JP4687520B2 - 交換機システム及びその輻輳規制方法 - Google Patents

交換機システム及びその輻輳規制方法 Download PDF

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Description

本発明は交換機システム及びその輻輳規制方法に関し、例えば、呼制御プロトコルに準拠した複数の通信端末と通信回線を介して接続され、呼制御プロトコルに従って呼接続処理を実行する交換機システム及びその輻輳規制方法に適用し得る。
SIP(Session Initiation Protocol)交換機システムは、SIPプロトコルに対応した加入者電話端末(SIP加入者電話端末)を多数収容し、SIP加入者電話端末との間でSIP信号を送受信することで、当該SIP加入者電話端末(加入者)に対して電話呼接続サービスを提供する。
このようなSIP交換機システムには、SIP信号受信処理、SIP信号解析処理、トランザクション制御処理(SIP信号送信処理を含む)、及び呼制御処理(SIP信号送信処理を含む)のように、電話呼接続サービスに関わる処理を機能分割することで呼接続処理を実現するものがある。
このSIP交換機システムに対してSIP加入者電話端末がSIP信号を送信すると、SIP交換機システムは、受信した個々のSIP信号について、(1)SIP信号受信処理、(2)SIP信号解析処理、(3)トランザクション制御処理、(4)呼制御処理を順次((1)〜(4)の処理項目の並び順)に処理を実行する。
なお、信号の送受信においては一般にUDP(User Datagram Protocol)が利用されるので、SIP信号受信処理では、SIP信号以外のUDPパケットを受信することもあり得る。
特開2002−16633号公報 特開2004−164553号公報
しかしながら、上記従来のSIP交換機システムでは、悪意のSIP加入者電話端末や故障したSIP加入者電話端末などから異常に大量なUDPパケット(SIP信号、及びSIP信号以外の信号も含めて)を受信した場合は、SIP信号としての解析処理(SIP信号解析処理)が、受信した個々のUDPパケットについて必ず実施されるので、交換機輻輳を引き起こすという問題点があった。
また、SIP信号解析処理においてSIP信号として正常とみなされた場合は、トランザクション制御処理及び呼制御処理が実施されることになり、輻輳を助長する可能性があった。
さらに、交換機輻輳が引き起こされると、正常なSIP加入者電話端末(加入者)に対する電話サービス(電話呼接続サービス)が提供できなくなる虞や、交換機システムのシステムダウンなどの不具合が生じることが想定される。
そこで、本発明は、大量の信号を受信することに起因して発生する輻輳を回避することのできる交換機システム及びその輻輳規制方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するために、第1の本発明は、呼制御プロトコルに準拠した複数の通信端末と通信回線を介して接続され、上記呼制御プロトコルに従って呼接続処理を実行する交換機システムであって、送信元の通信端末から送信される信号を受信すると共に当該受信信号に対する所定の処理を実行する受信処理手段と、通信端末毎に上記受信処理手段による信号受信に関する受信回数/時間である受信割合を求め、この求めた受信割合が予め設定されている受信割合に達している通信端末に関わる受信信号については破棄するよう上記受信処理手段を制御する輻輳制御手段とを有し、上記受信処理手段は、送信元の通信端末から送信される信号を受信したときは、当該受信信号から当該送信元の通信端末を特定する情報を示す端末特定情報を抽出すると共に、この抽出した端末特定情報を上記輻輳制御手段へ通知し、上記輻輳制御手段は、上記受信処理手段から通知される端末特定情報毎に上記受信処理手段による信号受信に関する上記受信割合を求めると共に、この求めた受信割合と予め設定されている受信割合とを比較し、上記求めた受信割合が上記予め設定されている受信割合に達している通信端末については輻輳規制対象であると決定し、その旨を上記受信処理手段へ通知し、さらに、上記受信処理手段は、上記輻輳制御手段から輻輳規制対象であると決定された通信端末からの受信信号を破棄し、上記複数の通信端末に対応する端末特定情報毎に、上記受信処理手段によって受信される信号の受信回数を示す受信回数情報と、上記受信処理手段が信号受信を開始した時刻を示す時刻情報とを記憶する記憶手段をさらに備え、上記輻輳制御手段は、上記受信処理手段によって受信信号から抽出された端末特定情報を基に上記記憶手段に記憶されている受信回数情報を更新する更新手段と、上記更新手段による更新処理された更新後の受信回数情報に基づく受信回数値と予め設定される基準受信回数値とを比較する受信回数比較手段と、上記受信回数比較手段によって更新後の受信回数値が上記基準受信回数値に達したと判定されたときは、上記抽出された端末特定情報に対応して上記記憶手段に記憶されている時刻情報に基づく時刻から現在の時刻までの実際の受信時間と、予め設定される基準受信時間とを比較する時間比較手段と、上記時間比較手段によって上記受信時間が上記基準受信時間以下であると判定されたときは、上記抽出された端末特定情報に対応する通信端末については輻輳規制対象であると決定し、その旨を上記受信処理手段へ通知する処理手段とを備えたことを特徴とする。
