JP4687535B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザプリンタなどの画像形成装置に関する。
レーザプリンタなどの画像形成装置において、4個の感光ドラムとその周囲に配置されたコロナ帯電器とクリーニング装置とを、一体の感光体カートリッジとして画像形成装置本体から引き出して取り出し、また、画像形成装置本体に装着して取り付け可能となっているカラー画像形成装置が知られている(たとえば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載のカラー画像形成装置において、感光体カートリッジのフレームには、4個の感光体とコロナ帯電器とクリーニング装置とが相対的に位置決めされて取付けられている。そして、画像形成装置本体において、定着ローラ対および排紙ローラ対は、従動ローラの回転中心と同心に旋回可能な側板に取り付けられており、側板を旋回させて定着ローラ対および排紙ローラ対を退避させることで開口が形成され、感光体カートリッジを、一旦持ち上げてからスライドさせることにより、画像形成装置本体から、上述した開口を介して引き出すことができる。そして、感光体カートリッジを画像形成装置本体から引き出した状態では、感光体カートリッジを画像形成装置本体から取り外すことができ、また、感光体カートリッジを新しい感光体カートリッジに交換することができる。
特開2003−015378号公報
特許文献1に記載のカラー画像形成装置では、感光体カートリッジを画像形成装置本体から引き出した状態において、予め旋回させた側板上に一旦載置させることができるので、引き出した感光体カートリッジを側板上で掴み直し、安定した姿勢で取り外すことができる。
しかしながら、小型化等の理由で、側板を廃して感光体カートリッジを側板に載置させない構成、または感光体カートリッジを載置できない程度まで強度を下げた側板を用いる構成では、感光体カートリッジを、画像形成装置本体から引き出してから即座に取り外す必要性が生じ、その場合、引き出した感光体カートリッジを掴み直し難くなるので、感光体カートリッジの取り外しが困難になる虞がある。
そこで、本発明の目的は、小型化を図ることができつつ、画像形成装置本体から感光体ユニットを容易かつ確実に取り外すことができる画像形成装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、画像形成装置であって、画像形成装置本体と、前記画像形成装置本体に対して着脱可能であり、前記画像形成装置本体に装着されて前記画像形成装置内に収容される第1位置と、前記画像形成装置本体内から引き出すことにより外部に露出される第2位置との間で移動可能であり、前記第2位置と、前記画像形成装置本体から離脱された第3位置との間で移動可能であり、複数の感光体を、引き出し方向に沿って並べて保持する感光体ユニットと、前記画像形成装置本体に設けられ、前記感光体ユニットの移動を前記第1位置と前記第2位置との間に規制する規制位置と、前記感光体ユニットの、前記第2位置と前記第3位置との間の移動を許容する許容位置とに移動可能である規制部材とを備え、前記規制部材が前記許容位置にあるときには、前記感光体ユニットの、前記第1位置と前記第2位置との間の移動が規制されることを特徴としている。
このような構成によると、規制部材が規制位置にあり、かつ、感光体ユニットが、画像形成装置本体に装着された第1位置にある状態で、感光体ユニットを第2位置まで引き出しても、規制部材を許容位置まで移動させないと、第2位置にある感光体ユニットを第3位置まで移動させて画像形成装置本体から離脱させることができない。
そのため、規制部材が規制位置にある状態において、第2位置にある感光体ユニットは、画像形成装置本体内から引き出されて外部に露出されている一方、画像形成装置本体からの離脱が規制されているので、規制部材を規制位置から許容位置へ移動させるときに感光体ユニットを掴み直すことができ、画像形成装置本体から感光体ユニットを安定した姿勢で容易かつ確実に取り外すことができる。また、画像形成装置本体内から引き出した感光体ユニットを掴み直すために、この感光体ユニットを一旦載置するための部材を設ける必要がなく、装置の小型化を図ることができる。
また、規制部材が許容位置にあるときには、感光体ユニットの、第1位置と第2位置との間の移動が規制されるので、感光体ユニットが第1位置にある状態では、感光体ユニットの第2位置への無用な移動を防止することができる。すなわち、感光体ユニットが停止しないで第1位置から直接第3位置まで移動することを防止することができる。また、感光体ユニットが第2位置にある状態では、感光体ユニットの第1位置への無用な移動を防止することができる。すなわち、規制部材を規制位置に戻すことを忘れたままの状態で、感光体ユニットを第1位置へ移動させて画像形成装置内に収容することを防止することができる。
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記規制部材は、前記規制部材が前記許容位置にあるときに、前記感光体ユニットを前記第1位置と前記第2位置との間で移動させようとすると前記感光体ユニットに当接する干渉部を備えていることを特徴としている。
このような構成によると、規制部材が許容位置にある状態で、第1位置にある感光体ユニットを第2位置へ移動させようとする場合、または、第2位置にある感光体ユニットを第1位置へ移動させようとする場合には、規制部材の干渉部が感光体ユニットに当接するので、簡易な構成で感光体ユニットの無用な移動を防止することができる。
また、請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記感光体ユニットには、複数の前記感光体に対応して、現像剤を収容および供給する複数の現像剤供給ユニットが着脱可能に装着されており、前記第1位置にある前記感光体ユニットを前記第2位置まで引き出すと、前記感光体ユニットに対する全ての前記現像剤供給ユニットの着脱が可能となることを特徴としている。
このような構成によると、第2位置にある感光体ユニットでは、感光体ユニットに対して全ての現像剤供給ユニットを着脱することができるので、感光体ユニットにおける全ての現像剤供給ユニットの状態を把握することができる。
そのため、第2位置にある感光体ユニットでは、感光体ユニットにおける、現像剤供給ユニット以外で感光体ユニットを掴むのに最適な部分を掴むことができ、画像形成装置本体から感光体ユニットを安定した姿勢で一層容易かつ確実に取り外すことができる。
また、請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の発明において、前記感光体ユニットは、前記引き出し方向上流側に設けられる奥側把持部と、前記引き出し方向下流側に設けられる手前側把持部とを備え、前記第1位置にある前記感光体ユニットを前記第2位置まで引き出すと、前記奥側把持部の操作が可能となることを特徴としている。
このような構成によると、手前側把持部を操作することで、第1位置にある感光体ユニットを第2位置まで容易に引き出すことができる。そして、感光体ユニットを第1位置から第2位置まで引き出すと、奥側把持部の操作が可能になるので、手前側把持部および奥側把持部を掴むことにより、第2位置にある感光体ユニットを安定した姿勢で画像形成装置本体から一層容易かつ確実に取り外すことができる。
また、請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の発明において、前記規制部材は、前記引き出し方向と直交する方向における前記画像形成装置本体の両側にそれぞれ設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、各規制部材によって、感光体ユニットの移動が、確実に規制または許容される。
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、各前記規制部材を連動可能に連結する連結部材を備えていることを特徴としている。
このような構成によると、規制位置と許容位置との間で規制部材を移動させるときに、各規制部材を個別に移動させる必要がなくなるので、操作性の向上を図ることができる。
また、請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の発明において、前記規制部材は、前記規制位置と前記許容位置との間を回動することを特徴としている。
このような構成によると、規制部材を、回動によって規制位置と許容位置との間で容易に移動させることができる。また、回動軸を設けるだけで規制部材の回動が可能となり、規制部材を移動させるための構成を簡素化することができる。
また、請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の発明において、前記画像形成装置本体は、前記感光体ユニットの前記画像形成装置本体に対する着脱時に前記感光体ユニットを案内する第1の溝幅の案内溝が形成される案内壁を備え、前記案内溝の前記引き出し方向における最下流側端部には、前記最下流側端部の溝幅を、前記第1の溝幅よりも狭い第2の溝幅まで狭める狭溝部材が設けられ、前記規制部材は、前記最下流側端部に設けられ、前記規制位置では、前記最下流側端部の溝幅を前記第2の溝幅で維持し、前記許容位置では、前記最下流側端部の溝幅を、前記第2の溝幅よりも広い第3の溝幅まで広げ、前記感光体ユニットは、前記引き出し方向における最上流側端部に、前記感光体ユニットの前記画像形成装置本体に対する着脱時に前記案内溝に挟持された状態で案内される被案内部を備え、前記被案内部の、前記案内溝に挟持される方向における最大寸法は、前記第1の溝幅および前記第3の溝幅よりも小さく、前記第2の溝幅よりもいことを特徴としている。
このような構成によると、感光体ユニットの被案内部の、案内溝に挟持される方向における最大寸法が、案内溝の第1の溝幅よりも小さいので、感光体ユニットは、画像形成装置本体に対する着脱時には円滑に移動することができる。
一方、規制部材が規制位置にある状態では、案内溝の、画像形成装置本体に対する感光体ユニットの引き出し方向における最下流側端部の溝幅が、狭溝部材によって、第1の溝幅よりも狭い第2の溝幅になる。感光体ユニットの被案内部の、案内溝に挟持される方向における最大寸法は、第2の溝幅よりも大きいので、感光体ユニットを第1位置から第2位置まで引き出しても、被案内部は、上述した案内溝の最下流側端部よりもさらに下流側、すなわち第3位置まで移動することができない。
そのため、規制部材が規制位置にある状態では、感光体ユニットの移動を第1位置と第2位置との間に確実に規制することができる。
また、規制部材を規制位置から許容位置まで移動させると、案内溝の、画像形成装置本体に対する感光体ユニットの引き出し方向における最下流側端部の溝幅が、第2の溝幅よりも広い第3の溝幅まで広がる。感光体ユニットの被案内部の、案内溝に挟持される方向における最大寸法は、第3の溝幅よりも小さいので、被案内部は、上述した案内溝の最下流側端部よりもさらに下流側、すなわち第3位置まで移動することができる。
そのため、規制部材が許容位置にある状態では、感光体ユニットの、第2位置と第3位置との間の移動を確実に許容することができる。
請求項9に記載の発明は、画像形成装置であって、画像形成装置本体と、前記画像形成装置本体に対して着脱可能であり、前記画像形成装置本体に装着されて前記画像形成装置内に収容される第1位置と、前記画像形成装置本体内から引き出すことにより外部に露出される第2位置との間で移動可能であり、前記第2位置と、前記画像形成装置本体から離脱された第3位置との間で移動可能であり、複数の感光体を、引き出し方向に沿って並べて保持し、前記引き出し方向上流側に設けられる奥側把持部と、前記引き出し方向下流側に設けられる手前側把持部とを備える感光体ユニットと、前記画像形成装置本体に設けられ、前記感光体ユニットの移動を前記第1位置と前記第2位置との間に規制する規制位置と、前記感光体ユニットの、前記第2位置と前記第3位置との間の移動を許容する許容位置とに移動可能である規制部材とを備え、前記第1位置にある前記感光体ユニットを前記第2位置まで引き出すと、前記奥側把持部の操作が可能となることを特徴としている。
