JP4673678B2 - 超音波撮像装置 - Google Patents

超音波撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4673678B2
JP4673678B2 JP2005177133A JP2005177133A JP4673678B2 JP 4673678 B2 JP4673678 B2 JP 4673678B2 JP 2005177133 A JP2005177133 A JP 2005177133A JP 2005177133 A JP2005177133 A JP 2005177133A JP 4673678 B2 JP4673678 B2 JP 4673678B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transducer
ultrasonic
time
beams
elements
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005177133A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008161208A (ja
Inventor
晋一郎 梅村
邦夫 橋場
聡 玉野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP2005177133A priority Critical patent/JP4673678B2/ja
Priority to US11/917,787 priority patent/US20090306510A1/en
Priority to PCT/JP2006/301404 priority patent/WO2006134686A1/ja
Publication of JP2008161208A publication Critical patent/JP2008161208A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4673678B2 publication Critical patent/JP4673678B2/ja
Priority to US13/524,387 priority patent/US8986210B2/en
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Description

本発明は、超音波パルスの反射波を用いて対象物を撮像する超音波撮像装置に関する。
生体に対してパルス状超音波を送信し、その反射波を受信して、その生体内部を撮像するパルスエコー法による超音波診断装置は、X線・MRIとともに医療診断に広く用いられている。
2次元アレイ型超音波トランスデューサを用いて医療診断用の3次元撮像を実現するためには、トランスデューサから引き出す信号線数が問題となる。すなわち、2次元アレイ全体で103個から104個程度の素子が必要となり、信号線をすべて独立に超音波トランスデューサから引き出したのでは、信号線の本数が増加し、接続ケーブルが太く、扱い難くなる。
この課題を解決するため、2次元アレイ型超音波トランスデューサにスイッチ回路を搭載して、アレイを構成する素子同士をこのスイッチ回路により適宜接続してからケーブルに接続することにより、引き出すケーブル数を1桁から2桁少なくする方法が開示されている(特許文献1)。焦点位置から発せられた超音波が、平面状の受信面に到達するときの位相分布は同心円状をなしている。そのため、特許文献1では、同じ同心円状にある素子同士を接続して、同じケーブルに接続し、信号を引き出すことが行われている。さらに、素子同士を接続するパターンはビーム形成方向によって変化するので、スイッチ回路によって接続パターンを変更している。
特開2001−286467号公報
2次元アレイ型超音波トランスデューサを用いて3次元撮像を実現するための、他の課題は、複数ビームの同時形成である。超音波撮像の特徴である高い時間分解能を生かしながら、3次元画像を形成するために必要な大きな画像情報量を取得するには、高い情報取得スループットが必要であり、このために同時送受信ビームのマルチビーム化は必須である。ところが、特許文献1の素子接続パターンをそのまま用いたのでは、一つのパターンに対応して一つの送受信ビームを形成することしかできず、高速撮像に適さない。
