JP4684737B2 - 車両用軽量床材 - Google Patents
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Description
最近では、上板と下板との少なくとも一方の板とハニカム構造体との間にゴム状弾性体からなる制振材を介在させたものもあり、車両用床板として使用されている(例えば、特許文献1参照。)。
高速車両用の床材では、軽量で車内静粛化を確保でき、かつ高剛性の床材が望まれるので、剛性を向上させるためにフレームで補強をすることが考えられるが、その剛性をあげるフレーム補強構造では、各構成材が一体で絶縁部分がない構造部材となり、単一板の構造に似た質量則を下回る低い遮音性となり、車体振動による固体伝播音が伝わりやすく、床から放出される音が大きく、車内の静粛化を確保し難いという問題が生じる。
実質的かつ有効的に高剛性及び高遮音性を確保しながら軽量化が達成できる。
前記制振材は、前記下板の前記凹部側に装着されて前記凹部の開口の一部または全部を覆うように形成するのが好ましい。
防音が難しい低周波数での透過損失が大きい遮音性に優れた床材となる。
図1は、車両用軽量床材1の断面正面図である。すなわち、多孔質成形体の芯材2の周囲に補強用のフレーム3が設けられ、これら芯材2及びフレーム3の上下面にそれぞれ上板4と下板5とが接合されている。芯材2の下面に下方開放状の凹部6が設けられている。この凹部6内に繊維材料7が挿入され、下板5に装着された制振材8が配置されている。
凹部6内の繊維材料7は、下板5の板振動を制御し、板振動により発生する音を減衰させる。すなわち、繊維材料7は、音エネルギーを空気の粘性摩擦によって熱エネルギーに変化させ、音エネルギーを減衰させる。また、共振系に蓄積された力学的なエネルギーによる振動減衰能を高める。なお、凹部6内の繊維材料7は、床下から入射してくる音を減衰させることで車両内の騒音レベルを下げるものである。
図2の床材1は、上からB列、A列、C列の区画が3列設けられ、B列では左から区画B1、B2、B3、B4(同様に、A列では区画A1、A2、A3、A4、C列では区画C1、C2、C3、C4)であって、区画内の芯材2の面積は各々0.05m2、0.1m2、0.25m2、並びに0.5m2である。そして、B列には20%(ただし、B1のみ凹部6は設けられていない。)、A列には60%、C列には85%、の凹部6が芯材2の各区画に設けられている。
区画A3、B3、C3は正方形の区画で、区画B1、B2、A1、A2、C1、C2は縦方向の長方形、区画A4、B4、C4は横方向の長方形である。また、凹部6の大きさや形状も違っているし、変化させることもできる。
芯材2には、発泡アルミニウムによる多孔質成形体、フレーム3、上板4、ならびに下板5にはアルミニウム、繊維材料7にはポリエステル繊維、制振材8にはブチルゴムを用いている。
このような軽量床材1を用いて遮音性の試験を行った。すなわち、音源用残響室と受音用残響室の間の隣接壁面の開口部に軽量床材1を設置し、音源用残響室のスピーカーから音を発生させ、マイクロホンにより音源用残響室と受音用残響室の平均音圧レベルを測定して透過損失(dB)を求めた。
芯材2の面積に対する凹部6の面積の比率が35%〜80%である区画A2〜A4において、表1に示す破線のような良好な遮音性を示した。
破線である測定値は、125Hzから質量則を上回り800Hz近傍まで引き続き上回り、遮音性が良好である。さらに、前記800Hz近傍から再度質量則を上回って2500Hz近傍まで上回って、遮音性が良好である。その範囲では、特に周波数160Hz〜400Hzでの音の質量則からの透過損失dBを3dB〜5dB、同1000Hz〜2000Hzでの音の透過損失dBが同質量則からの透過損失を2dB〜3dB各々上回って遮音性が良好である。すなわち、破線が質量則を各々上回っている範囲で遮音性が良好である。なお、縦軸の目盛の間隔は5dBである。
次に、区画内の芯材2の面積に対する芯材2の凹部6の面積の比率は35%〜80%の間にある60%(区画A1〜A4)において、区画内の芯材2の面積を横軸に、縦軸に質量則との差dBを表3に示す。
次に、芯材2の面積が0.1m2において、凹部6の面積が60%である芯材2の面積が、全芯材2の総面積に対して70%〜90%に変化させた例を表4に示す。
前記比率が70%〜77%までは質量則との差dBが緩慢に上昇するが、77%〜80%では急激に上昇する。80%〜90%では同じような傾向があって均一な質量則との差dBが得られるので、凹部6を設ける芯材2の面積の全芯材2の総面積に対する比率が80%以上であれば、好ましい遮音性を得る。前記総面積の中には、凹部6を形成しない芯材2の面積(たとえば区画B1)が含まれる。
芯材2の面積の35%未満の,あるいは80%を越して、凹部6を設けた芯材2の面積が、芯材2の総面積の80%以上であれば、従来の床材1に比して良好な遮音性を得る。これは、芯材2の面積が0.1m2未満のものに凹部6が設けられていても良い。
なお、芯材2に設けた凹部6の幅は80mm以上で、その深さは15mm以下とすることができるし、また、例えば、繊維材料はグラスウール、制振材8はクロロプレンゴムを使用でき、下板5に装着した制振材8は芯材2に設けた凹部内の幅(溝幅)の全面に設けても良い。
また、床材1の剛性を測定するため、等分布の荷重200kgf/m2を縦1m、横2mの床材1に載荷した時における中央部の撓み量を求めた。
凹部6を設ける芯材2の面積が全芯材の総面積の80%の場合における床材1の撓み量は2.5mmであってフレーム3で補強されていない床材1の撓み量(4.5mm)の55%となり、45%近くの撓み量の改善が認められた。凹部6を設ける芯材2の面積が全芯材の総面積の80%での前記撓み量2.5mmは、同じく凹部6を設ける芯材2の面積を全芯材の総面積が80%以上においても同等の撓み量であった。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
本発明の芯材2の下方開放状の凹部6は、実施形態などの図では、長円形であるが、長方形や三角形に近いものでも良く、その深さも適宜設定しても良い。
2 芯材
3 フレーム
31 外枠
32 仕切部材
4 上板
5 下板
6 凹部
7 繊維材料
8 制振材
Claims (4)
- 多孔質成形体の芯材と、
前記多孔質成形体における床材として使用されたときに上面および下面となる面を除く周囲を補強する外枠、および前記外枠内において前記多孔質成形体を複数に区画する補強のための仕切り部材、からなるフレームと、
前記芯材および前記フレームの上面、下面のそれぞれに接合された上板および下板と、
前記仕切り部材で区画された前記多孔質成形体の下面に設けられた下方開放状の凹部と、
前記凹部内に挿入された繊維材料と、
前記下板に装着された制振材と、で形成された
ことを特徴とする車両用軽量床材。 - 前記凹部は、前記仕切り部材により区画された前記多孔質成形体のうち前記下面における面積が0.1m2以上の区画内に形成され、
前記凹部の開口の面積が区画された前記多孔質成形体における前記下面の面積の35%〜80%である
ことを特徴とする請求項1記載の車両用軽量床材。 - 前記制振材は、
前記下板の前記凹部側に装着されて前記凹部の開口の一部または全部を覆う
ことを特徴とする請求項1又は2記載の車両用軽量床材。 - 周波数160Hz〜400Hzでの音の透過損失が周波数と透過損失の質量則からの透過損失を3dB〜5dB、同1000Hz〜2000Hzでの音の透過損失が同質量則からの透過損失を2dB〜3dB、各々上回る
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用軽量床材。
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