JP4643591B2 - 超音波撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波を生体等の被検査体に対して送受信することにより、その内部を撮像する超音波撮像技術に関する。
生体に対してパルス状超音波を送受信し、その内部を撮像するパルスエコー法による超音波診断装置は、X線CTやMRIとともに医療診断に広く用いられている。X線CTやMRIなど他の画像診断モダリティにない超音波診断の最大の特長は、リアルタイム画像表示を可能とする撮像速度の高さにある。すなわち、ヒト視覚の時間分解能、およそ30msごとに画像更新可能な撮像速度の高さである。さらに、低速再生により心臓の弁の動きを診断することを目的に、15msごとに画像取得する時間分解能を実現することすら可能である。
一方、パルスエコー法による空間分解能のうち、深さ方向の距離分解能は、超音波パルスが反射物との間を往復するのに要する時間の分解能により得られる。生体中の超音波の伝播速度は、水中とほぼ等しく1500m/sであるので、超音波周波数が数MHz以上
であれば、1μs程度の時間分解能により1mm程度の距離分解能を容易に得ることができる。
他方、これに直交する方向の空間分解能、すなわち方位分解能は、送信または受信波をフォーカスすることにより得られる。超音波波長の数倍以下の方位分解能を得るには、Fナンバーが1にせまるほどの強いフォーカスが必要である。カメラの場合の被写界深度にあたる焦域深度は、その結果、数波長と小さくなってしまう。これは、超音波の往復伝播時間1μs程度に相当するが、近年の著しい高速電子回路技術の進歩によって、超音波がこの距離を伝播する間に受信焦点距離を変化させることが可能となった。これが、所謂、ダイナミックフォーカス技術である(例えば、特許文献1参照)。
新超音波医学、第1巻、医用超音波の基礎、2000年5月15日、第40〜41頁
上述したリアルタイム受信のダイナミックフォーカス技術により、受信については、常にフォーカスの合った撮像が実現できるようになったが、送信フォーカスの問題は、電子回路の高速化だけでは解決できない。
送信フォーカスでは、物理的に波面を形成する必要がある。従って、方位分解能を優先してFナンバーが1にせまるほどの強いフォーカスを用いたのでは、撮像面1mmあたり1回程度の多数回の送信が必要となる。これでは、リアルタイム撮像が不可能になってしまうので、現在の超音波診断装置では、方位分解能をある程度犠牲にして、フォーカスをあまり絞らない大きなFナンバーの送信を行っている。これにより、1つの送信ビームの伝播する領域の撮像を基本的に1回の送信により行う構成として、撮像速度を確保している。このような構成では、受信フォーカスによる方位分解能が送信フォーカスによる方位分解能よりもはるかに高くなる。そこで、図1のように、1つの送信ビームについて、2つの送受信ビームを形成すれば、2倍高い撮像速度を実現できる。
さらに、1つの送信ビームに1つの受信ビームを配する場合の4倍の撮像速度を実現するためには、図2のように、1つの送信ビームについて4つの受信ビームを配する試みが考えられる。図1の構成では、2つの受信ビームの感度が等しいのに対し、図2の構成では、送信ビームの中央に近い2つの受信ビームと、中央から遠い2つの受信ビームの感度との間に、差を生じてしまう。画像表示ダイナミックレンジに比べて送受信S/N比に余裕があれば、受信感度を調整することにより、両者の送受信感度を等しくすることができる。
ところが、生体深部撮像時のように送受信S/N比に余裕がなく、ノイズが画像表示され得る条件では、送受信感度の差が画像に表れてしまう。すなわち、送信ビームの中央から遠い2つの受信ビームのノイズレベルが、中央に近い2つの受信ビームより高く、画像全体として縞状にノイズが表示されてしまうという問題を生ずる。
そこで、本発明は、上述のような現状を鑑み、送受信感度の等しいマルチビーム送受信を可能とする送信ビームを形成することができる超音波撮像技術を提供することを目的とする。
