JP4681177B2 - ダイナミックコーティング - Google Patents
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Description
[関連出願への相互参照]
この出願は、1999年8月21日出願の米国仮出願シリアル番号60/150,167号からの優先権を主張する。
【0002】
【技術分野】
この発明は重合体に関する。特に、この発明は、キャピラリ電気泳動において有用な重合体に関する。そのような重合体は、キャピラリ電気泳動のために用いられるキャピラリの内側面のダイナミックコーティングとして用いられ得、そのようなキャピラリ内に含有される媒体としても有用である。この発明は、そのような重合体を作るための方法と、そのような重合体コーティングおよび/または媒体を含むキャピラリとにさらに関する。
【0003】
【発明の背景】
過去10年の間に、キャピラリ電気泳動(CE)は、その汎用性および必要な量の少なさによって有力な分析法に発展した。CEは迅速かつ効率的な分離を提供し、従来のスラブゲル電気泳動を上回る以下の利点を与える。
【0004】
a) CEにおいては熱放散が非常に効率的であり、ジュール熱が最小化される。これにより、温度勾配が小さいことが保証され、したがってピークの広がりが低減される。これらの効果により、(典型的には400V/cmまでの)強い電界を用いることができ、したがってランの時間および拡散を低減し、このことも、より小さなピーク幅をもたらす。
【0005】
b) CEは、吸収、レーザ誘起蛍光(LIF)、質量分析法、化学ルミネセンス、ボルタンメトリなどのさまざまな検出法と両立する。DNA分離の場合、CEは既存の生化学との十分な両立性も与える。
【0006】
c) CEシステムは、さまざまな試料フォーマット(たとえば、エッペンドルフチューブ、マイクロタイタープレートなど)から直接におよび、単一のセルからすら注入可能である。
【0007】
d) 分離プロセスを完全に自動化することができる。分離マトリックスおよび試料を自動的に注入することができ、したがって、ゲルの注型および試料の装填の、時間のかかる手順を回避する。
【0008】
e) マルチキャピラリ装置は試料を並行して分析する可能性を与える。
これらのプラスの特徴にもかかわらず、CEの分野において改良の余地が存在し続ける。分析時間の再現性を改良することは特に重要である。CEにおける検体の有効移動度(μeff)は、バッファの組成および温度に依存する一定値である。他方では、見掛けの移動度の再現性がより低いことがしばしばである。というのも、電気浸透移動度(μeo)は、より予測不可能な態様でランごとに異なる可能性があるからである。キャピラリの内側面と検体との相互作用は電気浸透流(EOF)の変化に大きく寄与する。DNAおよびSDS−タンパク質複合体の分析を含むものなどの多数のCEの用途が、減じられたEOFから利益を被る。たとえば、DNAの分析では、キャピラリからの分離マトリックスの移動を防止しかつ、キャピラリ表面へのタンパク質汚染物および染料の吸着を回避するには、EOFの抑制が必要である。
【0009】
シリカキャピラリの表面特性を制御するためにいくつかの方法が開発された。そのような方法は、好適な特徴を備えるバックグラウンド電解質を用いること、ランニングバッファに含まれる重合添加剤を用いてキャピラリ表面をダイナミックコーティングすることおよび共有結合シラノール誘導体化によってキャピラリ表面をコーティングすることを含む。水溶液からの重合体の吸着によってできる多数の異なるダイナミックコーティングが説明されてきたが、これらのコーティングの共通の問題は、単に水で洗浄することで、キャピラリ壁から重合体を容易に除去できてしまうことである。したがって、他の方法で安定化されなければ、これらのコーティングは、少量の重合体をランニングバッファに溶解して、水によって表面から除去された重合体を置き換え可能なときしか、EOFの抑制に効率的でない。
【0010】
シリカマイクロチャネル上で化学誘導体化を行なうことと関連する困難が、マイクロチップ技術などの革新的な技術の発展に対する大きな障害を表わしている。96ものキャピラリを同時に扱わなければならない多数キャピラリアレイ技術は、非常に単純かつ信頼性の高いコーティング手順を必要とする。したがって、有機溶媒の使用、高粘度溶液および上昇された温度を必要としないコーティング手順に対する強い科学的および工業的関心が存在する。
【0011】
【発明の概要】
この発明は、キャピラリ電気泳動における電気浸透流を抑制する非荷電水溶性重合体の使用に関する。主題の重合体はキャピラリ表面に吸着して、ランニングバッファへの一切の重合体の添加なしにEOF抑制を達成する、非常に親水性の高いダイナミックコーティングを形成する。この発明のコーティングはキャピラリ表面への親和性を有し、これは、45℃、pH8.5の8Mの尿素を含むランニングバッファ中で、電界下で約20時間の連続使用にわたって続き得る。主題の重合体は、キャピラリカラム内に含まれる分離媒体としても有用である。このコーティングおよび媒体は、タンパク質およびDNAなどのさまざまな生体分子の電気泳動分離に関する用途に特に好適である。
【0012】
この発明において有用な重合体としては、アクリルアミドおよびメタクリルアミドのさまざまな単量体のさまざまな誘導体と、さまざまなグリシジル基を有する単量体(たとえばジメチルアクリルアミドおよびアリルグリシジルエーテル)との共重合体−エポキシポリ(DMA)−や、
アクリルアミドおよびメタクリルアミドの単量体のさまざまな誘導体と、さまざまなアリル基を有する炭水化物およびさまざまなグリシジル基を有する単量体(たとえばアリルβ−D−ピラノシド(典型的にはβ−D−グルコピラノシド)またはアリルβ−D−フラノシドおよびアリルグリシジルエーテル)との共重合体−エポキシポリ(AG−AA)や、