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記感光体ユニットには、複数の前記感光体に対応して、現像剤を収容および供給する複数の現像剤供給ユニットが着脱可能に装着されており、前記第1位置にある前記感光体ユニットを前記第2位置まで引き出すと、前記感光体ユニットに対する全ての前記現像剤供給ユニットの着脱が可能となることを特徴としている。
また、請求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載の発明において、前記規制部材は、前記引き出し方向と直交する方向における前記画像形成装置本体の両側にそれぞれ設けられていることを特徴としている。
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、各前記規制部材を連動可能に連結する連結部材を備えていることを特徴としている。
また、請求項13に記載の発明は、請求項9ないし12のいずれかに記載の発明において、前記規制部材は、前記規制位置と前記許容位置との間を回動することを特徴としている。
請求項14に記載の発明は、画像形成装置であって、画像形成装置本体と、前記画像形成装置本体に対して着脱可能であり、前記画像形成装置本体に装着されて前記画像形成装置内に収容される第1位置と、前記画像形成装置本体内から引き出すことにより外部に露出される第2位置との間で移動可能であり、前記第2位置と、前記画像形成装置本体から離脱された第3位置との間で移動可能であり、複数の感光体を、引き出し方向に沿って並べて保持する感光体ユニットと、前記引き出し方向と直交する方向における前記画像形成装置本体の両側にそれぞれ設けられ、前記感光体ユニットの移動を前記第1位置と前記第2位置との間に規制する規制位置と、前記感光体ユニットの、前記第2位置と前記第3位置との間の移動を許容する許容位置とに移動可能である規制部材とを備えることを特徴としている。
また、請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の発明において、各前記規制部材を連動可能に連結する連結部材を備えていることを特徴としている。
また、請求項16に記載の発明は、請求項14または15に記載の発明において、前記感光体ユニットには、複数の前記感光体に対応して、現像剤を収容および供給する複数の現像剤供給ユニットが着脱可能に装着されており、前記第1位置にある前記感光体ユニットを前記第2位置まで引き出すと、前記感光体ユニットに対する全ての前記現像剤供給ユニットの着脱が可能となることを特徴としている。
また、請求項17に記載の発明は、請求項14ないし16のいずれかに記載の発明において、前記規制部材は、前記規制位置と前記許容位置との間を回動することを特徴としている。
請求項18に記載の発明は、画像形成装置であって、画像形成装置本体と、前記画像形成装置本体に対して着脱可能であり、前記画像形成装置本体に装着されて前記画像形成装置内に収容される第1位置と、前記画像形成装置本体内から引き出すことにより外部に露出される第2位置との間で移動可能であり、前記第2位置と、前記画像形成装置本体から離脱された第3位置との間で移動可能であり、複数の感光体を、引き出し方向に沿って並べて保持する感光体ユニットと、前記画像形成装置本体に設けられ、前記感光体ユニットの移動を前記第1位置と前記第2位置との間に規制する規制位置と、前記感光体ユニットの、前記第2位置と前記第3位置との間の移動を許容する許容位置とに移動可能であり、前記規制位置と前記許容位置との間を回動可能である規制部材とを備えることを特徴としている。
また、請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の発明において、前記感光体ユニットには、複数の前記感光体に対応して、現像剤を収容および供給する複数の現像剤供給ユニットが着脱可能に装着されており、前記第1位置にある前記感光体ユニットを前記第2位置まで引き出すと、前記感光体ユニットに対する全ての前記現像剤供給ユニットの着脱が可能となることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、画像形成装置本体から感光体ユニットを安定した姿勢で容易かつ確実に取り外すことができる。また、装置の小型化を図ることができる。
また、感光体ユニットが第1位置にある状態では、感光体ユニットの第2位置への無用な移動を防止することができる。また、感光体ユニットが第2位置にある状態では、感光体ユニットの第1位置への無用な移動を防止することができる。
請求項に記載の発明によれば、簡易な構成で感光体ユニットの無用な移動を防止することができる。
請求項3、10、16、および19に記載の発明によれば、画像形成装置本体から感光体ユニットを安定した姿勢で一層容易かつ確実に取り外すことができる。
請求項4および9に記載の発明によれば、第1位置にある感光体ユニットを第2位置まで容易に引き出すことができる。そして、第2位置にある感光体ユニットを安定した姿勢で画像形成装置本体から一層容易かつ確実に取り外すことができる。
請求項5、11、および14に記載の発明によれば、各規制部材によって、感光体ユニットの移動が、確実に規制または許容される。
請求項6、12、および15に記載の発明によれば、操作性の向上を図ることができる。
請求項7、13、17、および18に記載の発明によれば、規制部材を、回動によって規制位置と許容位置との間で容易に移動させることができる。また、規制部材を移動させるための構成を簡素化することができる。
請求項に記載の発明によれば、感光体ユニットは、画像形成装置本体に対する着脱時には円滑に移動することができる。そして、規制部材が規制位置にある状態では、感光体ユニットの移動を第1位置と第2位置との間に確実に規制することができる。また、規制部材が許容位置にある状態では、感光体ユニットの、第2位置と第3位置との間の移動を確実に許容することができる。
1.カラーレーザプリンタの全体構成
図1は、本発明の画像形成装置としてのカラーレーザプリンタの一実施形態を示す左側断面図である。
このカラーレーザプリンタ1は、後述する複数のドラムサブユニット28が水平方向において並列的に配置される、横置きタイプのタンデム型カラーレーザプリンタであって、画像装置本体としての本体ケーシング2内に、用紙3を給紙するための給紙部4と、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5と、画像が形成された用紙3を排紙するための排紙部6とを備えている。
(1)本体ケーシング
本体ケーシング2は、側面視略矩形状のボックス状に形成されており、その内部に、後述するドラムユニット26を収容するドラム収容空間7が形成されている。
本体ケーシング2の一方側面には、ドラム収容空間7に連通する着脱口8が形成されている。また、その着脱口8が形成されている側面には、着脱口8を開閉するためのフロントカバー9が設けられている。このフロントカバー9は、本体ケーシング2の側方に傾倒して、着脱口8を開放し、本体ケーシング2の一方側面に沿って起立して、着脱口8を閉鎖する。着脱口8を開放した状態で、この着脱口8を介して、ドラムユニット26をドラム収容空間7に対して着脱させることができる。
なお、以下の説明において、フロントカバー9が設けられる側(図1における右側)を前側とし、その反対側(図1における左側)を後側とする。また、このカラーレーザプリンタ1を前側から見たときを左右の基準とする。すなわち、図1の紙面手前側が左側であり、紙面手奥側が右側である。なお、左右方向を幅方向と呼ぶことがある。
(2)給紙部
給紙部4は、本体ケーシング2内の底部に設けられている。この給紙部4は、用紙3を収容する給紙トレイ10と、その給紙トレイ10の前端部上方に設けられ、互いに対向配置される分離ローラ11および分離パッド12と、分離ローラ11の後側に設けられる給紙ローラ13と、用紙3が通過する給紙側搬送経路14とを備えている。
給紙側搬送経路14は、側面視略U字状に形成されており、その上流側端部が分離ローラ11に隣接し、その下流側端部が後述する搬送ベルト58に前側から隣接している。
給紙側搬送経路14の途中には、分離ローラ11の前側上方に設けられ、互いに対向配置される紙粉取りローラ15およびピンチローラ16と、それらの上方に設けられる1対のレジストローラ17とが設けられている。
給紙トレイ10の内部には、用紙3が積層状に載置される用紙押圧板18が設けられている。この用紙押圧板18は、後端部において揺動自在に支持されることによって、前端部が下方に配置され、給紙トレイ10の底板に沿う載置位置と、前端部が上方に配置され、傾斜する給紙位置との間で移動自在とされている。
また、給紙トレイ10の前端部下方には、用紙押圧板18の前端部を上方に持ち上げるレバー19が設けられている。このレバー19は、用紙押圧板18の前端部下方において、上下方向に揺動自在に支持されている。
そして、レバー19の揺動により、用紙押圧板18の前端部が、レバー19によって持ち上げられ、用紙押圧板18が給紙位置に位置される。
用紙押圧板18が給紙位置に位置されると、用紙押圧板18上の最上位の用紙3は、給紙ローラ13に押圧され、給紙ローラ13の回転によって、分離ローラ11と分離パッド12との間に向けて給紙される。
なお、給紙トレイ10を本体ケーシング2から離脱させると、用紙押圧板18が載置位置に位置される。用紙押圧板18が載置位置に位置されると、用紙押圧板18上に用紙3を積層状に載置することができる。
給紙された用紙3は、分離ローラ11の回転によって、分離ローラ11と分離パッド12との間に挟まれ、1枚ごとに捌かれて搬送される。搬送された用紙3は、紙粉取りローラ15とピンチローラ16との間を通過し、紙粉が除去された後、給紙側搬送経路14に沿ってレジストローラ17へ向けて搬送される。
レジストローラ17は、用紙3を、レジスト後に、搬送ベルト58に搬送する。
(3)画像形成部
画像形成部5は、スキャナ部20、プロセス部21、転写部22および定着部23を備えている。
(3−1)スキャナ部
スキャナ部20は、本体ケーシング2の上部に配置されている。このスキャナ部20は、前後左右方向に延びる支持板24と、この支持板24の上面に固定されるスキャナユニット25とを備えている。スキャナユニット25内には、たとえば、4つの光源、ポリゴンミラー、fθレンズ、反射鏡、面倒れ補正レンズなどの光学部材が配置されており、各光源から発光される画像データに基づくレーザビームは、ポリゴンミラーで偏向および走査されて、fθレンズおよび面倒れ補正レンズを通過し、また、反射鏡で反射された後、後述する各色の感光ドラム29の表面上に高速走査にて照射される。
(3−2)プロセス部
プロセス部21は、スキャナ部20の下方であって、給紙部4の上方に配置されており、感光体ユニットとしてのドラムユニット26と、各色に対応する4つの現像剤供給ユニットとしての現像カートリッジ27とを備えている。
(3−2−1)ドラムユニット
ドラムユニット26は、各色に対応して、4つのドラムサブユニット28を備えている。すなわち、ドラムサブユニット28は、ブラックドラムサブユニット28K、イエロードラムサブユニット28Y、マゼンタドラムサブユニット28Mおよびシアンドラムサブユニット28Cの4つからなる。
各ドラムサブユニット28は、互いに前後方向に間隔を隔てて並列的に配置されており、より具体的には、前側から後側に向かって、ブラックドラムサブユニット28K。イエロードラムサブユニット28Y、マゼンタドラムサブユニット28Mおよびシアンドラムサブユニット28Cが、順次配置されている。
