しかしながら、上記特許文献4に記載のレーザー微細加工装置は、上記のように、レーザー加工が施された後に、予め装置内に記憶された合焦位置に基づいて、共焦点光学系を用いて加工精度の検証を行っている。つまり、このレーザー微細加工装置は、試料面で反射されたレーザー加工用のフェムト秒レーザーそのものを共焦点光学系で観察するような構成にはなっていない。したがって、レーザー加工の作業中に加工面の形状評価を高精度に行うことは不可能である。
なお、上記特許文献4に記載のレーザー微細加工装置では、加工された試料の状態を観察するための手段として、汎用的なCCDカメラが採用されており、試料からの反射光をこのCCDカメラで結像することによって加工された試料の観察を行っている。そのため、この方法では、1μm以下で作製した加工部分(あるいは造形部分)の形状を高分解能で観察することはできない。
また、上記レーザー微細加工装置は、試料から発生する蛍光などの光を高精度に観察することはできない。そのため、レーザー加工時に蛍光を発するような材料に対してレーザー加工を行う場合に、加工過程を検出しながら試料の位置を調整し、レーザー加工を行うことできない。
さらに、上記レーザー微細加工装置は、観察用の光学系が光路軸に対して固定されているために、観察用レーザー光のビーム操作による画像評価を行うことができない。そのため、試料台の移動走査によって試料の状態を観察する必要があり、加工時に同時に試料の状態を観察することができない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、加工対象となる試料を観察しながら高精度なレーザー加工を施すことのできるレーザー加工装置を実現することにある。
本発明にかかるレーザー加工装置は、上記課題を解決するために、フェムト秒レーザーを用いて試料に微細加工を施すレーザー加工装置であって、試料に対してレーザー加工を行うためのフェムト秒レーザーを出射するフェムト秒レーザー光源を有する加工用レーザー照射部と、上記試料を観察するための観察用レーザーを出射するレーザー光源と、試料面からの反射光を検出する光検出器とを有し、共焦点光学系によってレーザー加工される試料を観察する共焦点光学観察部と、試料面上に上記フェムト秒レーザーおよび上記観察用レーザーを集光するための対物レンズと、上記試料を載置する位置変更可能な試料台とを有する試料加工部と、上記共焦点光学観察部の観察結果に基づいて試料台の位置を変更する位置変更操作部とを備え、上記加工用レーザー照射部および上記共焦点光学観察部は、上記対物レンズから上記試料までの間において、上記フェムト秒レーザーと上記観察用レーザーとが同軸上に位置するように、上記観察用レーザーの光路および上記フェムト秒レーザーの光路を調整する光路調整部をそれぞれ有していることを特徴としている。
本発明のレーザー加工装置は、加工対象の試料に対してフェムト秒レーザーを照射することによって、当該試料に微細な加工を施すことのできるレーザー加工装置である。このレーザー加工装置には、フェムト秒レーザーを照射する加工用レーザー照射部と、観察用レーザーを試料に対して照射し、共焦点光学系によって試料を観察する共焦点光学観察部と、試料面上にフェムト秒レーザーおよび観察用レーザーを集光するための対物レンズ、および、上記試料を載置する位置変更可能な試料台を有する試料加工部と、試料台の位置を変更するための指示を出す位置変更操作部とが備えられている。そして、上記共焦点光学部には、対物レンズから試料までの間において、フェムト秒レーザーと観察用レーザーとが同軸上に位置するように上記観察用レーザーの光路を調整する光路調整部がさらに設けられている。また、上記加工用レーザー照射部には、対物レンズから試料までの間において、フェムト秒レーザーと観察用レーザーとが同軸上に位置するように上記フェムト秒レーザーの光路を調整する光路調整部がさらに設けられている。
上記の構成によれば、フェムト秒レーザーによって微細なレーザー加工を行うための加工用レーザー照射部と、試料を共焦点光学系によって高精度に観察することのできる共焦点光学観察部とが独立した機構で構成されているので、試料に対してレーザー加工を行いながら、試料の加工の状態を常時観察することができる。つまり、1μm以下の高精度でレーザー加工の施された試料を装置から取り外すことなく、その場で1μm以下の分解能で形状評価を行うことができる。
さらに、本発明のレーザー加工装置を用いて予め加工の施された試料に対して2次加工を行う場合、当該試料は移動可能な試料台上に載置されており、共焦点光学観察部によって試料形状を観察しながら、試料台の位置変更を行うことができる。そのため、試料の所定の位置に正確に2次加工を施すことができる。また、本発明のレーザー加工装置によれば、対物レンズから試料までの間において、上記フェムト秒レーザーと上記観察用レーザーとが同軸上に存在するため、加工用のフェムト秒レーザーの焦点位置についても共焦点光学観察部で正確に位置確認することができる。したがって、フェムト秒レーザーの照射位置に、試料の特定の位置を正確に配置させることができる。これによって、精密な加工の施された光デバイスを作製することができる。