さまざまなアクリルアミドおよびメタクリルアミドと、さまざまなアリル基を有する炭水化物と、さまざまなグリシジル基を有する単量体と、さまざまなジオール基を有する単量体(たとえば、アクリルアミドと、アリルβ−D−ピラノシド(典型的にはβ−D−ガラクトピラノシドまたはN−アリルグルコンアミド)またはアリルβ−D−フラノシドと、アリルグリシジルエーテルと、アリルオキシ−1,2−プロパンジオール)とを含む4種の異なる単量体の共重合体−エポキシポリ(AGal−AA−APD)がある。
【0013】
この発明は、上記重合体でコーティングされるおよび/または充填されるキャピラリと、そのようなキャピラリを用いて生体分子を分離するための方法とにも関する。
【0014】
【発明を実行するための最良モード】
この発明は、
1)キャピラリおよびマイクロチップ電気泳動による生体分子の分離における電気浸透流と壁−検体の相互作用とを抑制する中性の重合体であって、かつ
2)キャピラリおよびマイクロチップ電気泳動による一本鎖および二本鎖DNA分子のためのDNAふるいマトリックスとしての中性の重合体の使用を扱う。
【0015】
EOFを抑制する上述の重合体の使用について、この発明の重合体は、骨格からぶら下がるオキシラン基を有するさまざまな組成の共重合体である。重合体は、過硫酸アンモニウムおよびTEMEDによって触媒される、水中の単量体のラジカル重合によって得られる。
【0016】
共重合体は、ジメチルアクリルアミドおよびアリルグリシジルエーテルなどの2つの異なる単量体単位を含む。これに代えて、共重合体は、3つもしくはそれ以上の異なる単量体単位(たとえば、アクリルアミド、アリル単糖(グルコピラノシドもしくはガラクトピラノシドもしくはアリルβ−D−フラノシドもしくはN−アリルグルコンアミド)およびアリルグリシジルエーテル)または;4つの重合された単量体(たとえば、アクリルアミド、アリル単糖、アリルグリシジルエーテルおよびアリルオキシ−1,2−プロパンジオール)を含んでもよい。それらの単量体どうしの組成(以下の表1を参照)は、吸着特性を増すように最適化されている。
【0017】
ポリ(DMA)は、イソプロパノールなどの連鎖移動剤の存在する中でまたは存在しない中で重合プロセスを実行することにより、異なるサイズの鎖長で作製することができる。これらの重合体の吸着特性に関する我々の研究は、ある時間にわたって安定したキャピラリコーティングを達成するには、重合体の長さが極めて重要なパラメータであることを示している。我々のデータは、連鎖移動剤の存在しない中で作製された長鎖ポリ(DMA)が他のいかなる重合体よりも優れた吸着特性を有することを示している。これは、他のより親水性の高い重合体に対してよりもポリ(DMA)に対して、水がより劣った溶媒であることだけでなく、この重合体の構造がシリカ上の吸着部位でより高い数の水素架橋を形成するようなものであることが原因かもしれない。
【0018】
しかしながら、多くの用途で有用ではあるとはいえ、疎水性コーティングはタンパク質に対しては推奨されない。以前の研究では、大部分のタンパク質が、疎水性重合体と相互作用しかつ分離の効率性および再現性に対して劇的な結果を及ぼし得る疎水性区画を有することを実証した(キアリ他(Chiari et al.)、Anal. Chem., 68 (1996) 2731)。相互作用が引き起こすピークプロファイルへの影響は、マスクされていないシラノールの存在またはより一般的には固定された電荷の存在による影響と同様である。吸着特性を親水性と共存させるため、この発明は、オキシランおよび/またはグルコース単位を有するアルキル骨格からなる非常に親水性の高い重合体を合成することを提案する。重合体骨格からぶら下がるエポキシ基は吸着を劇的に向上させ、いかなる重合体もバックグラウンド電解質(BGE)に加えることなく、ダイナミックコーティングされたキャピラリを用いる可能性をもたらす。そのような少量のオキシラン置換基がそのような劇的な態様で重合体の特性を変化させる理由はおそらくは、壁シラノールと重合体オキシラン基との間に水素結合(二次相互作用)が生じるからである。オキシラン基は限られた加水分解安定性しか有しないが、それらの加水分解副産物(ジオール)ですら、壁シラノール基との水素結合を形成しやすい。その結果、これらの重合体の吸着特性は優れたままである。オキシラン基は、糖ヒドロキシル基を有する隣接する鎖どうしの架橋も生じる可能性があり、このことが吸着コーティングの安定性も増すことができる。しかしながら、それは、重合体の長期にわたる保存の間の不溶性の問題も招き得る。
【0019】
この発明の1つの実施例に従うと、0.001から2%(w/v)の範囲、典型的には0.1%(w/v)の量の重合体が、水または、燐酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、塩化ナトリウムなどの、イオン強度の高い水性媒質に溶解される。次に重合体は上述の溶液からシリカ表面に吸着され、体積粘性に影響を与えることなく、電気二重層近くの液体の粘度の上昇をもたらす。キャピラリ(またはチップ状基板などの同様のマイクロチャネル)上に重合体をコーティングしてもよく、次にキャピラリを電気泳動手順に用いる。コーティングは十分に安定しているため、各々の電気泳動分離の前にリフレッシュする必要はない。これに代えて、重合体は分離媒体(たとえば分離マトリックス)内に含まれてもよい。分離媒体中には、重合体は、0.001から10%(w/v)の範囲の濃度で含まれる。いくつかの適用例では、ふるいマトリックスとして単独で重合体を用いてもよい。重合体は、分離媒体のすべての中に含まれてもよくまたは、最初の1つもしくは2つの電気泳動分離においてのみ用いられてもよい。これらのいくつかの分離からのコーティングは、100またはそれ以上の分離の間保持される。コーティング重合体は100またはそれ以上の分離の後に分離媒体に含まれて、効果的にキャピラリを再コーティングしてもよい。重合体コーティングを含む分離媒体を用いた1つまたはいくつかの配列決めランの後、キャピラリを効果的に再コーティングし、再び100よりも多くの分離のために再利用してもよい。吸着キャピラリコーティングは、10分から24時間までの可変の時間、室温で水溶液から行なわれ、EOFを0.2×10-8m2/Vsの値よりも下に減じる。EOFは、pH8.5、20mMのBicine−Trisバッファ中で測定される。