各ドラムサブユニット28は、後述するように、1対のサイドフレーム104と、これらの間に架設されるセンタフレーム105とを備えている(図4参照)。
図2は、現像カートリッジおよびドラムサブユニットの左側断面図である。なお、図1および図2においては、後述する取っ手84の図示が省略されている。
各ドラムサブユニット28は、図2に示すように、感光体としての感光ドラム29と、スコロトロン型帯電器30と、クリーニングブラシ31とを保持している。
感光ドラム29は、左右方向に沿って配置され、円筒形状をなし、最表層がポリカーボネートからなる正帯電性の感光層により形成されるドラム本体32と、このドラム本体32の軸線方向に沿って配置されるドラム軸33とを備えている。ドラム本体32は、ドラム軸33に対して回転自在に設けられている。ドラム軸33は、軸方向両端部が、1対のサイドフレーム104(図4参照)に挿通され、後述する側板103(図4参照)に回転不能に支持されている。そして、感光ドラム29は、画像形成時において、本体ケーシング2内に設けられるモータ(図示せず)からの駆動力により回転される。
スコロトロン型帯電器30は、感光ドラム29の斜め上側後方に、感光ドラム29と間隔を隔てて対向配置され、センタフレーム105に保持されている。このスコロトロン型帯電器30は、感光ドラム29と間隔を隔てて対向配置された放電ワイヤ34と、放電ワイヤ34と感光ドラム29との間に設けられるグリッド35とを備えている。画像形成時には、放電ワイヤ34に高電圧が印加されて、放電ワイヤ34がコロナ放電するとともに、グリッド35に電圧が印加されて、感光ドラム29に供給される電荷量が制御されつつ、感光ドラム29の表面が一様に正極性に帯電される。
クリーニングブラシ31は、感光ドラム29の後方において、感光ドラム29と対向して接触するように配置され、センタフレーム105に保持されている。画像形成時には、クリーニングブラシ31にクリーニングバイアスが印加される。
(3−2−2)現像カートリッジ
現像カートリッジ27は、図1に示すように、各色に対応するドラムサブユニット28に対応して、それぞれ着脱自在に設けられている。すなわち、現像カートリッジ27は、ブラックドラムサブユニット28Kに着脱自在に装着されるブラック現像カートリッジ27K、イエロードラムサブユニット28Yに着脱自在に装着されるイエロー現像カートリッジ27Y、マゼンタドラムサブユニット28Mに着脱自在に装着されるマゼンタ現像カートリッジ27M、および、シアンドラムサブユニット28Cに着脱自在に装着されるシアン現像カートリッジ27Cの4つからなる。
各現像カートリッジ27は、図2に示すように、現像フレーム36と、その現像フレーム36内に設けられる、アジテータ37、供給ローラ38、現像ローラ39および層厚規制ブレード40とを備えている。
現像フレーム36は、下端部に開口部41が開口されるボックス形状に形成されており、隔壁42によって、トナー収容室43と現像室44とに区画されている。また、隔壁42には、トナー収容室43と現像室44とを連通する連通口45が形成されている。
トナー収容室43には、各色に対応するトナーが収容されている。より具体的には、各現像カートリッジ27に対応して、ブラック現像カートリッジ27Kにはブラック、イエロー現像カートリッジ27Yにはイエロー、マゼンタ現像カートリッジ27Mにはマゼンタ、シアン現像カートリッジ27Cにはシアンのトナーが、それぞれ収容されている。
各色に対応するトナーは、正帯電性の非磁性1成分の重合トナーが用いられる。重合トナーは、略球形であり、スチレンなどのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合などの公知の重合方法によって共重合させることにより得られる、結着樹脂を主成分とし、これに、各色に対応する着色剤や、荷電制御剤、ワックスなどが配合されることによりトナー母粒子が形成され、さらに、流動性の向上を図るべく外添剤が添加されてなる。
着色剤としては、上記した、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各着色剤が、各色に対応して配合されている。また、荷電制御剤としては、たとえば、アンモニウム塩などのイオン性官能基を有するイオン性単量体と、スチレン系単量体やアクリル系単量体などのイオン性単量体と共重合可能な単量体との共重合によって得られる荷電制御樹脂が配合されている。また、外添剤としては、たとえば、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物の粉末や、炭化物の粉末、金属塩の粉末などの無機粉末が配合されている。
アジテータ37は、トナー収容室43内に設けられている。アジテータ37は、現像フレーム36の後述する両側壁73に回転自在に支持されるアジテータ回転軸47と、そのアジテータ回転軸47の軸方向にわたって設けられ、回転軸から径方向外方に延びる攪拌部材48とを備えている。画像形成時において、アジテータ回転軸47には、本体ケーシング2内に設けられるモータ(図示せず)からの駆動力が伝達され、攪拌部材48がトナー収容室43内を周回移動する。
供給ローラ38は、現像室44内において、連通口45の下方に設けられている。この供給ローラ38は、現像フレーム36の両側壁73に回転自在に支持される金属製の供給ローラ軸49と、その供給ローラ軸49の周りを被覆する導電性のスポンジからなるスポンジローラ50とを備えている。画像形成時には、本体ケーシング2内に設けられるモータ(図示せず)からの駆動力が伝達され、供給ローラ38が回転される。
現像ローラ39は、現像室44内において、供給ローラ38に対して斜め後側下方に設けられている。この現像ローラ39は、現像フレーム36に回転自在に支持される金属製の現像ローラ軸51と、その現像ローラ軸51の周りを被覆する導電性のゴムからなるゴムローラ52とを備えている。
ゴムローラ52は、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴム、シリコーンゴムまたはEPDMゴムなどからなるゴムローラ層と、そのゴムローラ層の表面に被覆され、ウレタンゴム、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂などを主成分とするコート層との2層構造からなる。
現像ローラ39は、供給ローラ38に対して、ゴムローラ52とスポンジローラ50とが互いに圧接するように配置されている。また、現像ローラ39は、現像室44の開口部41から下方に向けて露出するように配置されている。
画像形成時には、本体ケーシング2内に設けられるモータ(図示せず)からの駆動力が伝達され、現像ローラ39が回転される。また、現像ローラ39には、現像バイアスが印加される。
層厚規制ブレード40は、現像室44内において、現像ローラ39に上方から圧接するように設けられている。層厚規制ブレード40は、金属製の板ばね部材からなるブレード53と、ブレード53の遊端部に設けられる絶縁性のシリコーンゴムからなる断面半円形状の押圧部54とを備えている。
ブレード53の基端部が、固定部材55によって隔壁42に固定されており、ブレード53の弾性力により、ブレード53の遊端部に設けられる押圧部54が、現像ローラ39のゴムローラ52に対して上方から圧接される。
(3−2−3)プロセス部での現像動作
そして、各現像カートリッジ27では、トナー収容室43に収容されている各色に対応するトナーが、自重によって連通口45に移動し、アジテータ37によって攪拌されながら、連通口45から現像室44へ放出される。
連通口45から現像室44へ放出されたトナーは、供給ローラ38に供給される。供給ローラ38に供給されたトナーは、供給ローラ38の回転により、現像ローラ39に供給され、このとき、供給ローラ38と、現像バイアスが印加されている現像ローラ39との間で正極性に摩擦帯電される。
現像ローラ39に供給されたトナーは、現像ローラ39の回転に伴って、層厚規制ブレード40の押圧部54と、現像ローラ39のゴムローラ52との間に進入して、一定厚さの薄層としてゴムローラ52の表面に担持される。
一方、各現像カートリッジ27に対応するドラムサブユニット28では、スコロトロン型帯電器30が、コロナ放電を発生させて、感光ドラム29の表面を一様に正帯電させる。
感光ドラム29の表面は、感光ドラム29の回転に伴って、スコロトロン型帯電器30により一様に正帯電された後、スキャナ部20からのレーザビームの高速走査により露光され、用紙3に形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
感光ドラム29がさらに回転すると、現像ローラ39の表面に担持されかつ正帯電されているトナーが、現像ローラ39の回転により、感光ドラム29に対向して接触するときに、感光ドラム29の表面に形成されている静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光ドラム29の表面のうち、レーザビームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給される。これにより、感光ドラム29の静電潜像は、現像により可視像化され、感光ドラム29の表面には、各色に対応して、反転現像によるトナー像が担持される。
なお、転写後に感光ドラム29上に残存する転写残トナーは、現像ローラ39に回収される。また、転写後に感光ドラム29上に付着する用紙3からの紙粉は、クリーニングブラシ31によって回収される。
(3−3)転写部
転写部22は、図1に示すように、本体ケーシング2内において、給紙部4の上方であって、プロセス部21の下方において、前後方向に沿って配置されている。この転写部22は、駆動ローラ56、従動ローラ57、搬送ベルト58、転写ローラ59およびクリーニング部60を備えている。
駆動ローラ56および従動ローラ57は、前後方向に間隔を隔てて対向配置されており、駆動ローラ56は、シアンドラムサブユニット28Cよりも後方に配置され、従動ローラ57は、ブラックドラムサブユニット28Kよりも前方に配置されている。
搬送ベルト58は、エンドレスベルトからなり、カーボンなどの導電性粒子を分散した導電性のポリカーボネートやポリイミドなどの樹脂フィルムから形成されている。この搬送ベルト58は、駆動ローラ56と従動ローラ57との間に巻回されている。
画像形成時において、駆動ローラ56には、本体ケーシング2内に設けられる図示しないモータからの駆動力が伝達され、駆動ローラ56が回転される。すると、搬送ベルト58が、駆動ローラ56および従動ローラ57の間を、各ドラムサブユニット28の感光ドラム29と対向して接触する転写位置において、感光ドラム29と逆方向に回転するように周回移動されるとともに、従動ローラ57が従動される。
転写ローラ59は、駆動ローラ56および従動ローラ57の間に巻回されている搬送ベルト58内において、各感光ドラム29と、搬送ベルト58を挟んで対向するように、それぞれ設けられている。各転写ローラ59は、金属製のローラ軸に、導電性のゴムからなるゴムローラが被覆されている。また、各転写ローラ59は、搬送ベルト58と対向して接触する転写位置において、搬送ベルト58の周回移動方向と同方向に従動回転するように設けられており、画像形成時には、本体ケーシング2内に設けられる図示しない高圧基板からの転写バイアスが印加される。
クリーニング部60は、駆動ローラ56および従動ローラ57の間に巻回されている搬送ベルト58の下方に配置され、1次クリーニングローラ61、2次クリーニングローラ62、掻取ブレード63およびトナー貯留部64を備えている。