第2の本発明は、呼制御プロトコルに準拠した複数の通信端末と通信回線を介して接続され、上記呼制御プロトコルに従って呼接続処理を実行する交換機システムの輻輳規制方法であって、 受信処理手段、輻輳制御手段、記憶手段を備え、上記受信処理手段は、送信元の通信端末から送信される信号を受信すると共に当該受信信号に対する所定の処理を実行し、上記輻輳制御手段は、通信端末毎に、上記受信処理手段による信号受信に関する受信回数/時間である受信割合を求め、この求めた受信割合が予め設定されている受信割合に達している通信端末に関わる受信信号については破棄するよう上記受信処理手段を制御し、上記受信処理手段は、送信元の通信端末から送信される信号を受信したときは、当該受信信号から当該送信元の通信端末を特定する情報を示す端末特定情報を抽出すると共に、この抽出した端末特定情報を上記輻輳制御手段へ通知し、上記輻輳制御手段は、上記受信処理手段から通知される端末特定情報毎に上記受信処理手段による信号受信に関する上記受信割合を求めると共に、この求めた受信割合と予め設定されている受信割合とを比較し、上記求めた受信割合が上記予め設定されている受信割合に達している通信端末については輻輳規制対象であると決定し、その旨を上記受信処理手段へ通知し、さらに、上記受信処理手段は、上記輻輳制御手段から輻輳規制対象であると決定された通信端末からの受信信号を破棄し、上記記憶手段は、上記複数の通信端末に対応する端末特定情報毎に、上記受信処理手段によって受信される信号の受信回数を示す受信回数情報と、上記受信処理手段が信号受信を開始した時刻を示す時刻情報とを記憶し、上記輻輳制御手段は、上記受信処理手段によって受信信号から抽出された端末特定情報を基に上記記憶手段に記憶されている受信回数情報を更新する更新工程と、上記更新工程による更新処理された更新後の受信回数情報に基づく受信回数値と予め設定される基準受信回数値とを比較する受信回数比較工程と、上記受信回数比較工程によって更新後の受信回数値が上記基準受信回数値に達したと判定されたときは、上記抽出された端末特定情報に対応して上記記憶手段に記憶されている時刻情報に基づく時刻から現在の時刻までの実際の受信時間と、予め設定される基準受信時間とを比較する時間比較工程と、上記時間比較工程によって上記受信時間が上記基準受信時間以下であると判定されたときは、上記抽出された端末特定情報に対応する通信端末については輻輳規制対象であると決定し、その旨を上記受信処理手段へ通知する処理工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る交換機システム及びその輻輳規制方法によれば、悪意の通信端末や故障した通信端末から送信された大量の信号を受信した場合であっても、その大量の信号を受信することに起因して発生する交換機システムの輻輳を回避することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつ、さらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の構成要素には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
(A)第1の実施形態
第1の実施形態では、呼制御プロトコルに準拠した複数の通信端末と通信回線を介して接続され、その呼制御プロトコルに従って呼接続処理を実行する交換機システムについて説明する。
ここで、呼制御プロトコルは、IETF(RFC3261)で規定されたSIP(Session Initiation Protocol)プロトコル、IETF(RFC2705)で規定されたMGCP(Media Gateway Control Protocol)プロトコルなどのプロトコルである。
また、複数の通信端末は、電話端末、電話機能を有するパーソナルコンピュータ、電話機能を有する携帯情報端末(PDA)、又は、これらを組み合わせたもの、などである。パーソナルコンピュータや携帯情報端末(PDA)は、電話機能を遂行させるためのアプリケーションソフトウェアを実行することで、電話機能(IP電話機能)を実現する。
第1の実施形態では、呼制御プロトコルはSIPプロトコルを適用し、通信端末は電話端末を適用するものとする。また、SIPプロトコルに準拠している電話端末及び交換機システムを、それぞれSIP電話端末及びSIP交換機システムと表記する。
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、本発明の第1の実施形態に係るSIP交換機システムを有するネットワークシステムの構成図を示している。
図1に示すネットワークシステムは、SIP交換機システム100と、複数(N個)のSIP電話端末120−1、120−2、…、120−Nとが、IP(インターネットプロトコル)ネットワーク(通信回線)110を介して接続される。また、SIP交換機保守端末130が、IPネットワーク110を介してSIP交換機システム100に接続される。
SIP交換機システム100は、SIPプロトコルに従って呼接続処理を実行する。本実施形態では、呼接続処理は、SIP信号受信処理、SIP信号解析処理、トランザクション制御処理、呼制御処理、及び後述する輻輳規制処理を含んでいる。
複数のSIP電話端末120−1、120−2、…、120−Nは、IPネットワーク110を経由してSIP交換機システム100と接続され、SIP交換機システム100による呼接続処理によりIPネットワーク110を経由して接続される相手先のSIP電話端末と通信(通話)する。これ以降の説明において、複数のSIP電話端末120−1、120−2、…、120−Nを総称してSIP電話端末120と表記する。
SIP交換機保守端末130は、SIP交換機システム100との間で独自に規定したプロトコル(例えばSIPプロトコル)などを使用して、IPネットワーク110を経由してSIP交換機システム100を保守管理する。
図1において、送信元のSIP電話端末120例えばSIP電話端末120−1から送信されるSIP要求信号は、IPネットワーク110を介してSIP交換機システム100に入力され、SIP交換機システム100によって処理される。
そして、SIP交換機システム100は、受信したSIP要求信号に対する所定の処理を行った結果に応じて、送信元のSIP電話端末120−1へのSIP応答信号、あるいは接続先(送信先)のSIP電話端末例えばSIP電話端末120−NへのSIP要求信号を、IPネットワーク110を介して送信する。
図2は、SIP交換機システム100の機能ブロック図を示している。
