JP4677513B1 - 背負い鞄 - Google Patents

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Abstract

【課題】重い鞄本体を背負っても、首、肩、上腕付け根、腰等に加わる負担が抑えられ、楽な歩行が可能になる背負い鞄を提供する。
【解決手段】鞄本体11の前後両面11a,11bに取り付けられた一対の引張ベルト部25,29は、一対の長尺リボン状の布が略X字状に配置されて両下端側が鞄本体11の底面側で一体になっており、両上端側が鞄本体11の上側側部で連結されて鞄本体に長手方向に摺動可能に取り付けられた一対の環状部26,31と、環状部26,31のそれぞれ一方の上端側から後面側に延びた一対のストレート部28,33とからなる。ストレート部28,33の各先端位置には環状の引張リング部35,36が取り付けられている。ストレート部28,33の先端近傍位置には、長尺状で伸縮可能なズボン吊上げベルト38,39が一端にて取り付けられ、他端にズボンPの上縁に着脱自在に取付け可能なクリップ38b,39bを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、リュックサック、ランドセルのような後面に2本の背負いベルトを設けた背負い鞄に関する。
従来、背負い鞄としては、鞄本体の後面に設けた2本の背負いベルトにより鞄本体を背中に背負うタイプのものが一般的である。しかし、この背負い鞄では、背負いベルトが首の外側と上腕付け根の間の肩甲上部(以下、肩と記す)に位置するため、収容物が多くなることにより鞄全体が重くなると、鞄本体が背中側で引っ張られることにより、背負いベルトが肩に食い込んで上半身に加わる負担が大きくなる。そのため、背骨や腰に加わる負担も大きくなり、首、肩、上腕付け根、腰、背骨等を痛めやすくなり、特に胸郭部の負担が大きくなり呼吸が苦しくなるという問題がある。また、軽量な児童や体力の劣る老人等の場合には、重い鞄を背負うことによって後に引っ張られることにより、歩行が困難になることもある。
これに対して、例えば特許文献1に示すように、鞄本体の後面下部に腰ベルトを設け、鞄本体を背負ったときにその下部を腰ベルトで使用者の体にしっかりと括り付けることができるようにした背負い兼用鞄が知られている。この背負い兼用鞄によれば、背負いベルトと腰ベルトにより鞄本体が使用者の体に一体となって括りつけられるため、鞄本体を背負ったときに、鞄本体の揺れがなく、安定した歩行が可能になるというものである。しかし、この背負い鞄でも、鞄本体が重くなると、鞄本体によって背中側で引っ張られることにより、上述したような背負いベルトが肩に食い込んで両肩、腰、胸郭部等に加わる負担が大きくなる等の問題は避けられない。
特開2003−289926号公報
本発明は、上記問題を解決しようとするもので、重い鞄本体を背負っても、首、肩、上腕付け根、腰、背骨、胸郭部等に加わる負担が抑えられ、楽な歩行が可能になる背負い鞄を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の構成上の特徴は、鞄本体の後面の左右両側に配置されて上端側と下端側がそれぞれ鞄本体に固定された一対の背負いベルトを有する背負い鞄において、鞄本体の前後両面にて一対の長尺リボン状の布が略X字状に配置されて両下端側が鞄本体の底部側で一体になっており、両上端側が鞄本体の上側側部で連結されて鞄本体に長手方向に摺動可能に取り付けられた一対の環状部と、一対の環状部の各連結部分に続いて後面側に曲げられて延びた一対のストレート部とからなり、ストレート部にて直近の背負いベルトと交差すると共に交差方向に摺動可能なように背負いベルトに取り付けられた布製の一対の引張ベルト部と、一対のストレート部の各先端位置に取り付けられて下方に延びた環状で手が挿入可能な布製の一対の引張リング部とを設け、使用者が一対の背負いベルトに両腕を通して鞄本体を背負った状態で、一対のストレート部の環状部から背負いベルトに至る部分が両腕の上腕部の外側に回されることにある。