上記のレーザー加工装置において、上記光路調整部は、ガルバノミラーであることが好ましい。
上記の構成によれば、ガルバノミラーの回転角を変更することによって容易に光路を調整することができる。また、ガルバノミラーを用いることによって、フェムト秒レーザーの照射スポットを中心に観察用レーザーを試料面で走査することができる。この走査は、フェムト秒レーザーによる加工や試料台の移動と全く独立して制御されるため、任意の時点において試料の形状を観察することができる。
なお、上記特許文献4においても示唆されているように、原理的には試料台の走査によっても形状の観察は可能である。しかし、この観察方法では、当然のことながらフェムト秒レーザーによる加工時には試料台を走査することはできないため、加工と同時に観察を行うことは不可能である。
さらに、一般的にはガルバノミラーの走査によって得られる画像の取り込み速度は、256×256(ピクセル)/0.45(s)〜2048×2048(ピクセル)/10.8(s)であるのに対して、試料台走査による画像取り込み速度は、256×256(ピクセル)程度の画像であっても数十秒かかってしまう。したがって、ガルバノミラーを用いることで、短時間で試料表面の画像を取得することができる。
上記のレーザー加工装置において、上記フェムト秒レーザー光源から出射されるフェムト秒レーザーのピーク強度は、2W〜1kWであることが好ましい。
上記の構成によれば、ピーク強度が2W〜1kWの比較的強度の弱いフェムト秒レーザーを用いることによって、試料から反射されたフェムト秒レーザーを光検出器において直接観察することができる。
本発明にかかる光デバイスは、本発明のレーザー加工装置を用いて、上記試料を加工して作製された光デバイスである。
上記の光デバイスは、本発明のレーザー加工装置を用いて作製されているため、加工精度が高く、工学的価値の高いものである。そして、本発明の光デバイスは、プラスチック光導波路、プラスチック光ファイバー、光表示材料など種々の部品に適用することができる。
上記の光デバイスは、紫外線硬化樹脂を含む上記試料から作製されることが好ましい。
上記試料として紫外線硬化樹脂を含む材料を用いることによって、フェムト秒レーザーを当該試料に対して照射した場合、紫外線硬化樹脂では多光子吸収が誘発され硬化反応が起こる。このように、紫外線硬化樹脂を含む試料を用いれば、集光部分内部で光硬化反応が起こるため、回折限界以下のサイズでレーザー加工を行うことができ、1μm以下のレーザー加工が可能となる。そのため、高精度にパターンが形成された光デバイスを作製することができる。なお、紫外線硬化樹脂を含む試料から光デバイスを作製する場合、フェムト秒レーザーの波長は700nm〜800nmの間で調整することが好ましい。
上記の光デバイスにおいて、上記試料には、蛍光色素がさらに含まれていることが好ましい。
上記のように、試料に蛍光色素が含まれていることによって、レーザー加工時に蛍光を発生させることができる。そのため、発生する蛍光を観察しながらレーザー加工を行うことができるので、より高精度なパターンの形成された光デバイスを製造することができる。
本発明にかかる光デバイスの製造方法は、本発明のレーザー加工装置を用いて行う光デバイスの製造方法であって、上記試料として蛍光発光材料を使用し、上記試料にフェムト秒レーザーを照射することによって発生する蛍光を、上記共焦点光学観察部にて観察しながら上記試料の所定の位置にレーザー加工を施して、光デバイスを製造することを特徴としている。
上記の製造方法によれば、試料から発生する蛍光を観察しながらレーザー加工を行うことができるため、レーザー加工を精度良く行うことができ、高精度な光デバイスを得ることができる。
本発明にかかるレーザー加工装置は、以上のように、試料に対してレーザー加工を行うためのフェムト秒レーザーを出射するフェムト秒レーザー光源を有する加工用レーザー照射部と、上記試料を観察するための観察用レーザーを出射するレーザー光源と、試料面からの反射光を検出する光検出器とを有し、共焦点光学系によってレーザー加工される試料を観察する共焦点光学観察部と、試料面上に上記フェムト秒レーザーおよび上記観察用レーザーを集光するための対物レンズと、上記試料を載置する位置変更可能な試料台とを有する試料加工部と、上記共焦点光学観察部の観察結果に基づいて試料台の位置を変更する位置変更操作部とを備え、上記加工用レーザー照射部および上記共焦点光学観察部は、上記対物レンズから上記試料までの間において、上記フェムト秒レーザーと上記観察用レーザーとが同軸上に位置するように、上記観察用レーザーの光路および上記フェムト秒レーザーの光路を調整する光路調整部をそれぞれ有している。
