JP4675498B2 - 画像処理装置、画像処理用プログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、画像処理用プログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体に係り、特に、モニタ上に表示されたオブジェクトを標的とするガンゲームへの適用に好適な画像処理装置、画像処理用プログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガン型のコントローラ(ガンコントローラ)などのポインティングデバイスを使ってモニタ上に現れる敵を攻撃するタイプのゲーム(ガンゲーム)が知られている。図17は、従来のガンゲームの概要を説明するための図を示す。図17に示すように、ガンコントローラ10は、その銃口がモニタ12に対向するように用いられる。
【0003】
モニタ12には、図示しないゲーム装置より、モニタ12上に表示すべき画像に対応するビデオ信号が供給される。モニタ12は、そのビデオ信号を受けて、画面左上の始点から画面左下の終点に至るまで左から右へ向かう水平走査を繰り返すことにより1フレーム分の画像を表示する。
【0004】
ガンコントローラ10は、モニタ12に対向して配置された場合に、その照準をモニタ12上の微少な点に合わすことができる。以下、この点を「照準点」と称す。ガンコントローラ10には、その照準点が走査された際に、その照準点の光を検出するためのレンズやフォトセンサが内蔵されている。
【0005】
ガンコントローラ10には、また、モニタ12に供給されるものと同様のビデオ信号が供給されている。このビデオ信号には、1フレームの書き始めのタイミング、すなわち、モニタ12の走査がその左上の点から開始されるタイミングを表す垂直同期信号と、個々の水平走査が開始されるタイミングを表す水平同期信号とが含まれている。
【0006】
ガンコントローラ10は、これらの垂直同期信号と水平同期信号とを参照しながら、所定のカウンタを動作させることにより、モニタ12上の被走査点の座標を常に把握している。そして、フォトセンサが照準点の光を検知した際に、そのタイミングにおける被走査点の座標を、照準点の座標として検出する。
【0007】
上述の如く、ガンコントローラ10によれば、モニタ12に対向して用いられた場合に、その銃口の向かう点の位置、すなわち、モニタ12上の照準点の座標を検出することができる。ガンコントローラ10によって検出された照準点の座標は、図示しないゲーム装置に送られる。
【0008】
ゲーム装置は、ガンコントローラ10から供給される照準点の座標に基づいて、図17に示すような照準マーク14をモニタ12上に表示する。そして、ユーザーによりガンコントローラ10の引き金(図示せず)が引かれると、その時点で照準マーク14が指し示している位置が被弾したものと処理する。このため、ユーザーは、モニタ12上の所望の位置に照準マーク14が合うようにガンコントローラ10を構えて引き金を引くことで、ガンゲームを楽しむことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のガンゲームにおいては、モニタ12の個体差などに起因して以下に説明するような問題が生じていた。
図18(A)は、従来のガンゲームにおいて生じていた第1の問題を説明するための図を示す。図18(A)において、符号16を付して表す領域、すなわち、内側の実線で囲まれた領域はモニタ12の表示領域を示す。また、図18(A)において、波線で囲まれた領域18は、モニタ12の被走査領域を示す。
【0010】
市場を流通しているモニタ12の中には、図18(A)に示すように、被走査領域18の全体が表示領域16の中に収まらないものが存在する。このようなモニタ12でガンゲームが実行された場合、標的となるべきオブジェクトが表示領域16の外に隠れてしまうことがある。
【0011】
ガンコントローラ10は、上記の如く、モニタ12上の光を検知して照準点の座標を検知する。従って、オブジェクトが表示領域16の外に隠れてしまう場合、ガンコントローラ10は、そのオブジェクトに合う照準点の座標を検知することができない。このため、従来のガンゲームでは、図18(A)に示すようなモニタ12が用いられた場合に、ゲーム画面の周辺に位置するオブジェクトを撃つことができないという問題が生じていた。
【0012】
図18(B)は、従来のガンゲームにおいて生じていた第2の問題を説明するための図を示す。図18(B)は、一般にモニタ12の画面に生ずる歪みの傾向を表した図である。モニタ12に表示される画面には、ある程度の歪みが生ずるのが通常である。特に、表示領域16が平面でない通常のブラウン管式のモニタ12においては、図18(B)に示すように、表示領域16の周辺付近に近づくに連れてその歪みが大きくなる。
【0013】
ガンコントローラ10のユーザーが意図する照準点と、照準マーク14が表示される位置との間には、画像の歪みが大きいほど大きな誤差が生じ易い。このため、従来のガンゲームでは、ゲーム画面の中央付近ではユーザーの意図する位置に正しく着弾させることができるが、ゲーム画面の周辺付近では、ユーザーの意図する位置に正しく着弾させることができないという問題が生じていた。
【0014】
図18(C)は、従来のガンゲームにおいて生じていた第3の問題を説明するための図を示す。図18(C)において、波線で囲まれた領域20は、モニタ12の安定表示領域を示す。また、モニタ16の表示領域16の外縁を表す実線と波線との間の領域22は、非安定表示領域を示す。安定表示領域20は、時間の経過に関わらず比較的特性が変化し難い領域である。一方、非安定表示領域22は、時間の経過に伴って表示特性が劣化し易い領域である。
【0015】
図18(C)に示すように、モニタ12の周辺領域は一般に非安定表示領域22となり易い。つまり、モニタ12の周辺に配置される個々の点は、経時劣化によって被走査時における輝度を低下させ易い。ガンコントローラ10による照準位置の検出は、モニタ12上の個々の点の輝度が下がるに連れて困難となる。このため、従来のガンゲームにおいては、特にモニタ12が古い場合に、非安定表示領域22内の照準点が正しく検出されないという問題が生じていた。
【0016】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、モニタの個体差等に関わらず、表示すべき画面中のいかなる領域にも指示点マークを移動させることのできる画像処理装置を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、表示画面の歪み等に関わらず、表示画面中のオブジェクトをユーザーが違和感なくポインティングデバイスで指示することのできる画像処理装置を提供することを第2の目的とする。
また、本発明は、上述した2つの画像処理装置のそれぞれをコンピュータ上で実現するための画像処理用プログラムを提供することを第3および第4の目的とする。
更に、本発明は、上記の画像処理用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを第5の目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、上記第1の目的を達成するため、画像処理装置であって、
モニタに対向して前記モニタ上の点を指示する非接触式のポインティングデバイスによって指示された前記モニタ上の指示点の位置を検出する指示位置検出手段と、
前記指示点の位置に基づいて、前記モニタ上における処理上の指示点の位置を決定する処理上指示位置決定手段とを備え、
前記処理上指示位置決定手段は、前記指示点が前記モニタの中央から離れるほど前記処理上の指示点の位置をより大きく前記中央から離すことを特徴とする。
【0018】
第2の発明は、請求項1記載の画像処理装置であって、
前記処理上指示位置決定手段は、
前記モニタの中央と前記指示点との間の第1距離を検出する手段と、
前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離が、前記第1距離に比例するように前記処理上の指示点の位置を決定する手段と、
を含むことを特徴とする。
【0019】
第3の発明は、請求項1記載の画像処理装置であって、
前記処理上指示位置決定手段は、
前記モニタの中央と前記指示点との間の第1距離を検出する手段と、
前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離が、前記第1距離の増加に伴って指数関数的に増加するように前記処理上の指示点の位置を決定する手段と、
を含むことを特徴とする。
【0020】
第4の発明は、請求項1記載の画像処理装置であって、
前記処理上指示位置決定手段は、
前記モニタ上の領域を、その中央から周辺に向けて複数のゾーンに分割して把握する手段と、
前記複数のゾーンのそれぞれにつき、前記指示点に基づいて前記処理上の指示点の位置を決定する規則を記録した手段と、
前記指示点が何れのゾーンに含まれるかを検出する手段と、
前記指示点に対する前記処理上の指示点の位置を、当該指示点が含まれるゾーンに対応する前記規則に従って決定する手段と、を備え、
前記複数のゾーンに対応する規則は、前記指示点が前記モニタの周辺に近いゾーンに含まれるほど、当該指示点と前記処理上の指示点との距離が大きくなるように設定されていることを特徴とする。
【0021】
第5の発明は、請求項4記載の画像処理装置であって、前記ゾーンの数、前記ゾーンの広さ、および前記ゾーンに対応する前記規則の少なくとも1つについて、ユーザーによる設定を可能とする手段を更に備えることを特徴とする。
【0022】
第6の発明は、請求項1乃至5の何れか1項記載の画像処理装置であって、
前記モニタに表示される画面の画角を検出する手段を更に備え、
前記処理上指示位置決定手段は、前記画角が広いほど、前記処理上の指示点の位置をより大きく前記中央から離すことを特徴とする。
【0023】
第7の発明は、請求項1乃至6の何れか1項記載の画像処理装置であって、
ユーザーが、前記ポインティングデバイスを用いて指示しようとしている前記モニタ内のオブジェクトを推定する手段と、
推定された前記オブジェクトの被写体深度を検出する手段と、を更に備え、
前記処理上指示位置決定手段は、前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離が、前記被写体深度の関数となるように前記処理上の指示点の位置を決定することを特徴とする。
【0024】
第8の発明は、請求項1記載の画像処理装置であって、
前記処理上指示位置決定手段は、請求項2記載の手段と、請求項3記載の手段と、請求項4記載の手段とを備え、
前記処理上指示位置決定手段に、請求項2記載の手段、請求項3記載の手段、および請求項4記載の手段の何れを用いて前記処理上の指示点の位置を決定させるかを、ユーザーに選択させる手段を更に備えることを特徴とする。