【0020】
高いイオン強度を有する水性の媒体を用いてコーティング重合体溶液を用いることは、コーティングされたキャピラリの表面特性を劇的に変化させる。これは、塩を加えたときのコーティング溶液中の重合体構造の違いのためである可能性があり、キャピラリチャネルへの親水性官能基の露出により、壁との疎水性相互作用の広まりをもたらす。
【0021】
キャピラリ壁への、この発明の重合体の吸着は10分以内で起こる。吸着の程度は、1組の特定の条件下でEOFの低減を観察することによって間接的に測定された。EOFは、ウィリアムズ(Williams)およびバイ(Vigh)によって最近報告された(Anal. Chem. 68, 1996, 1174-1180)キャピラリ電気泳動における高速化された電気浸透測定を提供する方法により、25mMのBicine−Trisバッファ、pH8.5、25℃、キャピラリ50または75μmIDにおいて測定された。上に報告された条件下では、この発明の重合体は、EOFを0.2×10-4m2/Vsの値にまで低く抑制することができる。
【0022】
この発明の重合体が作製する各種コーティングを、(pH8.5、TAPS−TRIS EDTA、8Mの尿素などの)さまざまなアルカリ性バッファ中で、(線状ポリアクリルアミドなどの)ふるいマトリックスを使用しておよび使用せずに、少なくとも45℃まで温度を上げて、ランニングバッファへの重合体の添加なしに、少なくとも30時間の間、用いることができる。我々の知る限りでは、キャピラリ電気泳動のための、すべての現在公知の吸着コーティングは、特に他の方法で安定化されなければ、バックグラウンド電解質(BGE)への重合体の添加によって動作して、ポリ(エチレン)酸化物を除き、水分子による壁面からの重合体の置換を回避する(イキ(Iki)およびヨン(Yeung)、Journal of Chromatography A, 731, 1996, 273-282)。しかしながら、この重合体に基づくコーティング手順は、各ランの前にキャピラリのコーティングを必要とする。7よりも高いpHではその有効性は実証されず、吸着されたコーティングの安定性に関するデータが与えられなかった。非イオン性重合体の吸着に基づくすべての他の方法は、シラン化されたカラム、熱処理または有機溶媒および蒸発などの特別な技術を必要とする(Gilges, Kleemiss and Shomburg, Anal. Chem. 66 (1995) 287; Busch, Kraak and Poppe, J. Chromatogr. A., 695 (1995) 287; Ng, Lee, Li, J. Chromatogr A., 659 (1994) 427)。
【0023】
この重合体は分離媒体としても用いてもよくまた、一般的に公知の充填技術を用いて、コーティングされたまたはコーティングされていないキャピラリカラムの内側に充填してもよい。特に、さまざまな共重合体を作製するのに用いられる単量体の1つであるアリルグリシジルエーテルは、マスクされたヒドロキシル官能基を含む。他のヒドロキシル基を含まない共重合体中でのその存在は、それらの親水性特性を強く向上させる。重合体骨格からぶら下がっているエポキシ官能基の、酸または塩基によって触媒された加水分解により、ヒドロキシル基が作られる。エポキシド基からのヒドロキシル基の生成は、ヒドロキシル官能基を有する単量体を直接重合することよりも有利である。なぜなら、後者はラジカル重合において連鎖移動活性を有し、その結果、短鎖重合体を形成することは公知だからである。重合体の分子量が、そのふるい特性、特にDNA配列決定において極めて重要な役割を果たすことは周知である。エポキシ基を重合体鎖上に導入することは、重合体の吸着および親水特性を増すだけでなく、(重合体の成長を阻害せずに)重合が完了された後、ヒドロキシル官能基を潜在的に生成し得る官能基を導入することにもなる。エポキシ単量体は、加水分解によって親水基を生成可能な各種官能基の中から例として選択されたものである。たとえば、3M kDaのMwを有する加水分解されたエポキシポリ(DMA)を、コーティングされていないキャピラリ中のDNAのためのDNAふるいマトリックスとして、CEで用いることができる。そのふるい能力は、例の1つに示されるように、同じ分子量を有するポリ(DMA)の能力とは大きく異なっている。
【0024】
ジメチルアクリルアミドおよびアリル−グリシジルエーテル(またはこの化合物の加水分解されたジオール)の共重合体は、0.05から0.5%w/vの重合体溶液を含む重合体溶液でキャピラリまたは他のマイクロチャネルをインキュベートすることによって生成され得る。結果としてできるコーティングされたキャピラリを再コーティングしたりまたは分離媒体(たとえば分離マトリックス)中に重合体を含んだりすることなく、何百回もの配列決定ランに用い得る。重合体はシリカ表面に対して独自の親和性を有するため、重合体を分離マトリックスに含む必要はない。
【0025】