1次クリーニングローラ61は、感光ドラム29および転写ローラ59が接触する上側の搬送ベルト58と反対側の、下側の搬送ベルト58と接触するように配置され、その接触位置において、搬送ベルト58の周回移動方向と同方向に駆動回転するように設けられている。1次クリーニングローラ61には、画像形成時に、1次クリーニングバイアスが印加される。
2次クリーニングローラ62は、1次クリーニングローラ61に対して下方から接触するように配置され、その接触位置において、1次クリーニングローラ61の回転方向と逆方向に回転するように設けられている。2次クリーニングローラ62には、画像形成時に、2次クリーニングバイアスが印加される。
掻取ブレード63は、2次クリーニングローラ62に対して下方から接触するように設けられている。
トナー貯留部64は、1次クリーニングローラ61および2次クリーニングローラ62の下方において、2次クリーニングローラ62から落下するトナーを貯留できるように設けられている。
そして、給紙部4から給紙された用紙3は、駆動ローラ56の駆動および従動ローラ57の従動により周回移動される搬送ベルト58によって、前側から後側に向かって、各ドラムサブユニット28に対応する転写位置を、順次通過するように搬送され、その搬送中に、各ドラムサブユニット28の感光ドラム29に担持されている各色のトナー像が、順次転写され、これにより、用紙3にカラー像が形成される。
すなわち、たとえば、ブラックドラムサブユニット28Kの感光ドラム29の表面に担持されたブラックのトナー像が、用紙3に転写されると、次いで、イエロードラムサブユニット28Yの感光ドラム29の表面に担持されたイエローのトナー像が、既にブラックのトナー像が転写されている用紙3に重ねて転写され、以下同様の動作によって、マゼンタドラムサブユニット28Mの感光ドラム29の表面に担持されたマゼンタのトナー像、シアンドラムサブユニット28Cの感光ドラム29の表面に担持されたシアンのトナー像が重ねて転写され、これによって、用紙3にカラー像が形成される。
一方、上記の転写動作において、搬送ベルト58の表面に付着したトナーは、クリーニング部60において、まず、搬送ベルト58の表面から、1次クリーニングバイアスにより1次クリーニングローラ61に転写され、さらに、2次クリーニングバイアスにより2次クリーニングローラ62に転写される。その後、2次クリーニングローラ62に転写されたトナーは、掻取ブレード63によって、掻き取られ、2次クリーニングローラ62から落下して、トナー貯留部64に貯留される。
(3−4)定着部
定着部23は、本体ケーシング2におけるシアンドラムサブユニット28Cよりも後側であって、感光ドラム29と搬送ベルト58とが接触する転写位置と、前後方向において対向するように配置されている。この定着部23は、加熱ローラ65および加圧ローラ66を備えている。
加熱ローラ65は、その表面に離型層が形成される金属素管からなり、その軸方向に沿ってハロゲンランプが内装されている。加熱ローラ65は、ハロゲンランプにより、その表面が定着温度に加熱される。
加圧ローラ66は、加熱ローラ65の下方において、加熱ローラ65と対向配置されている。この加圧ローラ66は、加熱ローラ65を下方から押圧する。
用紙3上に転写されたカラー像は、この定着部23に搬送され、用紙3が加熱ローラ65と加圧ローラ66との間を通過する間に、その用紙3に熱定着される。これにより、用紙3への画像の形成が達成される。
(4)排紙部
排紙部6において、用紙3の排紙側搬送経路67は、その上流側端部が、下方において定着部23に隣接し、その下流側端部が、上方において排紙トレイ68に隣接しており、用紙3が後側に向かって給紙され、反転後、前側に向かって排紙される、側面視略U字状に形成されている。
排紙側搬送経路67の途中には、互いに対向する搬送ローラ69およびピンチローラ70が設けられている。また、排紙側搬送経路67の下流側端部には、1対の排紙ローラ71が設けられている。
また、排紙部6には、排紙トレイ68が設けられている。排紙トレイ68は、本体ケーシング2の上壁を、前側から後側に向かって次第に窪むように形成して、排紙される用紙3を積層状に載置できるように、形成されている。
定着部23から搬送される用紙は、排紙側搬送経路67に沿って、搬送ローラ69およびピンチローラ70により搬送され、排紙ローラ71によって、排紙トレイ68上に排紙される。
2.ドラムユニット
図3は、ドラムユニット(4つの現像カートリッジが装着された状態)の左後上方から見た斜視図であり、図4は、ドラムユニット(1つの現像カートリッジが着脱途中であり、その他の現像カートリッジが離脱された状態)の左前上方から見た斜視図である。
ドラムユニット26は、図3に示すように、各色に対応する4つのドラムサブユニット28と、前後方向に沿って並列に配設される4つのドラムサブユニット28の前後方向両側に配置されるフロントビーム101およびリヤビーム102と、フロントビーム101、4つのドラムサブユニット28およびリヤビーム102を、幅方向の両側から挟む1対の側板103とを備えている。
ドラムユニット26は、4つのドラムサブユニット28、フロントビーム101、リヤビーム102および1対の側板103が一体となって、本体ケーシング2内のドラム収容空間7(図1参照)に対してスライド自在に着脱される。
(1)ドラムサブユニット
各ドラムサブユニット28は、図4に示すように、幅方向において間隔を隔てて対向配置される1対のサイドフレーム104と、両サイドフレーム104の間において幅方向に沿って架設されるセンタフレーム105とを備えている。
各サイドフレーム104は、樹脂材料を用いて、平板状に形成されている。各サイドフレーム104には、感光ドラム29のドラム軸33(図2参照)が挿通されている。
各サイドフレーム104には、現像カートリッジ27のドラムサブユニット28に対する着脱を案内するためのガイド溝106が形成されている。このガイド溝106は、サイドフレーム104の後側上端縁から、サイドフレーム104の前側下端近傍まで、略上下方向に沿って形成されており、その下端部(最深部)は、現像ローラ39が感光ドラム29に接触する位置における現像ローラ軸51の位置に対応して配置されている。ガイド溝106には、現像ローラ軸51の後述するカラー部材77がスライド自在に受け入れられる。
また、各サイドフレーム104には、ボス107が形成されている。このボス107は、サイドフレーム104から幅方向外方へ突出する円筒状に形成され、現像カートリッジ27がドラムサブユニット28に装着された状態で、現像カートリッジ27の後述する窓78が幅方向において対向するように配置されている。
また、左側のサイドフレーム104には、現像カートリッジ27の後述するカップリング受動ギヤ80が幅方向において対向するカップリング内側挿通孔109が形成されている。このカップリング内側挿通孔109は、左側のサイドフレーム104の厚さ方向を貫通する丸穴として形成されている。
センタフレーム105は、樹脂材料を用いて形成されている。このセンタフレーム105の上端部の幅方向両端部には、現像カートリッジ27を支持するための支持ローラ110が設けられている。支持ローラ110は、センタフレーム105の上端部に沿って幅方向に延びる回転軸(図示せず)に回転自在に支持されている。
(2)フロントビーム
フロントビーム101は、樹脂材料を用いて一体的に成形され、前後方向に沿って並列に配設される4つのドラムサブユニット28の前側に配置され、1対の側板103間に架設されている。
このフロントビーム101は、幅方向中央に取り付けられる手前側把持部111と、手前側把持部111を回転自在に支持する支持軸112とを備えている。
手前側把持部111は、略U字状をなし、幅方向中央において、各遊端部が支持軸112に回動可能に支持されて、フロントビーム101に沿って起立する収納位置(図3参照)と、フロントビーム101の前側に傾倒する操作位置(図4参照)とに揺動可能に設けられている。
支持軸112は、フロントビーム101を幅方向に沿って貫通するように配置され、フロントビーム101に支持されている。また、支持軸112の幅方向両端部は、フロントビーム101から幅方向外方に突出し、さらに側板103を貫通して幅方向外方に突出している。
(3)リヤビーム
リヤビーム102は、樹脂材料を用いて一体的に成形され、前後方向に沿って並列に配設される4つのドラムサブユニット28の後側に配置され、1対の側板103間に架設されている。
このリヤビーム102は、図3に示すように、後方が開放される平面視略コ字状に形成されており、その幅方向中央において、奥側把持部113が一体的に設けられている。奥側把持部113は、背面視略U字状をなし、その各遊端部がリヤビーム102に連結され
、後側下方から前側上方へ傾斜して、リヤビーム102から斜め上方へ突出するように設けられている。
(4)側板
各側板103は、各ドラムサブユニット23、フロントビーム101およびリヤビーム102を形成する樹脂材料よりも剛性の高い材料、たとえば、金属または繊維強化樹脂から形成されており、好ましくは、薄い鋼板から形成されている。
各側板103は、前後方向に延びる側面視略細長矩形板状に形成されており、前後方向に沿って並列的に配置されるフロントビーム101、4つのドラムサブユニット28およびリヤビーム102に対して、前端部がフロントビーム101に対向し、後端部がリヤビーム102に対向するように形成され、これらに固定されている。
各側板103の上端部は、正断面L字状となるように、幅方向外側に屈曲され、前後方向にわたって幅方向外側に延びる鍔部114が形成されている。この鍔部114は、前後方向に沿って一直線上に延びている。
また、各側板103の後端部は、その上端部が後方に延びる側面視略L字状に形成されており、その後方に延びる部分には、被案内部としての2つのころ部材118が回転自在に備えられている。これら2つのころ部材118は、幅方向長さが鍔部114の幅方向長さとほぼ等しくなるように設定されており、前後方向において、スペーサ119を挟んで配置されている。前側のころ部材118F(Front)は、鍔部114の下方に配置されており、後側のころ部材118R(Rear)は、鍔部114の後端部の後方に配置されている。なお、各ころ部材118の外径をAと規定する。また、上述したように、各側板103は薄板状に形成されているので、前側のころ部材118Fの外径Aには、ころ部材118Fの上方に隣接する鍔部114の肉厚も含まれているものとする。つまり、ころ部材118Fの下端縁から、ころ部材118Fの上方に隣接する鍔部114の上端縁までの長さもAとする。
各側板103の後端部には、その後端縁から側面視略U字状に切り欠いた形状の切欠部120が形成されている。この切欠部120には、ドラムユニット26が本体ケーシング2に装着された状態で、本体ケーシング2内に配置される位置決め軸(図示せず)が嵌合し、これによって、ドラムユニット26が本体ケーシング2に対して位置決めされる。
また、各側板103には、上端部において、各ドラムサブユニット28のボス107を受け入れる4つの光透過孔115が形成されている。各光透過孔115は、側板103の上端部において、前後方向に沿って互いに間隔を隔てて4つ形成されている。この光透過孔115は、各ドラムサブユニット28のボス107と幅方向に対向する位置において、厚さ方向を貫通する丸孔として形成されている。そして、各光透過孔115には、各ドラムサブユニット28のボス107が、各ボス107が幅方向外方へ露出するように嵌合されており、これによって、各ドラムサブユニット28の各側板103に対するドラム軸33を中心とする回動が規制されている。
また、各側板103には、下端部において、各ドラム軸33の軸方向端部を挿通する軸孔116が形成されている。
左側の側板103には、各現像カートリッジ27のカップリング受動ギヤ80が幅方向において対向するカップリング外側挿通孔117がそれぞれ形成されている。各カップリング外側挿通孔117は、側板103の上下方向中央において、前後方向に沿って互いに間隔を隔てて4つ形成されている。このカップリング外側挿通孔117は、各ドラムサブユニット28のカップリング内側挿通孔109と幅方向において対向する位置において、厚さ方向を貫通する丸孔として形成されている。
