JP4672857B2 - 電気泳動表示装置、及び該電気泳動表示装置の駆動方法 - Google Patents

電気泳動表示装置、及び該電気泳動表示装置の駆動方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帯電泳動粒子を移動させて表示を行う電気泳動表示装置、及び該電気泳動表示装置の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル技術の目覚しい進歩により、個人が扱うことのできる情報量は飛躍的に増大している。これに伴い、情報の出力手段として、低消費電力かつ薄型の表示装置の開発が盛んに行われるようになった。
【0003】
その一つとして、Harold D. Lees等により電気泳動表示装置が提案されている(米国特許USP3612758公報)。
【0004】
図5(a) は、その電気泳動表示装置の構造の一例を示す図であるが、この種の電気泳動表示装置は、所定間隙を開けた状態に配置された一対の基板1a,1bと、これらの基板1a,1bの間に充填された絶縁性液体2と、該絶縁性液体2に分散された多数の着色帯電泳動粒子3と、それぞれの基板1a,1bに沿うように各画素Aに配置された電極14,15と、を備えている。なお、符号16は、画素Aと画素Aとの間に設けられた隔壁であって、着色帯電泳動粒子3の他の画素への移動を防止し、均一表示を維持するために設けられたものである。この装置において、着色帯電泳動粒子3は、正極性又は負極性に帯電されているため、電極14,15に印加する電圧の極性に応じていずれかの電極14又は15に吸着されるが、絶縁性液体2及び着色帯電泳動粒子3はそれぞれ異なる色に着色されているため、着色帯電泳動粒子3が観察者側の電極15に吸着されている場合には該粒子3の色が視認され(図5(a)参照)、着色帯電泳動粒子3が他側の電極14に吸着されている場合には絶縁性液体2の色が視認されることとなる。したがって、印加電圧の極性を画素毎に制御することによって、様々な画像を表示することができる。以下、このタイプの装置を“上下移動型”とする。
【0005】
なお、電気泳動表示装置には、図6(a) に示す構造のものが特開昭49−5598号公報や特開平11−202804号公報等にて提案されている。すなわち、図5(a) に示す電気泳動表示装置Dでは絶縁性液体2を着色しなければならず、発色材混入に伴う問題(すなわち、絶縁性液体2に染料やイオンなどの発色材を混入させることにより、該発色材に起因した電荷の授受が発生してしまい、帯電泳動粒子3の電気泳動動作に悪影響を及ぼし、表示装置としての性能や寿命、安定性を低下させるという問題)がある。図6(a) に示す電気泳動表示装置は、かかる問題を解決するために提案されたものであって、絶縁性液体2を透明とし、一対の電極4,5を絶縁性液体2の一側に並べて配置したものである。以下、このタイプの装置を“水平移動型”とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上下移動型並びに水平移動型のいずれの電気泳動表示装置においても、ある画素Aに配置された着色帯電泳動粒子3Aは、他の画素Aの電極4A,5A(又は14A,15A)に印加されている電圧とは無関係に、その画素Aの電極4A,5A(又は14A,15A)に印加されている電圧のみによって制御されることが望まれる。
【0007】
しかしながら、着色帯電泳動粒子3Aは、隣り合う画素Aの電界(すなわち、該画素の電極4A,5A(又は14A,15A)に印加されている電圧)の影響を受けて不規則に泳動してしまい、表示の乱れ、コントラストの低下を招く場合があった。例えば、上下移動型の電気泳動表示装置Dにおいて、隣接される2つの画素A,Aの両方で、着色帯電泳動粒子3を観察者側電極15に吸着させて白表示をしているとする(図5(a) 参照)。この状態から、一方の画素Aのみ、着色帯電泳動粒子3Aを反対側に移動させて黒表示をする場合(図5(b) 参照)、画素Aの電極14A,15Aには逆極性の電圧を印加する必要があるが、符号Cで示す部分の帯電泳動粒子3Aが該電界の影響を受けて移動してしまい、コントラストの低下が発生してしまう。また、水平移動型の電気泳動表示装置Dにおいて、一方の画素Aで黒表示をし、他方の画素Aで白表示をしているとする(図6(a) 参照)。この状態から、隣接される2つの画素A,Aの両方で黒表示をする場合(同図(b) 参照)、画素Aの電極4A,5Aには逆極性の電圧を印加する必要があるが、符号Cで示す部分の帯電泳動粒子3Aが該電界の影響を受けて移動してしまい、コントラストの低下が発生してしまう。