【0025】
第9の発明は、請求項1乃至8の何れか1項記載の画像処理装置であって、
ユーザーが実行するトリガ操作を検出する手段と、
前記トリガ操作が実行された場合に、前記処理上の指示点の位置が被弾したものとする手段と、
前記モニタの周辺領域を除く所定の領域を安定表示領域と把握し、前記指示点が前記安定表示領域から外れた状況下で前記トリガ操作が繰り返された回数をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段の計数値が所定値以上である場合に、前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離を増大させる手段と、
を備えることを特徴とする。
【0026】
第10の発明は、上記第2の目的を達成するため、画像処理装置であって、
モニタに対向して前記モニタ上の点を指示する非接触式のポインティングデバイスによって指示された前記モニタ上の指示点の位置を検出する指示位置検出手段と、
前記指示点の位置に基づいて、前記モニタ上に処理上の指示点を設定する処理上指示点設定手段と、
前記モニタ上にオブジェクトを表示する手段と、
前記処理上の指示点に対してヒット判定範囲を設定するヒット判定範囲設定手段と、
前記ヒット判定範囲が前記オブジェクトのヒット範囲と重なる場合に、前記オブジェクトが指し示されていると判断する手段とを備え、
前記ヒット判定範囲設定手段は、前記処理上の指示点の位置が前記モニタの中央から離れるほど前記ヒット判定範囲を大きくすることを特徴とする。
【0027】
第11の発明は、請求項10記載の画像処理装置であって、
前記ヒット判定範囲設定手段は、
前記モニタの中央と前記処理上の指示点との間の第1距離を検出する手段と、
前記ヒット判定範囲の大きさが前記第1距離に比例するように、その大きさを決定する手段と、
を含むことを特徴とする。
【0028】
第12の発明は、請求項10記載の画像処理装置であって、
前記ヒット判定範囲設定手段は、
前記モニタの中央と前記処理上の指示点との間の第1距離を検出する手段と、
前記ヒット判定範囲の大きさが前記第1距離の増加に伴って指数関数的に増加するように、その大きさを設定する手段と、
を含むことを特徴とする。
【0029】
第13の発明は、請求項10記載の画像処理装置であって、
前記ヒット判定範囲設定手段は、
前記モニタ上の領域を、その中央から周辺に向けて複数のゾーンに分割して把握する手段と、
前記複数のゾーンのそれぞれにつき、前記ヒット判定範囲の大きさを設定する規則を記録した手段と、
前記処理上の指示点が何れのゾーンに含まれるかを検出する手段と、
前記処理上の指示点に対する前記ヒット判定範囲の大きさを、当該処理上の指示点が含まれるゾーンに対応する前記規則に従って設定する手段と、を備え、
前記複数のゾーンに対応する規則は、前記処理上の指示点が前記モニタの周辺に近いゾーンに含まれるほど、当該処理上の指示点に対する前記ヒット判定範囲が大きくなるように設定されていることを特徴とする。
【0030】
第14の発明は、請求項13記載の画像処理装置であって、前記ゾーンの数、前記ゾーンの広さ、および前記ゾーンに対応する前記規則の少なくとも1つについて、ユーザーによる設定を可能とする手段を更に備えることを特徴とする。
【0031】
第15の発明は、請求項10乃至14の何れか1項記載の画像処理装置であって、
前記オブジェクトを含む画面の画角を検出する手段を更に備え、
前記ヒット判定範囲設定手段は、前記画角が広いほど、前記ヒット判定範囲を大きく設定することを特徴とする。
【0032】
第16の発明は、請求項10乃至15の何れか1項記載の画像処理装置であって、
前記オブジェクトの被写体深度を検出する手段を更に備え、
前記ヒット判定範囲設定手段は、前記ヒット判定範囲の大きさを、前記被写体深度の関数として設定することを特徴とする。
【0033】
第17の発明は、請求項10記載の画像処理装置であって、
前記ヒット判定範囲設定手段は、請求項11記載の手段と、請求項12記載の手段と、請求項13記載の手段とを備え、
前記ヒット判定範囲設定手段に、請求項11記載の手段、請求項12記載の手段、および請求項13記載の手段の何れを用いて前記ヒット判定範囲を設定させるかを、ユーザーに選択させる手段を更に備えることを特徴とする。
【0034】
第18の発明は、請求項10乃至17の何れか1項記載の画像処理装置であって、
ユーザーが実行するトリガ操作を検出する手段と、
前記トリガ操作が実行された場合に、前記処理上の指示点の位置が被弾したものとする手段と、
前記モニタの周辺領域を除く所定の領域を安定表示領域と把握し、前記指示点が前記安定表示領域から外れた状況下で前記トリガ操作が繰り返された回数をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段の計数値が所定値以上である場合に、前記ヒット判定範囲を拡大する手段と、
を備えることを特徴とする。
【0035】
第19の発明は、上記第3の目的を達成するため、画像処理用プログラムであって、
モニタに対向して前記モニタ上の点を指示する非接触式のポインティングデバイスによって指示された前記モニタ上の指示点の位置を検出する指示位置検出処理と、
前記指示点の位置に基づいて、前記モニタ上における処理上の指示点の位置を決定する処理上指示位置決定処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを含み、
前記処理上指示位置決定処理は、前記指示点が前記モニタの中央から離れるほど前記処理上の指示点の位置をより大きく前記中央から離すことを特徴とする。
【0036】
第20の発明は、請求項19記載の画像処理用プログラムであって、
前記処理上指示位置決定処理は、
前記モニタの中央と前記指示点との間の第1距離を検出する処理と、
前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離が、前記第1距離に比例するように前記処理上の指示点の位置を決定する処理と、
を含むことを特徴とする。
【0037】
第21の発明は、請求項19記載の画像処理用プログラムであって、
前記処理上指示位置決定処理は、
前記モニタの中央と前記指示点との間の第1距離を検出する処理と、
前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離が、前記第1距離の増加に伴って指数関数的に増加するように前記処理上の指示点の位置を決定する処理と、
を含むことを特徴とする。
【0038】
第22の発明は、請求項19記載の画像処理用プログラムであって、
前記処理上指示位置決定処理は、
前記モニタ上の領域を、その中央から周辺に向けて複数のゾーンに分割して把握する処理と、
前記複数のゾーンのそれぞれにつき、前記指示点に基づいて前記処理上の指示点の位置を決定する規則を記録した処理と、
前記指示点が何れのゾーンに含まれるかを検出する処理と、
前記指示点に対する前記処理上の指示点の位置を、当該指示点が含まれるゾーンに対応する前記規則に従って決定する処理とを含み、
前記複数のゾーンに対応する規則は、前記指示点が前記モニタの周辺に近いゾーンに含まれるほど、当該指示点と前記処理上の指示点との距離が大きくなるように設定されていることを特徴とする。
【0039】
第23の発明は、請求項22記載の画像処理用プログラムであって、前記ゾーンの数、前記ゾーンの広さ、および前記ゾーンに対応する前記規則の少なくとも1つをユーザーに設定させる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含むことを特徴とする。
【0040】
第24の発明は、請求項19乃至23の何れか1項記載の画像処理用プログラムであって、
前記モニタに表示される画面の画角を検出する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含み、
前記処理上指示位置決定処理は、前記画角が広いほど、前記処理上の指示点の位置をより大きく前記中央から離すことを特徴とする。
【0041】
第25の発明は、請求項19乃至24の何れか1項記載の画像処理用プログラムであって、
ユーザーが、前記ポインティングデバイスを用いて指示しようとしている前記モニタ内のオブジェクトを推定する処理と、
推定された前記オブジェクトの被写体深度を検出する処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含み、
前記処理上指示位置決定処理は、前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離が、前記被写体深度の関数となるように前記処理上の指示点の位置を決定することを特徴とする。
【0042】
第26の発明は、請求項19記載の画像処理用プログラムであって、
前記処理上指示位置決定処理のためのプログラムは、請求項20記載の処理のためのプログラムと、請求項21記載の処理のためのプログラムと、請求項22記載の処理のためのプログラムとを含み、
前記処理上指示位置決定処理に、請求項20記載の処理、請求項21記載の処理、および請求項22記載の処理の何れを用いて前記処理上の指示点の位置を決定させるかを、ユーザーに選択させる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含むことを特徴とする。
【0043】
第27の発明は、請求項19乃至26の何れか1項記載の画像処理用プログラムであって、
ユーザーが実行するトリガ操作を検出する処理と、
前記トリガ操作が実行された場合に、前記処理上の指示点の位置が被弾したものとする処理と、
前記モニタの周辺領域を除く所定の領域を安定表示領域と把握し、前記指示点が前記安定表示領域から外れた状況下で前記トリガ操作が繰り返された回数をカウントするカウント処理と、
前記カウント処理の計数値が所定値以上である場合に、前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離を増大させる処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含むことを特徴とする。
【0044】
第28の発明は、上記第4の目的を達成するため、画像処理用プログラムであって、
モニタに対向して前記モニタ上の点を指示する非接触式のポインティングデバイスによって指示された前記モニタ上の指示点の位置を検出する指示位置検出処理と、
前記指示点の位置に基づいて、前記モニタ上に処理上の指示点を設定する処理上指示点設定処理と、
前記モニタ上にオブジェクトを表示する処理と、
前記処理上の指示点に対してヒット判定範囲を設定するヒット判定範囲設定処理と、