この発明の共重合体は、ジメチルアクリルアミド(DMA)および第2の共重合された単量体の共重合体を含み、共重合体はジメチルアクリルアミドよりも親水性が高い。ダイナミックコーティングは、ジメチルアクリルアミドおよび少なくとも第2の共重合された単量体の共重合体を含んでもよく、第2の共重合された単量体は、共重合体の疎水性をポリ(ジメチルアクリルアミド)よりも低くする。ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、N,N−アルキル置換されたアクリルアミドなどの他の重合体も、この発明に従うダイナミックコーティングとして用い得ることができると考えられる。
【0026】
重合体のさまざまな組合せをコーティングおよび分離媒体として用いて、特定の用途のための分離およびEOF条件を最適化し得る。この重合体でコーティングされたおよび/または分離媒体としてのこの重合体で充填されたキャピラリは、荷電分子、特にタンパク質およびDNAなどの大きな生体分子の分離に好適である。
【0027】
以下の例は例示の目的のためのみのものであり、いかなる態様でも添付の請求項を限定するように用いられるものではない。
【0028】
例
例1:ポリ(DMA)の合成
異なる相対的分子量Mw230,000およびMw3,000,000の線状ポリ(DMA)を従来の方法を用いて合成する。減じられた鎖長のポリ(DMA)は、生成物の分子量を制御するため、連鎖移動剤として2−プロパノールを用いて合成される。新たに蒸留されたN,N−ジメチルアクリルアミドの溶液(1g)が9.7mLの水に溶解され、30分間真空下で脱気される。次に反応容器にイソプロパノール(0.3mL)を加える。次に、水中10%(v/v)のN,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン(TEMED)100μLおよび水中40%(w/v)の過硫酸アンモニウム10μLを加える。混合物は50℃で1時間反応される。一切の反応されなかった単量体および汚染物を除去するため、反応混合物は、シグマ(Sigma)の12000分子量分離透析膜を用いて水に対して透析される。溶液は凍結乾燥されて0.8gの白色の固体を生じる。同様の手順を採って、イソプロパノールの存在しないところで長鎖ポリ(DMA)を作製する。各種重合体の平均分子量(Mw)はGPC−LSによって定量される。
【0029】
重合体試料は、2g/lの濃度で0.1MのNaNO3および0.05%のNaN3を含む溶液に溶解された。分析のため、50μLの重合体試料がウォーターズアライアンスシステム(Waters Alliance system)(マサチューセッツ州ミルフォード)に注入され、0.5mL/分の流量で0.1MのNaNO3および0.05%のNaN3を含む移動相を有するウルトラヒドロゲル(Ultrahydrogel)2000カラム(マサチューセッツ州ミルフォード)を用いるSECによって重合体を分別した。重合体ゾーンは、オンライン多角度レーザ光散乱(MALLS)検出器ドーン(Dawn)(ワイアットテクノロジー(Wyatt Technology)、カリフォルニア州サンタバーバラ)および屈折率(RI)検出器ウォーターズ(Waters)2410(マサチューセッツ州ミルフォード)を用いて検出された。RI検出器からの信号を用いて、別個に定められたように、0.147ml/mgであるdndcの値を用いて、クロマトグラムの各スライス中の重合体濃度を定量した。ASTRAソフトウェア(ワイアットテクノロジー、カリフォルニア州サンタバーバラ)を用いてMALLSデータを処理した。
【0030】
例2:オキシラン基を有する重合体の合成
すべての重合反応は、窒素送込チューブおよび添加用漏斗を備える、二本首丸底フラスコの中で行なわれる。指定量の単量体(表1)を蒸留水に溶解し、次に、精製したN2ガスでパージした後、TEMED(0.14%v/v)および過硫酸アンモニウム(0.05%w/v)の溶液を加えて反応を触媒する。混合物は一晩室温で重合される。次に、メタノールを溶液に加えることによってエポキシポリAG−AAが沈殿され、一方で、エポキシポリ(DMA)が水に対して直接に透析される。一切の反応しなかった単量体および汚染物を除去するため、重合体は水に再溶解され、シグマの12000分子量分離透析膜を用いて水に対して透析される。溶液を凍結乾燥して白色の固体を作製する。
【0031】
【表1】
【0032】
表中、AA=アクリルアミド
AG=アリルβ−D−グルコピラノシド
Agal=アリルβ−D−ガラクトピラノシド
AE=アリルグリシジルエーテル
DMA=ジメチルアクリルアミド
APD=アリルオキシ−1,2−プロパンジオール
例3:コーティング手順
キャピラリ前処理: 50μmI.D.キャピラリが、10分から1時間の範囲の期間、0.1MのNaOHでまず前処理され、その後、脱イオン水で5−45分の洗浄を行なった。
【0033】
線状重合体の動的吸着: 特に明示されなければ、DI水中または適切な塩溶液中の重合体の0.1%(w/v)溶液を、10分から2時間の間、室温で3atmの窒素圧下で強制的にキャピラリを通す。溶液は10分から12時間(典型的には10分)の間キャピラリの中に留まることを許され、その後、3atmの窒素圧下でキャピラリを水で洗浄することによって除去される。
【0034】
キャピラリ再生成: 10分間0.1MのNaOH溶液でキャピラリを洗浄することによってコーティングが再生成され、その後、上に報告されたように、重合体の動的吸着を行なう。
【0035】
例4:コーティング速度(kinetic)
キャピラリ表面にダイナミックコーティングを生成するのに必要な時間は、例3に報告されたようにキャピラリを処理することによって調査される。脱イオン水中の各種重合体の0.1%(w/v)溶液は、10から600分にわたる時間の間、キャピラリの中に留まることを許される。その後、キャピラリは、例3に報告されたように空にされ、上に報告されたように、pH8.5、20mMのBicine−trisバッファ中でEOFが測定される。