それゆえ、上記の構成によれば、フェムト秒レーザーによって微細なレーザー加工を行うための加工用レーザー照射部と、試料を共焦点光学系によって高精度に観察することのできる共焦点光学観察部とが独立した機構で構成されているので、試料に対してレーザー加工を行いながら、試料の加工の状態を常時観察することができるという効果を奏する。
また、本発明のレーザー加工装置によれば、対物レンズから試料までの間において、上記フェムト秒レーザーと上記観察用レーザーとが同軸上に存在するため、加工用のフェムト秒レーザーの焦点位置についても共焦点光学観察部で正確に位置確認することができる。したがって、フェムト秒レーザーの照射位置に、試料の特定の位置を正確に配置させることができる。これによって、精密な加工の施された光デバイスを作製することができるという効果を奏する。
本発明の実施の一形態について図1、図2に基づいて以下に説明する。
本実施の形態にかかる光デバイス作製装置(レーザー加工装置)は、紫外線硬化樹脂などからなる材料を加工対象の試料として用い、この試料に対してフェムト秒レーザーを照射することによって微細な加工を施し、光導波路、光ファイバー、および光表示材料などの光デバイスを作製するものである。
図1には、本実施の形態にかかる光デバイス作製装置100の構成を示す。この光デバイス作製装置100は、大きく分けて、試料Sに対してレーザー加工を行うためのフェムト秒レーザーを発するフェムト秒レーザー光源2を有する加工用レーザー照射部10、共焦点光学系によってレーザー加工される試料Sを、観察用レーザーによって観察する共焦点光学観察部20、上記試料Sを載置するxyz軸移動ステージ(試料台)34を備え、上記フェムト秒レーザーおよび上記観察用レーザーを当該試料Sへと導く試料加工部30、および、上記共焦点光学観察部20での観察結果に基づいてxyz軸移動ステージ(試料台)34の位置を変更するための操作を行うコントロールPC(位置変更操作部)40から構成されている。
加工用レーザー照射部10は、フェムト秒レーザー光源2の他に、励起用レーザー光源1、5つのミラー3a・3b・3c・3d・3e、1/2波長板4、レーザー強度調整用のポーラライザー5、ビーム・サンプラー6、レーザー強度モニター7、光路シャッター8、および、波長測定用モニター9を備えている。これらの各部材は、フェムト秒レーザーの光路(図1には実線矢印で示す)上に、レーザー出射部であるフェムト秒レーザー光源2に近い方から、ミラー3a、レーザー強度を調整するための1/2波長板4およびポーラライザー5、ミラー3b、ミラー3c、ビーム・サンプラー6、レーザー光のON/OFFを制御する光路シャッター8、ミラー3d、ミラー3eの順に配置されている。また、フェムト秒レーザー光源2には、当該光源2から出射されるレーザーを励起するための励起用レーザー光源1が取り付けられている。ミラー3dおよびミラー3eによって反射されたフェムト秒レーザーは、試料加工部30へと導かれる。
また、上記加工用レーザー照射部10において、ビームステアラーに搭載したミラー3d・3e(光路調整部)は、対物レンズ33から試料Sまでの間において、フェムト秒レーザーと観察用レーザーとが同軸上に位置するように上記フェムト秒レーザーの光路を調整する機能を有している。
上記の光路の途中、ミラー3aにおいて光路は2つに分岐し、ミラー3aを反射したフェムト秒レーザーは試料加工部30の方へと導かれる一方、ミラー3aを透過したフェムト秒レーサーは波長測定モニター9へと導かれる。波長測定モニター9は、フェムト秒レーザーの波長を測定する。さらに、光路はビーム・サンプラー6においても分岐し、分岐し光路の一方は試料加工部30へと導かれる。もう一方の光路は、レーザー強度モニター7へと導かれ、ここでレーザー強度が測定される。
共焦点光学観察部20は、試料Sを観察するための観察用レーザーを出射するレーザー光源11と、試料面からの反射光を検出する光検出器12とを有している。さらに、共焦点光学観察部20は、レーザー光源11および光検出器12の他に、コリメートレンズ14、瞳投影レンズ18、結像レンズ21、レンズ23、ミラー15・19・22、ダイクロイックミラー16、ガルバノミラー17、ピンホール24、およびCCDカメラ13を有している。なお、上記ダイクロイックミラー16の代わりに、ビームスプリッターが設けられていてもよい。
レーザー光源11から出射された観察用レーザーは、波線に示す光路をたどって試料加工部30へと導かれる。そして、観察用レーザーの光路上には、上記の各部材のうちレーザー光源11から出射された観察用レーザーを試料加工部30まで導く部材として、コリメートレンズ14、ミラー15、ダイクロイックミラー16、ガルバノミラー(光路調整部)17、瞳投影レンズ18、ミラー19、結像レンズ21が、レーザー光源11に近い方から順に配置されている。
