JP4670921B2 - 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラムに関するものである。
従来の記録装置の一例としてカラーインクジェットプリンタなどのインクジェット方式のプリンタが知られている。かかるインクジェット方式のプリンタは、複数の吐出口(記録素子)が副走査方向に形成されたインクヘッド(記録ヘッド)を有しており、このインクヘッドを主走査方向へ移動させつつ、吐出口から記録媒体に順次インクを吐出する主走査によって、複数行のラスタ(以下、主走査方向の複数のドットにより構成される1の行をラスタと称す)を記録媒体に形成することができる。
インクジェット方式のプリンタは、主走査方向への主走査を行うと、次いで、主走査方向とは、交差(一般には直交)する方向へ記録媒体を移動するなどの方法により副走査を行う。そして、副走査の後は、再び主走査を行い、主走査と副走査とを繰り返し行うことによって記録媒体への記録(印刷)が行われる。
ここで、インクヘッドは、1の吐出口毎に圧電アクチュエータを有している。記録媒体への記録時(ドット形成時)には、圧電アクチュエータに駆動電圧を印加し、該圧電アクチュエータを変形させることにより、対応する吐出口から所定量のインクを吐出させる。
近年、印刷物に対する画像の高解像度化及び印刷速度の高速化の要求に伴い、インクヘッドに形成される吐出口の高密度化及びインクの吐出間隔の短縮化が図られる傾向にある。
しかし、高密度化された吐出口から短い吐出間隔でインクを吐出する場合に、今回の主走査においてインクの吐出が全ての吐出口から行われると、各吐出口への負荷が重くなるため、系が次回の主走査までに応答し切れず、次回の主走査におけるインクの吐出が安定せず、噴射ムラ(例えば、インクの吐出量が正常な量より少なくなったり、吐出されたインク滴の形状が歪んでいたり、等)が生じ、形成されるドットが不均一又は不適正となって印刷結果の画質が劣化するという問題があった。
ところで、特許文献1には、間引きマルチパス印写モードで印写を行う場合に、各走査において印写する画像データを走査回数に関して疑似ランダマイズして画像データを入れ替えて印写することによって、画像ノイズの発生を低減させ、画像品質の向上を図るインクジェット装置が記載されている。
特開2000−218777号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるインクジェット装置は、疑似ランダマイズの結果、1回の主走査におけるインクの吐出が全ての吐出口から行われる場合も当然含まれており、上述した噴射ムラに対する対策としては十分でないという問題点があった。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、短い吐出間隔(噴射サイクル)であっても、各回の主走査においてインクを安定に吐出させることを可能にする画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラムを提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の画像処理装置は、複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上の前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成するものであって、前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドットの形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドットの形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定手段であって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、少なくとも1つの前記記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、残りの前記記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定手段と、前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定手段により設定された処理画素に対し、前記複数の隣接する画素行に対する各パターンによって示される前記処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成手段とを備えている。
請求項記載の画像処理装置は、複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上の前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成するものであって、前記記録装置の記録ヘッドにおける前記副走査方向に並ぶ複数の記録素子は、各々、ドットを形成するための流体の流路に接続されて前記記録素子へ前記流体が供給されるように構成されており、前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドットの形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドットの形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定手段であって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、隣接する前記流体の流路の一方に接続される記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、前記隣接する流体の流路の他方に接続される記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定手段と、前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定手段により設定された処理画素に対し、前記複数の隣接する画素行に対する各パターンによって示される前記処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成手段とを備えている
請求項記載の画像処理装置は、複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上の前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成するものであって、前記記録装置の記録ヘッドにおける前記副走査方向に並ぶ複数の記録素子は、各々、電圧供給経路に接続されて駆動電圧が供給されるように構成されており、前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドットの形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドットの形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定手段であって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、同一の電圧供給経路に接続される記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、前記同一の電圧供給経路に接続される残りの記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定手段と、前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定手段により設定された処理画素に対し、前記複数の隣接する画素行に対する各パターンによって示される前記処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成手段とを備えている
請求項記載の画像処理装置は、請求項からのいずれかに記載の画像処理装置において、前記処理画素設定手段は、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、約50%の画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を奇数列の画素とするパターンに設定すると共に、残りの画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を偶数列の画素とするパターンに設定する。
請求項5記載の画像処理装置は、複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上の前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成するものであって、前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドットの形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドットの形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定手段であって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、少なくとも1つの前記記録素子に対応する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、残りの前記記録素子に対応する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定手段と、前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定手段により設定された処理画素に対し、該処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成手段とを備え、前記処理画素設定手段は、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、約50%の画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を奇数列の画素とするパターンに設定すると共に、残りの画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を偶数列の画素とするパターンに設定する。