図2に示すように、SIP交換機システム100は、SIP信号受信処理部210、SIP信号解析処理部220、トランザクション制御処理部230、呼制御処理部240、及び輻輳制御管理部300を有している。
SIP信号受信処理部210は、SIP電話端末120から送信されたSIP信号(要求信号、応答信号)を受信し、この受信したSIP信号に関わる規制対象判定を輻輳制御管理部300に要求する。
また、SIP信号受信処理部210は、規制対象判定要求に対する輻輳制御管理部300からの結果が、輻輳非規制対象を意味する「規制非対象」を示す旨の場合には、受信したSIP信号をSIP信号解析処理部220に引き渡し、一方、輻輳規制対象を意味する「規制対象」を示す旨の場合は、受信したSIP信号を破棄する。
すなわち、SIP信号受信処理部210は、送信元のSIP電話端末から送信される信号を受信すると共に当該受信信号に対する所定の処理を実行するものであり、送信元のSIP電話端末から送信される信号を受信したときは、当該受信信号から当該送信元のSIP電話端末を特定する情報を示す端末特定情報を抽出し、この抽出した端末特定情報を輻輳制御管理部300へ通知すると共に、この輻輳制御管理部300から接続の規制対象つまり輻輳規制対象であると決定されたSIP電話端末からの受信信号を破棄する。
ここで、端末特定情報は、受信信号(SIP信号)に含まれるIPアドレス及びポート番号である。
SIP信号解析処理部220は、受け取ったSIP信号の解析を実施し、この解析した結果(解析内容)が正常であった場合にはその解析内容(解析後のSIP信号)をトランザクション制御処理部230に引き渡し、一方、その解析内容が異常の場合は受け取ったSIP信号を破棄する。
トランザクション制御処理部230は、受け取った解析後のSIP信号が新たに処理されるべきものか、あるいは再送信号として受信されたものかを判定し、前者の場合であれば呼制御処理部240に解析後のSIP信号を引き渡し、一方、後者の場合であれば応答信号の再送などのリアクション動作をとる。
呼制御処理部240は、受け取った解析後のSIP信号の内容に従い、呼接続処理又は呼切断処理を実行し、必要に応じてSIP電話端末120に対して応答信号又は要求信号を送信する。
輻輳制御管理部300は、SIP信号受信処理部210から要求された規制対象判定を実施し、この判定した結果に応じて輻輳非規制対象を意味する「規制非対象」を示す旨又は輻輳規制対象を意味する「規制対象」を示す旨を、規制対象判定要求に対する結果としてSIP信号受信処理部210へ返却する。このように規制対象判定要求に応じて輻輳規制判定処理(この詳細については後述する)が実施される。
すなわち、輻輳制御管理部300は、SIP電話端末毎にSIP信号受信処理部210による信号受信に関する所定の時間当たりの受信頻度を求め、この求めた受信頻度が上記所定の時間当たりの予め設定される受信頻度に達している通信端末に関わる受信信号については破棄するようSIP信号受信処理部210を制御する。
このようなネットワークシステムでは、SIP交換機システム100が、当該SIP交換機システム100に対して一定数の信号を短時間で送信しようとしたSIP電話端末を自律的に検出し(システム自律により検出し)、当該SIP電話端末に対して規制(輻輳規制)を行う。
図3は、輻輳制御管理部300の構成図を示している。
図3に示すように、輻輳制御管理部300は、端末輻輳情報テーブル410、保持部420、輻輳規制判定処理部450、及び規制解除タイマ処理部460を有している。
端末輻輳情報テーブル410は、複数の端末輻輳情報410−0、410−1、410−nによって構成されている。個々の端末輻輳情報は、IPアドレスとポート番号とを基に、SIP交換機システム100に収容される各SIP電話端末に対応して生成される。また、端末輻輳情報毎にユニークな識別子IDが振られる。図3において、ID=0、ID=1、ID=nはそれぞれ端末輻輳情報410−0、410−1、410−nに振られた識別子IDを示す。
なお、端末輻輳情報テーブル410においては、IPアドレスとポート番号とを基に輻輳規制判定処理部450による端末輻輳情報の検索が、SIP信号受信処理部210が信号を受信するたびに実施されるので、その端末輻輳情報の検索が頻繁に実施されることとなる。そのため、端末輻輳情報テーブル410はハッシュ構造などの短時間検索が可能な構造を有している。
図4は、端末輻輳情報410−0、410−1、410−nの内部データ構成図を示している。
図4に示すように、端末輻輳情報410−0、410−1、410−nは、端末IPアドレス510、端末ポート番号520、信号受信回数530、信号受信時間計測開始時刻540、及び輻輳規制中フラグ550から構成される。これら端末輻輳情報の各データ510〜550の定義内容を図5に示す。
図5を参照して明らかなように、端末IPアドレス510は、信号送信元のSIP電話端末のIPアドレスを意味する。端末ポート番号520は、信号送信元のSIP電話端末のポート番号を意味する。
信号受信回数530は、SIP信号受信処理部210が後述する信号受信時間計測開始時刻を基準にして信号を受信した回数(SIP信号受信処理部210による輻輳規制判定要求が行われた回数)を意味する。信号受信回数530の初期値は0である。
信号受信時間計測開始時刻540は、SIP信号受信処理部210が信号受信を開始した時刻を意味する。この時刻(信号受信時間計測開始時刻540の値)と信号受信回数(信号受信回数530の値)が後述する規定判定実施信号受信回数に達したときの時刻との差分を求めることにより、信号受信時間が算出される。この信号受信時間は輻輳規制判定値として使用される。
輻輳規制中フラグ550は、信号送信元のSIP電話端末が輻輳規制中(ON)か輻輳非規制中(OFF)かを示すフラグを意味する。このフラグの初期値はOFFである。輻輳規制判定処理において輻輳規制対象として判定された場合はフラグ=ONとなる。このフラグの内容が輻輳規制判定要求に対する結果(規制対象=ON又は規制非対象=OFF)としてSIP信号受信処理部210に返却される。
