JP4669370B2 - 段ロール及び片面段ボールシート製造装置 - Google Patents
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Description
そこで、段ロールの波形状に着目し、段ロールの波形状を中芯3の段割れが生じにくい特殊な形状に形成する技術が開発されている。具体的には、中芯3の波成形に支障が出ない範囲で、段繰り時の一方の段ロールの接続部1cと他方の段ロールの接続部1c´との隙間が標準形状時よりも広がるように段ロールの波形状を特殊形状に変更して、段繰り時の各段ロールの接続部1cによる中芯3の突っ掛り(段ロール噛み合い間の隙間より中芯の方が厚い場合、スムーズに通過できない状態)を低減しようとしている。これにより、中芯3が接続部1cの表面に突っ掛かってしまうのを標準形状時よりも低減することができ、中芯3の段割れを低減することが可能となる。
しかしながら、上述した従来の段ロールでは、段繰り時の各段ロールの接続部10c間の隙間D10は標準形状時の隙間D0と比べて広くなっているが、各段ロールの接続部10c間の両端部(即ち段山1a及び段谷1bに近い部分)の隙間は狭く、中芯3の紙継ぎ部の厚みよりも大きい隙間となる区間P10は十分に長いとはいえない。したがって、従来の段ロールは、標準形状の段ロールと比べれば段繰り時の各段ロールの接続部1cによる中芯3の拘束力を低減できるものではあるが、未だ十分とはいえず、中芯3の段割れをさらに低減するには限界がある。また、特許文献1の段ロールでも同様のことがいえる。
請求項4記載の本発明の一対の片面段ボールシート製造装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の段ロールをそなえたことを特徴としている。
請求項2記載の本発明の段ロールによれば、接続部の段山側が直線を含んで構成されるので、従来のような曲線と比べて広い隙間を長い区間確保することが可能となる。これにより、段繰り時における中芯の拘束力をより低減することができ、中芯の段割れをさらに低減することが可能である。
請求項5記載の本発明の片面段ボール製造装置によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の段ロールを一対そなえているので、片面段ボールの製造にかかる中芯の段割れをさらに低減でき、効率的に片面段ボールを製造することができる。
(A)第1実施形態
図1〜図3は本発明の第1実施形態としての一対の段ロールを説明するための図であって、図1は一方の段ロールの波形状を拡大して示す断面図、図2は一対の段ロールの噛み合い部分を拡大して示す断面図、図3は一対の段ロールの断面図である。
なお、第1直線部5aと標準形状の接続部1cとのなす角度θ1が5度以上50度以下に設定されていることが好ましい。また、第2直線部5bと標準形状の接続部とのなす角度θ2が20度以上50度以下に設定されていることが好ましい。
また、接続部5の段山1a側の第1直線部5aと、接続部5の段谷1b側の第2直線部5bとが直線で構成されているので、従来のような曲線の場合と比べて隙間D5を直線的に広げることができる。これにより、広い隙間を段山1aと段谷1bとの間で長い区間確保することが可能となり、段繰り時における中芯3の拘束力を従来よりも低減することができるので、中芯3が接続部5の表面に引っ掛かってしまうのを従来よりも低減することができ、中芯3の段割れを低減することが可能となる。
図4は本発明の第2実施形態としての一対の段ロールの波形状を拡大して示す断面図である。図4に示すように、本実施形態にかかる各段ロールは、段山1aと段谷1bとを接続する接続部6の形状が第1実施形態とは異なる。以下、本実施形態にかかる接続部6について説明し、その他の説明については第1実施形態と同様なので省略する。
また、接続部6の段山1a側の直線部6aが直線で構成されているので、従来のような曲線の場合と比べて隙間を直線的に広げることができる。これにより、広い隙間を段山1aと段谷1bとの間で長い区間確保することが可能となり、段繰り時における中芯3の拘束力を従来よりも低減することができるので、中芯3が接続部5の表面に引っ掛かってしまうのを従来よりも低減することができ、中芯3の段割れを低減することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、第2実施形態では、接続部6の段山1a側の部分を直線部6a、接続部6の段谷1b側の部分を曲線部6bとしたが、これとは逆に、接続部6の段山1a側の部分を曲線部、接続部6の段谷1b側の部分を直線部としてもよい。いずれにしても、接続部の段山1a側の部分又は段谷1b側の部分を直線にすることで、段山1a又は段谷1b近傍における隙間を従来よりも増加させることができ、広い隙間を段山1aと段谷1bとの間に長い区間確保することが可能となる。
さらに、上述の実施形態では、一対の段ロールについて説明したが、必ずしも一対の段ロールの両方共に上述の実施形態のごとく形成する必要はなく、いずれか一方の段ロールについてのみ、上述の実施形態の段ロールを適用してもよい。
1b,1b´ 段谷
1c,1c´ 接続部
2a 段山を形成する円
2b 段谷を形成する円
3 中芯
5,5´ 接続部
5a,5a´ 第1直線部(第1の直線部)
5b,5b´ 第2直線部(第2の直線部)
5c,5c´ 曲線部
6 接続部
6a 直線部
6b 曲線部
10 仮想円
10c,10c´ 接続部
16 仮想円
Claims (5)
- 周面が周方向に連続した波形状に形成され、中芯を挟んで回転して前記中芯を波形に成形する、段ロールであって、
前記段ロールの波形状がそれぞれ断面視で、円弧状に形成された段山と、円弧状に形成された段谷と、凹状に形成され前記段山及び前記段谷を接続する接続部とをそなえて構成され、
前記接続部が、
前記段山側に設けられ前記段山に接する第1の直線部と、
前記段谷側に設けられ前記段谷に接する第2の直線部と、
前記第1の直線部と前記第2の直線部とを円弧状に接続する曲線部とからなる
ことを特徴とする、段ロール。 - 周面が周方向に連続した波形状に形成され、中芯を挟んで回転して前記中芯を波形に成形する、段ロールであって、
前記段ロールの波形状がそれぞれ断面視で、円弧状に形成された段山と、円弧状に形成された段谷と、凹状に形成され前記段山及び前記段谷を接続する接続部とをそなえて構成され、
前記接続部が、
前記段山側に設けられ前記段山に接する直線部と、
前記直線部と前記段谷とを円弧状に接続する曲線部とからなる
ことを特徴とする、段ロール。 - 前記段ロールの前記周面には、少なくともタングステンカーバイト溶射処理または硬質クロームメッキ処理射のいずれかが施されている
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の段ロール - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の段ロールをそなえた
ことを特徴とする、片面段ボールシート製造装置。 - 一対の前記段ロールをそなえた
ことを特徴とする、請求項4記載の片面段ボールシート製造装置。
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- 2005-10-07 JP JP2005295159A patent/JP4669370B2/ja not_active Expired - Fee Related
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