーブルを基に、前記使用可能印字エレメントを選択することを特徴とする印刷装置。 - 印刷に用いる媒体に複数のドットを印字する印刷装置であって、
前記ドットを形成するための印字エレメントが、前記媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向に並ぶ前記印字エレメントが該行において前記媒体の同一の位置を目標位置としてドットを印字可能な印字ヘッドと、
当該印字ヘッドの前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、前記媒体の前記目標位置にドットを印字可能な複数の前記印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択手段と、
当該印字エレメント選択手段で選択された使用可能印字エレメントのみが使用されるように前記印字ヘッドを制御する印字ヘッド制御手段と、
当該印字ヘッド制御手段で制御された印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段と、
前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、各仮想解像度ライン上からのずれ量の絶対値を求めると共に、当該各ドットの絶対値を前記列方向にツリー状に組み合わせ、その合計絶対値が最も小さくなるドットの組み合わせに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段を備え、
前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択手段が前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成手段は、前記印字エレメントについての情報として、各画素のアドレスと、ドットサイズと、使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメントとを対応付けた使用可能ノズルテーブルを生成し、
前記印字エレメント選択手段は、前記選択情報生成手段によって生成された前記使用可能ノズルテーブルを基に、前記使用可能印字エレメントを選択することを特徴とする印刷装置。 - ドットを形成するための印字エレメントが、印刷に用いる媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向に並ぶ前記印字エレメントが該行において前記媒体の同一の位置を目標位置としてドットを印字可能な印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷装置に備えられるコンピュータのための印刷プログラムであって、
コンピュータを、
当該印字ヘッドの前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、前記媒体の前記目標位置にドットを印字可能な複数の前記印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択手段と、
前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、各仮想解像度ライン上に最も近接するドットに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段と、して機能させ、
前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択手段が前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成手段は、前記印字エレメントについての情報として、各画素のアドレスと、ドットサイズと、使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメントとを対応付けた使用可能ノズルテーブルを生成し、
前記印字エレメント選択手段は、前記選択情報生成手段によって生成された前記使用可能ノズルテーブルを基に、前記使用可能印字エレメントを選択することを特徴とする印刷プログラム。 - ドットを形成するための印字エレメントが、印刷に用いる媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向に並ぶ前記印字エレメントが該行において前記媒体の同一の位置を目標位置としてドットを印字可能な印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷装置に備えられるコンピュータのための印刷プログラムであって、
コンピュータを、
当該印字ヘッドの前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、前記媒体の前記目標位置にドットを印字可能な複数の前記印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択手段と、
前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、各仮想解像度ライン上からのずれ量の絶対値を求めると共に、当該各ドットの絶対値を前記列方向にツリー状に組み合わせ、その合計絶対値が最も小さくなるドットの組み合わせに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段と、して機能させ、
前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択手段が前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成手段は、前記印字エレメントについての情報として、各画素のアドレスと、ドットサイズと、使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメントとを対応付けた使用可能ノズルテーブルを生成し、
前記印字エレメント選択手段は、前記選択情報生成手段によって生成された前記使用可能ノズルテーブルを基に、前記使用可能印字エレメントを選択することを特徴とする印刷プログラム。 - ドットを形成するための印字エレメントが、印刷に用いる媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向に並ぶ前記印字エレメントが該行において前記媒体の同一の位置を目標位置としてドットを印字可能な印字ヘッド印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷方法であって、
当該印字ヘッドの前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、前記媒体の前記目標位置にドットを印字可能な複数の前記印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択ステップと、
当該印字エレメント選択ステップで選択された使用可能印字エレメントのみが使用されるように前記印字ヘッドを制御する印字ヘッド制御ステップと、
当該印字ヘッド制御ステップで制御された印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷ステップと、
前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、各仮想解像度ライン上に最も近接するドットに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成ステップと、を含み
