JP4686763B2 - 針一体型バイオセンサー - Google Patents

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本発明は、針一体型バイオセンサーに関する。さらに詳しくは、皮膚を突き刺して血液を得るための穿刺針と、皮膚の表面に取り出された体液を採取し、分析するためのバイオセンサーとを一体化した構成を有する針一体型バイオセンサーに関する。
従来より、糖尿病患者自らが採血して血中のグルコース値である血糖値を測定する場合がある。この場合、患者は採血針を着脱するランセットと称される採血器具を用い、自分の指先や腕などに採血針を刺して採血し、採血した血液を血糖値分析計に移して血糖値を測定している。このような測定方式では、患者は血糖値分析器、ランセット、採血針および分析素子といった数点からなる測定器具の一式を携帯所持し、必要時にそれらを組み合わせて測定しなければならず、操作法も長い訓練を要し、確実な測定を患者自身で行うことができるようになるまでかなりの時間を要する。実際に、指先、前腕以外の部位(腹壁、耳たぶ等)での測定は、熟練者ですら困難である。また、近年においては、より痛みの少ない低侵襲検体供給のニーズから、検体量が1μl以下で測定可能なバイオセンサーが開発されており、このような極微量な場合、またバイオセンサーへの検体を正確に供給する作業は非常に困難になる。その結果、測定の失敗を招き、被測定者である患者は再度穿刺して、またバイオセンサーも交換し、測定をやり直さなければならないという不都合がある。
特開平9−266898号公報 特公平8−20412号公報
そこで、いくつかの針一体型バイオセンサーが考え出された。まず、特許文献3に示された針一体型バイオセンサーでは、穿刺針の駆動部を備えたペン型(2色ボールペン様)の測定装置の内部に、穿刺針とバイオセンサーがそれぞれ別の位置にセットされており、ペン様の測定装置の先端部を被検体の皮膚に当て、穿刺した後、バイオセンサーを先端部に露出させ、採血を行なうことで血糖測定が行なわれる。しかし、この方法では、針およびバイオセンサーを測定装置にそれぞれセットするという煩わしさは解消されていない。
特開2000−217804号公報
また、特許文献4で示された針一体型バイオセンサーでは、穿刺針を外部の駆動に委ねるものであり、穿刺針が細長い小片状のバイオセンサーの長手方向に沿って平行に移動する一体構造をとっている。しかし、このタイプでは、試料搬送路と穿刺針の通路を共有する空間全体に採血が送り込まれるために、必要以上の採血を要するといった問題があった。
再公表2002−056769号公報
本発明の目的は、被測定者である患者にとって簡単に操作することが可能であり、かつ採血量を必要最低限に抑えることを可能とした針一体型バイオセンサーを提供することにある。
本発明の目的は、少なくとも2枚の電気絶縁性基板間に、電極、スペーサーおよび駆動手段により被検体の皮膚を突き刺して血液を採取するための穿刺針とが一体となって構成され、被検体の皮膚を穿刺するための穿刺口と血液を採取するための採血導入口が同一箇所に穿刺採血口として設けられたバイオセンサーにおいて、穿刺針が駆動する軌道および血液を電極上へ導く試料搬送路とを穿刺採血口から分岐させ、穿刺針が駆動する軌道の穿刺口端部に空気排出穴を設けたことを特徴とした針一体型バイオセンサーによって達成される。
本発明に係る針一体型バイオセンサーは、穿刺口と採血導入口を同一箇所に設けることにより、被測定者である患者にとって採血および測定といった一連の操作を簡単に行うことを可能としたうえで、穿刺針が駆動する軌道と血液を電極上へ導く試料搬送路とを独立させることで穿刺針への採血の回り込みを防ぎ、採血試料体積を必要最低限に抑え、かつ正確に血液体積を規定することで血中成分の定量測定が可能な針一体型バイオセンサーを提供するといった優れた効果を奏する。
基板としては、電気絶縁性のものであれば足り、例えばプラスチック、生分解性材料、紙などが用いられ、好ましくはポリエチレンテレフタレートが用いられる。また、酸素透過性材料を用いることもでき、この場合には試薬の還元を防ぐことができるため、還元の状態に依存した測定値の変動を抑えるといった効果を奏する。ここで本発明においては、少なくとも2枚の基板が用いられ、これらの基板は接続部によって繋ぐこともできる。