上記のように構成した本発明においては、使用者が、両腕を一対の背負いベルトを通して鞄本体を背負うと共に一対のストレート部の環状部から背負いベルトに至る部分を両腕の上腕部の外側に回した状態で、左右一対の引張ベルト部を引っ張り、その各先端位置に取り付けられて下方に延びた一対の引張リング部に手を通し、両腕を下方に下げる。これにより引張リング部が下方に押され、一対の引張ベルト部が内側に向けて引っ張られて、使用者の両腕が体の中心方向に締め付けられる。さらに、両腕上腕部側を支点として両引張ベルト部の各環状部が上向きに引き上げられて、それに伴い、鞄本体が上方に持ち上げられる。このように、使用者が、両手を一対の引張リング部に通した状態で両腕を下方に下げる自然な動作を行うことにより、鞄本体が一対の引張ベルト部によって両腕上腕部側を支点として上方向に持ち上げられるため、背負いベルトのみにより両肩で支える従来の背負い鞄に比べて鞄本体の重さが相対的に軽減される。また、引張ベルト部のストレート部が両上腕部外側を回って締め付けるので、背負いベルトのみの従来の鞄に比べて首、肩、胸郭部等への負荷の集中が分散、軽減される。その結果、本発明においては、重い鞄を背負ったときでも、両肩に加わる重さが軽減されるため、両肩や背骨や腰等に加わる負担が抑えられ、首、肩、上腕付け根、腰、背骨、胸郭部等を痛めるという問題が解消される。また、軽量な児童や体力の劣る老人等でも、重い鞄を背負うことによる後に引っ張られる力が軽減されることにより、円滑な歩行が可能になる。
また、本発明において、一対のストレート部の先端近傍位置に一端にて取り付けられ、他端に下半身着の上縁に着脱自在に取付け可能な下半身着固定具を有する長尺状で伸縮可能な下半身着吊上げベルトを設けることができる。これにより、手で引張リング部を引っ張ることによる引張ベルト部の引っ張りに加えて、下半身着吊上げベルトでも引張ベルト部を引っ張ることができる。その結果、本発明によれば、一対の引張ベルト部によって鞄本体を上方向に持ち上げる効果がさらに高められ、背負いベルトにより両肩で支える鞄本体の重さがさらに軽減される。
また、本発明において、一対の背負いベルトにおける一対の引張ベルト部取り付け位置の下側に両端が固定され、中間位置にて上連結部材により着脱可能に連結される背負いベルト安定化ベルトを設けることができる。このように、一対の背負いベルトが背負いベルト安定化ベルトによって結び合わされることにより、背負いベルトの横方向への広がりを抑えてその位置を安定させることができる。その結果、本発明によれば、背負いベルトにより鞄本体を安定に背負うことができると共に、一対の引張ベルト部による鞄本体の上方への持ち上げがさらに効果的に行われる。
また、本発明において、鞄本体の下側両側部に両端が固定され、中間位置にて下連結部材により着脱可能に連結される鞄本体安定化ベルトを設けことができる。これにより、鞄本体安定化ベルトによって、鞄本体が使用者の腰部に緊密に固定されるため、鞄本体の横揺れが抑えられ、鞄を背負っての歩行の負担が軽減される。
また、本発明において、一対の引張リング部が中間部にてそれぞれ分離されていると共に、リング連結部材により着脱可能に連結されており、且つリング連結部材は、引張リング部に所定以上の引張力が加えられたときに分離されるようにすることができる。これにより、通常は一対の引張リング部に両手先を通して両腕を下方に下げるときに引張リング部に加わる引張力が所定の大きさ以下であるため、引張リング部が下方に押されることにより鞄本体が上方に持ち上げられ、両肩に加わる鞄本体の重量を相対的に軽減させることができる。一方、鞄本体を背負っての歩行中に、つまずいたりして姿勢が不安定になったときは、両腕によって意識してあるいは無意識に引張リング部に所定以上の大きな引張力が加えられることにより、リング連結部材の連結状態が強制的に解除される。その結果、本発明においては、背負い鞄を背負って歩行中に、路面の突起等の障害物によって体勢が不安定になったとき、すぐに両手を地面や壁等につけたり握ったりすることができるため、転倒等による事故を効果的に防止できる。
本発明によれば、使用者が、両腕を一対の背負いベルトを通し、一対のストレート部の環状部から背負いベルトに至る部分を両上腕部の外側に回して鞄本体を背中に背負った状態で、一対の引張リング部に手先を通して両腕を下方に下げることにより、引張ベルト部が引っ張られて両腕が内側に締め付けられると共に鞄本体が上方に持ち上げられる。その結果、本発明においては、重い鞄本体を背負ったときでも、両肩や背骨や腰に加わる負担が抑えられ、首、肩、上腕付け根、腰、背骨、胸郭部等を痛めるという問題が解消されると共に、鞄本体が後に引っ張られることによる歩行困難も解消される。また、一対のストレート部の先端近傍位置に下半身着吊上げベルトを設けることにより、背負いベルトにより両肩で支える鞄本体の重さがさらに軽減される。さらに、本発明において、一対の引張リング部がリング連結部材により着脱可能に連結され、かつ引張リング部に所定以上の引張力が加えられたとき分離されるようにすることにより、路面の突起等の障害物によって体勢が不安定になったとき、すぐに両手を地面や壁等につけたり握ったりすることができるため、転倒等による事故を効果的に防止できる。