3.現像カートリッジ
図5は、現像カートリッジを左後方から見た斜視図である。
(1)現像カートリッジ
現像カートリッジ27の現像フレーム36は、図5に示すように、幅方向に対向する1対の側壁73と、両側壁73の上端縁間に架設される上壁74と、両側壁73の前端縁間に架設される前壁75と、両側壁73の後端縁間に架設される後壁76とを一体的に備えており、両側壁73、前壁75および後壁76の下端縁によって、上述した開口部41が形成されている。
両側壁73には、トナー収容室43内に収容されているトナーの残量を検出するための窓78が埋設されている。これらの窓78は、トナー収容室43(図2参照)を挟んで対向配置されており、トナーの残量の検出のための光を幅方向に沿って通過させる。
左側の側壁73には、ギヤカバー79によって被覆される図示しないギヤ機構部が設けられている。また、ギヤカバー79の下端部には、カップリング受動ギヤ80が、ギヤカバー79の幅方向外側面から露出するように配置されている。
カップリング受動ギヤ80には、本体ケーシング2内に設けられるカップリング軸(図示せず)が進退自在かつ相対回転不能に結合され、このカップリング軸から本体ケーシング2内に設けられるモータ(図示せず)の駆動力が入力される。また、カップリング受動ギヤ80に伝達された駆動力は、上述したギヤ機構部によって、アジテータ37、供給ローラ38および現像ローラ39に伝達される。
また、現像ローラ軸51は、現像フレーム36に回転可能に支持されている。現像ローラ軸51の左側端部および右側端部は、それぞれギヤカバー79から幅方向外方に突出しており、各突出部分には、カラー部材77が被覆されている。
また、現像フレーム36の両側壁73の上端部の後端部には、離間突起83が形成されている。離間突起83は、両側壁73から幅方向外側へ突出する中空円筒体に形成されている。
また、現像フレーム36には、取っ手84が設けられている。この取っ手84は、幅方向に長手の薄板状に形成されており、現像フレーム36の上壁74に備えられている。
また、取っ手84は、その後端部に図示しない回転軸が左右方向に沿って挿通されており、この回転軸(図示せず)を介して、現像フレーム36の上壁74の後端部で揺動自在に支持されている。
また、取っ手84は、その幅方向中央に側面視略矩形状の把持長孔85が形成されており、把持長孔85に指を入れて、取っ手84を把持することができる。
また、取っ手84の前端部の左右方向両端部と、これらに対向する上壁74の前端部の左右方向両端部とは、たとえば、コイルばねや板ばねやスポンジなどの図示しない弾性部材で連結されており、取っ手84の前端部は、常には、上壁74の前端部から離間する方向へ付勢されている。
また、取っ手84の前端部の幅方向両端部には、幅方向外側へ突出する押圧突起82が形成されている。
前壁75には、図2に示すように、幅方向の両端部に、前方に向けて突出する側面視略台形状の被支持突起86が形成されている。
(2)現像カートリッジのドラムユニットに対する着脱
各色に対応する現像カートリッジ27は、図4に示すように、取っ手84の把持長孔85に指を入れて、取っ手84を把持することで、ドラムユニット26の上方から、その現像カートリッジ27に対応するドラムサブユニット28へ装着される。
より具体的には、現像カートリッジ27の現像ローラ軸51の軸方向両端部のカラー部材77を、対応するドラムサブユニット28の各サイドフレーム104のガイド溝106に挿入し、そのガイド溝106に沿って、現像カートリッジ27をドラムサブユニット28に対して下方へ押し込む。現像ローラ39が感光ドラム29に接触すると、それ以上の現像カートリッジ27の押し込みが規制される。そして、現像カートリッジ27の自重により、現像カートリッジ27が現像ローラ軸51を中心に、その上端部が前側のセンタフレーム105にもたれ掛かる方向に倒れ、現像フレーム36の前壁75に形成されている各被支持突起86が、センタフレーム105の支持ローラ110に当接して支持される。これによって、現像カートリッジ27がドラムサブユニット28に対して位置決めされ、その現像カートリッジ27はドラムサブユニット28に対して装着される。
そして、すべての現像カートリッジ27がドラムサブユニット28へ装着されると、図3に示すように、フロントビーム101の手前側把持部111と、各現像カートリッジ27の取っ手84と、リヤビーム102の奥側把持部113とが、前後方向に沿って重なるように配置される。
一方、現像カートリッジ27がドラムユニット26(ドラムサブユニット28)に装着された状態で、取っ手84を把持して、上方へ持ち上げることにより、現像カートリッジ27をドラムユニット26から離脱させることができる。
4.本体ケーシング
図6は、本体ケーシングおよびドラムユニットを右前上方から見た斜視図であり、本体ケーシングの外装板およびフロントカバーが取り外され、その本体ケーシングにドラムユニットが装着された状態を示している。
図6に示すように、本体ケーシング2は、ドラムユニット26を挟んで幅方向に対向配置される案内壁としての1対の本体フレーム123を備えている。各本体フレーム123の内側面には、ドラムユニット26の着脱を案内するためのレール124と、ドラムユニット26の、本体ケーシング2に対する着脱時における移動を規制または許容するための規制部121と、ドラムユニット26に装着された現像カートリッジ27の現像ローラ39を感光ドラム29に対して離間または押圧するための離間押圧機構125とをそれぞれ備えている。
(1)レール
図7は、図6において、レール(レール固定部とレール連結部の一部とを省略)、規制部および離間押圧機構を抜き出して示したものであり、規制部材が規制位置にある状態を示しており、図8は、図7において、規制部材が許容位置にある状態を示している。
図6に示すように、左右の本体フレーム123における各レール124は、ドラムユニット26を挟んで幅方向に対向配置されている。各レール124は、本体フレーム123の前端面に対向配置されるレール固定部126と、本体フレーム123の内側面に沿って前後方向に延びるレール本体部127と、レール固定部126とレール本体部127とを連結するレール連結部128と、レール本体部127の後端部に連続配置されるころ収容部132(図7参照)とを備えている。
レール固定部126は、本体フレーム123の前端面に固定されている。
レール本体部127は、図7に示すように、下端部が幅方向内方に向けて屈曲された正断面視略L字状に形成されており、幅方向に延びる下端部(フラット部131と定義する。)には、ドラムユニット26が本体ケーシング2に装着された状態で、ドラムユニット26の各側板103の鍔部114(図3参照)が上方に配置される。フラット部131の幅方向長さは、ドラムユニット26の鍔部114およびころ部材118(図3参照)の幅方向長さよりも僅かに長くなるように設定されている。
レール連結部128は、図6に示すように、レール固定部126の幅方向内側端縁とレール本体部127の前端縁とを連結するように形成されている。このレール連結部128には、コロ支持軸129が幅方向に貫通して支持されており、幅方向に対向する各レール連結部128の幅方向内側面には、各コロ支持軸129に回動可能に支持された狭溝部材としてのレールころ130が、幅方向に互いに対向するように配置されている。レールころ130の幅方向長さは、レール本体部127のフラット部131の幅方向長さとはほぼ等しくなるように設定されており、左右のレールころ130の幅方向における対向間隔は、ドラムユニット26の左右のころ部材118(図3参照)の幅方向における対向間隔とほぼ等しくなるように設定されている。なお、図7に示すように、レールころ130の周面の最上端部分は、レール本体部127のフラット部131よりも上方に位置している。
レールころ130とレール本体部127との間には、側面視略三角形状に形成された乗越突起122が設けられている。乗越突起122は、上述した側面視略三角形状を形成する2辺が各レールころ130の接線をなし、かつ、これらの2辺がフラット部131の前端縁の僅か手前で連結されるように、形成されている。これにより、レールころ130の周面の最上端部分と乗越突起122の上側面とフラット部131の上側面とは連続している。
ころ収容部132は、側面視において、略三角形と略矩形とが互いの1つの頂点で連結された略8字状に形成されており、その略三角形部分がフラット部131の後端縁に接続されており、その略矩形部分が略三角形部分の斜め後側下方に配置されている。ころ収容部132の上側面には、フラット部131の後端縁から連続し、斜め後側下方へ延びる傾斜面136が形成される。なお、傾斜面136における、上述したころ収容部132の略三角形と略矩形との連結部分には、斜め前側下方へ窪む凹部137が形成されており、傾斜面136は、凹部137から後方へは、前後方向へ水平に延設されている。また、この収容部132の幅方向長さは、フラット部131の幅方向長さとほぼ等しくなるように設定されている。
(2)規制部
図6に示すように、規制部121は、各本体フレーム123においてレール連結部128の上方に配置されており、回動支持軸88、規制部材89および連結部材としての回動連結部90(図7参照)を備えている。
回動支持軸88は、各本体フレーム123の内側面から幅方向内側へ突出している。
図7に示すように、各規制部121の規制部材89は、幅方向に互いに対向するように配置されている。なお、左右の規制部材89の幅方向における対向間隔は、左右のレールころ130の幅方向における対向間隔とほぼ等しくなるように設定されている。左側の規制部材89L(Left)は、側面視略逆T字状に形成されており、右側の規制部材89R(Right)は、側面視略L字状に形成されており、それぞれの規制部材89は、図7においては、上から順に、挿通部92、中継部96および干渉部97を一体的に備えている。
挿通部92は、幅方向に長手の中空円筒状に形成されており、この挿通部92に、対応する回動支持軸88が挿通されることにより、規制部材89が本体フレーム123(図6参照)に回動自在に支持される。
また、挿通部92の、幅方向における外側半分部分には、その外周面にギヤ部93が形成されている。
中継部96は、挿通部92の幅方向略中央位置から挿通部92の径方向外側へ向かって延設される薄板状に形成されている。
干渉部97は、中継部96における、挿通部92に接続された一端とは反対側の他端に接続されており、幅方向内側面が中継部96よりも幅方向内側へ膨出する側面視略矩形状に形成されている。干渉部97の幅方向長さは、レールころ130の幅方向長さよりも僅かに長くなるように設定されている。
左側の規制部材89Lの干渉部97Lは、側面視において、その前端部が中継部96よりも前側に位置し、かつその後端部が中継部96よりも後側に位置するように、中継部96に接続されている。また、干渉部97Lには、その右側面から左側へ向けて窪む凹部98が形成されている。
右側の規制部材89Rの干渉部97Rは、側面視において、その前側面が中継部96の前側面と面一となるように、かつその後端部が中継部96よりも後側に位置するように、中継部96に接続されている。
各規制部材89の干渉部97における上述した後端部は、側面視鉤状に形成されており、これをフック91とする。
回動連結部90は、規制部材89の斜め後側上方に配置されており、連結軸94と連結ギヤ95とを備えている。
連結軸94は、1対の本体フレーム123(図6参照)間において、回動自在に支持されており、連結軸94の幅方向両端部には、連結ギヤ95が相対回転不能に外嵌されている。