そこで、本発明は、高速撮像に適する複数ビームの同時形成を可能とした超音波撮像装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、複数のトランスデューサ素子が2次元的に配列された2次元超音波トランスデューサを用いて対象物に対してパルス状超音波を送信し、前記各トランスデューサ素子が前記パルス状超音波の反射波を受信し、前記各トランスデューサ素子が送信した時刻から前記各トランスデューサ素子が受信した時刻までの経過時間に対応する各遅延時間を前記受信した受信信号に与えて前記対象物を撮像する超音波撮像装置であって、前記複数のトランスデューサ素子は、複数のブロックに分割され、前記各遅延時間は、前記各ブロック毎に前記各トランスデューサ素子を選択する選択手段を介した前記受信信号に与えられることを特徴とする。
2次元状に配列された複数のトランスデューサ素子を同心円状に分割し、分割された同心円状の素子に同一の遅延時間を与えることによって、焦点に収束する超音波が生成される。焦点に位置する対象物に照射された超音波の反射波を各トランスデューサ素子が受信する。そして、各トランスデューサ素子が送信した時刻から受信した時刻までの経過時間に対応する各遅延時間を受信信号に与えることにより対象物が撮像される。ここで、同心円状に分割された複数のトランスデューサ素子を複数のブロックに分割し、選択手段を用いて同心円状に接続して各ブロック毎の遅延時間を受信信号に与える。これにより、分割したブロックに対応して同時形成された複数の受信ビームを用いて対象物を撮像することができる。
本発明によれば、高速撮像に適する複数ビームの同時形成を可能とした超音波撮像装置を提供することができる。特に、複数のビームを形成する際の等位相領域の素子を互いに接続する構成によれば、トランスデューサ素子から引き出されるケーブルの本数が減少する。
(基本原理)
X線・MRIなど他の画像診断モダリティにない超音波診断装置の最大の特長は、リアルタイム画像表示を可能とする撮像速度の速さにある。すなわち、ヒト視覚の時間分解能である約30ms毎に画像更新可能な撮像速度の速さである。さらに、低速再生により心臓の弁の動きを診断することを目的に、15ms毎に画像取得する時間分解能を実現することすら可能である。
一方、パルスエコー法による空間分解能のうち、深さ方向(z方向)の距離分解能は、超音波パルスが反射物との間を往復するのに要する時間の分解能により得られる。生体中の超音波の伝播速度は、水中とほぼ等しく1500m/sであるので、超音波周波数が数MHz以上であれば、1μs程度の時間分解能により1mm程度の距離分解能を容易に得ることができる。
これに直交する方向(x,y方向)の空間分解能、すなわち方位分解能は、送信波又は受信波をフォーカスすることにより高められる。超音波波長の数倍以下の方位分解能を得るには、口径と焦点距離の比であるFナンバーが1にせまるほどの強いフォーカスが必要である。カメラの場合の被写界深度にあたる焦域深度は、その結果、数波長と小さくなってしまう。これは、超音波の往復伝播時間1μs程度に相当するが、近年の著しい高速電子回路技術の進歩によって、超音波がこの距離を伝播する間に受信焦点距離を変化させることが可能となった。このリアルタイム受信ダイナミックフォーカス技術により、受信については、常にフォーカスの合った撮像が実現できるようになった。
生体は元来3次元空間を占める存在であり、それに生ずる疾患に対応する病態の画像による観察は、本来、可能であれば3次元観察すべきものである。超音波撮像の特長である高い時間分解能を生かしながら、また、前記のようにして最近実現されるようになった高い空間分解能を維持しながら3次元撮像するためには、現在広く普及している1次元アレイ型超音波トランスデューサ(1次元探触子)を他の1次元について機械的に走査する方法は、3次元計測のために凹凸のある被検体の体表で探触子を体表に接触させながら手動で又は機械的に移動することが難しく、2次元アレイ型超音波トランスデューサを用いてすべての次元について電子的に走査する必要を生ずる。
2次元アレイ型超音波トランスデューサを用いて医療診断用の3次元撮像を実現するためには、大きな課題が少なくとも二つ存在する。一つは、アレイ型超音波トランスデューサから引き出す信号線数の問題である。
アレイ型トランスデューサによる送受信ビーム形成を自由に行うには、アレイを構成する素子の配列方向の寸法を半波長程度以下にする必要がある。この寸法は、超音波診断用として一般的な2MHzから3MHzの超音波周波数を用いるとき、0.25mmから0.37mm程度である。一方、肋間から心臓を撮像するために方位分解能を多少犠牲にした小型の送受信口径であっても、12mmから20mm程度の幅を持っている。