本発明の実施例1である背負い鞄を概略的に示す背面図である。 同背負い鞄を示す正面図である。 同背負い鞄を背負った使用者について、正面から見た状態を説明する正面説明図である。 同背負い鞄を背負った使用者について、側面から見た状態を説明する側面説明図である。 引張ベルト部の連結具による環状部の連結部分を詳細に説明する説明図である。 実施例2である背負い鞄の引張リング部に設けたリング連結部材を示す斜視図である。 リング連結部材の雄連結部と雌連結部を詳細に示す一部破断正面図である。
以下、本発明の一実施例について図面を用いて説明する。図1,図2は実施例1である背負い鞄を背面図及び正面図により示したものである。図3,図4は背負い鞄を背負った使用者についてその正面と側面から見た状態を正面説明図と側面説明図により示したものである。背負い鞄10は、合成繊維を織った布地を加工した中空の袋状の鞄本体11の使用者の背中が当たる面である後面11aの両側に一対の背負いベルト15,19が配設されている。なお、以下、鞄本体11の上下左右については、図1の上下左右に合わせるものとする。
鞄本体11は、縦長の略直方体形状であって、上面から左右両側面11c,11dの下端近傍位置に至る範囲に入口11eを設けており、入口11eが図示しないファスナーによって開閉可能に閉じられている。鞄本体11の前面11b側には縦長のポケット12が設けられている。また、鞄本体11の両側面11c,11dの下端近傍には三角形の取付布部13,14が取り付けられている。背負いベルト15,19は、合成繊維製の布地を加工したものであり、肉厚で柔軟性を有する幅広の内側ベルト部16,21に、それより薄肉で適度な硬さを有する幅の狭い外側ベルト部17,22を外側から重ね合わせ、外側ベルト部17,22の幅方向両側で内側ベルト部16,21に縫い付けられて一体となったものである。
内側ベルト部16,21と外側ベルト部17,22とは、上端側が揃えられており、下端側で外側ベルト部17,22が内側ベルト部16,21の延長方向に延びて長くなっており、上端側で鞄本体11の上側面11fの左右両側位置に縫い付けて固定され、外側ベルト部17,22の下端にて取付布部13,14に固定されている。外側ベルト部17,22は、幅方向両側で内側ベルト部16,21に縫い付けられているが、内側ベルト部16,21の下端近傍の長手方向2か所には縫い付けられていない上挿通部17a,22aと下挿通部17b,22bを設けている。また、外側ベルト部17,22の内側ベルト部16,21からの延出部分には、外側ベルト部17,22の延出部分の長さを調整できる調整部材18,23が配設されている。
後面11a及び前面11bの上側面11f近傍位置から下側面(底面)11gの間に、樹脂製で薄肉のストレートな2本の帯状の左及び右引張ベルト部25,29がX字状に配設されて両下端側が鞄本体11の下側面11g側で一体になっており、後面11a及び前面11bの内面側にて図示しない帯状のガイド部に導かれて長手方向に摺動可能に取り付けられている。左引張ベルト部25は、左側面11cの上側面11f近傍位置から内部に入って下側面11gの右側面11d近傍位置に斜めに延びており、下端側が鞄本体11の下側面を通って前面11bに延びて、左側面11cの上側面11f近傍位置で外部に出て、連結具27を介して両端が連結された環状部26を有している。
連結具27は、図5に示すように、長方形の枠部27aとその中間位置で枠部27a内に一体で取り付けられて枠部内を2つの空間27cに仕切る仕切部27bからなる。環状部26は、一端が仕切部27bに固定されており、他端側が仕切部27bを介して2つの空間27cに挿通されて長手方向に摺動可能な状態で互いに連結されている。環状部26の他端側は、後面11a下方に延びたストレート部28に一体となって境界のない状態で繋がっている。左引張ベルト部25は、ストレート部28を引っ張ることにより連結具27を介して環状部26の長さを調節可能になっている。
右引張ベルト部29は、右側面11dの上側面11f近傍位置から下側面11gの左側面11c近傍位置に斜めに延びて、中間で左引張ベルト部25と交差して重なっており、下端側が鞄本体11の底面を通って前面11bに延びて、右側面11dの上側面11f近傍位置で外部に出て、上記連結具27と同一の連結具32を介して両端が連結された環状部31を有している。環状部31は、一端が連結具32の仕切部32bに固定されており、他端側が仕切部32bを介して2つの空間32cに挿通されて長手方向に摺動可能な状態で互いに連結されている。環状部31の他端側は、後面11a下方に延びたストレート部33に一体となって境界のない状態で繋がっている。右引張ベルト部29は、ストレート部33を引っ張ることにより連結具32を介して環状部31の長さを調節可能になっている。ストレート部28,33は、上述した外側ベルト部17,22の上挿通部17a,22aに摺動自在に挿通されており、その先端には、一対の引張リング部35,36がストレート部28,33の延長方向に向けて取り付けられている。引張リング部35,36は、左右引張ベルト部25,29と同一材質のベルト材を環状に丸めたものであり、手の平を内部に挿通させて凭れさせたり手で把持したりすることができる。
ストレート部28,33の上記引張リング部35,36取付位置の近傍には、ズボン吊りタイプの下半身着吊上げベルトである左右一対のズボン吊上げベルト38,39がストレート部28、33に対して直角下方に延びた状態で取り付けられている。ズボン吊上げベルト38,39は、ゴム糸製のベルトであって弾性的に伸縮可能になっており、また中間に設けた調整具38a,39aによって長さ調節可能であって、その下端にはクリップ38b,39bが取り付けられている。ズボン吊上げベルト38,39は、クリップ38b,39bによってズボンP上縁に簡単に着脱可能に取り付けられ、その弾性力によって左右引張ベルト部25,29を引っ張ることができるようになっている。
一対の背負いベルト15,19の下端側の下挿通部17b,22bには、背負いベルト安定化ベルト41が取り付けられている。背負いベルト安定化ベルト41は、両端側にてそれぞれ下挿通部17b,22bに挿入されて内側ベルト部16,21に固定され、中間位置にて分離されている。分離された両先端には、ワンタッチで着脱可能な上連結部材をなす上連結具42a,42bがそれぞれ取り付けられており、背負い鞄10の使用の際には、両上連結具42a,42bを係止させることにより解除可能に強固に連結される。これにより、一対の背負いベルト15,19が内側に引っ張られて両肩に安定した状態で装着される。
鞄本体11下側の一対の取付布部13には鞄本体安定化ベルト43が取り付けられている。鞄本体安定化ベルト43は、両端側にてそれぞれ取付布部13,14に固定され、中間位置にて分離されている。分離された両先端には、上記上連結具42a,42bと同様の構造の下連結部材をなす下連結具44a,44bが取り付けられており、背負い鞄10の使用の際には、両下連結具44a,44bを係止させることにより解除可能に強固に連結される。これにより、鞄本体11の両端が前方に引っ張られて、使用者の背中に緊密に押し付けられるため、歩行中の鞄本体11の横揺れを防止できる。
上記構成の実施例1においては、使用者が、両腕を一対の背負いベルト15,19を通して、鞄本体11を背中に背負うと共に一対のストレート部28,33の環状部26,31から背負いベルト15,19に至る部分を両腕の上腕部の外側に回した状態で、背負いベルト安定化ベルト41の上連結具42a,42bを係止させることにより、背負いベルト安定化ベルト41が背負いベルト15,19を内側に引っ張った状態で強固に連結される。さらに、下連結具44a,44bを係止させることにより、鞄本体安定化ベルト43が鞄本体11の下端側の左右両端を前方に引っ張った状態で強固に連結される。また、左右一対のズボン吊上げベルト38,39が長さ調節されて下端のクリップ38b,39bによってズボンPに取り付けられ、その弾性力によって左右引張ベルト部25,29を引っ張ることができる。
この状態で左右引張ベルト部25,29の各先端位置に取り付けられて下方に延びた一対の引張リング部35,36に手先を通し、両腕を下方に下げることにより、引張リング部35,36が下方に押され、それにより左右引張ベルト部25,29が内側(図3、図4に示す矢印F1方向)に向けて引っ張られ、左右引張ベルト部25,29によって、使用者の両腕が体の中心方向に締め付けられる。さらに、両腕の上腕部側を支点として左右引張ベルト部25,29の各環状部26,31が上向き(図4に示す矢印F2方向)に引き上げられて、それに伴い、鞄本体11が上方に持ち上げられる。このように、使用者が、両手を一対の引張リング部35,36に通した状態で両腕を下方に下げる自然な動作を行うことにより、鞄本体11が左右引張ベルト部25,29によって両腕の上腕部側を支点として上方向に持ち上げられるため、背負いベルト15,19により両肩で支える鞄本体11の重さが相対的に軽減される。また、左右引張ベルト部25,29のストレート部28,33が両上腕部外側を回って締め付けるので、背負いベルト15,19のみの鞄に比べて首、肩、胸郭部等への負荷の集中が分散、軽減される。