各連結ギヤ95は、対応する各規制部材89のギヤ部93と噛合しており、上述した左側の規制部材89Lの凹部98に指を入れて左側の規制部材89Lを操作すると、規制部材89Lに作用される力が、規制部材89Lのギヤ部93、回動連結部90および右側の規制部材89Rのギヤ部93を介して、右側の規制部材89Rへ伝達され、左側の規制部材89Lと右側の規制部材89Rとは共回り可能となる。
また、各規制部材89は、右側面視において、各干渉部97が略6時位置にあり、かつ各フック91が離間押圧機構125の前端部に係合する規制位置(図7参照)と、各干渉部97が略8時位置にある許容位置(図8参照)との間を回動可能である。なお、各干渉部97は、規制部材89が規制位置と許容位置との間のいずれの位置に位置していても、対応するレールころ130と上下方向に対向する。
(3)離間押圧機構
離間押圧機構125は、レール本体部127の上方、かつ規制位置にある規制部材89の後側に隣接配置されており、固定部133および受入部134とを一体的に備え、前後方向に長手かつ正断面視略逆P字状に形成されている。
固定部133は、薄板状に形成されており、また、前後方向にねじ孔135が複数形成されており、ねじ孔135にねじ(図示せず)を挿入して固定部133を対応する本体フレーム123に螺設することで離間押圧機構125が本体フレーム123に固定される。
受入部134は、正断面視において幅方向内側へ窪む略U状に形成されており、その正断面形状を形成する上面部138、側面部139および下面部140を一体的に備えている。
上面部138は、その上側面が、規制位置にある規制部材89の干渉部97の上側面と連続するように、配置されており、その幅方向外側端縁が固定部133の下端縁に接続されており、幅方向内側へ延設されている。
側面部139は、その上端縁が上面部138の幅方向内側端縁に接続されており、下方へ延設されている。
下面部140は、その幅方向内側端縁が側面部139の下端縁に接続されており、幅方向外側へ延設されている。また、下面部140の幅方向外側端縁はレール本体部127の上端縁に接続されており、下面部140は、上下方向においてレール本体部127のフラット部131と対向する。そして、下面部140の前端部には、側面視において、後側下方から前側上方へ傾斜する傾斜部99が形成されている。
離間押圧機構125において、上面部138の幅方向外側端部と側面部139の下端部との間を連続し、上面部138および側面部139を肉厚方向へ貫通する第1切欠141が、前後方向に等しい間隔を隔てて4つ形成されている。第1切欠141は、上述した現像カートリッジ27の押圧突起82(図5参照)の幅方向両端部を受入可能な大きさに形成されている。
また、各第1切欠141の後側には、上面部138の幅方向外側端部と側面部139の上下方向略中央部との間を連続し、上面部138および側面部139を肉厚方向へ貫通する第2切欠142がそれぞれ形成されている。第2切欠142は、上述した現像カートリッジ27の離間突起83(図5参照)の幅方向両端部を受入可能な大きさに形成されている。
(4)本体ケーシングにおける主要寸法
このような本体ケーシング2の各本体フレーム123では、上下方向において、離間押圧機構125の下面部140および規制部121の規制部材89と、レール124のフラット部131、ころ収容部132の傾斜面136、レール連結部128のレールころ130および乗越突起122との間に挟まれる空間が、ドラムユニット26の本体ケーシング2に対する着脱時に、ころ部材118(図3参照)および鍔部114(図3参照)を挟持し、ドラムユニット26の移動を案内する案内溝143とされる。
この案内溝143の前端部における溝幅は、規制部材89とレールころ130との間の最短距離であり、規制位置にある規制部材89とレールころ130との間の最短距離B(第2の溝幅と呼ぶことがある。)は、上述したドラムユニット26のころ部材118(図3参照)の外径Aよりも小さくなるように設定されている。また、図8に示すように、許容位置にある規制部材89とレールころ130との間の最短距離C(第3の溝幅と呼ぶことがある。)は、ころ部材118の外径Aよりも大きくなるように設定されている。
また、この案内溝143において、離間押圧機構125の下面部140の傾斜部99の前端縁とレール124のフラット部131との間の最短距離Dは、ころ部材118の外径Aよりも大きくなるように設定されている。そして、傾斜部99の後端とフラット部131との間の最短距離Eは、上述した距離Dより小さいものの、ころ部材118の外径Aよりも大きくなるように設定されている。そして、傾斜部99よりも後方における下面部140とフラット部131との間は、上述した距離Eで一定となるように設定されている。なお、これらの距離DおよびEを第1の溝幅と呼ぶことがある。
(5)ドラムユニットの本体ケーシングに対する着脱
図9は、ドラムユニットの本体ケーシングに対する着脱を説明するために、ドラムユニット、レール(レール固定部とレール連結部の一部とを省略)、規制部および離間押圧機構を右側から見た側面図であり、規制部材が許容位置にあり、ドラムユニットのスペーサがレールころに乗り上げた状態を示している。
図10は、図9において、ドラムユニットを本体ケーシングへ向けてさらに後側へ押し込んだ状態を示しており、図11は、図10において、ドラムユニットを本体ケーシングへ向けてさらに後側へ押し込み、前側のころ部材がレールころに乗り上げた状態を示している。
図12は、図11において、ドラムユニットを本体ケーシングへ向けてさらに後側へ押し込み、前側のころ部材がレールころを乗り越えた状態を示しており、図13は、図12において、ドラムユニットを本体ケーシングへ向けてさらに後側へ押し込み、許容位置にある規制部材の干渉部が現像カートリッジの離間突起に当接している状態を示している。
図14は、図13において、規制部材が規制位置にある状態を示しており、図15は、図14において、ドラムユニットを本体ケーシングへ向けてさらに後側へ押し込み、ドラムユニットの本体ケーシングに対する装着が完了した状態を示している。
図16は、図15において、規制部材を許容位置まで回動させてからドラムユニットを本体ケーシングから前側へ引き出し、許容位置にある規制部材のフックが現像カートリッジの離間突起に係合している状態を示しており、図17は、図14において、ドラムユニットを本体ケーシングから前側へ引き出そうとしている状態を示している。
(5−1)ドラムユニットの本体ケーシングへの装着
ドラムユニット26を本体ケーシング2に装着するには、まず、図3に示すように、ドラムユニット26の手前側把持部111および奥側把持部113を両手でそれぞれ掴み、ドラムユニット26を持ち上げる。そして、図1に示すように、フロントカバー9を傾倒させて、着脱口8を開放し、規制部材89(図9参照)を許容位置まで回動させた後、着脱口8からドラム収容空間7に向けて、前側から後側へドラムユニット26を進入させる。一方、ドラムユニット26を本体ケーシング2(ドラム収容空間7)から引き出す方向は、後側から前側となる。つまり、ドラムユニット26の本体ケーシング2に対する着脱方向は前後方向となる。なお、後にて詳説するが、ドラムユニット26が本体ケーシング2に装着されてドラム収容空間7内に収容されているとき、ドラムユニット26は第1位置にあるとする。
ドラムユニット26を本体ケーシング2のドラム収容空間7へ進入させるとき、図9に示すように、許容位置にある規制部材89とレールころ130との間の最短距離Cは、ころ部材118の外径Aよりも大きいので、ころ部材118Rは、規制部材89とレールころ130との間を後側へ通過して案内溝143内に受け入れられ、レールころ130に乗り上げることができる。なお、図9において、ころ部材118Rはレールころ130を後側へ乗り越えており、スペーサ119がレールころ130に乗り上げている。
そして、ドラムユニット26を、図9に示した姿勢のままさらに後側へ押し込むと、図10に示すように、ころ部材118Rが、離間押圧機構125の下面部140の傾斜部99の前端縁に当接する。上述したように、傾斜部99の前端縁とレール124のフラット部131との間の最短距離Dは、ころ部材118の外径Aよりも大きいので、ころ部材118Rは、引き続き案内溝143内を後方へ移動することができる。
そのため、ドラムユニット26をさらに後側へ押し込むと、図11に示すように、ころ部材118Rが、上述した下面部140の傾斜部99に案内されることにより、前側上方から後側下方へ移動し、傾斜部99の後端に近接する。これに伴い、ドラムユニット26は、その前端部が後端部よりも上方に位置するような傾斜した姿勢をとる。また、このとき、ころ部材118Fがレールころ130に乗り上げている。そして、上述したように、下面部140の傾斜部99の後端とフラット部131との間の最短距離Eは、ころ部材118の外径Aよりも大きいので、ころ部材118Rは、引き続き案内溝143内を後方へ移動することができる。
そして、ドラムユニット26をさらに後側へ押し込むと、図12に示すように、ころ部材118Fが、レールころ130および乗越突起122を後側へ乗り越え、ころ部材118Fおよびころ部材118Rが、ともにフラット部130上に載置される。このとき、ドラムユニット26は第2位置にあるとする。ドラムユニット26が第2位置にあるときには、ドラムユニット26に装着された全ての現像カートリッジ27が外部に露出され、これらの現像カートリッジ27のドラムユニット26に対する着脱が可能となる。
この状態で、手前側把持部111および奥側把持部113から手を離すと、ドラムユニット26は、今までの姿勢(前端部が後端部よりも上方に位置する)から、図13に示すように、ドラムユニット26の前端部と後端部が上下方向において同じ位置にある姿勢へと変化する。このとき、このドラムユニット26は、レールころ130が鍔部114の下側面に当接し、ころ部材118Fがフラット部130の上側面に当接し、ころ部材118Rが下面部140の下側面に当接することで、本体ケーシング2に支持されている。なお、ころ部材118Fおよび118Rがレールころ130を前側へ乗り越えなければ、ドラムユニット26を本体ケーシング2から離脱させることができないので、図13に示した状態では、手前側把持部111および奥側把持部113から手を離してもドラムユニット26が本体ケーシング2から脱落することはない。
そして、手前側把持部111を掴み、ドラムユニット26をさらに後側へ押し込むと、許容位置にある各規制部材89の干渉部97が、ドラムユニット26において最後方の位置に配置されている現像カートリッジ27(27C)の各離間突起83に当接し、ドラムユニット26の、それ以上後側への移動が規制される。
そのため、図14に示すように、規制部材89を規制位置まで回動させると、上述した各離間突起83は、規制位置にある各規制部材89の干渉部97と挿通部92との間、つまり中継部96の幅方向内側(図7参照)を通過することができるので、ドラムユニット26の後側への移動が許容される。
そして、ドラムユニット26をさらに後側へ押し込むと、各ころ部材118がレール本体部127のフラット部131の上を転動するとともに、レールころ130上を鍔部114が滑動し、これによりドラムユニット26が円滑に移動する。また、各現像カートリッジ27の離間突起83および押圧突起82が、離間押圧機構125の上面部138の上を摺動する。
そして、引き続きドラムユニット26を後側へ押し込むと、図15に示すように、各ころ部材118がフラット部131の後端縁から後側へ脱落し、鍔部114がレールころ130の上からレールころ130の後側へ脱落してフラット部131の上に隙間を隔てて配置される。このとき、ころ部材118Fが、ころ収容部132の凹部137に係合され、各現像カートリッジ27においては、各押圧突起82が、離間押圧機構125の、対応する各第1切欠141内に受け入れられ、各離間突起83が、対応する各第2切欠142内に受け入れられる。これにより、ドラムユニット26の本体ケーシング2に対する装着が完了される。このときのドラムユニット26の位置が、上述した第1位置である。
