JP4683473B2 - コンクリート積ブロックおよびコンクリート積ブロックによる壁体の構築方法 - Google Patents
コンクリート積ブロックおよびコンクリート積ブロックによる壁体の構築方法 Download PDFInfo
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Description
1)使用される場所の周囲の景観に配慮した製品とすること
2)従来の土木用コンクリート積みブロックは、そのほとんどが控えの長さが350mmであり、最近の地震による倒壊などによってその構造上の安全性が問題化しているので、それを解決すること
3)ブロックとブロックが背面土庄によって滑り出すのを防止できるように設計すること。4)控え尻が適切に形成するようなブロックの製造方法とすること。
5)ブロックの質量が一個当たり70kg以上と非常に重いので、人力では無く重機を使用しての施工となるため、自立型で嵌合付きの積みブロックという形状が必要となること。
6)廃棄物の最終処分量を大幅に減少させることもでき、埋め立て処分場の延命にも寄与できるようにすること。
また、このコンクリート積ブロックを利用して壁体を構築する際の位置決めが容易で、しかも積み上げ後の位置ずれがなく、したがって壁面が歪んでしまうという問題の起きないコンクリート積ブロックおよびコンクリート積ブロックによる壁体の構築方法を提供しようとするものである。
(1)前面に自然石状の所定形状を備えたほぼ長方形状の前頭部の裏側に、上記前頭部より小さい断面と所定の長さを有する控部が形成されるとともに、その控部の先端に上記前頭部とほぼ等しい大きさの控え尻が形成されており、控え尻の各辺には対向する一対の辺の一方に溝部を、他方に突条をそれぞれ設けるとともに、前記一対の辺に連結される他の対向する一対の辺の各辺にそれぞれ溝部と突条を形成し、この側辺部分の突条の長さを、上記対向する一対の辺の長さの1/2とほぼ等しく形成した互いにかみ合う嵌合構造を設け、また控え尻の隅部には控部位置のコンクリートと裏込めコンクリートとを連結させる切欠きを設けたことを特徴とするコンクリート積ブロック。
(2)前頭部と控部、控え尻からなるコンクリート積ブロックが、溶融炉で約1,400℃の高温で焼却灰等を溶融した結果、生成されるガラス質の溶融スラグを所定量配合されてなる請求項1記載のコンクリート積ブロック。
(3)請求項1または2に記載のコンクリート積ブロックを順次積み上げて壁体を構築するに際し、その1列目においては、隣接するブロックの控え尻の一対の対向辺に設けた溝部と突条を互いに組み付けて連結するとともに、2列目の各ブロックを、1列目の各ブロックに対して千鳥状をなすよう、ほぼ1/2ずらして配置し、隣接するブロックの控え尻の側辺部分に設けた溝部と突条を互いに組み付けて連結するようにしたことを特徴とするコンクリート積ブロックによる壁体の構築方法。
(4)請求項1または2に記載のコンクリート積ブロックを順次積み上げて壁体を構築するに際し、一対のブロックを直交させ、一方のブロックの控え尻の一対の対向辺に設けた溝部と他方のブロックの控え尻の側辺部分の突条を互いに組み付けてL字状のユニットを形成し、このL字状のユニットを同じ向きに組み付けて順次連結することにより、各ブロックの控え尻の4辺が溝部と突条を互いに組み付けて連結できるようにしたことを特徴とするコンクリート積ブロックによる壁体の構築方法。
また、このコンクリート積ブロックを利用して壁体を構築する際の位置決めが容易で、しかも積み上げ後の位置ずれがなく、したがって壁面が歪んでしまうという問題の起きないコンクリート積ブロックおよびコンクリート積ブロックによる壁体の構築方法を提供することが可能となった。
1)ブロックの表面には天然玉石及び雑割石等を樹脂製型枠に模写し、コンクリートに顔料等を添加して製造することにより、使用される場所の周囲の景観に配慮した製品とすることができるようになった。
