JP4668163B2 - 部分的に発達した流断面の多経路超音波流量計測方法およびシステム - Google Patents

部分的に発達した流断面の多経路超音波流量計測方法およびシステム Download PDF

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Description

本発明は流量計測方法およびシステムに関している。特に、実施形態は部分的に発達された流断面の多経路超音波計測に関している。
流体の流れに関わる産業においては、正確な流量の計測がしばしば要求される。例えば、石油およびガス産業においては、正確な流量計測は保護引渡(例えば原油荷積みやに荷下ろし場所における所有権の譲渡)、漏れ検知、および工程制御用途において必要である。従前の流量計測技術は、タービン流量計測器および容積式流量計測器を含んでいる。近年、多流路超音波計測器が、従来技術に比して利点があるということから市場でシェアを獲得している。これらの利点には、優れた長期的再現性、粘度および圧力などの流体特性に対してあまり影響されない点、より良いオープンボックス正確性、幅広い線形性範囲、および移動部がこれら超音波計測器には使用されていないことに起因する維持費の低さが含まれる。
典型的な操作法においては、超音波流量計測器は変換器を使用して超音波ビームを流れのストリームへ送っており、超音波エネルギーは第二変換器が受け取る。超音波を運ぶ流れは波の周波数(ドップラ効果)と通過時間(速度累積)を変化させ、これら二つの量は流量を決定するために計測される。これら原則に基づき、ドップラおよび通過時間という、二つの主な超音波流量計測技術が存在する。流量計測器の構成の中には、変換器が管の外壁に締め付けられるものもある。代わりに、よりよい計測正確性を達成する目的で、管壁の内部に変換器を配置してもよい。このような変換器は「湿潤」変換器と呼ばれる。流断面を計測する方法が幾つか開発されているが、その多くがドップラ技術に基づいている(例えば、米国特許番号6067861、米国特許番号6378357)。しかし、ドップラ信号は多大に粒径および濃度という、時として変化し再現性に乏しいものに依存している。湿潤変換器と組み合わせた多経路通過時間計測器のみが上述の高い正確な適用を可能とすることがこの産業において広く受け入れられている。
通過時間超音波計測の原則は確立されたものである。アメリカの石油協会(API)標準(API H00008、石油計測標準便覧、通過時間を使用した超音波流量計測器による液体炭化水素計測)によると、超音波経路沿いの平均速度は、以下から導き出すことができる:
Figure 0004668163
は、経路iの経路平均流速(つまり、ある超音波経路における速度の平均)であり、Lは超音波経路長であり、θは超音波経路と流速ベクタの間の角度であり、tとtはそれぞれ、流れの方向における、あるいはそれに対する超音波移動時間である。
計測された経路平均速度Vは、流れの断面における平均速度である流れ平均の速度Vavgとは異なっていることには注意を喚起したい。Vは数式(1)を使って直接、超音波通過時間流量計測器から計測したものであり、一方、Vavgは保護引き渡しなどの用途において重要な流量である。二つの速度間の比率Kは以下のように定義され、
Figure 0004668163
この数2がチャネル係数と呼ばれている。以下の記載において、Vを経路速度と呼び、Vavgを平均速度と呼ぶ。
管内の流れは層流式と乱流式という二つの方式のいずれかにより流れることが多い。これら流れの方式について広く受け入れられている数理モデルは以下のようである:
Figure 0004668163
Figure 0004668163
上において、V(r)は、管中心線から距離rにおける速度であり、Rは管半径であり、Vは管中心線に沿った流速であり、Nは指数係数である。
指数係数Nは、乱流の特徴的な値である。完全に発達した乱流においては、指数係数Nは文献に記載された経験式を使用して概算ができる(例えば、L.Lynnworthによる「処理制御のための超音波計測」、Academic Press、San Diego、1989)。
Figure 0004668163
ここで、Reはレイノルズ数であり、これは、流速Vと流体の粘度μの関数である。
Figure 0004668163
ここで、Dは管直径であり、ρは流体の密度である。
