JP4671499B2 - ダブルデッキエレベータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上下一対の乗りかごを有するダブルデッキエレベータに関し、より詳しくは、上下一対の乗りかご間に整流カバーを設けることにより風切り騒音が発生することを防止し、乗りかご内の静粛性を高めて乗り心地を向上させたダブルデッキエレベータに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、超高層ビルにおけるエレベータを用いた上下方向の輸送力を強化するために、建物の上下の階床にそれぞれ着床する上下一対の乗りかごを備えたダブルデッキエレベータが種々開発されている。
【0003】
このダブルデッキエレベータにおいては、図15に示したように超高層ビルの昇降路1内に吊りロープ2によって懸架されたかご枠3に、上下一対の乗りかご4,5がそれぞれ取り付けられている。
また、上下一対の乗りかご4,5には上下の階床のホールドア6,7に対向するカードア8,9がそれぞれ設けられ、上下のドア駆動装置10,11によってそれぞれ開閉されるようになっている。
【0004】
また、上側の乗りかご4の下方には落下物防止装置12が設けられている。
この落下物防止装置12は、昇降路1のドア側の内壁面1aに対して接離する可動受け皿13を有している。
この可動受け皿13は、下側の乗りかご5のカードア9が開いているときには昇降路1の内壁面1aに接近し、上側の乗りかご4に出入りする乗客が昇降路1内に落とした物体を受け止めるので、この物体が下側の乗りかご5に出入りする乗客に当たることを防止できる。
これに対して下側の乗りかご5のカードア9が閉じられると、可動受け皿13は想像線で示したように昇降路1の内壁面1aから離間するので、このダブルデッキエレベータの昇降を妨げることがない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のダブルデッキエレベータにおいては、昇降路1内を高速で昇降する際に様々な凹凸部から発生する風切り騒音が上下一対の乗りかご4,5内に侵入し、乗り心地を低下させることがあった。
特に上下一対の乗りかご4,5間に設けたドア駆動装置11や落下物防止装置12が設けられているために気流が乱れやすく、風切り騒音が発生し易かった。
【0006】
そこで本発明の目的は、上述した従来技術が有する問題点を解消し、上下一対の乗りかご間に整流カバーを設けることによって風切り騒音の発生を防止し、乗りかご内の静粛性を高めて乗り心地を向上させたダブルデッキエレベータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1に記載の発明は、
上下一対の乗りかご間の空間をドア側、側面側および背面側でそれぞれ覆って前記空間の周囲を流れる空気流を整流する整流カバーを備え、
前記空間をドア側から覆うドア側整流カバーは、前記乗りかごのドアを開閉するドア駆動装置よりも昇降路の内壁面に接近して設けられるとともに前記ドア駆動装置と前記乗りかごのドアとを連結するドアリンクを挿通する切り欠きを有していることを特徴とするダブルデッキエレベータである。
【0008】
すなわち、請求項1に記載のダブルデッキエレベータにおいては、上下一対の乗りかごの間の空間を各整流カバーで覆ってその周囲を流れる空気流を整流するから、昇降路内を昇降する際に生じる空気流が前記空間内に存在する様々な凹凸部分に接触して風切り騒音が発生することを防止でき、乗りかご内の静粛性を高めて乗り心地を向上させることができる。
このとき、ドア側整流カバーをドア駆動装置よりも昇降路の内壁面に接近させて設けるので、ドア駆動装置をドア側整流カバーで覆うことができ、空気流がドア駆動装置に接触して風切り騒音が発生することを確実に防止できる。
また、上下一対の乗りかごの間の空間と昇降路の内部空間とを各整流カバーによって遮断することができるから、昇降路内に生じた騒音が乗りかご内に侵入することを防止して、乗りかご内の静粛性を高めて乗り心地を向上させることができる。
さらに、各整流カバーによって空気流を整流するから、空気抵抗を減少させてダブルデッキエレベータの昇降速度を増加させることができる。
【0009】
また、ドア駆動装置のドアリンクが挿通する切り欠きをドア側整流カバーに設けたので、ドア側整流カバーがドアリンクの変位を妨げることがなく、かつドア駆動装置およびドアリンクを最大限に覆うことにより風切り騒音の発生を確実に防止することができる。
【0010】
また、上記課題を解決する請求項に記載の発明は、請求項に記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記切り欠きの周縁と前記ドアリンクとの間の隙間を塞ぐとともに前記ドアリンクに接触すると弾性変形して前記ドアリンクの変位を許容する切欠閉塞部材を有することを特徴とするものである。
【0011】
すなわち、ドア側整流カバーに設けた切り欠きとドアリンクとの間の隙間に高速の空気流が入り込むと風切り騒音が発生するが、本発明においてはこの隙間を切欠閉塞部材で閉塞するので、風切り騒音の発生を確実に防止できる。
このときこの切欠閉塞部材は、ドアリンクに接触すると弾性変形するのでドアリンクの作動を妨げることがない。
なお、この切欠閉塞部材はドア側整流カバーに取り付けたりドアリンクに取り付けたりすることができる。
【0012】
また、上記課題を解決する請求項に記載の発明は、請求項に記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記切り欠きの周縁と前記ドアリンクとの間の隙間を塞ぐとともに前記ドアリンクの変位に応じて伸縮する蛇腹状の切欠閉塞部材を有することを特徴とするものである。
【0013】
すなわち、ドア側整流カバーに設けた切り欠きとドアリンクとの間の隙間に高速の空気流が入り込むと風切り騒音が発生するが、本発明においてはこの隙間を伸縮自在な蛇腹状の切欠閉塞部材で閉塞するので、風切り騒音の発生を確実に防止できる。