2)現行JIS−A−5371規格の6A(面寸法450×300)で控えの長さを最大の500mmとし、形状を自立型で、かつ一日の最大施工高さとして3m以上を確保できるようにし、胴込めコンクリートと一体化させることができるようにしたため、重力式コンクリートもたれ擁壁と比較しても遜色のない構造物として機能し、地震による倒壊などに対する構造上の安全性が大幅に向上した。
3)控え尻の4辺に嵌合構造を設け、また控え尻の4隅には裏込めコンクリートとも一体化させるための切欠きを設けてあるので、ブロックとブロックが背面土庄によって滑り出すのを防止できるようになった。
すなわち、控え尻の各辺には対向する一対の辺の一方に溝部を、他方に突条をそれぞれ設けるとともに、前記一対の辺に連結される他の対向する一対の辺の各辺にそれぞれ溝部と突条を形成し、この側辺部分の突条の長さを、上記対向する一対の辺の長さの1/2とほぼ等しく形成したので、非常に強固な嵌合構造を提供することができるようになった。
互いにかみ合う嵌合構造を設け、また控え尻の隅部には控部位置のコンクリートと裏込めコンクリートとを連結させる切欠きを設けたことを特徴とするコンクリート積ブロック。
4)あらかじめ決められた示方配合によって混練された流動化コンクリート(自己充填コンクリート)を型枠に投入し、必要な初期養生を適切に実施した後、型砕から脱型して完成するようにしたので、控え尻の強度が充分で、欠け等もない適切なブロックが製造できるようになった。
5)この発明においては、上記流動化コンクリート(自己充填コンクリート)を型枠に投入する際に各種のバイブレータを使用する必要がないので、工場の50db以上あった騒音を大幅に減少させることができ、職場の環境を飛躍的に改善することができた。
6)自立型で嵌合付きの積みブロックであるため、ブロックの質量が一個当たり70kg以上と非常に重いけれども、重機を使用して迅速に施工することが可能となり、作業性や施工性が向上するので、一日当たりの施工面積が増大し、工期の短縮にも十分寄与できる製品となった。
7)一般廃棄物から製造された水砕溶融スラグを、細骨材量の25%以上使用することによって、廃棄物の最終処分量を大幅に減少させることもでき、埋め立て処分場の延命にも寄与できるようにすること。
上記溶融スラグはJISA5031の基準を満たした品物であると同時に、山梨県溶融スラグ利用ガイドラインの、何れも満足した製品であることが望ましい。
また、前頭部の表面1Aには、自然石用の表面を形成した玉石部1Bを備える。この自然石用の表面を形成した玉石部1Bは、天然玉石及び雑割石等を樹脂製型枠に模写し、コンクリートに顔料等を添加して製造することにより、得たコンクリート積ブロックを使用される場所の周囲の景観に配慮した製品とすることができる。
したがって、直交する二辺2−1,2−3の長さb1,b2の比が2:3とされていることと、側面部分の突条2B'が対向する一対の辺2−1,2−2の長さb1の1/2とほぼ等しいこととが相まって、側辺部分の突条2B'の長さと溝部2A'の長さの比は、ほぼ1:3となっている。もちろん、1>3であってもよい。
なお、前頭部および/または控え尻2の表面において、その長辺の中央に目印を設けておけば、ブロックを千鳥状に積み上げる際に位置決めしやすく、作業性が大幅に向上することとなる。
側辺部分2−3の突条2B'は隣接するブロック5Bの一対の対向辺の一方の辺2−1の溝部2Aに、また側辺部分2−4の突条2B'は隣接するブロック5Aの側辺部分の溝部2A'に、それぞれ組み付けられる。
側辺部分2−3の溝部2A'には隣接するブロック5Aの側辺部分2−4の突条2B'がその端部の1/3b2位置に、また側辺部分2−4の溝部2A'全体には隣接するブロック5Bの辺2−2に設けた突条2Bが、それぞれ組み付けられる。
もちろん、胴込めコンクリート106と裏込めコンクリート108は控え尻2に形成した切欠き3を介して連続し、一体化されているので、得た壁体の構築構造は非常に強固なものとなる。
1A 前頭部の表面
1B 玉石部
1−1 辺
1−2 辺
a1 辺1−1の長さ
a2 辺1−2の長さ
2 控え尻
2−1 辺
2−2 辺
2−3 辺
2−4 辺
2A 溝部
2B 突条
2A' 溝部
2B' 突条
b1 辺2−1,2−2の長さ