従って、2次元アレイ全体で103個から104個程度の素子が必要となり、これに接続される信号線をすべて独立に超音波トランスデューサから引き出したのでは、信号線の本数が増加し、ケーブルが太く、扱い難いものになる。これらの問題をケーブルによって解決するには、外径が小さいケーブルが必要であるが、このためには、現在でもすでに製造技術の限界に近いケーブル芯線をさらに細くする必要があり、実現困難である。また、多数の遅延回路を設ける必要が生じ、超音波トランスデューサ素子の電気容量がそれに接続されるケーブルの電気容量に比べて小さくなるため、受信信号電圧が低下してしまうという問題も発生する。
次に、焦点位置にある点反射源から発せられた超音波が、概ね平面状のトランスデューサ受信面に到達するときの位相分布に着目する。その等位相領域は、図1に示すように、点反射源からトランスデューサ受信面へ下した垂線の足を中心とする同心円状のフレネル分布をなしている。逆に、この同心円状の各領域の素子に同一の遅延時間を与えて送信すれば、焦点に収束する超音波が発生する。焦点がトランスデューサ受信面の正面にある場合には1a、斜め方向にある場合には1bや1cというように、素子同士を接続するパターンがビーム形成方向によって変化する。複数の受信ビームを形成するにあたり、複数の焦点それぞれについて、その位置にある点反射源から発せられた超音波がトランスデューサ受信面に到達するときの等位相領域に着目すると、それらは、複数焦点間の方位方向のシフト量に対応して、少しずつシフトしている。
従って、これら複数の受信ビームを同時形成するためには、まず、トランスデューサ受信面をいくつかのブロックに分けてから、それぞれのブロック内において、これら複数焦点の平均的な等位相領域接続パターンを用いて信号線を引き出すのが有効である。
図2に、複数ビームの焦点面上の配列と口径分割線の関係を示した。図2の上側にトランスデューサ受信面の口径を複数に分割する口径分割線を破線で記し、図2の下側に4本の受信ビームの焦点面上の配列とその中心位置(×で示された位置)を記した。言い換えれば、複数のビームの中心位置に焦点が形成されるように等位相領域の素子の信号線が接続されている。ここで、4本の受信ビームの配列間隔は、トランスデューサ受信面の大きさに比べて非常に短くなっている。
この図2を用いて、4本の受信ビームを同時形成する場合について、その焦点面上の配列と、それらを同時形成するのに最適な受信面分割パターンの関係について検討できる。焦点面上焦点付近の音場と送受信面上の音場とは、結晶中の原子配列とX線回折パターンの関係と同様、互いに一方をフーリエ変換すると他方となる関係にあることは、良く知られている。従って、焦点面における複数受信ビームの配列の逆格子を考え、それを分割線として受信口径を分割するのが最適と考えられる。図2では、4本の受信ビームが正方形の4頂点に位置しているが、これが、x方向がy方向よりも長い長方形である場合には、その逆格子を考えて、y方向の分割線間隔をx方向より長くすることにより、最適な口径分割パターンを得ることができる。
図3から図5は、このようにして得られた、4本の受信ビームを同時形成するためのアレイ素子の接続パターンを模式的に示したものである。この例では、受信口径全体を4×4のブロックに分けた上で、各ブロック内の素子を、4本の受信ビームの中央(図2中の×で示された位置)に焦点を形成フレネル分布の等位相領域接続パターンに従って接続した。言い換えれば、焦点面上の異なる位置に配列する複数のビームの中心位置に焦点を形成する際の等位相領域の素子を互いに接続した。図中では、隣り合うブロックが白黒反転するように各ブロックを白または黒に染めた。図3は、焦点がトランスデューサ受信面の正面にある図1中1aの場合のパターンであり、図4は、焦点がトランスデューサ受信面の斜め横方向にある図1中1bの場合であり、y方向に平行なパターンが各ブロック毎に連続している。また、図5は、図1中1cの場合のパターンであり、x,y軸に45度傾斜したパターンが各ブロック毎に連続している。
(実施形態)
以下,本発明の一実施形態である超音波診断装置(超音波撮像装置)について図を用いて説明する。
図6は、パルスエコー法を基本とする超音波診断装置の典型的な構成を示すブロック図である。送受信シークエンス制御部12は、送波ビームフォーマ13、受波ビームフォーマ20、切り替えSW群11及び束ねSW制御部10を制御する。切り替えSW群11及び束ねSW制御部10は、超音波探触子を構成するアレイ型トランスデューサ素子群1をブロック毎に接続する束ねSWブロック(スイッチ)2に対して、それらの接続パターンを制御する信号を与える。