一方、試料Sからの反射光は、共焦点光学観察部20において、結像レンズ21、ミラー19、瞳投影レンズ18、ガルバノミラー17、ダイクロイックミラー16、ミラー22、レンズ23、ピンホール24という順に各部材に入射し、最終的に光検出器12に導かれる。
また、試料Sからの反射光については、ミラー19を反射するものの他、当該ミラー19を透過するものも存在する。この透過した反射光については、CCDカメラ13へ入射する。これによって、上記光デバイス作製装置100では、共焦点光学観察部20と比較すると観察分解能は低いが、CCDカメラ13においても反射光を観察することができる。
また、試料加工部30は、試料面上にフェムト秒レーザー光およびレーザー光を集光するための対物レンズ33、上記試料Sを載置するとともに、入射するレーザー光の入射位置を3次元的に変更可能なxyz軸移動ステージ(試料台)34、上記対物レンズ33をz軸方向に移動させ、試料面との距離を変更させることのできる対物レンズ用z軸移動ステージ32、および、各光源1・11から出射された加工用のフェムト秒レーザーおよび観察用レーザーを対物レンズ22へと導くビームスプリッター31を備えている。
さらに、上記光デバイス作製装置100には、共焦点光学観察部20における反射光の観察結果に基づいて、上記xyz軸移動ステージ34および対物レンズ用z軸移動ステージ32の位置を適宜変更するための操作を行うコントロールPC(位置変更操作部)40が備えられている。
また、上記共焦点光学観察部20において、ガルバノミラー17は、上記対物レンズ33から上記試料Sまでの間において、フェムト秒レーザーと観察用レーザーとが同軸上に位置するように上記観察用レーザー光の光路を調整する機能を有している。
このように、光デバイス作製装置100は、共焦点光学観察部20に観察用レーザーの光路を調整するガルバノミラー17を備えており、加工用レーザー照射部10に加工用レーザーの光路を調整する2つのミラー3d・3eを備えている。これら2つの光路調整部によって、対物レンズ33から試料Sまでの間において、フェムト秒レーザーと観察用レーザーとが同軸上に位置するように各レーザーの光路を調整することができる。
つまり、フェムト秒レーザーの光路を対物レンズ33の中心であり、かつ、試料Sに対して垂直に入射するようにミラー3d・3eで調整するとともに、試料面においてフェムト秒レーザーの当たるスポットが中心になるように、観察用レーザーの光路をガルバノミラー17によって調整する。このように調整することによって、フェムト秒レーザーおよび観察用レーザーの光路を同軸に合わせ、さらに、フェムト秒レーザーによる各部分を中心とした観察を共焦点光学観察部20で行うことができる。
なお、上記ガルバノミラー17は、光検出器12における試料Sからの反射光を探すために走査され、観察結果に基づいて光路の変更操作を行っている。このとき、ガルバノミラー17の走査範囲は、フェムト秒レーザーによって励起されて発生した試料Sからの蛍光スポット、または、フェムト秒レーザーの反射スポットを検出する広範囲な領域に調整される。そして、最終的にこれらのスポットが数十μmの走査範囲の中心部に位置するように調整される。
具体的には、光検出器12において得られた光信号がコントロールPC40に送られると、コントロールPC40では、ガルバノミラー17の走査範囲に対して光信号強度を画像化することによって、レーザースポットの位置を確認することができる。そして、ここで得られた位置情報をガルバノミラー17に対して送ることで、スポットを中心とした光路調整が行われる。ガルバノミラー17では、この指令に基づいてその角度を調整し、当該ミラー17による光路の反射角度を変えることで観察用レーザーの光路を調整している。さらに、このスポットが中心になるように走査範囲を縮小することで、微小領域の観察と所定位置におけるレーザー加工部分の位置調整を行っている。
以上のように、レーザー光源11から発生した観察用レーザーは、コリメートレンズ14によってコリメートされ、瞳投影レンズ18と結像レンズ21によって、ビームを調整後、対物レンズ33に導かれる。上記観察用レーザーは、ガルバノミラー17と対物レンズ用z軸移動ステージ32によって走査される。試料Sから反射、または発生する蛍光は、同光路を経由して、ダイクロイックミラー16を通過し、光検出器12に集光される。この際、レンズ23によってピンホール24を通過し、共焦点光のみ光検出器12に到達する。そして、これらの制御については、コントロールPC40によって制御される。
続いて、光デバイス作製装置100内の対物レンズ33及び試料S付近の光路について、図2を用いてより詳しく説明する。