送受信感度の等しい4つの受信ビームを形成することを可能とする送信ビームとしては、図3(a)に示すように、2つのローブをもつ送信ビームを形成する方法が考えられる。このような送信ビーム形成方法は、集束超音波治療のスループットを飛躍的に向上させるスプリットフォーカス方式として知られている(参照文献:Ultrasound in Medicine and Biology, vol. 29, No. 4, pp. 591-599)。この方式では、送信口径を2分割し、それぞれの口径へ位相を反転させることにより得られる正負反対符号の送信信号を供給することによって分割口径それぞれを駆動する。このようにすることにより、焦点面上に、図3(b)に示すような中心軸に関して点対称をなす正負の音圧分布が形成され、超音波強度分布として、図3(a)に示したような中心軸に関して線対称をなす2つのローブが形成される。
しかしながら、この方式をそのまま採用しても、上記課題を解決することはできない。すなわち、プローブから一定距離の各深度において送信感度が等しい4点について、プローブからの距離を変化させたときの軌跡を求めると、図4の等高線図中に 実線で示したように、焦点距離付近でくびれたX字形状の曲線が2重になった形状になってしまう。一定の2次元または3次元領域を効率的に走査して撮像する目的には、このようなくびれた曲線状の走査線群は、極めて不適当である。すなわち、このような送信音場は、送信焦点距離付近だけであれば、等送信感度の送受信点を方位方向に4点同時に形成する目的で使用できるが、撮像目的深度全体を走査するには、それに適した直線状の等送信感度の送受信ビームが形成できないので極めて不適当である。
一方、ビーム幅がプローブからの距離によらずほぼ一定な送信ビームを形成する方法として、1次元アレイを用いて非円筒面または非球面形状の送信波面を形成する際、送信ビーム幅をほぼ一定とするよう送信波面を最適化する方法が知られている(参照文献:Proceedings of 2002 IEEE Ultrasonics Symposium, vol. 2, pp. 1721-1724)。これは、送信口径上の局所焦点距離を、送信口径中央部では短く、送信口径端部では長く設定し、その長さを徐々に変化させること、言い換えれば、送信口径から送波される前記超音波パルス信号の波面が、送信口径の中央部の曲率が中央部以外の部分の曲率よりも大きくなるように制御すること、により実現する方法である。
局所焦点距離を送信口径上徐々に変化させる考え方は、様々あり得るが、以下に一例を示す。送信ビーム幅をプローブからの近焦点距離f0から遠焦点距離f1まで、ほぼ一定としたいとする。このとき、送信口径上の座標を、送信口径上中央より距離を口径の一端までの距離で正規化した値xで表すとき、xにおける局所焦点距離f(x)が、
Figure 0004643591
のようなローレンツ共鳴型の関数として変化するよう制御する。図5には、近焦点距離f0=40mm、遠焦点距離f=160mmの場合について、f(x)と、それにより形成される超音波周波数3MHzの送信音場を示した。また、送信口径上につけたガウス関数型の重みも同時に示した。伝播方向の広い範囲にわたって幅の一様な主ローブが形成されている。しかしながら、幅は深さ方向に一様であっても、1つの深度におけるビームの断面は図2のようになり、等送信感度の点は2点しか得られない。従って、この方式も、そのまま採用するだけでは、上記課題を解決することはできない。
そこで、上記目的を達成するために、本発明では、かかる方式を発展させ、スプリット・フォーカス方式の技術をとり入れることにより、送信感度が等しく撮像走査線に適合した直線状の送受信ビームを、1次元トランスデューサアレイによる2次元撮像の場合には4本、2次元トランスデューサアレイによる3次元撮像の場合には16本、同時に形成することを可能とする。ここで、撮像走査線とは、リニア走査の場合には、平行な直線群、コンベクス走査の場合には、撮像範囲外に共通の交点をもつ放射状の直線群、セクタ走査の場合には、撮像範囲の一端に共通の交点をもつ放射状の直線群である。
以下、本発明による超音波撮像装置の代表的な構成例を列挙する。
(1)超音波素子アレイから超音波パルス信号を被検査体に送波する送波手段と、前記被検査体により反射される超音波パルスを受波する受波手段とを有し、前記被検査体内部を撮像する超音波撮像装置にあって、前記送波手段は、方位方向について送信強度が実質的に等しい複数のピークを有し、各ピークの深度方向での軌跡が実質的に直線をなす超音波パルス信号を、前記超音波素子アレイの送信口径から前記被検査体に送波するよう構成されていることを特徴とする。