この後、手前側把持部111から手を離して、フロントカバー9(図1参照)を閉じ、フロントカバー9により着脱口8(図1参照)を閉鎖する。
なお、各離間押圧機構125において、上述した各第1切欠141内には、図示しない押圧機構が設けられ、各第2切欠142内には、図示しない離間機構が設けられている。そのため、図1に示すように、ドラムユニット26が本体ケーシング2に対して装着された状態において、このカラーレーザプリンタ1では4つのドラムサブユニット28を用いたカラー画像と、ブラックドラムサブユニット28Kだけを用いたモノクロ画像とをユーザの目的に合わせて選択的に形成することができる。
詳しくは、図示しない操作パネルを操作し、画像形成をカラーで行うかモノクロで行うかを選択することにより、カラー画像形成を行う場合には、押圧機構(図示せず)により、図5に示すように、4つの現像カートリッジ27の各押圧突起82に対して、下方への押圧が付与される。このとき、押圧突起82が備えられた取っ手84の前端部は、上述した取っ手84に備えられる弾性部材(図示せず)の付勢力に抗して、現像フレーム36の上壁74の前端部へ向けて移動する。この移動に伴い、弾性部材(図示せず)の付勢力は、上壁74の前端部に対して、取っ手84の前端部から離間する方向(下方)へ作用する。これにより、4つの現像カートリッジ27の各現像フレーム36は、下方へ移動し、各現像ローラ39は、図2に示すように、感光ドラム29の表面に圧接され、各現像ローラ39からのトナーは各感光ドラム29へ供給され、カラー画像の形成が可能となる。
一方、モノクロ画像形成を行う場合には、図5に示すように、ブラック現像カートリッジ27Kの押圧突起82に対してのみ、下方への押圧が付与される。これに対し、ブラック現像カートリッジ27K以外の現像カートリッジ27には、離間機構(図示せず)により、それぞれの離間突起83に対して上方への押圧が付与される。これにより、ブラック現像カートリッジ27Kは下方へ移動し、図2に示すように、ブラック現像カートリッジ27Kの現像ローラ39は、ブラックドラムサブユニット28Kの感光ドラム29の表面に圧接され、ブラック現像カートリッジ27K以外の現像カートリッジ27は上方に移動し、各現像カートリッジ27の現像ローラ39は、各感光ドラム29から離間する。そのため、ブラックドラムサブユニット28Kの感光ドラム29に対してのみ、ブラック現像カートリッジ27Kの現像ローラ39からのトナーが供給され、モノクロ画像の形成が可能となる。
(5−2)ドラムユニットの本体ケーシングからの離脱
ドラムユニット26を本体ケーシング2から離脱させるときには、まず、図1に示すように、フロントカバー9を傾倒させて、着脱口8を開放し、図16に示すように、手前側把持部111を掴んで、ドラムユニット26を前側へ引き出す。このとき、ドラムユニット26におけるころ部材118Fが、ころ収容部132の凹部137から離脱し、ころ収容部132の傾斜面136に案内されてレール本体部127のフラット部131の上に乗り上げる。また、ドラムユニット26の各鍔部114が、対応するレールころ130の上に乗り上げる。そして、各現像カートリッジ27の押圧突起82および離間突起83は、対応する第1切欠141および第2切欠142からそれぞれ斜め前側上方へ離脱する。
ここで、規制部材89が許容位置にあると、許容位置にある各規制部材89のフック91が、ドラムユニット26において最前方の位置に配置されている現像カートリッジ27(27K)の各離間突起83に係合し、ドラムユニット26の、それ以上前側への移動が規制される。
そのため、図17に示すように、規制部材89を規制位置まで回動させると、上述した各離間突起83は、規制位置にある規制部材89の干渉部97と挿通部92との間、つまり中継部96の幅方向内側(図7参照)を通過することができるので、ドラムユニット26の前側への移動が許容される。
そして、ドラムユニット26におけるころ部材118Fがレール連結部128の乗越突起122に当接すると、ドラムユニット26は上述した第2位置に位置し、ドラムユニット26の前側への移動が停止される。ここで、ドラムユニット26の鍔部114の上側面には、規制位置にある規制部材89の干渉部97が当接されており、規制位置にある規制部材89とレールころ130との間の最短距離Bは、上述したように、ころ部材118Fの外径A(ころ部材118Fの上方に隣接する鍔部114の肉厚も含まれる)よりも小さいので、ころ部材118Fは、乗越突起122およびレールころ130を乗り上げることができず、ドラムユニット26を本体ケーシング2に対して離脱することができない。
しかしながら、規制部材89を許容位置まで回動させると、図9ないし11に示すように、ころ部材118Fおよび118Rは乗越突起122およびレールころ130を乗り越えることができる。そして、第2位置にあるドラムユニット26では、奥側把持部113が外部に露出されて操作可能となる。そのため、第2位置にあるドラムユニット26において手前側把持部111および奥側把持部113を両手でそれぞれ掴み直してからドラムユニット26を前側へ引き出し、図9に示すように、ころ部材118Rが、許容位置にある規制部材89とレールころ130との間を前側へ通過すると、ころ部材118および鍔部114は案内溝143から外れ、ドラムユニット26の本体ケーシング2に対する離脱(取り出し)が完了する。なお、本体ケーシング2からの離脱が完了したときのドラムユニット26の位置を第3位置とする。
5.作用効果
以上のように、このレーザプリンタ1では、案内溝143の、本体ケーシング2に対するドラムユニット26の引き出し方向における最下流側端部、つまり前端部における溝幅は、規制部材89とレールころ130との間の最短距離であり、規制部材89が規制位置にある場合、この最短距離は、ドラムユニット26のころ部材118の外径Aよりも小さいB(第2の溝幅)で維持される。また、規制部材89が許容位置にある場合、規制部材89とレールころ130との間の最短距離は、ころ部材118の外径Aよりも大きいC(第3の溝幅)まで広げられる。また、案内溝143の、上述した前端部よりも後側の部分における溝幅、つまり各離間押圧機構125の下面部140とレール124のフラット部131との間の間隔は、ころ部材118の外径Aよりも大きい距離DまたはE(第1の溝幅)となっている。
そのため、ドラムユニット26の本体ケーシング2に対する着脱時には、ころ部材118が、案内溝143において第1の溝幅が形成される部分に案内されるので、ドラムユニット26は第1位置と第2位置との間を円滑に移動することができる。
しかし、ドラムユニット26を第2位置まで引き出しても、規制部材89が許容位置にないと、ころ部材118は規制部材89とレールころ130との間を通過することができず、ドラムユニット26は、第3位置まで移動することができない。そのため、規制部材89が規制位置にある状態では、ドラムユニット26の移動を第1位置と第2位置との間に確実に規制することができ、第2位置にあるドラムユニット26では、規制部材89を許容位置まで移動させるときにドラムユニット26を掴みなおすことができ、ドラムユニット26を本体ケーシング2から安定した姿勢で容易かつ確実に取り外すことができる。また、本体ケーシング2から引き出したドラムユニット26を掴み直すために、このドラムユニット26を一旦載置するための部材を設ける必要がなく、装置の小型化を図ることができる。
一方、規制部材89が許容位置にある状態では、ドラムユニット26のころ部材118は、規制部材89とレールころ130との間を通過することができ、ドラムユニット26の、第2位置と第3位置との間の移動を確実に許容することができる。
また、規制部材89が許容位置にあるときに、第2位置にあるドラムユニット26を第1位置へ向けて後側へ押し込むと、許容位置にある各規制部材89の干渉部97が、ドラムユニット26において最後方の位置に配置されている現像カートリッジ27(27C)の各離間突起83に当接し、ドラムユニット26の、それ以上後側への移動が規制される。一方、第1位置にあるドラムユニット26を第2位置へ向けて前側へ引き出すと、許容位置にある各規制部材89のフック91が、ドラムユニット26において最前方の位置に配置されている現像カートリッジ27(27K)の各離間突起83に係合し、ドラムユニット26の、それ以上前側への移動が規制される。
そのため、規制部材89が許容位置にある状態では、ドラムユニット26の、第1位置と第2位置との間での移動が規制され、ドラムユニット26が第1位置にある状態では、ドラムユニット26の、第2位置への無用な移動を防止することができる。すなわち、ドラムユニット26が停止しないで第1位置から直接第3位置まで移動することを防止することができる。また、ドラムユニット26が第2位置にある状態では、ドラムユニット26の、第1位置への無用な移動を防止することができる。すなわち、規制部材89を規制位置に戻すことを忘れたままの状態で、ドラムユニット26を第1位置へ移動させて本体ケーシング2のドラム収容空間7内に収容することを防止することができる。
なお、ドラムユニット26は、手前側把持部111と奥側把持部113とを備えており、手前側把持部111を操作することで、第1位置にあるドラムユニット26を第2位置まで容易に引き出すことができ、ドラムユニット26が第2位置にある状態では、奥側把持部113の操作が可能になる。また、ドラムユニット26が第2位置にある状態では、ドラムユニット26に対して全ての現像カートリッジ27の着脱が可能となるので、現像カートリッジ27以外でドラムユニット26を掴むのに最適な部分、つまり手前側把持部111と奥側把持部113とを掴むことができ、ドラムユニット26を本体ケーシング2から安定した姿勢で容易かつ確実に取り外すことができる。
また、この規制部材89は、ドラムユニット26の本体ケーシング2からの引き出し方向と直交する方向、つまり幅方向における本体ケーシング2の両側にそれぞれ回動自在に設けられているので、各規制部材89を規制位置と許容位置との間で容易に移動させることができ、各規制部材89によって、ドラムユニット26の移動が、確実に規制または許容される。また、回動支持軸88を設けるだけで規制部材89の回動が可能となり、規制部材89を規制位置と許容位置との間で移動させるための構成を簡素化することができる。
そして、本体ケーシング2の幅方向両側に設けられる規制部材89Lおよび89Rは、回動連結部90によって共回り可能となっているので、規制位置から許容位置まで規制部材89を回動させるときに、規制部材89Lおよび89Rを個別に回動させる必要がなくなり、操作性の向上を図ることができる。
6.変形例
上記各実施形態におけるドラムユニット26では、各色に対応した現像カートリッジ27が、各色に対応した各ドラムサブユニット28に着脱自在に装着されるように、ドラムサブユニット28とは別体として設けられているが、現像カートリッジ27とドラムサブユニット28とを一体的に形成してもよい。その場合には、ドラムユニット26の交換により、各色に対応するトナー、現像ローラ39および感光ドラム29を一度に交換することが可能となる。
また、上記各実施形態においては、各感光ドラム29から、直接、用紙3に転写するタンデム型のカラーレーザプリンタ1を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、各色毎のトナー像を、各感光体から一旦中間転写体に転写し、その後、用紙に一括転写する中間転写タイプのカラーレーザプリンタとして構成することもでき、さらには、モノクロのレーザプリンタとして構成することもできる。モノクロのレーザプリンタにおいては、1つのドラムサブユニット28に1つの現像カートリッジ27が装着された画像形成ユニットとしてのプロセスユニットを備えていてもよい。