図2に示すように、フェムト秒レーザーA1(図2において実線矢印で示すもの)は、ダイクロイックミラー31で反射され、対物レンズ33を介して試料Sへ集光される。一方、観察用レーザーA2(図2において波線矢印で示すもの)は、ミラー19で反射され、ダイクロイックミラー31を透過して、対物レンズ33を介して試料Sに集光される。
この時、フェムト秒レーザーA1とレーザー光A2とは、対物レンズ33から試料Sまでの間において、同軸上に位置するように調整される。この調整は、加工用レーザー照射部10内の2つのミラー3d・3eによって、加工用レーザーA1の光路を調整し、共焦点光学観察部20内のガルバノミラー17によって、観察用レーザーA2の光路を変更することによって実施される。
試料Sから反射したフェムト秒レーザー光A4(図2において破線矢印で示すもの)は、共焦点光学部20へ入射する。観察用レーザー光A2は、試料Sからの反射光A3(図2において一点鎖線矢印で示すもの)、あるいは、試料Sが蛍光性の場合には蛍光A3として共焦点光学観察部20に入射する。
また、これらの反射光(観察用レーザーの反射光A5およびフェムト秒レーザー光の反射光A6)は、ミラー19を透過してCCDカメラ13で観察することができる。
本実施の形態にかかる光デバイス作製装置100によれば、1μm以下の精度で高分子材料などのレーザー加工が可能となり、さらに被加工物(試料S)を光デバイス作製装置100から取り外さずに、その場で1μm以下の分解能で形状評価を行うことができる。
そして、紫外線硬化樹脂を含む試料Sを用いた場合、フェムト秒レーザーとして近赤外域の波長を持つ短パルスレーザー光を、対物レンズ33などを介して紫外線硬化樹脂を含む試料S内に照射することによって、紫外線硬化樹脂では多光子吸収が誘発され硬化反応が起こる。このように、集光部分内部で光硬化反応が起こるため、回折限界以下のサイズで加工できる特徴があり、1μm以下のレーザー加工が可能となる。
一方、共焦点光学観察部20では、観察用レーザーをレーザー加工に用いるフェムト秒レーザーと同一の対物レンズ33に導き、被測定物(試料S)が加工され、上記試料S上にパターンが形成されることによって変化した屈折率分布を反射光として観察する。反射光は、対物レンズによる集光点との共焦点位置にピンホール24を置くことによって、収差に基づく分解能の低減を抑え、1μm以下の空間分解能での形状評価が可能となる。
また、上記被測定物(試料S)内に蛍光色素が含まれている場合(このような試料を蛍光発光材料と呼ぶ)には、上記試料Sから発生する蛍光を、上記共焦点光学観察部20によって観察することができる。
上記蛍光発光材料としては、例えば、パイロメタン597やDCMなどの蛍光色素を試料S中に0.1%以下の体積割合で混合したものを使用することができる。また、上記の蛍光色素の他に、特許文献5:特開2003−327645(公開日:平成15年11月19日)に記載のデンドリマー材料を蛍光色素として使用してもよい。
また、上記蛍光発光材料としては、上述のように試料S中に蛍光色素が含まれるものを使用することが好ましいが、これに限定されることはない。紫外線硬化樹脂を含む試料を用いる場合には、当該試料中には、光硬化反応を開始するための開始剤が0.5%含まれており、この開始剤もフェムト秒レーザーの照射によって蛍光を発するため、蛍光を観察することが可能である。それゆえ、上記開始剤を含む試料についても上述の蛍光発光材料の範疇に含まれる。この開始剤の種類としては、特許文献5に記載のものを使用することができる。
また、蛍光色素を含まない紫外線硬化樹脂からなる試料の場合には、レーザー加工を施した箇所は、光硬化反応によって屈折率が高くなるため、レーザーを照射していない部分との屈折率の差によってコントラストを得て加工部分の像を得ることができる。この場合には、観察用レーザーを試料Sに照射し、この反射光を共焦点光学観察部20によって解析すればよい。
さらに、上記光デバイス作製装置100によって作製された製造物、あるいは既に1次加工された素子は、高精度に移動可能なxyz軸移動ステージ34上に固定されており、共焦点光学観察部20によって試料形状を観察しながら、xyz軸移動ステージ34の走査によって高精度に位置決めを行うことができる。また、導入するフェムト秒レーザーの焦点位置についても共焦点光学観察部20で位置確認することができるため、フェムト秒レーザーの照射位置に、試料Sの特定の位置を配置させることができる。これによって、レーザー加工後、あるいは1次加工された試料Sをさらに2次加工するための位置決めが可能となる。これによって、複雑な加工の施された光デバイスを作製することができる。
ここで、本実施の形態にかかる光デバイス作製装置100を、上述の特許文献4に記載されたレーザー微細加工装置と比較し、本発明の利点について説明する。