(2)超音波素子アレイから超音波パルス信号を被検査体に送波する送波手段と、前記被検査体により反射される超音波パルスを受波する受波手段とを有し、前記被検査体内部を撮像する超音波撮像装置にあって、前記送波手段は、前記超音波素子アレイの送信口径の重み付けと、前記超音波素子アレイ上の局所焦点距離を制御することにより、1つの送信ビームについて方位方向で送信強度が実質的に等しい少なくとも4個以上のピークを有し、各ピークの深度方向での軌跡が実質的に直線をなす超音波パルス信号を形成して、前記送信口径から前記被検査体に送波するよう構成されていることを特徴とする。
(3)前記構成の超音波撮像装置において、前記送波手段は、前記超音波素子アレイの送信口径の重み付けと、前記超音波素子アレイ上の局所焦点距離を制御することにより、方位方向で送信強度が実質的に等しい複数のピークを有し、各ピークの深度方向での軌跡が実質的に直線をなす超音波パルス信号を形成して、前記送信口径から前記被検査体に送波するよう構成されていることを特徴とする。
(4)前記構成の超音波撮像装置において、前記送波手段は、前記送信口径から送波される前記超音波パルス信号の波面が非円筒面状もしくは非球面状を形成するように、前記送信口径を構成する各超音波素子を駆動する駆動信号の遅延時間を制御する遅延時間重みと、複数の焦点距離の位置の各焦点面に複数の焦点を形成するように、前記各超音波素子を駆動する駆動信号の符号付き振幅を制御する振幅重みとを用いて、前記超音波パルス信号を送波するよう構成されていることを特徴とする。
通常の1点にフォーカスされた超音波音場についても、焦点面上の音場が容易に求められるのに比べて、焦点面からはずれた場所の音場の解析は容易でないが、本発明による音場は、単純な1つの焦点距離を持つわけではないので、その解析はすべての場所において困難である。そこで、後述する実施例において、数値計算により音場を求め、目的に適した送信音場が、本発明により形成可能であることを、以下、図面を用いて詳述する。
本発明によれば、送信感度の等しいマルチビーム送受信を可能とする送信ビームを形成することができる超音波診断装置を実現できる。
図6は、パルスエコー法を基本とする超音波診断装置に本発明を適用した装置の典型的な構成を示すブロック図である。
送受信シークエンス制御部6では、高速撮像に適した送信感度の等しい複数の送信ビームを送信するか、特定の焦点距離付近のみで良好な分解能とS/N比をもつ送信ビームを送信するかを選択する。その選択に基づき、送信フォーカス遅延・重みデータ選択部4では、対応する送信フォーカス遅延データと波形重みデータとが、送信フォーカス遅延・重みデータメモリ5から選択される。
送信フォーカス遅延・重みデータメモリ5には、例えば、3次元リニア走査用(5−1)、3次元セクタ走査用(5−2)、2次元リニア走査用(5−3)、2次元セクタ走査用(5−4)などの送信フォーカス遅延・重みデータが予め記録されており、その中の1組のデータが送信フォーカス遅延・重みデータ選択部4により選択される。
送信ビームフォーマ3は、そのデータに基づき、送信波形に対応した符号付き振幅を与えられた送波信号を制御されたタイミングで、超音波トランスデューサアレイ(超音波探触子)1を構成する素子群から素子選択切替スイッチ群2により選択された各素子へ供給してそれらの素子を駆動する。これにより、指向性をもった送信波面が生体内へ送信される。
このようにして超音波探触子1から生体へ送り出された送信超音波パルスは、生体組織によって反射され、その一部が再び超音波探触子1に戻って来て、これを構成する各素子で受信される。各受信信号のうち、素子選択切替スイッチ群2により選択された素子の各信号は、受波ビームフォーマ10に入力される。
受波ビームフォーマ10では、各素子からの入力信号をプリアンプにより増幅の後、A/D変換し、一旦、メモリに蓄える。より詳細には、プリアンプの直後に、送信からの経過時間に従って増幅率が漸増するよう制御されたTGCアンプを通した後、A/D変換するのが一般的である。これは、生体中を伝播する超音波が、伝播距離にほぼ比例して減衰するのに対応して、受信信号の振幅が、送信からの経過時間にほぼ比例して減少するのを補償して、A/D変換器入り口における信号振幅の大きさを一定の範囲に保つための処理である。これにより、A/D変換における振幅量子化による信号ダイナミックレンジの低下を防ぐ。さらに、これに加えて、A/D変換の前に帯域制限フィルタを通すことにより、A/D変換における時間軸量子化によるエイリアシングを防ぐことができるのは、周知の通りである。