すなわち、端末輻輳情報テーブル410には、複数のSIP電話端末に対応する端末特定情報毎に、SIP信号受信処理部210によって受信される信号の受信回数を示す受信回数情報と、信号受信を開始した時刻を示す時刻情報と、輻輳規制中か否かを示す情報とが記憶されることになる。
ここで再度、図3を参照して説明する。
保持部420は、輻輳判定実施信号受信回数430、輻輳規制決定信号受信時間440、及び輻輳規制解除時間470を保持している。
輻輳判定実施信号受信回数430は、SIP信号受信処理部210による信号受信に関わる予め設定される受信回数(基準受信回数)を意味する。
輻輳規制決定信号受信時間440は、SIP信号受信処理部210による信号受信に関わる予め設定される受信時間(基準受信時間)を意味する。
輻輳規制解除時間470は、輻輳規制対象のSIP電話端末に関わる輻輳規制すべき時間(輻輳規制が開始されてから解除されるまでの時間)を意味する。
輻輳規制判定処理部450は、輻輳判定実施信号受信回数430及び輻輳規制決定信号受信時間440の各値を基に、SIP電話端末を輻輳規制対象とすべきか否かを判定する輻輳規制判定処理を実行する。
この輻輳規制判定処理においては、輻輳規制判定処理部450は、個々のSIP電話端末について、SIP信号受信処理部210による輻輳判定実施信号受信回数430の値の回数分の信号を受信するのに要した時間を算出し、この算出した時間が輻輳規制決定信号受信時間440以下のときは、輻輳状態にあると決定する(輻輳規制対象とすべきものと決定する)。
規制解除タイマ処理部460は、輻輳規制解除時間470の値を基に、輻輳規制中状態(輻輳規制中フラグ=ON)のSIP電話端末について輻輳規制を解除する解除処理を実行する。
この解除処理においては、規制解除タイマ処理部460は、任意のSIP電話端末に対して輻輳規制中状態(輻輳規制中フラグ=ON)が設定された場合は、輻輳規制解除時間470のタイマを張り、この時間が経過した時点で該当するSIP電話端末に関わる輻輳規制状態を解除(輻輳規制中フラグ=OFF)する。
すなわち、規制解除タイマ処理部460は、所定のSIP電話端末について輻輳規制対象であると決定された場合は、一定時間(タイマの時間)が経過した後に端末輻輳情報テーブル410の当該所定のSIP電話端末に関わる記憶内容(端末輻輳情報)をリセットし、輻輳規制対象となっている当該所定のSIP電話端末に関わる輻輳規制を解除する。
なお、輻輳判定実施信号受信回数430、輻輳規制決定信号受信時間440、及び輻輳規制解除時間470の各値は、保守者によるSIP交換機保守端末130の所定の操作によって変更可能である。
図6は、輻輳規制判定処理部450を詳細に説明する図を示している。
図6において、端末輻輳情報テーブル410には、識別子ID=0が付与された端末輻輳情報410−0のみを示している。
さて、輻輳規制判定処理部450は、図6に示すように、更新部451、受信回数比較部452、時間比較部453、及び処理部454を有している。
更新部451は、SIP信号受信処理部210によって受信信号から抽出された情報(端末特定情報)すなわちIPアドレス及びポート番号を基に、端末輻輳情報テーブル410に記憶されている端末輻輳情報中の信号受信回数(受信回数情報)530を更新する。
受信回数比較部452は、更新部451による更新処理された更新後の信号受信回数(受信回数情報)530に基づく受信回数値と、保持部420に保持されている輻輳判定実施信号受信回数430の値(予め設定される基準受信回数値)とを比較し、この比較した結果を時間比較部453へ通知する。
時間比較部453は、受信回数比較部452によって更新後の受信回数値が輻輳判定実施信号受信回数430の値(予め設定される基準受信回数値)に達したと判定されたときは、当該端末特定情報(IPアドレス及びポート番号)に対応して端末輻輳情報テーブル410に記憶されている端末輻輳情報中の信号受信時間計測開始時刻(時刻情報)540に基づく時刻から現在の時刻までの実際の受信時間と、保持部420に保持されている輻輳規制決定信号受信時間440の値(予め設定される基準受信時間)とを比較し、この比較した結果を処理部454へ通知する。
処理部454は、時間比較部453によって上記実際の受信時間が上記輻輳規制決定信号受信時間440の値以下であると判定されたときは、当該端末特定情報(IPアドレス及びポート番号)に対応するSIP電話端末については輻輳規制対象であると決定し、端末輻輳情報テーブル410の端末輻輳情報中の輻輳規制中フラグを「ON」に設定し、その後、輻輳規制中フラグ=「ON」を示す旨(輻輳規制中)をSIP信号受信処理部210へ通知する。
すなわち、輻輳規制判定処理部450は、SIP信号受信処理部210から通知される端末特定情報(IPアドレス及びポート番号)毎にSIP信号受信処理部210による信号受信に関する受信割合(=受信回数/時間)を求めると共に、この求めた受信割合と予め設定されている受信割合とを比較し、上記求めた受信割合が予め設定されている受信割合に達しているSIP電話端末については輻輳規制対象であると決定し、その旨をSIP信号受信処理部210へ通知する。
この実施形態の場合、受信割合の情報として、所定数の受信回数になる時間の情報を用いている。
本実施形態では、輻輳制御管理部300(の輻輳規制判定処理部450)による輻輳規制判定処理と、SIP信号受信処理部210による信号破棄処理(受信信号を破棄する処理)とを含む輻輳規制処理が実施されることになる。すなわち、SIP信号受信処理部210と輻輳制御管理部300とが協働して輻輳規制処理を実行するようになっている。