請求項6記載の画像処理装置は、複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上の前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成するものであって、前記記録装置の記録ヘッドにおける前記副走査方向に並ぶ複数の記録素子は、各々、ドットを形成するための流体の流路に接続されて前記記録素子へ前記流体が供給されるように構成されており、前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドットの形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドットの形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定手段であって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、隣接する前記流体の流路の一方に接続される記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、前記隣接する流体の流路の他方に接続される記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定手段と、前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定手段により設定された処理画素に対し、該処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成手段とを備え、前記処理画素設定手段は、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、約50%の画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を奇数列の画素とするパターンに設定すると共に、残りの画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を偶数列の画素とするパターンに設定する。
請求項7記載の画像処理装置は、複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上の前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成するものであって、前記記録装置の記録ヘッドにおける前記副走査方向に並ぶ複数の記録素子は、各々、電圧供給経路に接続されて駆動電圧が供給されるように構成されており、前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドットの形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドットの形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定手段であって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、同一の電圧供給経路に接続される記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、前記同一の電圧供給経路に接続される残りの記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定手段と、前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定手段により設定された処理画素に対し、該処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成手段とを備え、前記処理画素設定手段は、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、約50%の画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を奇数列の画素とするパターンに設定すると共に、残りの画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を偶数列の画素とするパターンに設定する。
請求項記載の画像処理装置は、請求項4から7のいずれかに記載の画像処理装置において、前記処理画素設定手段は、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、1つおきの画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を奇数列の画素とするパターンに設定すると共に、残りの画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を偶数列の画素とするパターンに設定する。
請求項記載の画像処理装置は、請求項1記載の画像処理装置において、前記処理画素設定手段は、ブルーノイズ特性を持ち、かつ、同時に駆動される記録素子が制限されるノイズマスクを構成する各画素を、前記誤差拡散処理を施す処理画素として設定する。
請求項10記載の画像処理方法は、複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上に前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が、前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成する方法であって、前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドット形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドット形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定ステップであって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、少なくとも1つの前記記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、残りの前記記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定ステップと、前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定ステップにより設定された処理画素に対し、前記複数の隣接する画素行に対する各パターンによって示される前記処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成ステップとを含む。
請求項11記載の画像処理プログラムは、複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上に前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が、前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成する画像処理装置を機能させるためのプログラムであって、前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドット形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドット形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定ステップであって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、少なくとも1つの前記記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、残りの前記記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定ステップと、前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定ステップにより設定された処理画素に対し、前記複数の隣接する画素行に対する各パターンによって示される前記処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成ステップとを含む。
請求項1,2,3,5,6,7記載の画像処理装置によれば、記録装置の記録ヘッドの副走査方向に並ぶ記録素子の間隔に基づいて、入力画像データの各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドットの形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドットの形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素が処理画素設定手段によって設定され、そのように設定された処理画素に対し、ドットデータ生成手段により、該処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用した誤差拡散処理を施してドットデータが生成される。
よって、記録ヘッドにおける副走査方向に並ぶ記録素子が、各列へのドット形成時に全負荷となる(全て駆動される)状態を回避することができるので、記録媒体へのドットの形成時における1回の主走査(即ち、1回の記録ヘッドの搬送)における記録ヘッドの負荷を軽減することができると共に、各回の主走査における負荷の変動も抑制することができる。
そのため、高密度化された記録素子の駆動間隔を短くした場合であっても、各回の主走査における記録素子の状態を安定に保つことができる。その結果、不均一又は不適正なドットの形成を防止することができ、記録媒体に記録される画像の画質劣化を防止できるので、高画質な画像を高速に記録媒体に記録させることができるという効果がある。
なお、特許請求の範囲において、「複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている」とは、直線状に並ぶ記録素子だけでなく、副走査方向に千鳥状に並ぶ記録素子など、複数の線上に分割されている記録素子も含むことを意図している。
また、請求項1,5記載の画像処理装置によれば、入力画像データにおける、記録装置の記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、少なくとも1つの記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対して誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンが、処理画素設定手段によって所定のパターンに設定される。その一方で、残りの記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対する設定パターンが、処理画素設定手段によって所定のパターンと異なるパターンに設定される。
よって、記録ヘッドにおける副走査方向に並ぶ記録素子が、各列へのドット形成時に全負荷となる(全て駆動される)状態を回避することができ、その結果として、不均一又は不適正なドットの形成を防止することができるので、高画質な画像を記録媒体に記録させることができるという効果がある。
また、請求項2,6記載の画像処理装置によれば、力画像データにおける、記録装置の記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、隣接する流体流路の一方に接続される記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対して誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンが、処理画素設定手段によって所定のパターンに設定される共に、隣接する流体流路の他方に接続される記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対する設定パターンが、処理画素設定手段によって所定のパターンと異なるパターンに設定される。
よって、記録ヘッドに形成される記録素子のうち、流体流路が互いに隣接する記録素子が各列へのドット形成時に全負荷となる(全て駆動される)状態を回避することができるので、隣接する流体流路に接続される記録素子の挙動がドット形成に伴い干渉し合うこと(即ち、クロストークの発生)を抑制することができる。そのため、記録素子の駆動間隔を短くした場合であっても、ドット形成時における記録素子の状態の安定性がより好適に保持される。その結果、不均一又は不適正なドットの形成をより好適に防止することができるという効果がある。