【0036】
図1は、重合体と表面との間の接触の時間へのEOFの依存性を示す。図面にはっきりと示されるように、短鎖ポリ(DMA)を除いて、わずか10分でEOFの大幅な低減が達成される。さらなる接触の期間はいかなる大幅な抑制ももたらさない。
【0037】
例5:ダイナミックコーティングされたキャピラリの分解速度
例3に記載されたように、2シリーズのキャピラリがコーティングされる。第1のシリーズのキャピラリは10分間重合体でコーティングされる。第2のシリーズのキャピラリは24時間の間コーティングされる。キャピラリはDNA配列決定で現在用いられているのと同様の条件下で、すなわち、100mMのTAPS−TRIS、EDTAバッファ、8Mの尿素および45℃で分解される。この実験の目的は、10分の動的吸着によって作製されたコーティングの安定性が、24時間重合体溶液で表面を平衡化することによって作製されたコーティングに匹敵するか否かを調査することである。図2および図3に示されるように、エポキシポリ(DMA)および長鎖ポリ(DMA)の寿命は非常に類似しており、ヒドロキシル官能基を含む重合体よりも長い。図2および図3はまた、短鎖ポリ(DMA)およびエポキシポリ(AG−AA)を除き、重合体と表面との間の接触時間に依存する安定性の差がないことも示す。
【0038】
例6:コーティング重合体溶液のイオン強度に対する表面特性の依存性
コーティングされたキャピラリの特性に対する、コーティング重合体溶液中のさまざまな塩の影響は、疎水性のアニオン洗剤であるN−エチル−N−[(ヘプタデカフルオロオクチル)−スルホニル]グリシン(FC129)を用いたキャピラリの洗浄の後にEOFを測定することによって調査される。吸着されコーティングされたキャピラリのEOFは、15psiの圧力を加えることによる、5分間のFC129の1mM溶液を用いたキャピラリの洗浄の前および後に測定される。洗剤は負に荷電されるため、それが表面に吸着すると、疎水性相互作用により、もとは中性にコーティングされた壁面上にEOFを生成する。0.5Mの塩化ナトリウム、0.05Mのリン酸ナトリウム、0.9Mの硫酸アンモニウムなどの異なる塩溶液に重合体が吸着ステップの間に溶解されたという唯一の相違があるものの、例3に記載の条件を用いて、長さ45cmの50μmIDのキャピラリがエポキシ−ポリ(DMA)でダイナミックコーティングされる。図4に示されるように、異なる塩の添加により洗剤の吸着が減少し、こうしてコーティングの親水性を劇的に向上させた。この例は、コーティング溶液中の重合体構造上に適用することにより、いかなる両親媒性吸着重合体の特性も、疎水性からより親水性の高いものに調製できる可能性を示唆する。
【0039】
例7:重合体吸着溶液の組成の関数としての、吸着コーティングの安定性
例3に報告されたように、水または0.92Mの硫酸アンモニウムに溶解されたエポキシポリ(DMA)および加水分解されたエポキシポリ(DMA)重合体でコーティングされた2−2キャピラリは、DNA配列決定で現在用いられる条件と同様の条件下で、すなわち、100mMのTAPS−TRIS、EDTAバッファ、8Mの尿素および45℃で分解される。この実験の目的は、イオン強度が異なる溶液からの動的吸着によって作製されたコーティングの安定性が同じであるか否かを調査することである。図5に示されたように、硫酸アンモニウム溶液から吸着されたエポキシポリ(DMA)および加水分解されたエポキシポリ(DMA)の両者のEOFは、水から吸着された同じ重合体のEOFよりも低い。
【0040】
例8:ダイナミックコーティングされたキャピラリ中のさまざまなDNAサンプルの電気泳動分離
例3に記載の条件を用いて、長さ45cm、75μmのキャピラリがエポキシポリ(DMA)重合体でダイナミックコーティングされる。1.5%(w/v)のヒドロキシエチルセルロース(ヒューレットパッカード(Hewlett Packard))をふるいマトリックスとして用いて、Taps−Tris−EDTAの100mMのランニングバッファ中でpH8.5で、さまざまなサイズのDNAラダー標準が分離される。印加される電圧は−8kVであった。図6に示された結果は、DNAふるいマトリックスとして用いられる他の重合体と組合せて、DNAサンプルの電気泳動のためにこの発明のダイナミックコーティングされたキャピラリを用いることの実現可能性を示す。
【0041】
例9:エポキシポリ(DMA)の酸性加水分解
例2に報告されたように合成されたエポキシポリ(DMA)重合体溶液30mLが、前もって60℃に暖められた1.25Mの硫酸溶液120mLにさらなる精製なしに加えられた。添加後の溶液の組成は1Mの硫酸中0.8w/vの重合体である。反応混合物は、温度を60℃に維持しながら、6時間静かに攪拌される。反応の終わりに、例3に報告されるように、透析によって重合体を精製する。
【0042】
例10:エポキシポリ(DMA)吸着コーティングされたキャピラリ中での、加水分解されたエポキシポリ(DMA)をふるいマトリックスとして用いる際の、さまざまなDNAサンプルの電気泳動分離
例3に記載の条件を用いて、長さ45cm、75μmIDキャピラリがエポキシポリ(DMA)重合体でダイナミックコーティングされる。2%(w/v)の加水分解されたエポキシポリDMAをふるいマトリックスとして用いて、Taps−Tris−EDTAの100mMのランニングバッファ中でpH8.5で、さまざまなサイズのDNAラダー標準が分離される。印加される電圧は−8kVであった。図7に示される結果は、加水分解されたエポキシポリ(DMA)をDNA電気泳動のためのDNA分離マトリックスとして用いることの実現可能性を示す。
【0043】