なお、上述したSIP交換機システム100は、後述する処理手順(図7〜図11参照)に対応するプログラムを含む所定の処理プログラムを格納するハードディスクなどの記憶装置と、その所定の処理プログラムの一部又は全部、外部の端末との間で授受されるデータ、輻輳規制処理時に必要となるデータなどの各種のデータを記憶するRAM(随時書き込み読み出しメモリ)などの主メモリと、記憶装置から主メモリへ所定の処理プログラムを読み込んで実行することにより、SIP交換機システム100の機能を実現するCPU(中央演算処理装置)、LSI(大規模集積回路)などの制御装置と、を有している。
ここで、SIP交換機システム100の機能としては、SIP信号受信処理部210、SIP信号解析処理部220、トランザクション制御処理部230、呼制御処理部240、及び輻輳制御管理部300の各機能が含まれる。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、SIP交換機システム100による輻輳規制処理について、図7を参照して説明する。
図7は、SIP交換機システム100による輻輳規制処理(SIP信号受信処理部210による信号受信時の輻輳規制処理)の処理動作のフローチャートを示している。
図7に示すように、SIP信号受信処理部210は、IPネットワーク110を介して送信元のSIP電話端末から送信された信号(要求信号、応答信号、SIP信号以外の信号)を受信すると(ステップS110)、輻輳制御管理部300に対し、その受信信号に関わる規制対象判定を要求する(ステップS120)。
この規制対象判定要求のときには、SIP信号受信処理部210は、SIP電話端末を特定する情報(端末特定情報)として、受信信号から送信元のIPアドレス及びポート番号を抽出し、抽出したこれらの情報(端末特定情報)を合わせて輻輳制御管理部300に引き渡す。
輻輳制御管理部300は、詳細な説明については後述する輻輳規制判定処理を実施し(ステップS130)、この判定処理を実施した結果(判定結果)として、「規制対象」又は「規制非対象」をSIP信号受信処理部210に返却する(ステップS140)。
SIP信号受信処理部210は、輻輳制御管理部300から返却された判定結果のチェックを行い(ステップS150)、判定結果として「規制対象」が返却された場合には該当する受信信号を破棄し(ステップS160)、一方、判定結果として「規制非対象」が返却された場合は、該当する受信信号をSIP信号解析処理部220に引き渡す(ステップS170)。
SIP信号解析処理部220では、受け取った受信信号の解析(SIP信号解析処理)を実施する(ステップS180)。そして、このSIP信号解析処理の結果に応じて、トランザクション制御処理、呼制御処理が実施されることとなる。
以上説明したように、SIP信号受信処理部210が、受信信号に関わる規制対象判定の要求に対する結果が輻輳規制すべき旨(「規制対象」)であるときは当該受信信号を破棄するようにしているので、当該SIP交換機システム100の輻輳を回避することができる。
次に、輻輳制御管理部300の輻輳規制判定処理部450による輻輳規制判定処理(図7のステップS130の輻輳規制判定処理)について、図8〜図10を参照して説明する。
図8〜図10は、輻輳規制判定処理部450による輻輳規制判定処理の処理動作のフローチャートを示している。
SIP交換機システム100においては、SIP信号受信処理部210がSIP電話端末からの信号を受信すると、SIP信号受信処理部210は、その受信信号を一旦保持すると共に、受信信号から端末特定情報を抽出すなわち信号送信元のSIP電話端末に関わるIPアドレス及びポート番号を抽出し、その後、輻輳制御管理部300の輻輳規制判定処理部450を起動する。
この起動時には、SIP信号受信処理部210から輻輳規制判定処理部450に、上記受信信号から抽出された信号送信元のSIP電話端末に関わるIPアドレス及びポート番号が入力値として引き渡される。
さて、図8に示すように、起動された輻輳規制判定処理部450は、引き渡されたIPアドレス及びポート番号を基に(ステップS201)、これらの情報(端末特定情報)と同一値の端末IPアドレス510及び端末ポート番号520を持つ端末輻輳情報を、端末輻輳情報テーブル410から検索する(ステップS202)。
次に、輻輳規制判定処理部450は、端末輻輳情報テーブル410を検索した結果を基に、上記端末特定情報に対応する端末輻輳情報が端末輻輳情報テーブル410に存在するか否かを判断し(ステップS203)、この判断した結果、上記端末特定情報に対応する端末輻輳情報が存在しない場合は端末輻輳情報テーブル410に新たな端末輻輳情報を追加する(ステップS204)。
このステップS204の処理においては、輻輳規制判定処理部450は、新たな端末輻輳情報の初期値として、端末IPアドレス510及び端末ポート番号520のそれぞれにステップS201において引き渡された入力値を設定し、信号受信回数530に値「0」を設定し、信号受信時間計測開始時刻540に現在時刻を設定し、さらに輻輳規制中フラグを「OFF」に設定する。
このようにして新たな端末輻輳情報を端末輻輳情報テーブル410に追加した輻輳規制判定処理部450は、輻輳非規制対象である旨つまり「規制非対象」をSIP信号受信処理部210に返却し(ステップS205)、この処理を終了する。
ステップS203において上記端末特定情報に対応する端末輻輳情報が端末輻輳情報テーブル410に存在していると判断した輻輳規制判定処理部450は、検索した所定の端末輻輳情報上の輻輳規制中フラグ550の値を確認する(ステップS206)。
そして、輻輳規制判定処理部450は、ステップS206において輻輳規制中フラグ550が「ON」の場合には、輻輳規制対象である旨(「規制対象」)をSIP信号受信処理部210に返却し(ステップS207)、この処理を終了する。
一方、ステップS206において輻輳規制中フラグ550が「OFF」であると判断した輻輳規制判定処理部450は、図9に示すように、検索した所定の端末輻輳情報上の信号受信回数530に値「1」を加算し(ステップS208)、この信号受信回数530と輻輳判定実施信号受信回数430とを比較する(ステップS209)。