また、請求項3,7記載の画像処理装置によれば、力画像データにおける、記録装置の記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、同一の電圧供給経路に接続される記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対して誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンが、処理画素設定手段によって所定のパターンに設定される。その一方で、同一の電圧供給経路に接続される残りの記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対する設定パターンが、処理画素設定手段によって所定のパターンと異なるパターンに設定される。
よって、同一の電圧供給経路に接続される記録素子が各列へのドット形成時に全負荷となる(全て駆動される)状態を回避することができるので、同一の電圧供給経路に接続される記録素子の挙動がドット形成に伴い干渉し合うこと(即ち、クロストークの発生)を抑制することができる。そのため、記録素子の駆動間隔を短くした場合であっても、ドット形成時における記録素子の状態の安定性がより好適に保持される。その結果、不均一又は不適正なドットの形成をより好適に防止することができるという効果がある。
請求項記載の画像処理装置によれば、請求項からのいずれかに記載の画像処理装置の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。あるいは、請求項5,6,7記載の画像処理装置によれば、次の効果を奏する。入力画像データにおける、記録装置の記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、約50%の画素行に対し、誤差拡散処理を施す処理画素が、処理画素設定手段によって奇数列の画素に設定される。その一方で、残りの画素行に対し、処理画素設定手段によって、誤差拡散処理を施す処理画素が偶数列の画素に設定される。
よって、各回の主走査(記録ヘッドの搬送)において、記録装置の記録ヘッドに形成された複数の記録素子のうち、各列にドットを形成する記録素子は、最大でも約50%とされる。よって、各回の主走査における負荷の変動が抑制され、記録素子の駆動間隔を短くした場合であっても、各回の主走査における記録素子の状態の安定性がより好適に保持され、不均一又は不適正なドットの形成をより好適に防止することができるという効果がある。
請求項記載の画像処理装置によれば、請求項4から7のいずれかに記載の画像処理装置の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。入力画像データにおける、記録装置の記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、1つおきの画素行に対し、誤差拡散処理を施す処理画素が、処理画素設定手段によって奇数列の画素に設定される。その一方で、残りの画素行に対し、処理画素設定手段によって、誤差拡散処理を施す処理画素が偶数列の画素に設定される。
よって、各回の主走査(記録ヘッドの搬送)において、記録装置の記録ヘッドに形成された複数の記録素子のうち、奇数列にドットを形成可能な記録素子と偶数列にドットを形成可能な記録素子とが交互に位置することになるので、ドット形成に伴い隣接する記録素子の同時駆動されることを抑制できる。よって、構造的な干渉を抑制することができ、記録素子の駆動の安定性をより好適に保持できるので、不均一又は不適正なドットの形成をより好適に防止することができるという効果がある。
請求項記載の画像処理装置によれば、請求項1記載の画像処理装置の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。処理画素設定手段により、誤差拡散処理を施す処理画素として、ブルーノイズ特性を持ち、かつ、同時に駆動される記録素子が制限されるノイズマスクを構成する各画素が設定されるので、粒状感が低減された画像を記録媒体に記録させることができるという効果がある。
請求項10記載の画像処理方法によれば、請求項1記載の画像処理装置と同様の効果を奏することができる。
請求項11記載の画像処理プログラムによれば、請求項1記載の画像処理装置と同様の効果を奏することができる。
以下、本発明の好ましい画像形成装置である第1実施形態における記録装置としてのプリンタ1について、添付図面を参照して説明する。図1は、プリンタ1の電気回路構成の概略を示すブロック図である。プリンタ1は、複数色のインクを記録媒体に吐出することによりカラー画像を形成するインクジェット方式のものである。
プリンタ1を制御するための制御装置は、画像処理装置としての本体側制御基板12と、キャリッジ基板13とを含んで構成される。なお、詳細は後述するが、記録制御装置としての本体側制御基板12は、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口が、各列へのドット形成時に全負荷となる(全て駆動される)状態を回避するように制御を行うように構成されており、かかる制御によって、本実施形態のプリンタ1は、高画質な画像を高速に記録媒体に記録することが可能とされている。
本体側制御基板12には、CPU2と、そのCPU2により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM3と、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM4と、フラッシュメモリ5と、イメージメモリ7と、ゲートアレイ(G/A)6等が搭載されている。
演算装置であるCPU2は、ROM3に予め記憶された制御プログラムに従い、入力された画像データを処理してイメージメモリ7に記憶したり、印字タイミング信号等を生成し、各信号を後述するゲートアレイ6へ転送する。
また、CPU2には、ユーザが印刷の指示などを行うための操作パネル45、前述したインクヘッド109を搭載したキャリッジ64を副走査方向と交差(直交)する方向である主走査方向へ動作させるキャリッジモータ(CRモータ)16を、駆動するためのCRモータ駆動回路39、記録用紙(記録媒体)を副走査方向へ搬送する搬送ローラ101を駆動するための搬送モータ(LFモータ)40を動作させるためのLFモータ駆動回路41、ペーパセンサ106、リニアエンコーダ43、ロータリエンコーダ46が接続され、接続された各デバイスはこのCPU2により制御される。
ペーパセンサ106は、記録用紙の有無を検出するセンサである。リニアエンコーダ43は、キャリッジ64の移動量を検出するものであり、このリニアエンコーダ43により検出される移動量に応じてキャリッジ64の主走査方向の往復移動が制御される。ロータリエンコーダ46は、搬送ローラ101の回転量を検出するものであり、このロータリエンコーダ46により検出された回転量に応じて搬送ローラ101が制御される。
ROM3には、記録用紙へ画像を印刷する印刷処理を実行する印刷制御プログラム3aや、入力された画像データ(入力画像データ)に対して後述する画像処理(図2参照)を実行する画像処理プログラムとしての誤差拡散プログラム3bなどが格納されている。
詳細は後述するが、この誤差拡散プログラム3bは、入力画像データに対して誤差拡散処理を施した結果、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口が、各列へのドット形成時(インク吐出時)に全負荷となる状態を回避させることができる画像処理プログラムとして構成されている。
RAM4には、画素毎に設定されるバッファであり、周辺画素から分配される2値化誤差を蓄積して記憶する誤差バッファ4aを有している。フラッシュメモリ5には、記録用紙を正確に搬送したり、ヘッドを正確に走査するための補正値などが、製品出荷前の試験により求められ格納される。なお、上述したCPU2と、ROM3、RAM4、フラッシュメモリ5及びゲートアレイ6とは、バスライン47を介して接続されている。
ゲートアレイ6は、CPU2から転送されるタイミング信号と、イメージメモリ7に記憶されている画像データとに基づいて、その画像データを記録用紙に記録するための記録データ(駆動信号)と、その記録データと同期する転送クロック等の信号をキャリッジ基板13へ転送する。また、ゲートアレイ6は、パーソナルコンピュータやデジタルカメラなどからUSBなどのインターフェース(I/F)44を介して転送される画像データをイメージメモリ7に記憶させる。
キャリッジ基板13は、インクヘッド109に形成された吐出口の圧電アクチュエータに駆動電圧を印加するものである。このキャリッジ基板13は、各吐出口の圧電アクチュエータに駆動電圧を供給するヘッドドライバ(駆動回路)13aを有している。
ヘッドドライバ13aは、本体側制御基板12に実装されたG/A36を介して制御され、必要に応じた駆動電圧を、インクヘッド109に形成された複数個の吐出口の各圧電アクチュエータに印加するものである。これにより、インクがインクヘッド109から所定量だけ吐出される。なお、ヘッドドライバ13aと、インクヘッド109に形成された各吐出口の圧電アクチュエータとは、厚さ50〜150μmのポリイミドフィルムに銅箔配線パターンを形成したフレキシブル配線板19により接続されている。
また、記録ヘッドとしてのインクヘッド109は、その下面(即ち、記録用紙に対向する側の面)に記録素子としての吐出口が、各色のインク(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブルー、ブラックなど)毎に、所定のピッチ(例えば、150dpi)で記録用紙の搬送方向(副走査方向)に列設されている。なお、各色のインクにそれぞれ対応する吐出口の列は、直線配列であっても、複数の線上に分割された配列(例えば、千鳥配列など)であってもよい。また、各色のインクにそれぞれ対応する吐出口の列数は、1列であっても複数列であっても、各色に対する必要に応じて適宜設定することができる。
このインクヘッド109は、図示されないキャリッジに搭載されて、記録用紙における搬送方向とは垂直な方向(主走査方向)に往復移動する。また、インクヘッド109の各吐出口には、各色のインクを貯留する各インクカートリッジ(図示せず)が図示されないインク流路を介して接続されており、各インクカートリッジからインクが供給される。
次に、図2を参照して、ROM3に格納される誤差拡散プログラム3bに基づいてCPU2により実行される画像処理について説明する。図2は、誤差拡散プログラム3bに基づいて実行される画像処理を示すフローチャートである。なお、この画像処理は、印刷の解像度(以下「印刷解像度」と称する)が、副走査方向に並ぶ吐出口のピッチ(間隔)であるヘッド解像度の4倍(例えば、ヘッド解像度150dpiであれば、600dpiの印刷解像度)である場合に対する処理である。
図2に示す画像処理は、所望の入力画像データに対する印刷指示がなされた場合に起動し、まず、入力画像データにおけるラスタ番号(行)を指定する変数nを0とし(S1)、nの値に応じた処理ラスタ情報(指定されたラスタを構成する各列の画素の画素濃度情報)を取得する(S2)。
S2の処理後、nを8で除した余りであるf1の値を算出し(S3)、算出されたf1の値に応じた処理画素設定情報(図3参照)を設定し、それによって、nの値に応じた1ラスタに対し、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する(S4)。f1の値は、0から7までのいずれかであるので、本実施形態では、各ラスタに対する処理画素が8ラスタを1周期とする変更パターンで順次切り替えられることになる。
S4の処理後、nを4で除した余りであるf2の値を算出し(S5)、算出されたf2の値に応じたマトリクス設定情報(図4参照)を設定し、それによって、nの値に応じた1ラスタに対し、誤差拡散処理に適用する重み付けマトリクスを設定する(S6)。f2の値は、0から3までのいずれかであるので、本実施形態では、各ラスタに対して適用する重み付けマトリクスが4ラスタを1周期とする変更パターンで順次切り替えられる。
次いで、S4の処理により設定された処理画素の各々に対し、S6の処理により設定された重み付けマトリクスを適用して周知の誤差拡散処理を施し、ドットデータの生成を行う(S7)。
より具体的には、S4の処理により設定された処理画素における1の画素を注目画素とし、その注目画素に対応する周辺画素の2値化誤差和(重み付け誤差和)Eを誤差バッファ4aから読み出し、読み出した周辺画素の2値化誤差和Eを注目画素の画素濃度Iに加算して補正濃度I’を算出する。
そして、算出された補正濃度I’に基づき、注目画素に対してドットを形成するか否かを設定する。即ち、算出された補正濃度I’が所定の閾値(例えば、128)以上であれば、出力信号の値Dを、ドット形成を示す値(例えば、255)し、その一方で、算出された補正濃度I’が所定の閾値(例えば、128)より小さければ、出力信号の値D(ドットデータ)を、ドットを形成しないことを示す値(例えば、0)とし、RAM4に設けられた図示されないバッファに格納する。
次いで、注目画素で発生した二値化誤差eを、補正濃度I’から出力信号の値Dを差し引くことによって算出し(e=I’−D)、算出された注目画素の二値化誤差eをS6の処理により設定された重み付けマトリクスを用いて周辺画素に分配し、各周辺画素に分配された各値を、誤差バッファ4aにおける対応する画素のバッファに格納されている値に加算する。
その後、注目画素を、S4の処理により設定された処理画素における処理方向に次の画素に移動し、nの値に応じた1ラスタにおける全処理画素(S4の処理により設定された処理画素の全て)に対し、誤差拡散処理を施していく。なお、本実施形態では、奇数ラスタにおける列方向の処理方向はフォワード方向(列番号の増加方向)であり、偶数ラスタの列方向の処理方向はリバース方向(列番号の減少方向)であるように構成されている。
S7の処理後、即ち、nの値に応じた1ラスタにおける全処理画素に対して誤差拡散処理が施された後、ラスタを示す変数nがページの最終ラスタであるか否かを確認し(S8)、ページの最後のラスタでない場合には(S8:No)、変数nを1加算し(S8)、次のラスタについてのS2〜S7の処理を行うためにS2の処理に戻る。
一方、S8の処理により確認した結果、ページの最後のラスタであった場合には(S8:Yes)、1のページに含まれるラスタの処理を全て終了したことになるので、S7の処理(誤差拡散処理)により得られたドットデータをイメージメモリ7に記憶し、処理を終了する。なお、上述した画像処理(図2)は、記録用紙1枚(1ページ)についての処理であるので、複数枚の記録用紙に印刷を行う場合は、印刷すべきページの枚数分だけ、この処理が実行される。
ここで、図3を参照して、上述した画像処理(図2参照)の中のS4において設定される処理画素について説明する。図3は、f1の値と処理画素設定情報との関係を示す模式図である。図3に示す内容は、誤差拡散プログラム3bの一部として記述されている。なお、図3に示す内容は、テーブルとしてROM3に記憶されていてもよい。
図3に示すように、f1の値が0(即ち、n=0,8,…,8t;tは、0以上の整数)であるラスタに対しては、処理画素を奇数列画素とするAが処理画素設定情報として対応付けられており、f1の値が1(即ち、n=1,9,…,8t+1;tは、0以上の整数)であるラスタに対しては、処理画素を偶数列画素とするBが処理画素設定情報として対応付けられている。
また、f1の値が2(即ち、n=2,10,…,8t+2;tは、0以上の整数)であるラスタに対しては、処理画素を奇数列画素とするAが処理画素設定情報として対応付けられており、f1の値が3(即ち、n=3,11,…,8t+3;tは、0以上の整数)であるラスタに対しては、処理画素を偶数列画素とするBが処理画素設定情報として対応付けられている。
従って、S4の処理により、f1=0からf1=3までの4ラスタに対しては、処理画素が、副走査方向(即ち、行方向)に千鳥状に配置される。
図3に示すように、f1の値が4(即ち、n=4,12,…,8t+4;tは、0以上の整数)であるラスタに対しては、処理画素を偶数列画素とするBが処理画素設定情報として対応付けられており、f1の値が5(即ち、n=5,13,…,8t+5;tは、0以上の整数)であるラスタに対しては、処理画素を奇数列画素とするAが処理画素設定情報として対応付けられている。
また、f1の値が6(即ち、n=6,14,…,8t+6;tは、0以上の整数)であるラスタに対しては、処理画素を偶数列画素とするBが処理画素設定情報として対応付けられており、f1の値が7(即ち、n=7,15,…,8t+7;tは、0以上の整数)であるラスタに対しては、処理画素を奇数列画素とするAが処理画素設定情報として対応付けられている。
従って、S4の処理により、f1=4からf1=7までの4ラスタに対しては、f1=0からf1=3までの4ラスタの各々を反転させた処理画素が、副走査方向(即ち、行方向)に千鳥状に配置される。
換言すれば、S4において、f1の値に対し、図3に示す通りに処理画素設定情報を設定することにより、奇数列画素が処理画素に設定されるラスタと、奇数列画素が処理画素に設定されるラスタとが、印刷解像度のヘッド解像度(即ち、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口の間隔)に相当する4ラスタ毎に切り替えられることになる。
次に、図4を参照して、上述した画像処理(図2参照)の中のS6において設定される重み付けマトリクスについて説明する。図4(a)は、f2の値と重み付けマトリクス設定情報との関係を示す模式図であり、図4(b)は、マトリクス設定情報F1に対応する重み付けマトリクスの内容を示す模式図であり、図4(c)は、マトリクス設定情報R1に対応する重み付けマトリクスの内容を示す模式図であり、図4(d)は、マトリクス設定情報F2に対応する重み付けマトリクスの内容を示す模式図であり、図4(e)は、マトリクス設定情報R2に対応する重み付けマトリクスの内容を示す模式図である。図4(a)及び/又は図4(b)〜(e)に示す内容は、誤差拡散プログラム3bの一部として記述されている。なお、図4(a)及び/又は図4(b)〜(e)に示す内容は、テーブルとしてROM3に記憶されていてもよい。
図4(a)に示すように、f2の値が0であるラスタ(即ち、n=0,4,8,…,4s;sは、0以上の整数)に対しては、マトリクス設定情報F1に対応する3行×9列の重み付けマトリクス(図4(b)参照)が適用される。
ここで、f2の値が0であるラスタは奇数ラスタであるので、誤差拡散の処理方向はフォワード方向(矢印F方向)である。また、図4(b)に示す重み付けマトリクスの重み値の配置は、S4の処理により設定された処理画素の並び及び処理方向(即ち、フォワード方向)に応じた配置である。
よって、図4(b)に示す重み付けマトリクスにおいて、「*」により表す注目画素(x,y)を含むx行では、注目画素(x,y)から処理方向(矢印F方向)とは反対方向に重み値が割り当てられている。具体的には、図4(b)に示すように、注目画素(x,y)から処理方向とは反対方向に1つおきの列となる2つの画素(x,y−2)及び(x,y−4)に対し、それぞれ、重み値として、「2」及び「1」が割り当てられている。
注目画素(x,y)を含む行に隣接する(x−1)行では、注目画素(x,y)と同じ列の画素(x−1,y)を含む1列おきの画素に重み値が割り当てられている。具体的には、図4(b)に示すように、画素(x−1,y−4)、画素(x−1,y−2)、画素(x−1,y)、画素(x−1,y+2)、及び、画素(x−1,y+4)に対して、それぞれ、「1」、「2」、「4」、「3」、及び「0」が割り当てられている。
(x−2)行では、注目画素(x,y)を含むx行及び(x−1)行とは異なる1列おきの画素に対して、重み値が割り当てられる。具体的には、図4(b)に示すように、画素(x−2,y−3)、画素(x−2,y−1)、画素(x−2,y+1)、及び画素(x−2,y+3)に対して、それぞれ、「1」、「1」、「1」、及び「0」が割り当てられている。
また、図4(a)に示すように、f2の値が1であるラスタ(即ち、n=1,5,9,…,4s+1;sは、0以上の整数)に対しては、マトリクス設定情報R1に対応する3行×9列の重み付けマトリクス(図4(c)参照)が適用される。
ここで、f2の値が1であるラスタは偶数ラスタであるので、誤差拡散の処理方向はリバース方向(矢印R方向)である。また、図4(c)に示す重み付けマトリクスの重み値の配置は、S4の処理により設定された処理画素の並び及び処理方向(即ち、リバース方向)に応じた配置である。
よって、図4(c)に示す重み付けマトリクスにおいて、「*」により表す注目画素(x,y)を含むx行では、注目画素(x,y)から処理方向(矢印R方向)とは反対方向に重み値が割り当てられている。具体的には、図4(c)に示すように、注目画素(x,y)から処理方向とは反対方向に1つおきの列となる2つの画素(x,y+2)及び(x,y+4)に対し、それぞれ、重み値として、「2」及び「1」が割り当てられている。
注目画素(x,y)を含む行に隣接する(x−1)行では、注目画素(x,y)を含むx行とは異なる1列おきの画素に対して、重み値が割り当てられる。具体的には、図4(c)に示すように、画素(x−1,y+3)、画素(x−1,y+1)、画素(x−1,y−1)、及び画素(x−1,y−3)に対して、それぞれ、「1」、「4」、「4」、及び「1」が割り当てられている。
(x−2)行では、注目画素(x,y)を含むx行とは異なる1列おきの画素に対して、重み値が割り当てられる。具体的には、図4(c)に示すように、画素(x−2,y+3)、画素(x−2,y+1)、画素(x−2,y−1)、及び画素(x−2,y−3)に対して、それぞれ、「1」、「1」、「1」、及び「0」が割り当てられている。
また、図4(a)に示すように、f2の値が2であるラスタ(即ち、n=2,6,10,…,4s+2;sは、0以上の整数)に対しては、マトリクス設定情報F2に対応する3行×9列の重み付けマトリクス(図4(d)参照)が適用される。
ここで、f2の値が2であるラスタは奇数ラスタであるので、誤差拡散の処理方向はフォワード方向(矢印F方向)である。また、図4(d)に示す重み付けマトリクスの重み値の配置は、S4の処理により設定された処理画素の並び及び処理方向(即ち、フォワード方向)に応じた配置である。
よって、図4(d)に示す重み付けマトリクスにおいて、「*」により表す注目画素(x,y)を含むx行では、注目画素(x,y)から処理方向(矢印F方向)とは反対方向に重み値が割り当てられている。具体的には、図4(d)に示すように、注目画素(x,y)から処理方向とは反対方向に1つおきの列となる2つの画素(x,y−2)及び(x,y−4)に対し、それぞれ、重み値として、「2」及び「1」が割り当てられている。
注目画素(x,y)を含む行に隣接する(x−1)行では、注目画素(x,y)を含むx行とは異なる1列おきの画素に対して、重み値が割り当てられる。具体的には、図4(d)に示すように、画素(x−1,y−3)、画素(x−1,y−1)、画素(x−1,y+1)、及び画素(x−1,y+3)に対して、それぞれ、「1」、「4」、「4」、及び「1」が割り当てられている。
(x−2)行では、注目画素(x,y)と同じ列の画素(x−2,y)を含む1列おきの画素に重み値が割り当てられている。具体的には、図4(d)に示すように、画素(x−2,y−4)、画素(x−2,y−2)、画素(x−2,y)、画素(x−2,y+2)、及び、画素(x−2,y+4)に対して、それぞれ、「0」、「1」、「1」、「1」、及び「0」が割り当てられている。
また、図4(a)に示すように、f2の値が3であるラスタ(即ち、n=3,7,11,…,4s+3;sは、0以上の整数)に対しては、マトリクス設定情報R2に対応する3行×9列の重み付けマトリクス(図4(e)参照)が適用される。
ここで、f2の値が3であるラスタは偶数ラスタであるので、誤差拡散の処理方向はリバース方向(矢印R方向)である。また、図4(e)に示す重み付けマトリクスの重み値の配置は、S4の処理により設定された処理画素の並び及び処理方向(即ち、リバース方向)に応じた配置である。
よって、図4(e)に示す重み付けマトリクスにおいて、「*」により表す注目画素(x,y)を含むx行では、注目画素(x,y)から処理方向(矢印R方向)とは反対方向に重み値が割り当てられている。
具体的には、図4(e)に示すように、注目画素(x,y)から処理方向とは反対方向に1つおきの列となる2つの画素(x,y+2)及び(x,y+4)に対し、それぞれ、重み値として、「2」及び「1」が割り当てられている。
注目画素(x,y)を含む行に隣接する(x−1)行では、注目画素(x,y)を含むx行とは異なる1列おきの画素に対して、重み値が割り当てられる。具体的には、図4(e)に示すように、画素(x−1,y+3)、画素(x−1,y+1)、画素(x−1,y−1)、及び画素(x−1,y−3)に対して、それぞれ、「1」、「4」、「4」、及び「1」が割り当てられている。
(x−2)行では、注目画素(x,y)と同じ列の画素(x−2,y)を含む1列おきの画素に重み値が割り当てられている。具体的には、図4(e)に示すように、画素(x−2,y+4)、画素(x−2,y+2)、画素(x−2,y)、画素(x−2,y−2)、及び、画素(x−2,y−4)に対して、それぞれ、「0」、「1」、「1」、「1」、及び「0」が割り当てられている。
各ラスタに対して、f1の値に応じた処理画素を設定した上で、f2の値に応じた重み付けマトリクス(即ち、設定された処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクス)を適用することにより、図5に示すように、ドットデータ(出力画像データ)におけるドットの形成位置を制御することができる。
ここで、図5(a)は、16行×16列の画素領域に対して本実施形態の画像処理(図2参照)を施した結果として、該画素領域内にてドット形成が可能とされた画素を示す模式図であり、図5(b)は、図5(a)に示したドット形成が可能とされた画素のうち、約50%濃度で(即ち、16行×16列の画素領域内にてドット形成が可能とされた128個の画素のうち、約半分である65個の画素に)ドットパターンが形成された場合を示す模式図である。なお、図5(b)では、ドットが形成される65個の画素を黒丸で表している。
ドットデータは、主走査方向において等間隔に分割された各位置である列(カラム)と、副走査方向において等間隔に分割された各位置である行(ラスタ)との格子上の位置にドットを形成するか否かを示すデータである。なお、このドットデータにおける列については、記録用紙の左端から順に第1列、第2列、…と番号(カラム番号)を付す。同様に、行についても、記録用紙の先頭から順に第1行、第2行、…と番号(ラスタ番号)を付す。また、図5(a)及び(b)において、各行と各列との格子点を四角により表しており、本実施形態の画像処理(図2参照)によってドット形成が可能とされた画素に濃色のハッチングを施している。
図5(a)に示すように、ドット形成が可能とされる画素が、16行×16列である256個の画素全体の半分(即ち、128個の画素)に間引かれて配置される。これは、上述した通り、本実施形態の画像処理(図2参照)において、1のラスタ毎に、処理画素を1つおきの列(奇数列又は偶数列)に設定し、設定した処理画素の並びに応じた重み付けマトリクスを適用したことに起因する。
ここで、図5(a)に示される間引かれたドット形成可能な画素の配置は、4ラスタを1つの単位として、ドット形成可能な画素が、隣接するラスタ毎に、偶数列から奇数列、又は、奇数列から偶数列に反転して副走査方向に千鳥状(即ち、副走査方向に互いにずれた状態)である。また、例えば、4ラスタ目と5ラスタ目との関係において完全な千鳥配置からは崩れるものの、全体として、副走査方向にほぼ千鳥状とされる。
このような千鳥状に配置されるドットは、予定とする搬送量より大きく搬送された場合に生じる筋状の空白(バンディング)が一直線とならない。よって、バンディングを目立たなくすることができるので、記録用紙に記録される画像の画質劣化を防止することができる。
また、図5(a)に示すように、本実施形態の画像処理(図2参照)によれば、印刷解像度のヘッド解像度(即ち、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口の間隔)に相当する4ラスタ周期で、ドット形成可能な画素が、偶数列から奇数列、又は、奇数列から偶数列に反転したパターンが得られる。よって、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ各吐出口は、交互に、奇数列にドットを形成可能な吐出口又は偶数列にドットを形成可能な吐出口に振り分けられる。
なお、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口と、それらの吐出口によるドット形成が可能な位置との関係に対する理解を容易にする目的で、図5(a)では、副走査方向に並ぶ吐出口P1〜P4を有するインクヘッド109を合わせて図示している。上述した通り、インクヘッド109には、各色のインク毎にそれぞれ複数個(例えば、100個)の吐出口が列設されているが、本実施形態では、発明の理解を容易にする目的で、インクヘッド109における1列の吐出口のみに着目すると共に、インクヘッド109に形成される吐出口の数を4として説明を行う。そのため、図5(a)に示したインクヘッド109では、1列の吐出口P1〜P4のみを図示している。
図6は、16行×16列の画素領域に対して本実施形態の画像処理(図2参照)を施した結果として、該画素領域内にてドット形成が可能とされた画素(即ち、図5(a)において濃色のハッチングが施された画素)に対し、各回の主走査(パス)において吐出口P1〜P4によって記録用紙に形成(記録)されるドットの位置を示す模式図である。なお、理解を容易にする目的で、100%濃度のドットパターンを形成する場合について説明する。
なお、図6では、ドットが形成される位置に濃色のハッチングを施している。また、図6において、濃色のハッチングが施された領域(ドットの位置)の内部に表記される数字は、そのドットが形成される主走査の回数を表している。
図6(a)は、1回目の主走査(1パス目)におけるドットの形成位置であり、図6(b)は、2回目の主走査(2パス目)におけるドットの形成位置であり、図6(c)は、3回目の主走査(3パス目)におけるドットの形成位置であり、図6(d)は、4回目の主走査(4パス目)におけるドットの形成位置である。
図6(a)に示すように、第1番目の吐出口(吐出口P1)及び第3番目の吐出口(吐出口P3)は、1回目の主走査に対し、それぞれ、n=0のラスタ及びn=8のラスタの奇数列に、1列おきにドットを形成する。一方、第2番目の吐出口(吐出口P2)及び第4番目の吐出口(吐出口P4)は、同じく1回目の主走査に対し、それぞれ、n=4のラスタ及びn=12のラスタの偶数列に、1列おきにドットを形成する。
図6(b)に示すように、吐出口P1及び吐出口P3は、1回目の主走査後に記録用紙を副走査方向Y(図6(a)参照)に移動させて行われる2回目の主走査に対し、それぞれ、n=1のラスタ及びn=9のラスタの偶数列に、1列おきにドットを形成する。一方、吐出口P2及び吐出口P4は、同じく2回目の主走査に対し、それぞれ、n=5のラスタ及びn=13のラスタの奇数列に、1列おきにドットを形成する。
図6(c)に示すように、吐出口P1及び吐出口P3は、2回目の主走査後に記録用紙を副走査方向Yに移動させて行われる3回目の主走査に対し、それぞれ、n=2のラスタ及びn=10のラスタの奇数列に、1列おきにドットを形成する。一方、吐出口P2及び吐出口P4は、同じく3回目の主走査に対し、それぞれ、n=6のラスタ及びn=14のラスタの偶数列に、1列おきにドットを形成する。
図6(d)に示すように、吐出口P1及び吐出口P3は、3回目の主走査後に記録用紙を副走査方向Yに移動させて行われる4回目の主走査に対し、それぞれ、n=3のラスタ及びn=11のラスタの偶数列に、1列おきにドットを形成する。一方、吐出口P2及び吐出口P4は、同じく4回目の主走査に対し、それぞれ、n=7のラスタ及びn=15のラスタの奇数列に、1列おきにドットを形成する。
このように、各回の主走査(その時点を基準とすれば、「今回の主走査」ともいう)において、100%濃度のドットパターンを形成する場合であっても、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口のうち、半分(50%)のみが各列のドット形成に対して使用される。即ち、本実施形態によれば、100%濃度のドットパターンを形成する場合であっても、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口が全負荷となる(全て駆動される)状態を回避することができる。
なお、理解を容易にする目的で、100%濃度のドットパターンを形成する場合について説明したが、例えば、図5(b)に示す50%濃度のドットパターンを形成する場合には、対応する画素(即ち、図5(b)において黒丸を付した画素)においてドットを形成するようにすればよい。
以上説明したように、本実施形態のプリンタ1(本体側制御基板12)によれば、インクヘッド109のヘッド解像度(即ち、副走査方向に並ぶ吐出口の間隔)に基づいて、入力画像データの各ラスタに対して誤差拡散処理を施す処理画素を設定した上で、設定された処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクス)を適用することにより、入力画像データの各列において、ドット形成可能な画素とドット形成不可能な画素とを少なくとも1つずつ配置させることができる。
その結果、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口が、各列へのドット形成時(インク吐出時)に全負荷となる状態を回避させることができるので、吐出口が高密度化された場合であっても、各回の主走査における吐出口の状態を安定に保つことができる。
特に、各回の主走査において使用可能とされる吐出口の数を、副走査方向に並ぶ全吐出口のうちの半分(50%)にすることができるので、各回の主走査を比較した場合に、吐出口の負荷の変動を抑制することができる。よって、吐出口の駆動間隔(即ち、吐出口からのインクの吐出間隔(噴射サイクル))を短くした場合であっても、吐出口への負荷に起因するインクヘッド109の歪みや圧電アクチュエータに生じるヒステリシスなど、吐出口の状態を不安定にする要因の発生を抑制することができる。
従って、吐出口が高密度化され、吐出口の駆動間隔が短くされた場合であっても、各回の主走査における吐出口の状態を安定に保つことができるので、インク吐出量が予定量(例えば、3ピコリットル)より増減したり、記録用紙に着弾したドットの形状が歪むことを防止することができる。
このように、本実施形態のプリンタ1(本体側制御基板12)によれば、吐出口が高密度化され、吐出口の駆動間隔が短くされた場合であっても、各回の主走査における吐出口の状態を安定に保つことができるので、不均一又は不適正なドットの形成が防止され、その結果、記録用紙(記録媒体)に記録される画像の画質劣化を防止でき、高画質な画像を高速に記録用紙に記録することができる。
また、各回の主走査において使用可能とされる吐出口が、副走査方向に並ぶ全吐出口の中の1つおきの吐出口とされることにより、上述のように各回の主走査における吐出口の負荷の変動を抑制することができるだけでなく、隣接する吐出口が同時駆動されることを抑制できるので、構造的な干渉を抑制することができ、各回の主走査における吐出口の状態の安定性の保持をさらに好適に実現することができる。
また、誤差拡散を施す処理画素の配置を周期的なパターンとしたことにより、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口が各列へのドット形成時に全負荷となる状態の回避を、処理画素設定情報及びマトリクス設定情報の周期的な切り替え制御により実現することができる。
なお、この第1実施形態において、f1の値をf1=n%8として、図3に示す関係に基づいて処理画素設定情報を設定する構成としたが、f1’={n+int(n/4)}%2として、f1’=0の場合に、処理画素設定情報としてA(奇数列画素)を設定し、f1’=1の場合に、処理画素設定情報としてB(偶数列画素)を設定しても同様の結果が得られる。
次に、図7から図9を参照して、第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態は、単に、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口を1つおきに使用可能にすることによって、各回の主走査において使用可能とする吐出口を、全吐出口のうちの半分(50%)とするものであった。
これに対し、第2実施形態では、各吐出口に駆動電圧を供給する電気的な経路(駆動電圧の供給系統)を考慮した上で、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口P1〜P4が、各列へのドット形成時に全負荷となる状態を回避するものである。なお、この第2実施形態において、上述した第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
まず、図7を参照して、インクヘッド109に形成された各吐出口P1〜P4に駆動電圧を供給する電気的な経路について説明する。図7は、インクヘッド109に形成された各吐出口P1〜P4とヘッドドライバ13aとの接続対応を示す模式図である。
図7に示すように、インクヘッド109に形成された各吐出口P1〜P4は、その奇数番目の吐出口P1,P3が奇数側ヘッドドライバ13a1に接続されている一方で、偶数番目の吐出口P2,P4が偶数側ヘッドドライバ13a2に接続されている。
このように、奇数番目の吐出口P1,P3へ駆動電圧を供給する電気的な経路と、偶数番目の吐出口P2,P4へ駆動電圧を供給する電気的な経路とを別々に設け、各吐出口P1〜P4への駆動電圧の供給系統を2系統とすることにより、配線の引き回しを有利にすることができる。また、全ての吐出口P1〜P4に対する配線環境を同様にすることができるので、全ての吐出口P1〜P4を同じ特性に制御することができる。
なお、奇数側ヘッドドライバ13a1は、ヘッドドライバ13a(図1参照)の一部であり、奇数側の吐出口P1,P3に駆動電圧を供給するものである。同様に、偶数側ヘッドドライバ13a2もまた、ヘッドドライバ13a(図1参照)の一部であり、偶数側の吐出口P2,P4に駆動電圧を供給するものである。
この第2実施形態のインクヘッド109に対し、上述した第1実施形態と同様に、誤差拡散処理を施す処理画素を設定し、設定した処理画素の並びに応じた重み付けマトリクスを適用することにより、各吐出口P1〜P4に駆動電圧を供給する電気的な経路(供給系統)の単位で、各供給系統に属する吐出口が、各列へのドット形成時(インク吐出時)に全負荷となる状態を回避することができる。
この第2実施形態において、各供給系統に属する吐出口が、各列へのドット形成時に全負荷となる状態を回避するための制御は、各ラスタに対する処理画素の配置設定を変更すると共に、かかる処理画素の配置設定の変更に伴う重み付けマトリクスの適用順序の変更により、第1実施形態と同様に対応することができる。
ここで、図8(a)は、第2実施形態におけるf1の値と処理画素設定情報との関係を示す模式図である。図8(a)に示すように、第2実施形態では、f1=0〜16に対し、それぞれ、処理画素を奇数列画素とするA又は処理画素を偶数列画素とするBが処理画素設定情報として対応付けられている。
より具体的には、f1=0であるラスタに対しては、処理画素を奇数列画素とするAが処理画素設定情報として対応付けられており、f1の値が1であるラスタに対しては、処理画素を偶数列画素とするBが処理画素設定情報として対応付けられている。その後、f1の値が7になるまでは、f1が1増加する毎に、処理画素設定情報Aと処理画素設定情報Bとが交互に対応付けられている。
そして、f1=8であるラスタに対しては、処理画素を奇数列画素とするBが処理画素設定情報として対応付けられており、f1の値が9であるラスタに対しては、処理画素を偶数列画素とするBが処理画素設定情報として対応付けられている。その後、f1の値が15になるまでは、f1が1増加する毎に、処理画素設定情報Aと処理画素設定情報Bとが交互に対応付けられている。なお、この図8(a)に示す処理画素設定情報を上述した第1実施形態における画像処理(図2参照)に適用する場合には、S4の処理を「f1=n%16」とすればよい。
その結果、f1=8からf15=までの8ラスタに対しては、f1=0からf1=7までの8ラスタの各々を反転させた処理画素が、副走査方向(即ち、行方向)に千鳥状に配置される。
換言すれば、f1の値に対し、図8(a)に示す通りに処理画素設定情報を設定することにより、奇数列画素が処理画素に設定されるラスタと、奇数列画素が処理画素に設定されるラスタとが、奇数側ヘッドドライバ13a1に接続されている吐出口P1と吐出口P3の間隔又は偶数側ヘッドドライバ13a2に接続されている吐出口P2と吐出口P4の間隔に相当する8ラスタ毎に切り替えられることになる。
一方、図8(b)は、第2実施形態におけるf2の値と重み付けマトリクス設定情報との関係を示す模式図である。図8(b)に示すように、第2実施形態では、f2の値が0から7に対し、それぞれ、マトリクス情報F1、R1、F2、R2、F2、R2、F2、及びR2が、それぞれ対応付けられている。なお、この図8(b)に示すマトリクス設定情報を上述した第1実施形態における画像処理(図2参照)に適用する場合には、S4の処理を「f2=n%8」とすればよい。
図9は、第2実施形態における誤差拡散処理を施す処理画素の設定及び重み付けマトリクス設定を行った結果、16行×16列の画素領域内にてドット形成が可能とされた画素を示す模式図である。なお、図9において、濃色のハッチングが施された領域(ドットの位置)の内部に表記される数字は、そのドットが形成される主走査の回数を表している。
図9に示すように、奇数側ヘッドドライバ13a1に接続されている吐出口P1と吐出口P3の間隔又は偶数側ヘッドドライバ13a2に接続されている吐出口P2と吐出口P4の間隔に相当する8ラスタ周期でドット形成可能な画素の偶奇が反転したパターンが得られる。即ち、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口のうち、同一のヘッドドライバ(13a1又は13a2)に接続される吐出口は、副走査方向に沿って交互に、奇数列にドットを形成可能な吐出口又は偶数列にドットを形成可能な吐出口に振り分けられる。
以上説明したように、第2実施形態のプリンタ1(本体側制御基板12)によれば、インクヘッド109に形成された各吐出口の間隔、及び、各吐出口と電気的な経路(供給経路)との接続関係(即ち、電気的な被接続状態)に基づいて、入力画像データの各ラスタに対して誤差拡散処理を施す処理画素を設定した上で、設定された処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクス)を適用することにより、同一の電圧供給経路に接続される吐出口(例えば、吐出口P1及び吐出口P3)が各列へのドット形成時に全負荷となる(全て駆動される)状態を回避させることができる。
その結果、高密度化された吐出口の駆動間隔(即ち、吐出口からのインクの吐出間隔(噴射サイクル))を短くした場合であっても、ドット形成時における記録素子の状態の安定性が好適に保持される。その結果、不均一又は不適正なドットの形成を好適に防止することができ、より高画質な画像を高速に記録用紙に記録することができる。
以上実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上述した第2実施形態では、各吐出口に駆動電圧を供給する電気的な経路(駆動電圧の供給系統)を考慮した上で、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口P1〜P4が、各列へのドット形成時に全負荷となる状態を回避したが、各吐出口へインクを供給する流路を考慮した上で、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口P1〜P4が、各列へのドット形成時に全負荷となる状態を回避することもできる。
かかる場合には、インクヘッド109に形成された各吐出口の間隔、及び、各吐出口とインク流路との接続関係(即ち、流体的な被接続状態)に基づいて、入力画像データの各ラスタに対して誤差拡散処理を施す処理画素を設定した上で、設定された処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクス)を適用する。
例えば、図7に示した吐出口P1〜P4に駆動電圧を供給する電気的な経路を、インク流路に置き換えた場合には、上述した第2実施形態と同様に、入力画像データの各ラスタに対して誤差拡散処理を施す処理画素を設定した上で、設定された処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクス)を適用することにより、同一のインク流路経路に接続される吐出口(例えば、吐出口P1及び吐出口P3)が各列へのドット形成時に全負荷となる(全て駆動される)状態を回避させることができる。
また、この場合には、隣接するインク流路経路に接続される吐出口(例えば、吐出口P1及び吐出口P2)が各列へのドット形成時に全負荷となる(全て駆動される)状態も回避させることができる。
このように、インクヘッド109に形成される吐出口のうち、インク流路が互いに隣接する吐出口が各列へのドット形成時に全負荷となる(全て駆動される)状態が回避されたことにより、隣接するインク流路に接続される吐出口の挙動がドット形成に伴い干渉し合うこと(即ち、クロストークの発生)を抑制することができる。
よって、高密度化された吐出口の駆動間隔(即ち、吐出口からのインクの吐出間隔(噴射サイクル))を短くした場合であっても、ドット形成時における記録素子の状態の安定性が好適に保持されるので、不均一又は不適正なドットの形成を好適に防止することができ、より高画質な画像を高速に記録用紙に記録することができる。
また、ブルーノイズ特性を持つブルーノイズマスクを構成する各画素を、誤差拡散処理を施す処理画素として設定してもよい。誤差拡散処理を施す処理画素として、ブルーノイズ特性を持つブルーノイズマスクを構成する各画素を設定することにより、各列へのドット形成時に全負荷となる(全ての駆動素子が駆動され、全ての吐出口からインクが吐出される)状態を回避しつつ、更に、記録用紙に記録される画像の粒状感を低減させることができる。
また、上述した各実施形態では、画像処理(図2参照)におけるS7において実行される誤差拡散処理を、二値誤差拡散処理を例示して説明したが、多値誤差拡散処理を適用する構成としてもよい。多値誤差拡散処理を適用することにより、ドットを形成するか否かだけでなく、ドットの大きさも変化させることができる。
また、上述した各実施形態では、ソフトウェアとして画像処理(図2参照)を実行する構成としたが、ハードウェア化することも可能である。特に、誤差拡散を施す処理画素の配置を周期的なパターンとすることにより、容易にハードウェア化することができる。
また、上述した各実施形態では、各回の主走査において、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口のうち、各列のドット形成に対して使用可能とする吐出口を全体の半分(50%)としたが、各列のドット形成に対して使用可能とする吐出口と、使用不可とする吐出口との比率は50%ずつであることに限定されるものではなく、両者に数個(例えば、1個や2個)の吐出口の差があってもよい。
なお、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口が、各列へのドット形成時に全負荷となる(全て駆動される)状態を回避するという点では、各列のドット形成に対して使用可能とする吐出口と、使用不可とする吐出口との比率が40:60など、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口の全てでない一部の吐出口を各列へのドット形成時に使用可能とすることにより達成される。
同様に、上述した第2実施形態では、各回の主走査において使用可能とされる吐出口が、各吐出口への駆動電圧の各供給系統に属する吐出口からなる群の単位で、各群において、その群に含まれる吐出口のうち半分のである50%(全吐出口の25%)としたが、どの群についても、各列のドット形成に対して使用可能とする吐出口と、使用不可とする吐出口との比率は50%ずつであることに限定されるものではなく、両者に数個(例えば、1個や2個)の吐出口の差があってもよい。また、40:60など、その他の比率に構成してもよい。
また、上述した各実施形態では、印刷解像度がヘッド解像度の4倍である場合におけるドットの配置について例示したが、ヘッド解像度に対する印刷解像度の倍率は4倍に限定されるものではなく、整数倍であれば他の倍率であっても同様に本発明を適用できる。
また、図5、図6、図9では、第1列から第16列までの列と、第1行から第16行までの行とからなる領域内におけるドットの配置を例示したが、行や列の数は特に限定されるものではない。
また、上述した第2実施形態では、インクヘッド109における各吐出口に駆動電圧を供給する供給系統の数Ncを2としたが、この数値は、プリンタ1の構成に応じて種々の値を取り得る。例えば、インクヘッド109における副走査方向に並ぶ吐出口が、n組の千鳥配列、即ち、2n列の吐出口である場合に、それぞれの列毎に、駆動電圧を供給する供給系統を分割すれば、Nc=2nとなる。また、Ncの値は奇数であってもよい。なお、上述した第1実施形態は、Nc=1に相当する。
また、上述した各実施形態では、本体側制御基板12を本発明における画像処理装置として説明したが、図2のフローチャートに示す処理を実行する画像処理装置を、プリンタ1とは別体の装置(例えば、パーソナルコンピュータや、プリンタサーバなど)に搭載する構成としてもよい。
また、上述した各実施形態では、インクジェット式のプリンタ1を例示して説明したが、多機能周辺装置や、ファクシミリ装置などの装置に対しても本発明を同様に適用できる。
また、上述した各実施形態では、記録媒体として記録用紙(紙媒体)に印刷を行うものとしたが、材質は紙に限らず、布やビニールなどであってもよい。
プリンタの電気回路構成の概略を示すブロック図である。 誤差拡散プログラムに基づいて実行される画像処理を示すフローチャートである。 f1の値と処理画素設定情報との関係を示す模式図である。 (a)は、f2の値と重み付けマトリクス設定情報との関係を示す模式図であり、(b)は、マトリクス設定情報F1に対応する重み付けマトリクスの内容を示す模式図であり、(c)は、マトリクス設定情報R1に対応する重み付けマトリクスの内容を示す模式図であり、(d)は、マトリクス設定情報F2に対応する重み付けマトリクスの内容を示す模式図であり、(e)は、マトリクス設定情報R2に対応する重み付けマトリクスの内容を示す模式図である。 (a)は、16行×16列の画素領域に対して図2の画像処理を施した結果として、画素領域内にてドット形成が可能とされた画素を示す模式図であり、(b)は、(a)に示したドット形成が可能とされた画素のうち、約50%濃度でドットパターンが形成された場合を示す模式図である。 各回の主走査において吐出口によって記録用紙に形成されるドットの位置を示す模式図である。 インクヘッドに形成された各吐出口とヘッドドライバとの接続対応を示す模式図である。 (a)は、第2実施形態におけるf1の値と処理画素設定情報との関係を示す模式図であり、(b)は、第2実施形態におけるf2の値と重み付けマトリクス設定情報との関係を示す模式図である。 第2実施形態における誤差拡散処理を施す処理画素の設定及び重み付けマトリクス設定を行った結果、16行×16列の画素領域内にてドット形成が可能とされた画素を示す模式図である。
符号の説明
1 プリンタ(記録装置の一例)
3b 誤差拡散処理プログラム(画像処理プログラムの一例)
12 本体側制御基板(画像処理装置の一例)
13a1 奇数側ヘッドドライバ(電圧供給手段の一例)
13a2 偶数側ヘッドドライバ(電圧供給手段の一例)
109 インクヘッド(記録ヘッドの一例)
S4 (処理画素設定手段の一例、処理画素設定ステップの一例)
S6,S7 (ドットデータ生成手段の一例、ドットデータ生成ステップの一例)

Claims (11)

  1. 複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上の前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成する画像処理装置であって、
    前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドットの形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドットの形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定手段であって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、少なくとも1つの前記記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、残りの前記記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定手段と、
    前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定手段により設定された処理画素に対し、前記複数の隣接する画素行に対する各パターンによって示される前記処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成手段とを備えていることを特徴とする画像処理装置。
  2. 複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上の前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成する画像処理装置であって、
    前記記録装置の記録ヘッドにおける前記副走査方向に並ぶ複数の記録素子は、各々、ドットを形成するための流体の流路に接続されて前記記録素子へ前記流体が供給されるように構成されており、
    前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドットの形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドットの形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定手段であって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、隣接する前記流体の流路の一方に接続される記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、前記隣接する流体の流路の他方に接続される記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定手段と、
    前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定手段により設定された処理画素に対し、前記複数の隣接する画素行に対する各パターンによって示される前記処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成手段とを備えていることを特徴とする画像処理装置。
  3. 複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上の前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成する画像処理装置であって、
    前記記録装置の記録ヘッドにおける前記副走査方向に並ぶ複数の記録素子は、各々、電圧供給経路に接続されて駆動電圧が供給されるように構成されており、
    前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドットの形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドットの形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定手段であって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、同一の電圧供給経路に接続される記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、前記同一の電圧供給経路に接続される残りの記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定手段と、
    前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定手段により設定された処理画素に対し、前記複数の隣接する画素行に対する各パターンによって示される前記処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成手段とを備えていることを特徴とする画像処理装置。
  4. 前記処理画素設定手段は、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、約50%の画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を奇数列の画素とするパターンに設定すると共に、残りの画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を偶数列の画素とするパターンに設定することを特徴とする請求項からのいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上の前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成する画像処理装置であって、
    前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドットの形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドットの形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定手段であって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、少なくとも1つの前記記録素子に対応する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、残りの前記記録素子に対応する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定手段と、
    前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定手段により設定された処理画素に対し、該処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成手段とを備え、
    前記処理画素設定手段は、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、約50%の画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を奇数列の画素とするパターンに設定すると共に、残りの画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を偶数列の画素とするパターンに設定することを特徴とする画像処理装置。
  6. 複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上の前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成する画像処理装置であって、
    前記記録装置の記録ヘッドにおける前記副走査方向に並ぶ複数の記録素子は、各々、ドットを形成するための流体の流路に接続されて前記記録素子へ前記流体が供給されるように構成されており、
    前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドットの形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドットの形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定手段であって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、隣接する前記流体の流路の一方に接続される記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、前記隣接する流体の流路の他方に接続される記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定手段と、
    前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定手段により設定された処理画素に対し、該処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成手段とを備え、
    前記処理画素設定手段は、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、約50%の画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を奇数列の画素とするパターンに設定すると共に、残りの画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を偶数列の画素とするパターンに設定することを特徴とする画像処理装置。
  7. 複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上の前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成する画像処理装置であって、
    前記記録装置の記録ヘッドにおける前記副走査方向に並ぶ複数の記録素子は、各々、電圧供給経路に接続されて駆動電圧が供給されるように構成されており、
    前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドットの形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドットの形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定手段であって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、同一の電圧供給経路に接続される記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、前記同一の電圧供給経路に接続される残りの記録素子の中の少なくとも1の記録素子に対応する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定手段と、
    前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定手段により設定された処理画素に対し、該処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成手段とを備え、
    前記処理画素設定手段は、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、約50%の画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を奇数列の画素とするパターンに設定すると共に、残りの画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を偶数列の画素とするパターンに設定することを特徴とする画像処理装置。
  8. 前記処理画素設定手段は、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、1つおきの画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を奇数列の画素とするパターンに設定すると共に、残りの画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素を偶数列の画素とするパターンに設定することを特徴とする請求項4から7のいずれかに記載の画像処理装置。
  9. 前記処理画素設定手段は、ブルーノイズ特性を持ち、かつ、同時に駆動される記録素子が制限されるノイズマスクを構成する各画素を、前記誤差拡散処理を施す処理画素として設定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  10. 複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上に前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が、前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成する画像処理方法であって、
    前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドット形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドット形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定ステップであって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、少なくとも1つの前記記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、残りの前記記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定ステップと、
    前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定ステップにより設定された処理画素に対し、前記複数の隣接する画素行に対する各パターンによって示される前記処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成ステップとを含むことを特徴とする画像処理方法。
  11. 複数の記録素子が所定の間隔で記録媒体の搬送方向である副走査方向に並んで形成されている記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドの搬送方向である主走査方向に並ぶ列と前記副走査方向に並ぶ行とにより指定される前記記録媒体上の各位置にドットを形成するか否かを示すドットデータに従い、前記記録ヘッドを主走査方向に搬送しながら行う前記記録素子による前記ドットの形成と前記記録媒体の副走査方向への搬送を繰り返すことによって、前記記録媒体上に前記ドットデータに応じた位置にドットを形成できるものであると共に、各記録素子が、前記副走査方向に隣接する記録素子との間隔より短い間隔でドットの行を形成し得る記録装置にて使用する前記ドットデータを、複数の画素から構成される入力画像データから生成する画像処理装置を機能させるための画像処理プログラムであって、
    前記入力画像データに対し、前記記録ヘッドの副走査方向に並ぶ前記記録素子の間隔に基づいて、各列において、該副走査方向に並ぶ記録素子のうち、少なくとも1の記録素子によるドット形成を可能にすると共に少なくとも1の記録素子によるドット形成を不可能にする配置となるように、誤差拡散処理を施す処理画素を設定する処理画素設定ステップであって、前記入力画像データにおける、前記記録装置の前記記録ヘッドの各回の搬送時において該記録ヘッドに形成された複数の記録素子の各々に対応する画素行のうち、少なくとも1つの前記記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対して前記誤差拡散処理を施す処理画素の設定パターンを所定のパターンに設定すると共に、残りの前記記録素子に対応する画素行を含む複数の隣接する画素行に対する前記設定パターンを、前記所定のパターンと異なるパターンに設定する前記処理画素設定ステップと、
    前記入力画像データに含まれる前記処理画素設定ステップにより設定された処理画素に対し、前記複数の隣接する画素行に対する各パターンによって示される前記処理画素の並びに応じて重み値が配置された重み付けマトリクスを適用して、誤差拡散処理を施し、前記ドットデータを生成するドットデータ生成ステップとを含むことを特徴とする画像処理プログラム。
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