例11:コーティングされていないキャピラリ中での、加水分解されたエポキシポリ(DMA)をふるいマトリックスとして用いる際の、さまざまなDNAサンプルの電気泳動分離
2%(w/v)の加水分解されたエポキシポリ(DMA)をふるいマトリックスとして用いて、pH8.5の、Taps−TRIS−EDTAの100mMのランニングバッファで充填された、長さ45cm、75μmIDの石英ガラスキャピラリ中で、さまざまなサイズのDNAラダー標準が分離される。印加される電圧は−8kVであった。図8に示される結果は、コーティングされていないキャピラリ中でのDNA電気泳動のためのDNA分離マトリックスとして、加水分解されたエポキシポリ(DMA)を用いることの実現可能性を示す。この結果は、キャピラリ壁へのこの発明の重合体の自己吸着特性を示す。
【0044】
例12:100から1000bpにわたる、ポリ(DMA)および加水分解されたエポキシポリ(DMA)中の二本鎖DNAフラグメントの電気泳動移動度の比較
100から1000bpのサイズ範囲にわたる二本鎖DNAフラグメントのサイズに対する移動度が図9に報告される。2本の曲線が意味するのは、pH8.5、100mMのTAPS−TRIS、2mMのEDTAバッファ中の、両者とも3000kDaのMwを有する2%(w/v)ポリ(DMA)および加水分解されたエポキシポリ(DMA)溶液中で得られた移動度データである。分離条件は例8のとおりである。
【0045】
例13:DNA配列決定のためのふるいゲルを収容する、ダイナミックコーティングされたキャピラリアレイの調製
16の個別の(75μmID、長さ64cm(有効長さ44cm))キャピラリを含むキャピラリアレイが、モレキュラーダイナミクス(Molecular Dynamics)のMegaBACE 1000(R)DNAシーケンサを用いて、エポキシ−ポリ−DMAでダイナミックコーティングされる。アレイは、0.1MのNaOHで15分間まず前処理され、その後、脱イオン水で2回の高圧(1000psi)および2回の低圧(400psi)洗浄を行なう。2回の高圧(1,000psi)充填を5−5秒間用いることにより、0.1%(w/v)の重合体溶液を強制的にアレイに通す。重合体溶液は10分間アレイの中に留まることを許され、その後、2回の高圧(1,000psi)および2回の低圧(400psi)濯ぎを用いて、脱イオン水でアレイを洗浄することにより除去される。次に、ダイナミックコーティングされたアレイは、連続する圧力濯ぎを用いて、バックグラウンド電解質(pH8.5のTAPS−TRIS、EDTA、8M尿素溶液)で濯がれる。次にアレイは、200秒高圧濯ぎ(1,000psi)を用いて、0.3%線状ポリアクリルアミド(LPA)ゲルマトリックスで充填され、20分間平衡化される。平衡化の後、アレイに10kVを印加することにより、5分間のプレランが行なわれる。
【0046】
例14:ダイナミックコーティングされたキャピラリを用いたDNA配列決定
例13に記載のように、バックグラウンド電解質(pH8.5のTAPS−Tris、EDTA、8M尿素溶液)および線状ポリアクリルアミドふるいゲルマトリックス(0.3%w/v)で充填されたダイナミックコーティングされたキャピラリアレイが調製される。70%のホルムアミドおよび1mMのEDTA中のDNA M13の試料が5kVで40秒間注入され、MegaBace−1000(R)DNAシーケンサを用いて配列される。分離電圧は10kVであり、配列決定温度は45℃であった。ダイナミックコーティングされたキャピラリアレイを用いて、600を上回る平均読出長さを毎回決まって達成することができる。
【0047】
例15:DNA配列決定条件下での、ダイナミックコーティングされたキャピラリの安定性の研究
DNA配列決定における、非共有結合で結合されたアレイの安定性を研究するため、例14に記載のものと同じ条件を用いて、連続したDNA配列決定ランを行なう。各アレイごとの16のキャピラリの平均読出長さは、行なわれたランの数の関数としてグラフにされる。約200ランの後、アレイは、例13に記載のアレイコーティング手順を繰返すことによって再コーティングされる。ダイナミックキャピラリコーティングは、キャピラリ表面の再コーティングなしにまたはバックグラウンド電解質中に重合体添加を有することなく、200よりも多くの連続配列ラン(300時間を超える)の間安定している。この時間の後、簡単な再コーティング手順がもとのアレイ性能を回復することができる。コーティングされたキャピラリの性能は700の塩基よりも長い読出長さを実現し、平均の読出長さは、200を超える配列ランについては、500の塩基を上回る。
【0048】
この発明のさまざまな実施例が上に詳細に説明されるが、この発明はそのような特定の例に限定されるものではない。当業者にはさまざまな変更が容易に明らかになり、それらは以下の添付の請求項の精神および範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 さまざまな重合体コーティングの安定性に対するコーティング時間の影響を示す図であり、例3に記載のように50μmのキャピラリが前処理され、さまざまな重合体の0.1%(w/v)溶液を用いて、異なる時間(10から600分)の間平衡化された、図である。
【図2】 45℃でpH8.5のTAPS−TRIS、EDTA、8M尿素溶液中、さまざまな重合体の動的吸着によってコーティングされたキャピラリの経時的な分解を示す図であり、キャピラリは、キャピラリカラム内に重合体溶液を10分間流すことによってコーティングされた、図である。
【図3】 45℃でpH8.5のTAPS−Tris、EDTA、8M尿素溶液中、上記図2に示されたのと同じ重合体の動的吸着によってコーティングされたキャピラリの経時的な分解を示す図であり、キャピラリは、キャピラリカラム内に重合体溶液を10分間流し、その後、キャピラリ表面と重合体との間で24時間の接触をさせることによってコーティングされた、図である。