本実施の形態にかかる光デバイス作製装置100は、主として高分子樹脂や光硬化性樹脂を含む試料Sに対してレーザー加工を行うものである。そのため、上記フェムト秒レーザー光源2として、モードロックフェムト秒チタンサファイヤレーザー(波長:695−1000nm(波長可変)、周波数:80MHz、パルス幅:100fs、平均出力:0.5−1.0W)を使用している。このように、本実施の形態の光デバイス作製装置100においては、フェムト秒レーザー光源2として、波長700〜1000nmの近赤外域において調整可能なものを使用している。
一方、上記特許文献4に記載のレーザー微細加工装置は、ガラスなどの無機物に対して加工を行うものであり、フェムト秒レーザー光源として、再生増幅フェムト秒チタンサファイヤレーザー(波長:800nm、周波数:1kHz、パルス幅:150fs、出力:0.8mJ/パルス)を使用している。
これらのレーザーピーク強度を比較すると、特許文献4におけるフェムト秒レーザー光源は5ギガWの超強度であるのに対して、本実施の形態にかかるフェムト秒レーザー光源2は2W〜1kW程度の低い強度となっている。したがって、本実施の形態にかかる光デバイス作製装置100は、共焦点光学観察部20においてフェムト秒レーザーを直接観察することができる。また、上記共焦点光学観察部20によれば、試料の2光子吸収による蛍光をも観察することができ、より高精度な位置決めが可能となる。
なお、特許文献4に記載のレーザー微細加工装置においてもフェムト秒レーザーを光源として用いているため、材料から2光子吸収による蛍光の発生は生ずると考えられる。しかし、2光子吸収による蛍光を画像化して試料の表面形状を観察するためには、画像取り込みのための範囲において試料台を移動走査する必要がある。さらに、加工スポットからの蛍光を得るためには、試料台の移動に同期した加工レーザーの照射位置の移動が必要となる。特許文献4に記載のレーザー微細加工装置の構成では、これを実現することはできない。
一方、本発明においては、試料台(xyz軸移動ステージ34)を移動走査せずに光路調整部であるガルバノミラー17によって画像の取り込みが可能であるとともに、加工用レーザーであるフェムト秒レーザーのスポット位置に対して、試料台を独立して位置調整することができる。そのため、レーザー加工時の表面形状の観察や2光子吸収による蛍光観察が可能となる。
また、特許文献4に記載のレーザー微細加工装置では、観察用レーザービームをスキャンすることができない。一方、本実施の形態の光デバイス作製装置100では、ガルバノミラー17によって、観察用レーザーをスキャンすることが可能であり、さらに同時に試料Sをxyz軸移動ステージ34によって移動させることができる。
ここで、観察用レーザーのスキャン(走査)の方法について説明する。観察用レーザーのスキャンは、ガルバノミラー17によって行うことができる。本実施の形態で使用しているガルバノミラー17は、それぞれの振り角度が直交した2枚のミラーを有している。そのため、ミラーを振る(すなわち、角度走査を行う)ことによって、試料面で集光したレーザービームをx軸y軸に走査することができる。
このガルバノミラー17は、振り角度の大きさによって試料表面上の走査範囲を調整することができ、振り角度を大きくすれば大面積の表面像を得ることができ、振り角度を小さくすれば高分解能の表面像が得られる。また、特定の角度でミラーを止めれば、光路を特定の位置に決定することができるとともに、特定位置からの蛍光を得ることができる。
そのため、特許文献4に記載のレーザー微細加工装置では、フェムト秒レーザーによる加工時に加工部分の観察を同時に行うことができない。一方、光デバイス作製装置100では、レーザー加工と観察とが独立した部材によって構成されているため、レーザー加工と形状観察とを同時に行うことができる。なお、特許文献4に記載のレーザー微細加工装置では、原理的にあらかじめ加工を行う部分(または、目印として加工した部分)を測定データとして記憶させておく必要があるが、光デバイス作製装置100では、任意の部分を観察しながらその場で高精度な位置決めが可能となる。
さらに、光デバイス作製装置100を用いれば、上述のように、既に高精度に1次加工した素子に2次加工する操作において、予めデータの取り込みを行っておく必要がなく、迅速に高精度な2次加工が可能となる。
また、本実施の形態にかかる光デバイス作製装置100は、主に高分子樹脂などの材料に対してレーザー加工を行うための装置であり、試料Sから発生する蛍光を共焦点光学観察することができる。さらに、本装置は、レーザー加工と観察とを同時に行うことで、加工過程を検出しながらの操作が可能となる。そして、2W〜1kWという比較的弱い出力のフェムト秒レーザー光を使用しているため、試料Sから反射するフェムト秒レーザー光を直接、共焦点光学観察することができる。さらに、フェムト秒レーザー光によって2光子吸収された試料からの蛍光を共焦点光学観察することも可能である。