前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択ステップで前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成ステップでは、前記印字エレメントについての情報として、各画素のアドレスと、ドットサイズと、使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメントとを対応付けた使用可能ノズルテーブルを生成し、
前記印字エレメント選択ステップでは、前記選択情報生成ステップにおいて生成された前記使用可能ノズルテーブルを基に、前記使用可能印字エレメントを選択することを特徴とする印刷方法。 - ドットを形成するための印字エレメントが、印刷に用いる媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向に並ぶ前記印字エレメントが該行において前記媒体の同一の位置を目標位置としてドットを印字可能な印字ヘッド印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷方法であって、
当該印字ヘッドの前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、前記媒体の前記目標位置にドットを印字可能な複数の前記印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択ステップと、
当該印字エレメント選択ステップで選択された使用可能印字エレメントのみが使用されるように前記印字ヘッドを制御する印字ヘッド制御ステップと、
当該印字ヘッド制御ステップで制御された印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷ステップと、
前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、各仮想解像度ライン上からのずれ量の絶対値を求めると共に、当該各ドットの絶対値を前記列方向にツリー状に組み合わせ、その合計絶対値が最も小さくなるドットの組み合わせに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成ステップと、を含み、
前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択ステップで前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成ステップでは、前記印字エレメントについての情報として、各画素のアドレスと、ドットサイズと、使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメントとを対応付けた使用可能ノズルテーブルを生成し、
前記印字エレメント選択ステップでは、前記選択情報生成ステップにおいて生成された前記使用可能ノズルテーブルを基に、前記使用可能印字エレメントを選択することを特徴とする印刷方法。 - ドットを形成するための印字エレメントが、印刷に用いる媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向に並ぶ前記印字エレメントが該行において前記媒体の同一の位置を目標位置としてドットを印字可能な印字ヘッドを用いて画像を形成する画像処理装置であって、
当該印字ヘッドの前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、前記媒体の前記目標位置にドットを印字可能な複数の前記印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択手段と、
当該印字エレメント選択手段で選択された使用可能印字エレメントのみが使用されるように前記印字ヘッドを制御する印字ヘッド制御手段と、
前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、各仮想解像度ライン上に最も近接するドットに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段を備え、
前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択手段が前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成手段は、前記印字エレメントについての情報として、各画素のアドレスと、ドットサイズと、使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメントとを対応付けた使用可能ノズルテーブルを生成し、
前記印字エレメント選択手段は、前記選択情報生成手段によって生成された前記使用可能ノズルテーブルを基に、前記使用可能印字エレメントを選択することを特徴とする画像処理装置。 - ドットを形成するための印字エレメントが、印刷に用いる媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向に並ぶ前記印字エレメントが該行において前記媒体の同一の位置を目標位置としてドットを印字可能な印字ヘッドを用いて画像を形成する画像処理装置であって、
当該印字ヘッドの前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、前記媒体の前記目標位置にドットを印字可能な複数の前記印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択手段と、
当該印字エレメント選択手段で選択された使用可能印字エレメントのみが使用されるように前記印字ヘッドを制御する印字ヘッド制御手段と、
前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、各仮想解像度ライン上からのずれ量の絶対値を求めると共に、当該各ドットの絶対値を前記列方向にツリー状に組み合わせ、その合計絶対値が最も小さくなるドットの組み合わせに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段を備え、
前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択手段が前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成手段は、前記印字エレメントについての情報として、各画素のアドレスと、ドットサイズと、使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメントとを対応付けた使用可能ノズルテーブルを生成し、
前記印字エレメント選択手段は、前記選択情報生成手段によって生成された前記使用可能ノズルテーブルを基に、前記使用可能印字エレメントを選択することを特徴とする画像処理装置。 - ドットを形成するための印字エレメントが、印刷に用いる媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向に並ぶ前記印字エレメントが該行において前記媒体の同一の位置を目標位置としてドットを印字可能な印字ヘッドを用いて画像を形成する印刷装置に備えられるコンピュータのための画像処理プログラムであって、
コンピュータを、
当該印字ヘッドの前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、前記媒体の前記目標位置にドットを印字可能な複数の前記印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択手段と、