現実の利用においては、管と流体の条件はしばしば正確な定量化ができず、高い正確性が要求される計測においてNを求めるために数式(5)(6)を使用することは概してできない。よって、二つの未知数NとVを求めるために数式(4)を解くには、二つの流路につき少なくとも二つの計測を行うことが、任意の一つの乱流において必要となる。流断面の変化の問題を解決するために多経路超音波技術がしばしば必要となる理由はここにある。
図1Aを参照すると、管1が三対の変換器11aと11b、12aと12b、13aと13bと共に示されている。矢印2は流れの方向を示している。変換器対の間の線は超音波経路を示している。この構成において、11aと11b間の超音波経路は管中心線を横切っており、対角線経路と呼ぶ。一経路から管中心線までの最短距離をチャネルレベルと呼ぶ。対角線経路はチャネルレベルが0である。12aと12b間の経路と13aと13b間の経路は、二つの変換器対が異なる位置にあるが、同じチャネルレベルhを持つ。図1Aも流断面3の一例を示す。
チャネル係数Kは流断面と超音波経路の位置に依存している。対角線にある超音波経路のチャネル係数は:
Figure 0004668163
図1Bを参照すると、対角線状の超音波経路において、チャネル係数K(縦軸)が、レイノルズ数Re(横軸)の関数として示されている。非対角線状の超音波経路においては、Kの値もまた同様に求めることができる。層流と乱流の断面におけるKの値と経路位置の関係は、1978年の米国特許4,078,428に遡って、既によく研究されている。よって、層流と乱流の断面両方について、計測された速度と実際の平均速度の関係は定まった定義がある。
超音波計測器の主たる課題は、流断面を限定された経路数からの情報に基づき迅速に検知することである。乱流については、選択された経路の計測された経路速度のランダム性により、平均値から即座に10パーセントの偏差が導き出されるが、少数の経路数では満足な統計的平均流速を求めるのは難しい。その性質上流れの横断面全体を平均するタービン計測器と違って、経過時間超音波流量計測器は、流速を持つ限定数の選択径路を計測するのみである。計測速度のランダム性を平均する目的上、超音波計測器は原データのうち大量なダンピング、あるいは流断面を横切って分布するより多くの径路を持つ必要がある。大量なダンピングを使用すると、システム反応時間に不利な影響が出、少量を計測する際の再現性が低くなる。一方、より多くの径路を計測しようとより多くの径路を足すと、システム経費が大幅に増えるであろう。
超音波流量計測器のより難しい問題は、部分的に発達した流断面を検知することである。完全に発達した流断面とは、定義としては、管に沿って不変な流速分布パターンでる。その他の、管中心線に回りに対称な速度分布を持つ流断面であって、管に沿って流速分布が発達するようなものは、この記載において部分的に発達した流断面と呼ばれる。部分的に発達した流断面には二つの原因がある。一つ目の原因は、粘度の高い流体においては乱流と層流の間に過渡的断面があることである。その他の原因は、断面を完全に発達させるために充分な下流長さを持たない流量調節機器が存在することである。
乱流と層流の間の過渡的断面は普通、レイノルズ数が約2300の時に起こり、数々の実験により実証されてきた。しかし、図1Bに図示されているように、この過渡的状態は流体および管の条件によって幅広い範囲のレイノルズ数で起こり得、メモリ効果があり得る。その結果、レイノルズ数を流れ断面方式の唯一の指標として使用することは正確ではない。過渡的範囲付近で部分的に発達した断面で流量計測すると、層流および乱流方式のいずれもが断面に適合しないので、許されないほど再現性が低くなる。
知られた事実として、安定した断面は管内でまっすぐな障害のない距離がないと完全に発達しない。図2を参照すると、直径Dである管23の断面全体において一定の速度を持つプラグ流21が、より大きな管22から管23に入る。この流れは最初には部分的に発達した断面24を持つ。助走距離25の後、この流れは完全に発達した断面26を持つ。層流断面が完全に発達するには、助走距離25は管直径Dの100倍に相当する長さが必要であり、乱流断面が完全に発達するには、管直径Dの80倍が必要であるということが、理論および実験の双方から示唆される(R.W.Fox and A.T.McDonaldによる「Introduction to Fluid Mechanics」,3rd ed.,John Wiley and Sons,New York,1992参照)。実際には、入口の流れがプラグ断面の形状を持つことは稀であり、計測器製品が流れ断面の断言的計測をするためには、管直径Dの10から15倍のまっすぐな長さが一般に推奨される。