前記ヒット判定範囲が前記オブジェクトのヒット範囲と重なる場合に、前記オブジェクトが指し示されていると判断する処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを含み、
前記ヒット判定範囲設定処理は、前記処理上の指示点の位置が前記モニタの中央から離れるほど前記ヒット判定範囲を大きくすることを特徴とする。
【0045】
第29の発明は、請求項28記載の画像処理用プログラムであって、
前記ヒット判定範囲設定処理は、
前記モニタの中央と前記処理上の指示点との間の第1距離を検出する処理と、
前記ヒット判定範囲の大きさが前記第1距離の増加に伴って指数関数的に増加するように、その大きさを設定する処理と、
を含むことを特徴とする。
【0046】
第30の発明は、請求項28記載の画像処理用プログラムであって、
前記ヒット判定範囲設定処理は、
前記モニタの中央と前記オブジェクトとの間の第1距離を検出する処理と、
前記ヒット判定範囲の大きさが前記第1距離の増加に伴って指数関数的に増加するように、その大きさを設定する処理と、
を含むことを特徴とする。
【0047】
第31の発明は、請求項28記載の画像処理用プログラムであって、
前記ヒット判定範囲設定処理は、
前記モニタ上の領域を、その中央から周辺に向けて複数のゾーンに分割して把握する処理と、
前記複数のゾーンのそれぞれにつき、前記ヒット判定範囲の大きさを設定する規則を記録した処理と、
前記処理上の指示点が何れのゾーンに含まれるかを検出する処理と、
前記処理上の指示点に対する前記ヒット判定範囲の大きさを、当該処理上の指示点が含まれるゾーンに対応する前記規則に従って設定する処理とを含み、
前記複数のゾーンに対応する規則は、前記処理上の指示点が前記モニタの周辺に近いゾーンに含まれるほど、当該処理上の指示点に対する前記ヒット判定範囲が大きくなるように設定されていることを特徴とする。
【0048】
第32の発明は、請求項31記載の画像処理用プログラムであって、前記ゾーンの数、前記ゾーンの広さ、および前記ゾーンに対応する前記規則の少なくとも1つをユーザーに設定させる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含むことを特徴とする。
【0049】
第33の発明は、請求項28乃至32の何れか1項記載の画像処理用プログラムであって、
前記オブジェクトを含む画面の画角を検出する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含み、
前記ヒット判定範囲設定処理は、前記画角が広いほど、前記ヒット判定範囲を大きく設定することを特徴とする。
【0050】
第34の発明は、請求項28乃至33の何れか1項記載の画像処理用プログラムであって、
前記オブジェクトの被写体深度を検出する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含み、
前記ヒット判定範囲設定処理は、前記ヒット判定範囲の大きさを、前記被写体深度の関数として設定することを特徴とする。
【0051】
第35の発明は、請求項28記載の画像処理用プログラムであって、
前記ヒット判定範囲設定処理のためのプログラムは、請求項29記載の処理のためのプログラムと、請求項30記載の処理のためのプログラムと、請求項31記載の処理のためのプログラムとを含み、
前記ヒット判定範囲設定処理に、請求項29記載の処理、請求項30記載の処理、および請求項31記載の処理の何れを用いて前記ヒット判定範囲を設定させるかを、ユーザーに選択させる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含むことを特徴とする。
【0052】
第36の発明は、請求項28乃至35の何れか1項記載の画像処理用プログラムであって、
ユーザーが実行するトリガ操作を検出する処理と、
前記トリガ操作が実行された場合に、前記処理上の指示点の位置が被弾したものとする処理と、
前記モニタの周辺領域を除く所定の領域を安定表示領域と把握し、前記指示点が前記安定表示領域から外れた状況下で前記トリガ操作が繰り返された回数をカウントするカウント処理と、
前記カウント処理の計数値が所定値以上である場合に、前記ヒット判定範囲を拡大する処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含むことを特徴とする。
【0053】
第37の発明は、上記第5の目的を達成するため、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、請求項19乃至36の何れか1項記載のプログラムを記録したことを特徴とする。
【0054】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態1であるゲームシステムについて説明する。
図1は、本実施形態のゲームシステムの構成を表す概念図である。本実施形態のゲームシステムは、ガンコントローラ10、モニタ12、スピーカ24、およびゲーム装置30を備えている。
【0055】
ゲーム装置30は、データ処理部32、画像合成部34、および音声合成部36を備えている。また、ゲーム装置30の内部には、DVDやCDROMなどの記録媒体38が収納されている。記録媒体38には、後述するガンゲームの実行に必要なプログラムが記録されている。
【0056】
データ処理部32は、記録媒体38に記録されているプログラムやデータ、並びにガンコントローラ10から供給される位置信号(詳細は後述)などに基づいて、ガンゲームを進行させるための処理を実行する。画像合成部34は、データ処理部32による処理結果に基づいて、ゲームの進行と共にモニタ12上に表示すべきゲーム画面を生成する。画像合成部32において生成されたゲーム画面の情報は、ビデオ信号としてモニタ12およびガンコントローラ10に供給される。また、音声合成部36は、ゲームの進行と共に出力すべき効果音などの音声情報を生成する。音声合成部36で生成された音声情報は、音声信号としてスピーカ24に供給される。
【0057】
モニタ12は、画面左上の点から画面右下の点に至るまで、左から右へ向かう水平走査を繰り返し実行することで1フレーム分のゲーム画面を表示する。上述したビデオ信号には、ゲーム画像そのものの情報に加えて、垂直同期信号Vと、水平同期信号Hとが含まれている。
垂直同期信号Vは、モニタ12とゲーム装置30との間で、1フレーム分の画像を表示するための走査の開始タイミングを同期させるための信号である。従って、垂直同期信号Vは、モニタ12の左上の点が走査されるべきタイミングで出力される。
一方、水平同期信号Hは、モニタ12とゲーム装置30との間で、個々の水平走査が開始されるタイミングを同期させるための信号である。従って、水平同期信号Hは、モニタ12が備える個々の水平走査線の最も左側に位置する点が走査されるべきタイミングで出力される。
【0058】
ガンコントローラ10には、レンズ40とフォトセンサ42が内蔵されている。レンズ40は、ガンコントローラ10の照準が合わされたモニタ12上の1点、すなわち、モニタ12上の照準点が発する光を集光してフォトセンサ42に供給するためのレンズである。このため、フォトセンサ42は、ガンコントローラ10の銃口がモニタ12に向けられている場合、照準点が走査された瞬間に、その走査に伴う光を検知することができる。
【0059】
ガンコントローラ10には、また、HV分離器44が内蔵されている。HV分離器44には、ゲーム装置30で生成される上記のビデオ信号が供給されている。HV分離器44は、そのビデオ信号の中から垂直同期信号Vと水平同期信号とを分離し、それらの信号をYカウンタ46およびXカウンタ48に供給するユニットである。
【0060】
Yカウンタ46のリセット端子Rには垂直同期信号Vが供給されている。一方、Yカウンタ46のカウント端子Cには水平同期信号Hが供給されている。このため、Yカウンタ46によれば、走査の対象とされている水平走査線のY方向位置(垂直方向位置)、すなわち、被走査点のY方向位置に相当する値をカウントすることができる。
【0061】
Xカウンタ48のリセット端子Rには水平同期信号Hが供給されている。一方、Xカウンタ48のカウント端子Cには、クロック回路50の発するクロック信号CLKが供給されている。クロック回路50は、モニタ12上の個々の点が走査される間隔と同じ周期でクロック信号CLKを発生する。従って、Xカウンタ48によれば、被走査点のX方向位置(水平方向位置)に相当する値をカウントすることができる。
【0062】
Yカウンタ46の計数値、およびXカウンタ48の計数値は、共に位置演算部52に供給されている。従って、モニタ12上の被走査点の位置(Y方向位置、およびX方向位置)は、位置演算部52によって常に検知されている。位置演算部52には、また、上述したフォトセンサ42が接続されている。フォトセンサ42は、照準点の光を検出すると、位置演算部52に光検出信号を供給する。
【0063】
位置演算部52は、フォトセンサ42から光検出信号を受信すると、その時点で検知していた被走査点の位置(Y方向位置、およびX方向位置)に基づいて照準点の座標(X,Y)を生成する。そして、その座標(X,Y)の情報を位置信号としてゲーム装置30のデータ処理部32に供給する。
【0064】
ガンコントローラ10には、図示しない引き金と、トリガ信号出力部とが設けられている。トリガ信号出力部は、上記の引き金が引かれた場合に、ゲーム装置30のデータ処理部32に、トリガ信号を送信するためのユニットである。従って、ゲーム装置30は、ガンコントローラ10より、位置信号とトリガ信号の供給を受ける。
【0065】
ゲーム装置30は、上記の位置信号を受信すると、その信号に含まれる照準点の座標(X,Y)に基づいて処理上の照準点の位置を決定する。そして、このようにして決定された位置に照準マークを含むゲーム画面を生成し、そのゲーム画面をモニタ12に供給する。また、ゲーム装置30は、ガンコントローラ10からトリガ信号を受信すると、その時点で処理上の照準点(照準マーク)が指示していた位置に基づいて被弾位置を演算し、その結果に基づいてガンゲームを進行させる。このため、ユーザーは、モニタ12上の所望の点に照準が合うようにガンコントローラ10を構えて引き金を引くことで、ガンゲームを楽しむことができる。
【0066】
本実施形態におけるゲーム装置30およびガンコントローラ10は、図18(A)に示すようなモニタ12、すなわち、被走査領域18の全体が表示領域16の中に収まらないモニタ12との組み合わせで用いられる場合がある。また、本実施形態におけるゲーム装置30およびガンコントローラ10は、図18(C)に示すようなモニタ12、すなわち、周辺領域に非安定表示領域22を有するモニタ12との組み合わせで用いられる場合がある。そこで、本実施形態におけるゲーム装置30は、表示領域16の外に隠れたオブジェクトをも指し示すことができるように処理上の照準点の位置を移動させ、また、非安定表示領域22にも安定して処理上の照準点を設定できるように、以下に説明する補正処理を実行する。