当該印字エレメント選択手段で選択された使用可能印字エレメントのみが使用されるように前記印字ヘッドを制御する印字ヘッド制御手段と、
前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、各仮想解像度ライン上に最も近接するドットに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段と、して機能させ、
前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択手段が前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成手段は、前記印字エレメントについての情報として、各画素のアドレスと、ドットサイズと、使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメントとを対応付けた使用可能ノズルテーブルを生成し、
前記印字エレメント選択手段は、前記選択情報生成手段によって生成された前記使用可能ノズルテーブルを基に、前記使用可能印字エレメントを選択することを特徴とする画像処理プログラム。 - ドットを形成するための印字エレメントが、印刷に用いる媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向に並ぶ前記印字エレメントが該行において前記媒体の同一の位置を目標位置としてドットを印字可能な印字ヘッドを用いて画像を形成する印刷装置に備えられるコンピュータのための画像処理プログラムであって、
コンピュータを、
当該印字ヘッドの前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、前記媒体の前記目標位置にドットを印字可能な複数の前記印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択手段と、
当該印字エレメント選択手段で選択された使用可能印字エレメントのみが使用されるように前記印字ヘッドを制御する印字ヘッド制御手段と、
前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、各仮想解像度ライン上からのずれ量の絶対値を求めると共に、当該各ドットの絶対値を前記列方向にツリー状に組み合わせ、その合計絶対値が最も小さくなるドットの組み合わせに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成手段と、して機能させ、
前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択手段が前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成手段は、前記印字エレメントについての情報として、各画素のアドレスと、ドットサイズと、使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメントとを対応付けた使用可能ノズルテーブルを生成し、
前記印字エレメント選択手段は、前記選択情報生成手段によって生成された前記使用可能ノズルテーブルを基に、前記使用可能印字エレメントを選択することを特徴とする画像処理プログラム。 - ドットを形成するための印字エレメントが、印刷に用いる媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向に並ぶ前記印字エレメントが該行において前記媒体の同一の位置を目標位置としてドットを印字可能な印字ヘッドを用いて画像を形成する画像処理方法であって、
当該印字ヘッドの前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、前記媒体の前記目標位置にドットを印字可能な複数の前記印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択ステップと、
当該印字エレメント選択ステップで選択された使用可能印字エレメントのみが使用されるように前記印字ヘッドを制御する印字ヘッド制御ステップと、
前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、各仮想解像度ライン上に最も近接するドットに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成ステップと、を含み、
前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択ステップで前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成ステップでは、前記印字エレメントについての情報として、各画素のアドレスと、ドットサイズと、使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメントとを対応付けた使用可能ノズルテーブルを生成し、
前記印字エレメント選択ステップでは、前記選択情報生成ステップにおいて生成された前記使用可能ノズルテーブルを基に、前記使用可能印字エレメントを選択することを特徴とする画像処理方法。 - ドットを形成するための印字エレメントが、印刷に用いる媒体に対して相対的に移動する方向である行方向、及び前記行方向に略直交する列方向にそれぞれ複数個配設され、前記行方向に並ぶ前記印字エレメントが該行において前記媒体の同一の位置を目標位置としてドットを印字可能な印字ヘッドを用いて画像を形成する画像処理方法であって、
当該印字ヘッドの前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、前記媒体の前記目標位置にドットを印字可能な複数の前記印字エレメントのなかからいずれか1つの印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメント選択ステップと、
当該印字エレメント選択ステップで選択された使用可能印字エレメントのみが使用されるように前記印字ヘッドを制御する印字ヘッド制御ステップと、
前記印字ヘッドの前記列方向の印字エレメントを用いてドットを形成したパターンのなかからいずれか1つのドットを基準とし、その印字ヘッドの解像度に合わせて前記列方向に同ピッチの仮想解像度ラインを想定し、前記印字エレメントが並ぶ行ごとに、各仮想解像度ライン上からのずれ量の絶対値を求めると共に、当該各ドットの絶対値を前記列方向にツリー状に組み合わせ、その合計絶対値が最も小さくなるドットの組み合わせに対応する印字エレメントを使用可能印字エレメントとして選択するための情報を生成する選択情報生成ステップと、を含み、
前記印字ヘッドの各印字エレメントがそれぞれサイズの異なるドットを印字可能とし、前記印字エレメント選択ステップで前記印字ヘッドのなかから各ドットサイズごとに使用可能印字エレメントを選択できるように、前記選択情報生成ステップでは、前記印字エレメントについての情報として、各画素のアドレスと、ドットサイズと、使用可能印字エレメントとして選択する印字エレメントとを対応付けた使用可能ノズルテーブルを生成し、
前記印字エレメント選択ステップでは、前記選択情報生成ステップにおいて生成された前記使用可能ノズルテーブルを基に、前記使用可能印字エレメントを選択することを特徴とする画像処理方法。
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