多径路保護引渡流量計測器においては、該流量計測器の上流に流量調節機器が設置されている慣行がある。流量調節機器の主たる趣旨は、渦巻を減らし、非対称な断面のゆがみを減らすことにある。流量調節設置は短い距離であることが製造業者および顧客にとって常に有利である。米国特許番号6,647,806もまた、流量調節機器と流量計測器の間の距離を短くすると計測の再現性を向上させることができる、と示唆している。
図3を参照すると、ここには長さBを持つ1束の細管からなるAPI推奨流量調節機器31が示されており、管32内に管の入口から距離Aを隔てて設置されている。整流機器31の距離C下流は、管32の直径Dの少なくとも5倍であることが推奨される。機器31は流れ断面をなだらかにする傾向を持つ。その結果、機器31が存在することで、層流断面が妨げられたり、あるいは乱流断面が平坦化されたりする。いずれの場合にも、助走距離に制限があることから、典型的な流れ断面(つまり、層流あるいは乱流)は完全には発達しないことがある。特に、調整機器の下流では、乱流は数式(5)を用いて概算されるものより大幅に多いNという数をもつことがあり、レイノルズ数が2300を大幅に下回ると乱流/層流の過渡的状態が起こり得る。いずれにしても、流れ断面をレイノルズ数に基づいて予測することはできない。依然必要なのは、部分的に発達した流れ断面をリアルタイムに監視する、改善されたシステムおよび方法である。
一つの局面において、ここに開示される実施形態は、流れる流体の速度を決定する方法であって、前記流れる流体のレイノルズ数を概算する工程と、前記概算されたレイノルズ数を選択された範囲と比較する工程と、層流モデル、乱流モデル、および部分層流モデルのうち選択された流れモデルに基づき、前記流れる流体の速度を決定する工程とを含む、方法に関している。
別の局面においては、ここに開示される実施形態は、超音波流量計測器であって、一つの管の複数の計測経路を形成するよう構成された複数対の変換器を含み、前記複数の計測経路は前記管中心線に対して非対称に配置されている、超音波流量計測器に関している。
本発明のその他の局面および利点が以下の記載および添付請求項から明らかになろう。
従来技術の多径路超音波通過時間流量計測器を示す。
異なるレイノルズ数Reにおける対角線状の超音波径路のK値を図示するチャートである。
流速断面が完全に発達するために、或る助走距離が必要なプロセスを示す。
API推奨整流機器を図示する。
本発明の一実施形態による部分層流断面モデルを示す。
予め算出した、乱流における二次元K値カーブを示す。
予め算出した、部分層流における二次元K値カーブを示す。
本発明の一実施形態による一組の一次元乱流Kカーブを示す。
本発明の一実施形態による一組の一次元部分層流Kカーブを示す。
本発明の一実施形態による流れ断面を求める方法のフローチャートを示す。
流量計測器スプールの一例を超音波変換器の非対称分布とともに図示する。
図面は例示目的のみに使用されるべきであり、本発明の範囲の定義として或いは請求項に存在しないまたは記載されていない限定を組み込む基礎として使用されるべきではないことが理解されるべきである。
一つの局面においては、ここに開示される幾つかの実施形態は、整流機器あるいは層流/乱流断面過渡的状態に起因する部分的に発達した流れ断面が存在する場合においても流量計測に使用できる方法に関している。本発明の実施形態は、以下の要素の幾らかあるいは全てを含むことができる:(1)層流/乱流の過渡期において未定段階を提示する部分的層流断面モデル;(2)広い断面範囲を網羅する断面検索・適合アルゴリズム;(3)間の中心線について異なるチャネルレベルを持つ超音波径路の組み合わせ。
別の局面においては、ここに開示される幾つかの実施形態は、部分的に発達した流れ断面を正確に計測できる多径路超音波流量計測方法およびシステムに関している。本発明の一実施形態によるシステムは、特有のチャネルレベルを持つ二つ以上の超音波径路を持つ円筒状超音波スプールを一つ含んでもよい。実施形態の中には、渦巻および非対称の流れ要素を殆どなくす整流機器をさらに含むものもある。本発明の方法は、整流機器より後に部分的に発達した流れ断面を、特に低いレイノルズ数でよりよく表す部分層流モデルを使用することもできる。本発明の方法においてはさらに、層流、部分層流、あるいは乱流断面のいずれに対して検知断面が最も適合するか検索するアルゴリズムを利用することもある。