このときこの切欠閉塞部材は、ドアリンクの変位に応じて伸縮するのでドアリンクの作動を妨げることがない。
なお、この切欠閉塞部材はドア側整流カバーに取り付けたりドアリンクに取り付けたりすることができる。
【0014】
また、上記課題を解決する請求項に記載の発明は、請求項に記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記切り欠きの周縁と前記ドアリンクとの間の隙間を塞ぐとともに前記ドアリンクに接触するとその先端が撓んで前記ドアリンクの変位を許容するブラシ状の切欠閉塞部材を有することを特徴とするものである。
【0015】
すなわち、ドア側整流カバーに設けた切り欠きとドアリンクとの間の隙間に高速の空気流が入り込むと風切り騒音が発生するが、本発明においてはこの隙間をブラシ状の切欠閉塞部材で閉塞するので、風切り騒音の発生を確実に防止することができる。
このときこのブラシ状の切欠閉塞部材は、ドアリンクに接触するとその先端が容易に撓むのでドアリンクの作動を妨げることがない。
なお、この切欠閉塞部材はドア側整流カバーに取り付けたりドアリンクに取り付けたりすることができる。
【0016】
また、上記課題を解決する請求項に記載の発明は、
上下一対の乗りかご間の空間をドア側、側面側および背面側でそれぞれ覆って前記空間の周囲を流れる空気流を整流する整流カバーと、
上側の前記乗りかごと昇降路のドア側の内壁面との間の隙間から落下する落下物を前記内壁面に対して接離する接離部材によって受け止める、前記空間内に配設された落下物防止装置と、を備え、
前記空間をドア側から覆うドア側整流カバーは、前記落下物防止装置よりも前記内壁面に接近して設けられるとともに前記接離部材の変位を妨げないように前記接離部材を受け入れる開口を有し、
一端が前記接離部材に接続されるとともに他端が前記ドア側整流カバーにスライド自在に保持された、前記接離部材の変位に連動してスライドし前記ドア側整流カバーと前記接離部材との間の隙間を閉鎖するスライド閉鎖手段を有することを特徴とするダブルデッキエレベータである。
【0017】
すなわち、ドア側整流カバーと接離部材の変位端とが当接する部分以外の部分で両者間に隙間があると、この隙間から空気流が侵入して風切り騒音が発生するおそれがある。
そこで請求項10に記載のダブルデッキエレベータにおいては、ドア側整流カバーと接離部材との間の隙間をスライド閉鎖手段を用いて閉鎖する。
このときスライド閉鎖手段は、その先端が接離部材に接続されるとともにその基端がドア側整流カバーにスライド自在に保持されているので、ドア側整流カバーに対してスライドしつつ接離部材の変位に追従し、ドア側整流カバーと接離部材との間の隙間を閉鎖できるから、両者間の隙間から空気流が侵入して風切り騒音が発生することを防止できる。
【0018】
また、上記課題を解決する請求項に記載の発明は、
上下一対の乗りかご間の空間をドア側、側面側および背面側でそれぞれ覆って前記空間の周囲を流れる空気流を整流する整流カバーと、
上側の前記乗りかごと昇降路のドア側の内壁面との間の隙間から落下する落下物を前記内壁面に対して接離する接離部材によって受け止める、前記空間内に配設された落下物防止装置と、を備え、
前記空間をドア側から覆うドア側整流カバーは、前記落下物防止装置よりも前記内壁面に接近して設けられるとともに前記接離部材の変位を妨げないように前記接離部材を受け入れる開口を有し、
一端が前記接離部材に接続されるとともに他端が前記ドア側整流カバーに揺動自在に軸支された、前記接離部材の変位に連動して回動し前記ドア側整流カバーと前記接離部材との間の隙間を閉鎖する回動閉鎖手段を有することを特徴とするダブルデッキエレベータである。
【0019】
すなわち、請求項に記載のダブルデッキエレベータは、ドア側整流カバーと接離部材との間の隙間を揺動閉鎖手段を用いて閉鎖するものである。
このとき揺動閉鎖手段は、その先端が接離部材に接続されるとともにその基端がドア側整流カバーに揺動自在に軸支されているので、ドア側整流カバーに対して揺動しつつ接離部材の変位に追従し、ドア側整流カバーと接離部材との間の隙間を閉鎖できるから、両者間の隙間から空気流が侵入して風切り騒音が発生することを防止できる。
【0020】
また、上記課題を解決する請求項に記載の発明は、
上下一対の乗りかご間の空間をドア側、側面側および背面側でそれぞれ覆って前記空間の周囲を流れる空気流を整流する整流カバーと、
上側の前記乗りかごと昇降路のドア側の内壁面との間の隙間から落下する落下物を前記内壁面に対して接離する接離部材によって受け止める、前記空間内に配設された落下物防止装置と、を備え、
前記空間をドア側から覆うドア側整流カバーは、前記落下物防止装置よりも前記内壁面に接近して設けられるとともに前記接離部材の変位を妨げないように前記接離部材を受け入れる開口を有し、
一端が前記接離部材に係止されるとともに他端が前記ドア側整流カバーに係止され、前記接離部材の変位に連動して伸縮し前記ドア側整流カバーと前記接離部材との間の隙間を閉鎖する伸縮閉鎖手段を有することを特徴とするダブルデッキエレベータである。
【0021】
すなわち、請求項に記載のダブルデッキエレベータは、ドア側整流カバーと接離部材との間の隙間を伸縮閉鎖手段を用いて閉鎖するものである。
このとき伸縮閉鎖手段は、その先端が接離部材に接続されるとともにその基端がドア側整流カバーに係止されているので、接離部材とドア側整流カバーとの間で伸縮しつつ接離部材の変位に追従し、ドア側整流カバーと接離部材との間の隙間を閉鎖できるから、両者間の隙間から空気流が侵入して風切り騒音が発生することを防止できる。
【0022】
また、上記課題を解決する請求項に記載の発明は、
上下一対の乗りかご間の空間をドア側、側面側および背面側でそれぞれ覆って前記空間の周囲を流れる空気流を整流する整流カバーと、
上側の前記乗りかごと昇降路のドア側の内壁面との間の隙間から落下する落下物を前記内壁面に対して接離する接離部材によって受け止める、前記空間内に配設された落下物防止装置と、を備え、
