JP4682913B2 - ポジションセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、磁性体コアの変位によって生じる検出コイルのインピーダンス変化を利用したポジションセンサに関するものである。
筒状の検出コイル内における磁性体コアの物理的変位によって生じる検出コイルのインピーダンス変化に基づき、その物理的変位に対応する電気信号を出力するポジションセンサは、内燃機関や発電設備をはじめとする多くの分野で計測制御に利用されている。この種のポジションセンサでは、磁性体コアの変位以外の外的要因によって検出コイルのインピーダンスに変化が生じると、それが検出精度低下の原因になることは想像に難くない。例えば、フェライト等の磁性金属材料でなる磁性体コアが検出コイル内を移動する際、検出コイルの内周面に接触して歪や応力等の外力を受けると磁性体コアの透磁率が変化する。この現象は一般にビラリ現象として知られている。このような透磁率の変化は検出精度の変動を招くので、磁性体コアが歪や応力を受けないような対策を講じることはポジションセンサの動作信頼性の向上にとって重要な課題の1つである。
例えば、磁性体コアをステンレス鋼製パイプでなる金属円筒の内部に同軸上に配置するとともに、磁性体コアの外周と金属円筒との間に緩衝部材として樹脂を充填した差動トランス式ポジションセンサが提案されている(特許文献1参照)。このように、金属円筒を磁性体コアと検出コイルの間に介在させることでコア自体の補強効果を得ることができる。
特開2002−90106号公報
しかしながら、磁性体コアと検出コイルの内周面との間の距離が増加して、検出コイルから生成される磁束が磁性体コアに届く効率が低下し、結果的にポジションセンサの感度低下を招く恐れがある。また、磁性体コアの径方向寸法が増大することにより、それに応じた検出コイルの設計変更が必要になる。さらに、磁性体コアの検出コイル内への挿入量に対する出力感度の立ち上がりが低下するという問題もある。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、磁性体コアや検出コイルの構造に設計変更を施さなくても、磁性体コアが外力を受けることなく検出コイル内をスムーズに変位することのできるポジションセンサを提供することにある。
すなわち、本発明のポジションセンサは、筒状の検出コイルと、検出コイル内を移動可動な磁性体コアと、検出コイルに一定交流電流もしくは一定交流電圧を提供する駆動回路と、検出コイル内における磁性体コアの移動によって生じる検出コイルのインピーダンス変化を所定の電気信号に変換する信号処理回路と、磁性体コアに連結されるガイド部およびこのガイド部をスライド可能に保持する保持部とでなるガイド手段とを含み、ガイド手段は、ガイド部の保持部に対するスライド移動によって磁性体コアが検出コイルの内表面に接触することなく検出コイル内を移動するように形成され、ガイド部が磁性体コアと略平行に延出する少なくとも1つのガイドバーを有し、保持部は検出コイルの一端に設けられ、磁性体コアが挿入される開口と、前記開口の周囲で前記少なくとも1つのガイドバーが挿入されるガイド開口とを有し、ガイド開口に挿入された前記少なくとも1つのガイドバーは、検出コイルの外側で検出コイルの軸方向に移動可能であって、少なくとも1つのガイドバーは一対のガイドバーであり、ガイドバーの一方が挿入されるガイド開口は、ガイドバーの他方が挿入されるガイド開口に対して検出コイルの中心軸周りに略90度離れて位置することを特徴とする。
本発明によれば、ガイド部のスライド移動により、磁性体コアの移動方向が検出コイルの中心軸方向のみに規制されるので、磁性体コアが前記中心軸方向以外の方向に移動して検出コイルの内周面に接触することを確実に防ぐことができる。この結果、磁性体コアが歪や応力を受けることがなくなり、ビラリ現象に起因する検出コイルのインピーダンス変化を回避することができる。また、磁性体コアの検出コイルへの挿入量が最大の時のポジションセンサ全長を短くできるという長所がある
上記したポジションセンサにおいて、一対のガイドバーが挿入されるガイド開口は略矩形形状を有し、一方のガイド開口の長手方向は他方のガイド開口の長手方向と略直交関係にあることがさらに好ましい。このような構成とすることで、コアの挿入量が少ない場合でもコアの首振り現象を規制して磁性体コアのストロークの全範囲にわたって安定したガイドを行える。つまり、ガイドバーの遊びを少なくすることで磁性体コアのガイド機能のさらなる向上を図れる。
また、上記したポジションセンサは、ガイド開口に挿入された上記少なくとも1つのガイドバーの先端付近に装着され、上記ガイド開口からのガイドバーの抜け落ちを防止するストッパーを含むことが好ましい。
また、上記したポジションセンサにおいて、少なくとも1つのガイドバーは、磁性体コアと同じ材料で一体に形成されることが好ましい。この場合は、部品点数を減らせて、製造コストの低減を図ることができる。