電極は、基板上にスクリーン印刷法、蒸着法、スパッタリング法、箔貼り付け法、メッキ法などにより形成され、その材料としては、カーボン、銀、銀/塩化銀、白金、金、ニッケル、銅、パラジウム、チタン、イリジウム、鉛、酸化錫、白金黒などが挙げられる。ここで、カーボンとしては、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、カーボンナノホーン、フラーレン、デンドリマーもしくはそれらの誘導体を用いることができる。
電極は、作用極と対極で形成される2極法または作用極と対極、参照極で形成される3極法、あるいはそれ以上の極数の電極法であってもよい。ここで、3極法を採用すると、測定対象物質の電気化学測定の他に、搬送路内に導入される採血の移動速度の計測ができ、これによりヘマトクリット値が測定できる。また、2組以上の電極系で構成されていても良い。これらの電極は、一枚の基板上にまとめて、あるいは2枚の基板上に分かれて形成される。
電極が形成された基板上には、試薬層(電極反応部)を形成することができる。試薬層はスクリーン印刷法またはデスペンサー法により形成され、この試薬層の電極表面または基板表面への固定化は、乾燥を伴う吸着法または共有結合法により行うことができる。バイオセンサーの電極反応部に配置する試薬としては、例えば血糖値測定用に構成する場合、酸化酵素であるグルコースオキシターゼおよびメディエータとしてのフェリシアン化カリウムを含むものが挙げられる。試薬が血液によって溶解されると、酵素反応が開始される結果、反応層に共存させているフェリシアン化カリウムが還元され、還元型の電子伝達体であるフェロシアン化カリウムが蓄積される。その量は、基質濃度、すなわち血液中のグルコース濃度に比例する。一定時間蓄積された還元型の電子伝達体は、電気化学反応により酸化される。後述する測定装置本体内の電子回路は、このとき測定される陽極電流から、グルコース濃度(血糖値)を演算・決定し、本体表面に配置された表示部に表示する。
また、採血口の周辺および電極あるいは試薬層(電極反応部)表面に界面活性剤、脂質を塗布することができる。界面活性剤や脂質の塗布により、試料の移動を円滑にさせることが可能となる。
ここで、従来の穿刺針可動式センサーにあっては、試料搬送路内への試薬層、界面活性剤あるいは脂質の塗布により、その内部に収まる穿刺針が汚染される可能性があり、このような汚染を防ぐために、穿刺針先端の周囲にこれらの試薬を塗布しないようにするなどの対策がとられていたが、穿刺針駆動軌道が電極とは異なる部位に設けられている本発明にかかるバイオセンサーにあっては、このような不具合を回避する必要がないといったすぐれた効果を奏する。
以上の採血が満たされる電極上に試薬層が設けられたバイオセンサーは、採血口から送り込まれる採血が電極上の試薬層と接触することにより、採血と試薬とが反応する。この反応は、電極における電気的な変化としてモニタリングされる。
絶縁性基板上には、電極以外にスペーサーが形成される。スペーサーは、接着剤、レジストおよび絶縁性基板の少なくとも一種により構成され、穿刺針が駆動する軌道および血液を電極上へ導く試料搬送路のためのスペースを確保するといった役割を果たす。
接着剤は、基板同士を接着するために用いられるものであるため、基板と反応あるいは溶解しないものであって、基板を接着可能なものであれば特に限定されないが、例えばアクリル樹脂系接着剤などが用いられる。接着剤層は、スクリーン印刷法により形成することが可能であり、約5〜500mm、好ましくは約10〜100mmの厚さで形成され、かかる接着剤層は上述の如くスペーサーとしても作用する。なお、接着剤層中に上記試薬を含有させることもできる。
レジストは、電極面積を規定するために用いられるものであり、接着剤層と同様に基板と反応あるいは溶解しないものであれば足り、特に限定されないが、例えば、紫外線硬化型のビニル・アクリル系樹脂、ウレタンアクリレート系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂などが挙げられる。レジスト層もスクリーン印刷などで、約5〜500mm、好ましくは約10〜100mmの厚さで形成され、かかるレジスト層は上述の如くスペーサーとしても作用する。レジストの使用の目的は、上述の如く主に電極パターンを明確にし、電極面積の規定する以外にも、試薬層が存在しない試料搬送路を絶縁するなどの目的もある。従って、レジスト層は接着剤層と同様のパターンを形成しても、形成しなくてもどちらでもよい。後者の場合、レジスト層は絶縁のために電極基板上に形成させるのが好ましい。
