JP4678853B2 - 光情報記録再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光の干渉縞を記録媒体に記録することにより高密度・大容量の情報の記録が可能な、ホログラムを用いる光情報記録再生装置に関する。
今日、世の中はマルチメディア時代に入り、記録媒体に対して記録を行う記録装置や記録媒体に対して記録及び再生を行う記録再生装置の必要性は重要度を増しており、その記録密度も年々上昇している。光情報記録媒体においても、CD(コンパクトディスク)から、DVD(Digital versatile disc)、そしてBlueRay(ブルー・レイ)ディスクといった進歩が見られる。光情報記録媒体における進歩に対応して、ディスクを用いた光情報記録装置及び光情報記録再生装置においても使用する光の波長の短波長化により記録密度を上昇させてきている。近年では、ホログラフィックメモリという新しい記録方式が提案されている。ホログラフィックメモリは、記録すべき情報に応じたホログラムを記録媒体中に形成することにより、情報の記録を行うものである。ホログラムを使用することの特徴から、多重記録が可能であって、隣接するホログラムが相互に重なり合う部分を有していてもこれらのホログラムから独立して情報を再生できる。したがって、ホログラフィックメモリでは、従来の光情報記録媒体では得られないような高記録密度を達成することができる。
ホログラフィックメモリについては、例えば非特許文献1において解説がなされている。図25は、ホログラフィックメモリによる従来の記録再生装置であって、コリニア方式と呼ばれる同軸タイプのホログラフィックメモリシステム(光情報記録再生装置)の光学系を説明している。
この光情報記録再生装置は、例えばディスク状であるホログラム記録媒体216に対して情報の記録及び再生を行うものである。具体的には、情報によって変調された信号光と情報によっては変調されていない参照光とを同時に記録媒体216に照射して干渉させることによって、記録媒体216内に体積ホログラムを形成し、情報を記録する。また、弱い参照光を記録媒体216に照射することによって、体積ホログラムの再生像を取得し、情報を再生する。なお、体積ホログラムとは、記録媒体の体積ホログラムとは、記録媒体の厚み方向も積極的に利用し、3次元的に干渉縞を書き込む方式であり、厚みを増やす事で、回折効率を高め、多重記録を用いて記録容量を増大する方式である。デジタル体積ホログラムとは、体積ホログラムと同様の記録方式を用いつつも、記録する画像情報は2値化したデジタルパターンに限定したホログラム記録方式である。
図示された光学系は、情報の記録及び再生に用いるレーザ光を発生する第1の光源201と、信号光を変調するための空間光変調素子(spacial light modulator;以下、SLMと略記する)204と、再生光を検出するための2次元の受光素子219を備えている。
[記録]
まず、上記光学系を用いて、ディスク状の記録媒体216に対して記録を行う場合について説明する。
緑色レーザ等からなる第1の光源201から出射された光束は、コリメータ202によって平行光束とされ、ミラー203を経由し、空間光変調素子204を照明する。図25に示したものでは、SLM204として、DMD(Deformable Mirror Device)が使用されている。このようなSLM204は、2次元に配置された多数の光変調素子(画素)を有し、各画素ごとに「0」、「1」を表わすことができるようになっている。SLM204において、「1」の情報を表わす画素で反射された光は、記録媒体216の方向へ反射され、「0」の情報を表わす画素で反射された光は記録媒体216の方向へ反射されない。コリニア方式のホログラフィックメモリシステムで用いられるSLM204では、その中央部分が、情報光206を変調する部分とされており、それを環状に取り巻く部分は、参照光205を変調する部分となっている。
SLM204において「1」の情報を表わす画素で反射された情報光206及び参照光205は、いずれも、偏光ビームスプリッタ(以下、PBSと略記する)207をP偏光で透過する。そして、第1のリレーレンズ208、ミラー209、第2のリレーレンズ210、ダイクロイックビームスプリッタ(以下、DBSと略記する)211を経由して記録媒体216に向けられる。DBS211の通過後、1/4波長板(以下、QWPと略記する)212を透過して円偏光(例えば、右回りの円偏光)に変換された参照光205と情報光206は、ミラー213で反射されて、焦点距離Fの対物レンズ214に入射する。SLM204上に表示されたパターンは、第1及び第2のリレーレンズ208、210により、対物レンズ214からFだけ手前に中間像を形成する。これにより、SLM204上のパターン像(図示せず)、対物レンズ214、記録媒体216がいずれもFの距離だけ離れて配置される、4F光学系が構成される。
ディスク状の記録媒体(ホログラムディスク)216は、スピンドルモータ215上に回転可能に保持されている。対物レンズ214によって、参照光205と情報光206は記録媒体216に集光され、干渉して干渉縞を形成する。記録媒体216中の高分子材料には、この記録時の干渉縞パターンが屈折率分布として記録され、その結果、デジタル体積ホログラムが形成される。SLM204により、記録すべき情報に応じて情報光206を変調すれば、記録媒体216に、その情報に応じたデジタル体積ホログラムが形成される。特に、SLM204の情報光領域において、記録すべき情報に応じて画素ごとに変調を行えば、記録媒体216に、そのような画素数に応じた情報量を有するデジタル体積ホログラムが形成されることとなる。なお、記録媒体216中には、反射膜が設けられている。
光情報記録再生装置には、ホログラム化された光情報の記録再生を行う第1の光源201以外に、記録媒体216に対する感光性のない赤色レーザ等からなる第2の光源220が設けられている。この第2の光源220を用いて、記録媒体216の反射膜を基準面として、記録媒体216の変位を高精度に検出することが可能である。これより、記録媒体216に面ブレや偏心が発生しても、光サーボ技術を用いてダイナミックに記録スポットを記録媒体面に追従させることが可能となり、高精度に干渉縞パターンを記録することができる。以下、このようなトラッキングについて、簡単に説明する。
赤色レーザ等からなる第2の光源220から出射された直線偏光光束は、ビームスプリッタ(以下、BSと略記する)221を透過し、レンズ222で平行光束とされ、ミラー223とDBS211で反射されて、記録媒体216に向けられる。QWP212を透過し、円偏光(例えば、右回りの円偏光)に変換された光束は、ミラー213で反射されて対物レンズ214に入射して、記録媒体216の反射膜に微小な光スポットとして集光される。反射された光束は逆回りの円偏光(例えば、左回りの円偏光)となり、対物レンズ214に再入射して平行光束とされ、ミラー213で反射されてQWP212を透過して、往路での偏光とは垂直な直線偏光光束に変換される。DBS211で反射された光束は、往路と同様にミラー223、レンズ222を経由し、BS221で反射されて、光検出器224に導かれる。光検出器224は、複数の受光面を有していて、反射面の位置情報を検知する、この検知結果に基づいて対物レンズ214のフォーカスとトラッキングを行うことができる。このようなフォーカス及びトラッキングは、CDやDVDなどを用いる従来からよく知られた光情報記録再生装置において行われるものと同様のものである。
[再生]
次に、上記光学系を用いて、記録媒体216に記録されている情報の再生を行う場合について説明する。第1の光源201から出射された光束は、記録時と同様にSLM204を照明する。再生時は、SLM204の参照光205を変調する部分のみが「1」の情報を表示し、情報光206を変調する部分はすべて「0」の情報を表示する。したがって、参照光205の部分の画素で反射された光だけが、記録媒体216の方向へ反射され、情報光206は記録媒体216の方向へ反射されない。
記録時と同様に参照光205は、円偏光(例えば、右回りの円偏光)となって記録媒体216に集光され、記録されている干渉縞(デジタル体積ホログラム)から情報光を再生する。記録媒体216中の反射膜で反射された情報光は、逆回りの円偏光(例えば、左回りの円偏光)となり、対物レンズ214に再入射して平行光束とされ、ミラー213で反射されてQWP212を透過して、往路での偏光とは垂直な直線偏光光束(S偏光)に変換される。この時、対物レンズ214からFの距離に再生されたSLM204の表示パターンの中間像が形成される。
DBS211を透過した光束は、第2のリレーレンズ210、ミラー209、第1のリレーレンズ208を経由してPBS207に向けられる。PBS207で反射された光束は、空間光変調素子SLM204と共役の位置に、SLM204の表示パターンの中間像として再結像される。この位置には開口217が予め置かれていて、情報光の周辺部にある不要な参照光が遮蔽される。そして、レンズ218により、再結像された中間像は、CMOSセンサ等の受光素子219上に、情報光の部分のみのSLM204の表示パターンを形成する。これにより、不要な参照光205が受光素子219に入射しないので、S/N(信号対ノイズ比)の良い再生信号が得られる。
結局、この光情報記録再生装置では、記録すべき情報を2次元デジタルパターン情報に展開し、この2次元デジタルパターン情報によって情報光が変調される。この処理により、記録情報が2次元空間の光強度分布画像情報となった情報光が生成される。そして情報光と参照光とを干渉させることによって、その干渉縞が記録媒体に記録される。再生時には、参照光を照射する事で再生される光強度分布画像情報から2次元デジタルパターン情報を抽出し、デコードする。このデジタル処理により、S/N比の劣化による再生誤り率の低下を抑えることが可能となり、また、2値化データをコード化してエラー訂正を行うことで、極めて忠実に、記録情報を再現することが可能となる。