受波指向性を得るためには、一旦、メモリに蓄えられた各素子の受波信号に、各素子の位置に応じた一種の遅延を与えた後に互いに加算して収束効果を得る必要がある。各素子の信号に与えるべき遅延時間の最適値は、受波焦点距離により変化する。また、良好なパルスエコー像を得るための受波焦点距離の最適値は、送信からの経過時間と音速に比例して長くなる。従って、各素子の信号に与える遅延時間を送信からの経過時間に応じて変化させるダイナミックフォーカス受信方式を用いることが望ましい。この方式は、各素子の受波信号を一旦メモリに書き込んでから再び読み出して互いに加算する構成であれば、読み出し時あるいは書き込み時の制御により、比較的容易に実現することができる。
受波ビームフォーマ10の出力信号からは、フィルタ11を通過後、包絡線信号検出器12において、包絡線信号が検出され、これを対数的に圧縮して表示信号とする。これをスキャンコンバータ13で2次元像あるいは場合によっては3次元像に変換し、CRTあるいは場合によっては液晶による表示器14に表示する。
本構成の超音波診断装置を用いて形成される本発明の送信音場の例を、以下に示す。
図7は、1次元アレイトランスデューサを用いてリニア走査用に形成した送信音場である。本例では、送信口径重みは、図中に示したようにガウス関数を1回微分した形の重みを用いた。この重み関数w(x)は、アレイ上座標xに関し、規格化定数を除いて
Figure 0004643591
とあらわすことができる。
非円筒面状の送信波面を形成するため、局所焦点距離は、図中に示したように、図5の場合と同様に、送信口径中央部では40mmとし、口径の端へ向けてローレンツ共鳴関数型に徐々に伸ばして、送信口径両端では160mmとした。焦点距離は、本例では、(1)式で示したローレンツ関数の形に変化させた。
送信口径重みの拡がりを決める微分ガウス関数のパラメータβと局所焦点距離の変化の傾向を決めるローレンツ共鳴関数のパラメータαとの組み合わせをチューニングすることにより、図中点線で示したように距離40mmから140mmにわたって、リニア走査の走査線に平行な2つのローブを形成することができた。このように走査線に平行な2つのローブを形成することによって、図3を用いて説明したように、送信感度の等しい4本の送受信走査線を得ることができる。
図8は、1次元アレイトランスデューサを用いてセクタ走査用に形成した送信音場である。送信口径重みと局所焦点距離は、図中に示したように、図7の場合と同様、それぞれ、微分ガウス関数とローレンツ共鳴関数状に変化させた。送信口径重みの拡がりを決める微分ガウス関数のパラメータβと局所焦点距離の変化の傾向を決めるローレンツ共鳴関数のパラメータαとの組み合わせをチューニングすることにより、図中点線で示したように距離50mmから180mmにわたって、セクタ走査の走査線に平行な、一定角度をなす2つのローブを形成することができた。これにより、送信感度の等しい4本のセクタ走査用の走査線を得ることができる。
なお、ここでは省略するが、コンベクス走査の走査線配列はリニア走査とセクタ走査の中間にあたるので、送信口径重みと局所焦点距離をチューニングすることにより、コンベクス走査の走査線に平行なローブをもつ送信ビームを形成できることはいうまでもない。また、上述の実施例では、送信口径の重み付けはガウス関数をもとに、前記局所焦点距離の制御はローレンツ関数をもとに、それぞれ構成したが、本発明では、これらに限定されないことはいうまでもない。
図9と図10は、2次元アレイトランスデューサを用いてセクタ走査用に形成した送信音場である。送信口径重みは、図7および図8の場合と基本的に考え方は同じであるが、ガウス関数を1回微分した形の重みの積をとった形の関数を用いた。この重み関数w(x,y)は、アレイ上の座標をxおよびyとするとき、規格化定数を除いて
Figure 0004643591
とあらわすことができる。局所焦点距離も、図7および図8の場合と同様に、ローレンツ共鳴関数の形に変化させた。この関数は、アレイ上の座標xおよびyの関数として、
Figure 0004643591
とあらわすことができる。