【0067】
図2は、上記の機能を実現すべく本実施形態においてゲーム装置30が実行する一連の処理の概要を説明するためのフローチャートである。図2に示す一連の処理は、ゲーム装置30における処理周期である1インター毎に、ガンコントローラ10から照準点の座標(X,Y)を表す位置信号が供給される毎に実行される。
【0068】
図2に示す一連の処理では、先ず、照準点の座標(X,Y)に基づいて、モニタ12の中央からその照準点までの距離L(以下、「第1距離」と称す)が演算される(ステップ100)。
ゲーム装置30には、予めモニタ12の中心に相当する座標(X0,Y0)が記録されている。上記ステップ100では、具体的には、次式に従って第1距離Lが演算される。
L=√{(X0−X)2+(Y0−Y)2}
【0069】
次に、第1距離Lに基づいて、補正座標(x、y)が演算される(ステップ102)。
本ステップで演算される補正座標(x、y)は、照準点の座標(X,Y)より、所定の補正距離だけモニタ12の中央から周辺側へずれた点の座標である。また、その補正距離は、第1距離Lが大きくなるに連れて大きな値となるように決定された値である。
【0070】
本実施形態のゲーム装置30では、次に、上記の補正座標(x、y)が処理上の照準点の座標、すなわち、照準マークを表示すべき座標として設定される(ステップ104)。
その結果、本実施形態においては、照準点の位置がモニタ12の中央から周辺側にずれるに従い、照準マークが、照準点に比してより大きくモニタ12の周辺側にずれる現象が生ずる。この場合、照準点がモニタ16の中央付近に位置する場合には、照準点の位置と照準マークの表示位置とをほぼ一致させ、かつ、照準点がモニタ12の中央付近から外れる場合には、照準点をモニタ12の外縁まで移動させるまでもなく、照準マークをモニタ12の外縁付近に表示させることができる。
【0071】
つまり、本実施形態のゲーム装置30によれば、図18(A)に示すようなモニタ12が用いられる場合は、表示領域16の中で照準点を移動させるだけで、被走査領域18の全域に処理上の照準点(照準マーク)を移動させることができる。また、図18(C)に示すようなモニタ12が用いられる場合には、安定表示領域20の中で照準点を動かすだけで、モニタ12上の表示領域16の全域に処理上の照準点(照準マーク)を移動させることができる。このように、本実施形態のゲーム装置30によれば、モニタ12の個体差等に関わらず、常に、表示すべきゲーム画面のいかなる領域にも処理上の照準点(照準マーク)を移動させることができる。
【0072】
次に、本実施形態のゲーム装置30が補正座標(x、y)を演算するために用いる手法について、より詳細に説明する。
(第1の手法)
図3は、本実施形態のゲーム装置30が補正座標(x、y)を演算するために用いる第1の手法を説明するための概念図である。図3において、符号54を付して表す十字マークはモニタ12の中心点を示す。また、符号56を付して表す十字マークは、ガンコントローラ10の銃口の延長線上に存在する照準点56である。
【0073】
図3に示すように、第1の手法では、照準点56と照準マーク14との間に、第1距離Lの関数f(L)で表される補正距離が確保されるように、かつ、モニタ12の中心点54と照準点56と照準マーク14とが一直線上に並ぶように、照準マーク14の座標、すなわち、補正座標(x、y)が決定される。関数f(L)は第1距離Lが大きくなるに連れてその値が大きくなる関数であり、例えば、f(L)=αL(αは比例定数)とすることができる。
【0074】
図4は、ゲーム装置30が第1の手法を用いて補正座標(x,y)を演算する場合に、上記ステップ102(図2参照)において実行される具体的な処理の流れを説明するためのフローチャートである。
すなわち、第1の手法が用いられる場合、補正座標(x、y)を演算するための上記ステップ102では、先ず、上記ステップ100で演算された第1距離Lが検出される(ステップ110)。
次に、その第1距離Lを関数f(L)に代入して、補正距離f(L)=αLが演算される(ステップ112)。
次に、照準点56の座標(X,Y)や補正距離f(L)に基づいて補正座標(x、y)が演算される。より具体的には、中心点56から照準点56へ向かう長さLのベクトルが補正距離f(L)=αLだけ延長され、延長後のベクトルの先端が指し示す座標が補正座標(x、y)として演算される(ステップ114)。
【0075】
上述した処理によれば、照準点56が中心点54から遠ざかるに連れて、より大きく照準マーク14を中心点54から遠ざけること、すなわち、モニタ12の周縁に近づけることができる。また、上記の手法によれば、照準点56が中心点54から遠ざかるに連れて、補正距離f(L)=αLを徐々に増加させることができる。このため、第1の手法によれば、ユーザーに違和感を与えることなく、モニタ12の個体差に起因する問題(図18(A)、図18(C)参照)を解決することができる。
【0076】
ところで、上述した第1の手法では、関数f(L)を線形関数αLとしているが、関数f(L)はこれに限定されるものではない。すなわち、関数f(L)は第1距離Lの増加に伴ってその値を増加させるものであればよく、例えば、第1距離Lの増加に伴って関数値を指数関数的に増加させる非線形関数であってもよい。
【0077】
(第2の手法)
図5は、本実施形態のゲーム装置30が補正座標(x、y)を演算するために用いる第2の手法を説明するための概念図である。ゲーム装置30は、第2の手法を用いる場合、モニタ16の表示領域16を複数のゾーンに区分して把握する。図5は、ゲーム装置30が表示領域16を3つのゾーンに区分して把握している例を示している。以下、図5中、内側の波線で囲まれた領域を第1ゾーン58、外側の波線と内側の波線とに挟まれた領域を第2ゾーン60、表示領域16の外縁と外側の波線で挟まれた領域を第3ゾーン62と称す。
【0078】
図5に示す例において、第1乃至第3ゾーン58,60,62では、それぞれ異なる規則に従って照準マーク14の表示位置が決定される。すなわち、照準マーク14は、第1ゾーン58の内部では照準点56と同じ位置に表示される。また、第2ゾーン60の内部では、照準マーク14の位置が、関数g(L)で求められる補正距離だけ照準点56の位置から補正される。更に、第3ゾーン62の内部では、照準マーク14の位置が、関数f(L)で求められる補正距離だけ照準点56の位置から補正される。
【0079】
ここで、関数g(L)および関数f(L)は、第2ゾーン60の内部で用いられる補正距離と、第3ゾーン62の内部で用いられる補正距離とが段階的に変化するように決められた関数である。例えば、これらの関数は、関数g(L)を比例定数の小さな線形関数βLとし、関数f(L)を比例定数の大きな線形関数αL(但し、β<α)とすることができる。また、関数g(L)を増加率の小さな非線形関数とし、関数f(L)を増加率の大きな非線形関数としてもよい。更には、関数g(L)を線形関数βLとし、関数f(L)を非線形関数としてもよい。
【0080】
図6は、ゲーム装置30が第2の手法を用いて補正座標(x,y)を演算する場合に、上記ステップ102(図2参照)において実行される具体的な処理の流れを説明するためのフローチャートである。
すなわち、第2の手法が用いられる場合、補正座標(x、y)を演算するための上記ステップ102では、先ず、上記ステップ100で演算された第1距離Lが検出される(ステップ120)。
【0081】
次に、照準点56の座標(X,Y)に基づいて、照準点56が属するゾーンが特定される(ステップ122)。
次いで、特定されたゾーンに基づいて、補正座標(x、y)の演算に用いる規則が特定される(ステップ124)。
【0082】
このようにして演算規則が決定されると、その規則に従って、先ず、照準点56と照準マーク14の表示位置との間に確保すべき補正距離が演算される(ステップ126)。
図5に示す例によれば、照準点56が第1ゾーン58に属する場合は補正距離“0”が演算され、照準点56が第2ゾーン60に属する場合は補正距離g(L)が演算され、また、照準点56が第3ゾーン62に属する場合は補正距離f(L)が演算される。
【0083】
次に、照準点56の座標(X,Y)や上記の如く演算された補正距離などに基づいて補正座標(x、y)が演算される。具体的には、補正距離が“0”である場合は、照準点56の座標(X,Y)がそのまま補正座標(x、y)とされる。また、補正距離が“0”でない場合は、上述した第1の手法の場合と同様に、中心点56から照準点56へ向かう長さLのベクトルを補正距離だけ延長する手法で補正座標(x、y)が演算される(ステップ128)。
【0084】
上述した処理によれば、照準点56が中心点54から遠ざかるに連れて、より大きく照準マーク14を中心点54から遠ざけることができる。また、上記の手法によれば、照準点56が中心点54から遠ざかるに連れて、補正距離を徐々に増加させることができる。このため、第2の手法によれば、第1の手法が用いられる場合と同様に、ユーザーに違和感を与えることなく、モニタ12の個体差に起因する問題(図18(A)、図18(C)参照)を解決することができる。
【0085】
ところで、上述した第2の手法では、第2および第3ゾーン60,62で確保すべき補正距離を第1距離Lの関数g(L)またはf(L)で求めているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、それらの補正距離は、第3ゾーン62内での補正距離が第2ゾーン60内での補正距離より大きい限り、定数であってもよい。
【0086】
また、上述した第2の手法では、モニタ12の表示領域16を第1乃至第3ゾーン58,60,62に分けることとしているが、ゾーンの数はこれに限定されるものではない。更に、ゾーンの数や広さ、或いは個々のゾーンで用いられる演算規則などは、ユーザーが設定できるものとしてもよい。
【0087】
また、上述した第1および第2の手法では、モニタ12の中心54と照準点56との間の第1距離Lに、X座標の偏差およびY座標の偏差の双方を反映させているが、第1距離Lを求める手法はこれに限定されるものではない。すなわち、第1距離Lは、モニタ12の中心54と照準点56のX座標の偏差、或いはY座標の偏差そのものとしてもよい。
【0088】
更に、上述した第1および第2の手法では、モニタ12の中心54から照準点56へ向かうベクトルの延長線上に補正距離を加えて照準マーク14の表示位置を決定しているが、その表示位置の決定手法はこれに限定されるものではない。すなわち、照準マーク14の表示位置は、照準点56からX方向にだけ、或いはY方向にだけ補正距離を延長した点としてもよい。
【0089】
実施の形態2.