特許文献4に記載のレーザー微細加工装置では、レーザー加工の場合と観察の場合とで、異なる波長のレーザー光を用いて行っているため、試料上の焦点に差異が生じ、これを計算で補正している。一方、本実施の形態にかかる光デバイス作製装置100は、レーザー加工で用いるフェムト秒レーザー光によっても観察できることから、実測値として焦点の高精度な位置合わせが可能となる。
特許文献4に記載のレーザー微細加工装置で行っているように、ガラスを試料として用いている場合には、試料の屈折率などが明確であるため、比較的容易に焦点位値の差異を計算することができるが、屈折率が不明な素材、高分子、有機物質、吸収を持つ材料などでは正確に求めることができない。よって、高精度にレーザー加工を行うためには、本発明のように、フェムト秒レーザーによる焦点位値の確認、または2光子吸収による蛍光を使った位置調整が重要となる。
特許文献4に記載のレーザー微細加工装置では、加工されている試料の状態を観察するために、汎用的なCCDカメラを用いて、試料からの反射光を結像して行っている。この方法では、1μm以下で作成した加工部分、または、レーザー加工部分を高分解能に観察することができない。本実施の形態にかかる光デバイス作製装置100では、ガルバノミラー17による操作と、共焦点光学による3次元像の表示とが可能であるため、レーザー加工部分を1μm以下の高分解能で画像情報として取り込むことができる。なお、特許文献4には、共焦点光学による画像化については記載されていない。
特許文献4に記載のレーザー微細加工装置では、焦点位値を測定するために、2つのピンホールを使用した光学系を構成している。一方、本実施の形態にかかる光デバイス作製装置100では、共焦点光学観察部20は、レーザー加工に基本的に関係していないので、単純な光学系で装置化が可能である。したがって、装置の調整が簡便であるだけでなく、低コストで高精度な光デバイス作製装置を実現することもできる。
続いて、本発明の光デバイスについて説明する。
本発明にかかる光デバイスは、例えば、上述の光デバイス作製装置100のような本発明のレーザー加工装置を用いて作製されたものである。それゆえ、本発明の光デバイスは、1μm以下の高い加工精度を有し、工学的価値の高いものであり、光導波路、分布帰還型構造素子、ブラッグ反射素子、回折素子、フォトニック結晶などの種々の光学部品として利用することができる。
また、本発明の光デバイスは、紫外線硬化樹脂を含む材料から作製されることが好ましい。これは、上記試料として紫外線硬化樹脂を含む材料を用いることを意味する。これによれば、フェムト秒レーザーを当該試料に対して照射した場合、紫外線硬化樹脂ではこれに含まれる開始剤によって多光子吸収が誘発され硬化反応が起こる。このように、上記試料として紫外線硬化樹脂を含む材料を用いれば、集光部分内部で光硬化反応が起こるため、回折限界以下のサイズでレーザー加工を行うことができ、1μm以下のレーザー加工が可能となる。そのため、高精度にパターンが形成された光デバイスを作製することができる。
また、本発明の光デバイスは、紫外線硬化樹脂に加えて蛍光色素がさらに含まれている材料から作製されることがより好ましい。これによれば、レーザー加工時に蛍光を発生させることができ、発生する蛍光を観察しながらレーザー加工を行うことができ、より高精度なパターンの形成された光デバイスを得ることができる。この光デバイスとしては、例えば、色素の非線形光学効果を用いた変調器、色素の発光を用いた微小光源、微小レーザー光源、フォトニック結晶やこれらの2次加工物による光通信素子などが挙げられる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下、本発明の実施例を説明する。
〔実施例1〕
実施例1では、試料Sとして紫外線硬化樹脂用いて、上述の実施の形態において説明した光デバイス作製装置100を使用してレーザー加工を行った。
まず、波長700nm、パルス幅約120フェムト秒、強度4mWのフェムト秒レーザーを対物レンズ33に導入し、紫外線硬化樹脂に集光した。xyz軸移動ステージ34を移動させることによって、フェムト秒レーザー光の試料Sに対する照射位置を走査し光造形を行った。光造形後、試料中のフェムト秒レーザー照射部分は硬化し、フェムト秒レーザーを照射していない未硬化の部分に対して屈折率が増加し、コントラストが発生した。
なお、この光造形の作業中、xyz軸移動ステージ34上の紫外線硬化樹脂の様子は、光デバイス作製装置100に備えられている共焦点光学観察部20によって常時観察することが可能であった。上記コントラストの発生についても、共焦点光学観察部20によって確認することができた。このときのレーザー光源11から出射された観察用レーザー光は488nmの波長であった。