また、本発明のさらに別の好ましい実施形態にかかるポジションセンサは、筒状の検出コイルと、前記検出コイル内を移動可動な磁性体コアと、前記検出コイルに一定交流電流もしくは一定交流電圧を提供する駆動回路と、前記検出コイル内における磁性体コアの移動によって生じる検出コイルのインピーダンス変化を所定の電気信号に変換する信号処理回路と、前記磁性体コアに連結されるガイド部および前記ガイド部をスライド可能に保持する保持部とでなるガイド手段とを含み、前記ガイド手段は、前記ガイド部の保持部に対するスライド移動によって前記磁性体コアが検出コイルの内表面に接触することなく検出コイル内を移動するように形成され、検出コイルが内部に収容され、一端に磁性体コアを挿入可能な開口を有するケースを含み、上記ガイド部は、磁性体コアと略平行に延出する少なくとも1つのガイドバーを有し、前記保持部は、前記ケース内において前記少なくとも1つのガイドバーを検出コイルの外側で検出コイルの軸方向にスライド可能に保持することを特徴とする。この場合において、少なくとも1つのガイドバーは、前記ケースの側壁に検出コイルの軸方向に沿って形成される孔によってスライド自在に保持されることがさらに好ましい。ケースの一部にガイドバーの保持部を設けることで、ポジションセンサ内の空間を有効活用でき、結果としてポジションセンサの小型化を図れるという長所がある。また、ガイド手段を設けるにあたって、検出コイルおよび磁性体コアの設計変更が必要ないという長所もある。さらに、部品点数を減らせて、製造コストの低減を図る上でも好ましい。
上記したポジションセンサにおいて、ケースは、強磁性体材料で形成されることが好ましい。この場合は、磁性体コアを磁束や輻射ノイズ等から防護するシールド機能も得ることができる。
また、本発明のさらなる好ましい実施形態にかかるポジションセンサは、筒状の検出コイルと、前記検出コイル内を移動可動な磁性体コアと、前記検出コイルに一定交流電流もしくは一定交流電圧を提供する駆動回路と、前記検出コイル内における磁性体コアの移動によって生じる検出コイルのインピーダンス変化を所定の電気信号に変換する信号処理回路と、前記磁性体コアに連結されるガイド部および前記ガイド部をスライド可能に保持する保持部とでなるガイド手段とを含み、前記ガイド手段は、前記ガイド部の保持部に対するスライド移動によって前記磁性体コアが検出コイルの内表面に接触することなく検出コイル内を移動するように形成され、ガイド部が、磁性体コアの一端に連結される棒状部材と、棒状部材に連結されるとともに内部に磁性体コアが収容される外筒部材とを含み、保持部は、内部に上記検出コイルが配置され、外筒部材の内表面が検出コイルの軸方向においてスライド可能に接触する外表面を有する内筒部材を含むことを特徴とする。
上記したポジションセンサにおいて、内筒部材は、強磁性体材料で形成されることが好ましい。この場合は、磁性体コアを磁束や輻射ノイズ等から防護することができる。また、渦電流の発生防止の観点から、内筒部材と外筒部材の一方は、その軸方向におけるある区間において断面略C字形状を有することが好ましい。
また、本発明の別の好ましい実施形態にかかるポジションセンサは、筒状の検出コイルと、前記検出コイル内を移動可動な磁性体コアと、前記検出コイルに一定交流電流もしくは一定交流電圧を提供する駆動回路と、前記検出コイル内における磁性体コアの移動によって生じる検出コイルのインピーダンス変化を所定の電気信号に変換する信号処理回路と、前記磁性体コアに連結されるガイド部および前記ガイド部をスライド可能に保持する保持部とでなるガイド手段とを含み、前記ガイド手段は、前記ガイド部の保持部に対するスライド移動によって前記磁性体コアが検出コイルの内表面に接触することなく検出コイル内を移動するように形成され、検出コイルの周囲に配置される筒状のシールド部材を含み、ガイド部は、磁性体コアの一端に連結される棒状部材と、棒状部材に連結されるとともに内部に磁性体コアが収容される筒状部材とを含み、筒状部材の外表面は検出コイルの軸方向にスライド可能に保持部としてのシールド部材の内表面と接触することを特徴とする。
上記したポジションセンサにおいて、シールド部材と筒状部材の一方は、その軸方向におけるある区間において断面略C字形状を有することが好ましい。
また、本発明のさらに別の好ましい実施形態にかかるポジションセンサは、筒状の検出コイルと、前記検出コイル内を移動可動な磁性体コアと、前記検出コイルに一定交流電流もしくは一定交流電圧を提供する駆動回路と、前記検出コイル内における磁性体コアの移動によって生じる検出コイルのインピーダンス変化を所定の電気信号に変換する信号処理回路と、前記磁性体コアに連結されるガイド部および前記ガイド部をスライド可能に保持する保持部とでなるガイド手段とを含み、前記ガイド手段は、前記ガイド部の保持部に対するスライド移動によって前記磁性体コアが検出コイルの内表面に接触することなく検出コイル内を移動するように形成され、ガイド部が、磁性体コアの一端に連結される棒状部材と、棒状部材に連結されるとともに磁性体コアが内部に収容される筒状部材とを含み、保持部は、内部に検出コイルが配置される内筒と、内筒の周囲に隙間を介して配置される外筒とを含み、筒状部材は、外筒と内筒の間の隙間に検出コイルの軸方向にスライド自在に保持されることを特徴とする。