超音波送波時は、複数ビームでなく単一の超音波ビームを形成する。そのために、選択手段である束ねSWブロック2は、所定の焦点距離の超音波ビームを形成するようにアレイ型トランスデューサ素子群1の各素子をフレネルリング状に束ねる。すなわち、同時に駆動するアレイ型トランスデューサ素子が選択される。送波ビームフォーマ13は、フレネル分布にしたがって遅延した波形を用いて、アレイ型トランスデューサ素子群1の各素子を駆動する。
一方、超音波受波時は、材料の音速と密度の積で表される音響インピーダンスの変化が大きなところで反射した反射波を受信する。このとき、複数ビームを用いて受信することにより、時間分解能が高められる。受波ビームフォーマ20では、束ねSWブロック2及び切り替えSW群11を介して受信したアレイ型トランスデューサ素子群1の各入力信号をプリアンプにより増幅の後、信号をサンプルし、A/D変換後、一旦、メモリに蓄える。
より詳細には、プリアンプの直後に、送信からの経過時間に従って増幅率が漸増するよう制御されたTGC(TIME GAIN CONTROL)アンプを通した後、A/D変換するのが一般的である。これは、生体中を伝播する超音波が、伝播距離にほぼ比例して減衰するのに対応して、受信信号の振幅が、送信からの経過時間にほぼ比例して減少するのを補償して、A/D変換器入り口における信号振幅の大きさを一定の範囲に保つための処理である。これによりA/D変換における振幅量子化による信号ダイナミックレンジの低下を防ぐことができる。これに加えて、A/D変換の前に帯域制限フィルタを通すことにより、A/D変換における時間軸量子化によるエイリアシングを防ぐことができるのは周知の通りである。
受波指向性を得るためには、一旦、メモリに蓄えられた各素子の受波信号に、各素子の位置に応じた一種の遅延を与えた後に互いに加算して収束効果を得る必要がある。各素子の信号に与えるべき遅延時間の最適値は、受波焦点距離により変化する。また、良好なパルスエコー像を得るための受波焦点距離の最適値は、送信からの経過時間と音速に比例して長くなる。従って、各素子の信号に与える遅延時間を送信からの経過時間に応じて変化させるダイナミックフォーカス受信方式を用いることが望ましい。この方式は、各素子の受波信号を一旦メモリに書き込んでから再び読み出して互いに加算する構成であれば、読み出し時あるいは書き込み時の制御により、比較的容易に実現することができる。
受波ビームフォーマ20の出力信号は、複数の受信ビーム毎に受波メモリ21に蓄えられる。本実施形態では4つの受信ビームを形成するので、受波メモリ21は4つ設けられている。これらのメモリに蓄えられた信号は、選択SW22により順次選択され、読み出される。さらに、読み出された信号は、フィルタ23を通過後、包絡線信号検出器24において、サンプル&ホールドされ包絡線信号が検出される。また、この包絡線信号を対数的に圧縮して表示信号とする。これをスキャンコンバータ25で2次元像あるいは3次元像に変換し、CRTあるいは液晶を基本要素とする表示部26に画像を表示する。
(シミュレーション例)
次に、本実施形態の超音波診断装置を用いて形成される受信音場の例を以下に示す。
図7から図10は、焦点を方位方向にシフトさせた第1から第4の受信ビームの焦点面上ビームパターンである。これらの図は、x,y方向(方位方向)の10mmまでについて、受信感度を規格化している。超音波周波数3MHz、64×64個の素子よりなる16mm×16mmの受信口径を4行×4列に等分割して、受信面から60mm離れた焦点面上4mm四方の正方形の各頂点に受信ビームを同時形成した。いずれの受信ビームについてもサイドローブが見られるものの、その主ビームに対する相対感度0.2程度は、実用上問題のない範囲にある。
これらの受信ビームの−6dBビーム幅は、約5mmである。同時形成される受信ビームの隣接ビーム間の中心距離は、この例のように、−3〜−6dBビーム幅の程度に設定するのが妥当である。これよりも間隔が狭いと、エコー信号として各受信ビームより得られる情報の独立性が小さくなってしまい、並列受信する価値が低くなってしまう。逆に、これよりも隣接受信ビーム間の間隔を狭く設定すると、隣接する受信ビームの中間に存在する反射源からのエコーを検出し落とす可能性が増えることになる。受信口径を4行×4列に等分割すると、この例のように、−3〜−6dBビーム幅の程度に離れた複数の受信ビームを同時形成することができる。
分割数がこれより少ないと、−3〜−6dBビーム幅の程度に離れた複数の受信ビームを同時形成するときに生ずるサイドローブの強度を許容範囲に抑えるのが困難となる。逆に、分割数をこれより増加すれば、サイドローブの強度を抑えながら、−3〜−6dBビーム幅の程度に離れた複数の受信ビームを同時形成することは容易になるが、引き出す必要のある信号線の本数が増えてしまう。