【図4】 異なる塩の溶液からのエポキシポリ(DMA)の吸着によって作製されたキャピラリを、アニオン洗剤であるFC129の1mM溶液で洗浄した後のEOFを報告する図である。
【図5】 45℃でpH8.5のTAPS−Tris、EDTA、8M尿素溶液中の、エポキシ−ポリ−DMAおよび加水分解されたエポキシ−ポリ−DMAコーティングされたキャピラリの分解を示す図であり、キャピラリは、DI水および0.92Mの硫酸アンモニウムで調製された重合体溶液で10分間キャピラリカラムを流すことによってコーティングされた、図である。
【図6】 ヒドロキシプロピルセルロースをふるいマトリックスとして用いる、エポキシ−ポリ−DMAコーティングされたキャピラリの中のさまざまなサイズのDNAラダーの電気泳動分離を示す図である。
【図7】 加水分解されたエポキシ−ポリ−DMAをふるいマトリックスとして用いる、エポキシ−ポリ−DMAコーティングされたキャピラリの中のさまざまなサイズのDNAラダーの電気泳動分離を示す図である。
【図8】 加水分解されたエポキシ−ポリ−DMAをふるいマトリックスとして用いる、コーティングされていないキャピラリの中のさまざまなサイズのDNAラダーの電気泳動分離を示す図である。
【図9】 コーティングされていないキャピラリ中のポリ(DMA)および加水分解されたエポキシポリ(DMA)の中で分離された二本鎖DNAフラグメントの移動度を比較する図であり、2つの重合体のMwは3000kDaである、図である。
Claims (17)
- 生体高分子試料のキャピラリ電気泳動分離で用いられるシリカキャピラリのためのダイナミックコーティングであって、ダイナミックコーティングは、少なくとも第1および第2の共重合された単量体を含む少なくとも1つの共重合体を含み、前記第1の単量体は、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−一置換アクリルアミド、N−一置換メタクリルアミド、N,N−二置換アクリルアミドおよびN,N−二置換メタクリルアミドからなる群から選択され、前記第2の単量体は、グリシジル基を有する単量体、ジオール基を有する単量体およびアリル基を有する炭水化物単量体からなる群から選択され、前記共重合体は、0.001から10%w/vの間の濃度で生体高分子試料のキャピラリ電気泳動分離用の分離媒体中に存在する、ダイナミックコーティング。
- ダイナミックコーティングは、少なくとも第1、第2および第3の共重合された単量体を含み、前記第3の単量体は、第2の単量体とは異なるジオール基を有する単量体である、請求項1に記載のダイナミックコーティング。
- 共重合体は、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体およびアリルβ−D−グルコピラノシド単量体の共重合体と、
ジメチルアクリルアミド単量体およびアリルグリシジルエーテル単量体の共重合体と、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体およびアリルβ−D−ガラクトピラノシド単量体の共重合体と、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体およびN−アリルグルコンアミド単量体の共重合体と、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体、アリルβ−D−グルコピラノシド単量体およびアリルオキシ−1,2−プロパンジオール単量体の共重合体と、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体、アリルβ−D−ガラクトピラノシド単量体およびアリルオキシ−1,2−プロパンジオール単量体の共重合体と、
ジメチルアクリルアミド単量体およびアリルオキシ−1,2−プロパンジオール単量体の共重合体と、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体、グルコン酸のN−アリルアミド単量体およびアリルオキシ−1,2−プロパンジオール単量体の共重合体とからなる群から選択される、請求項1に記載のダイナミックコーティング。 - アリルグリシジルエーテル上のエポキシ基は、ジオールを形成するように開環している、請求項3に記載のダイナミックコーティング。
- 生体高分子試料のキャピラリ電気泳動分離で用いられるダイナミックコーティングされたシリカキャピラリであって、
シリカキャピラリと、
ダイナミックコーティングとを含み、前記コーティングは、少なくとも第1および第2の共重合された単量体を含む少なくとも1つの共重合体を含み、前記第1の単量体は、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−一置換アクリルアミド、N−一置換メタクリルアミド、N,N−二置換アクリルアミドおよびN,N−二置換メタクリルアミドからなる群から選択され、前記第2の単量体は、グリシジル基を有する単量体、ジオール基を有する単量体およびアリル基を有する炭水化物単量体からなる群から選択され、前記共重合体は、0.001から10%w/vの間の濃度で生体高分子試料のキャピラリ電気泳動分離用の分離媒体中に存在する、ダイナミックコーティングされたシリカキャピラリ。 - ダイナミックコーティングは、少なくとも第1、第2および第3の共重合された単量体を含み、前記第3の単量体は第2の単量体とは異なるジオール基を有する単量体である、請求項5に記載のダイナミックコーティングされたシリカキャピラリ。