上述したコリニア方式のホログラフィックメモリシステムでは、情報光と参照光とが角度を持たない同軸上の光学配置を有するので、1つの対物レンズを用いて記録再生を行うことができる。そのため、情報光と参照光とを別々の光路から記録媒体に照射させる2軸2光束干渉方式と比較して、光学系が簡単になるという利点を有する。また、反射膜を有する記録媒体の構造により、ディスク状の記録媒体の片面側に光学系を配置することができる利点を有する。
堀米 秀嘉ほか、「離陸間近のホログラフィック媒体 2006年に200Gバイトを実現」、日経エレクトロニクス第891号、第105〜114頁、2005年1月17日
ところで、上述した従来の光情報記録再生装置では、2次元の空間光変調素子とレーザ光源から空間光変調素子に入射する光束との位置関係には、光源、レンズ、ビームスプリッタなどの部材の温度による形状変化などの要因により、ずれが生じることがある。また、この種の光情報記録再生装置では、レーザ光源を交換することが想定されるが、このような光源の交換の際の物理的な位置の再現性が不十分であることによっても、空間光変調素子と光束との位置関係にずれが生じ得る。このようなずれが起きると、参照光と情報光とによって記録媒体に干渉縞(体積ホログラム)を形成する際に、干渉縞の形成に必要な適正な光量が確保できなくなったり、本来形成されるべき干渉縞が一部欠損したりする。その結果、記録媒体に誤ったホログラムパターンが記録されることにもなり、また、記録媒体から情報を再生する際に、誤った再生光を検出してしまうことにもなる。誤った再生光の検出は、再生誤りの発生に直結する。
そこで本発明の目的は、空間光変調素子に入射する光束と空間光変調素子との位置関係にずれが生じるばあいであっても、そのずれを補正でき、あるいは補償できる光情報記録再生装置を提供することにある。
本発明の光情報記録再生装置は、情報光と参照光との干渉によって生じる干渉縞を記録媒体に形成することにより情報を記録媒体に記録するともに、干渉縞が形成された記録媒体に参照光を照射して情報の再生を行う光情報記録再生装置において、光源と、変調信号に応じて反射光の強度が変化する複数の変調素子を有し、光源から出射された光束の少なくとも一部を変調して情報光とするための空間光変調素子と、参照光と情報光を記録媒体の所定の深さで干渉させるための光学系と、光源から参照光を記録媒体の所定の深さに当てて、干渉縞から情報光を再生して再生された情報光を取り出す光学系と、2次元の受光素子と、取り出された情報光を受光素子へ導入する光学系と、空間光変調素子に入射する光束の照射される位置のずれを検出するずれ量検出素子と、ずれ量検出素子での検出された位置ずれ量に基づき、空間光変調素子における情報光を変調する領域の位置と光束との位置ずれとを補正する手段と、を有し、ずれ量検出素子として受光素子が用いられており、空間光変調素子と受光素子とが同一の基板に一体的に形成されており、基板において受光素子の複数の画素を覆う層間絶縁膜上に複数の変調素子が配置されることによって空間光変調素子は基板の受光素子が形成される表面に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の光情報記録装置は、情報光と参照光との干渉によって生じる干渉縞を記録媒体に形成することにより情報を前記記録媒体に記録する光情報記録装置において、光源と、変調信号に応じて反射光の強度が変化する複数の変調素子を有し、光源から出射された光束の少なくとも一部を変調して情報光とするための空間光変調素子と、参照光と情報光を記録媒体の所定の深さで干渉させるための光学系と、空間光変調素子に入射する光束の照射される位置のずれを検出するずれ量検出素子と、ずれ量検出素子での検出された位置ずれ量に基づき、空間光変調素子における情報光を変調する領域と光束との位置ずれとを補正する手段と、を有し、ずれ量検出素子として2次元の受光素子が用いられており、空間光変調素子と受光素子とが同一の基板に一体的に形成されており、基板において受光素子の複数の画素を覆う層間絶縁膜上に複数の変調素子が配置されることによって空間光変調素子は基板の受光素子が形成される表面に配置されていることを特徴とする。
本発明の光情報記録再生装置において、補正する手段は、例えば、検出された位置ずれ量をフィードバックすることによって補正するものである。また、空間光変調素子としては、複数の画素を有して有効画素をそれぞれ参照光用画素及び情報光用画素として機能させることが可能な構成を有するものを用いることが好ましい。このような空間光変調素子を用いた場合には、空間光変調素子の有効画素の領域が、検出された位置ずれ量に基づいた位置に応じて、参照光用の領域と情報光用の領域とに分けられるようにすることにより、位置ずれの補正を行うことができる。
位置ずれの補正のための具体的な構成としては、有効画素領域内の各画素に対して信号を書き込むためのシフトレジスタを設けられている場合に、シフトレジスタにおけるスタート位置を補正することにより位置ずれが補正されるようにするものや、あるいは、空間光変調素子の位置を入射光束に対して物理的に移動させる手段を有するものなとが、挙げられる。
本発明においては、空間光変調素子と受光素子とが同一基板上に一体的に形成された変調/受光素子を用いることが好ましい。このような変調/受光素子において、空間光変調素子と受光素子との位置関係としては、基板上に空間光変調素子と受光素子とを縦方向に配置するものと、横方向に配置するものとがある。縦方向に配置する場合には、空間光変調素子が光源側に配置されるように空間光変調素子と受光素子が積層され、空間光変調素子における画素ピッチと受光素子における画素ピッチとが一致して空間光変調素子における画素と受光素子における対応する画素とが光源から入射する光の軸に沿って配置され、空間光変調素子に入射した光の少なくとも一部が受光素子に向けて透過するようにする。これに対して横方向に配置する場合には、空間光変調素子と受光素子は、空間光変調素子における画素と受光素子における対応する画素とが、光源から入射する光の軸に沿って重ならないように、相互に隣接して配置するようにする。
本発明において、空間光変調素子としては、変調信号に応じて反射光の強度が変化する複数の変調素子を有するものを用いることが好ましい。そのような変調素子は、例えば、光源からの光を反射する反射電極と、反射電極より光源側に空間を介して配置され、光源からの光に対してある割合で透過させ残りは反射する機能を有する半透過膜とを有し、反射電極と半透過膜との間隔を制御することによって光源からの光の反射率が変化する素子である。あるいは変調素子は、反射型液晶素子である。
すなわち本発明は、空間光変調素子に照射される光束にあわせて、空間光変調素子での情報光・参照光として変調する領域の位置を移動させている。それにより、光源からの光束のずれによる記録誤り・再生誤りの発生が抑えられる。
本発明によれば、空間光変調素子に対して入射光の光軸がずれる、あるいは揺らいだ場合であっても、そのようなずれや揺らぎを検出する素子でずれ量を検出し、検出した位置ずれ量に応じて補正することができるため、常時、空間光変調素子における入射光と変調信号の表示エリアの相対位置関係を初期設定と同様に保持することができる。
本発明の光情報記録再生装置では、光束のずれ量を検出するために、典型的にはイメージセンサとして構成されるずれ量検出素子の分だけ、半導体チップで構成される素子が1つ増加するが、ホログラム再生用の受光素子をずれ量検出素子として用いることも可能であり、その場合は、従来のものに比べて半導体チップの数が増えることがない。特に、空間光変調素子と受光素子とを同一基板上において一体化させて設けることにより、そのような半導体チップの数を2個から1個へ半減させることができる。空間光変調素子とCMOSセンサなどの受光素子とは、それらを製造するための半導体プロセスの各工程が、ほとんど同じであるので、工程数の増加を伴うことなく、これらの素子の機能を一度に作りこむことが可能である。その結果、光束の位置ずれ補正という機能が追加されたにもかかわらず、光情報記録再生装置として、光学系をより簡単なものとすることが可能となって、設置面積を小さくすることができるようになる。また、記録媒体への書き込みと記録媒体からの読み出しとをほぼ同じ軸上で行うことができることから、書き込み用の光学系と読み出し用の光学系との間の位置ずれが本質的になくなり、両者間の光学系のずれの調整が不要になる。
次に、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明における位置ずれの補正の概念について、説明する。ホログラフィックメモリシステムにおいては、種々の要因によって、2次元の空間光変調素子(SLM)に入射する光束と空間光変調素子との位置関係にずれが生じ得る。本発明は、このずれを補正し、あるいは補償しようとするものである。以下、図1〜図3を用いて、位置ずれの補正について説明する。
図1は、SLMへの入射光束とSLMとの位置関係が設計通りである場合を示している。図1(a)に示すように、2次元のSLMは正方形の有効画素領域を備え、この有効画素領域内にはマトリクス状に多数の画素が配置されている。入射光束は円形であって、その直径はSLMの有効画素領域よりも小さくなっている。位置関係が設計通りであれば、有効画素領域の中心に向かって入射光束があたることになる。「背景技術」の欄で述べたように、SLMには、情報光領域とそれを取り囲む参照光領域が設定されるが、これらの情報光領域及び参照光領域の配置の例が、図1(b)において情報光用画素の領域及び参照光用画素の領域として示されている。ここでは、図示水平方向、垂直方向と示すように、座標を設定するものとする。図1(c)は、位置関係が正確な場合における、入射光束と、情報光領域及び参照光領域の関係を示している。参照光領域の外周は円に沿っており、この円の直径は、入射光束の外周の円の直径よりもやや小さくなっている。位置関係が正確であれば、入射光束の外周の円と参照光領域の外周の円とは同心であって、入射光束の円に参照光束の円が完全に含まれることになる。