この2次元超音波トランスデューサを構成する64個×64個のトランスデューサ素子は、16個×16個のトランスデューサ素子を有する4行×4列の各ブロックに等分割され、各ブロックは、16よりも少ない数15本の引き出しケーブルを持ち、各ブロックのトランスデューサ素子は、16入力15出力のマルチプレクサスイッチ16個によって引き出しケーブルに接続されている。これを一般化すると、2次元超音波トランスデューサは、n,M,Nを自然数とするとき、M1,M2,…,Mn個のトランスデューサ素子に分割されたものであり、各トランスデューサ素子は、Mnよりも少ないNn本の引き出し線を持つn個のブロックに分割され、n番目のブロックの素子に1入力Nn出力のマルチプレクサスイッチMn個が接続されている、といえる。
受信口径を複数のブロックに分割したのち、ブロック内で各素子を等位相領域に着目した接続パターンに従ってスイッチにより接続する方式を矩形受信口径に適用した場合の実用上の問題として、ブロックの一辺に比べて寸法の長い対角線の方向の素子間隔が、辺方向の素子間隔より細かいため、受信口径対角線方向に受信ビームを偏向するに必要な引き出し線の数が、受信口径辺方向に受信ビームを偏向するに必要な引き出し線の数の2倍程度になってしまう点がある。
この問題は、図11に示すように、トランスデューサ素子の分割線が、受信口径またはそれを分割したブロックの対角線に平行となるように、アレイ型トランスデューサを構成することにより解決する。図12及び図13は、このようなアレイ型トランスデューサを用いて、それぞれ口径分割方向と素子分割方向に受信ビームを45度偏向した場合の受信ビームパターンである。この例では、超音波周波数2MHz、48個×48個の素子よりなる5mm×5mmの受信口径を4行×4列に16分割して、焦点距離57.3mmの受信ビームを形成した。この距離においては、mm単位の方位方向の距離とdeg単位の角度の数値が一致する。素子分割方向に主ビームを偏向したとき、偏向方向と反対側90度方向にグレーティングローブが生じているが、実用上、視野外と考えられるので、実質的問題にはならない。
以上説明したように、本実施形態によれば、引き出しケーブル線数を抑えながら複数の受信ビームを同時形成できるので、太すぎないケーブルで接続された超音波プローブを用いて、心臓の撮像などにも適する実時間3次元撮像を実現することができる。従って、医療ならびに工業における意義は大きいということができる。
(変形例)
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような種々の変形が可能である。
(1)前記実施形態は、送信時に単一のビームを形成して所定の焦点位置に収束させたが、複数ビームを形成して送信することもできる。
(2)前記実施形態は、4×4の矩形形状に16分割したが、同心円の角度方向に等分割することもできる。
トランスデューサ送受信面を基準とした焦点の位置と送受信面上の位相分布との関係を示す図である。 複数ビームの焦点面状の配列と口径分割線の関係を示す図である。 トランスデューサ受信面へ下した垂線上に複数ビームの焦点群を形成するためのアレイ素子接続パターンを示す図である。 トランスデューサ受信面へ下した垂線に対して斜めな方向に複数ビームの焦点群を形成するためのアレイ素子接続パターンを示す図である。 トランスデューサ受信面へ下した垂線に対して斜めな方向に複数ビームの焦点群を形成するためのアレイ素子接続パターンを示す図である。 本実施形態の超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 焦点を方位方向にシフトさせた第1の受信ビームの焦点面上ビームパターンである。 焦点を方位方向にシフトさせた第2の受信ビームの焦点面上ビームパターンである。 焦点を方位方向にシフトさせた第3の受信ビームの焦点面上ビームパターンである。 焦点を方位方向にシフトさせた第4の受信ビームの焦点面上ビームパターンである。 口径分割線と素子分割線が0度を超え90度未満の角度をなすように構成した2次元アレイの構成を示す図である。 口径分割線に直交または平行する方位方向の受信ビームパターンである。 素子分割線に直交または平行する方位方向の受信ビームパターンである。
符号の説明
1 アレイ型トランスデューサ素子群
2 束ねSWブロック(選択手段、マルチプレクサスイッチ)
10 束ねSW制御部
11 切り替えSW群
12 送受信シークエンス制御部
13 送波ビームフォーマ
20 受波ビームフォーマ
21 受波メモリ
22 選択SW
23 フィルタ
24 包絡線信号検出器
25 スキャンコンバータ
26 表示部