本発明の画像形成装置としてのカラーレーザプリンタの一実施形態を示す左側断面図である。 現像カートリッジおよびドラムサブユニットの左側断面図である。 ドラムユニット(4つの現像カートリッジが装着された状態)の左後上方から見た斜視図である。 ドラムユニット(1つの現像カートリッジが着脱途中であり、その他の現像カートリッジが離脱された状態)の左前上方から見た斜視図である。 現像カートリッジを左後方から見た斜視図である。 本体ケーシングおよびドラムユニットを右前上方から見た斜視図であり、本体ケーシングの外装板およびフロントカバーが取り外され、その本体ケーシングにドラムユニットが装着された状態を示している。 図6において、レール(レール固定部とレール連結部の一部とを省略)、規制部および離間押圧機構を抜き出して示したものであり、規制部材が規制位置にある状態を示したものである。 図7において、規制部材が許容位置にある状態を示したものである。 ドラムユニットの本体ケーシングに対する着脱を説明するために、ドラムユニット、レール(レール固定部とレール連結部の一部とを省略)、規制部および離間押圧機構を右側から見た側面図であり、規制部材が許容位置にあり、ドラムユニットのスペーサがレールころに乗り上げた状態を示したものである。 図9において、ドラムユニットを本体ケーシングへ向けてさらに後側へ押し込んだ状態を示したものである。 図10において、ドラムユニットを本体ケーシングへ向けてさらに後側へ押し込み、前側のころ部材がレールころに乗り上げた状態を示したものである。 図11において、ドラムユニットを本体ケーシングへ向けてさらに後側へ押し込み、前側のころ部材がレールころを乗り越えた状態を示したものである。 図12において、ドラムユニットを本体ケーシングへ向けてさらに後側へ押し込み、許容位置にある規制部材の干渉部が現像カートリッジの離間突起に当接している状態を示したものである。 図13において、規制部材が規制位置にある状態を示したものである。 図14において、ドラムユニットを本体ケーシングへ向けてさらに後側へ押し込み、ドラムユニットの本体ケーシングに対する装着が完了した状態を示したものである。 図15において、規制部材を許容位置まで回動させてからドラムユニットを本体ケーシングから前側へ引き出し、許容位置にある規制部材のフックが現像カートリッジの離間突起に係合している状態を示したものである。 図14において、ドラムユニットを本体ケーシングから前側へ引き出そうとしている状態を示したものである。
符号の説明
1 カラーレーザプリンタ
2 本体ケーシング
26 ドラムユニット
27 現像カートリッジ
29 感光ドラム
89 規制部材
90 回動連結部
97 干渉部
111 手前側把持部
113 奥側把持部
118 ころ部材
123 本体フレーム
130 レールころ
143 案内溝

Claims (19)

  1. 画像形成装置本体と、
    前記画像形成装置本体に対して着脱可能であり、前記画像形成装置本体に装着されて前記画像形成装置内に収容される第1位置と、前記画像形成装置本体内から引き出すことにより外部に露出される第2位置との間で移動可能であり、前記第2位置と、前記画像形成装置本体から離脱された第3位置との間で移動可能であり、複数の感光体を、引き出し方向に沿って並べて保持する感光体ユニットと、
    前記画像形成装置本体に設けられ、前記感光体ユニットの移動を前記第1位置と前記第2位置との間に規制する規制位置と、前記感光体ユニットの、前記第2位置と前記第3位置との間の移動を許容する許容位置とに移動可能である規制部材とを備え、
    前記規制部材が前記許容位置にあるときには、前記感光体ユニットの、前記第1位置と前記第2位置との間の移動が規制されることを特徴とする、画像形成装置。
  2. 前記規制部材は、前記規制部材が前記許容位置にあるときに、前記感光体ユニットを前
    記第1位置と前記第2位置との間で移動させようとすると前記感光体ユニットに当接する
    干渉部を備えていることを特徴とする、請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記感光体ユニットには、複数の前記感光体に対応して、現像剤を収容および供給する複数の現像剤供給ユニットが着脱可能に装着されており、
    前記第1位置にある前記感光体ユニットを前記第2位置まで引き出すと、前記感光体ユニットに対する全ての前記現像剤供給ユニットの着脱が可能となることを特徴とする、請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記感光体ユニットは、前記引き出し方向上流側に設けられる奥側把持部と、前記引き出し方向下流側に設けられる手前側把持部とを備え、
    前記第1位置にある前記感光体ユニットを前記第2位置まで引き出すと、前記奥側把持部の操作が可能となることを特徴とする、請求項1ないしのいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記規制部材は、前記引き出し方向と直交する方向における前記画像形成装置本体の両側にそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項1ないしのいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 各前記規制部材を連動可能に連結する連結部材を備えていることを特徴とする、請求項に記載の画像形成装置。
  7. 前記規制部材は、前記規制位置と前記許容位置との間を回動することを特徴とする、請求項1ないしのいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記画像形成装置本体は、前記感光体ユニットの前記画像形成装置本体に対する着脱時に前記感光体ユニットを案内する第1の溝幅の案内溝が形成される案内壁を備え、
    前記案内溝の前記引き出し方向における最下流側端部には、前記最下流側端部の溝幅を、前記第1の溝幅よりも狭い第2の溝幅まで狭める狭溝部材が設けられ、
    前記規制部材は、前記最下流側端部に設けられ、前記規制位置では、前記最下流側端部の溝幅を前記第2の溝幅で維持し、前記許容位置では、前記最下流側端部の溝幅を、前記第2の溝幅よりも広い第3の溝幅まで広げ、
    前記感光体ユニットは、前記引き出し方向における最上流側端部に、前記感光体ユニットの前記画像形成装置本体に対する着脱時に前記案内溝に挟持された状態で案内される被案内部を備え、
    前記被案内部の、前記案内溝に挟持される方向における最大寸法は、前記第1の溝幅および前記第3の溝幅よりも小さく、前記第2の溝幅よりも大きいことを特徴とする、請求項1ないしのいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 画像形成装置本体と、
    前記画像形成装置本体に対して着脱可能であり、前記画像形成装置本体に装着されて前記画像形成装置内に収容される第1位置と、前記画像形成装置本体内から引き出すことにより外部に露出される第2位置との間で移動可能であり、前記第2位置と、前記画像形成装置本体から離脱された第3位置との間で移動可能であり、複数の感光体を、引き出し方向に沿って並べて保持し、前記引き出し方向上流側に設けられる奥側把持部と、前記引き出し方向下流側に設けられる手前側把持部とを備える感光体ユニットと、
    前記画像形成装置本体に設けられ、前記感光体ユニットの移動を前記第1位置と前記第2位置との間に規制する規制位置と、前記感光体ユニットの、前記第2位置と前記第3位置との間の移動を許容する許容位置とに移動可能である規制部材とを備え、
    前記第1位置にある前記感光体ユニットを前記第2位置まで引き出すと、前記奥側把持部の操作が可能となることを特徴とする、画像形成装置。
  10. 前記感光体ユニットには、複数の前記感光体に対応して、現像剤を収容および供給する複数の現像剤供給ユニットが着脱可能に装着されており、
    前記第1位置にある前記感光体ユニットを前記第2位置まで引き出すと、前記感光体ユニットに対する全ての前記現像剤供給ユニットの着脱が可能となることを特徴とする、請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記規制部材は、前記引き出し方向と直交する方向における前記画像形成装置本体の両側にそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項9または10に記載の画像形成装置。
  12. 各前記規制部材を連動可能に連結する連結部材を備えていることを特徴とする、請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記規制部材は、前記規制位置と前記許容位置との間を回動することを特徴とする、請求項9ないし12のいずれかに記載の画像形成装置。
  14. 画像形成装置本体と、
    前記画像形成装置本体に対して着脱可能であり、前記画像形成装置本体に装着されて前記画像形成装置内に収容される第1位置と、前記画像形成装置本体内から引き出すことにより外部に露出される第2位置との間で移動可能であり、前記第2位置と、前記画像形成装置本体から離脱された第3位置との間で移動可能であり、複数の感光体を、引き出し方向に沿って並べて保持する感光体ユニットと、
    前記引き出し方向と直交する方向における前記画像形成装置本体の両側にそれぞれ設けられ、前記感光体ユニットの移動を前記第1位置と前記第2位置との間に規制する規制位置と、前記感光体ユニットの、前記第2位置と前記第3位置との間の移動を許容する許容位置とに移動可能である規制部材と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  15. 各前記規制部材を連動可能に連結する連結部材を備えていることを特徴とする、請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記感光体ユニットには、複数の前記感光体に対応して、現像剤を収容および供給する複数の現像剤供給ユニットが着脱可能に装着されており、
    前記第1位置にある前記感光体ユニットを前記第2位置まで引き出すと、前記感光体ユニットに対する全ての前記現像剤供給ユニットの着脱が可能となることを特徴とする、請求項14または15に記載の画像形成装置。
  17. 前記規制部材は、前記規制位置と前記許容位置との間を回動することを特徴とする、請求項14ないし16のいずれかに記載の画像形成装置。
  18. 画像形成装置本体と、
    前記画像形成装置本体に対して着脱可能であり、前記画像形成装置本体に装着されて前記画像形成装置内に収容される第1位置と、前記画像形成装置本体内から引き出すことにより外部に露出される第2位置との間で移動可能であり、前記第2位置と、前記画像形成装置本体から離脱された第3位置との間で移動可能であり、複数の感光体を、引き出し方向に沿って並べて保持する感光体ユニットと、
    前記画像形成装置本体に設けられ、前記感光体ユニットの移動を前記第1位置と前記第2位置との間に規制する規制位置と、前記感光体ユニットの、前記第2位置と前記第3位置との間の移動を許容する許容位置とに移動可能であり、前記規制位置と前記許容位置との間を回動可能である規制部材と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  19. 前記感光体ユニットには、複数の前記感光体に対応して、現像剤を収容および供給する複数の現像剤供給ユニットが着脱可能に装着されており、
    前記第1位置にある前記感光体ユニットを前記第2位置まで引き出すと、前記感光体ユニットに対する全ての前記現像剤供給ユニットの着脱が可能となることを特徴とする、請求項18に記載の画像形成装置。
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