これに対し、図2は、入射光束とSLMとの間に位置ずれが生じた場合を示している。図2(a)では、SLMの有効画素領域の中心に対して入射光束がずれてあたっているところを示している。この場合であっても、図2(b)に示すように、情報光領域及び参照光領域は、図1(b)の場合と同じく、SLMの有効画素領域の中心点を中心として配置している。その結果、図2(c)に示すように、入射光束は情報光領域及び参照光領域に対して変位してあたることになり、特に、参照光領域の一部には、入射光束はあたらないようになる。この状態であると、記録媒体に対して入射すべき参照光の一部が欠落することになるので、記録時であれば本来のホログラム情報を記録できなくなり、また、再生時であれば、記録されている正常なホログラムを再生できなくなる。
そこで本実施形態では、入射光束における位置ずれを検出し、その位置ずれ量をフィードバックしてその位置ずれ量に基づいて補正を行うことにより、入射光束と、情報光領域及び参照光領域との位置ずれが起こらないようにしている。図3はこの補正を説明する図である。図3(a)は、図2(a)と同じく、空間光変調素子の有効画素領域の中心からずれて入射光束があたっていることを示している。そこで、本実施形態では、入射光束の位置ずれの方向と大きさとを検出した上で、検出した方向と大きさだけ、図3(b)に示すように、空間光変調素子における情報光領域及び参照光領域の位置もずらすようにしている。その結果、図3(c)に示すように、入射光束に対しては、情報光領域及び参照光領域が正常な位置関係にあるようになる。その結果、記録時にあっては正常な記録を行うことができるようになり、再生時においても正常な再生を行うことができるようになる。
本発明において、空間光変調素子としては、例えば、「背景技術」の欄で述べたDMDや、後述する反射型光干渉変調素子、あるいは反射型液晶素子(LCOD;liquid crystal on silicon)を用いることができる。いずれの空間光変調素子を用いる場合であっても、情報光および参照光用の変調情報は、画素ごとに与えられるようになっている。空間光変調素子においては、有効画素領域の周辺に水平方向用及び垂直方向用のシフトレジストが配置されており、それらのシフトレジスタに対して、各画素を「1」、「0」のいずれの状態にするかの情報が、例えば、電圧の情報として書き込まれる。そして、これらのシフトレジスタに格納されたデータに基づいて各画素を駆動することによって、それぞれの画素が「1」、「0」にいずれかの状態となるようになっている。そこで、シフトレジスタからの読み出しのスタート位置を検出したずれ量に応じて変化させることにより、空間光変調素子における情報光領域及び参照光領域の位置を実効的にシフトさせることができ、入射光束のずれに応じた補正を行うことができるようになる。
空間光変調素子としてDMDを用いる場合、「1」とされた画素では、ミラーが正規の反射方向を向き、「0」とされた画素ではミラーが正規の反射方向以外の方向を向き、正規の反射方向を向いた画素からの光だけが記録媒体に向けられる。反射型光干渉変調素子の場合であれば、「1」とされた画素では、干渉による反射率が高くなり、「0」とされた画素では低くなり、そのような反射型光干渉変調素子からの反射光が記録媒体に向けられる。反射型液晶素子の場合には、「1」とされた画素では、液晶のリターデーションの制御により偏光板・検光板のとの関係で白表示となり、「0」の画素では逆に黒表示となり、白表示の画素からの光が記録媒体に向けられることになる。
次に、第1の実施形態の光情報記録再生装置の光学系に関して説明する。本実施形態の光情報記録再生装置では、空間光変調素子と受光素子とを別個に設けてもよいし、空間光変調素子と受光素子とを同一の半導体基板上に一体化した変調/受光素子として設けてもよい。また、この光情報記録再生装置は、入射光束と空間光変調素子との位置関係のずれを検出するずれ量検出素子を有するが、変調/受光素子を用いる場合には、変調/受光素子と別個に設けてもよいし、変調/受光素子をずれ量検出素子としても機能させてもよい。空間光変調素子と受光素子とを別個に設ける場合には、ずれ量検出素子は、空間光変調素子や受光素子とは別個に設けられる。
図4〜図9は、第1の実施形態の光情報記録再生装置の光学系を説明するものである本実施形態の光情報記録再生装置は、例えばディスク状であるホログラム記録媒体186に対して、体積ホログラムの書き込みによって情報の記録を行い、体積ホログラムの再生像を取得することによって情報の再生を行うものである。図示された光学系は、情報の記録及び再生に用いるレーザ光を発生する第1の光源と、信号光を変調するための空間光変調素子(SLM)と再生光を検出するための2次元の受光素子とを一体的に設けた変調/受光素子(SLM/CMOS)と、変調/受光素子に入射する光束の変調/受光素子に対するずれ量を検出するずれ量検出素子と、を備えている。図4、図5は、記録時の光源から空間光変調素子(変調/受光素子)までの光学系を示しおり、図4では、変調/受光素子とは別個にずれ量検出素子が設けられた場合が示され、図5では、変調/受光素子がずれ量検出素子の機能も備える場合が示されている。図6は、記録時における空間光変調素子(変調/受光素子)から記録媒体(ホログラムディスク)までの光学系を示している。図7、図8は、再生時の光源から空間光変調素子(変調/受光素子)までの光学系を示しており、図7では、変調/受光素子とは別個にずれ量検出素子が設けられた場合が示され、図8では、変調/受光素子がずれ量検出素子の機能も備える場合が示されている。図9は、再生時のずれ補正以降の光学系の全体を示している。
まず、図4〜図6を用いて、ホログラムディスクである記録媒体118に記録を行う場合について説明する。図4において、緑色レーザ等からなる第1の光源101から出射された光束は、コリメータ102で平行光束とされ、マスク素子103に入射する。マスク素子103は、光束の中心部の情報光に相当する部分をマスクする働きを有する。マスク素子103としては、例えば液晶素子を用いることができる。光束の中心部を遮蔽するマスクを光路に挿入してもよい。情報の記録時には、このマスク素子103は機能せず、すべての光束を透過させている。マスク素子103を透過した光は、偏光ビームスプリッタ(以下、PBSと略記する)104に入射する。
PBS104に入射した光束のうち、P偏光成分はそのまま通過するが、S偏光成分は反射し、図4に示したものでは、ずれ量検出素子124に入射する。ずれ量検出素子124は、2次元CMOSセンサなどの受光素子からなっており、ずれ量検出素子124上での入射光束の位置を計測することによって、入射光束におけるずれ量を検出する。
P偏光でPBS104を透過した光束は、必要に応じて設けられた1/4波長板(以下、QWPと略記する)105を透過し、第1のリレーレンズ106及び第2のリレーレンズ107を経由し、空間光変調素子(SLM)とCMOSセンサが1チップに搭載された変調/受光素子108(図4)または変調/受光素子108’(図5)に照射される。SLMとして偏光状態を変化させない構成の光干渉変調素子(iMOD)素子が用いられる場合には、QWP105を予め設ければよい。また、SLMとして偏光状態を90°変化させる構成の反射型液晶(LCOS;liquid crystal on silicon)素子の場合は、QWP105は不要である。ここで光干渉変調素子(iMOD)とは、反射電極と反射電極の前方に配置された半透過膜とを有する素子であり、半透過膜は、入射光をある割合で透過させ、残りは反射する機能を有する。この光干渉変調素子は、半透過膜側から光が入射した際の半透過膜表面からの反射光と、半透過膜を透過して反射電極によって反射された反射光との干渉を用いることによって、光変調を行う。反射電極も光を反射する性質を有し、ここで半透過膜と反射電極との間の空間の距離(エアギャップ)を変化させることによって、入射光の全体としての反射率を制御することができ、反射光の強度を変調することができる。エアギャップの距離は、半透過膜と反射電極との間に信号電圧を印加し、その信号電圧によって生じる電界によるクーロン力によって半透過膜を変位させることにより、制御することができる。半透過膜としてはTi(チタン)の薄膜を好ましく使用できる。
図5に示すものでは、変調/受光素子108’に入射した入射光束を検出することにより、入射光束の変調/受光素子108’に対するずれ量を検出する。変調/受光素子108’として、SLMが光の入射側になるように画素ごとにSLMと受光素子とを縦方向に重ねたものを使用する場合には、記録媒体からの再生光の再生時と同様に、全画素一様の透過モードにしておく。
図4に示した場合も図5に示した場合も、検出されたずれ量(ずれの方向と大きさ)とに応じ、変調/受光素子108(108’)の情報光領域及び参照光領域と、入射光束との位置関係のずれの補正が行われる。ずれ補正の方法としては、上述したシフトレジスタにおけるスタート位置をずらすことのほか、変調/受光素子108(108’)を例えばXYステージ上に保持し、XYステージを操作して変調/受光素子108(108’)の物理的位置を変える方法もある。
以下、変調/受光素子108として、iMODとCMOSとの組み合わせからなる素子を用いる場合(iMOD/CMOS)と、LCOSとCMOSとの組み合わせからなる素子を用いる場合(LCOS/CMOS)とに分けて、記録動作を説明する。
iMOD/CMOSの場合:
QWP105を透過した光束は、円偏光(例えば、右回りの円偏光)に変換され、第1のリレーレンズ106及び第2のリレーレンズ107を経由し、変調/受光素子108を照明する。変調/受光素子108のSLMで「1(白)」の情報を表わす画素によって反射された光は、高い反射率で記録媒体118の方向へ反射され、SLMの「0(黒)」の情報を表わす画素で反射された光は、干渉により記録媒体118の方向へはわずかしか反射されない。従来例と同様に、コリニア方式のSLMには、情報光110を変調する部分とそれを環状に取り巻く参照光109を変調する部分が設けられている。
以下、図6によって説明すると、変調/受光素子108のSLMによって反射された光束は、逆回りの円偏光(例えば、左回りの円偏光)とされる。第2のリレーレンズ107及び第1のリレーレンズ106を経由した光束は、QWP105を透過してS偏光に変換され、PBS104で反射されて記録媒体118の方向に向けられる。
LCOS/CMOSの場合:
一方、変調/受光素子108としてLCOS/COMSが用いられる場合、PBS104を通過した光束は、第1のリレーレンズ106及び第2のリレーレンズB107を経由し、変調/受光素子108を照明する。SLM上で「1(白)」の情報を表わす画素で反射された光はS偏光に変換され、「0(黒)」の情報を表わす画素で反射された光はP偏光の状態を保持する。従来例と同様に、コリニア方式のSLM上には、情報光110を変調する部分とそれを環状に取り巻く参照光109を変調する部分が設けられている。
以下、図6によって説明すると、変調/受光素子108で反射された光束のうち、S偏光はPBS104で反射されて記録媒体118の方向に差し向けられ、P偏光はPBS104を透過して記録媒体118の方向に向かわない。
iMOD/CMOSを用いる場合も、LCOS/CMOSを用いる場合も、変調/受光素子108のSLMにおいて「1(白)」の情報を表わす画素によって反射された参照光109と情報光110は、PBS104で反射され、第3のリレーレンズ111、ミラー112、第4のリレーレンズ113、ダイクロイックビームスプリッタ(以下、DBSと略記する)114を経由して記録媒体118に向けられ、ミラー115で反射されて焦点距離Fの対物レンズ116に入射する。変調/受光素子108のSLMに表示されたパターンは、第3及び第4のリレーレンズ111、112により、対物レンズ116からFだけ手前に中間像を形成する。これにより、変調/検出素子108のSLM上のパターン像(不図示)、対物レンズ116、記録媒体118とがいずれもFの距離だけ離れて配置されている、4F光学系が構成されたことになる。
ディスク状の記録媒体118は、スピンドルモータ117上に回転可能に保持されている。対物レンズ116によって、参照光109と情報光110は記録媒体118に集光され、干渉して干渉縞を形成する。記録媒体118中の高分子材料には、この記録時の干渉縞パターンが屈折率分布として記録され、デジタル体積ホログラムが形成される。特に、記録すべき情報に応じて情報光110を変調すれば、記録媒体118に、その情報に応じたデジタル体積ホログラムが形成されることになる。なお、記録媒体118中には反射膜が設けられている。
この光情報記録再生装置では、従来例のものと同様に、ホログラム化された光情報の記録再生を行う第1の光源101以外に、記録媒体118に対する感光性のない赤色レーザ等からなる第2の光源119が設けられている。この第2の光源119を用いて、記録媒体118の反射膜を基準面とし、記録媒体118の変位を高精度に検出することが可能である。これより、記録媒体118に面ブレや偏心が発生しても、光サーボ技術を用いてダイナミックに記録スポットを記録媒体面に追従させることが可能となり、高精度に干渉縞パターン(デジタル体積ホログラム)を記録することができる。以下に簡単に説明する。
第2の光源119から出射された光束は、ビームスプリッタ(以下、BSと略記する)120を透過し、レンズ121で平行光束とされ、ミラー122とDBS114で反射されて、記録媒体118に向けられる。その後、ミラー115で反射されて対物レンズ116に入射して記録媒体118の反射膜に微小な光スポットとして集光される。反射された光束は、対物レンズ116に再入射して平行光束とされ、ミラー115、DBS114で順次反射され、往路と同様にミラー122、レンズ121を経由し、ビームスプリッタBS120で一部の光束を反射されて、光検出器123に導かれる。光検出器123は、複数の受光面を有していて、公知の方法で反射面の位置情報を検知し、それに基づいて対物レンズ116のフォーカスとトラッキングを行うことができる。
次に、図7〜図9を用いて、記録媒体(ホログラムディスク)118から記録情報の再生を行う場合について説明する。
第1の光源101から出射された光束は、記録時と同様に、変調/受光素子108に照射される。この際、第1の光源101からの光の強さは、記録媒体118に記録されている情報を破壊しないように、記録時に用いられた強度よりも小さいものとされる。本実施形態では、再生を行う場合にも、入射光束におけるずれの検出を行う。図7に示すように、第1の光源(緑色レーザ)101から出射された光束はPBS104に入射し、記録時と同様に、P偏光でPBS104を透過した光束は、変調/受光素子108へ入射する。これに対し、S偏光の偏光ビームはPBS104で反射され、ずれ量検出素子124へ入射し、これによってずれ量が検出する。あるいは、図8に示すように、PBS104を透過し変調/受光素子108’へ入射した入射光によって、ずれ量が検出される。変調/受光素子108’として、SLMが光の入射側になるように画素ごとにSLMと受光素子とを縦方向に重ねたものを使用する場合には、記録媒体からの再生光の再生時と同様に、全画素一様の透過モードにしておく。図7に示した場合も図8に示した場合も、検出されたずれ量(ずれの方向と大きさ)とに応じ、記録の場合と同様に、変調/受光素子108(108’)と入射光束との位置関係のずれの補正が行われる。
再生時において、マスク素子103は、光束の中心部の情報光に相当する部分をマスクする。本実施形態では、マスク素子103を構成する液晶素子は、光束の中心部のみ偏光方向を90°回転させてS偏光とし、後続のPBS104で反射させて変調/受光素子108に到達しないようにしている。マスク素子103においては、光束をマスクする位置は、検出されたずれ量に応じて変化し、光束がずれた場合であって情報光に相当する部分が確実にマスクされるようになっている。また、中心部を遮蔽するマスクを光路に挿入してもよい。マスクを挿入する場合には、ずれの測定量に応じて、マスク位置も移動できるようになっている。
以上のようにずれ補正がなされたとして、第1のリレーレンズ106及び第2のリレーレンズ107は、マスク素子103の像を変調/受光素子108(108’)のSLMに結像させる役目を有する。これにより、参照光の部分の素子のみが照明され、情報光の部分はマスク素子103の像によりきちんと遮光がなされることになる。変調/受光素子108のSLMにおいては、参照光109を変調する部分のみが「1(白)」の情報を表示し、情報光110を変調する部分は、すべて「0(黒)」の情報を表示する。したがって、参照光109を変調する部分の画素で反射された光だけが、記録媒体118の方向へ反射される。情報光110を反射する部分の画素の光束は、記録媒体118の方向へ反射されないばかりかもともと照明すらされないので、従来例と比較して、一段とS/Nの良い情報光の再生が可能となる。
記録時と同様に参照光109は、PBS104で反射され、記録媒体118に集光され、記録された干渉縞から情報光を再生する。記録媒体118中の反射膜で反射された情報光(すなわち再生光)は、対物レンズ116に再入射して平行光束とされ、ミラー115で反射される。この時、対物レンズ116からFの距離に再生されたSLMの表示パターンの中間像が形成される。
DBS114を透過した光束は、第4のリレーレンズ113、ミラー112、第3のリレーレンズ111を経由してPBS104に向けられ、第4のリレーレンズ113と第3のリレーレンズ111とにより、マスク素子103と共役の位置にSLMの表示パターンの中間像として再結像される(図示せず)。そして、この再結像された中間像は、PBS104で反射され、第1のリレーレンズ106及び第2のリレーレンズ107により、変調/受光素子108(108’)上に結像される。なお、本実施形態では、受光素子として、画素ごとに、フォトダイオードとフォトダイオードで検出した受光信号を増幅するMOSトランジスタとを有する、CMOSセンサを用いている。しかも本実施形態では、変調/受光素子108として、空間光変調素子(SLM)とCMOSセンサなどの受光素子とを同一のチップ上に配したものを使用しているので、両者を位置合わせするためのの複雑な機構が不要となる。また、光学系のコストダウンとコンパクト化を図ることができる。
本実施形態の光情報記録再生装置では、SLMによる変調を受ける前の光束とSLMとの位置関係のずれを、記録時・再生時とも補正可能なため、記録エラー、再生エラーを大幅に減ずることができる。
このような入射光束と空間光変調素子との位置関係のずれを補正する機構は、空間光変調素子と受光素子とが分離して設けられる光学系に対しても適用することができる。図10は、空間光変調素子としてDMDを用いる従来の光学系に対してずれ量検出素子を追加した場合における、記録時の光源から空間光検出素子までの光学系を示している。この光学系は、図25に示す光学系において、コリメータ202とミラー203との間の光路の途中にPBS225を挿入し、PBS225で反射されるS偏光成分をずれ量検出素子124に入射させ、ずれ量を検出するようにしたものである。この光学系においても、検出されたずれ量に基づいて、記録時及び再生時にずれの補正が行われる。この光学系では、空間光変調素子として、(受光素子とは一体化されていない)反射型光干渉変調素子や反射型液晶素子を用いることもできる。
次に、ずれ量の検出方法について説明する。ずれ量の検出方法としては各種のものが考えられるが、例えば、以下に述べるようなものがある。
ずれ量検出素子124は、マトリクス状に配置されたフォトダイオードなどの受光素子を備えている。図11は、ずれ量検出素子124における画素の配置を占めており、図中、小さい四角形302は1画素分の領域を示している。変調/受光素子108’をずれ量検出素子として使用する場合も同様である。ずれ量検出素子124の有効画素領域を上下左右の4つに等分した領域305を考える。この領域は、図11では太線で示されている。また図中の円301は、空間光変調素子(変調/受光素子108、108’)の理想的に中央に当たった場合の入射光束301を示しており、円301からずれて配置している円303は、空間光変調素子に対して位置関係がずれている入射光束を表わしている。すると、領域304は、ずれた光束301が当たっている画素を表わしている。
そして、4つのそれそれの領域305において、あるしきい値以上で受光した画素(図での画素304)の数を求め、それらの画素数の差異からずれ量を求めることができる。事前に、画素数の差異とずれ量との間の校正関係を求めておき、ずれ量補正のためのフィードバック機構にその校正関係を記憶させておいてもよい。