本発明によれば、磁性体コアや検出コイルの径方向寸法を増加することなく、検出コイル内における磁性体コアの安定した移動を可能にするガイド手段を設けたことで、検出コイル内表面に磁性体コアが接触してその透磁率が変化するビラリ現象を効果的に防止でき、結果的に動作信頼性の高い小型ポジションセンサを提供することができる。したがって、内燃機関や発電設備をはじめとする広範な技術分野において、本発明のポジションセンサの応用が期待される。
以下に、本発明にかかるポジションセンサを好ましい実施形態に基づいて詳細に説明する。
(ポジションセンサの基本構成)
まず、ポジションセンサの基本構成について説明する。図1(A)、図1(B)および図2に示すように、このポジションセンサは、筒状の検出コイル1と、検出コイル1内を移動可動な磁性体コア2と、検出コイル1に一定交流電流もしくは一定交流電圧を提供する駆動回路3と、検出コイル1内における磁性体コア2の変位によって生じる検出コイル1のインピーダンス変化を所定の電気信号に変換する信号処理回路4と、検出コイル1の周囲に配置されるシールド部材5と、シールド部材5が内部に収容されるケース6と、磁性体コア2が検出コイル1の内表面に接触することなく検出コイル1内を移動できるように形成されるガイド手段7とで主として構成される。
検出コイル1は、略円筒形状のコイルボビン10の外周に導線12を巻装して形成される。コイルボビン10は、たとえば熱硬化性樹脂等で形成され、図1(B)に示すように、両端が開口した長尺円筒状の巻胴部11と、巻胴部11の上端側に形成される円環状の第1鍔部13と、巻胴部の下端側に下端開口を閉塞するように形成される円盤状の第2鍔部14と、第2鍔部の下端側に設けられる円盤状の台座15を一体に備える。
一方、磁性体コア2は、フェライト等の磁性材料を用いて長尺の丸棒状に形成される。ここで、巻胴部11は、軸方向(上下方向)の長さ寸法が磁性体コア2の軸方向(上下方向)の長さ寸法よりも大きく形成されるとともに、内径が磁性体コア2の外径よりも大きく形成されて、磁性体コア2がコイルボビン10内においてその軸方向に移動(変位)可能となっている。また、台座15は、第2鍔部14よりも大きい外径を有しており、この台座14上にシールド部材5が載置される。
シールド部材5は、所望の磁気シールド効果を得るために、ケース6の内表面と検出コイル1との間に配置される。シールド部材の構造に特に限定はないが、例えば、内側に配置される筒状の第1シールド部51と、第1シールド部51の外表面に形成される金属めっき層53とでなる2層構造に形成される。この場合、第1シールド部51は、強磁性体である鉄系金属、特にフェライトで形成することが好ましく、金属めっき層53は、鉄系金属材料よりも高導電率を有する銅、銅ニッケル合金、銀、金等で形成することが好ましい。
ケース6は、上面が開口した有底の長尺円筒形状に絶縁性樹脂を用いて形成される。尚、シールド部材5およびケース6の軸方向長さは、磁性体コア2の可動範囲の長さ以上となるように形成することが好ましい。こうすることで、常に磁性体コア2がシールドされることになり、シールド部材の近傍に外部電線S等が配置されていたとしても、外部電線Sから発生する外部磁界Eの磁束はほとんどがシールド部材中を通過することになる。このため、外部磁界Eの磁束は検出コイル1と鎖交せず、外部磁界Eによって検出コイル1に誘導起電力が生じるのを防止することができる。
本発明の特徴部であるガイド手段7は、磁性体コア2に連結されるガイド部(例えば、70)およびガイド部をスライド可能に保持する保持部(例えば、71)とで主として構成され、後述する実施形態の各々においてその詳細な構造および効果を説明する。
駆動回路3は、従来と同様のものを用いることができ限定されない。例えば、図2に示すように、駆動回路3は、検出コイルに所定の周波数及び振幅の定電流を出力する定電流回路であり、所定の振幅の直流電圧に所定の周波数及び振幅の交流電圧を重畳した定電圧を発生する発振回路31と、発振回路が出力する定電圧を定電流に変換するV−I回路(電圧−電流変換回路)32とで構成される。
また、信号処理回路4についても、従来と同様のものを用いることができ、特に限定されない。例えば、図2に示すように、信号処理回路4は、駆動回路3が出力する定電流及び検出コイルのインピーダンスにより決まる検出コイルの両端電圧(検出信号)のピーク値V1に応じて、コアと検出コイルとの位置情報を示す出力信号Voutを出力する。この場合、信号処理回路4は、ピークホールド回路41と、AD変換回路42と、レベルシフト部43、温度補償部44及び増幅部45を有するデジタル演算ブロックとで形成される。ピークホールド回路41では、検出コイルの両端電圧のピーク値V1を抽出し、AD変換回路42では、ピーク値をデジタル信号DV1に変換する。デジタル演算ブロックでは、デジタル信号演算としてレベルシフト部43で所定のデジタル量を加算してレベルシフトを行ったデジタル信号DV2を出力し、温度補償部44では、温度補償を実行する演算をデジタル信号DV2に対して行い、増幅部45では、温度補償部44が出力するデジタル信号を増幅して出力信号Voutを出力する。
(第1実施形態)