接着剤、レジストおよび絶縁性基板の少なくとも一種により構成されるスペーサーによって、穿刺針が駆動する軌道および血液を電極上へ導く試料搬送路が形成される。穿刺針が駆動する軌道と血液を電極上へ導く試料搬送路とは、被検体の皮膚を穿刺するための穿刺口と血液を採取するための採血導入口とが同一箇所となるように穿刺採血口として設けられたうえで、これらが、穿刺採血口から分岐した配置となるように構成される。かかる態様としては、
(1) 採血導入口以外の試料搬送路上に電気絶縁性基板よりなる隔離板を介して穿刺口以外の穿刺針駆動軌道を設ける。このとき、試料搬送路と穿刺針駆動軌道とは上下逆のパターンとすることもできる。
(2) 採血導入口以外の試料搬送路を、穿刺口以外の穿刺針駆動軌道が設けられた位置とは異なる電気絶縁性基板上に設ける。
などが例示される。このようにして形成された穿刺針駆動軌道の穿刺口端部には、空気排出穴が設けられる。空気排出穴は、(1)の場合にあっては穿刺針駆動軌道を形成する隔離板に相対して位置する電気絶縁性基板に、また(2)の場合にあっては、穿刺針駆動軌道を形成している絶縁性基板の少なくとも一枚に形成される。この空気排出穴により、穿刺針駆動軌道内への採血の流入を停止することができるため、血液試料の無駄を防止し、かつ規定された血液試料体積による血中成分の定量が可能となるといった効果を奏する。
穿刺針は、被検体の皮膚から体液を採取するために用いられるものであり、被検体を穿刺する必要があるため、これに耐え得る強度を持ち、鋭利であることが望ましく、また穿刺時の痛みを抑えるために、細い穿刺針であることが好ましい。以上の条件を満たす穿刺針であれば、金属製、樹脂製など公知の材質の針のいずれも用いることができ、具体的には、例えばテルモ社製で、21〜33ゲージのものが用いられる。穿刺針は被検体の皮膚を突き破ることができれば中空針であっても棒状針でも良い。さらに、穿刺針は使用されるまでバイオセンサー内に衛生的に収納されている必要があることから、抗菌・抗ウィルスに効果がある光触媒機能を針の先端表面に付与させても良い。その場合、酸化チタンまたは二酸化チタンの膜が望ましい。穿刺針は、収納時において、センサー内に設けられた穿刺針駆動軌道に設けられた空気排出穴とは重なり合わない態様で配置される。
穿刺針を配置した以上の構成よりなる基板は、2枚の基板間に接続部が設けられている場合にあってはこれに沿って折畳むことにより、折畳み成形体としてのバイオセンサーを製造することもできる。接続部としては、その長さがスペーサーの厚さ以上、すなわち0.5〜4mm、好ましくは1.0〜3.0mmのものが、好ましくは2枚の基板間に少なくとも2箇所以上設けられる。このような接続部は、電気絶縁性基板に、0.5〜0.9mm程度の長さであれば、例えば歯車状の薄い円盤であって、その凸部が刃となっているものを用いて、破線状のミシン目として形成され、また1〜4mm程度の長さの接続部については、電気絶縁性基板を型で打ち抜くことによりヒンジ成形される。ここで、1〜4mm程度の長さの接続部とした場合には、折畳み部分を熱圧着したり固定具を使って固定して反り返しを防ぐといった必要がない。このような折り畳み成形体であるバイオセンサーであれば、長大な基板の長軸方向に水平となるように折畳み線としての接続部を設け、さらに電極等を形成したうえで接続部に沿って折りたたんだ後、センサー形状に打ち抜くことにより、一度に大量のバイオセンサーを製造できる。このような製造方法により作製される針一体型バイオセンサーは、再現性も大変に良くなり、従来の積層法によっては成しえなかった特長を有している。
本発明の針一体型バイオセンサーは穿刺駆動を備えた測定装置により穿刺・採血・測定の一連の操作が成されることが望ましい。その場合、例えば穿刺駆動については針がバイオセンサーの軟質材を貫通して被検体の皮膚を突き破る機構と、穿刺直後、速やかに元の位置に戻る機構を備えていることが望ましい。測定装置に駆動手段が設けられていない場合にあっては、好ましくは針と一体化したバネなどの駆動手段が用いられる。
針一体型バイオセンサー用測定装置としては、針一体型バイオセンサーを使用した測定が繰り返し確実に行なえるための操作性および耐久性が確保され、かつ持ち運びが容易であるものが用いられ、測定装置は、例えば下部にある導入部に針一体型バイオセンサーを穿刺針支持体が上を向くように挿入させ、バイオセンサーの端子が測定装置のコネクターと接続することで測定が可能な状態となり、次に、穿刺駆動を針一体型バイオセンサー内部に与えるために引き金を引くことで測定の準備が完了し、あとは穿刺開始ボタンのスイッチを押すことで穿刺・採血・測定の順序で自動的に作動し、最終的に測定結果が導かれる仕組みのものが用いられる。