Claims (2)

  1. 複数のトランスデューサ素子が2次元的に配列された2次元超音波トランスデューサを用いて対象物に対してパルス状超音波を送信し、前記各トランスデューサ素子が前記パルス状超音波の反射波を受信し、前記各トランスデューサ素子が送信した時刻から前記各トランスデューサ素子が受信した時刻までの経過時間に対応する各遅延時間を前記受信した受信信号に与えて前記対象物を撮像する超音波撮像装置であって、
    前記複数のトランスデューサ素子は、複数のブロックに分割され、
    前記各遅延時間は、前記各ブロック毎に前記各トランスデューサ素子を選択する選択手段を介した前記受信信号に与えられ、前記反射波を焦点面上の異なる位置に配列する複数のビームに形成せしめる時間であり、
    前記選択手段は、前記複数のビームの中心位置に焦点を形成する際の等位相領域の素子を互いに接続するマルチプレクサスイッチであり、
    前記各ブロックは、前記異なる位置の逆格子に対応した分割線を境界とする
    ことを特徴とする超音波撮像装置。
  2. 複数のトランスデューサ素子が2次元的に配列された2次元超音波トランスデューサを用いて対象物に対してパルス状超音波を送信し、前記各トランスデューサ素子が前記パルス状超音波の反射波を受信し、前記各トランスデューサ素子が送信した時刻から前記各トランスデューサ素子が受信した時刻までの経過時間に対応する各遅延時間を前記受信した受信信号に与えて前記対象物を撮像する超音波撮像装置であって、
    前記複数のトランスデューサ素子は、複数のブロックに分割され、
    前記各遅延時間は、前記各ブロック毎に前記各トランスデューサ素子を選択する選択手段を介した前記受信信号に与えられ、前記反射波を焦点面上の異なる位置に配列する複数のビームに形成せしめる時間であり、
    前記選択手段は、前記複数のビームの中心位置に焦点を形成する際の等位相領域の素子を互いに接続するマルチプレクサスイッチであり、
    前記2次元超音波トランスデューサの口径は、矩形形状をなし、
    前記各ブロックの境界は、前記矩形形状に対して平行に4行4列に等分割し、
    前記複数のビームは、4本のビームに形成されることを特徴とする超音波撮像装置。
JP2005177133A 2005-06-17 2005-06-17 超音波撮像装置 Expired - Fee Related JP4673678B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005177133A JP4673678B2 (ja) 2005-06-17 2005-06-17 超音波撮像装置
US11/917,787 US20090306510A1 (en) 2005-06-17 2006-01-30 Ultrasound Imaging Apparatus
PCT/JP2006/301404 WO2006134686A1 (ja) 2005-06-17 2006-01-30 超音波撮像装置
US13/524,387 US8986210B2 (en) 2005-06-17 2012-06-15 Ultrasound imaging apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005177133A JP4673678B2 (ja) 2005-06-17 2005-06-17 超音波撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008161208A JP2008161208A (ja) 2008-07-17
JP4673678B2 true JP4673678B2 (ja) 2011-04-20