前記空間をドア側から覆うドア側整流カバーは、前記落下物防止装置よりも前記内壁面に接近して設けられるとともに前記接離部材の変位を妨げないように前記接離部材を受け入れる開口を有し、
一端が前記接離部材に接続されるとともに他端が前記ドア側整流カバーに密着可能に形成され、前記接離部材が前記内壁面から離間する側に変位するときに一体に変位して前記接離部材と前記ドア側整流カバーとの間の隙間を閉鎖する隙間閉鎖部材を有することを特徴とするダブルデッキエレベータである。
【0023】
すなわち、請求項に記載のダブルデッキエレベータは、接離部材に取り付けられた隙間閉鎖部材によってドア側整流カバーと接離部材との間の隙間を閉鎖するものである。
これにより、接離部材が昇降路の内壁面から離間する側に変位したとき、すなわち昇降路内をダブルデッキエレベータが昇降するときには、接離部材に取り付けた隙間閉鎖部材がドア側整流カバーと接離部材との間の隙間を閉鎖するので、両者間の隙間から空気流が侵入して風切り騒音が発生することを防止できる。
【0024】
また、上記課題を解決する請求項に記載の発明は、
上下一対の乗りかご間の空間をドア側、側面側および背面側でそれぞれ覆って前記空間の周囲を流れる空気流を整流する整流カバーと、
上側の前記乗りかごと昇降路のドア側の内壁面との間の隙間から落下する落下物を前記内壁面に対して接離する接離部材によって受け止める、前記空間内に配設された落下物防止装置と、を備え、
前記空間をドア側から覆うドア側整流カバーは、前記落下物防止装置よりも前記内壁面に接近して設けられるとともに前記接離部材の変位を妨げないように前記接離部材を受け入れる開口を有し、
前記接離部材が前記内壁面から離間する側に変位したときに前記ドア側整流カバーの開口を閉鎖する開口閉鎖部材が前記接離部材に取り付けられており、
かつ前記開口閉鎖部材は、前記開口を閉鎖したときに、その表面が前記ドア側整流カバーの表面と面一となるように形成されていることを特徴とするダブルデッキエレベータである。
【0025】
すなわち、請求項に記載のダブルデッキエレベータは、接離部材が昇降路の内壁面から離間する側に変位したときに、接離部材に取り付けた開口閉鎖部材によってドア側整流カバーに設けた開口そのものを閉鎖するから、ドア側整流カバーに設けた開口から空気流が侵入することがなく、風切り騒音が発生することを確実に防止することができる。
【0026】
また、上記課題を解決する請求項10に記載の発明は、請求項乃至のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記ドア側整流カバーの開口から前記空間内に侵入した騒音を遮音する遮音部材を前記空間内に配設したことを特徴とするものである。
【0027】
すなわち、請求項10に記載のダブルデッキエレベータにおいては、ドア側整流カバーの開口から上下一対の乗りかご間の空間内に侵入した風切り騒音を遮音部材によって遮音するから、上下一対の乗りかご内の静粛性を高めて乗り心地を向上させることができる。
【0028】
また、上記課題を解決する請求項11に記載の発明は、請求項乃至10のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記ドア側整流カバーの前記落下物防止装置に臨む部分が、前記乗りかごが着床する階床側のドアの開口寸法より短い寸法で分割されていることを特徴とするものである。
【0029】
すなわち、落下物防止装置は接離部材が受け止めた落下物を保持する受け皿を乗りかご側に有しているため、ダブルデッキエレベータを整備点検する際には、この受け皿から落下物を取り除く必要がある。
このとき、本発明のダブルデッキエレベータにおいては、ドア側整流カバーの落下物防止装置に臨む部分が、階床側のドア開口寸法より短い寸法に分割されているので、階床側のドアを開けてドア側整流カバーを階床上に取り外し、落下物防止装置受け皿から落下物を容易に取り除くことができる。
【0030】
また、上記課題を解決する請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記ドア側整流カバーの前記落下物防止装置に臨む部分を、前記階床側のドアの開口から操作自在な装着手段によって前記乗りかご側に着脱自在に装着したことを特徴とするものである。
【0031】
すなわち、分割したドア側整流カバーを、階床側のドア開口から操作自在な装着手段によって乗りかご側に着脱自在に装着するので、ダブルデッキエレベータを整備点検する際にドア側整流カバーを着脱する作業を階床側から容易に行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るダブルデッキエレベータの各実施形態を、図1乃至図143を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明においては、同一の部分には同一の参照符号を用いて説明を省略するとともに、鉛直方向を上下方向と、乗りかごに乗客が出入りする方向を前後方向と、かつ乗りかごの出入り口から見た間口方向を左右方向と言う。
【0033】
第1実施形態
図1に示した第1実施形態のダブルデッキエレベータ100は、図15に示した従来のダブルデッキエレベータと同様に超高層ビルの昇降路1内に吊りロープによってかご枠3を懸架するとともに、このかご枠3に上下一対の乗りかご4,5をそれぞれ取り付けたものである。
そして、下側の乗りかご5に設けたカードア9は、かご枠3の水平梁3a上に装着されたドア駆動装置20によって開閉される。
【0034】
ドア駆動装置20は、駆動モータ21によって駆動されて正逆両方向に回転するディスク22と、このディスク22に軸支された左右一対の接続リンク23L,23Rとを有している。
また、かご枠3の各支持部3bにそれぞれ設けた揺動軸24L,24Rには、左右一対のドアリンク25L,25Rがそれぞれ揺動自在に軸支されている。
そして、これらのドアリンク25L,25Rは、その上端に各接続リンク23L,23Rの他端が軸支されるとともに、その下端はカードア9L,9Rにそれぞれ接続されている。
これにより、駆動モータ21を正逆両方向に回転させることにより、カードア9L,9Rを開閉することができる。
【0035】
上下一対の乗りかご4,5間の空間14は、ダブルデッキエレベータ100の昇降に伴ってその周囲に生じる空気流を整流する整流カバー30によって覆われている。
整流カバー30は、上下一対のドア側整流カバー31,32と、左右一対の側面側整流カバー33,34および上下一対の背面側整流カバー35,36を有している。
【0036】
すなわち、本第1実施形態のダブルデッキエレベータ100においては、上下一対の乗りかご4,5間の空間14を整流カバー30で覆ってその周囲を流れる空気流を整流するから、昇降路1内を高速で昇降する際に生じる空気流が前記空間14内に存在する様々な凹凸に接触して風切り騒音が発生することを防止でき、乗りかご4,5内の静粛性を高めて乗り心地を向上させることができる。
また、上下一対の乗りかご4,5の間の空間14と昇降路1の内部空間とを整流カバー30によって遮断することができるから、昇降路1内に生じた騒音が乗りかご4,5内に侵入することを防止し、乗りかご4,5内の静粛性を高めて乗り心地を向上させることができる。
さらに、整流カバー30によって空気流を整流するから、空気抵抗を減少させてダブルデッキエレベータ100の昇降速度を増加させることができる。
【0037】
また、上方のドア側整流カバー31はドア駆動装置20よりも昇降路1の内壁面1aに接近させて設けられ、ドア駆動装置20を覆っている。
これにより、空気流がドア駆動装置20に接触して風切り騒音が発生することを防止できる。
【0038】
また、上方のドア側整流カバー31には、左右一対のドアリンク25L,25Rが挿通される左右一対の切欠31aがそれぞれ貫設されている。
これにより、上方のドア側整流カバー31がドアリンク25L,25Rの変位を妨げることはなく、かつドア駆動装置20およびドアリンク25L,25Rを最大限に覆うから、風切り騒音が発生することを確実に防止できる。
【0039】
第2実施形態
図2に示した第2実施形態のダブルデッキエレベータ110は、ドア側整流カバー31の各切り欠き31aに、ゴム製の薄板(切欠閉塞部材)37をそれぞれ装着したものである。
この薄板37は、切り欠き31aの周縁とドアリンク25との間の隙間を塞ぐので、この隙間からドア側整流カバー31内に空気流が侵入して風切り騒音が発生することを防止できる。
また、この薄板37の中央部にはドアリンク25を受け入れるスリット37aが設けられている。そして、このスリット37aに臨む薄板37の先端部分は、ドアリンク25に当接すると容易に弾性変形するので、ドアリンク25の作動を妨げることがない。
なお、スリットを設けたゴム製の薄板37に代えて、容易に伸縮する薄いゴム膜を用いることもできる。
【0040】
第3実施形態
図3に示した第3実施形態のダブルデッキエレベータ120は、ドア側整流カバー31の各切り欠き31aに、蛇腹(切欠閉塞部材)38をそれぞれ装着したものである。
この蛇腹38は、ドアリンク25の変位方向に伸縮する前後一対の蛇腹38a,38bを有し、切り欠き31aの周縁とドアリンク25との間の隙間を塞いでいる。
これにより、この隙間からドア側整流カバー31内に空気流が侵入して風切り騒音が発生することを防止できるばかりでなく、ドアリンク25の変位に伴って容易に伸縮するので、ドアリンク25の作動を妨げることがない。
なお、本第3実施形態においてはドアリンク25が変位する方向と左右一対の蛇腹38a,38bの伸縮方向とを一致させているが、ドアリンク25の両側面に対向させて前後一対の蛇腹を配設し、ドアリンクが変位する方向と蛇腹が伸縮する方向とを垂直とすることもできる。
【0041】
第4実施形態
図4に示した第4実施形態のダブルデッキエレベータ130は、ドア側整流カバー31の各切り欠き31aに、ブラシ(切欠閉塞部材)39をそれぞれ装着したものである。
このブラシ39は、ドアリンク25の変位方向に延びるスリット39aを挟むように、前後一対のブラシ39b,39cを互いに対向させたものである。
これらのブラシ39b,39cは、切り欠き31aの周縁とドアリンク25との間の隙間を塞ぐので、この隙間からドア側整流カバー31内に空気流が侵入して風切り騒音が発生することを防止できる。
また、これらのブラシ39b,39cの先端は、ドアリンク25に当接すると容易に弾性変形するので、ドアリンク25の作動を妨げることがない。
【0042】
参考例
図5および図6に示した参考例のダブルデッキエレベータ200は、上下一対の乗りかご4,5間の空間14が周囲に生じる空気流を整流する整流カバー40によって覆われている。
この整流カバー40は、上下一対のドア側整流カバー41,42と、左右一対の側面側整流カバー43,44および上下一対の背面側整流側整流カバー45,46を有している。
【0043】
上方のドア側整流カバー41は、上下一対の乗りかご4,5間の空間14内に入り込む傾斜面41aをその下端の左右方向中央部に有し、ドア側において上下一対の乗りかご4,5間に存在する段差を滑らかに覆って空気流がスムーズに流れるように整流している。
【0044】
下方のドア側整流カバー42は、次述する落下物防止装置50の可動受け皿(接離部材)51の変位を妨げないようにこの可動受け皿51を受け入れる開口42aを有している。
また、この下方のドア側整流カバー42は、落下物防止装置50よりも昇降路1の内壁面1aに接近させて立設された縦壁42bを有し、空気流がこの落下物防止装置50に接触して風切り騒音が発生することを防止している。
これにより、落下物防止装置50を有する場合でもドア側整流カバー41、42を設けることができるから、風切り騒音の発生を防止するとともに昇降路1内に生じた騒音を遮音して乗りかご4,5内の静粛性を高め、乗り心地を向上させることができる。
【0045】
落下物防止装置50は、昇降路1のドア側の内壁面1aに対して接離する可動受け皿51と、この可動受け皿51を揺動軸52の回りに揺動させる駆動モータ53とを有している。
可動受け皿51は、下側の乗りかご5のカードア9が開いているときには図6(a)に示したように昇降路1の内壁面1aにその変位端51aが接近して水平に延び、上側の乗りかご4に出入りする乗客が昇降路1内に落とした物体を受け止めるので、下側の乗りかご9に出入りする乗客に落下物が当たることを防止できる。
これに対して下側の乗りかご5のカードア9が閉じられると、可動受け皿13は図6(b)に示したように昇降路1の内壁面1aから離間するので、ダブルデッキエレベータ200の昇降を妨げることがない。
また、昇降路1の内壁面1aから離間した可動受け皿13は、図6(b)に示したように上方のドア側整流カバー41の傾斜面41aと一体となって空気流を整流する役割を果たす。
【0046】
このとき図6(b)に示したように、昇降路1のドア側の内壁面1aから離間する側に変位した可動受け皿51は、その変位端51aが上方のドア側整流カバー41の傾斜面(当接部)41aに当接してその揺動が停止する。
すなわち、上方のドア側整流カバー41の傾斜面41aは、昇降路1のドア側の内壁面1aから離間する側に変位する可動受け皿51の変位行程を制限するストッパの役目を果たしている。
これにより、駆動モータ53側にストッパを設ける必要が無く、かつ可動受け皿51の変位端51aをドア側整流カバー41の傾斜面41aに強く押圧して両者間の隙間を確実に閉鎖することができる。
【0047】
さらに、上方のドア側整流カバー41の傾斜面41aには、この傾斜面41aと可動受け皿51の変位端51aとによって挟持されると弾性変形し、傾斜面41aと変位端51aとの間の隙間を封止するゴム製スポンジ状の隙間封止部材41bが取り付けられている。
これにより、可動受け皿51の変位端51aとドア側整流カバー41の傾斜面41aとの間の隙間を封止できから、両者間の隙間内に空気流が侵入することがなく、風切り騒音の発生を確実に防止することができる。
【0048】
実施形態
図7に示した第実施形態のダブルデッキエレベータ210は、下方のドア側整流カバー42の縦壁42bと可動受け皿51との間の隙間を閉鎖するスライド閉鎖手段60を備えている。
【0049】
このスライド閉鎖手段60は、下方のドア側整流カバー42の縦壁42bによって上下方向に相対スライド自在に保持したスライド板61の上端61aを、接続リンク62を介して可動受け皿51の下面の係止部51bに接続し、可動受け皿51の変位に追従して上下方向にスライドできるようにしたものである。
【0050】
これにより、図7(a)に示したように可動受け皿51が水平に延びるときには、スライド板61は下方にスライドしてドア側整流カバー42の縦壁42bと一体となるから、可動受け皿51の作動を妨げることがない。
これに対して、図7(b)に示したように可動受け皿51が昇降路1の内壁面1aから離間する側に変位すると、スライド板61は上方にスライドし、下方のドア側整流カバー42の縦壁42bと可動受け皿51との間の隙間を閉鎖する。
したがって、ドア側整流カバー42の縦壁42bと可動受け皿51との間の隙間から空気流が侵入し、風切り騒音が発生することを確実に防止できる。
【0051】
実施形態
図8に示した第実施形態のダブルデッキエレベータ220は、下方のドア側整流カバー42の縦壁42bと可動受け皿51との間の隙間を閉鎖する回動閉鎖手段70を備えている。
【0052】
この回動閉鎖手段70は、下方のドア側整流カバー42の縦壁42bの上端に回動軸71によって閉鎖板72を回動自在に軸支するとともに、この閉鎖板72が上方に向かって回動するように図示されない付勢手段を用いて常に付勢したものである。
【0053】
これにより、図8(a)に示したように可動受け皿51が水平に延びるときには閉鎖板72は付勢力に抗して下方に回動し、可動受け皿51の作動を妨げることがない。
これに対して、図8(b)に示したように可動受け皿51が昇降路1の内壁面1aから離間する側に変位すると、閉鎖板72は可動受け皿51の変位に追従して上方に回動し、下方のドア側整流カバー42の縦壁42bと可動受け皿51との間の隙間を閉鎖する。
したがって、ドア側整流カバー42の縦壁42bと可動受け皿51との間の隙間から空気流が侵入し、風切り騒音が発生することを確実に防止できる。
【0054】
また、付勢手段によって閉鎖板72を常に付勢しているから、閉鎖板72の回動端72aを可動受け皿51の下面に密着させることができ、風切り騒音の発生をより一層確実に防止することができる。
なお、付勢手段を用いて閉鎖板72を付勢する代わりに、参考例において用いたような接続リンクによって閉鎖板72の回動端を可動受け皿51に接続することもできる。
【0055】
実施形態
図9に示した第実施形態のダブルデッキエレベータ230は、下方のドア側整流カバー42の縦壁42bと可動受け皿51との間の隙間を閉鎖する伸縮閉鎖手段80を備えている。
【0056】
この伸縮閉鎖手段80は、下方のドア側整流カバー42の縦壁42bの上端に設けた係止部81と可動受け皿51の下面に設けた係止部82との間に蛇腹83を伸縮自在に介装したものである。
【0057】
これにより、図9(a)に示したように可動受け皿51が水平に延びるときには蛇腹83が短縮するので、可動受け皿51の作動を妨げることがない。
これに対して、図9(b)に示したように可動受け皿51が昇降路1の内壁面1aから離間する側に変位すると、蛇腹83は可動受け皿51の変位に追従して伸張し、ドア側整流カバー42の縦壁42bと可動受け皿51との間の隙間を閉鎖する。
したがって、ドア側整流カバー42の縦壁42bと可動受け皿51との間の隙間から空気流が侵入し、風切り騒音が発生することを確実に防止できる。
なお、蛇腹83に代えて、薄いゴム膜のような伸縮自在な弾性体を用いることもできる。
【0058】
実施形態
図10に示した第実施形態のダブルデッキエレベータ240は、下方のドア側整流カバー42の縦壁42bと可動受け皿51との間の隙間を閉鎖する隙間閉鎖手段90を備えている。
【0059】
この隙間閉鎖手段90は、板状部材91の基端91aを可動受け皿51の下面に固着するとともに、板状部材91の先端91bをドア側整流カバー42の縦壁42bの裏面に密着可能に形成したものである。
【0060】
これにより、図10(a)に示したように可動受け皿51が水平に延びるときには、板状部材91の先端91bはドア側整流カバー42の縦壁42bの裏面から離間している。
これに対して、図10(b)に示したように可動受け皿51が昇降路1の内壁面1aから離間する側に変位し、その変位端51aが上方のドア側整流カバー42に設けた隙間封止部材41bに接触するのとほぼ同時に、板状部材91の先端91bがドア側整流カバー42の縦壁42bの裏面に接触し、ドア側整流カバー42の縦壁42bと可動受け皿51との間の隙間を閉鎖する。
したがって、ドア側整流カバー42の縦壁42bと可動受け皿51との間の隙間から空気流が侵入し、風切り騒音が発生することを確実に防止できる。
【0061】
実施形態
図11に示した第実施形態のダブルデッキエレベータ250は、下方のドア側整流カバー42に設けた開口42aを閉鎖する開口閉鎖手段255を備えている。
【0062】
この開口閉鎖手段255は、下方のドア側整流カバー42に設けた開口42aを閉鎖する板状の開口閉鎖部材256の基端256aを可動受け皿51の下面に固着するとともに、開口閉鎖部材256の先端256bをドア側整流カバー42の縦壁42bの裏面に密着可能に形成したものである。
【0063】
これにより、図11(a)に示したように可動受け皿51が水平に延びるときには、開口閉鎖部材256の先端256bはドア側整流カバー42の縦壁42bの裏面から離間している。
これに対して、図11(b)に示したように可動受け皿51が昇降路1の内壁面1aから離間する側に変位すると、開口閉鎖部材256の先端256bがドア側整流カバー42の縦壁42bの裏面に接触するのと同時に、開口閉鎖部材256がドア側整流カバー42に設けた開口42aを閉鎖する。
したがって、ドア側整流カバー42の開口42aから空気流が侵入し、風切り騒音が発生することを確実に防止できる。
なお、開口閉鎖部材256は、開口42aを閉鎖したときにその表面が下方のドア側整流カバー42の表面と面一となるように形成し、空気流を整流する効果を高めることが好ましい。
【0064】
10実施形態
図12に示した第10実施形態のダブルデッキエレベータ300は、図6に示した参考例のダブルデッキエレベータ200に対し、下方のドア側整流カバー42の開口42aから侵入した騒音を遮音する遮音部材301を追加したものである。
【0065】
この遮音部材301は、図12に示したように可動受け皿51の側の一面が開放した直方体状の箱部材で、上方のドア側整流カバー41の後端41cおよび下方のドア側整流カバー42に接続されることによって支持されている。
これにより、落下物防止装置50の作動を妨げることなく、下方のドア側整流カバー42に設けた開口42aから上下一対の乗りかご4,5間の空間14内に侵入した風切り騒音をこの遮音部材301によって遮音することができるから、上下一対の乗りかご4,5内の静粛性を高めて乗り心地を向上させることができる。
【0066】
11実施形態
図13および図14に示した第11実施形態のダブルデッキエレベータ400は、図6に示した参考例のダブルデッキエレベータ200に対し、落下物防止装置50に固定受け皿54を追加するとともに、下方のドア側整流カバー42を複数枚に分割したカバーを有する新たなドア側整流カバー420に交換したものである。
【0067】
すなわち、落下物防止装置50の可動受け皿51が受け止めた落下物は、可動受け皿51の回動に伴って固定受け皿54の内部に落下し保持される。
これにより、このダブルデッキエレベータ400を整備点検する際には、この固定受け皿54から落下物を取り除く必要がある。
【0068】
このとき、下方のドア側整流カバー420は、図13に示したように、左右一対のドアリンク25L,25Rに対向する部分421,422と、開口42aを形成する部分423,424とに分割されている。
そして、開口42aを形成する部分423,424の左右方向の幅寸法は、下側の乗りかご5が着床する階床側のホールドア7の開口部分の幅寸法よりも小さくなるように設定されている。
さらに、開口42aを形成する部分423,424は、図14に示したように蝶ねじ425およびナット426によって支持部427に着脱自在に装着されている。
【0069】
したがって、階床側のホールドア7を開けて蝶ねじ425を取り外せば、下方のドア側整流カバー420のうち開口42aを形成する部分423,424を、乗りかご5側から容易に取り外すことができる。
そして、開口42aを形成する部分423,424の左右方向の幅寸法は、階床側のホールドア7の開口部分の幅寸法よりも小さいから、取り外した部分423,424を容易に階床側に取り出すことができる。
これにより、このダブルデッキエレベータ400を整備点検する際には、固定受け皿54に容易にアクセスしてその内部から落下物を取り除くことができる。
同様に、取り外した部分423,424を乗りかご5側に装着する作業も容易に行うことができる。
【0070】
以上、本発明に係るダブルデッキエレベータの各実施形態ついて詳しく説明したが、本発明は上述した実施形態によって限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態においては、上下一対の乗りかご4,5がかご枠3に対して固定的に取り付けられたダブルデッキエレベータを例に取って説明したが、上下一対の乗りかご4,5の上下方向間隔が変化するダブルデッキエレベータにも本発明を適用できることは言うまでもない。
【0071】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のダブルデッキエレベータは、上下一対の乗りかごの間の空間を整流カバーで覆ってその周囲を流れる空気流を整流するものであるから、昇降路内を昇降する際に生じる空気流が前記空間内に存在する様々な凹凸部分に接触して風切り騒音が発生することを防止し、乗りかご内の静粛性を高めて乗り心地を向上させることができる。
【0072】
また、上下一対の乗りかごの間の空間と昇降路の内部空間とを各整流カバーによって遮断することができるから、昇降路内に生じた騒音が乗りかご内に侵入することを防止し、乗りかご内の静粛性を高めて乗り心地を向上させることができる。
【0073】
また、各整流カバーによって空気流を整流するから、空気抵抗を減少させてダブルデッキエレベータの昇降速度を増加させることができる。
【0074】
また、ドア駆動装置のドアリンクが挿通する切り欠きをドア側整流カバーに設けるので、ドア側整流カバーがドアリンクの変位を妨げることがなく、かつドア駆動装置およびドアリンクを最大限に覆うことにより風切り騒音の発生を防止することができる。
【0075】
また、ドア側整流カバーに設けたドアリンク用の切り欠きとドアリンクとの間の隙間を切欠閉塞部材で閉塞するので、この隙間に空気流が入り込んで風切り騒音が発生することを防止することができる。
【0076】
また、昇降中には落下物防止装置の接離部材とドア側整流カバーとの間の隙間を隙間閉鎖手段によって閉鎖するから、両者の間の隙間から空気流が侵入して風切り騒音が発生することを防止できる。
【0077】
また、昇降中にはドア側整流カバーに設けた接離部材用の開口を開口閉鎖部材によって閉鎖するから、この開口から空気流が侵入して風切り騒音が発生することを防止できる。
【0078】
また、ドア側整流カバーの開口から侵入した騒音を遮音する遮音部材を備えるから、上下一対の乗りかご内の静粛性を高めて乗り心地を向上させることができる。
【0079】
また、ドア側整流カバーの落下物防止装置に臨む部分を、階床側のドア開口寸法より短い寸法に分割するので、階床側のドアを開けてドア側整流カバーを階床上に取り外し、落下物防止装置から落下物を容易に取り除くことができる。
【0080】
また、分割したドア側整流カバーを、階床側のドア開口から操作自在な装着手段によって乗りかご側に着脱自在に装着するので、ダブルデッキエレベータを整備点検する際にドア側整流カバーを着脱する作業を階床側から容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による第1実施形態のダブルデッキエレベータを示す正面図(a)および側面図(b)。
【図2】 本発明による第2実施形態のダブルデッキエレベータの要部を拡大して示す斜視図。
【図3】 本発明による第3実施形態のダブルデッキエレベータの要部を拡大して示す斜視図。
【図4】 本発明による第4実施形態のダブルデッキエレベータの要部を拡大して示す斜視図。
【図5】 本発明による参考例のダブルデッキエレベータを示す正面図(a)および側面図(b)。
【図6】 図5に示したダブルデッキエレベータの作動を説明する要部拡大側面断面図。
【図7】 本発明による第実施形態のダブルデッキエレベータの要部を拡大して示す側面断面図。
【図8】 本発明による第実施形態のダブルデッキエレベータの要部を拡大して示す側面断面図。
【図9】 本発明による第実施形態のダブルデッキエレベータの要部を拡大して示す側面断面図。
【図10】 本発明による第実施形態のダブルデッキエレベータの要部を拡大して示す側面断面図。
【図11】 本発明による第実施形態のダブルデッキエレベータの要部を拡大して示す側面断面図。
【図12】 本発明による第10実施形態のダブルデッキエレベータの要部を拡大して示す側面断面図。
【図13】 本発明による第11実施形態のダブルデッキエレベータを示す正面図。
【図14】 図13に示したダブルデッキエレベータの要部を拡大して示す側面断面図。
【図15】 従来のダブルデッキエレベータを示す側面図。
【符号の説明】
1 昇降路
1a 内壁面
2 吊りロープ
3 かご枠
3a 水平梁
4,5 乗りかご
6,7 ホールドア
8,9 カードア
10,11 ドア駆動装置
12 落下物防止装置
13 可動受け皿
14 上下一対の乗りかご間の空間
20 ドア駆動装置
21 駆動モータ
22 ディスク
23 接続リンク
24 揺動軸
25 ドアリンク
30 整流カバー
31,32 ドア側整流カバー
31a 切り欠き
33,34 側面側整流カバー
35,36 背面側整流カバー
37 薄板
38 蛇腹
39 ブラシ
40 整流カバー
41 上方のドア側整流カバー
41a 傾斜面
41b 隙間封止部材
42 下方のドア側整流カバー
42a 開口
42b 縦壁
50 落下物防止装置
51 可動受け皿(接離部材)
51a 変位端
52 揺動軸
53 駆動モータ
54 固定受け皿
60 スライド閉鎖手段
61 スライド板
62 接続リンク
70 回動閉鎖手段
71 回動軸
72 閉鎖板
80 伸縮閉鎖手段
81,82 係止部
83 蛇腹
90 隙間閉鎖手段
91 板状部材
100 第1実施形態のダブルデッキエレベータ
110 第2実施形態のダブルデッキエレベータ
120 第3実施形態のダブルデッキエレベータ
130 第4実施形態のダブルデッキエレベータ
200 参考例のダブルデッキエレベータ
210 第実施形態のダブルデッキエレベータ
220 第実施形態のダブルデッキエレベータ
230 第実施形態のダブルデッキエレベータ
240 第実施形態のダブルデッキエレベータ
250 第実施形態のダブルデッキエレベータ
255 開口閉鎖手段
300 第10実施形態のダブルデッキエレベータ
301 遮音部材
400 第11実施形態のダブルデッキエレベータ
420 下方のドア側整流カバー
425 蝶ねじ

Claims (12)

  1. 上下一対の乗りかご間の空間をドア側、側面側および背面側でそれぞれ覆って前記空間の周囲を流れる空気流を整流する整流カバーを備え、
    前記空間をドア側から覆うドア側整流カバーは、前記乗りかごのドアを開閉するドア駆動装置よりも昇降路の内壁面に接近して設けられるとともに前記ドア駆動装置と前記乗りかごのドアとを連結するドアリンクを挿通する切り欠きを有していることを特徴とするダブルデッキエレベータ。