ステップS209において信号受信回数530の値が輻輳判定実施信号受信回数430の値より小さいと判定した輻輳規制判定処理部450は、「規制非対象」をSIP信号受信処理部210に返却し(ステップS210)、この処理を終了する。
一方、ステップS209において信号受信回数530の値が輻輳判定実施信号受信回数430の値と等しいと判定した輻輳規制判定処理部450は、現在時刻を収集し(ステップS211)、この現在時刻と検索した所定の輻輳規制情報上の信号受信時間計測開始時刻540との差分を求めると共に、この求めた差分値を基に信号受信時間Aを算出する(ステップS212)。
次に、輻輳規制判定処理部450は、検出した所定の輻輳規制情報上の信号受信回数530に値「0」を設定すると共に(ステップS213)、上記所定の輻輳規制情報上の信号受信時間計測開始時刻540に現在時刻をコピーする(ステップS214)。
続いて、輻輳規制判定処理部450は、図10に示すように、ステップS212で算出した信号受信時間Aと輻輳規制決定信号受信時間440の値とを比較し(ステップS215)、この比較した結果、信号受信時間Aが輻輳規制決定信号受信時間440よりも長い場合は、「規制非対象」をSIP信号受信処理部210に返却し(ステップS216)、この処理を終了する。
ステップS215において、信号受信時間Aが輻輳規制決定信号受信時間440以下であると判定した輻輳規制判定処理部450は、検索した所定の輻輳規制情報上の輻輳規制中フラグ550に「ON」を設定し(ステップS217)、次に、上記所定の輻輳規制情報上の識別子IDを入力値として規制解除タイマ処理部460にタイマ(規制解除タイマ)を登録し(ステップS218)、その後、「規制対象」をSIP信号受信処理部210に返却し(ステップS219)、この処理を終了する。
ところで、ステップS207及びステップS219において「規制対象」がSIP信号受信処理部210に返却されると、SIP信号受信処理部210は、既に受信し一旦保持している受信信号を破棄する。これにより、SIP交換機システム100の輻輳が回避される。
次に、輻輳制御管理部300の規制解除タイマ処理部460による規制解除タイマ処理について、図11を参照して説明する。
図11は、規制解除タイマ処理部460による規制解除タイマ処理の処理動作のフローチャートを示している。
輻輳規制判定処理部450は、上述したように輻輳規制判定処理において所定のSIP電話端末が規制対象であると判定した場合は、規制解除タイマ処理部460に対して規制解除タイマを登録する。このとき入力値として、輻輳規制中フラグ550に「ON」が設定され端末輻輳情報の識別子IDが渡される。
さて、規制解除タイマ処理部460は、図11に示すように、輻輳規制判定処理部450からの規制解除タイマの登録を受け付けると、輻輳規制解除時間470をタイムアウト時間としてタイマを設定する(ステップS301)。
次に、規制解除タイマ処理部460は、輻輳規制解除時間470の値分の時間が経過しタイマが満了すると(ステップS302)、輻輳規制判定処理部450から受け取った識別子IDに対応する端末輻輳情報を端末輻輳情報テーブル410から検索する(ステップS303)。
続いて規制解除タイマ処理部460は、端末輻輳情報テーブル410を検索した結果を基に、識別子IDに対応する端末輻輳情報が端末輻輳情報テーブル410に存在するか否かを判断し(ステップS304)、この判断した結果、識別子IDに対応する端末輻輳情報が存在する場合は、信号受信回数530に値「0」を設定すると共に(ステップS305)、信号受信時間計測開始時刻540に現在時刻を設定(コピー)し(ステップS306)、さらに輻輳規制中フラグ550に「OFF」を設定し(ステップS307)、その後、この処理を終了する。
ステップS304において識別子IDに対応する端末輻輳情報が端末輻輳情報テーブル410に存在しないと判断された場合は、何も行われず、この処理が終了される。
なお、本実施形態では、SIP交換機システム100において規制解除タイマ処理部460が、輻輳規制中のSIP電話端末に対する輻輳規制状態の解除(規制解除タイマ処理)を実施するようにしているが、本発明はこれに限定されることなく、輻輳規制判定処理部450(の処理部454)が規制解除タイマ処理を実施するようにしてもよい。
この場合、輻輳規制判定処理部450(の処理部454)が、所定のSIP電話端末について輻輳規制対象であると決定した場合は、一定時間が経過した後に端末輻輳情報テーブル410の当該所定のSIP電話端末に関わる記憶内容(端末輻輳情報)をリセットし、輻輳規制対象となっている当該所定のSIP電話端末に関わる輻輳規制を解除する。すなわち、輻輳規制判定処理部450(の処理部454)が図11の規制解除タイマ処理を実行するようにする。
また、本実施形態では、SIP電話端末の輻輳規制状態の解除をSIP交換機システム100(の規制解除タイマ処理部460)にて自律的に実施するようにしているが、保守者によるSIP交換機保守端末130の操作によりSIP電話端末の輻輳規制状態を解除するようにしてもよい。
すなわち、この場合、例えば、図3において、規制解除タイマ処理部460及び輻輳規制解除時間470を削除した構成とする。
SIP交換機システム100が輻輳規制状態のSIP電話端末に関する情報(SIP電話端末を示す情報)を、IPネットワーク110を介してSIP交換機保守端末130に送信する。
SIP交換機保守端末130は、受信した輻輳規制状態のSIP電話端末を示す情報をディスプレイなどの表示装置に表示する。場合によっては、表示装置には、複数のSIP電話端末を示す情報がリスト表示されることも有り得る。さて、SIP交換機保守端末130では、保守者によってリスト中の所望のSIP電話端末に対する輻輳規制解除を示す旨が指示されたときは、当該所望のSIP電話端末が輻輳規制解除指定された旨を、IPネットワーク110を介してSIP交換機システム100に送信する。
そして、SIP交換機システム100は、受信した所望のSIP電話端末の輻輳規制状態を解除する。例えば、輻輳制御管理部300は、図11のステップS305〜S307を実行する。