図12は、空間光変調素子の中心から左下方向に(a,b)だけずれた場合のずれ量を求める一例を示す。図12(a)は、X軸(水平)方向のずれを求める場合、(b)はY軸(垂直)方向のずれを求める場合を示している。X軸の場合について説明すると、4つの領域305を右/左に分けた場合に、それぞれの領域に照射される入射光の面積を求める。実質的には受光した画素数(画素304の数)で表わすことになる。ここでは入射光を半径rの円とした時に、右あるいは左の領域に重なる面積(画素の数)を求める。表1に示すが、a/rによって、左右の面積比は一様に決まる。左右の面積の和で半径rは決まるので、左右の面積がわかれば、ずれ量aが一意に決まることになる。Y軸方向についても同様の手順で求めることができる。

また、図13に示した例では、空間光変調素子の中心を原点とするXY軸306を考え、受光した光束(ずれている光束)の等強度線307を考える。入射光強度が等しい画素の分布は、入射光束が円形であれば円を描くはずであるが、そのような画素の座標のX軸方向の最小値min(x)と最大値max(y)、Y軸方向の最小値min(y)と最大値max(y)から、
X軸方向のずれ= (max(x)+min(x))/2
Y軸方向のずれ= (max(y)+min(y))/2
として、ずれ量を求めることができる。
このような手法によって、あるいは他の手法を用いて入射光のずれが測定されたとして、ずれ補正が行われる。ずれ補正では、空間光変調素子において情報光、参照光用の変調情報を表示させる際に、空間光変調素子の有効画素の周辺の縦横に配置されたシフトレジスタのスタート位置をシフトさせる。図14に示すように、ずれた入射光束とのずれ量を計測した後にそのずれ量に応じてシフトレジスタのスタート位置を初期設定の位置310から修正後の位置311にずらした。その結果、情報光用の画素308及び参照光用の画素309の位置もずれ、ずれた光束303に適合するようになる、その結果、情報光、参照光とも正常に変調され、記録及び再生を正常に行うことができるようになる。
図15は、本実施形態における空間光変調素子の等価回路を示している。実際には空間光変調素子と受光素子とが一体化された変調/受光素子が用いられているが、ここでは、シフトレジスタのスタート位置の変更についてのみ説明するために、空間光変調素子に関する部分のみを示している。それぞれ、各画素は、スイッチングトランジスタ3、干渉構造部4、保持容量5及び干渉構造部の共通対向電極6とから構成されており、このような画素がマトリクス状に配置している。画素の選択のために、図示垂直方向(列方向)に延びる複数の垂直信号線1と図示水平方向(行方向)に延びる複数の駆動線2が設けられている。駆動線2の一端は垂直シフトレジスタ7に接続し、垂直信号線1の一端は、サンプリングスイッチ9を介して水平信号線10に接続する。サンプリングスイッチ9を駆動するために水平シフトレジスタ8が設けられている。このような空間光変調素子の構成及び動作の詳細は後述するが、初期設定の垂直シフトレジスタのスタート位置を7a、水平シフトレジスタのスタート位置を8a、とすると、実線で囲まれた画素が初期状態での空間光変調素子のスタート画素である。入射光のずれが、垂直方向に−2画素、水平方向に−3画素と計測された場合には、その位置ずれ量(−2画素及び−3画素)をシフトレジスタにフィードバックして、それぞれのシフトレジスタのスタート位置を7b、および8bとすることで、破線で囲まれた画素がスタート画素となる。このようにして、情報光及び参照光の変調情報の表示位置を変えることができる。
次に、本実施形態の光情報記録再生装置における、記録・再生の回路動作を説明する。図16は、本実施形態において用いられた、反射型光干渉変調素子あるいは反射型液晶素子を用いたSLMとCMOSセンサからなる受光素子とを一体型とした変調/受光素子を説明するための等価回路図である。図16において、符号1〜10までは、空間光変調素子に係る構成要素に付与され、符号21〜33は、CMOSイメージセンサとして構成されている受光素子に係る構成要素の付与されている。
列方向(図示垂直方向)に延びる複数の垂直信号線1,1a,…と、行方向(図示水平方向)に延びる複数の駆動線(走査線)2,2a,…とが設けられてこれらはマトリクス配線を構成しており、垂直信号線と駆動線との交点がそれぞれ画素に対応する。したがって、画素はマトリクス状に配置されていることになり、画素配列の列ごとに垂直信号線が設けられ、行ごとに駆動線が設けられていることになる。垂直信号線1,1a,…は空間光変調素子のためのものであり、これと同様に、列ごとに、受光素子のための垂直信号線26,26a,…が設けられている。さらに、行ごとに、受光素子のための水平読出し線27,27a,…、水平リセット線28,28a,…、水平選択線29,29a,…が設けられている。
各画素には、空間光変調素子のために、スイッチングトランジスタからなる画素スイッチ3,3a,…と、干渉構造部(あるいは液晶部)4,4a,…と、保持容量5,5a,…が設けられている。また、各画素には、受光素子のために、フォトダイオード21,21a,…と、トランジスタからなる転送スイッチ22,22a,…と、トランジスタからなるリセットスイッチ23,23a,…と、増幅トランジスタ24,24a,…と、トランジスタからなる選択スイッチ25,25a,…とが設けられている。空間光変調素子が反射型光干渉変調素子からなる場合には、干渉構造部が用いられ、反射型液晶素子からなる場合には液晶部が用いられる。
各画素の空間光変調素子の部分では、画素スイッチ3,3a,…のゲートは対応する駆動線2,2a,…に接続し、ドレインは対応する垂直信号線1,1a,…に接続する。保持容量5,5a,…は、画素スイッチのソースと定電位点(例えば接地電位点)との間に設けられている。さらに、干渉構造部(あるいは液晶部)4,4a,…も画素スイッチのソースに接続している。各干渉構造部(あるいは液晶部)は、各画素に共通な共通対向電極6も備えている。垂直信号線1,1a,…の一端は、それぞれサンプリングスイッチ9,9a,…を介して空間光変調素子のための水平信号線10に接続し、サンプリングスイッチ9,9a,…のゲートは、区間光変調素子の水平シフトレジスタ8に接続する。また駆動線2,2a,…の一端は垂直シフトレジスタ7に接続する。
各画素の受光素子の部分では、フォトダイオード21,21a,…のアノードは接地され、カソードはそれぞれ転送スイッチ22,22a,…の一端に接続している。転送スイッチ22,22a,…のゲートは対応する水平読出し線に接続し、他端はリセットスイッチの一端に接続している。リセットスイッチ23,23a,…は、フォトダイオード及びそれに対して電気的に接続するフローティングディフュージョン(FD)領域を所定電位までリセットするためのものであって、他端には所定の電位が印加されるとともに、ゲートは水平リセット線に接続している。さらに、転送スイッチ22,22a,…の他端は、フォトダイオード21,21a,…による信号電荷を増幅するための増幅トランジスタ24,24a,…のゲートにも接続している。増幅トランジスタ24,24a,…の一端には所定電位が印加され、他端は、選択スイッチ25,25a,…を介して、受光素子の対応する垂直信号線に接続する。選択スイッチのゲートは、対応する水平選択線に接続する。受光素子の垂直信号線26,26a,…の一端は、サンプリングスイッチ32,32a,…を介して、受光素子の水平信号線33に接続する。サンプリングスイッチ32,32a,…のゲートは、受光素子の水平シフトレジスタ31に接続する。受光素子のための水平読出し線27,27a,…、水平リセット線28,28a,…、水平選択線29,29aの各一端は、いずれも、受光素子の垂直シフトレジスタ30に接続している。
図16では、2行2列で画素が配置しているが、当然のことながら、本実施形態の光情報記録再生装置における変調/受光素子108(108’)の回路は、例えば1000行1000列のような多画素のマトリクス構成とすることもできる。
本実施形態の変調/受光素子108の回路動作について説明する。まず、書き込みモードについて説明する。書き込み時の動作は、一般の表示装置などにおけるアクティブマトリクス動作と同様の動作である。
まず垂直シフトレジスタ7から駆動線2にオン信号が入力され、画素スイッチ3,3aがオン状態になる。この状態で、水平シフトレジスタ8が順次動作し、水平信号線10から垂直信号線1に信号を伝達する。すなわち、まずサンプリングスイッチ9がオンになって、垂直信号線1に水平信号線10の信号が書き込まれ、画素スイッチ3を通して保持容量5に信号に応じた電荷が蓄積される。SLMとして反射型光干渉変調素子を用いる場合、干渉構造部4の反射電極(不図示)と共通対向電極6との間の電位差が印加され、この間に電界が生じる。この電界により、干渉構造部4を変化させ、具体的には反射電極と共通対向電極6との距離が変化し、入射光に対する反射率を所望の値に変調させることができる。ここで、SLMとして反射型液晶素子が用いられるのであれば、液晶画素の一方の電極を画素スイッチに接続し他方を共通対向電極6とすることにより、液晶部に電界が生じ、この電界により液晶の配向が変化して、入射光の偏光特性を変化させる。偏光板・波長板等の組み合わせにより反射率を所望の値に変調させる。ホログラフィックメモリシステムにおけるSLMとしては白と黒の2階調があればよいので、反射率としては最大反射率あるいは最小反射率が得られる電圧を干渉構造部4または液晶部に与えることになる。
次いでサンプリングスイッチ9をオフにした後にサンプリングスイッチ9aをオンにして、今度は、水平信号線10の信号を垂直信号線1aに書き込み、この信号を、画素スイッチ3aを介して保持容量5aに書き込む。このようなシーケンスで、水平方向(行方向)に順次信号を画素に書き込んでいく。
1行全て書き込んだ後に、駆動線2がオフにされ、今度は駆動線2aに、画素スイッチ3b、3cをオン状態にするべく信号が入力される。後は前述同様に、水平方向に順次画素に信号を書き込んでいく。すべての行に電圧を書きこんだ後に、再びこの動作を第一行から繰り返し、各画素の電圧を書き換えていく。このようにして全画素に信号を書き込んだ後、第1の光源101からの光を変調/受光素子108に入射させれば、それぞれの画素において変調された光として反射し、その反射光は、参照光109と干渉して記録媒体118に記録される。
変調/受光素子108において、参照光109を変調する画素、すなわち参照光領域にある画素は、一定の反射率になるように設定される。例えば、情報光が当たる画素と同じ構造にして、最大反射率が得られるような電圧を与える。もちろん、上述のようにずれ補正が行われるので、参照光9を変調する画素はいつも同じであるとは限られない。
次に、読出しモードについて説明する。
記録媒体118に記録された情報が参照光109により再生され、受光画素に「1」(白)あるいは「0」(黒)に相当する光強度が入射され、それに応じた量の電荷がフォトダイオード21,21a…に蓄積される。垂直シフトレジスタ30から水平読出し線27にオン信号を出力し、転送スイッチ22をオン状態にすることで、フォトダイオードに貯められた電荷が増幅トランジスタ24のゲートの電位を変化させ、その結果、フォトダイオードに蓄えれた信号に応じた電圧が増幅トランジスタ24のドレインに出力される。垂直シフトレジスタ30から水平選択線29によって選択スイッチ25をオン状態にすると、増幅トランジスタ24の出力が垂直信号線26に伝達する。水平シフトレジスタ31を順次動作させて、サンプリングスイッチ32をオンにすることにより、垂直信号線26から水平信号線33へ情報が送られる。サンプリングスイッチ32をオフにした後、次列のサンプリングスイッチ32aがオンとなって、同様に信号が送られる。1行すべての信号が送られた後は、垂直シフトレジスタ30により、次の行に移行し、同様にして、順次、信号が読み出される。あとは読み出された信号に基づいて、記録媒体118に記録されている信号を再生すればよい。
なお、反射型光干渉光変調素子を用いたSLMと受光素子であるCMOSセンサとをシリコン基板上に積層して一体化した場合、受光素子も干渉構造部の上述した半透過膜の下側に位置することになる。したがって、読出しモードを行う直前に、情報を受光するすべての画素のSLMのトランジスタ3、3a、3b、…を一度オン状態にして、干渉構造部4,4a,4b,…が同程度の透過率を示す状態に保持しておく必要がある。
なお、図4に示す回路図は、空間光変調素子と受光素子とを縦方向に積層して一体型にした場合だけでなく、画素ごとに光変調素子と受光素子とを重ねることなく隣接させた場合にも、共通して適用できるものである。
次に、本実施形態における反射型光干渉光変調素子を用いたSLMと受光素子であるCMOSセンサとを縦に一体化にした、すなわち積層した変調/受光素子の構造について説明する。図17はそのような変調/受光素子の要部の断面構造を示している。ここでは、2画素分の領域が示されている。受光素子として高速読み出しが可能なCMOSセンサを用いる例を説明しているが、受光素子の種類は特に限定されるものではなく、CCDやその他の光センサでもよい。なお再生時には情報光の領域でのみ光学的な像パターンを検出すればよいので、受光素子は、SLMにおける情報光領域にのみ形成されるようにしてもよい。
単結晶シリコン(Si)基板51の表面にフォトダイオード52が形成され、また、CMOSセンサの転送スイッチのゲート電極53が設けられている。これらの全面を覆うように層間絶縁膜60が設けられ、層間絶縁膜60内には、CMOSセンサの配線54、SLMの配線55及び遮光膜56が設けられている。遮光膜56は、入射光が下部トランジスタ領域に届かないようにするためのものである。そして層間絶縁膜60の最表面近くには、反射電極57が設けられている。配線54は、コンタクトホールを介して転送スイッチのソース/ドレイン電極と接続し、配線55はコンタクトホールを介して反射電極57に接続する。層間絶縁膜60の表面であって、反射電極57の周縁部にあたる位置には、支柱状の絶縁膜61が設けられており、この絶縁膜61に保持されるようにして、半透過膜58が設けられている。半透過膜58と反射電極57との間には、空間(エアギャップ)62が形成されている。半透過膜58の表面のうち、空間62に面しない方の表面の全面に保護膜59が形成されている。この図では、素子間絶縁するためのLOCOS酸化膜等や、CMOSセンサの他のトランジスタ、配線、SLMの画素スイッチや配線は省略してある。
この変調/受光素子では、入射光に対して反射電極(第1の干渉ミラー)57と半透過膜(第2の干渉ミラー)58との間で干渉を生じさせ、その間の空間(例えば空気)62の距離(エアギャップ)を変化させることで、反射率及び透過率を変化させている。この構成では、反射型光干渉光変調素子を用いたSLMと受光素子であるCMOSセンサを縦に一体化した構成となっている。そのため、受光素子であるCMOSセンサに入射する光を読み取る際に透過モードも使用するため、両方の干渉ミラー(すなわち半透過膜68及び反射電極57)とも半透明である必要がある。しかしながら、横配置の場合には、干渉構造部4では透過モードを使用する必要が無いので、反射電極57は半透明である必要はない。反射電極57が半透明でない場合には、反射電極57として、反射率の高い材料を用いることが好ましく、例えば、Al,AlSi,AlCu,Ti,Ta,W、Ag、Pt、Ru,Ni,Au,TiN等の金属膜、あるいはこれら金属の化合物膜を用いることができる。ただし、反射電極の材質はここに示したものに限定されるものではない。反射電極57と半透過膜58との間に配置された支柱状の絶縁膜61は、例えばシリコン窒化膜で形成され、半透過膜58の保護膜59は、例えばシリコン酸化膜で形成される。なお、支柱状の絶縁膜61、層間絶縁膜60、保護膜59としては、電気的な絶縁材料であれば特に限定されることなく使用することができ、またこれらを異なる材料で構成しても同じ材料で構成してもよい。
次に、この変調/受光素子の干渉構造部としての動作について説明する。まずTiからなる半透過膜58には、例えば0Vのグランド電位を与える。前述したアクティブマトリクス動作により、反射電極57には、信号に応じた電圧が与えられ、反射電極57と半透過膜58との間に電位差が生じ、それによって発生するクーロン力によりエアギャップが変化する。図示上側から光が入射したとすると、その入射光のある割合の部分は半透過膜58の表面で反射され、残りの部分は半透過膜58を透過して反射電極57で反射され、半透過膜58を透過して外部に出射する。このとき、半透過膜58の表面で反射された成分と反射電極57で反射された成分とが干渉し、両者の位相差に応じて全体としての反射光の強度が変化する。位相差は光路差で決まり、光路差はエアギャップの大きさの2倍であるから、信号電圧に応じてエアギャップが変化させることにより、干渉構造部としての反射光(全体としての反射光)の強度を制御することができる。
図18は、このように干渉構造部を構成した場合に、エアギャップが170nmの時と10nmの時での反射率の波長変化を表わしたグラフである。ここでは、保護膜59として厚さ10nmのSiO2を用い、半透過膜58としては、厚さ5nmのTiと厚さ20nmのSi34と厚さ10nmのSiO2と厚さ20nmのSi34をこの順で積層したものを用い、反射電極57としては、表面に厚さ10nmのSiO2膜を有する厚さ15nmのTiを用いた。図18に示すように、波長550nmの光において、エアギャップが170nmの時の反射率は52.5%であり、10nmの時の反射率は、1.2%である。反射電極57に与える信号の電圧により、エアギャップを10nmから170nmへと変化させると、それに伴い反射率が大きく変化することが分かる。この干渉作用は、波長や半透過膜材料、エアギャップによりそれぞれ設計可能であり、したがって、物理的な強度やコントラスト比等の特性を鑑みて、干渉構造部として必要な構成をとることが重要である。
読出しモードの場合には、少なくとも情報光が入射する画素では、光干渉の状態は同じ状態にして透過率を一定にしておく必要がある。そこでこの変調/受光素子においてエアギャップを10nmにした場合の透過率に波長変化を図19に示す。この場合、透過率は23.0%と比較的低いが、一定であることが重要であって透過率の絶対値はそれほど重要ではない。透過率を一定に保つことにより、再生光の強度をCMOSセンサで判別し、白画素なのか黒画素なのかを識別することが可能になる。
次に、このような反射型光干渉変調素子からなる空間光変調素子(SLM)とCMOSセンサである受光素子とを一体化させた変調/受光素子の作成方法について説明する。
シリコン(Si)半導体基板を用い、この半導体基板上に、周知の方法によって、CMOSセンサを形成する。具体的な形成方法としては、任意のものを用いることができる。同時に、nMOSトランジスタによって、SLMの書き込み用のトランジスタ(図4における画素スイッチ3,3a,…)を形成する。その後、層間絶縁膜を形成し、各配線を形成し、さらに、反射型光干渉変調素子を形成する。具体的な作成手順の一例は以下のようなものである。
n型単結晶シリコン半導体基板を部分熱酸化し、LOCOS(Local Oxdation of silicon)酸化膜を形成する。ついでLOCOS酸化膜をマスクとして、ボロン(B)をドーズ量1011 cm-2程度でイオン注入し、p型不純物領域であるp型ウエルを形成する。この基板を再度熱酸化し、厚さ60nmのゲート酸化膜を形成する。
次に、リン(P)を1020 cm-3程度ドープしたn形型ポリシリコンからなるゲート電極53を形成した後、基板全面にリンをドーズ量1013 cm-2程度でイオン注入し、不純物濃度1018 cm-3程度のn形不純物領域であるn型低濃度ドレインを形成する。引き続き、パターニングされたフォトレジストをマスクとして、リンをドーズ量1015 cm-2程度でイオン注入し、不純物濃度1020 cm-3程度のソース・ドレイン領域を形成し、nMOSトランジスタを形成する。同様にpMOSトランジスタを形成する。