  2. 前記切り欠きの周縁と前記ドアリンクとの間の隙間を塞ぐとともに前記ドアリンクに接触すると弾性変形して前記ドアリンクの変位を許容する切欠閉塞部材を有することを特徴とする請求項に記載のダブルデッキエレベータ。
  3. 前記切り欠きの周縁と前記ドアリンクとの間の隙間を塞ぐとともに前記ドアリンクの変位に応じて伸縮する蛇腹状の切欠閉塞部材を有することを特徴とする請求項に記載のダブルデッキエレベータ。
  4. 前記切り欠きの周縁と前記ドアリンクとの間の隙間を塞ぐとともに前記ドアリンクに接触するとその先端が撓んで前記ドアリンクの変位を許容するブラシ状の切欠閉塞部材を有することを特徴とする請求項に記載のダブルデッキエレベータ。
  5. 上下一対の乗りかご間の空間をドア側、側面側および背面側でそれぞれ覆って前記空間の周囲を流れる空気流を整流する整流カバーと、
    上側の前記乗りかごと昇降路のドア側の内壁面との間の隙間から落下する落下物を前記内壁面に対して接離する接離部材によって受け止める、前記空間内に配設された落下物防止装置と、を備え、
    前記空間をドア側から覆うドア側整流カバーは、前記落下物防止装置よりも前記内壁面に接近して設けられるとともに前記接離部材の変位を妨げないように前記接離部材を受け入れる開口を有し
    一端が前記接離部材に接続されるとともに他端が前記ドア側整流カバーにスライド自在に保持された、前記接離部材の変位に連動してスライドし前記ドア側整流カバーと前記接離部材との間の隙間を閉鎖するスライド閉鎖手段を有することを特徴とするダブルデッキエレベータ。
  6. 上下一対の乗りかご間の空間をドア側、側面側および背面側でそれぞれ覆って前記空間の周囲を流れる空気流を整流する整流カバーと、
    上側の前記乗りかごと昇降路のドア側の内壁面との間の隙間から落下する落下物を前記内壁面に対して接離する接離部材によって受け止める、前記空間内に配設された落下物防止装置と、を備え、
    前記空間をドア側から覆うドア側整流カバーは、前記落下物防止装置よりも前記内壁面に接近して設けられるとともに前記接離部材の変位を妨げないように前記接離部材を受け入れる開口を有し
    一端が前記接離部材に接続されるとともに他端が前記ドア側整流カバーに揺動自在に軸支された、前記接離部材の変位に連動して回動し前記ドア側整流カバーと前記接離部材との間の隙間を閉鎖する回動閉鎖手段を有することを特徴とするダブルデッキエレベータ。
  7. 上下一対の乗りかご間の空間をドア側、側面側および背面側でそれぞれ覆って前記空間の周囲を流れる空気流を整流する整流カバーと、
    上側の前記乗りかごと昇降路のドア側の内壁面との間の隙間から落下する落下物を前記内壁面に対して接離する接離部材によって受け止める、前記空間内に配設された落下物防止装置と、を備え、
    前記空間をドア側から覆うドア側整流カバーは、前記落下物防止装置よりも前記内壁面に接近して設けられるとともに前記接離部材の変位を妨げないように前記接離部材を受け入れる開口を有し
    一端が前記接離部材に係止されるとともに他端が前記ドア側整流カバーに係止され、前記接離部材の変位に連動して伸縮し前記ドア側整流カバーと前記接離部材との間の隙間を閉鎖する伸縮閉鎖手段を有することを特徴とするダブルデッキエレベータ。
  8. 上下一対の乗りかご間の空間をドア側、側面側および背面側でそれぞれ覆って前記空間の周囲を流れる空気流を整流する整流カバーと、
    上側の前記乗りかごと昇降路のドア側の内壁面との間の隙間から落下する落下物を前記内壁面に対して接離する接離部材によって受け止める、前記空間内に配設された落下物防止装置と、を備え、
    前記空間をドア側から覆うドア側整流カバーは、前記落下物防止装置よりも前記内壁面に接近して設けられるとともに前記接離部材の変位を妨げないように前記接離部材を受け入れる開口を有し
    一端が前記接離部材に接続されるとともに他端が前記ドア側整流カバーに密着可能に形成され、前記接離部材が前記内壁面から離間する側に変位するときに一体に変位して前記接離部材と前記ドア側整流カバーとの間の隙間を閉鎖する隙間閉鎖部材を有することを特徴とするダブルデッキエレベータ。
  9. 上下一対の乗りかご間の空間をドア側、側面側および背面側でそれぞれ覆って前記空間の周囲を流れる空気流を整流する整流カバーと、
    上側の前記乗りかごと昇降路のドア側の内壁面との間の隙間から落下する落下物を前記内壁面に対して接離する接離部材によって受け止める、前記空間内に配設された落下物防止装置と、を備え、
    前記空間をドア側から覆うドア側整流カバーは、前記落下物防止装置よりも前記内壁面に接近して設けられるとともに前記接離部材の変位を妨げないように前記接離部材を受け入れる開口を有し
    前記接離部材が前記内壁面から離間する側に変位したときに前記ドア側整流カバーの開口を閉鎖する開口閉鎖部材が前記接離部材に取り付けられており、
    かつ前記開口閉鎖部材は、前記開口を閉鎖したときに、その表面が前記ドア側整流カバーの表面と面一となるように形成されていることを特徴とするダブルデッキエレベータ。
  10. 前記ドア側整流カバーの開口から前記空間内に侵入した騒音を遮音する遮音部材を前記空間内に配設したことを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  11. 前記ドア側整流カバーは、前記落下物防止装置に臨む部分が、前記乗りかごが着床する階床側のドアの開口寸法より短い寸法で分割されていることを特徴とする請求項乃至10のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  12. 前記ドア側整流カバーは、前記落下物防止装置に臨む部分が、前記階床側のドアの開口から操作自在な装着手段によって前記乗りかご側に着脱可能に装着されていることを特徴とする請求項11に記載のダブルデッキエレベータ。
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