JP4678769B2 - 下水汚泥を原料とするガス化設備の運転方法およびガス化設備 - Google Patents

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Description

本発明は、下水汚泥を原料とするガス化設備の運転方法およびガス化設備に関する。
近年、各種の原料からガス化を図り、これを燃料に使用する技術開発が盛んに行われている。この場合における燃焼炉として、流動床炉及び固定床ガス化炉がある。前者の流動床炉は原料との接触が十分に行われるためにガス化効率は高い。その反面、流動化のためのブロワーの運転コストが嵩む問題がある。これに対し、固定床ガス化炉は設備費及び運転コストが低い利点がある。
固定床ガス化炉におけるガス化の例として、特許文献1のものがある。しかし、これは廃タイヤや廃プラスチックなどの有機物分が多いものであるので、高発熱量のガスを比較的簡単に得ることができる。
本発明者は、乾燥下水汚泥を原料とする固定床ガス化炉において高発熱量のガスを得ることができないか鋭意検討したが、通常の運転形態の延長線上ではできないと知見した。
特許3377630号公報
したがって、本発明の主たる課題は、乾燥下水汚泥を原料とする固定床ガス化炉において高発熱量のガスを得ることができる手段を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は、次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
原料を炉内に投入した状態で、酸素含有ガスとスチームを供給し、前記原料中の有機分をガス化する固定床ガス化炉を有するガス化設備において、
前記原料が乾燥下水汚泥であり、前記炉内の炭化ゾーンから炭化物を抜き出し、この抜き出した炭化物を、炉内の乾燥ゾーンに供給することを特徴とする下水汚泥を原料とするガス化設備の運転方法。
<請求項2記載の発明>
前記抜き出した炭化物を前記乾燥汚泥と混合させた後、炉内の乾燥ゾーンに供給する請求項1記載のガス化設備の運転方法。
<請求項3記載の発明>
乾燥下水汚泥量と抜き出し炭化物の加量との重量比は、1:1〜1:2である請求項1または2記載の下水汚泥を原料とするガス化設備の運転方法。
<請求項4記載の発明>
前記炉内の温度を600〜700℃とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の下水汚泥を原料とするガス化設備の運転方法。
<請求項5記載の発明>
発熱量が1000kal/Nm3以上のガス化ガスを得て、これをガスエンジンの燃料とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の下水汚泥を原料とするガス化設備の運転方法。
<請求項6記載の発明>
原料を炉内に投入した状態で、酸素含有ガスとスチームを供給し、前記原料中の有機分をガス化する固定床ガス化炉を有するガス化設備において、
前記原料が乾燥下水汚泥であり、
前記炉内の炭化ゾーンから炭化物を抜き出し、この抜き出した炭化物を、炉内の乾燥ゾーンに供給する手段を有することを特徴とする下水汚泥を原料とするガス化設備。
<請求項7記載の発明>
前記抜き出した炭化物を前記乾燥汚泥と混合させた後、炉内の乾燥ゾーンに供給する手段を有する請求項6記載のガス化設備。
本発明によれば、乾燥下水汚泥を原料とする固定床ガス化炉において高発熱量のガスを得ることができる。
次いで、本発明を、実施するための最良の形態を示しながらさらに詳説する。
図1は、固定床ガス化炉の概要図、図2は本発明の固定床ガス化炉の運転の概念図、図3は本発明の固定床ガス化炉の適用例のフローシートである。
まず、図2を参照しながら、本発明の基本的な要素を説明する。固定床ガス化炉1に乾燥下水汚泥10を投入する。この乾燥下水汚泥10は、下水汚泥を公知のたとえばフィルタープレス脱水機により脱水し、これを各種の乾燥機により乾燥したものなどを使用する。
固定床ガス化炉1の下部からは、ガス化剤としての酸素含有ガス12、たとえば空気を供給する。この際、空気とともにスチームを供給するのが望ましい。
固定床ガス化炉1内においては、燃焼に伴って下水汚泥中の有機分が熱分解しガス化が生じる。概念的には、底部から上部にかけて炭化ゾーン、熱分解ゾーン、乾燥ゾーンが生成され、連続的な乾燥下水汚泥10の炉内への供給及び炭化ゾーンからの炭化物の抜き出しを行えば(間欠的な供給及び抜き出しも可能である)、連続的なガス化運転が可能である。
しかるに、このままでは得られる発生ガス14は、発熱量が300kcal/Nm3程度であり、たとえばガスエンジンの駆動に必要な1000kcal/Nm3以上の発熱量のガス化ガスを得ることができないことを知見した。
この理由を種々の観点から検討したところ次の要因によるものであることが判明した。すなわち、まず木材を原料としてガス化を図る場合には容易に高発熱量のガスを得ることができる事実との対比を試みた。対比結果を表1に示す。同表において、固定炭素割合とは、900℃で7分燃焼させた場合における固形物として残る割合であり、灰割合とは炭化物として残る主に無機分である。
Figure 0004678769
表1から判ることは、固定炭素割合としては、乾燥下水汚泥と木材とは大きな相違が見られないのに対し、灰割合及び炭化ゾーンにおける固定炭素割合には著しい相違が見られる。
固定床ガス化炉における反応は、次記のとおりである。なお、(3)式はスチームを吹込んだ場合において促進される反応である。
(1) C+O2→CO2
(2) C+CO2→2CO
(3) C+H2O→CO+H2
生成するガスの発熱量はCO及びH2の発生量に左右されるところ、表1に示すように、乾燥下水汚泥の場合には、炭化ゾーンにおける固定炭素割合が木材の場合に比較して約1/4である。したがって、炭化物が少ない状態でガス化を行っているが故に、(2)及び(3)式の反応が充分になされていないことを意味している。
そこで、戻し路16を介して、炭化物(灰)を乾燥下水汚泥に対して加えることで、炭化ゾーン及び熱分解ゾーンおいて、(2)及び(3)式の反応を促進させることが本発明の主眼である。これによって、高発熱量のガスを発生させることができるようになるのである。
この場合、乾燥下水汚泥に対して炭化物(灰)を混合した後に、固定床ガス化炉1内に投入してもよいし、乾燥下水汚泥の供給経路10Aとは別に、固定床ガス化炉1内に供給することもできる。
空気の吹込みに加えて、スチームの吹込みは、(3)式の反応を促進させるためにより有効な方法である。
図1により固定床ガス化炉1の例を説明すると、炉1の高さ方向の適宜の位置に乾燥下水汚泥の供給経路10Aを設け、炉1の下部に底部壁2を設け、空気及びスチームを底部壁2に多数形成した送入通路2aから送入するようにしてある。ガス化されたガスは、頂部の排出路3から排出される。炭化物(灰)はロータリーバルブなどを介して排出され、一部を戻し路16を介して、供給経路10Aを通して供給される下水汚泥に対して加えるようにしてある。
たとえば含水率10%の乾燥下水汚泥固形物中の炭素の割合は約35〜40%である。炭化物中に含まれる炭素量は約20〜40%の範囲で幅が大きい。したがって、炭素の量としてC(乾燥下水汚泥):C(炭化物)=2:1〜1:1となるように、炭化物を乾燥下水汚泥に加えるのが望ましい。乾燥下水汚泥量と抜き出し炭化物の加量との重量比は、1:1〜1:2であるのが望ましいことを知見している。
立ち上げ運転に際しては、初期の燃焼に伴う炭化物をストックしておき、所定量に達した時点で、乾燥下水汚泥と炭化物を炉内に投入し、当初はバーナーなどにより昇温し、温度が600〜700℃まで昇温させ着火を図った後は、バーナーを停止し、その後は汚泥のもつ自己の熱量によって炉内温度を維持できる。
処理フロー例を図3に示した。脱水下水汚泥は、乾燥機20により乾燥される。乾燥機20では、5〜15%程度の水分量にまで乾燥するのが望ましい。乾燥下水汚泥は、供給経路10Aから固定床ガス化炉1内に投入する。炭化物(灰)はロータリーバルブなどを介して排出され、一部を戻し路16を介して、供給経路10Aを通して供給される下水汚泥に対して加える。
排出路3から排出されるガス化されたガスは、ガス処理設備22にて清浄化し、都市ガスと共にガスエンジン24に投入する。エンジン排ガスの保有する熱量は、熱回収設備26によって、空気や蒸気などの乾燥熱源の昇温に使用される。昇温された空気(熱風)または蒸気は乾燥機20に送られる。
本発明において必要ならば、乾燥下水汚泥に対し、廃棄物系バイオマスとしてバーク、おがくず、もみがら、コーヒー粕、茶粕、林地残材、製紙業系廃棄物を混合させることもできる。
図1〜図3に示す態様により、下水汚泥により、ガス化を図ったところ、発熱量が1000kcal/Nm3以上のガス化ガスを得ることができるとともに、ガスエンジンの安定した駆動が可能となった。
固定床ガス化炉の概要図である。 本発明の固定床ガス化炉における運転の概念図である。 本発明の固定床ガス化炉の適用例のフローシートである。
1…固定床ガス化炉、2…底部壁、3…排出路、10…乾燥下水汚泥、10A…供給経路、12…酸素含有ガス、14…発生ガス、16…戻し路、20…乾燥機、22…ガス処理設備、24…ガスエンジン、26…熱回収設備。