CMOSセンサは、公知の手法で作成される。CMOSセンサを構成するトランジスタは、上記のトランジスタの形成工程と同時に形成可能であり、さらに、フォトダイオードの工程を付加するのみでよい。
その後、基板全面に層間絶縁膜60を形成する。層間絶縁膜には、PSG(Phospho-silicate Glass)膜やNSG(Nondope Silicate Glass)/BPSG(Boro-Phospho-Silicate Glass)膜、あるいは、TEOS(テトラエトキシシラン)によるCVD(化学気相成長)膜等を用いることが可能であり、特に限定されるものではない。
次に、ソース・ドレイン領域の直上にコンタクトホールをパターニングし、スパッタリング等によりアルミニウム(Al)層を蒸着した後パターニングし、下地の配線54を形成する。この下地配線層334と、ソース・ドレイン領域とのオーミックコンタクト特性を向上させるために、Ti/TiN等のバリアメタルを配線54とソース・ドレイン領域との間に形成することが望ましい。その後、層間絶縁膜を形成し、さらに金属膜によって遮光膜56を形成する。遮光膜56には、例えばTi、TiN、Al、Ag等の金属膜もしくはそれらの積層膜を用いることができ、特に限定されるものではない。遮光膜56をパターニングした後、さらに層間絶縁膜60を形成し、配線55上の所定の位置にコンタクトホールを設けてプラグを形成する。次いで、プラグにタングステンを堆積した後にCMP(化学機械研磨)法により平坦化する。
その後、Tiをスパッタ法などによりおよそ厚さ15nm堆積し、パターニングして反射電極57を形成する。次いで、CVD法により、反射電極57の保護膜として厚さ15nmのシリコン酸化膜を設ける。
次に、シリコン窒化膜をプラズマCVD法により形成し、パターニング後のエッチングにより、支柱状の絶縁膜61を形成する。その後、レジストを塗布し平坦化した後に、およそ高さ180nmの支柱状の絶縁層61が均一に残るように平坦化する。次に、低温のスパッタ法により、Si34:厚さ20nm、SiO2:厚さ10nm、Si34:厚さ20nm、Ti:厚さ5nmを順次形成し、さらに、保護膜59となるシリコン酸化膜を厚さ10nm堆積させた。パターニングした後にドライもしくはウエットエッチングでシリコン窒化膜、シリコン酸化膜及びTi層をエッチングし、その後レジストをウエットエッチングにより除去する。この工程により、半透過膜58と保護層59が形成される。その後、ワイアボンディングで電極を取り出して、反射型光干渉変調素子が完成する。
(第2の実施形態)
本発明において、空間光変調素子への入射光束のずれの補正方法としては、上述したようにシフトレジスタのスタート位置を変えて空間光変調素子での表示位置を電気的に補正する方法のほかに、空間光変調素子自体をずれ量に応じて物理的に移動させる方法がある。図20は、物理的な移動によるずれ補正を説明する図である。
図20(a)において、空間光変調素子の表面において、設計上の入射光束301に対し、実際の入射光束303がずれている。空間光変調素子の直下にはCMOSセンサの受光画素領域が設けられており、各受光画素を符号302であらわすものとする。また、水平シフトレジスタ及び垂直シフトレジスタの動作の基準となるべき点が、原点310である。本実施形態では、このようなずれに対して、図20(b)に示すように、空間光変調素子の物理的な位置をずらすことによって、設計上の入射光束301に対する実際の入射光束303のずれを補正する。図20(b)において、破線で示す輪郭312は、最初の空間光変調素子の位置を示しており、実線で示す輪郭313は、XY方向に位置の補正をした後の空間光変調素子の位置である。上述したように空間光変調素子は精密XYステージに取り付けられており、検出された位置ずれ量に応じてXYステージのX方向及びY方向の位置を調整することで、すなわち検出された位置ずれ量をXYステージにフィードバックすることにより、空間光変調素子として本来の変調信号の表示位置に入射光束が照射されるように補正することができる。
(第3の実施形態)
上述した第1の実施形態では、シリコン半導体基板の表面において空間光変調素子(SLM)と受光素子(CMOSセンサ)とを縦方向に積層して変調/受光素子108を構成していたが、本発明で用いられる変調/受光素子はこれに限定されるものではない。変調/受光素子108において、画素ごとに、空間光変調素子と受光素子とを横置きに配置してもよい。図21は、このようにSLMと受光素子とが横置きに配置された変調/受光素子108を示している。
図8に示す変調/受光素子108は、画素ごとに、反射型光干渉変調素子からなるSLMを有するSLM素子領域64と、CMOS受光素子を有するCMOSセンサ領域65と、を備えている。画素ごとのSLM素子領域64とCMOSセンサ領域65は、同一のシリコン基板51に設けられて相互に隣接して配置している。
図8に示すような変調/受光素子の製造プロセスは、基本的には、第1の実施形態で示した縦配置の変調/受光素子の製造プロセスと同様のものである。すなわち、SLM素子領域64には、フォトダイオードは設けられないが、反射電極57と半透過膜58とからなる干渉構造が形成される。一方、CMOSセンサ領域65では、干渉構造は形成されないが、フォトダイオード52は形成される。図示していないが、この構造においては、CMOSセンサ領域65上にマイクロレンズを配置すると、実効的な開口率が増加する。
このような横配置の変調/受光素子の場合、SLMを構成する反射型光干渉変調素子において、受光素子に光を導くための透過モードは必要としないので、反射電極57として、アルミニウム(Al)などからなる比較的厚い膜を使用することができる。
図22は、このように干渉構造部を構成した場合に、エアギャップが180nmの時と10nmの時での反射率の波長変化を表わしたグラフである。ここでは、保護膜59として厚さ10nmのSiO2を用い、半透過膜58としては、厚さ5nmのTiと厚さ20nmのSi34と厚さ10nmのSiO2と厚さ20nmのSi34をこの順で積層したものを用い、反射電極57としては、表面に厚さ10nmのSiO2膜を有する厚さ15nmのAlSiを用いた。図6に示すように、波長550nmの光において、エアギャップが180nmの時の反射率は93.0%であり、10nmの時の反射率は、0.6%である。反射電極57に与える信号の電圧により、エアギャップを10nmから180nmへと変化させると、それに伴い反射率が大きく変化することが分かる。この干渉作用は、波長や半透過膜材料、エアギャップによりそれぞれ設計可能であり、したがって、物理的な強度やコントラスト比等の特性を鑑みて、干渉構造部として必要な構成をとることが重要である。
また、本発明では、変調/受光素子を構成する空間光変調素子として、反射型液晶素子(LCOS)を用いることができる。図23に示すものは、空間光変調素子として反射型液晶素子(LCOS)を用い、変調/受光素子において反射型液晶素子とCMOS(センサ)とを縦方向に配列したものである。
シリコン基板51の表面にフォトダイオード52や転送スイッチのゲート電極53が設けられるともに、その上に層間絶縁膜60が設けられ、層間絶縁膜60中に配線54,55や遮光膜56が設けられることは、図5に示した変調/受光素子と同様である。図10に示した変調/受光素子では、層間絶縁膜60の表面の近傍に、画素ごとの画素電極65が設けられている。層間絶縁膜60に対向してガラス板70が配置しており、層間絶縁膜60とガラス板70との間に、液晶68が封入されている。ガラス板70の液晶68側の表面には、共通電極となるITO(酸化インジウム・スズ)膜69が形成され、ITO膜69の表面及び層間絶縁膜60の表面には、配向膜67が設けられている。ここで液晶68としては垂直液晶が用いられ、配向膜67としては、斜方蒸着SiO2膜が用いられる。画素電極66は、例えば50%の反射率を有する、半透明膜として設けられている。なお、この変調/受光素子では、入射光(波長:λ)が液晶68を通過し画素電極66で反射され再び液晶68を通過した際にλ/2の位相のずれが生じるように、液晶68の組成と厚さとが設計されている。
このような変調/受光素子において、「1」表示では、画素電極66と共通電極69との間に電圧が印加され、液晶68に電界が加わり液晶分子が倒れる。一方、「0」表示では、電界が加わらず、液晶分子はほぼ垂直に立っている。このような反射型液晶素子を空間光変調素子として用いることとすると、第1の実施形態で示した光学系において、光入射前にPBS(偏光ビームスプリッター)104によってS偏光の直線偏光とされた光を変調/受光素子108に入射させると、「0」表示では、偏光方向が変わらずに画素電極で50%の強度で反射される。この場合、反射光が再度、PBS104に入るが、偏光が変化してないので、PBS104で反射されることとなり、その光は記録媒体(ホログラム)118へは到達しない。一方「1」表示の時は、画素電極66での反射率は50%であるが、上述したように液晶の組成と厚さが設定されているので、反射光は、偏光面が90°回転した直線偏光になる。したがってこの反射光は、PBS104にはP偏光で入って透過し、記録媒体118に向けられることになる。光の強度は「1」の場合でも50%になるが、「1」、「0」の判別のためには十分な強度である。
記録媒体118に記録されている情報の情報の読み出しの際は、情報光領域においては液晶68は単に再生光を透過させればよいので、液晶68の偏光状態はどのようであってもよく、液晶68はどのような状態であっても構わない。
本発明では、反射型光干渉変調素子の場合と同様に、変調/受光素子において空間光変調素子として反射型液晶素子(LCOS)を用いる場合であっても、画素ごとの空間光変調素子と受光素子とをシリコン基板上において横置きの配置とすることができる。図24は、そのような横置きの配置とした変調/受光素子を示している。
図24に示す変調/受光素子は、画素ごとに、反射型液晶素子からなるSLMを有するSLM素子領域64と、CMOS受光素子を有するCMOSセンサ領域65と、を備えている。画素ごとのSLM素子領域64とCMOSセンサ領域65は、同一のシリコン基板51に設けられて相互に隣接して配置している。この変調/受光素子の空間光変調素子としての動作は、情報の記録を行う場合も、情報の再生を行う場合も、上述した縦配置の場合と同じである。