Family

ID=39691470

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005177133A Expired - Fee Related JP4673678B2 (ja) 2005-06-17 2005-06-17 超音波撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4673678B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101138571B1 (ko) * 2010-07-13 2012-05-10 삼성전기주식회사 초음파 음속 추정 장치 및 방법
JP7422099B2 (ja) * 2021-01-20 2024-01-25 富士フイルムヘルスケア株式会社 超音波撮像装置、信号処理装置、および、信号処理方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06237930A (ja) * 1993-02-12 1994-08-30 Toshiba Corp 超音波診断装置
JP2003260055A (ja) * 2002-03-12 2003-09-16 Hitachi Medical Corp 超音波診断装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06237930A (ja) * 1993-02-12 1994-08-30 Toshiba Corp 超音波診断装置
JP2003260055A (ja) * 2002-03-12 2003-09-16 Hitachi Medical Corp 超音波診断装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008161208A (ja) 2008-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8986210B2 (en) Ultrasound imaging apparatus
CN105682561B (zh) 使用表观点源传送换能器的超声成像
US4161121A (en) Ultrasonic imaging system
JP4579686B2 (ja) ユーザ誘導3次元ボリューム・スキャン・シーケンス用の超音波撮像システム及び方法
US5186175A (en) Ultrasonic diagnostic apparatus
JP5393256B2 (ja) 超音波装置
US3918024A (en) Ultrasonic array for reflection imaging
US4131021A (en) High resolution pulse-echo ultrasonic-imaging display system
JP2851005B2 (ja) 超音波ビームの3次元集束装置
US6730033B2 (en) Two dimensional array and methods for imaging in three dimensions
JP2010029374A (ja) 超音波診断装置
JPH09313487A (ja) 超音波3次元像撮像方法および装置
JPH06209941A (ja) 超音波診断装置
JP2004089311A (ja) 超音波送受信装置
JP2012161563A (ja) 被検体情報取得装置
JP4643591B2 (ja) 超音波撮像装置
JP2009061086A (ja) 超音波診断装置、並びに、画像処理方法及びプログラム
JPH0255949A (ja) 超音波顕微鏡
JP4673678B2 (ja) 超音波撮像装置
JP2005342194A (ja) 超音波診断装置
KR100633968B1 (ko) 초음파 진단 장치 및 그 구동 방법
JPH08289891A (ja) 超音波診断装置
Bera et al. Three-dimensional beamforming combining micro-beamformed RF datasets
JP2743008B2 (ja) 超音波診断装置
JP4751388B2 (ja) 超音波撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080328

AA91 Notification of revocation by ex officio

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971091

Effective date: 20080701

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100921

A256 Written notification of co-pending application filed on the same date by different applicants

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A2516

Effective date: 20100921

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110118

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees