JP4676417B2 - 光中継装置及び光伝送システム - Google Patents
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スプリッタは、センタの光回線終端装置(OLT:Optical Line Terminal)内に設けられた各OSU(Optical Subscriber Unit)からユーザ側に引き出される光ファイバに接続され、これにより分岐された光路は複数本の光ファイバによって複数のユーザの光回線終端装置(ONU:Optical Network Unit)に接続される。
これに対し、そのような既存の光伝送システムのONUをそのまま使用して波長分割多重通信(WDM)を行うことができるシステムが下記の特許文献1に記載されている。
波長変換装置108として図13に示すような一般的な波長変換の構成が採用される。
なお、特許文献1には、波長変換装置108において、下りの信号路の受光素子121、受信回路122、駆動回路123及び発光素子124を省いた構成も記載されている。
特許文献1、非特許文献1に記載の装置として、例えばITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)勧告G.984.xに従うG−PON(Gigabit PON (Passive Optical Networka))やEFM(Ethernet(登録商標) in the First Mile)の標準規格IEEE802.3ahに従うGE−PON(Gigabit Ethernet(登録商標) PON)等の規定に適合したものが使用される。
また、ユーザ側光回線終端装置から出力されるバースト信号間のギャップにはプリアンブル信号が付加されてプリアンブル補償回路から出力され、その出力信号は連続信号になるので、それ以降の後段の部品はバースト信号用ではなく連続信号用の安価な部品を使用することが可能になる。
さらに、本発明によればセンタ側とユーザ側の双方のそれぞれに光信号に対する波長分割多重化機能を有する光中継器を接続しているので、既存のユーザ側光回線終端装置と既存のセンタ側光回線終端装置を使用してそれらの既存の規格帯域の波長で送受信することが可能になり、既存の規定のセンタ側光回線終端装置及びユーザ側光回線終端装置をそのまま使用して長距離化を実現することが可能になる。特に、波長多重伝送する場合には、他社の技術とは異なり、各波長に対応したバースト用の光送受信モジュールが不要になるため、汎用のCWDM(Coarse Wavelength Division Multiplexing)用光送受信モジュールやDWDM用光送受信モジュールを使用することが可能になる。
なお、本発明は、IEEEで規定されているGE−PON、ITU−Tで規定されているG−PONのシステムに対しても適用可能である。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るPDS型の光伝送システムの構成を示す図である。なお、以下では光中継装置を単に「中継器」と記す。
なお、波長変換器22−1、22−2、…22−nの光線路24と下り伝送系回路29はそれぞれ別々に2心でMUX/DEMUX21に接続されているが、それらをWDMフィルタを介して1心でMUX/DEMUX21に接続するようにしてもよい。
なお、WDMカプラ23,43は波長を上りと下りの信号に分波する構造を有しており、サーキュレータであってもよいし、3dBカプラにアイソレータを組み合わせた構造であってもよい。
なお、バースト信号はプリアンブル部とデータ部(データ信号)から構成され、プリアンブル部はプリアンブル信号と呼ばれるパターン(1周期)を単位として複数回繰り返して構成され、また、データ部はプリアンブル部の後に所定bit単位で連続した信号で構成
されている。
ることにより行われる。また、データ信号の正常の判定は、所定bit単位を信号パターンとして検出され、例えばGigabit Ethernet(登録商標)信号の場合は8B/10B信号の誤り検出機能を使用してもよいし、スクランブルされた信号の場合には通常あり得ない信号パターンを異常と判断するような機能によるものであってもよい。スクランブルされた信号のあり得ない信号パターンとしては、例えば“0”、“1”が特定の数以上連続する信号パターンがある。また、プリアンブル信号またはデータ信号が正常でないと判断したものを異常データとして扱う。
なお、信号パターン検出回路53aは、フェーズが移行した際(プリアンブル信号検出フェーズから正常データ信号検出フェーズ、もしくはその逆)には、その状態をデータフロー制御回路53fに出力する。
バッファデータ量(Min)=2×(入出力クロック差)×(1パケット当たりの最大データ量)+(一周期分のプリアンブル信号のデータ量) (1)
なお、式(1)において、入出力クロック差は、該当する伝送システムの許容最大クロック差に収まる値であり、また、1パケットの最大データ量とは、プリアンブル信号と次のプリアンブル信号が入力するまでのデータ量を指す。
プリアンブル信号生成回路53dは、システムに適したプリアンブル信号を基準クロック源53cのクロックに同期させて繰り返し生成するとともに、データ出力選択回路53e又はデータフロー制御回路53fの要求に応じてプリアンブル信号を出力する構成を有し、例えば、Ethernet(登録商標)信号の場合はIdleと呼ばれるプリアンブル信号を生成する。
なお、波長変換器42−1、42−2、…42−nにおける下り受信系回路44と上り伝送系回路45は別々に2心でMUX/DEMUX41に接続されているが、それらをWDMフィルタを介して1心でMUX/DEMUX41に接続するようにしてもよい。
まず、下りの伝送系において、OLT10内のOSU11−1、11−2、…11−nのそれぞれから出力された波長1.48〜1.50μmの信号はそれぞれセンタ側中継器20内の波長変換器22−1、22−2、22−nに送信され、それらの中の受信回路26によって2R又は3Rの信号処理が行われるとともに、駆動回路27及び発光素子28によってWDM用の異なる波長に変換され、さらにMUX/DEMUX21により多重化されて光伝送路30を通してWDM伝送される。
データフロー制御回路53fは、バッファ回路53bのバッファ量を監視し、1パケット中にバッファエラーが発生しない状況であれば、プリアンブル信号生成回路53dによるプリアンブル信号の1周期の出力が終わるタイミングでバッファ回路53bに蓄積されたデータ信号を駆動回路54に出力するようにデータ出力選択回路53eを制御し、また、バッファ回路53bからデータ信号が出力されない状況の場合には、プリアンブル信号生成回路53dで生成されるプリアンブル信号を駆動回路54に送信するようにデータ出力選択回路53eを制御する。さらに、信号パターン検出回路53aから信号パターン検出のフェーズ状態を受け取り、例えば、正常データ検出フェーズからプリアンブル検出フェースに移行して、一定時間経過した後にバッファ回路53bに制御信号を出力して、バッファ回路53bに蓄積されたデータ信号を消去する。
なお、バッファ回路53bから出力されるデータ信号は、データ出力選択回路53eによって基準クロック源53cから出力されるクロックに同期される。
なお、プリアンブル補償回路53による遅延量は、バッファ回路53bのバッファ量に依存する。
各波長変換器42−1、42−2、…42−nの発光素子55は、それぞれ1.3μm帯で異なる波長の光信号を出力する。これにより各発光素子55から出力される光信号は、MUX/DEMUX41により多重化され、さらに光伝送路30を通してセンタ側中継器20のMUX/DEMUX21に伝搬されてさらに逆多重化され、波長に対応して予め定められた波長変換器22−1、22−2、…22−nに入力し、そこでWDMカプラ23を介して受信波長範囲1.26〜1.36μmのOSU11−1、11−2、…11−nに送信される。この場合、MUX/DEMUX41から出力された信号は、波長変換と信号処理が行われず、回路のコストが抑制されることになる。
これにより、OLT10からONU61−1、61−2、…61−n側に出力される信号はセンタ側中継器20によりWDM用の波長に変換されるため、既存のOLT10の波長で送信することが可能になる。
従って、上記のPDS型の光伝送システムによれば、既存の規定のOLT装置をそのまま使用して長距離化を実現することが可能になる。
図7は、本発明の第2実施形態に係るPDS型の光伝送システムのうちのユーザ側中継器の波長変換器を示す回路ブロック図であり、図3と同じ符号は同じ要素を示している。
即ち、図7は、図1に示した光伝送システムのうちのユーザ側中継器40内の波長変換器42−1、42−2、…42−nの構成を示し、図3と異なって伝送系回路45aのうちプリアンブル補償回路53が除かれた構成を有している。
この場合にも、ユーザ側中継器20により波長分割多重化が可能になり、従来のOLT10とONU61−1、61−2、…61−nを用いて長距離化することが可能になる。
図8は、本発明の第3実施形態に係る光伝送システムなどにおいてプリアンブル信号を有するバースト信号の光伝送路に接続される光中継器装置を示す回路ブロック図であり、図3と同じ符号は同じ要素を示している。
この光中継器42は、図1に示すユーザ側中継器40として使用されることに限定されるものではなく、バースト信号のプリアンブル信号の消失を報償しながら中継したい他の光伝送部分に接続することが可能であり、これによりバースト信号の波長を変換するとともにバースト信号間のギャップをプリアンブル信号で埋めて連続信号に変換することが可能になる。これにより、中継器42の後段に配置される部品を連続信号用の安価な部品が使用できる。
図9は、本発明の第4実施形態に係る光伝送システムを示す図であり、図1と同じ符号は同じ要素を示している。また、図10、図11は図9に使用される波長変換装置を示す図であり、図3、図7と同じ符号は同じ要素を示している。
図9において、OSU11と光カプラ60の間には、図10に示すプリアンブル補償回路53内蔵の第1の波長変換装置42aと、図11に示すプリアンブル信号補償回路53を有しない通常の第2の波長変換装置42bが接続されている。
図10に示す第1の波長変換装置42aは、図3と同じ構成の下り伝送系回路44及び上り伝送系回路45を有し、さらに、下り伝送系回路44及び上り伝送系回路45の送信端と受信端にはそれぞれWDMカプラ43a,43bが接続されている。
第1の波長変換装置42aは、ONU61−1、61−2、…61−nに最も近い中継器として使用され、それよりもセンタ側には第2の波長変換器42bが接続されてもかまわない。
なお、本実施形態では、連続光用の中継器として第2の波長変換装置42bを例に挙げたが、例えば光アンプのような連続信号光の長距離伝送で使用されている手法を採用することも可能である。
11−1、11−2、…11−n:OSU
20:センタ側中継器
21:MUX/DEMUX
22−1、22−2、…22−n:波長変換器
23:WDMカプラ
24:光線路
25:受光素子
26:受信回路
27:駆動回路
28:発光素子
29:下り伝送系回路
30:光伝送路
40:ユーザ側中継器
41:MUX/DEMUX
42−1、42−2、…42−n、42、42a、42b:波長変換器
43、43a、43b、43c、43d:WDMカプラ
44:下り伝送系回路
45、45a:上り伝送系回路
46:受光素子
47:受信回路
48:駆動回路
49:発光素子
51:受光素子
52:受信回路
53:プリアンブル補償回路
54;駆動回路
55:発光素子
60:光カプラ
62−1、62−2、…62−n:ONU
Claims (3)
- 光通信伝送路の途中に設置されてバースト信号を長距離中継する光中継装置であって、
前記バースト信号を電気信号に光電変換した後等化増幅、識別再生及びリタイミングする受信回路と、
前記受信回路の出力信号から正常なデータ信号を取り出し、該データ信号の前又は後にプリアンブル信号を付加するプリアンブル補償回路と、
前記プリアンブル補償回路からの出力信号を光信号に変換して出力する出力部と、を備え、
前記プリアンブル補償回路は、
前記バースト信号を入力してビット列のパターンを判定することで、プリアンブル信号または正常な前記データ信号を検出する検出回路と、
前記検出回路で検出された前記正常なデータ信号を蓄積するバッファ回路と、
前記バッファ回路のデータ蓄積状態を監視して前記正常なデータ信号が蓄積されている場合にはデータ出力を要求するデータフロー制御回路と、
少なくとも1種類の前記プリアンブル信号を出力するプリアンブル信号生成回路と、
基準クロック源から出力されるクロックに同期させて前記データフロー制御回路から前記データ出力が要求された時には前記データ信号を選択し、それ以外の時には前記プリアンブル信号生成回路から前記プリアンブル信号を選択するか又は符号化則のエラー信号を選択することにより、前記正常なデータ信号を含む前記バースト信号を再生するとともに前記バースト信号の先頭を検出できるように前記バースト信号間のギャップのすべてに前記エラー信号を付加して出力する出力選択回路とを有する
ことを特徴とする光中継装置。 - 請求項1に記載の光中継装置をユーザ側光回線終端装置とセンタ側光回線終端装置の間に少なくとも1つ接続することを特徴とする光伝送システム。
- 前記光中継装置は、波長1.3μm帯の光信号を出力する
ことを特徴とする請求項2に記載の光伝送システム。
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