- 第2の単量体はグリシジル基を有する単量体であり、前記共重合体は、第2の単量体とは異なるグリシジル基を有する単量体を第4の共重合された単量体として含む、請求項6に記載のダイナミックコーティングされたシリカキャピラリ。
- 共重合体は、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体およびアリルβ−D−グルコピラノシド単量体の共重合体と、
ジメチルアクリルアミド単量体およびアリルグリシジルエーテル単量体の共重合体と、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体およびアリルβ−D−ガラクトピラノシド単量体の共重合体と、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体およびN−アリルグルコンアミド単量体の共重合体と、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体、アリルβ−D−グルコピラノシド単量体およびアリルオキシ−1,2−プロパンジオール単量体の共重合体と、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体、アリルβ−D−ガラクトピラノシド単量体およびアリルオキシ−1,2−プロパンジオール単量体の共重合体と、
ジメチルアクリルアミド単量体およびアリルオキシ−1,2−プロパンジオール単量体の共重合体と、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体、グルコン酸のN−アリルアミド単量体およびアリルオキシ−1,2−プロパンジオール単量体の共重合体とからなる群から選択される、請求項5に記載のダイナミックコーティングされたシリカキャピラリ。 - アリルグリシジルエーテル上のエポキシ基は、ジオールを形成するように開環している、請求項8に記載のダイナミックコーティングされたシリカキャピラリ。
- 前記コーティングの共重合体は、前記シリカキャピラリ内に含まれる分離媒体内に含まれる、請求項5に記載のダイナミックコーティングされたシリカキャピラリ。
- シリカキャピラリ内の電気浸透を抑制する方法であって、
ダイナミック共重合体吸着剤を含む液体でシリカキャピラリを充填するステップを含み、前記共重合体は、少なくとも第1および第2の共重合された単量体を含む少なくとも1つの共重合体を含み、前記第1の単量体は、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−一置換アクリルアミド、N−一置換メタクリルアミド、N,N−二置換アクリルアミドおよびN,N−二置換メタクリルアミドからなる群から選択され、前記第2の単量体は、グリシジル基を有する単量体、ジオール基を有する単量体およびアリル基を有する炭水化物単量体からなる群から選択され、さらに
生体高分子を含む試料を前記シリカキャピラリの一方端に加えるステップと、
試料がシリカキャピラリを通って移動するに従って生体高分子が分離されるように、前記シリカキャピラリを通して電流を導通するステップとを含み、液体は、0.001から10%w/vの濃度でダイナミック共重合体吸着剤を含む、方法。 - 液体は生体高分子試料のキャピラリ電気泳動分離用の分離媒体を含む、請求項11に記載の方法。
- 共重合体をシリカキャピラリに加えた後および試料を加える前に、方法は、少なくとも10分間シリカキャピラリ内で共重合体をインキュベートするステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
- ダイナミック共重合体吸着剤は、少なくとも第1、第2および第3の共重合された単量体を含み、前記第3の単量体は第2の単量体とは異なるジオール基を有する単量体である、請求項11に記載の方法。
- 第2の単量体はグリシジル基を有する単量体であり、前記共重合体は、第2の単量体とは異なるグリシジル基を有する単量体を第4の共重合された単量体として含む、請求項14に記載の方法。
- 共重合体は、燐酸ナトリウム、硫酸アンモニウムまたは塩化ナトリウムを含む水性媒体に溶解される、請求項11に記載の方法。
- ダイナミック共重合体吸着剤は、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体およびアリルβ−D−グルコピラノシド単量体の共重合体と、
ジメチルアクリルアミド単量体およびアリルグリシジルエーテル単量体の共重合体と、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体およびアリルβ−D−ガラクトピラノシド単量体の共重合体と、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体およびN−アリルグルコンアミド単量体の共重合体と、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体、アリルβ−D−グルコピラノシド単量体およびアリルオキシ−1,2−プロパンジオール単量体の共重合体と、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体、アリルβ−D−ガラクトピラノシド単量体およびアリルオキシ−1,2−プロパンジオール単量体の共重合体と、
ジメチルアクリルアミド単量体およびアリルオキシ−1,2−プロパンジオール単量体の共重合体と、
アクリルアミド単量体、アリルグリシジルエーテル単量体、グルコン酸のN−アリルアミド単量体およびアリルオキシ−1,2−プロパンジオール単量体の共重合体とからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
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