本実施形態は、上記した基本構成でなるポジションセンサにおいて、以下の構成のガイド部と保持部とでなるガイド手段を用いる点に特徴がある。すなわち、本実施形態のガイド部は、図1(A)に示すように、磁性体コア2と略等しい外径を有し、磁性体コア2の上端面に連結されるシャフト70である。シャフト70の上端部は、被検出体(図示せず)に連結される。一方、保持部は、内表面がシャフト70の外周面とスライド可能に接触するように形成される筒状の軸受部材71と、軸受部材71をケース6に位置決め固定するためのリング状のカバー74とでなる。
軸受部材71は、両端が開口した円筒部72と、円筒部の下端部から外方へ突出した環状のフランジ73とで一体に形成される。円筒部72は、内径がシャフト70の外径よりわずかに大きく形成されており、これによりシャフト70は円筒部72によって軸方向(上下方向)にスライド自在に保持される。フランジ部73は、外径がケース6の上部開口にフィットするように形成される。カバー74は、絶縁性樹脂等を用いて形成され、リング形状を有するカバー74の中央開口には軸受部材71の円筒部72が挿通される。したがって、軸受部材71は、円筒部72内に保持されたシャフト70の軸方向が検出コイル1の軸方向と一致するようにケース6の上部開口にセットされ、カバー74によって固定される。
次に、上記したポジションセンサの動作について説明する。図1(B)にしめすように、磁性体コア2が検出コイル1の最高位置にある状態から、被検出体の移動に伴ってシャフト70が下方移動すると、シャフト70に押された磁性体コア2が検出コイル1内に挿入される。このとき、シャフト70は軸受部材71によって検出コイル1の中心軸方向に摺動自在に支持されているので、シャフト70と軸受部材71とにより磁性体コア2の移動方向が検出コイルの中心軸方向のみに規制され、検出コイル1内における磁性体コア2の移動方向がずれたり、傾いたりするのを防止できる。従って、磁性体コア2は検出コイル1の内表面に接触することなく、常に検出コイル1の中心軸上の軌道を安定に往復移動することが可能になるので、ビラリ現象に起因する検出コイル1のインピーダンス変化を回避することができる。また、磁性体コア2に連結されたシャフト70が軸受部材71に保持され、磁性体コア2が軸受部材71に直接接触することはないので、シャフト70が歪や応力を受けることはあっても磁性体コア2に歪や応力が発生することはない。
本実施形態のポジションセンサの変更例として、例えば、図3に示すように、ケース6の底部で、筒状コイル1の下方にプリント基板8を設置する構成を採用してもよい。図示例では、プリント基板8の下面に駆動回路3及び信号処理回路4が実装され、その上面にグラウンド等の安定電位点用の配線パターンが形成される。シールド部材5の下端には、突出片55が一体に設けられ、これを介して、シールド部材5がプリント基板8の安定電位点用配線パターンと電気的に接続される。これにより、輻射ノイズに対してさらに大きなシールド効果を得ることができる。尚、プリント基板8の安定電位点に接続される突出片55の下面に半田めっき又は金めっき等を施しておけば、プリント基板8との接触信頼性を向上できる点で好ましい。また、シールド部材5の第1シールド部51は、その軸方向における所定区間にスリット54を設けて周方向において電気的に不連続に形成されており、これにより、コイルインピーダンスの直線性の向上を図っている。図中、符号82は、プリント基板8に外部電源等の接続線を接続するためにケース6下部に設けられた切欠部である。
(第2実施形態)
本実施形態は、上記した基本構成でなるポジションセンサにおいて、以下の構成のガイド部と保持部とでなるガイド手段を用いる点に特徴がある。すなわち、本実施形態のガイド部は、図4(A)に示すように、磁性体コア2と略平行に延出する一対の円柱状のガイドバー20と、磁性体コア2とガイドバー20を連結する略正方形状の連結板21と、被検出体との連結に使用される棒状突起22とを有する。尚、ガイドバー20をパイプ材等の筒状部材を用いて形成すれば、ガイド部の軽量化を図れる。一方、本実施形態の保持部60は、検出コイル1のコイルボビン10の一端に取り付けられ、磁性体コア2を検出コイル1内に挿入するための開口61と、検出コイル1の中心軸周りに略180度離して開口61の周囲に設けられ、一対のガイドバー20が挿入されるガイド開口62とを有する。一対のガイドバー20は、図4(B)に示すように、検出コイル1の外側で検出コイルの軸方向にスライド可能となるようにガイド開口62によって保持される。
ガイド開口62内に挿入されたガイドバー20を検出コイル1の軸方向にスライド移動させることで、磁性体コア2の移動方向が検出コイル1の中心軸方向のみに規制され、検出コイル1内における磁性体コア2の移動方向がずれたり、傾いたりするのを防止できる。従って、磁性体コア2は検出コイル1の内表面に接触することなく、常に検出コイル1の中心軸上の軌道を安定に往復移動することが可能になるので、ビラリ現象に起因する検出コイル1のインピーダンス変化を防止することができる。また、ガイドバー20は検出コイル1の外部でスライド可能に保持されるので、検出コイル1の内径を大きく設計し直す必要がない。さらに、磁性体コア2の検出コイル1内への挿入量が最大の場合におけるポジションセンサの全長を短くできるという長所もある。尚、ガイド開口62からのガイドバー20の抜け落ちを防止するため、図4(B)に示すように、ガイド開口62に挿入された各ガイドバー20の先端付近にストッパー23を装着することが好ましい。