送信口径重みの拡がりを決める微分ガウス関数のパラメータβ、βと局所焦点距離の変化の傾向を決めるローレンツ共鳴関数のパラメータα、αとの組み合わせをチューニングすることにより、距離50mmから180mmにわたって、セクタ走査の走査線に平行な、一定角度をなす4本のローブを形成できることを数値計算シミュレーションにより確認した。3次元音場を2次元図により示すことは困難なので、ここでは省略した。
図9は、2次元アレイトランスデューサを用いた3次元撮像を行う場合に、セクタ走査用送信ビームの距離80mmにおける4本のローブの超音波強度分布を示す。また、このセクタ走査用送信ビームの対角線方向の断面について、伝播距離方向の超音波強度分布を距離の関数として、図10に示す。
図11は、2次元アレイトランスデューサを用いた3次元撮像を行う場合に形成される4本のローブと16本の等送信感度送受信ビームの位置関係を示す図である。このように、4本のローブを形成することができると、図11の送信感度等高線図上に示したように、送信感度が実質的に等しい16本のセクタ走査用の走査線を得ることができる。このような等送信感度マルチビーム送受信を可能とする送信ビームは、撮像の高速性が特に要求される心臓などの3次元超音波撮像に、特に適したものである。
以上詳述したように、本発明によれば、1次元アレイプローブを用いる2次元撮像において、1つの送信ビームについて送信感度の等しい4つの送受信ビームを形成し得る送信ビームを形成することができ、さらに、2次元アレイプローブを用いる3次元撮像においては、1つの送信ビームについて送信感度の等しい16個の送受信ビームを形成し得る送信ビームを形成し、3次元撮像に要求される高速画像データ取得を実現できる。
本発明による超音波撮像技術は、高画質を維持しながら、超音波撮像の特長である高速性をさらに強調することを可能にするものであり、特に、高速性が要求される心臓などの3次元撮像には、きわめて適する。従って、本発明の医療ならびに工業における意義は大きいということができる。
従来の送信ビームと2本の送受信ビームの位置関係を示す図。 従来の送信ビームと4本の送受信ビームの位置関係を示す図。 スプリット・フォーカス技術による送信ビームと4本の送受信ビームの位置関係を示す図。 スプリット・フォーカス技術による送信ビームの超音波強度分布を示す図。 非円筒面フォーカス技術による送信ビームの超音波強度分布を示す図。 本発明の一実施例になる超音波診断装置の構成を示すブロック図。 本発明によるリニア走査用送信ビームの超音波強度分布(送信口径重みと局所焦点距離を含む)を示す図。 本発明のセクタ走査用送信ビームの超音波強度分布(送信口径重みと局所焦点距離を含む)を示す図。 本発明による2次元アレイトランスデューサを用いた3次元撮像を行う場合に、セクタ走査用送信ビームの距離80mmにおける超音波強度分布を示す図。 本発明による2次元アレイトランスデューサを用いた3次元撮像を行う場合に、セクタ走査用送信ビームの対角線断面における伝播距離方向の超音波強度分布を示す図。 本発明による2次元アレイトランスデューサを用いた3次元撮像を行う場合に形成される4本のローブと16本の等送信感度送受信ビームの位置関係を示す図。
符号の説明
1…超音波トランスデューサアレイ、2…素子選択切替スイッチ群、3…送信ビームフォーマ、4…送信フォーカス遅延・重みデータ選択部、5…送信フォーカス遅延・重みデータメモリ、10…受波ビームフォーマ、11…フィルタ、12…包絡線信号検出器、13…スキャンコンバータ、14…表示器。

Claims (1)

  1. 超音波素子アレイから超音波パルス信号を被検査体に送波する送波手段と、前記被検査体により反射される超音波パルスを受波する受波手段とを有し、前記被検査体内部を撮像する超音波撮像装置にあって、前記送波手段は、前記超音波素子アレイの送信口径の重み付けにより、方位方向で送信強度が実質的に等しい複数のピークを有し、前記超音波素子アレイ上の局所焦点距離を制御することにより、超音波パルス信号を形成して、前記送信口径から前記被検査体に送波するよう構成されていることを特徴とする超音波撮像装置。
JP2006547646A 2004-11-24 2005-07-15 超音波撮像装置 Expired - Fee Related JP4643591B2 (ja)

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