次に、図7および図8を参照して本発明の実施の形態2について説明する。
図7(A)および図7(B)は、それぞれ、本実施形態のゲーム装置30によりモニタ12上に表示されるゲーム画面の一例である。より具体的には、図7(A)は、広い領域を画面に収めた広角画面であり、図7(B)は、狭い領域をクローズアップして表した望遠画面である。
【0090】
図7(A)に示すような広角画面は、画面の周辺部分に歪みを生じさせ易い画面である。このため、モニタ12に広角画面が表示される場合は、表示領域16の周辺付近で照準点56と照準マーク14との間に大きな補正距離を確保しても、ユーザーは違和感を覚え難い。一方、図7(B)に示すような望遠画面は、その全面において歪みを発生させ難い画面である。このため、モニタ12に望遠画面が表示されている状況下で照準点56と照準マーク14との間に大きな補正距離確保すると、ユーザーが違和感を覚え易い。そこで、本実施形態では、図7(A)および図7(B)に示すように、照準点56と照準マーク14との間に、広角画面では大きな補正距離を与え、望遠画面では小さな補正距離を与えることとしている。
【0091】
図8は、本実施形態のゲーム装置30が上記の機能を実現すべく、上記図2に示すステップ102において実行する一連の処理の流れを説明するためのフローチャートである。尚、本実施形態のゲーム装置30は、上記ステップ102において、図4または図6に示す処理に代えて図8に示す処理を実行する点を除き、実施の形態1のゲーム装置30と同様である。
【0092】
図8に示す一連の処理においては、先ず、モニタ12の中心54と照準点56との距離、すなわち、第1距離Lが検出される(ステップ130)。
次に、モニタ12に表示すべきゲーム画面の画角θが検出される(ステップ132)。
【0093】
表示すべき画面の画角θが検出されると、その画角に基づいて、補正座標(x、y)を演算するための補正関数が特定される。ここで、補正関数は、第1距離Lが大きいほど大きな補正距離が得られるように、かつ、表示すべき画面の画角θが広いほど大きな補正距離が得られるように特定される(ステップ134)。
尚、補正関数は、例えば、f(θ、L)=α・θ・L(但し、αは定数)のような一般式にθを代入することで特定することができる。或いは、ゲーム装置30に予め記録されている複数の関数の中から、θに対応する関数を選択することにより特定することができる。
【0094】
次に、特定された補正関数に第1距離Lを代入することで補正距離が演算される(ステップ136)。
そして、このようにして演算された補正距離や、照準点56の座標(X,Y)などに基づいて、実施の形態1の場合と同様の手法で補正座標(x、y)が演算される(ステップ138)。
【0095】
上述した処理によれば、画面の周辺部に歪みが生じ易い広角画面内では大きな補正距離を確保し、かつ、画面内に歪みの生じ難い望遠画面内では補正距離を小さく抑制することができる。このため、本実施形態のゲーム装置30によれば、ユーザーに与える違和感を十分に抑えながら、モニタ12の個体差に起因する問題(図18(A)、図18(C)参照)を解決することができる。
【0096】
実施の形態3.
次に、図9および図10を参照して本発明の実施の形態3について説明する。
図9は、モニタ12上に表示されるオブジェクト66の被写体深度、すなわち、そのオブジェクト66に対して設定されるZ値を説明するための図である。3次元画像を2次元に投影してモニタ12に映し出す場合は、図9に示すように、画像を構成するオブジェクト66毎に被写体深度、すなわち、2次元画像が投影される仮想スクリーン64からの距離(Z値)が設定される。ゲーム装置30は、このようにして設定された被写体深度に基づいてオブジェクト66の大きさを変更することで3次元画像を生成する。
【0097】
ガンゲームの仕様によっては、被写体深度の深いオブジェクトと、被写体深度の浅いオブジェクトとに対して、異なる補正距離を設定したい場合がある。すなわち、被写体深度の浅いオブジェクトは、仮想的にユーザーに近い位置に存在するオブジェクトである。このようなオブジェクトについては、照準点56と照準マーク14との間に比較的大きな補正距離が存在しても、ユーザーは違和感を覚え難い。一方、被写体深度の深いオブジェクトは、仮想的にユーザーから離れた位置に存在するオブジェクトである。このようなオブジェクトに照準を合わせる場合に、照準点56と照準マーク14との間に大きな補正距離が存在すると、ユーザーは違和感を覚え易い。従って、ユーザーの違和感を小さくするためには、オブジェクト66の被写体深度に応じて補正距離を変更することが有効である。
【0098】
図10は、本実施形態のゲーム装置30が上記の機能を実現すべく、上記図2に示すステップ102において実行する一連の処理の流れを説明するためのフローチャートである。尚、本実施形態のゲーム装置30は、上記ステップ102において、図4または図6に示す処理に代えて図10に示す処理を実行する点を除き、実施の形態1のゲーム装置30と同様である。
【0099】
図10に示す一連の処理においては、先ず、モニタ12の中心54と照準点56との距離(第1距離L)が検出される(ステップ140)。
次に、照準点56の座標(X,Y)に基づいて、標的として狙われているオブジェクトが特定される(ステップ142)。
続いて、特定されたオブジェクトに対して設定されている被写体深度(Z値)が検出される(ステップ144)。
【0100】
オブジェクトの被写体深度が検出されると、その値に基づいて、補正座標(x、y)を演算するための補正関数が特定される。ここで、補正関数は、第1距離Lが大きいほど大きな補正距離が得られるように、かつ、標的であるオブジェクトの被写体深度が深いほど(Z値が大きいほど)小さな補正距離が得られるように特定される(ステップ146)。
尚、補正関数は、例えば、f(Z、L)=(α/Z)・L(但し、αは定数)のような一般式にθを代入することで特定することができる。或いは、ゲーム装置30に予め記録されている複数の関数の中から、Zに対応する関数を選択することにより特定することができる。
【0101】
次に、特定された補正関数に第1距離Lを代入することで補正距離が演算される(ステップ148)。
そして、このようにして演算された補正距離や、照準点56の座標(X,Y)などに基づいて、実施の形態1の場合と同様の手法で補正座標(x、y)が演算される(ステップ150)。
【0102】
上述した処理によれば、標的となるオブジェクトの被写体深度が浅い場合には大きな補正距離を確保し、かつ、その被写体深度が深い場合には補正距離を小さく抑制することができる。このため、本実施形態のゲーム装置30によれば、ユーザーに与える違和感を十分に抑えながら、モニタ12の個体差に起因する問題(図18(A)、図18(C)参照)を解決することができる。
【0103】
実施の形態4.