Claims (7)

  1. 原料を炉内に投入した状態で、酸素含有ガスとスチームを供給し、前記原料中の有機分をガス化する固定床ガス化炉を有するガス化設備において、
    前記原料が乾燥下水汚泥であり、前記炉内の炭化ゾーンから炭化物を抜き出し、この抜き出した炭化物を、炉内の乾燥ゾーンに供給することを特徴とする下水汚泥を原料とするガス化設備の運転方法。
  2. 前記抜き出した炭化物を前記乾燥汚泥と混合させた後、炉内の乾燥ゾーンに供給する請求項1記載のガス化設備の運転方法。
  3. 乾燥下水汚泥量と抜き出し炭化物の加量との重量比は、1:1〜1:2である請求項1または2記載の下水汚泥を原料とするガス化設備の運転方法。
  4. 前記炉内の温度を600〜700℃とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の下水汚泥を原料とするガス化設備の運転方法。
  5. 発熱量が1000kal/Nm3以上のガス化ガスを得て、これをガスエンジンの燃料とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の下水汚泥を原料とするガス化設備の運転方法。
  6. 原料を炉内に投入した状態で、酸素含有ガスとスチームを供給し、前記原料中の有機分をガス化する固定床ガス化炉を有するガス化設備において、
    前記原料が乾燥下水汚泥であり、
    前記炉内の炭化ゾーンから炭化物を抜き出し、この抜き出した炭化物を、炉内の乾燥ゾーンに供給する手段を有することを特徴とする下水汚泥を原料とするガス化設備。
  7. 前記抜き出した炭化物を前記乾燥汚泥と混合させた後、炉内の乾燥ゾーンに供給する手段を有する請求項6記載のガス化設備。
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JP2005139443A (ja) * 2003-10-17 2005-06-02 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 高含水率有機物のガス化システム及び潜熱回収ボイラ

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