上記説明では、一対のガイドバー20を備えたガイド手段について説明したが、ガイドバーの数は1本であってもよい。例えば、図5(A)および図5(B)に示すように、磁性体コア2と略平行に延出する断面矩形形状の単一のガイドバー20が、磁性体コア2に連結部24を介して一体に形成されてもよい。この場合は、ガイドバー20を磁性体コア2と同じ材料で一体成形することで部品点数の削減を図れる。一方、保持部60は、検出コイル1のコイルボビン10の一端に取り付けられ、磁性体コア2を検出コイル1内に挿入するための円形の開口61と、開口61に隣接して設けられ、ガイドバー20が挿入される単一のガイド開口62とを有する。ガイドバー20は、検出コイル1の外側で検出コイルの軸方向にスライド可能となるようにガイド開口62によって保持されるので、この構成によっても上記と同様に、磁性体コア2のガイド効果を得ることができる。尚、ガイドバーの数は3本以上であってもよい。特に精度の高いガイド機能が求められる場合は、検出コイルの中心軸周りに90度づつ離して4本のガイドバーを設けることが好ましい。これにより、磁性体コアの移動方向のぶれを検出コイル1の中心軸周りにおいてより均等に防止することができる。
また、本実施形態の好ましい変更例として、図6(A)および図6(B)に示すガイド部と保持部とでなるガイド手段を採用することも好ましい。すなわち、このガイド手段は、ガイド部としての1対のガイドバー(20a、20b)がそれぞれ略矩形断面を有し、一方のガイドバー20aが挿入される矩形開口62aは、他方のガイドバー20bが挿入される矩形開口62bに対して検出コイル1の中心軸周りに略90度離して設けられる。また、一方の矩形開口62aの長手方向は他方の矩形開口62bの長手方向と略直交関係にあり、各矩形開口は、ガイドバーを挿入した時にぐらつきが生じない程度にガイドバーの矩形断面よりわずかに大きく形成されている。この場合は、保持部60の矩形開口どうし(62a、62b)が略直交関係に配置されているので、一対の矩形開口が検出コイル1の中心軸周りに略180度離してその長手方向が互いに平行になるように配置される場合に比して、磁性体コア2の移動方向のぶれ(遊び)を小さくできるという長所がある。要するに、少ない本数のガイドバーの使用にもかかわらず、磁性体コアの移動方向のぶれを検出コイル1の中心軸周りにおいてより効果的に防止することができるのである。尚、部品数低減の観点から、ガイドバー20を、連結部24を介して磁性体コア2と同じ材料で一体に形成することが好ましい。
(第3実施形態)
本実施形態は、上記した基本構成でなるポジションセンサにおいて、以下の構成のガイド部と保持部とでなるガイド手段を用いる点に特徴がある。すなわち、本実施形態の保持部60は、図7(A)および図7(B)に示すように、検出コイル1の一端に設けられ、磁性体コア2を挿入可能な開口61と、検出コイル1の中心軸周りに略180度離して設けられ、検出コイル1の軸方向と略平行方向に突出する一対の円柱突起63とを有する。一方、ガイド部は、磁性体コア2が連結され、円柱突起63を挿入可能なガイド開口25を有する略正方形状の連結板21と、被検出体との連結に使用される棒状突起22とを有する。一対の円柱突起63は、検出コイル1の外側で検出コイルの軸方向にスライド可能となるようにガイド開口25によって保持される。この場合は、第2実施形態の場合と同様に、円柱突起63がガイド開口25内をスライド移動することによって、磁性体コア2の移動方向が検出コイル1の中心軸方向のみに規制され、検出コイル1内における磁性体コア2の移動方向がずれたり、傾いたりするのを防止できる。また、本実施形態に固有の長所として、磁性体コア2に連結されるガイド部を軽量化できるので、被検出物への力学的負荷が小さい点が挙げられる。尚、第2実施形態と同様に、ガイド開口25からの円柱突起63の抜け落ちを防止するため、ガイド開口25に挿入された円柱突起63の先端付近にストッパー23を装着することが好ましい。
(第4実施形態)
本実施形態は、上記した基本構成でなるポジションセンサにおいて、以下の構成のガイド部と保持部とでなるガイド手段7およびケース6を用いる点に特徴がある。すなわち、本実施形態のケース6は、図8(A)に示すように、2分割可能な略直方体ケース(85、86)でなり、内部に検出コイル1を収容でき、一端に磁性体コア2を挿入可能な開口84が設けられている。ガイド部は、第2実施形態と同様に、磁性体コア2と略平行に延出する一対の円柱状のガイドバー20と、磁性体コア2とガイドバー20を連結する略正方形状の連結板21と、被検出体との連結に使用される棒状突起22とを有する。一対のガイドバー20は、図8(B)に示すように、直方体ケースの一対の側壁内に保持部として設けられるガイド孔65にスライド自在に保持される。本実施形態においては、略直方体ケースをベース85とケースカバー86とに2分割した状態において、これらの連結面にそれぞれ円弧状の細長溝(65a、65b)を設けてあり、ベース85とケースカバー86を一体化した時に前記したガイド孔65が形成されるようになっている。このような構成とすることで、ガイド孔65内にゴミや埃が入っても容易に清掃することができる。また、ガイド孔65を略直方体ケースの側壁内に設けたことで、ケース6自体を小型化できるとともに、必要に応じて、略直方体ケースの内表面と検出コイルの間の空間にシールド部材5を配置することもできる。あるいは、ケース6本体にシールド性能を持たせる場合は、強磁性体材料でケース6を形成することも好ましい。
