JP4677910B2 - 光ファイバ接続部の再被覆方法及び装置 - Google Patents
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Description
図1は本実施形態の光ファイバ接続部の再被覆装置を示す分解構成図であり、図2(A)は上型の底面図であり、図2(B)は上型の端面図であり、図2(C)は下型の平面図であり、図2(D)は下型の端面図であり、図3(A)はシリンジの取り付け状態を示す平面図であり、図3(B)はシリンジの取り付け状態を示す(A)の矢印方向に見た平面図である。
図2に示すように、上型30に形成されている樹脂注入ゲート34及び連通路33は、光ファイバ17の被覆が除去されていない部分、すなわちガラスファイバ露出部17aから所定距離以上離れた外側位置(図2(A)では左側)に設けられている。紫外線照射領域Rは、少なくともガラスファイバ露出部17a全体を含み、光ファイバ17の被覆部分17bの端部を含む範囲が必要である。したがって、樹脂注入ゲート34及び連通路33は、紫外線照射領域Rの外側に設けられることになる。
なお、下型用枠25の上面には、開口部25aの両側で光ファイバ17の移動を規制する光ファイバ押え27が設けられている。
なお、ここでいう所定領域とは、下型20の紫外線照射領域Rに照射された紫外線が下型20内で回折または拡散しても、その紫外線が連通路33まで達しない範囲の領域である。
したがって、図4に示すように、固定アーム14を回動させて、樹脂注入ゲート34にセットされているシリンジ40を先端部14bで支持して固定し、その後、錘支持アーム15を回動させて錘15bをシリンジ40のピストン42の上に乗せ、その重さを利用してピストン42に所定の圧力を継続的に作用させることができる。
本実施形態では、前述した光ファイバ接続部の再被覆装置10を用いて、キャビティ32内の連通路33に接する箇所に光ファイバ17の被覆部分17bを配置するとともに、キャビティ22,32内の連通路33より所定距離離れた部分に光ファイバ接続部17cのガラスファイバ露出部17aを配置し、樹脂注入ゲート34からキャビティ22,32に紫外線硬化型樹脂を注入する。そして、成形用型11の外方から下型20を通して少なくともキャビティ32内の光ファイバ接続部17cに紫外線を照射するとともに、連通路33及び連通路33周辺の所定領域には紫外線が当たらないようにして、光ファイバ接続部17c周辺に注入された紫外線硬化型樹脂を硬化させてガラスファイバ露出部17aの再被覆を行う。
以下、本発明に係る具体的な実施例について説明する。
図1において示した光ファイバ接続部の再被覆装置10を用いて、シリンジ40に紫外線硬化型樹脂を充填した後、先端41を下方に向けて40℃に加熱して1時間保持した。また、紫外線硬化型樹脂の注入時には、シリンジ40の先端41を樹脂注入ゲート34に挿入して固定アーム14によって動かないように固定し、錘15bを用いて100kgf/cm2の圧力を付加して注入を行った。そして、紫外線ランプ16の移動により、注入された紫外線硬化型樹脂を樹脂注入ゲート34から遠い側(下流側)から近い側(上流側)へ順に硬化させた。その結果、バリ及び気泡のない適正な再被覆を行うことができた。
紫外線硬化型樹脂をシリンジ40に充填した後、紫外線硬化型樹脂の脱泡を行うことなくそのままキャビティ22,32への注入を行った。また、注入時には、シリンジ40の固定を作業者の手によって行い、手動でピストン42を押して注入を実施した。その結果、連通路33の位置にバリが発生したほか、再被覆部に気泡が混入した。
11 成形用型
12 固定突起(成形用型固定手段)
14 固定アーム(シリンジ固定手段)
15b 錘(所定圧力付加手段)
16 紫外線ランプ(紫外線照射手段)
17 光ファイバ
17a ガラスファイバ露出部
17b 被覆
17c 光ファイバ接続部
20 下型(一方の型)
21 パーティング面(下型)
22 キャビティ(下型)
23 外面
24 遮光物
30 上型(他方の型)
31 パーティング面(上型)
32 キャビティ(上型)
33 連通路
34 樹脂注入ゲート
40 シリンジ
41 先端
R 紫外線照射領域