空間光変調素子への入射光位置と変調情報表示位置との関係を示す図である。 入射光束がずれた場合の空間光変調素子への入射光位置と変調情報表示位置との関係を示す図である。 変調情報表示位置の補正を行った後の、空間光変調素子への入射光位置と変調情報表示位置との関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態の光情報記録再生装置の光学系を説明する図であって、記録時における光源から変調/受光素子までを示す図である。 第1の実施形態の光情報記録再生装置の光学系の別の例を説明する図であって、記録時における光源から変調/受光素子までを示す図である。 第1の実施形態の光情報記録再生装置の光学系を説明する図であって、記録時における変調/受光素子から記録媒体までを示す図である。 第1の実施形態の光情報記録再生装置の光学系を説明する図であって、再生時における光源から変調/受光素子までを示す図である。 第1の実施形態の光情報記録再生装置の光学系の別の例を説明する図であって、再生時における光源から変調/受光素子までを示す図である。 第1の実施形態の光情報記録再生装置の光学系の別の例を説明する図であって、再生時における変調/受光素子から記録媒体を経て受光するまでを示す図である。 第1の実施形態のさらに別の例における記録時の光学系を説明する図である。 ずれ量検出素子における画素の配置を示す図である。 入射光の光軸のずれの測定を説明する図である。 ずれ量検出素子における画素の配置を示す図である。 ずれを補正した後の変調/受光素子に対する入射光束を説明する図である。 空間光変調素子の等価回路図であって、ずれの補正を説明するための図である。 駆動回路部分を含めた変調/受光素子の等価回路図である。 反射型光干渉光変調素子を用いた空間光変調素子と受光素子とを縦配置に積層して構成された変調/受光素子を示す断面図である。 図17に示す変調/受光素子の波長−反射率特性を示すグラフである。 図17に示す変調/受光素子の波長−透過率特性を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態におけるずれの補正を説明する図である。 反射型光干渉光変調素子を用いた空間光変調素子と受光素子とを横方向に配置して構成された変調/受光素子を示す断面図である。 図21に示す変調/受光素子の波長−反射率特性を示すグラフである。 反射型液晶素子を用いた空間光変調素子と受光素子とを縦配置に積層して構成された変調/受光素子を示す断面図である。 反射型液晶素子を用いた空間光変調素子と受光素子とを横方向に配置して構成された変調/受光素子を示す断面図である。 ホログラフィックメモリを用いる従来の光情報記録装置装置の概略を示す図である。
符号の説明
1,26 垂直信号線
2 駆動線(走査線)
3 スイッチングトランジスタ
4 干渉構造部
5 保持容量
6 共通対向電極
7,30 垂直シフトレジスタ
8,31 水平シフトレジスタ
9,32 サンプリングスイッチ
10,33 水平信号線
21,52 フォトダイオード
22 転送スイッチ
23 リセットスイッチ
24 増幅トランジスタ
25 選択スイッチ
27 水平読出し線
28 水平リセット線
29 水平選択線
51 Si基板
53,63 ゲート電極
54,55 配線
56 遮光膜
57 反射電極
58 半透過膜
59 保護膜
60 層間絶縁膜
61 絶縁膜
62 空間
64 SLM素子領域
65 CMOSセンサ領域
66 画素電極
67 配向膜
68 液晶
69 ITO膜
70 ガラス板
101,201 第1の光源(緑色レーザ)
102,202 コリメータ
103 マスク素子
104,207 偏光ビームスプリッター(PBS)
105,212 1/4波長板(QWP)
106,107,111,113,208,210 リレーレンズ
108,108’ 変調/受光素子
109,205 参照光
110,206 情報光
112,115,122,203,209,213,223 ミラー
114,211 ダイクロイックビームスプリッタ(DBS)
116,214 対物レンズ
117,215 スピンドルモータ
118,216 記録媒体
119,220 第2の光源(赤色レーザ)
120,221 ビームスプリッタ(BS)
121,218,222 レンズ
123,224 光検出器
124 ずれ量検出素子
204 空間光変調素子(SLM)
217 開口
219 受光素子
301 設計上の入射光束
302 受光画素領域
303 実際の入射光束
307 等光強度線
308 情報光領域
309 参照光領域
310 原点

Claims (10)

  1. 情報光と参照光との干渉によって生じる干渉縞を記録媒体に形成することにより情報を前記記録媒体に記録するともに、干渉縞が形成された記録媒体に前記参照光を照射して情報の再生を行う光情報記録再生装置において、
    光源と、
    変調信号に応じて反射光の強度が変化する複数の変調素子を有し、前記光源から出射された光束の少なくとも一部を変調して前記情報光とするための空間光変調素子と、
    前記参照光と前記情報光を前記記録媒体の所定の深さで干渉させるための光学系と、
    前記光源から前記参照光を前記記録媒体の所定の深さに当てて、前記干渉縞から前記情報光を再生して再生された情報光を取り出す光学系と、
    2次元の受光素子と、
    前記取り出された情報光を前記受光素子へ導入する光学系と、
    前記空間光変調素子に入射する光束の照射される位置のずれを検出するずれ量検出素子と、
    前記ずれ量検出素子での検出された位置ずれ量に基づき、前記空間光変調素子における前記情報光を変調する領域の位置と前記光束との位置ずれとを補正する手段と、
    を有し、
    前記ずれ量検出素子として前記受光素子が用いられており、
    前記空間光変調素子と前記受光素子とが同一の基板に一体的に形成されており、前記基板において前記受光素子の複数の画素を覆う層間絶縁膜上に前記複数の変調素子が配置されることによって前記空間光変調素子は前記基板の前記受光素子が形成される表面に配置されていることを特徴とする、光情報記録再生装置。
  2. 前記補正する手段は、前記検出された位置ずれ量をフィードバックすることによって補正するものであることを特徴とする、請求項1に記載の光情報記録再生装置。
  3. 前記空間光変調素子は複数の画素を有して有効画素をそれぞれ参照光用画素及び情報光用画素として機能させることが可能な構成を有し、前記空間光変調素子の有効画素の領域が、前記検出された位置ずれ量に基づいた位置に応じて、前記参照光用の領域と前記情報光用の領域とに分けられることを特徴とする、請求項1または2に記載の光情報記録再生装置。
  4. 有効画素領域内の各画素に対して信号を書き込むためのシフトレジスタを有し、前記シフトレジスタにおけるスタート位置を補正することにより前記位置ずれが補正されることを特徴とする、請求項3に記載の光情報記録再生装置。
  5. 前記補正する手段は、前記空間光変調素子の位置を前記光束に対して物理的に移動させる手段を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の光情報記録再生装置。
  6. 記空間光変調素子が前記光源側に配置されるように前記空間光変調素子と前記受光素子が積層され、前記空間光変調素子における画素と前記受光素子における対応する画素とが前記光源から入射する光の軸に沿って配置され、前記空間光変調素子に入射した光の少なくとも一部が前記受光素子に向けて透過することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光情報記録再生装置。
  7. 記空間光変調素子と前記受光素子は、前記空間光変調素子における画素と前記受光素子における対応する画素とが、前記光源から入射する光の軸に沿って重ならないように、相互に隣接して配置していることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光情報記録再生装置。
  8. 前記各変調素子は、前記光源からの光を反射する反射電極と、前記反射電極より前記光源側に空間を介して配置され、前記光源からの光に対してある割合で透過させ残りは反射する機能を有する半透過膜とを有し、前記反射電極と前記半透過膜との距離を制御することによって前記光源からの光の反射率が変化する素子であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光情報記録再生装置。
  9. 前記各変調素子は、反射型液晶素子であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光情報記録再生装置。
  10. 情報光と参照光との干渉によって生じる干渉縞を記録媒体に形成することにより情報を前記記録媒体に記録する光情報記録装置において、
    光源と、
    変調信号に応じて反射光の強度が変化する複数の変調素子を有し、前記光源から出射された光束の少なくとも一部を変調して前記情報光とするための空間光変調素子と、
    前記参照光と前記情報光を前記記録媒体の所定の深さで干渉させるための光学系と、
    前記空間光変調素子に入射する光束の照射される位置のずれを検出するずれ量検出素子と、
    前記ずれ量検出素子での検出された位置ずれ量に基づき、前記空間光変調素子における前記情報光を変調する領域と前記光束との位置ずれとを補正する手段と、
    を有し、
    前記ずれ量検出素子として2次元の受光素子が用いられており、
    前記空間光変調素子と前記受光素子とが同一の基板に一体的に形成されており、前記基板において前記受光素子の複数の画素を覆う層間絶縁膜上に前記複数の変調素子が配置されることによって前記空間光変調素子は前記基板の前記受光素子が形成される表面に配置されていることを特徴とする、光情報記録装置。
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