このような構成でなるガイド手段によれば、ガイド孔65内に挿入したガイドバー20を検出コイル1の軸方向にスライド移動させることで、磁性体コア2の移動方向が検出コイル1の中心軸方向のみに規制され、検出コイル1内における磁性体コア2の移動方向がずれたり、傾いたりするのを防止できる。従って、磁性体コア2は検出コイル1の内表面に接触することなく、常に検出コイル1の中心軸上の軌道を安定に往復移動することが可能になり、ビラリ現象に起因する検出コイル1のインピーダンス変化を確実に防止することができる。また、ガイドバー20はケース6によって可動に保持されるので、ケース内部に収容される検出コイル1に設計変更の必要がない。さらに、第2実施形態の場合と同様に、磁性体コア2の検出コイル1内への挿入量が最大の場合におけるポジションセンサの全長を短くできるという長所がある。
(第5実施形態)
本実施形態は、上記した基本構成でなるポジションセンサにおいて、以下の構成のガイド部と保持部とでなるガイド手段を用いる点に特徴がある。すなわち、本実施形態のガイド部は、図9に示すように、磁性体コア2の一端に連結されるシャフト70と、シャフト70が連結され、内部に磁性体コアを収容可能な円筒状の外筒部材26とで構成される。外筒部材26は下端が開口しており、その内径は後述するケース6上部の外径よりわずかに大きく設計される。また、外筒部材26の上端には、シャフト70用の挿通孔を有する上板27が外周壁と一体に形成されている。したがって、シャフト70の下端と磁性体コア2の上端の連結箇所は外筒部材26の内側に位置し、シャフト70の上端と被検出体との連結箇所(図示せず)は外筒部材26の外側に位置する。尚、外筒部材26は、非磁性材料で形成してもよいが、シールド部材5と同様に鉄等の強磁性体金属を用いて形成すれば、磁性体コア2を磁束や輻射ノイズ等から防護することができる。
一方、本実施形態の保持部は、外筒部材26の内周面28が検出コイル1の軸方向にスライド可能に接触するケース6の外周面67によって提供される。ケース6の下部は、外筒部材26が接触する外周面67よりも大きな外径を有し、これらの境界部の段差は、磁性体コア2の検出コイル1への挿入量が最大であるときに外筒部材26の下端が接触するストッパー壁69として機能する。尚、外筒部材26とケース6の各々が円筒形状であり、これらの中心軸が一致するようにすれば、外筒部材26をケース6の軸周りに回転させることが可能になる。また、本実施形態のシールド部材5は、図3の場合と同様に、その軸方向の所定区間にスリット54を設けてその周方向が電気的不連続に形成されており、これによりコイルインピーダンスの直線性の向上を図っている。
このような構成でなるガイド手段によれば、外筒部材26をケースの外周面67に沿って検出コイル1の軸方向にスライド移動させることで、磁性体コア2の移動方向が検出コイル1の中心軸方向のみに規制され、検出コイル1内における磁性体コア2の移動方向がずれたり、傾いたりするのを防止でき、他の実施形態と同様に、ビラリ現象に起因する検出コイル1のインピーダンス変化を防止することができる。また、外筒部材26はケース6によって可動に保持されるので、ケース6内部に収容される検出コイル1に設計変更の必要はない。さらに、第2実施形態の場合と同様に、磁性体コア2の検出コイル1内への挿入量が最大の時におけるポジションセンサの全長を短くできるという長所がある。
(第6実施形態)
本実施形態は、上記した基本構成でなるポジションセンサにおいて、以下の構成のガイド部と保持部とでなるガイド手段を用いる点に特徴がある。すなわち、本実施形態のガイド部は、図10に示すように、磁性体コア2の一端に連結されるシャフト70と、シャフト70が連結され、内部に磁性体コアを収容可能な円筒状の内筒部材29とで構成される。内筒部材29は下端が開口しており、その外径は後述するシールド部材5の内径よりわずかに小さく形成される。また、内筒部材29の上端には、シャフト70用の挿通孔を有する上板が側壁と一体に形成されている。したがって、シャフト70の下端と磁性体コア2の上端の連結箇所は内筒部材29の内側に位置し、シャフト70の上端と被検出体との連結箇所(図示せず)は内筒部材29の外側に位置する。尚、内筒部材29の軸方向の所定区間にシールド部材5と同様にスリットを形成し、その周方向において電気的に不連続な構造とすれば、内筒部材29における渦電流の発生を防止できる点で好ましい。
一方、本実施形態の保持部は、内筒部材29の外周面が検出コイル1の軸方向にスライド可能に接触するシールド部材5の内周面によって提供される。本実施形態のシールド部材5は、筒状の第1シールド部51と、第1シールド部51の外表面に形成され、第1シールド部51を構成する金属材料よりも高導電率を有する金属めっき層53との2層構造でなるので、内筒部材29の外周面は、第1シールド部51の内周面に摺動可能に接触することになる。また、磁性体コア2の検出コイル1への挿入量が最大であるとき、内筒部材29の下端は、コイルボビン10の台座15の上面に接触する。したがって、コイルボビンの台座15をガイド手段のストッパーとして使用できる。
