JP2743008B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2743008B2
JP2743008B2 JP1066344A JP6634489A JP2743008B2 JP 2743008 B2 JP2743008 B2 JP 2743008B2 JP 1066344 A JP1066344 A JP 1066344A JP 6634489 A JP6634489 A JP 6634489A JP 2743008 B2 JP2743008 B2 JP 2743008B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超音波を被検体内に送波して診断部位から
のエコー信号により超音波像を得る超音波診断装置に関
し、特に超音波ビームを任意方向に三次元走査すること
ができると共に交差する複数断層面の多面プレーン画像
が表示できる超音波診断装置に関する。
〔従来の技術〕
従来の超音波診断装置において任意方向に超音波ビー
ムを偏向させる手段としては、矩形状または円形で二次
元の広がりを有する振動子をX,Y軸両方向に多数に分割
してその両面に電極を設けた二次元アレー方式の探触子
を用いたものがある。しかし、この方式による探触子の
場合は、引き出すリード線の数が非常に多くなり、実際
の使用には供することができないものであった。例え
ば、一列が64分割された二次元アレーの探触子において
は、引き出すリード線の数は64×64=4096本となり、現
状ではこのような探触子は製造困難であり、また実用的
ではない。実現の可能性のある範囲は、一列20分割でリ
ード線の数が20×20=400本程度までであるが、この場
合は所定の診断領域の画像を得るためには振動子の分割
をピッチを粗くせねばならず、得られる断層像の分解能
が低下するものであった。従って、診断上有効な画像情
報が得られないものであった。
また、短軸方向の指向特性を向上することができる探
触子として特公昭63−46693号公報に記載されたものが
ある。この探触子は、接地側電極を、アレー振動子の配
列方向と交差する方向に配列された複数個の分割電極と
すると共に、送信ビームに基づく反射波を受信するに際
して上記分割電極の選択個数を異ならせることにより、
受信振動子の実効面積を複数段に制御可能として、特に
振動子の近傍における指向特性を向上させようとしたも
のである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記特公昭63−46693号公報に記載された探
触子において、接地側の分割電極のうち受信振動子とし
て選択されている電極は接地された状態になるので、駆
動電極との間にクロストークは生じないが、受信振動子
として選択されていない電極は、駆動電極側の総ての素
子と振動子材料である圧電材の容量を介して接続されて
いるので、非選択の状態では上記の駆動電極側で発生す
る電圧の総和の電圧で振動し、これが圧電材の容量を介
して駆動電極側に入力されることとなり、その駆動電極
間に大きなクロストークが生じるものであった。従っ
て、得られる断層像の画質が劣化し、良い診断情報が得
られない可能性がある。
そこで、本発明は、このような問題点を解決し、超音
波ビームを任意方向に三次元走査することができると共
に交差する複数断層面の多面プレーン画像が表示できる
超音波診断装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明による超音波診断
装置は、圧電体の一面にアレー状電極を、その対向面に
共通電極を有する振動子を複数積層すると共に上記アレ
ー状電極の配列方向が交差するように設けられた超音波
送受信手段と、この超音波送受信手段の一層の振動子の
アレー状電極へ送波ビームの指向特性を与え且つこの指
向特性を変えて走査するためのパルス状電圧を印加する
手段と、上記超音波送受信手段の送波の振動子を除く振
動子にて受信したエコー信号の指向特性を可変設定する
整相手段と、この整相手段の出力信号を画像表示信号に
変換する手段と、この変換手段からの画像表示信号を画
像として表示する手段とを備えて成るものである。
また、上記超音波送受信手段は、一様な厚みの板状有
機物の中に柱状圧電体を板面に垂直に多数埋め込んで成
る複合圧電体板とこの複合圧電体板の両面にその配列方
向が互いに交差して設けられたアレー状電極とで成る振
動子と、この振動子の両面に設けられた各アレー状電極
を共通接地電極と駆動電極とに切り換える切換スイッチ
とを備えたものとしてもよい。
なお、整相手段の出力側に受波の指向特性のフォーカ
ス点を可変として断層面のスライス厚を可変制御し、ま
たは受波の口径を可変制御する受波口径制御手段を備え
ると効果的である。
また、上記整相手段に、交差する任意の二断層面を表
示しその交差する二断層面の傾きあるいは位置を可変と
する制御手段を備えてもよい。
さらに、上記整相手段に、一断層面とこれに交差する
略同時刻の一個または複数個の断層面を同時に表示し上
記一断層面に対して交差する他の断層面の位置を指定す
る制御手段を備えたものとしてもよい。
また、複数の断層像から体積または表面積を近似計算
してその計算結果を表示する手段を備えてもよい。
さらに、前記整相手段からの出力信号を入力し、交差
する二断層面の交差線上にドプラビームを設定してドプ
ラ信号を計測すると共に、交差する二断層面上での血流
方向を指示しその二断層面上での血流方向から超音波ビ
ーム方向と血流方向とのなす角度を算出するドプラ計測
手段を備えると効果的である。
〔作 用〕
このように構成された超音波診断装置は、圧電体の一
面にアレー状電極を、その対向面に共通電極を有する振
動子を複数積層すると共に上記アレー状電極の配列方向
が交差するように設けられた超音波送受信手段に対し、
電圧印加手段で上記超音波送受信手段の一層の振動子の
アレー状電極へ送波ビームの指向特性を与え且つこの指
向特性を変えて走査するためのパルス状電圧を印加する
と共に、整相手段で上記超音波送受信手段の送波の振動
子を除く振動子にて受信したエコー信号の指向特性を可
変設定し、該超音波送受信手段の一方の面に設けられた
アレー状電極で送波動作を行うと共に、他方の面に設け
られたアレー状電極で反射波を受信し、その送波の指向
特性を受波の指向特性との積として表される指向特性を
得て断層像を表示するように動作する。これにより、送
受波の組の指向特性を適宜に選定することによって、超
音波ビームを任意方向に三次元走査することができると
共に、交差する複数断層面の多面プレーン画像を表示す
ることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説
明する。
第1図は本発明による超音波診断装置の実施例を示す
ブロック図である。この超音波診断装置は、超音波を被
検体内に送波して診断部位からのエコー信号により超音
波像を得るもので、第1図に示すように、探触子1と、
送波器2と、送波走査方向制御器3と、増幅器4と、整
相器5と、受波口径制御器6と、画像信号処理回路7
と、ディジタルスキャンコンバータ(以下「DSC」と略
記する)8と、表示装置9と、制御器10とを備えて成
る。
上記探触子1は、電子的にリニア走査、セクタ走査ま
たはコンベックス走査等を行って超音波を送受信する手
段となるもので、その具体的な構成は、第2図に示すよ
うになっている。すなわち、圧電材から成り実際に超音
波を打ち出したり受信したりする振動子を二層分(12a,
12b)用意し、第一の振動子12aの上面には短冊状に形成
されたアレー状電極13aを設けると共にその下面には共
通電極14aを設け、第二の振動子12bの下面には短冊状に
形成されたアレー状電極13bを設けると共にその上面に
は共通電極14bを設け、この第一及び第二の振動子12a,1
2bを、両者の対向面に設けられた共通電極14a,14bを隣
接させると共にそれぞれの外側面に設けられたアレー状
電極13a,13bの長手方向が互いに交差するように配置し
て積層されている。第2図においては、各振動子12a,12
bのアレー状電極13a,13bが直角に交差するように配置し
た例を示している。
送波器2は、上記探触子1を制御して超音波パルスを
打ち出す手段となるもので、図示省略したがその内部に
は超音波打出回路を有しており、送波側の振動子、例え
ば第2図に示す第一の振動子12aの上面に設けられたア
レー状電極13aに接続されており、このアレー状電極13a
に送波のためのパルス状電圧を印加するようになってい
る。そして、上記送波器2には、送波走査方向制御器3
が接続されている。この送波走査方向制御器3は、上記
探触子1の例えば第一の振動子12aの上面に設けられた
アレー状電極13aに対し超音波の送波動作において送波
信号に指向特性を持たせ且つその指向特性を走査する手
段となるもので、図示省略したがその内部には遅延、整
相手段を有しており、上記送波器2を介して第一の振動
子12aのアレー状電極13aに送波電圧を印加するように制
御する。なお、この動作は、通常の電子セクタ走査によ
る超音波ビームの偏向と略同じである。ただし、通常の
装置においては、断層面のスライス厚を薄くする目的で
短軸方向(配列方向に直交する方向)フォーカス用の音
響レンズが振動子の超音波放射側の面に設けられている
が、本発明においては、短軸方向のビーム拡がりを広く
すること、あるいは短軸方向を無指向性に近づけること
が良好な結果をもたらすことから、短軸フォーカス用の
音響レンズは除去してある。また、第2図では示してい
ないが、逆に短軸方向のビームを拡げる拡散用の音響レ
ンズを装着したり、あるいは振動子の前面を短軸方向に
対して凸面として短軸方向にビームを拡げるようにして
もよい。
増幅器4は、上記探触子1で受信した反射波の信号を
増幅するもので、受波側の振動子、例えば第2図に示す
第二の振動子12bの下面に設けられたアレー状電極13bに
接続されている。整相器5は、上記増幅器4からの出力
信号を入力して所要の遅延時間を与えて位相を揃え整相
加算する手段となるもので、上記探触子1の例えば第二
の振動子12bの下面に設けられたアレー状電極13bについ
て反射波の受信動作において受信信号の指向特性を変化
させるようになっている。そして、上記整相器5の出力
側には、受波口径制御器6が接続されている。この受波
口径制御器6は、上記探触子1の例えば第二の振動子12
bの下面に設けられたアレー状電極13bについて受波の指
向特性のフォーカス点を可変として断層面のスライス厚
を制御したり、受波の口径を可変とするものである。
画像信号処理回路7は、上記受波口径制御器6から出
力された画像信号を入力して検波その他の処理を行うも
のである。また、DSC8は、上記画像信号処理回路7から
出力されたエコー信号をディジタル化して内部の画像メ
モリに断層像のデータを書き込みまたは読み出して画像
表示信号に変換する手段となるもので、図示省略したが
その内部には画像メモリ及び中央処理装置並びにテレビ
信号読出回路等を有しており、診断部位の複数断面を並
列表示できると共に、複数断面を各走査毎に切り換えて
複数断面のリアルタイム像を表示することも可能となっ
ている。さらに、表示装置9は、上記DSC8からの出力信
号を入力して断層像を表示するもので、例えばテレビモ
ニタから成る。なお、第1図において、符号10は上記の
各構成要素の動作を制御するための制御器を示してい
る。
次に、このように構成された超音波診断装置におい
て、三次元空間の任意方向の超音波ビームの指向特性を
得て超音波ビームを任意に三次元走査する動作につい
て、第2図及び第3図を参照して説明する。まず、第2
図において、所望の超音波ビームの送波方向となるよう
に送波走査方向制御器3を設定する。そして、この送波
走査方向制御器3の制御により、送波器2で探触子1の
送波側の第一の振動子12aの上面に設けられたアレー状
電極13aに送波電圧を印加する。すると、上記アレー状
電極13aの駆動により、セクタ走査による超音波ビーム
が打ち出される。第3図(a)はこのようにして得られ
たアレー状電極13aの送波信号の指向特性である。同図
において、αは上記アレー状電極13aの走査方向におけ
る偏向角であり、振動子面からある一定の深さにおける
送波ビームの強度と方向の関係を示すビームパターンを
示している。
このようにして送波された超音波ビームは、被検体内
部の目的部位に当って反射され、第2図に示す探触子1
の受波側の第二の振動子12bで受信される。同図におい
て、上記第二の振動子12bの下面に設けられたアレー状
電極13bで受信した反射信号は、所望の受信方向となる
ように設定された整相器5に入力して整相されると共
に、受波口径制御器6で受波の指向特性のフォーカス点
が変化されたり、受波の口径が変化される。第3図
(b)はこのようにして得られたアレー状電極13bの受
信信号の指向特性であり、βは上記アレー状電極13bの
走査方向に対する偏向角である。なお、第3図(b)で
は図示を省略しているが、第3図(a)の場合と同様に
偏向方向に直角方向の指向性は無指向性であることが望
ましく、第2図の例で示すセクタ走査の場合において
は、アレー状電極13bに対する短軸方向に対して前記と
同様にビーム拡散用の音響レンズを装着したり、第二の
振動子12bの面を凸面とすることが望ましい。従って、
第2図の例においては、球面状の音響レンズを装着した
り、あるいは振動子の面を凸形の球面状とすることによ
り、第3図(a),(b)の指向特性を得ることができ
る。このようにして得られた第二の振動子12bのアレー
状電極13bの受信信号は、画像信号処理回路7及びDSC8
を介して表示装置9に送出され、その画面に断層像が表
示される。
以上のようにして得られた最終の受信信号の指向特性
は、第3図(a)に示す送波信号の指向特性と、第3図
(b)に示す受信信号の指向特性との相乗積となり、第
3図(c)に示すように例えば矢印Sの方向の指向特性
となる。第3図(c)からも明らかなように、送波の偏
向角α及び受波の偏向角βを適宜に設定することによ
り、矢印Sのように三次元空間の任意の方向の指向特性
を得ることができる。従って、超音波ビームの方向が順
次所望の方向になるように、上記送波走査方向制御器3
及び整相器5の設定値を順次変化させることにより、所
望の任意の断層面の画像を得ることができる。なお、第
2図においては、整相器5の設定値を順次変えることに
よって、セクタ走査断面15を振動子の短軸方向(矢印方
向)に傾斜させた例のみを示している。
第4図は本発明に係る探触子の振動子構造の変形例を
示す説明図である。この変形例は、圧電材から成る振動
子を三層分(12a,12b,12c)用意し、三層構造のセクタ
走査形の探触子を構成する場合を示している。第4図
(a)は第一の振動子12a及び第二の振動子12b並びに第
三の振動子12cを三層に積層した状態を示している。第
4図(b)は上記各振動子12a,12b,12cの片面に設けら
れたそれぞれのアレー状電極13a,13b,13cの長手方向を
例えば60度の角度で互いに交差するように配置した状態
を示している。そして、上記三層の振動子12a〜12cのう
ちいずれか一層を送波用の振動子とし、他の二層を受波
用の振動子として用い、各組の送受波の指向特性の加算
として総合の指向特性を得るようになっている。第4図
(c)はこのようにして得られた総合の受信信号の指向
特性を示しており、同図において符号Aは例えば送波用
の第一の振動子12aによる送波の指向特性であり、符号
Bは受波用の第二の振動子12bによる受信の指向特性で
あり、符号Cは同じく受波用の第三の振動子12cによる
受信の指向特性である。そして、第一の振動子12aと第
二の振動子12bとによる送受波の指向特性はA×Bで表
され、また第一の振動子12aと第三の振動子12cとによる
送受波の指向特性はA×Cで表されるので、三層構造の
場合における総合の受信信号の指向特性は、矢印Dで示
すように(A×B)+(A×C)の方向となる。なお、
振動子の積層数をさらに増加することにより、超音波ビ
ームの中心の周りの指向特性の一様性を向上したり、指
向特性全体の向上を図ることができる。
第5図は第1図において整相器5の出力側に設けられ
た受波口径制御器6の動作により、反射波の受波の指向
特性のフォーカス点を可変として断層面のスライス厚を
制御したり、受波の口径を可変とする状態を示す説明図
である。従来装置においては、短軸方向のフォーカス点
及び口径が固定であったため第5図に破線16で示すよう
に、そのフォーカス点17近傍以外では分解能が低下して
いた。これに対して、本発明においては、第5図に実線
18で示すように、短軸方向に対しても可変フォーカス、
可変口径を実現することができ、短軸方向の指向特性を
大幅に改善することができる。
第6図は本発明における超音波ビームの三次元走査の
他の動作例を示す説明図である。この例は、リニア走査
方式の場合を示しており、送波側の第一の振動子12aの
上面に設けられたアレー状電極13aと送波器2との間に
電極選択切換器19が設けられている。そして、上記電極
選択切換器19を順次切り換えて長軸方向の走査中は短軸
方向の整相器5の設定値を一定に保って一つの断層面
(20)を得ると共に、上記整相器5の設定値を順次変化
させて長軸方向に走査することによって、リニア走査断
面20を振動子の短軸方向に適宜傾斜させることができ
る。なお、この場合は、振動子の前面に取り付けるビー
ム拡散用の音響レンズは、短軸方向のみを考慮したカマ
ボコ形のものを使用する。
第7図は本発明における超音波ビームの三次元走査の
他の動作例を示す説明図である。この例は、コンベック
ス走査方式の場合を示しており、第6図に示す振動子を
その短軸方向において上方に凸形とされた曲面形に形成
したものである。この場合は、電極選択切換器19の一つ
の設定に対して整相器5の設定値を順次変化させて輪切
り断面(21)を得ると共に、上記電極選択切換器19の設
定を順次切り換えることによって、コンベックス走査断
面21の位置を振動子の長軸方向に移動することができ
る。なお、この実施例は、第6図に示すリニア走査のよ
うに長軸方向の断面像を短軸方向へ傾斜させることもで
きる。
第8図は本発明における超音波ビームの三次元走査の
他の動作例を示す説明図である。この例は、二断層面の
バイプレーン画像を表示する場合を示しており、送波側
の第一の振動子12aの下面に設けられた共通電極14aをそ
の上面に設けられたアレー状電極13aの長手方向と直角
に交差するアレー状電極に形成し、上記第一の振動子12
aを固定形のバイプレーン振動子とし、この固定形のバ
イプレーン振動子に受波側の第二の振動子12bを積層す
ると共に、上記アレー状電極13aとアレー状に形成され
た共通電極14aに電極選択切換器19′を接続したもので
ある。この場合は、交差する任意の二断層面22a,22bを
表示し、その交差する二断層面22a,22bの傾きあるいは
位置を可変として可変バイプレーン画像を表示すること
ができる。
第9図は本発明における超音波ビームの三次元走査の
他の動作例を示す説明図である。この例は、第2図に示
す実施例の一応用として多面プレーン画像を表示する場
合を示している。この場合は、第1図に示す制御器10の
制御により送波走査方向制御器3及び整相器5の設定値
を交互に変えることによって、例えば長軸方向の一断層
面23と、これに交差する略同時刻の短軸方向の三つの断
層面24a,24b,24cを同時に表示して、ほぼリアルタイム
で任意断層面の多面プレーン画像を表示するものであ
る。
第10図は本発明における超音波ビームの三次元走査の
他の動作例を示す説明図である。この例は、被検体の診
断部位について立体表示をする場合を示しており、例え
ば内視鏡25等の先端に取り付けた探触子1を体腔内に挿
入し、楕円体状の臓器26に対してリニア走査断面20によ
る長軸像27(第11図参照)を得ると共に、この長軸像27
上で指定したコンベックス走査断面21による例えば三箇
所の横断像28a,28b,28c(第11図参照)を得て、第11図
に示すように表示装置9の画面に同時に表示するもので
ある。この場合は、横断像28a,28b,…の数を増やすこと
により、臓器26の立体表示を容易に実現することができ
る。また、それに適した処理ソフトウェアを使用するこ
とにより、第1図に示す制御器10の制御によって、複数
の断層像(27,28a〜28c)から例えば臓器26の体積また
は表面積を近似計算することができ、その計算結果に従
った表示を適宜行うことができる。
第12図は本発明における超音波ビームの三次元走査の
他の動作例を示す説明図である。この例は、被検体の診
断部位について血流の三次元計測を行う場合を示してお
り、第1図において整相器5及び受波口径制御器6を介
して出力された信号を入力してドプラ信号を計測するド
プラ計測回路11を設け、交差する二断層面の交差線上に
ドプラビームを設定してドプラ信号を計測すると共に、
交差する二断層面上での血流方向を指示しその二断層面
上での血流方向から超音波ビーム方向と血流方向とのな
す角度を算出できるようにしたものである。すなわち、
第12図(a)に示すように、長軸方向の断層像29上でド
プラ計測用超音波ビーム線30を設定し、このドプラ計測
用超音波ビーム線30を含み上記長軸方向の断層像29に直
交する横断像31を得て、長軸方向の断層像29上での血流
方向Eと上記超音波ビーム線30とのなす角度αを計測す
ると共に、上記横断像31上での血流方向Fと超音波ビー
ム線30とのなす角度βを計測することにより、ドプラ計
測用超音波ビームと実際の血流走行方向との真の交差角
を得ることができる。第12図(b)はドプラ計測用超音
波ビーム(30)と実際の血流走行方向Gとの真の交差角
θを求める状態を示す説明図であり、断層像29上での血
流方向Eと超音波ビーム線30とのなす角度αと、直交す
る横断像31上での血流方向Fと超音波ビーム線30とのな
す角度βとから、図からも明らかなように、次式により
θが求められる。
そして、このように血流走行方向の真の交差角θが求
まることにより、真の血流速を計算することができる。
第13図は本発明の他の実施例による探触子を示す説明
図である。この実施例による探触子1′は、一様な厚み
の板状有機物の中に柱状圧電体を板面に垂直に多数埋め
込んで成る複合圧電体板を一層の振動子12とし、この振
動子12の両面にはアレー状電極13a,13bをその長手方向
が両面で互いに交差して設け、且つ各々の面に設けられ
た電極13a,13bを共通接地電極と駆動電極とに任意に切
り換え可能としたものである。すなわち、上記振動子12
は、第14図に示すように、一様な厚みの板状有機物32
(例えばポリウレタン等の樹脂)の中に、主面が正方形
とされた柱状圧電体33(例えば圧電セラミックス)を上
記板状有機物32の板面に垂直に多数埋め込んで形成した
複合圧電体板34から成る。この場合、板面に垂直に多数
埋め込まれた柱状電体33,33,…が個々の振動子素子とな
る。上記振動子12の上下両面には、それぞれ第一の電極
13a及び第二の電極13bが設けられている。これらの電極
13a,13bは、振動子12の共通接地電極または駆動電極と
なるもので、第13図に示すように、それぞれ短冊状に形
成されたアレー状電極とされており、例えば振動子12の
上面側に設けられた第一の電極13aの長手方向と、下面
側に設けられた第二の電極13bの長手方向とが互いに交
差して設けられている。第13図においては、直交状態に
配置した例を示している。
そして、上記探触子1′には、第13図に示すように、
切換手段として第一のスイッチS1と第二のスイッチS2
が設けられている。これらのスイッチS1,S2は、第13図
に示す振動子12の上下両面にそれぞれ設けられた第一の
電極13a及び第二の電極13bを共通接地電極と駆動電極と
に任意に切り換えるもので、第一のスイッチS1が第一の
電極13aにリード線35aを介して接続され、第二のスイッ
チS2が第二の電極13bにリード線35bを介して接続されて
いる。
このように構成された探触子1′を有する超音波診断
装置において、送波時には第一の電極13aが送波器2に
接続されるように第一のスイッチS1をセットすると共
に、第二の電極13bが接地電位となるように第二のスイ
ッチS2を接地側に倒す。このような状態で所望の超音波
ビームの送波が終了すると、直ちに上記第一及び第二の
スイッチS1,S2を反転させて、第一の電極13aを接地電位
とし、第二の電極13bを整相器5へ接続して、被検体の
診断部位からの反射波の信号を受信する。以上の動作に
より、送波の指向特性は第一の電極13aの配列方向に対
応した特性となり、受信の指向特性は第二の電極13bの
配列方向に対応した特性となる。従って、この実施例の
構成においても、第2図に示す実施例と同様の動作特性
を得ることができ、三次元空間の任意の方向の指向特性
を得ることができる。そして、本実施例においては、振
動子12が一層の部材で形成されているので、探触子1′
の全体形状を小形化することができ、特に体腔内用の探
触子として有用である。
〔発明の効果〕
本発明は以上のように構成されたので、圧電体の一面
にアレー状電極を、その対向面に共通電極を有する振動
子を複数積層すると共に上記アレー状電極の配列方向が
交差するように設けて構成され超音波を送受信する電子
走査形の探触子1,1′を送波走査方向制御器3及び整相
器5の制御により駆動し、その一方の面に設けられたア
レー状電極13aで送波動作を行うと共に、他方の面に設
けられたアレー状電極13bで反射波を受信し、その送波
の指向特性と受波の指向特性との積として表される指向
特性を得て断層像を表示することができる。これによ
り、送受波の組の指向特性を適宜に選定することによっ
て、超音波ビームを任意方向に三次元走査することがで
きると共に、交差する複数断層面の多面プレーン画像を
表示することができる。このような動作ができることか
ら、交差する二断層面の傾きあるいは位置を可変とし
て、可変バイプレーン画像を表示することもできる。ま
た、交差する複数断層面の画像を多数収集することによ
り、目的部位の立体表示も容易に実現することができ
る。さらに、それに適した処理ソフトウェアを使用する
ことにより、複数の断層像から目的部位の体積または表
面積を近似計算することができる。さらにまた、被検体
の診断部位について血流の三次元計測を行うことがで
き、真の血流速を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による超音波診断装置の実施例を示すブ
ロック図、第2図は探触子の構造及びその動作について
説明するための説明図、第3図(a)〜(c)は探触子
の送波信号及び受信信号並びに最終受信信号の指向特性
を示す説明図、第4図は本発明に係る探触子の振動子構
造の変形例を示す説明図、第5図は受波口径制御器の動
作により受波の指向特性のフォーカス点を可変としたり
受波の口径を可変とする状態を示す説明図、第6図〜第
10図は本発明における超音波ビームの三次元走査の他の
動作例を示す説明図、第11図は第10図の動作例における
表示装置への画像表示の状態を示す説明図、第12図は本
発明における超音波ビームの三次元走査の更に他の動作
例を示す説明図、第13図は本発明の他の実施例による探
触子を示す説明図、第14図はその振動子の構造を示す斜
視図である。 1,1′……探触子、2……送波器、3……送波走査方向
制御器、4……増幅器、5……整相器、6……受波口径
制御器、7……画像信号処理回路、8……DSC、9……
表示装置、10……制御器(制御手段)、11……ドプラ計
測回路、12……振動子、12a……第一の振動子、12b……
第二の振動子、13a,13b……アレー状電極、14a,14b……
共通電極、19,19′……電極選択切換器、32……板状有
機物、33……柱状圧電体、34……複合圧電体板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−155242(JP,A) 特開 昭57−68999(JP,A) 特開 昭61−77498(JP,A) 特開 昭57−183837(JP,A) 特開 昭63−234949(JP,A) 特開 昭58−163346(JP,A) 実開 昭58−48221(JP,U)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電体の一面にアレー状電極を、その対向
    面に共通電極を有する振動子を複数積層すると共に上記
    アレー状電極の配列方向が交差するように設けられた超
    音波送受信手段と、この超音波送受信手段の一層の振動
    子のアレー状電極へ送波ビームの指向特性を与え且つこ
    の指向特性を変えて走査するためのパルス状電圧を印加
    する手段と、上記超音波送受信手段の送波の振動子を除
    く振動子にて受信したエコー信号の指向特性を可変設定
    する整相手段と、この整相手段の出力信号を画像表示信
    号に変換する手段と、この変換手段からの画像表示信号
    を画像として表示する手段とを備えたことを特徴とする
    超音波診断装置。
  2. 【請求項2】超音波送受信手段は、一様な厚みの板状有
    機物の中に柱状圧電体を板面に垂直に多数埋め込んで成
    る複合圧電体板とこの複合圧電体板の両面にその配列方
    向が互いに交差して設けられたアレー状電極とで成る振
    動子と、この振動子の両面に設けられた各アレー状電極
    を共通接地電極と駆動電極とに切り換える切換スイッチ
    とを備えたことを特徴とする請求項1記載の超音波診断
    装置。
  3. 【請求項3】整相手段の出力側に受波の指向特性のフオ
    ーカス点を可変として断層面のスライス厚を可変制御
    し、または受波の口径を可変制御する受波口径制御手段
    を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の超音
    波診断装置。
  4. 【請求項4】整相手段に、交差する任意の二断層面を表
    示しその交差する二断層面の傾きあるいは位置を可変と
    する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1,2また
    は3記載の超音波診断装置。
  5. 【請求項5】整相手段に、一断層面とこれに交差する略
    同時刻の一個または複数個の断層面を同時に表示し上記
    一断層面に対して交差する他の断層面の位置を指定する
    制御手段を備えたことを特徴とする請求項1,2または3
    記載の超音波診断装置。
  6. 【請求項6】複数の断層像から体積または表面積を近似
    計算してその計算結果を表示する手段を備えたことを特
    徴とする請求項5記載の超音波診断装置。
  7. 【請求項7】整相手段からの出力信号を入力し、交差す
    る二断層面の交差線上にドプラビームを設定してドプラ
    信号を計測すると共に、交差する二断層面上での血流方
    向を指示しその二断層面上での血流方向から超音波ビー
    ム方向と血流方向とのなす角度を算出するドプラ計測手
    段を備えたことを特徴とする請求項4または5記載の超
    音波診断装置。
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