b2 辺2−3,2−4の長さ
3 切欠き
4 控部
L 控部の長さ
5A ブロック
5B ブロック
6 ユニット
104 法面
105 基礎
106 胴込めコンクリート
107 裏込割栗石
108 裏込めコンクリート
110 積ブロック
Claims (4)
- 前面に自然石状の所定形状を備えたほぼ長方形状の前頭部の裏側に、上記前頭部より小さい断面と所定の長さを有する控部が形成されるとともに、その控部の先端に上記前頭部とほぼ等しい大きさの控え尻が形成されており、控え尻の各辺には対向する一対の辺の一方に溝部を、他方に突条をそれぞれ設けるとともに、前記一対の辺に連結される他の対向する一対の辺の各辺にそれぞれ溝部と突条を形成し、この側辺部分の突条の長さを、上記対向する一対の辺の長さの1/2とほぼ等しく形成した互いにかみ合う嵌合構造を設け、また控え尻の隅部には控部位置のコンクリートと裏込めコンクリートとを連結させる切欠きを設けたことを特徴とするコンクリート積ブロック。
- 前頭部と控部、控え尻からなるコンクリート積ブロックが、溶融炉で約1,400℃の高温で焼却灰等を溶融した結果、生成されるガラス質の溶融スラグを所定量配合されてなる請求項1記載のコンクリート積ブロック。
- 請求項1または2に記載のコンクリート積ブロックを順次積み上げて壁体を構築するに際し、その1列目においては、隣接するブロックの控え尻の一対の対向辺に設けた溝部と突条を互いに組み付けて連結するとともに、2列目の各ブロックを、1列目の各ブロックに対して千鳥状をなすよう、ほぼ1/2ずらして配置し、隣接するブロックの控え尻の側辺部分に設けた溝部と突条を互いに組み付けて連結するようにしたことを特徴とするコンクリート積ブロックによる壁体の構築方法。
- 請求項1または2に記載のコンクリート積ブロックを順次積み上げて壁体を構築するに際し、一対のブロックを直交させ、一方のブロックの控え尻の一対の対向辺に設けた溝部と他方のブロックの控え尻の側辺部分の突条を互いに組み付けてL字状のユニットを形成し、このL字状のユニットを同じ向きに組み付けて順次連結することにより、各ブロックの控え尻の4辺が溝部と突条を互いに組み付けて連結できるようにしたことを特徴とするコンクリート積ブロックによる壁体の構築方法。
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JP2005151023A JP4683473B2 (ja) | 2005-05-24 | 2005-05-24 | コンクリート積ブロックおよびコンクリート積ブロックによる壁体の構築方法 |
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JP2006328698A JP2006328698A (ja) | 2006-12-07 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5659250U (ja) * | 1979-10-09 | 1981-05-21 | ||
JPH078442U (ja) * | 1993-06-30 | 1995-02-07 | 日本プラフォーム株式会社 | 積み上げブロック |
JPH11107302A (ja) * | 1997-10-06 | 1999-04-20 | Kensho Iwamoto | 胴込めコンクリートとの組み込み一体形とした土留擁壁用 のスクエアブロック方式の型枠兼用前面化粧板 |
JP2002121062A (ja) * | 2000-10-06 | 2002-04-23 | Masao Sato | 一般廃棄物の溶融スラグを素材とした大型積みブロック(ポーラス)の製造法 |
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2005
- 2005-05-24 JP JP2005151023A patent/JP4683473B2/ja active Active
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