このような構成でなるガイド手段によれば、内筒部材29をシールド部材5の内周面に沿って検出コイル1の軸方向にスライド移動させることで、磁性体コア2の移動方向が検出コイル1の中心軸方向のみに規制され、検出コイル1内における磁性体コア2の移動方向がずれたり、傾いたりするのを防止でき、他の実施形態と同様に、ビラリ現象に起因する検出コイル1のインピーダンス変化を防止することができる。
また、図11に示すように、シールド部材5を内側に配置される筒状の第1シールド部51と、第1シールド部の外側に所定距離はなして配置される筒状の第2シールド部57とで形成し、上記した内筒部材29を、第1シールド部51と第2シールド部57の間の隙間59によってその軸方向にスライド可能に保持しても、上記実施形態と同様に、磁性体コア2のガイド機能を得ることができる。
また、検出コイル1の内径の若干の増加を伴う設計変形が必要になるが、図12に示すように、上記した内筒部材29の外径をできるだけ小さく設計し、その外周面が検出コイル1の内周面にスライド可能に接触するような構造とすれば、上記と同様に、磁性体コア2のガイド機能を得ることも可能である。
上記した実施形態においてケースやシールド部材は円筒形状を有しているが、角筒形状に形成してもよい。また、上記実施形態のポジションセンサは磁性体コアが直線軸上を移動する直線型(直線運動タイプ)であるが、本発明のガイド手段は、このような直線型以外のタイプ、例えば、磁性体コアが曲線軸上を移動する回転型(曲線運動タイプ)のポジションセンサにも等しく適用することができる。
(A)および(B)は、本発明の第1実施形態にかかるポジションセンサの分解斜視図および断面図である。 同ポジションセンサの駆動回路及び信号処理回路の一例を示すブロック図である。 第1実施形態の変更例にかかるポジションセンサの断面図である。 (A)および(B)は、本発明の第2実施形態にかかるポジションセンサのガイド手段の分解斜視図および完成斜視図である。 (A)および(B)は、第2実施形態の変更例にかかるガイド手段の分解斜視図および完成斜視図である。 (A)および(B)は、第2実施形態の別の変更例にかかるガイド手段の分解斜視図および完成斜視図である。 (A)および(B)は、本発明の第3実施形態にかかるポジションセンサのガイド手段の分解斜視図および完成斜視図である。 (A)および(B)は、本発明の第4実施形態にかかるポジションセンサのガイド手段の分解斜視図および完成斜視図である。 本発明の第5実施形態にかかるポジションセンサの断面図である。 本発明の第6実施形態にかかるポジションセンサの断面図である。 第6実施形態の変更例にかかるポジションセンサの断面図である。 第6実施形態の別の変更例にかかるポジションセンサの断面図である。
符号の説明
1 検出コイル
2 磁性体コア
3 駆動回路
4 信号処理回路
5 シールド部材
6 ケース
7 ガイド手段
10 コイルボビン
11 巻胴部
12 導線
13 第1鍔部
14 第2鍔部
15 台座
51 第1シールド部
53 金属めっき層
70 シャフト
71 軸受部材
72 円筒部
73 フランジ
74 カバー

Claims (13)

  1. 筒状の検出コイルと、前記検出コイル内を移動可動な磁性体コアと、前記検出コイルに一定交流電流もしくは一定交流電圧を提供する駆動回路と、前記検出コイル内における磁性体コアの移動によって生じる検出コイルのインピーダンス変化を所定の電気信号に変換する信号処理回路と、前記磁性体コアに連結されるガイド部および前記ガイド部をスライド可能に保持する保持部とでなるガイド手段とを含み、前記ガイド手段は、前記ガイド部の保持部に対するスライド移動によって前記磁性体コアが検出コイルの内表面に接触することなく検出コイル内を移動するように形成され、上記ガイド部は、磁性体コアと略平行に延出する少なくとも1つのガイドバーを有し、前記保持部は、前記検出コイルの一端に設けられ、磁性体コアが挿入される開口と、前記開口の周囲で前記少なくとも1つのガイドバーが挿入されるガイド開口とを有し、前記ガイド開口に挿入された前記少なくとも1つのガイドバーは、検出コイルの外側で検出コイルの軸方向に移動可能であって、上記少なくとも1つのガイドバーは一対のガイドバーであり、前記ガイドバーの一方が挿入されるガイド開口は、前記ガイドバーの他方が挿入されるガイド開口に対して検出コイルの中心軸周りに略90度離れて位置することを特徴とするポジションセンサ。
  2. 上記一対のガイドバーが挿入されるガイド開口は略矩形形状を有し、一方のガイド開口の長手方向は他方のガイド開口の長手方向と略直交関係にあることを特徴とする請求項1に記載のポジションセンサ。
  3. 上記ガイド開口に挿入された上記少なくとも1つのガイドバーの先端付近に装着され、上記ガイド開口からのガイドバーの抜け落ちを防止するストッパーをさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のポジションセンサ。