次に、図11および図12を参照して本発明の実施の形態4について説明する。
図11は、本実施形態のゲーム装置30の主要な機能を説明するための図を示す。本実施形態のゲーム装置30は、図11に示すように、モニタ12の表示領域16を周辺領域68と安定表示領域69とに区分して把握する。安定表示領域69は、モニタ12の被走査領域のうち、モニタ12の個体差に関わらず確実に表示領域16の内部に収まり、かつ、経時的にも表示特性が劣化し難いと予想される領域である。一方、周辺領域68は、モニタ12の被走査領域から安定表示領域69を除いた領域、すなわち、モニタ12の被走査領域の周辺部分に、安定表示領域69を取り囲むように存在する領域である。
【0104】
ガンコントローラ10の照準点56が周辺領域68に含まれる、或いはその近傍に位置する場合は、ガンコントローラ10が照準点56の光を適正に検出できない場合がある。このため、照準マーク14の座標(x、y)を演算するための条件によっては、実施の形態1乃至3のゲーム装置30においても照準点56が周辺領域68の外縁付近に表示できない事態が生じ得る。
【0105】
そこで、本実施形態のゲーム装置30は、照準点56が安定表示領域69から外れた状況下でユーザーによりトリガ操作が繰り返し実行された場合には、照準マーク14の座標(x、y)の基礎となる補正距離を延長する処理を実行する。照準点56が安定表示領域69から外れている場合は、ガンコントローラ10の照準が周辺領域68に向けられていると推定できる。また、その状況下でトリガ操作が繰り返される場合は、周辺領域68に表示されているオブジェクトが適正に被弾しないため、そのオブジェクトを標的とするトリガ操作がユーザーにより繰り返し行われていると推定できる。
【0106】
このような状況下で補正距離が延長されると、照準マーク14をより周辺領域68の外縁に近づけることができる。つまり、補正距離を延長することで、周辺領域68の外縁付近に存在するオブジェクトを被弾させることが可能となる。従って、本実施形態のゲーム装置30によれば、周辺領域68の外縁付近に被弾なさせることができないオブジェクトが生ずるのを確実に防止することができる。
【0107】
図12は、本実施形態のゲーム装置30が上記の機能を実現すべく実行する一連の処理の流れを説明するためのフローチャートである。尚、本実施形態のゲーム装置30は、上述した実施の形態1乃至3の何れかのゲーム装置30に、図12に示す処理を更に実行させることにより実現することができる。
【0108】
図12に示す一連の処理においては、先ず、ユーザーによりトリガ操作が行われたか否かが判別される(ステップ160)。
【0109】
その結果トリガ操作が実行されたと判別された場合は、次に、照準点56が安定表示領域69に含まれていないか、すなわち、照準点56が周辺領域68を指していると推定できるか否かが判別される(ステップ162)。
【0110】
照準点56が安定表示領域69を指していると判別された場合は、再び上記ステップ160の処理が実行される。一方、照準点56が周辺領域を指していると推定できる場合は、次に、周辺領域68内でトリガ操作が繰り返された連続回数Nがカウントされる(ステップ164)。
【0111】
次に、その連続回数Nが所定のしきい値N0以上であるか否かが判別される(ステップ166)。
【0112】
その結果、N≧N0が成立する場合は、照準点56と照準マーク14の表示位置との間の補正距離を延長する処理が実行される(ステップ168)。
一方、N≧N0が成立しないと判別される場合は、今回のルーチンでは何ら処理を行うことなく処理が終了される。
【0113】
上述した一連の処理によれば、照準点56が安定表示領域69から外れた状況で連続してN0回以上のトリガ操作が実行された場合に、補正距離を伸ばして、照準点マーク14の表示可能位置を周辺領域68の外縁に向けて拡大することができる。このため、本実施形態のゲーム装置30によれば、被弾させることのできないオブジェクトが生じた場合に、適切にその状況からの救済を図ることができる。
【0114】
実施の形態5.
次に、図13および図14を参照して本発明の実施の形態5について説明する。
図13は、本実施形態のゲーム装置30の主要な機能を説明するための図を示す。図13中に符号70を付して示す○印は、モニタ12上に表示されるオブジェクトが指し示されているか否かを判断するためのヒット判定範囲である。モニタ12上に表示されるオブジェクトには、それぞれヒット範囲(図示せず)が設定される。この「ヒット範囲」は、ガンコントローラ10の照準が合っているか否かを判断するうえでオブジェクトそのものと同視できる領域である。本明細書において、「ヒット範囲」の概念には、オブジェクトに比して大きな領域が含まれると共に、オブジェクトそのものが含まれるものとする。
【0115】
ヒット判定範囲70は、オブジェクトに向けて発せられる弾丸の大きさに相当する範囲である。本実施形態において、あるオブジェクトのヒット範囲がヒット判定範囲70と干渉する場合、そのオブジェクトは被弾したものと判断される。ヒット範囲がヒット判定範囲70と干渉するか否かは、ヒット判定範囲70と同じ大きさを有する弾丸の軌跡が、2次元的或いは3次元的に設定されているヒット範囲と交わるか否かにより判断される。
【0116】
本実施形態のゲーム装置30は、図13に示すように、モニタ12の中心54付近には小さなヒット判定範囲70を設定し、また、モニタ12に周辺付近には大きなヒット判定範囲70を設定する。
【0117】
図13に示す例において、ヒット判定範囲70の大きさは、具体的には、上述した実施の形態1における第1の手法と近似した手法で決定されている。すなわち、ヒット判定範囲70の大きさは、モニタ12の中心54と照準マーク14との距離(第1距離)に基づいて、第1距離が大きいほどヒット判定範囲70が大きくなるように決定されている。この場合、「ヒット判定範囲70の大きさ」とは、直径、高さ、幅など、ヒット判定範囲70の一次元的な大きさであっても、或いはヒット判定範囲の二次元的な大きさである面積であってもよい。また、第1距離に基づいてヒット判定範囲70の大きさを演算するための関数は、実施の形態1の場合と同様に、線形関数であっても、非線形関数であってもよい。
【0118】
ガンコントローラ10が照準点56の座標(X,Y)を検出し、その座標(X,Y)に基づいてゲーム装置30が照準マーク14をモニタ12上に表示する過程では、照準点56と照準マーク14との間に、意図しないずれ(すなわち誤差)がある程度発生する。特に、そのような誤差は、照準点56がモニタ12の周辺付近に位置する場合に大きく生じ易い。更に、本実施形態のゲーム装置30は、実施の形態1乃至4の場合と同様に、照準点56がモニタ12の周辺に近づくに連れて、照準点56と照準マーク14との間の補正距離を増大させる。このため、ユーザーが照準を合わせようと意図する点と照準マーク14が現実に表示される位置との間には、照準点56がモニタ12の周辺に近づくほど大きな誤差が生じ易い。
【0119】
そこで、本実施形態のゲーム装置30は、図13に示すように、モニタ12の中心54付近には小さなヒット判定範囲70を設定し、また、モニタ54の中心12から離れた位置には大きなヒット判定範囲70を設定する。このような設定によれば、モニタ12の中心から離れた位置に存在するオブジェクトが標的とされる場合に、照準マーク14の表示位置はユーザーの意図する位置からずれるが、その照準マーク14の位置で狙ったオブジェクトに適正に被弾させることができる。このため、本実施形態のゲーム装置30によれば、モニタ12の周辺付近における歪みの問題(図18(B)参照)を解決して、ユーザーが違和感なくプレイすることのできるガンゲームを提供することができる。
【0120】
ところで、上記の説明では、ヒット判定範囲70の大きさが、実施の形態1における第1の手法に近似する手法で決定されているが、その決定手法はこれに限定されるものではない。すなわち、図14に示すように、モニタ12の表示範囲16を複数のゾーン58,60,62に区分したうえで、実施の形態1における第2の手法に近似した手法でヒット判定範囲70の大きさを決定することとしてもよい。より具体的には、モニタ12の周辺に近づくほどヒット判定範囲70が大きくなるように、複数のゾーン58,60,62の中で、ヒット判定範囲70の大きさを決定するために、異なる関数を用いてもよい。
【0121】
実施の形態6.
次に、図15を参照して本発明の実施の形態6について説明する。
図15(A)および図15(B)は、それぞれ、本実施形態のゲーム装置30によりモニタ12上に表示されるゲーム画面の一例である。より具体的には、図15(A)は、広い領域を画面に収めた広角画面であり、図15(B)は、狭い領域をクローズアップして表した望遠画面である。
【0122】
図15(A)に示すような広角画面は、画面の周辺部分に歪みを生じさせ易い。一方、図15(B)に示すような望遠画面は、その全面において歪みを発生させ難い。このため、望遠画面では、照準マーク14がユーザーの意図する位置の近傍に表示され易いが、広角画面では、照準マーク14がユーザーの意図する位置からずれ易い。
【0123】
そこで、本実施形態のゲーム装置30は、モニタ12の中心54から照準マーク14までの距離(第1距離)が大きいほどヒット判定範囲70が大きくなるように、かつ、表示すべき画面の画角θが広いほどヒット判定範囲70が大きくなるように、個々のヒット判定範囲70を設定する。このような設定によれば、望遠画面の内部で不必要にヒット判定範囲70を大きくすることなく、広角画面において、ユーザーがストレスなくオブジェクトを被弾させ得る程度にヒット判定範囲70を大きくすることができる。
【0124】
実施の形態7.
次に、再び図9を参照して、本発明の実施の形態7について説明する。
図9は、上記の如く、3次元画像を構成するオブジェクト66に設定される被写体深度(Z値)を説明するための図である。3次元画像を2次元に投影してモニタ12に映し出す場合、個々のオブジェクト66は、その被写体深度に応じた大きさで表示される。
【0125】
ガンゲームの仕様によっては、被写体深度の深いオブジェクトと、被写体深度の浅いオブジェクトとに対して、ヒット判定範囲の大きさを異ならせたい場合がある。すなわち、被写体深度の浅いオブジェクトは、仮想的にユーザーに近い位置に存在するオブジェクトである。このようなオブジェクトについては、大きなヒット判定範囲が設定されてもユーザーは違和感を覚え難い。一方、被写体深度の深いオブジェクトは、仮想的にユーザーから離れた位置に存在するオブジェクトである。このようなオブジェクトに大きなヒット判定範囲が設定されると、遠方のオブジェクトに被弾させることが容易となりユーザーは違和感を覚え易い。このような観点でガンゲームの仕様を決める場合は、オブジェクトの被写体深度が深いほどヒット判定範囲を小さくすることが必要となる。
【0126】
また、ガンゲームの仕様を決めるにあたっては、例えば、以下のような観点が重視される場合もある。すなわち、被写体深度の浅いオブジェクトは、広いヒット判定範囲を設定するまでもなく被弾させることが容易である。これに対して、被写体深度の深いオブジェクトは、被弾させることが困難であるため、ユーザーを補助するために大きなヒット判定範囲を設定するべきである。この場合、オブジェクトのヒット判定範囲は、その被写体深度が深いほど大きくすることが必要となる。
【0127】
そこで、本実施形態のゲーム装置30は、モニタ12の中心54から照準マーク14までの距離(第1距離)が大きいほどヒット判定範囲70が大きくなるように、かつ、そのヒット判定範囲70の大きさが、命中判定の対象である個々のオブジェクトの被写体深度(Z値)に応じて拡大または縮小されるように、ヒット判定範囲70を設定する。このため、本実施形態のゲーム装置30によれば、モニタ12の周辺付近における歪みの問題(図18(B)参照)を解決しつつ、所望の仕様をガンゲームに与えることができる。
【0128】
実施の形態8.