測定装置の構造上の特徴の一例を、さらに詳しく述べる。本測定装置は穿刺針駆動部と測定装置部が一体化しており、穿刺針駆動部は引き金部、穿刺開始ボタン部、バネなどの弾性体による駆動部から構成される。一方、測定装置部については、センサー導入部、コネクター、電気化学測定用回路、メモリ部、操作パネル、バイオセンサーの電極における電気的な値を計測する計測部および計測部における計測値を表示する表示部を基本構成としており、さらに、無線手段として電波、例えばブルートゥース(登録商標)を搭載することもできる。かかるスライド構造により、針一体型バイオセンサーを確実にホールドした状態を保ったまま穿刺駆動を受けるので、測定装置全体としての強度を高めることができる。測定装置には、さらに針一体型バイオセンサーの穿刺針を中心線とした左右非対称構造を測定用端子の突出部で認識できる機構を備えることができる。
測定装置の穿刺駆動は、針一体型バイオセンサー上部を鉛直方向にたたいた後、速やかに戻る機構がよく、さらに被検体の皮膚を穿刺する深度が調整可能な機構を有することが好ましい。
測定装置には糖尿病疾患による視覚障害に対応した音声ガイド機能及び音声認識機能、電波時計の内臓による測定データ管理機能、測定データなどの医療機関などへの通信機能、充電機能などを併せ持たせることができる。
測定装置の計測部における計測方法としては、特に限定はしないがポテンシャルステップクロノアンペロメトリー法、クーロメトリー法またはサイクリックボルタンメトリー法などを用いることができる。
以上より、本発明の針一体型バイオセンサーは、使用者を限定することのない、すなわち、ユニバーサルな企画に対応し得るものとなっている。
本発明による実施態様の針一体型バイオセンサーについて、それぞれ図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に制限されるものではない。
図1は、本発明に係る針一体型バイオセンサーの一例を示す。a)には電気絶縁性基板1と接着剤層6が示されている。電気絶縁性基板1は、電極10および端子15を構成する導電体5が設けられた基底部2とカバー部3、スペーサー部4が接続部をなすミシン目8によって繋がっている。接着剤層6はその厚みがスペーサーとしても利用される。
b)は、電気絶縁性基板1上に接着剤層6が形成され、スペーサー部4が基底部2に折り重ねられる前の状態を示している。ここでは電気絶縁性基板1上に設けられた丸い貫通穴7はバイオセンサー形成時に空気排出口となるものである。さらに、電気絶縁性基板1上に設けられた接着剤層6の基底部2用パターンは、カバー部3用パターンとは異なっており、基底部2用パターンにより試料搬送路9(電極反応部10)が形成される。また、これらの接着剤層4のパターン間には、スペーサー部4を形成する絶縁性基板とともに、穿刺針駆動軌道18が形成される。ここに示される如く、穿刺針駆動軌道18と試料搬送路9は穿刺採血口16にて分岐して、穿刺針が電極と接触し得ない構成となっている。また、穿刺針駆動軌道18の穿刺採血口16端部には空気排出穴7が設けられており、この部分よりセンサー内部への採血の流入を防ぐことができる機構を採っている。これにより、穿刺針への採血の回り込みを防ぎ、試料体液の無駄な導入がなくなるため、規定された血液体積による血中成分の定量が可能となるといったすぐれた効果を奏する。
c)i)には穿刺針部13の側面図を示す。穿刺針部13は穿刺針11とそれを支える支持体12からなり、支持体12はさらに外部からの駆動を穿刺針11に伝える駆動伝達部19と、穿刺針部13をバイオセンサー内部に設けたレールにはめ込むためのレールガイド20から構成される。c)ii)は、穿刺針部13を正面から見た図を示す。中心には穿刺針11が配置され、その付け根には外部駆動伝達部19とレールガイド20からなる支持体12が示されている。c)iii)は、c)i)に示した穿刺針部13をそのままの向きで組立て途中のバイオセンサーのレール21にはめ込む前の状態を示す。