さらに、実施例1においては、一対のストレート部28,33に取り付けられたズボン吊上げベルト38,39が、その下端のクリップ38b,39bによってズボンP上縁に取り付けられており、ズボン吊上げベルト38,39でも左右引張ベルト部25,29を引っ張ることができる。そのため、一対のズボン吊上げベルト38,39によって鞄本体11が上方向に持ち上げられる効果がさらに高められ、背負いベルト15,19により両肩で支える鞄本体11の重さがさらに軽減される。その結果、本実施例においては、重い背負い鞄10を背負ったときでも、両肩に加わる重さが相対的に軽減されるため、両肩や背骨や腰に加わる負担が抑えられ、肩、腰、背骨等を痛めるという問題が解消される。また、軽量な児童や体力の劣る老人等でも、重い鞄本体11を背負うことによる後に引っ張られる力が軽減されることにより、円滑な歩行が可能になる。
また、本実施例においては、一対の背負いベルト15,19が背負いベルト安定化ベルト41によって結び合わされることにより、背負いベルト15,19の横方向外方への広がりを抑えてその位置を安定させることができるため、背負いベルト15,19により鞄本体11を安定に背負うことができると共に、左右引張ベルト部25,29による横方向への締め付けがさらに効果的に行われる。さらに、本実施例においては、鞄本体安定化ベルト43によって、鞄本体11が使用者の腰部に緊密に固定されるため、鞄本体11の横揺れが抑えられ、鞄本体11を背負っての歩行の負担が軽減される。
つぎに、実施例2について説明する。実施例2では、図6に示すように、一対のストレート部28,33に設けた引張リング部35,36が中間位置にてそれぞれ分離されており、それぞれの先端側がリング連結部材46により着脱可能に連結されている。リング連結部材46は、樹脂製の雄連結部47と雌連結部54とからなる。図7に示すように、雄連結部47は、直方体形状の基部48を有し、基部48の長手方向一側面48aには基部48より薄肉で直方体形状の取付部49を一体で設けている。取付部49には取付孔49aが設けられている。基部48の長手方向他側面48bには、樹脂製の円盤部51が重ね合わされ、さらに円盤部51にそれより小径の円筒形の磁石部52が重ね合わされ、磁石部52と円盤部51の中心孔にボルト53を挿入して基部48に固定させることにより、磁石部52と円盤部51が他側面48bに固定される。
雌連結部54は、直方体形状の基部55を有し、基部55の長手方向他側面55aには取付部56が設けられており、取付部56には取付孔56aが設けられている。基部55の長手方向一側面55b側には、内部に延びた円筒形の挿嵌孔57が設けられ、挿嵌孔57内の底部には金属製の厚板である吸着板58が配設されており、ボルト59によって固定されている。挿嵌孔57の内径は円盤部51の外径と同一寸法であり、円盤部51が挿入可能になっている。
引張リング部35,36の分離された先端側を取付孔49a,56aに通して重ね合せ、重ね合せ部分を縫い付ける等により、取付部49,56が引張リング部35,36先端に固定される。雄連結部47の円環部51を雌連結部54の挿嵌孔57内に挿嵌すると、磁石部52が挿嵌孔57内の吸着板58に強力に接着され、雄連結部47と雌連結部54が強固に連結されて、環状の引張リング部35,36にされる。雄連結部47と雌連結部54の連結力については、使用者が所定の大きな引張力を加えないと離れない大きさになっている。
上記実施例2においても、通常は一対の引張リング部35,36に両手先を通して両腕を下方に下げるときに引張リング部35,36に加わる引張力が所定の大きさ以下であるため、引張リング部35,36が下方に押されることにより、上記実施例1と同様に左右引張ベルト部25,29によって鞄本体11が上方に持ち上げられ、両肩に加わる鞄本体11の重量を相対的に軽減させることができる。一方、鞄本体11を背負っての歩行中に、つまずいたりして姿勢が不安定になったとき、意識してあるいは無意識に両腕によって引張リング部35,36に所定以上の大きさの引張力を加えることにより、引張リング部35,36が引っ張られてリング連結部材46による連結が解除される。そのため、背負い鞄10を背負って歩行中に、路面の突起等の障害物によって体勢が不安定になったとき、すぐに両手を地面や壁等につけたり握ったりすることができるため、転倒により生じるおそれのある事故を未然に防止できる。