次に、図16を参照して、本発明の実施の形態8について説明する。
図16は、本実施形態のゲーム装置30の主要な機能を説明するための図を示す。本実施形態のゲーム装置30は、図16に示すように、モニタ12の表示領域16を周辺領域68と安定表示領域69とに区分して把握する。モニタ12の周辺領域68には歪みが生じ易い。このため、ガンコントローラ10の照準が周辺領域68或いはその近傍に合わされる場合は、ユーザーの意図通りにオブジェクトが被弾しないことがある。
【0129】
そこで、本実施形態のゲーム装置30は、照準点56が安定表示領域69から外れた状況下でユーザーによりトリガ操作が繰り返し実行された場合には、図16に示すように、ヒット判定範囲70を拡大する。ヒット判定範囲70がこのようにして拡大されると、標的であるオブジェクトが被弾し易い状態となる。このため、本実施形態のゲーム装置30によれば、周辺領域68内のオブジェクトがモニタ12の歪みに起因して被弾し難いという事態が継続するのを確実に防止することができる。
【0130】
ところで、上述した各実施の形態では、処理上の照準点に照準マーク14を表示することとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明においては、ガンコントローラ10により指示される照準点56に基づいて処理上の照準点が決定されていれば足り、照準マーク14はモニタ12上に表示しないこととしてもよい。
【0131】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、ポインティングデバイスによる指示点がモニタの中央から離れるに連れて、処理上の指示点の位置をより大きくモニタの周辺側へ近づけることができる。このため、本発明によれば、モニタの個体差等に関わらず、モニタの被走査領域の全域に、常に確実に処理上の指示点を移動させることができる。
また、本発明によれば、ヒット判定範囲がモニタの周辺付近ほど大きく設定される。このため、本発明によれば、モニタの周辺領域に歪みが生じている場合でも、その周辺領域内に存在するオブジェクトをポインティングデバイスで容易に指し示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1のゲームシステムのブロック図である。
【図2】 実施の形態1のゲーム装置において実行される処理のフローチャートである。
【図3】 実施の形態1のゲーム装置が補正座標(x、y)を演算するために用い第1の手法を説明するための図である。
【図4】 実施の形態1のゲーム装置が第1の手法を用いる場合に実行する処理のフローチャートである。
【図5】 実施の形態1のゲーム装置が補正座標(x、y)を演算するために用い第2の手法を説明するための図である。
【図6】 実施の形態1のゲーム装置が第2の手法を用いる場合に実行する処理のフローチャートである。
【図7】 本発明の実施の形態2のゲーム装置の概要を説明するための図である。
【図8】 実施の形態2のゲーム装置において実行される処理のフローチャートである。
【図9】 本発明の実施の形態3および7のゲーム装置において用いられるオブジェクトの被写体深度を説明するための図である。
【図10】 実施の形態3のゲーム装置において実行される処理のフローチャートである。
【図11】 本発明の実施の形態4のゲーム装置の概要を説明するための図である。
【図12】 実施の形態4のゲーム装置において実行される処理のフローチャートである。
【図13】 本発明の実施の形態5のゲーム装置の概要を説明するための図(その1)である。
【図14】 本発明の実施の形態5のゲーム装置の概要を説明するための図(その2)である。
【図15】 本発明の実施の形態6のゲーム装置の概要を説明するための図である。
【図16】 本発明の実施の形態8のゲーム装置の概要を説明するための図である。
【図17】 従来のガンゲームの概要を説明するための図である。
【図18】 従来のガンゲームの問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
10 ガンコントローラ
12 モニタ
14 照準マーク
16 表示領域
18 被走査領域
20;69 安定表示領域
22 非安定表示領域
30 ゲーム装置
54 中心
56 照準点
58 第1ゾーン
60 第2ゾーン
62 第3ゾーン
68 周辺領域
70 ヒット判定範囲
Claims (37)
- モニタに対向して前記モニタ上の点を指示する非接触式のポインティングデバイスによって指示された前記モニタ上の指示点の位置を検出する指示位置検出手段と、
前記指示点の位置に基づいて、前記モニタ上における処理上の指示点の位置を決定する処理上指示位置決定手段とを備え、
前記処理上指示位置決定手段は、前記指示点が前記モニタの中央から離れるほど前記処理上の指示点の位置をより大きく前記中央から離すことを特徴とする画像処理装置。 - 前記処理上指示位置決定手段は、
前記モニタの中央と前記指示点との間の第1距離を検出する手段と、
前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離が、前記第1距離に比例するように前記処理上の指示点の位置を決定する手段と、
を含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記処理上指示位置決定手段は、
前記モニタの中央と前記指示点との間の第1距離を検出する手段と、
前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離が、前記第1距離の増加に伴って指数関数的に増加するように前記処理上の指示点の位置を決定する手段と、
を含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記処理上指示位置決定手段は、
前記モニタ上の領域を、その中央から周辺に向けて複数のゾーンに分割して把握する手段と、
前記複数のゾーンのそれぞれにつき、前記指示点に基づいて前記処理上の指示点の位置を決定する規則を記録した手段と、
前記指示点が何れのゾーンに含まれるかを検出する手段と、
前記指示点に対する前記処理上の指示点の位置を、当該指示点が含まれるゾーンに対応する前記規則に従って決定する手段と、を備え、
前記複数のゾーンに対応する規則は、前記指示点が前記モニタの周辺に近いゾーンに含まれるほど、当該指示点と前記処理上の指示点との距離が大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記ゾーンの数、前記ゾーンの広さ、および前記ゾーンに対応する前記規則の少なくとも1つについて、ユーザーによる設定を可能とする手段を更に備えることを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
- 前記モニタに表示される画面の画角を検出する手段を更に備え、
前記処理上指示位置決定手段は、前記画角が広いほど、前記処理上の指示点の位置をより大きく前記中央から離すことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の画像処理装置。 - ユーザーが、前記ポインティングデバイスを用いて指示しようとしている前記モニタ内のオブジェクトを推定する手段と、
推定された前記オブジェクトの被写体深度を検出する手段と、を更に備え、
前記処理上指示位置決定手段は、前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離が、前記被写体深度の関数となるように前記処理上の指示点の位置を決定することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載の画像処理装置。 - 前記処理上指示位置決定手段は、請求項2記載の手段と、請求項3記載の手段と、請求項4記載の手段とを備え、
前記処理上指示位置決定手段に、請求項2記載の手段、請求項3記載の手段、および請求項4記載の手段の何れを用いて前記処理上の指示点の位置を決定させるかを、ユーザーに選択させる手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - ユーザーが実行するトリガ操作を検出する手段と、
前記トリガ操作が実行された場合に、前記処理上の指示点の位置が被弾したものとする手段と、
前記モニタの周辺領域を除く所定の領域を安定表示領域と把握し、前記指示点が前記安定表示領域から外れた状況下で前記トリガ操作が繰り返された回数をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段の計数値が所定値以上である場合に、前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離を増大させる手段と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項記載の画像処理装置。 - モニタに対向して前記モニタ上の点を指示する非接触式のポインティングデバイスによって指示された前記モニタ上の指示点の位置を検出する指示位置検出手段と、
前記指示点の位置に基づいて、前記モニタ上に処理上の指示点を設定する処理上指示点設定手段と、
前記モニタ上にオブジェクトを表示する手段と、
前記処理上の指示点に対してヒット判定範囲を設定するヒット判定範囲設定手段と、
前記ヒット判定範囲が前記オブジェクトのヒット範囲と重なる場合に、前記オブジェクトが指し示されていると判断する手段とを備え、
前記ヒット判定範囲設定手段は、前記処理上の指示点の位置が前記モニタの中央から離れるほど前記ヒット判定範囲を大きくすることを特徴とする画像処理装置。 - 前記ヒット判定範囲設定手段は、
前記モニタの中央と前記処理上の指示点との間の第1距離を検出する手段と、
前記ヒット判定範囲の大きさが前記第1距離に比例するように、その大きさを決定する手段と、
を含むことを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。 - 前記ヒット判定範囲設定手段は、
前記モニタの中央と前記処理上の指示点との間の第1距離を検出する手段と、
前記ヒット判定範囲の大きさが前記第1距離の増加に伴って指数関数的に増加するように、その大きさを設定する手段と、
を含むことを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。 - 前記ヒット判定範囲設定手段は、
前記モニタ上の領域を、その中央から周辺に向けて複数のゾーンに分割して把握する手段と、
前記複数のゾーンのそれぞれにつき、前記ヒット判定範囲の大きさを設定する規則を記録した手段と、
前記処理上の指示点が何れのゾーンに含まれるかを検出する手段と、
前記処理上の指示点に対する前記ヒット判定範囲の大きさを、当該処理上の指示点が含まれるゾーンに対応する前記規則に従って設定する手段と、を備え、
前記複数のゾーンに対応する規則は、前記処理上の指示点が前記モニタの周辺に近いゾーンに含まれるほど、当該処理上の指示点に対する前記ヒット判定範囲が大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。 - 前記ゾーンの数、前記ゾーンの広さ、および前記ゾーンに対応する前記規則の少なくとも1つについて、ユーザーによる設定を可能とする手段を更に備えることを特徴とする請求項13記載の画像処理装置。