この1次加工によって作製した製造物をxyz軸移動ステージ34上に固定し、共焦点光学観察部20による形状観察を行いながら、xyz軸移動ステージ34を移動し、フェムト秒レーザー光(波長750nm、パルス幅約120フェムト秒、強度6mW)が集光される集光ポイントに試料Sの所定の場所を配置した。フェムト秒レーザー光を照射することによって、製造物を2次加工し、1ミクロン以下の高精度な位置決め精度と加工が可能であることを確認した。
さらに、フォトニック結晶への紫外線硬化樹脂の注入固定実験では、周期500nm、直径140nm以下の構造中にも2次加工できることを確認した。以下に、その方法および結果を説明する。
周期500nm、空孔直径140nm、厚さ2μmの三角周期格子構造を有する無機質フォトニック結晶を用いて、この空孔内にDCM/デンドリマー(特許文献5参照)を1%含む紫外線硬化樹脂を充填した。
この試料Sをxyz軸移動ステージ34上に固定し、共焦点光学観察部20を用いて形状観察を行った。この形状観察は、試料から発生するDCM色素の蛍光によっても、観察用レーザーの反射光によっても行うことができる。
次に、xyz軸移動ステージ34を移動し、フェムト秒レーザー(波長:700nm、パルス幅:120フェムト秒、強度:3mW)が集光される集光ポイントに樹脂が充填された特定の空孔を合わせるように、位置調整を行った。この位置調整の操作は、光硬化反応が進行しない程度までフェムト秒レーザーの強度を弱くし、フェムト秒レーザーの反射光、あるいは、フェムト秒レーザーによる2光子吸収によって誘起されたDCM色素の蛍光を共焦点光学観察部20で観察しながら、試料Sをz軸方向に移動させ、フェムト秒レーザーの焦点位置が空孔部内になるように行った。
そして、レーザー光強度を3mWまで上げて、光路シャッター8にて0.1秒間フェムト秒レーザーを照射し、光硬化反応を完了させた。未反応部分を溶剤で洗浄することによって、光照射部分がフォトニック結晶空孔内部で硬化していることを確認した。
〔実施例2〕
実施例2では、蛍光色素を含む紫外線硬化樹脂を試料Sとして用いて、上述の実施の形態において説明した光デバイス作製装置100を使用してレーザー加工を行った。
図3(a)〜(d)には、本実施例におけるレーザー加工の手順を工程順に示す。図3(a)に示すように、試料Sは、ガラス基板S3、紫外線硬化樹脂S2、カバーグラスS1が、この順に積層された構造を有している。
先ず、図3(a)に示すように、第1のフェムト秒レーザー(紫外線硬化樹脂の硬化用のレーザー、波長:700nm)B1を対物レンズ33に導入する。対物レンズ33に導入されたフェムト秒レーザーは集光してB2となった後、カバーガラスS1を透過し、紫外線硬化樹脂S2に対して照射される。xyz軸移動ステージ34を移動させることによって、フェムト秒レーザーの集光部分B2は走査され、試料Sに複数のパターンPを形成させる。そして、図3(b)に示すように、紫外線硬化樹脂S2の未硬化部分を除去し、形成されたパターンPのみを残した。
続いて、第2のフェムト秒レーザー(2次加工用のレーザー、波長:750nm)C1を用いて、2次加工を行った。図3(c)に示すように、対物レンズ33に導入された第2のフェムト秒レーザーC1は、集光してC2となり、その焦点が複数のパターンPのうちの所定のパターンのみ(2次加工パターンQ)に照射された。この時、硬化樹脂からなるパターンPには蛍光色素が含まれているため、共焦点光学観察部20によって位置決めを高精度に行うことが可能であった。そして、本実施例では、第2のフェムト秒レーザーによって、所定のパターンのみについて蛍光色素を多光子吸収させ蛍光を消光させた。図3(d)には、2次加工が終了した状態の試料Sを示す。図3(d)に示すように、2次加工が行われた部分Qについては、他のパターンPとは異なり、蛍光を発しない性質に変更された。
図4(a)には、上記の手順によって加工が施された試料Sを透過顕微鏡によって観察した結果を示す。この図に示すように、波長700nmの第1フェムト秒レーザーによる2光子吸収重合のため、0.8ミクロン程度の分解能でパターンを形成することが可能であった。また、この図から、2次加工によって蛍光が消されたパターンQについても、パターンの構造自体は変化していないことがわかる。
図4(b)には、共焦点光学観察部20によって観察された加工が施された試料Sの蛍光像を示す。この図から、図の中心付近の7箇所のパターンについては、第2のフェムト秒レーザーを集光させることによって、蛍光が消されたことがわかる。
図4(c)には、図(a)および図(b)に示すパターンについて、蛍光を発しないパターンQ(図中、白色の枠で囲まれた黒色部分)と、蛍光を発するパターンP(図中、白色部分)とを区別して示す。
以上のように、蛍光色素を含む紫外線硬化樹脂を上記試料として用いることによって、発生する蛍光を共焦点光学観察部20で観察しながら2次加工を施すことができる。したがって、加工位置を精度良く決めることができる。