【0008】
そこで、本発明は、表示品質の劣化を防止する電気泳動表示装置、及びその駆動方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記事情を考慮してなされたものであり、間隔をあけて配置された第1の基板及び第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置された絶縁性液体と、前記絶縁性液体に分散された帯電泳動粒子と、各画素内であって前記第1の基板に互いに隣接して配置された第1の電極及び第2の電極と、を備え、前記第1の電極及び前記第2の電極を介して電圧を印加して記帯電泳動粒子を前記第1の電極側もしくは前記第2の電極側に移動させることにより表示する電気泳動表示装置において、前記第1の基板と前記第2の基板との間であって前記各画素を囲むように互いに隣接する画素の間に前記第1の電極及び前記第2の電極と非接触状態で配置された導電性を有する導電性部材を備える、ことを特徴とする。
また、本発明は、間隔をあけて配置された第1の基板及び第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置された絶縁性液体と、前記絶縁性液体に分散された帯電泳動粒子と、各画素内であって前記第1の基板に配置された第1の電極と、前記各画素内であって前記第1の電極に対向するように前記第2の基板に配置された第2の電極と、を備え、前記第1の電極及び前記第2の電極を介して電圧を印加して、前記帯電泳動粒子を前記第1の電極側もしくは前記第2の電極側に移動させることにより表示する電気泳動表示装置において、前記第1の基板と前記第2の基板との間であって前記各画素を囲むように互いに隣接する画素の間に前記第1の電極及び前記第2の電極と非接触状態で配置された導電性を有する導電性部材を備える、ことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図4を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
本発明に係る電気泳動表示装置は、例えば図1に符号Dで示すように、所定間隙を開けた状態に配置された一対の基板1a,1bと、これらの基板1a,1bの間隙に配置された絶縁性液体2と、該絶縁性液体2に分散された複数の着色帯電泳動粒子3と、各画素Aにそれぞれ配置された少なくとも一対の電極4,5と、を備えており、前記一対の基板1a,1bの間隙であって画素Aと画素Aとの間には導電性を有する導電性部材6が配置されている。
【0012】
この導電性部材6は、図2では、画素Aの四方を囲むように前記基板1a,1bに沿って連続的に配置されているが、断続的に配置しても良い。また、この導電性部材6は、図1では、前記基板1a,1bの間隙を塞ぐように(すなわち、隙間を有さずに両方の基板1a,1bに接触するように)配置されており、そのように配置した方が帯電泳動粒子3の画素間移動阻止という点では優れているが、一部に隙間を有していても良い。さらに、この導電性部材6は、全ての画素に配置する必要はなく、特に電気的に遮蔽を行いたい部分にのみ配置しても良い。
【0013】
この導電性部材6は電気的にアースされていると、電界遮蔽効果がさらに有効となって好ましい。
【0014】
また、この導電性部材6の表面(絶縁性液体2に触れる側の面)に絶縁層を形成しても良い。その場合には、帯電泳動粒子3が導電性部材6に接触することを防いで、帯電泳動粒子3への電荷注入を防止できる。絶縁層の厚さは、好ましくは1μm以下にして、開口率を上げるようにすると良い。
【0015】
ところで、この導電性部材6は、
・ 導電性材料だけで形成しても、
・ 絶縁性母材中に導電性材料を混ぜ込んで形成しても(例えば、母材であるレジスト中に粉末カーボン等を練り込んでも)、
・ 導電性部材6の一部(例えば、側壁)に導電層を形成しても、良く、導電性材料としては、アルミニウム、銅、銀、金、白金、クロム、ニッケル、ITO、導電性レジスト、導電性高分子材料などを挙げることができる。
【0016】
この導電性部材6は、蒸着、スパッタリング、フォトリソグラフィ、エッチング、めっき法、モールドあるいは印刷法などの通常の方法で形成すると良い。
【0017】
ところで、図1に示す電気泳動表示装置は水平移動型であって、電極4,5は一方の基板1aに沿うように並べて配置されていて、これらの電極4,5に印加する電圧の極性に応じて帯電泳動粒子3が基板に沿った方向に移動するように構成されているが、本発明はこのような水平移動型の電気泳動表示装置に限定されるものではなく、図3に示すような上下移動型としても良い。すなわち、一対の電極14,15を(並べて配置するのではなく)絶縁性液体2を挟み込むようにそれぞれの基板1a,1bに配置し、これらの電極14,15に印加する電圧の極性に応じて帯電泳動粒子3が上下方向に移動するように構成しても良い。
【0018】
なお、電気泳動表示装置を水平移動型にする場合には、絶縁性液体2は透明で良く、いずれか一方の電極には着色帯電泳動粒子3と同じ色を付し、他方の電極には異なる色を付すと良い。例えば、着色帯電泳動粒子3を黒色、一方の電極4を黒色、他方の電極5を白色としても良いが、もちろんこれに限られるものではなく、配色の組み合せは自由である。また、カラー表示をしたい場合には、着色帯電泳動粒子3を黒色、一方の電極を黒色、他方の電極を適宜赤・緑・青色とすると良い。なお、電極に色を付す方法としては、
・ 電極自体を着色する方法
・ 電極とは別に着色層を設ける方法
・ 電極を覆うように形成した絶縁層を利用する方法(例えば、絶縁層自体の色を利用したり、絶縁層に着色材料を混ぜ込む方法)、
を挙げることができる。なお、図1中の符号8aは電極4を覆う着色層を示し、符号8bは電極5を覆う着色層を示す。
【0019】
また、電気泳動表示装置を上下移動型にする場合には、両方の電極14,15を透明とし、絶縁性液体2及び着色帯電泳動粒子3にはそれぞれ異なる色を付すと良い。
【0020】
一方、電極4,5,…を覆うように絶縁層7を形成すると良く、絶縁層7を形成した場合には、各電極4,5,…から帯電泳動粒子3への電荷注入を防止できる。この絶縁層7に用いる材料としては、薄膜でもピンホールが形成されにくく、低誘電率の材料、具体的には、アモルファスフッ素樹脂、高透明ポリイミド、PET等が好ましい。また、その膜厚は1μm程度以下が好適である。
【0021】
また一方、基板1a,1bには、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)等のポリマーフィルム或いはガラス、石英等の無機材料を使用することができる。
【0022】
また、電極4,…には、パターニング可能な導電性材料ならどのようなものでも使用できる。
【0023】
ところで、図1に示す電気泳動装置Dでは、符号4に示す電極と符号5に示す電極とがそれぞれ1つずつ配置されているが、それらの電極の配置位置や本数は図示のものに限定されるものではない。
【0024】
また、帯電泳動粒子3としては、絶縁性液体中で良好な帯電特性を示す材料を用いると良い。例えば、ポリエチレン、ポリスチレン等の樹脂を用いると良く、黒色に着色する場合にはそれらの樹脂にカーボンなどを混ぜると良い。帯電泳動粒子3の粒径には制限が無いが、通常は0.5μm〜10μm位のものを使用すると良い。
【0025】
さらに、絶縁性液体2には、シリコーンオイル、トルエン、キシレン、高純度石油等の無色透明液体を使用すると良い。
【0026】
次に、上述した電気泳動表示装置の駆動方法について説明する。
【0027】
帯電泳動粒子3を正極性又は負極性に帯電させておいて、前記一対の電極4,5(或いは、14,15)を介して電圧を印加する。その印加電圧の極性を画素毎に制御すると、帯電泳動粒子3はいずれかの電極4又は5(或いは、14又は15)に吸着されるが、その作用を利用して画像を表示することができる。
【0028】
ところで、これらの電極4,…だけでなく、導電性部材6にも電圧を印加すると良い。但し、その場合、帯電泳動粒子3はいずれかの電極4,…だけに吸着され、導電性部材6には吸着されないようにすると良い。そのための具体的方法としては、
(A) 泳動粒子3の帯電極性が正極性の場合には、導電性部材6の電圧Vs>移動先である電極の駆動電圧(Vd2)となるように印加し、
(B) 泳動粒子3の帯電極性が負極性の場合には、導電性部材6の電圧Vs<移動先である電極の駆動電圧(Vd2)となるように印加、
すると良い。具体的には、移動先である電極の駆動電圧をVd2とすると、上記(A) のように泳動粒子3が正極性に帯電されている場合には、
Vd1>Vs>Vd2またはVs>Vd1>Vd2
とすれば良く(この場合、正極性に帯電されている泳動粒子3は最も低い電圧Vd2が印加されている電極に吸着され、電圧Vsが印加されている導電性部材6には吸着されない)、上記(B) のように泳動粒子3が負極性に帯電されている場合には、
Vd1<Vs<Vd2またはVs<Vd1<Vd2
とすれば良い(この場合、負極性に帯電されている泳動粒子3は最も高い電圧Vd2が印加されている電極に吸着され、電圧Vsが印加されている導電性部材6には吸着されない)。このとき導電性部材6に、電圧が印加されていることによって、クーロン力による反発によって、帯電泳動粒子3が導電性部材に張り付くのを防止するとともに、隣接画素間の電界干渉の防止に効果があり、安定した表示コントラストを得ることができる。
【0029】
次に、本実施の形態の効果について説明する。
【0030】
本実施の形態によれば、画素Aと画素Aとの間には導電性を有する導電性部材6が配置されているため、各画素Aの電界が他の画素に漏れ出ることを低減できる。その結果、各画素Aに配置された着色帯電泳動粒子3は、(他の画素の電極に印加される電圧の影響を受けることなく)その画素の電極に印加される電圧によってのみ制御される。その結果、表示の乱れやコントラストの低下を低減できる。例えば、上下移動型の電気泳動表示装置において、隣接される2つの画素A,Aの両方で白表示をしている状態(図5(a) 参照)から、同図(c) に示すように、一方の画素Aのみ、着色帯電泳動粒子3Aを反対側に移動させて黒表示をする場合であっても、符号Cで示す部分の帯電泳動粒子3Aが該電界の影響を受けて移動してしまうことはなく、表示の乱れやコントラストの低下を防止できる。また、水平移動型の電気泳動表示装置において、一方の画素Aで黒表示をし、他方の画素Aで白表示をしている状態(図6(a) 参照)から、同図(c) に示すように、隣接される2つの画素A,Aの両方で黒表示をする場合であっても、符号Cで示す部分の帯電泳動粒子3Aが該電界の影響を受けて移動してしまうことはなく、表示の乱れやコントラストの低下を防止できる。
【0031】
また、本実施の形態によれば、導電性部材6を上述のように設けたため、着色帯電泳動粒子3の他の画素への移動を低減でき、該移動に伴う表示品質の悪化を防止できる。
【0032】
これらの効果(電界の漏出や粒子の移動の低減)は、画素Aを囲むように連続的に、かつ、基板間隙を塞ぐように導電性部材6を配置した場合に顕著となる。また、電界の漏出低減の効果は、導電性部材6をアースした場合に顕著となる。
【0033】
また、各電極4,…を覆うように絶縁層7を形成したり、導電性部材6の表面に絶縁層を形成した場合には、電極4,…や導電性部材6から帯電泳動粒子3への電荷注入を防止できる。
【0034】
【実施例】
以下、実施例に沿って本発明を更に詳細に説明する。
【0035】
(実施例1)
本実施例では、図1及び図2に示す構造の水平移動型電気泳動表示装置Dを作製した。
【0036】
この電気泳動表示装置Dを製造するに際しては、基板としてのPETフィルム1a(200μm厚)の表面にアルミニウム薄膜を成膜し、フォトリソグラフィー法やウェットエッチング法によってパターニングし、図2に示す形状の電極4,5を形成した。なお、一方の電極4の幅を35μmとし、他方の電極5の幅を85μmとした。そして、白色の着色層8bをこれらの電極4,5を覆うように形成し、電極4を覆う部分にだけ暗黒色の着色層8aを形成した。なお、着色層8bは、アルミナなどの白色顔料を分散させたアクリル樹脂にて形成した。次に、これらの着色層8a,8bを覆うように、アクリル樹脂からなる絶縁層7を形成した。
【0037】
その後、この絶縁層7の表面に光感光性エポキシ樹脂を塗布した後、フォトリソグラフィ法によって隔壁(導電性部材)6を図2に示す形状に形成した(5μm幅)。なお、隔壁6の高さは50μmとした。そして、隔壁6の側面は、ニッケルで厚さ約0.5μmにめっきし、その表面には絶縁層を形成した(不図示)。
【0038】
この段階では、上側の基板1bは貼着されていないため、下側基板1aと隔壁6とによって多数の凹部が形成されているが、それらの凹部には、絶縁性液体としてのシリコーンオイル2や黒色帯電泳動粒子3を充填した。なお、黒色帯電泳動粒子3には、ポリスチレンとカーボンとを混合させたものを用い、平均粒径は2μm程度とした。この粒子3は、シリコーンオイル中では正帯電極性を示した。
【0039】
次に、基板1aの基板1bとの接着面に熱融着性の接着層パターンを形成し、基板1aの隔壁上に、位置合わせを行ないながら2基板1bを置き、熱をかけて張り合わせた(基板間隙は、隔壁6の高さである50μmとした)。これに不図示の電圧印加回路を接続して表示装置とした。
【0040】
以上のようにして作製した電気泳動表示装置Dを駆動した。具体的には、
・ 電極4への印加電圧Vd1;−50V、電極5への印加電圧Vd2;+50V
・ 電極4への印加電圧Vd1;+50V、電極5への印加電圧Vd2;−50V
として、100msec毎に電圧極性を反転させた。
【0041】
本実施例によれば、良好な白および黒の表示が得られた。さらに、隣接する画素で白および黒の異なる表示を行った場合でもコントラストの変動は見られず、安定した表示コントラストを得られることを確認した。
【0042】
(実施例2)
本実施例では、隔壁(導電性部材)6の材質や作製方法は実施例1とは異ならせたが、その他の部材の材質や作製方法は実施例1と同様とした。
【0043】
すなわち、上記実施例1のようにして、電極4,5や着色層8a,8bや絶縁層7を形成し、その後、この絶縁層7の表面全面に導電性レジストを塗布し、図2に示す形状にパターニングした。導電性レジストとしては、チオフェン、アセチレン、ピロールチアジル、アズレン、インデン、インドール、パラフェニレン、ナフチレン、アントラセン、アニリン、フタロシアニン、カルバゾール、フェロセン、TCNQ錯体及びそれらの誘導体を骨格もしくは側鎖に有する導電性高分子物質等が含まれた導電性レジストを挙げることができる。なお、このパターニングの際、隔壁6の引き出し配線を形成しておき、隔壁6をアースできるようにした。
【0044】
このようにして作製した電気泳動表示装置を、実施例1と同様の方法によって駆動したところ、同様の効果が得られた。
【0045】
(実施例3)
本実施例では、隔壁(導電性部材)6の材質や作製方法は実施例1とは異ならせ、かつ、駆動に際しては電極だけでなく隔壁6にも電圧を印加した。その他の構成や作製方法は実施例1と同様とした。
【0046】
すなわち、上記実施例1のようにして、電極4,5や着色層8a,8bや絶縁層7を形成し、その後、この絶縁層7の表面全面に導電性高分子材料を塗布し、図2に示す形状にパターニングした。導電性高分子材料としては例えば、金属、金属酸化物、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェンまたはその誘導体等が含まれた導電性高分子材料を使用した。なお、このパターニングの際、隔壁6の引き出し配線を形成しておき、隔壁6にも電圧を印加できるように施した。
【0047】
以上のようにして作製した電気泳動表示装置Dを駆動した。具体的には、
・ 電極4への印加電圧Vd1;−50V、電極5への印加電圧Vd2;+50V
・ 電極4への印加電圧Vd1;+50V、電極5への印加電圧Vd2;−50V
として、100msec毎に電圧極性を反転させた。このとき、隔壁6には+5Vの一定電圧を印加しておいた。
【0048】
本実施例によれば、良好な白および黒の表示が得られた。さらに、隣接する画素で白および黒の異なる表示を行った場合でもコントラストの変動は見られず、安定した表示コントラストを得られることを確認した。
【0049】
本実施例によれば、泳動粒子3は隔壁6には付着せず、良好な表示が得られた。
【0050】
(実施例4)
本実施例では、図3及び図4に示す構造の上下移動型電気泳動表示装置Dを作製した。
【0051】
この電気泳動表示装置Dを製造するに際しては、一対の1mm厚ガラス基板1a,1bのそれぞれにITO(インジウム・ティン・オキサイド)膜を成膜し、フォトリソグラフィー法やウェットエッチング法によってパターニングし、図4に示す形状の電極14,15を形成した(それらの電極14,15の幅は100μmとした)。そして、それぞれの電極14,15を覆うように絶縁層7をアクリル樹脂にて形成した。
【0052】
その後、一方の基板1aには、レジストパターンをモールドとして用いて、Auを厚さ15μmにめっきして、高さ15μm、厚さ5μmのAuでできた隔壁6を作製した。そして、隔壁6の側面には、アクリル樹脂からなる絶縁層を形成した(不図示)。
【0053】
この段階では、上側の基板1bは貼着されていないため、下側基板1aと隔壁6とによって多数の凹部が形成されているが、それらの凹部には、黒色の絶縁性液体2や白色の帯電泳動粒子3を充填した。なお、絶縁性液体2には、ヘキシルベンゼンにアントラキノン系染料を添加したものを使用し、帯電泳動粒子3には、平均粒径が約1μmの硫化亜鉛粒子を使用した。
【0054】
その後、実施例1と同様の方法によってこれらの基板1a,1bを貼り合わせた。これらの基板間隙は、隔壁6の高さによって規定されることとなり、本実施例では15μmであった。
【0055】
以上のようにして作製した電気泳動表示装置Dを駆動した。具体的には、
・ 電極14への印加電圧Vd1;−50V、電極15への印加電圧Vd2;+50V
・ 電極14への印加電圧Vd1;+50V、電極15への印加電圧Vd2;−50V
として、100msec毎に電圧極性を反転させた。
【0056】
本実施例によれば、良好な白および黒の表示が得られた。さらに、隣接する画素で白および黒の異なる表示を行った場合でもコントラストの変動は見られず、安定した表示コントラストを得られることを確認した。
【0057】
(比較例)
本比較例では、図1に示す水平移動型電気泳動表示装置を作製したが、隔壁6は導電性部材ではなく絶縁性部材で形成した。その他の構成や製造方法は実施例1と同様とした。
【0058】
実施例1と同様の方法で駆動したところ、いくつかの画素で泳動粒子3が隣接する画素の駆動電圧の影響を受けて表示が乱れる場合が見られた。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、画素と画素との間には導電性を有する導電性部材が配置されているため、各画素の電界が他の画素に漏れ出ることを低減できる。その結果、各画素に配置された帯電泳動粒子は、(他の画素の電極に印加される電圧の影響を受けることなく)その画素の電極に印加される電圧によってのみ制御される。その結果、表示の乱れやコントラストの低下を低減できる。
【0060】
また、本発明によれば、導電性部材を上述のように設けたため、帯電泳動粒子の他の画素への移動を低減でき、該移動に伴う表示品質の悪化を防止できる。
【0061】
これらの効果(電界の漏出や粒子の移動の低減)は、画素を囲むように連続的に、かつ、基板間隙を塞ぐように導電性部材を配置した場合に顕著となる。また、電界の漏出低減の効果は、導電性部材をアースした場合に顕著となる。
【0062】
また、各電極を覆うように絶縁層を形成したり、導電性部材の表面に絶縁層を形成した場合には、電極や導電性部材から帯電泳動粒子への電荷注入を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気泳動表示装置の構造の一例を示す断面図。
【図2】本発明に係る電気泳動表示装置の構造の一例を示す平面図。
【図3】本発明に係る電気泳動表示装置の構造の一例を示す断面図。
【図4】本発明に係る電気泳動表示装置の構造の一例を示す平面図。
【図5】従来の問題点並びに本発明の効果を説明するための図。
【図6】従来の問題点並びに本発明の効果を説明するための図。
【符号の説明】
1a,1b 基板
2 絶縁性液体
3 着色帯電泳動粒子
4,5 電極
6 隔壁(導電性部材)
14,15 電極
A 画素
電気泳動表示装置
電気泳動表示装置

Claims (8)

  1. 間隔をあけて配置された第1の基板及び第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置された絶縁性液体と、前記絶縁性液体に分散された帯電泳動粒子と、各画素内であって前記第1の基板に互いに隣接して配置された第1の電極及び第2の電極と、を備え、
    前記第1の電極及び前記第2の電極を介して電圧を印加して記帯電泳動粒子を前記第1の電極側もしくは前記第2の電極側に移動させることにより表示する電気泳動表示装置において、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間であって前記各画素を囲むように互いに隣接する画素の間に前記第1の電極及び前記第2の電極と非接触状態で配置された導電性を有する導電性部材を備える
    ことを特徴とする電気泳動表示装置。
  2. 間隔をあけて配置された第1の基板及び第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置された絶縁性液体と、前記絶縁性液体に分散された帯電泳動粒子と、各画素内であって前記第1の基板に配置された第1の電極と、前記各画素内であって前記第1の電極に対向するように前記第2の基板に配置された第2の電極と、を備え、
    前記第1の電極及び前記第2の電極を介して電圧を印加して、前記帯電泳動粒子を前記第1の電極側もしくは前記第2の電極側に移動させることにより表示する電気泳動表示装置において、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間であって前記各画素を囲むように互いに隣接する画素の間に前記第1の電極及び前記第2の電極と非接触状態で配置された導電性を有する導電性部材を備える、
    ことを特徴とする電気泳動表示装置。
  3. 前記導電性部材は、前記第1の基板と前記第2の基板とに接触するように配置されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気泳動表示装置。
  4. 前記導電性部材の表面に絶縁層が形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電気泳動表示装置。
  5. 前記導電性部材は電気的にアースされている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電気泳動表示装置。
  6. 間隔をあけて配置された第1の基板及び第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置された絶縁性液体と、前記絶縁性液体に分散された帯電泳動粒子と、各画素内であって前記第1の基板に互いに隣接して配置された第1の電極及び第2の電極と、前記第1の基板と前記第2の基板との間であって前記各画素を囲むように互いに隣接する画素の間に前記第1の電極及び前記第2の電極と非接触状態で配置された導電性を有する導電性部材と、を備え
    前記第1の電極及び前記第2の電極を介して電圧を印加して、前記帯電泳動粒子を前記第1の電極側もしくは前記第2の電極側に移動させることにより表示する電気泳動表示装置の駆動方法において、
    記導電性部材に、前記帯電泳動粒子が吸着されないように電圧印加る、
    ことを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。
  7. 間隔をあけて配置された第1の基板及び第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置された絶縁性液体と、前記絶縁性液体に分散された帯電泳動粒子と、各画素内であって前記第1の基板に配置された第1の電極と、前記各画素内であって前記第1の電極に対向するように前記第2の基板に配置された第2の電極と、前記第1の基板と前記第2の基板との間であって前記各画素を囲むように互いに隣接する画素の間に前記第1の電極及び前記第2の電極と非接触状態で配置された導電性を有する導電性部材と、を備え、
    前記第1の電極及び前記第2の電極を介して電圧を印加して、前記帯電泳動粒子を前記第1の電極側もしくは前記第2の電極側に移動させることにより表示する電気泳動表示装置の駆動方法において、
    前記導電性部材に、前記帯電泳動粒子が吸着されないように電圧を印加する、
    ことを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。
  8. 前記帯電泳動粒子が正極性を有する場合には、前記第1の電極及び前記第2の電極のうち移動先である電極に印加される電圧よりも大きい電圧を前記導電性部材に印加し、前記帯電泳動粒子が負極性を有する場合には、前記第1の電極及び前記第2の電極のうち移動先である電極に印加される電圧よりも小さい電圧を前記導電性部材に印加する、
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の電気泳動表示装置の駆動方法。
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