- 前記オブジェクトを含む画面の画角を検出する手段を更に備え、
前記ヒット判定範囲設定手段は、前記画角が広いほど、前記ヒット判定範囲を大きく設定することを特徴とする請求項10乃至14の何れか1項記載の画像処理装置。 - 前記オブジェクトの被写体深度を検出する手段を更に備え、
前記ヒット判定範囲設定手段は、前記ヒット判定範囲の大きさを、前記被写体深度の関数として設定することを特徴とする請求項10乃至15の何れか1項記載の画像処理装置。 - 前記ヒット判定範囲設定手段は、請求項11記載の手段と、請求項12記載の手段と、請求項13記載の手段とを備え、
前記ヒット判定範囲設定手段に、請求項11記載の手段、請求項12記載の手段、および請求項13記載の手段の何れを用いて前記ヒット判定範囲を設定させるかを、ユーザーに選択させる手段を更に備えることを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。 - ユーザーが実行するトリガ操作を検出する手段と、
前記トリガ操作が実行された場合に、前記処理上の指示点の位置が被弾したものとする手段と、
前記モニタの周辺領域を除く所定の領域を安定表示領域と把握し、前記指示点が前記安定表示領域から外れた状況下で前記トリガ操作が繰り返された回数をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段の計数値が所定値以上である場合に、前記ヒット判定範囲を拡大する手段と、
を備えることを特徴とする請求項10乃至17の何れか1項記載の画像処理装置。 - モニタに対向して前記モニタ上の点を指示する非接触式のポインティングデバイスによって指示された前記モニタ上の指示点の位置を検出する指示位置検出処理と、
前記指示点の位置に基づいて、前記モニタ上における処理上の指示点の位置を決定する処理上指示位置決定処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを含み、
前記処理上指示位置決定処理は、前記指示点が前記モニタの中央から離れるほど前記処理上の指示点の位置をより大きく前記中央から離すことを特徴とする画像処理用プログラム。 - 前記処理上指示位置決定処理は、
前記モニタの中央と前記指示点との間の第1距離を検出する処理と、
前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離が、前記第1距離に比例するように前記処理上の指示点の位置を決定する処理と、
を含むことを特徴とする請求項19記載の画像処理用プログラム。 - 前記処理上指示位置決定処理は、
前記モニタの中央と前記指示点との間の第1距離を検出する処理と、
前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離が、前記第1距離の増加に伴って指数関数的に増加するように前記処理上の指示点の位置を決定する処理と、
を含むことを特徴とする請求項19記載の画像処理用プログラム。 - 前記処理上指示位置決定処理は、
前記モニタ上の領域を、その中央から周辺に向けて複数のゾーンに分割して把握する処理と、
前記複数のゾーンのそれぞれにつき、前記指示点に基づいて前記処理上の指示点の位置を決定する規則を記録した処理と、
前記指示点が何れのゾーンに含まれるかを検出する処理と、
前記指示点に対する前記処理上の指示点の位置を、当該指示点が含まれるゾーンに対応する前記規則に従って決定する処理とを含み、
前記複数のゾーンに対応する規則は、前記指示点が前記モニタの周辺に近いゾーンに含まれるほど、当該指示点と前記処理上の指示点との距離が大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項19記載の画像処理用プログラム。 - 前記ゾーンの数、前記ゾーンの広さ、および前記ゾーンに対応する前記規則の少なくとも1つをユーザーに設定させる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含むことを特徴とする請求項22記載の画像処理用プログラム。
- 前記モニタに表示される画面の画角を検出する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含み、
前記処理上指示位置決定処理は、前記画角が広いほど、前記処理上の指示点の位置をより大きく前記中央から離すことを特徴とする請求項19乃至23の何れか1項記載の画像処理用プログラム。 - ユーザーが、前記ポインティングデバイスを用いて指示しようとしている前記モニタ内のオブジェクトを推定する処理と、
推定された前記オブジェクトの被写体深度を検出する処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含み、
前記処理上指示位置決定処理は、前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離が、前記被写体深度の関数となるように前記処理上の指示点の位置を決定することを特徴とする請求項19乃至24の何れか1項記載の画像処理用プログラム。 - 前記処理上指示位置決定処理のためのプログラムは、請求項20記載の処理のためのプログラムと、請求項21記載の処理のためのプログラムと、請求項22記載の処理のためのプログラムとを含み、
前記処理上指示位置決定処理に、請求項20記載の処理、請求項21記載の処理、および請求項22記載の処理の何れを用いて前記処理上の指示点の位置を決定させるかを、ユーザーに選択させる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含むことを特徴とする請求項19記載の画像処理用プログラム。 - ユーザーが実行するトリガ操作を検出する処理と、
前記トリガ操作が実行された場合に、前記処理上の指示点の位置が被弾したものとする処理と、
前記モニタの周辺領域を除く所定の領域を安定表示領域と把握し、前記指示点が前記安定表示領域から外れた状況下で前記トリガ操作が繰り返された回数をカウントするカウント処理と、
前記カウント処理の計数値が所定値以上である場合に、前記指示点と前記処理上の指示点との間の補正距離を増大させる処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含むことを特徴とする請求項19乃至26の何れか1項記載の画像処理用プログラム。 - モニタに対向して前記モニタ上の点を指示する非接触式のポインティングデバイスによって指示された前記モニタ上の指示点の位置を検出する指示位置検出処理と、
前記指示点の位置に基づいて、前記モニタ上に処理上の指示点を設定する処理上指示点設定処理と、
前記モニタ上にオブジェクトを表示する処理と、
前記処理上の指示点に対してヒット判定範囲を設定するヒット判定範囲設定処理と、
前記ヒット判定範囲が前記オブジェクトのヒット範囲と重なる場合に、前記オブジェクトが指し示されていると判断する処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを含み、
前記ヒット判定範囲設定処理は、前記処理上の指示点の位置が前記モニタの中央から離れるほど前記ヒット判定範囲を大きくすることを特徴とする画像処理用プログラム。 - 前記ヒット判定範囲設定処理は、
前記モニタの中央と前記処理上の指示点との間の第1距離を検出する処理と、
前記ヒット判定範囲の大きさが、前記第1距離に比例するように、その大きさを決定する処理と、
を含むことを特徴とする請求項28記載の画像処理用プログラム。 - 前記ヒット判定範囲設定処理は、
前記モニタの中央と前記処理上の指示点との間の第1距離を検出する処理と、
前記ヒット判定範囲の大きさが前記第1距離の増加に伴って指数関数的に増加するように、その大きさを設定する処理と、
を含むことを特徴とする請求項28記載の画像処理用プログラム。 - 前記ヒット判定範囲設定処理は、
前記モニタ上の領域を、その中央から周辺に向けて複数のゾーンに分割して把握する処理と、
前記複数のゾーンのそれぞれにつき、前記ヒット判定範囲の大きさを設定する規則を記録した処理と、
前記処理上の指示点が何れのゾーンに含まれるかを検出する処理と、
前記処理上の指示点に対する前記ヒット判定範囲の大きさを、当該処理上の指示点が含まれるゾーンに対応する前記規則に従って設定する処理とを含み、
前記複数のゾーンに対応する規則は、前記処理上の指示点が前記モニタの周辺に近いゾーンに含まれるほど、当該処理上の指示点に対する前記ヒット判定範囲が大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項28記載の画像処理用プログラム。 - 前記ゾーンの数、前記ゾーンの広さ、および前記ゾーンに対応する前記規則の少なくとも1つをユーザーに設定させる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含むことを特徴とする請求項31記載の画像処理用プログラム。
- 前記オブジェクトを含む画面の画角を検出する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含み、
前記ヒット判定範囲設定処理は、前記画角が広いほど、前記ヒット判定範囲を大きく設定することを特徴とする請求項28乃至32の何れか1項記載の画像処理用プログラム。 - 前記オブジェクトの被写体深度を検出する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含み、
前記ヒット判定範囲設定処理は、前記ヒット判定範囲の大きさを、前記被写体深度の関数として設定することを特徴とする請求項28乃至33の何れか1項記載の画像処理用プログラム。 - 前記ヒット判定範囲設定処理のためのプログラムは、請求項29記載の処理のためのプログラムと、請求項30記載の処理のためのプログラムと、請求項31記載の処理のためのプログラムとを含み、
前記ヒット判定範囲設定処理に、請求項29記載の処理、請求項30記載の処理、および請求項31記載の処理の何れを用いて前記ヒット判定範囲を設定させるかを、ユーザーに選択させる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含むことを特徴とする請求項28記載の画像処理用プログラム。 - ユーザーが実行するトリガ操作を検出する処理と、
前記トリガ操作が実行された場合に、前記処理上の指示点の位置が被弾したものとする処理と、
前記モニタの周辺領域を除く所定の領域を安定表示領域と把握し、前記指示点が前記安定表示領域から外れた状況下で前記トリガ操作が繰り返された回数をカウントするカウント処理と、
前記カウント処理の計数値が所定値以上である場合に、前記ヒット判定範囲を拡大する処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に含むことを特徴とする請求項28乃至35の何れか1項記載の画像処理用プログラム。 - 請求項19乃至36の何れか1項記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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