d)は、穿刺針部13をバイオセンサーのレール21および穿刺針駆動軌道18にはまるように配置した状態を示している。ここで、穿刺針部13のレールガイド20は、バイオセンサーのレール21内を水平移動できる厚さ、つまり、レール21の厚みよりも薄い必要がある。d)はカバー部3を基底部2に向かって折畳むことで穿刺針部13をバイオセンサー内部に格納する前の状態が示されている。ここでは、穿刺針部13の外部駆動伝達部19が基底部2とカバー部3に設けられたスペース17の範囲でのみ移動が可能であり、穿刺針11の先端は穿刺前後には基底部2上の空気排出穴7よりもセンサー内部に収まるようになっていることが示されている。このため、穿刺後の採血はこの空気排出穴7よりも奥へは入り込めないため、穿刺針11と採血との接触は起こらない構造となっている。
e)は、以上の工程により組み立てられた針一体型バイオセンサー14の平面図(e)i))および底面図(e)ii))を示している。この図に示されるように、穿刺針部13の外部駆動伝達部19とレールガイドがバイオセンサーのレールによって穿刺針部13の移動範囲が規定されている。f)i)は針一体型バイオセンサー14の正面図を示す。ここで示されるように、バイオセンサー本体からは穿刺針部13の外部駆動伝達部19が突出している。この凸部は測定装置に内蔵された穿刺駆動部の駆動を受ける部位である。f)ii)は針一体型バイオセンサー14の左側面図を示す。f)iii)は針一体型バイオセンサー14の右側面図を示す。
g)はe)i)と同一のバイオセンサーに関する図であるが、h)i)〜iv)で示す針一体型バイオセンサー14の各図の断面部分をそれぞれi〜ivで示している。h)i)およびiii)では、接続部によりつながれた電気絶縁性基板1を基底部2とスペーサー部4、カバー部3となるように接着剤層6を使用して折畳んでできたバイオセンサーを示している。h)ii)では、穿刺針11とレール21は接触しない構造を採っており、さらに穿刺前および穿刺後のいずれにおいても、穿刺針の位置が空気排出穴7よりも穿刺口からみて奥であることが示されている。h)iv)では、穿刺針駆動軌道18中に穿刺針11が配置している状態が示されている。穿刺針11は、穿刺針駆動軌道18とは直接接触しておらず、この状態は一連の穿刺動作においても同じである。
図2は針一体型バイオセンサー14の使用例を示す。a)は穿刺前、b)は穿刺中、c)は穿刺後の状態をそれぞれ示す。またi)は針一体型バイオセンサー14の平面図を示し、ii)は針一体型バイオセンサー14の底面図を示す。これらの図からも明らかなように、穿刺針部13は穿刺時には穿刺採血口16から穿刺針11が突出する。
本発明に係る針一体型バイオセンサーの一例を示す図である。 本発明に係る針一体型バイオセンサーの一使用例を示す図である。
符号の説明
1 電気絶縁性基板
2 基底部
3 カバー部
4 スペーサー部
5 導電体
6 接着剤層
7 貫通穴(空気排出穴)
8 ミシン目
9 試料搬送路
10 電極(試薬層)
11 穿刺針
12 穿刺針支持体
13 穿刺針部
14 針一体型バイオセンサー
15 端子
16 穿刺採血口
17 スペース
18 穿刺針駆動軌道
19 外部駆動伝達部
20 レールガイド
21 レール

Claims (7)

  1. 少なくとも2枚の電気絶縁性基板間に、電極、スペーサーおよび駆動手段により被検体の皮膚を突き刺して血液を採取するための穿刺針とが一体となって構成され、被検体の皮膚を穿刺するための穿刺口と血液を採取するための採血導入口が同一箇所に穿刺採血口として設けられたバイオセンサーにおいて、
    穿刺針が駆動する軌道および血液を電極上へ導く試料搬送路と穿刺採血口から分岐させ、穿刺針が駆動する軌道の穿刺口端部に空気排出穴を設けたことを特徴とした針一体型バイオセンサー。
  2. 穿刺口以外の試料搬送路が、採血導入口以外の穿刺針が駆動する軌道が設けられた位置とは異なる電気絶縁性基板上に設けられた請求項1記載の針一体型バイオセンサー。
  3. 穿刺針が駆動する軌道および血液を電極上へ導く試料搬送路とが、接着剤、レジストおよび電気絶縁性基板の少なくとも一種により形成される請求項1または2記載の針一体型バイオセンサー。
  4. 穿刺口以外の試料搬送路と採血導入口以外の穿刺針が駆動する軌道とが、絶縁性基板により隔離されている請求項1記載の針一体型バイオセンサー。
  5. 穿刺針が、収納時において、空気排出穴とは重なり合わない態様で配置された請求項1記載の針一体型バイオセンサー。
  6. 駆動手段が、バイオセンサー外部の駆動手段または針と一体化した駆動手段である請求項1記載の針一体型バイオセンサー。
  7. 電極を形成した1枚の電気絶縁性基板を折畳むことで形成される請求項1乃至6のいずれかに記載の針一体型バイオセンサー。
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