  4. 上記少なくとも1つのガイドバーは、磁性体コアと同じ材料で一体に形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポジションセンサ。
  5. 筒状の検出コイルと、前記検出コイル内を移動可動な磁性体コアと、前記検出コイルに一定交流電流もしくは一定交流電圧を提供する駆動回路と、前記検出コイル内における磁性体コアの移動によって生じる検出コイルのインピーダンス変化を所定の電気信号に変換する信号処理回路と、前記磁性体コアに連結されるガイド部および前記ガイド部をスライド可能に保持する保持部とでなるガイド手段とを含み、前記ガイド手段は、前記ガイド部の保持部に対するスライド移動によって前記磁性体コアが検出コイルの内表面に接触することなく検出コイル内を移動するように形成され、上記検出コイルが内部に収容され、一端に磁性体コアを挿入可能な開口を有するケースを含み、上記ガイド部は、磁性体コアと略平行に延出する少なくとも1つのガイドバーを有し、前記保持部は、前記ケース内において前記少なくとも1つのガイドバーを検出コイルの外側で検出コイルの軸方向にスライド可能に保持することを特徴とするポジションセンサ。
  6. 上記少なくとも1つのガイドバーは、前記ケースの側壁に検出コイルの軸方向に沿って形成される孔によってスライド自在に保持されることを特徴とする請求項に記載のポジションセンサ。
  7. 上記ケースは、強磁性体材料で形成されることを特徴とする請求項5又は6に記載のポジションセンサ。
  8. 筒状の検出コイルと、前記検出コイル内を移動可動な磁性体コアと、前記検出コイルに一定交流電流もしくは一定交流電圧を提供する駆動回路と、前記検出コイル内における磁性体コアの移動によって生じる検出コイルのインピーダンス変化を所定の電気信号に変換する信号処理回路と、前記磁性体コアに連結されるガイド部および前記ガイド部をスライド可能に保持する保持部とでなるガイド手段とを含み、前記ガイド手段は、前記ガイド部の保持部に対するスライド移動によって前記磁性体コアが検出コイルの内表面に接触することなく検出コイル内を移動するように形成され、上記ガイド部は、磁性体コアの一端に連結される棒状部材と、前記棒状部材に連結されるとともに内部に磁性体コアが収容される外筒部材とを含み、上記保持部は、内部に上記検出コイルが配置され、前記外筒部材の内表面が上記検出コイルの軸方向においてスライド可能に接触する外表面を有する内筒部材を含むことを特徴とするポジションセンサ。
  9. 上記内筒部材は、強磁性体材料で形成されることを特徴とする請求項8に記載のポジションセンサ。
  10. 上記内筒部材と外筒部材の一方は、その軸方向におけるある区間において断面略C字形状を有することを特徴とする請求項8又は9に記載のポジションセンサ。
  11. 筒状の検出コイルと、前記検出コイル内を移動可動な磁性体コアと、前記検出コイルに一定交流電流もしくは一定交流電圧を提供する駆動回路と、前記検出コイル内における磁性体コアの移動によって生じる検出コイルのインピーダンス変化を所定の電気信号に変換する信号処理回路と、前記磁性体コアに連結されるガイド部および前記ガイド部をスライド可能に保持する保持部とでなるガイド手段とを含み、前記ガイド手段は、前記ガイド部の保持部に対するスライド移動によって前記磁性体コアが検出コイルの内表面に接触することなく検出コイル内を移動するように形成され、上記検出コイルの周囲に配置される筒状のシールド部材を含み、上記ガイド部は、磁性体コアの一端に連結される棒状部材と、前記棒状部材に連結されるとともに内部に磁性体コアが収容される筒状部材とを含み、前記筒状部材の外表面は検出コイルの軸方向にスライド可能に上記保持部としての前記シールド部材の内表面と接触することを特徴とするポジションセンサ。
  12. 上記シールド部材と筒状部材の一方は、その軸方向におけるある区間において断面略C字形状を有することを特徴とする請求項11に記載のポジションセンサ。
  13. 筒状の検出コイルと、前記検出コイル内を移動可動な磁性体コアと、前記検出コイルに一定交流電流もしくは一定交流電圧を提供する駆動回路と、前記検出コイル内における磁性体コアの移動によって生じる検出コイルのインピーダンス変化を所定の電気信号に変換する信号処理回路と、前記磁性体コアに連結されるガイド部および前記ガイド部をスライド可能に保持する保持部とでなるガイド手段とを含み、前記ガイド手段は、前記ガイド部の保持部に対するスライド移動によって前記磁性体コアが検出コイルの内表面に接触することなく検出コイル内を移動するように形成され、上記ガイド部は、上記磁性体コアの一端に連結される棒状部材と、前記棒状部材に連結されるとともに磁性体コアが内部に収容される筒状部材とを含み、上記保持部は、内部に検出コイルが配置される内筒と、前記内筒の周囲に隙間を介して配置される外筒とを含み、前記筒状部材は、外筒と内筒の間の前記隙間に上記検出コイルの軸方向にスライド自在に保持されることを特徴とするポジションセンサ
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