なお、SIP交換機システム100とSIP交換機保守端末130とで送受信されるデータには、輻輳規制状態のSIP電話端末に関わる端末特定情報(IPアドレス及びポート番号)、この情報を基に生成された端末輻輳情報に付与された識別子ID、又は、端末特定情報及び識別子IDが含まれるようにする。これにより、SIP交換機システム100は、輻輳規制解除対象のSIP電話端末を認識し、対応する端末輻輳情報を更新して、そのSIP電話端末に対する輻輳規制状態を解除することが可能となる。
(A−3)第1の実施形態の効果
以上説明したように第1の実施形態によれば、SIP信号受信処理部210と輻輳制御管理部300との協働により、異常に大量な信号を送信したSIP電話端末を特定し、この特定したSIP電話端末からの受信信号を破棄するようにしているので、悪意のSIP電話端末や故障したSIP電話端末からの異常に大量な信号の受信によって引き起こされるSIP交換機システムの輻輳を回避することができる。
(B)比較例(輻輳制御管理部を具備しないSIP交換機システム)
図12は、輻輳制御管理部を具備しないSIP交換機システムの構成図を示している。図12に示すSIP交換機システム100Aは、図2に示したSIP交換機システム100の構成において、輻輳制御管理部300を削除し、SIP信号受信処理部210をSIP信号受信処理部210Aに代替した構成になっている。なお図12において、図2に示した構成要素と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付している。
図12に示すSIP交換機システム100Aにおいては、SIP信号受信処理部210Aは、SIP電話端末120から送信されたSIP信号(要求信号、応答信号)を受信し、この受信したSIP信号をSIP信号解析処理部220に引き渡す。
SIP信号解析処理部220は、受け取ったSIP信号の解析を実施し、この解析結果(解析内容)が正常であった場合にはその解析内容(解析後のSIP信号)をトランザクション制御処理部230に引き渡し、一方、その解析内容が異常の場合はそのSIP信号を破棄する。
トランザクション制御処理部230は、受け取った解析後のSIP信号が新たに処理されるべきものか、あるいは再送信号として受信されたものかを判定し、前者の場合であれば呼制御処理部240に解析後のSIP信号を引き渡し、一方、後者の場合であれば応答信号の再送などのリアクション動作をとる。
呼制御処理部240は、解析後のSIP信号の内容に従い、呼接続処理又は呼切断処理を実行し、必要に応じてSIP電話端末120に対して応答信号又は要求信号を送信する。
しかし、このようなSIP交換機システム100Aでは、悪意のSIP電話端末や故障したSIP電話端末から異常に大量な信号(SIP要求信号、SIP応答信号、SIP信号以外の信号)が送信された場合、大量な信号1つ1つについて、SIP信号受信処理部210にて受信された後、必ずSIP信号解析処理部220において解析処理が実行されてしまう。
また、SIP信号解析処理部220による解析処理の解析結果が正常であった場合は、トランザクション制御処理部230及び呼制御処理部240のそれぞれによる処理までが実行されてしまう。
このようなことから、図12に示すSIP交換機システム100Aでは、悪意のSIP電話端末や故障したSIP電話端末からの異常に大量な信号の受信によって、SIP交換機システム全体が輻輳状態に陥る可能性がある。
これに対し、上述した第1の実施形態(図2に示したSIP交換機システム100)では、上述したようにSIP信号受信処理部210と輻輳制御管理部300との協働により、悪意のSIP電話端末や故障したSIP電話端末からの異常に大量な信号の受信によって引き起こされるSIP交換機システムの輻輳を回避することができる。
(C)他の実施形態
本発明は、UDP上のプロトコルによりサーバクライアントモデルを適用しているシステム、例えばMGCPなどのVoIP(Voice Over Internet Protocol)を採用しているIP電話交換機システムに適用することができる。
また、上記各実施形態においては、受信回数/時間である受信割合の情報として、所定の受信数になる時間の情報を用いたものを示したが、受信回数/時間である受信割合の情報として、所定時間での受信数を用いるようにしても良い。
第1の実施形態に係るSIP交換機システムを有するネットワークシステムの構成を示す構成図である。 第1の実施形態に係るSIP交換機システムの機能を示す機能ブロック図である。 第1の実施形態の輻輳制御管理部の構成を示す構成図である。 第1の実施形態の端末輻輳情報テーブルの内部データ構成を示す内部データ構成図である。 第1の実施形態の端末輻輳情報テーブルに登録される端末輻輳情報の内部データを説明する図である。 第1の実施形態の輻輳規制判定処理部を詳細に説明する図である。 第1の実施形態の輻輳規制処理の処理動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態の輻輳規制判定処理の処理動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態の輻輳規制判定処理の処理動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態の輻輳規制判定処理の処理動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態の規制解除タイマ処理の処理動作を示すローチャートである。 比較例としてのSIP交換機システム(輻輳制御管理部を具備しないSIP交換機システム)の構成を示す構成図である。
符号の説明
100…SIP交換機システム、110…IPネットワーク、120、120−1、120−2、120−N…SIP電話端末、130…SIP交換機保守端末、210…SIP信号受信処理部、220…SIP信号解析処理部、230…トランザクション制御処理部、240…呼制御処理部、300…輻輳制御管理部、410…端末輻輳情報テーブル、420…保持部、450…輻輳規制判定処理部、451…更新部、452…受信回数比較部、453…時間比較部、454…処理部、460…規制解除タイマ処理部。