また、リング連結部材46は、連結が解除されても、雄連結部47と雌連結部54を嵌め合わせることにより再び強固に連結されるため、何度でも繰り返し使用でき便利である。 なお、リング連結部材46の構造については上述したものに限らず、引張ベルト部25,26によって鞄本体11を引き上げるために引張リング部35,36を下方に押す程度の力では連結が保持されるが、それより大きな力で引っ張られたときに連結が解除される構造のものであればよい。
なお、上記各実施例においては、鞄本体11に背負いベルト安定化ベルト41と鞄本体安定化ベルト43が取り付けられているが、必要に応じていずれか一方あるいは両方を削除することも可能である。また、各実施例において、ズボン吊上げベルト38,39については必要に応じて省略することが可能である。さらに、各実施例においては、左及び右引張ベルト部25,29の環状部26,31は、後面11a及び前面11bの内面側にて帯状のガイド部に導かれて長手方向に摺動可能に取り付けられているが、これに代えて、後面11a及び前面11bの外面側にて帯状のガイド部に導かれて長手方向に摺動可能に取り付けられてもよい。その他、上記各実施例に示した背負い鞄については一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更して実施することができる。
10…背負い鞄、11…鞄本体、15,19…背負いベルト、16,21…内側ベルト部、17,22…外側ベルト、25,29…左右引張ベルト部、26,31…環状部、27,32…連結具、28,33…ストレート部、35,36…引張リング部、38,39…ズボン吊上げベルト、41…背負いベルト安定化ベルト、43…鞄本体安定化ベルト、46…リング連結部材。

Claims (5)

  1. 鞄本体の後面の左右両側に配置されて上端側と下端側がそれぞれ該鞄本体に固定された一対の背負いベルトを有する背負い鞄において、
    前記鞄本体の前後両面にて一対の長尺リボン状の布が略X字状に配置されて両下端側が前記鞄本体の底部側で一体になっており、両上端側が該鞄本体の上側側部で連結されて該鞄本体に長手方向に摺動可能に取り付けられた一対の環状部と、該一対の環状部の各連結部分に続いて後面側に曲げられて延びた一対のストレート部とからなり、該ストレート部にて直近の前記背負いベルトと交差すると共に交差方向に摺動可能なように該背負いベルトに取り付けられた布製の一対の引張ベルト部と、
    前記一対のストレート部の各先端位置に取り付けられて下方に延びた環状で手が挿入可能な布製の一対の引張リング部とを設け、
    使用者が前記一対の背負いベルトに両腕を通して前記鞄本体を背負った状態で、前記一対のストレート部の前記環状部から前記背負いベルトに至る部分が両腕の上腕部の外側に回されることを特徴とする背負い鞄。
  2. 前記一対のストレート部の先端近傍位置に一端にて取り付けられ、他端に下半身着の上縁に着脱自在に取付け可能な下半身着固定具を有する長尺状の下半身着吊上げベルトを設けたことを特徴とする請求項1に記載の背負い鞄。
  3. 前記一対の背負いベルトにおける前記一対の引張ベルト部取り付け位置の下側に両端が固定され、中間位置にて上連結部材により着脱可能に連結される背負いベルト安定化ベルトを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の背負い鞄。
  4. 前記鞄本体の下側両側部に両端が固定され、中間位置にて下連結部材により着脱可能に連結される鞄本体安定化ベルトを設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の背負い鞄。
  5. 前記一対の引張リング部が中間部にてそれぞれ分離されていると共に、リング連結部材により着脱可能に連結されており、且つ該リング連結部材は、該引張リング部に所定以上の引張力が加えられたときに分離されるようになっていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の背負い鞄。
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