Claims (6)
- 一方の型と他方の型とで構成され、前記一方の型と前記他方の型にはそれぞれのパーティング面に沿って直線状に形成された横断面半円形のキャビティが形成され、前記他方の型には前記キャビティと連通路を介して連通する樹脂注入ゲートが形成され、少なくとも前記一方の型が紫外線を透過する材料からなり、紫外線照射領域を有する成形用型を用い、
前記キャビティ内の前記連通路に接する箇所に光ファイバの被覆が除去されていない部分を配置するとともに、前記キャビティ内の前記連通路より所定距離離れた部分に光ファイバ接続部のガラスファイバ露出部を配置し、
前記樹脂注入ゲートから紫外線硬化型樹脂に所定の圧力をかけ続けて前記キャビティに紫外線硬化型樹脂を注入し、
前記成形用型の外方から前記一方の型を通して少なくとも前記光ファイバ接続部に紫外線を照射するとともに、前記連通路及び前記キャビティを含む前記連通路周辺の所定領域を、前記一方の型の前記紫外線照射領域に照射されて前記一方の型内で回折または拡散した紫外線が到達する範囲外となる領域として、更に前記一方の型のパーティング面と反対側の外面上にあるいは前記外面に近接して遮光物を設けることにより、前記連通路及び前記キャビティを含む前記連通路周辺の前記所定領域には紫外線が当たらないようにして、前記光ファイバ接続部周辺に注入された紫外線硬化型樹脂を硬化させて前記ガラスファイバ露出部の再被覆を行うことを特徴とする光ファイバ接続部の再被覆方法。 - 前記樹脂注入ゲートに先端を挿入して紫外線硬化型樹脂を注入するためのシリンジに紫外線硬化型樹脂を注入した後、前記シリンジの先端を所定時間下方に向けた状態とし、その後、前記紫外線硬化型樹脂を前記樹脂注入ゲートから前記キャビティに注入することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ接続部の再被覆方法。
- 前記所定時間の間、前記シリンジ内の紫外線硬化型樹脂を加熱することを特徴とする請求項2に記載の光ファイバ接続部の再被覆方法。
- 前記所定の圧力を50Kgf/cm2以上とすることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光ファイバ接続部の再被覆方法。
- 前記キャビティ内に前記紫外線硬化型樹脂を注入する際に、前記樹脂注入ゲートに先端を挿入して紫外線硬化型樹脂を注入するためのシリンジを機械的なシリンジ固定手段により固定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光ファイバ接続部の再被覆方法。
- 一方の型と他方の型とで構成され、前記一方の型と前記他方の型にはそれぞれのパーティング面に沿って直線状に形成された横断面半円形のキャビティが形成され、前記他方の型には前記キャビティと連通路を介して連通する樹脂注入ゲートが形成され、少なくとも前記一方の型が紫外線を透過する材料からなり、紫外線照射領域を有する成形用型と、
前記成形用型を固定する成形用型固定手段と、
紫外線硬化型樹脂を注入するためのシリンジを前記樹脂注入ゲートに先端を挿入した状態で固定するシリンジ固定手段と、
前記シリンジ内の紫外線硬化型樹脂に所定の圧力をかける所定圧力付加手段と、
前記一方の型のパーティング面と反対側の外面から前記一方の型を通して前記キャビティへ紫外線を照射する紫外線照射手段とを備え、
前記連通路及び前記キャビティを含む前記連通路周辺の所定領域が、前記一方の型の前記紫外線照射領域に照射されて前記一方の型内で回折または拡散した紫外線が到達する範囲外となる領域とされて、更に前記一方の型のパーティング面と反対側の外面上あるいは前記外面に近接して遮光物が設けられ、
前記キャビティ内の前記連通路に接する箇所に光ファイバの被覆が除去されていない部分が配置されるとともに、前記キャビティ内の前記連通路より所定距離離れた部分に光ファイバ接続部のガラスファイバ露出部が配置されて、前記光ファイバ接続部周辺に注入された紫外線硬化型樹脂を硬化させて前記ガラスファイバ露出部の再被覆が行われることを特徴とする光ファイバ接続部の再被覆装置。
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