Claims (3)

  1. 呼制御プロトコルに準拠した複数の通信端末と通信回線を介して接続され、上記呼制御プロトコルに従って呼接続処理を実行する交換機システムであって、
    送信元の通信端末から送信される信号を受信すると共に当該受信信号に対する所定の処理を実行する受信処理手段と、
    通信端末毎に、上記受信処理手段による信号受信に関する受信回数/時間である受信割合を求め、この求めた受信割合が予め設定されている受信割合に達している通信端末に関わる受信信号については破棄するよう上記受信処理手段を制御する輻輳制御手段とを有し、
    上記受信処理手段は、送信元の通信端末から送信される信号を受信したときは、当該受信信号から当該送信元の通信端末を特定する情報を示す端末特定情報を抽出すると共に、この抽出した端末特定情報を上記輻輳制御手段へ通知し、
    上記輻輳制御手段は、上記受信処理手段から通知される端末特定情報毎に上記受信処理手段による信号受信に関する上記受信割合を求めると共に、この求めた受信割合と予め設定されている受信割合とを比較し、上記求めた受信割合が上記予め設定されている受信割合に達している通信端末については輻輳規制対象であると決定し、その旨を上記受信処理手段へ通知し、
    さらに、上記受信処理手段は、上記輻輳制御手段から輻輳規制対象であると決定された通信端末からの受信信号を破棄し、
    上記複数の通信端末に対応する端末特定情報毎に、上記受信処理手段によって受信される信号の受信回数を示す受信回数情報と、上記受信処理手段が信号受信を開始した時刻を示す時刻情報とを記憶する記憶手段をさらに備え、
    上記輻輳制御手段は、
    上記受信処理手段によって受信信号から抽出された端末特定情報を基に上記記憶手段に記憶されている受信回数情報を更新する更新手段と、
    上記更新手段による更新処理された更新後の受信回数情報に基づく受信回数値と予め設定される基準受信回数値とを比較する受信回数比較手段と、
    上記受信回数比較手段によって更新後の受信回数値が上記基準受信回数値に達したと判定されたときは、上記抽出された端末特定情報に対応して上記記憶手段に記憶されている時刻情報に基づく時刻から現在の時刻までの実際の受信時間と、予め設定される基準受信時間とを比較する時間比較手段と、
    上記時間比較手段によって上記受信時間が上記基準受信時間以下であると判定されたときは、上記抽出された端末特定情報に対応する通信端末については輻輳規制対象であると決定し、その旨を上記受信処理手段へ通知する処理手段とを備えた
    ことを特徴とする交換機システム。
  2. 上記処理手段は、所定の通信端末について輻輳規制対象であると決定した場合は、一定時間が経過した後に上記記憶手段の当該所定の通信端末に関わる記憶内容をリセットし、輻輳規制対象となっている当該所定の通信端末に関わる輻輳規制を解除することを特徴とする請求項に記載の交換機システム。
  3. 呼制御プロトコルに準拠した複数の通信端末と通信回線を介して接続され、上記呼制御プロトコルに従って呼接続処理を実行する交換機システムの輻輳規制方法であって、
    受信処理手段、輻輳制御手段、記憶手段を備え、
    上記受信処理手段は、送信元の通信端末から送信される信号を受信すると共に当該受信信号に対する所定の処理を実行し、
    上記輻輳制御手段は、通信端末毎に、上記受信処理手段による信号受信に関する受信回数/時間である受信割合を求め、この求めた受信割合が予め設定されている受信割合に達している通信端末に関わる受信信号については破棄するよう上記受信処理手段を制御し、
    上記受信処理手段は、送信元の通信端末から送信される信号を受信したときは、当該受信信号から当該送信元の通信端末を特定する情報を示す端末特定情報を抽出すると共に、この抽出した端末特定情報を上記輻輳制御手段へ通知し、
    上記輻輳制御手段は、上記受信処理手段から通知される端末特定情報毎に上記受信処理手段による信号受信に関する上記受信割合を求めると共に、この求めた受信割合と予め設定されている受信割合とを比較し、上記求めた受信割合が上記予め設定されている受信割合に達している通信端末については輻輳規制対象であると決定し、その旨を上記受信処理手段へ通知し、
    さらに、上記受信処理手段は、上記輻輳制御手段から輻輳規制対象であると決定された通信端末からの受信信号を破棄し、
    上記記憶手段は、上記複数の通信端末に対応する端末特定情報毎に、上記受信処理手段によって受信される信号の受信回数を示す受信回数情報と、上記受信処理手段が信号受信を開始した時刻を示す時刻情報とを記憶し、
    上記輻輳制御手段は、
    上記受信処理手段によって受信信号から抽出された端末特定情報を基に上記記憶手段に記憶されている受信回数情報を更新する更新工程と、
    上記更新工程による更新処理された更新後の受信回数情報に基づく受信回数値と予め設定される基準受信回数値とを比較する受信回数比較工程と、
    上記受信回数比較工程によって更新後の受信回数値が上記基準受信回数値に達したと判定されたときは、上記抽出された端末特定情報に対応して上記記憶手段に記憶されている時刻情報に基づく時刻から現在の時刻までの実際の受信時間と、予め設定される基準受信時間とを比較する時間比較工程と、
    上記時間比較工程によって上記受信時間が上記基準受信時間以下であると判定されたときは、上記抽出された端末特定情報に対応する通信端末については輻輳規制対象であると決定し、その旨を上記受信処理手段へ通知する処理工程とを備える
    ことを特徴とする交換機システムの輻輳規制方法。
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