本発明の一実施形態による部分層流断面モデルが図4Aと図4Bに図示されている。図4Aは管中心線に沿った断面図を示す。管は直径Dを持つ。破線41−44は、四つの超音波径路の投影位置を表す。流速断面は、層流領域46と平坦領域45という二領域に分割することができる。Vは層流断面が完全に発達した時の中心線速度である。層流から逸脱する、中心の流れ断面の平坦化は(図4Aの破線カーブ)、整流機器を流れる層流の結果である場合がある。この結果、この場合に計測された一組の経路速度は純粋な層流断面モデルには適合しない。
理想的には、前記整流機器から十分な距離下流へ移動すると、前記管壁付近から前記層流が再構築され、平坦な領域は縮小して徐々に消滅する。しかし、実際には、整流機器と流れ計測器の間の距離は、層流断面を完全に発達させるほど長くない場合があるので、超音波光線は図4Aに提示されたもののような、部分的に発達した層流断面を経由せざるをえない。
図4Bは流れの方向に対して垂直な平面における断面図を示す。この部分的に発達した層流断面のモデルにおいて、平坦領域45は、管中心線から半径rを持つ。部分層流係数dは半径Rを持つ管内の平坦領域のパーセンテージ(つまり、d=r/R)と定義される。部分層流係数は未知数であり、レイノルズ数が通過地点に近いときの流れ計測中に解く必要がある。
特定の経路の位置は、経路の中心点から管中心線までの最短距離である、チャネルレベルhで特徴付けられる。図4Aを戻って参照すると、経路41のチャネルレベルは経路43のチャネルレベルと、また経路44のチャネルレベルと等しくならず、これは、経路41、43、44が前記管中心線の周りに非対称に分布していることを意味する。
同様に、乱流が調整機器を通過する場合、下流の長さは乱流断面が完全に発達するのに十分ではない場合がある。平坦断面も乱流断面ではあろうが、レイノルズ数から概算されるものよりは高い指数係数Nを持つ。ここで再度、二つの未知数である中心速度Vと指数係数Nとを解くべく、迅速で広範な断面検索方法が必要となる。
本発明の幾らかの実施形態は、断面検索および適合アルゴリズムに関している。本発明の実施形態によるアルゴリズムは、部分的に発達した断面を含む、全ての断面に適している。上述したように、あるレイノルズ数範囲には層流および乱流が生じる。本発明の実施形態によるアルゴリズムは、特定のレイノルズ数に対する依存性があまりない。そうではなくて、本アルゴリズムは純粋層流、過渡的状態、乱流という、三つの大きな検索範囲を持つ。過渡的範囲においては、層流、部分的に発達した層流、及び乱流断面が全て試験・適合され、最適合するものを断面モデルとして使用する。このアルゴリズムは、多くの積分計算の繰り返しが絡むような場合に特に、徹底的な計算が必要である。
上述のように、既知の超音波経路および既知の流れ断面において、チャネル係数Kは経路速度と平均速度に関している。計測された経路速度から平均速度を導出するためには、先ずその経路のチャネル係数Kを導出する必要がある。本発明の幾つかの実施形態によると、プログラムを使用して、チャネル係数Kがチャネルレベルh、指数係数N、及び部分層流係数r/Rの関数であるデータベースを生成してもよい。データベースはその後、既知のチャネルレベルhに対するチャネル係数Kと指数係数Nあるいは部分層流係数r/Rの関係を即座に特定するルックアップ表として使用できる。
図5を参照すると、乱流あるいは部分的に発達した乱流について、チャネルレベルhの可能性ある組み合わせ全てについてのチャネル係数K(管半径Rのパーセンテージの形式で)及び指数係数Nが予め算出され、二次元データ列に入力される。同様に、図6は、部分的に発達した層流に対して、二次元列のK係数をr/Rおよびh/Rの関数として示す。ここで分かるように、純粋な層流は、平坦領域の半径rがゼロであるときの、部分層流の特別なケースである。例えば、図6を参照すると、平坦領域が存在しない場合(r/R=0)、及び超音波経路が対角線状である場合(h/R=0)、データ点61のK係数は0.75という値を持つ。
図5および図6に示された二次元チャネル係数列は、超音波経路を利用した流れ計測を普遍的に特徴付けている。これらKの値を、データベースのルックアップ表に、流れ計測コンピュータプログラムの一部として保存してもよい。計測設定段階中、一組のチャネルレベルhが変換器対の位置から導出される。プログラムはその後、ルックアップ表から各超音波経路iごとにK関数カーブを検索する。
例示目的で、あるチャネルレベルを持つ二次元列からサンプルされた2セットの一元列を図7および図8に示す。図7は乱流K係数をNの関数として示す。四つのカーブ721−724は四つの異なるチャネル経路1−4に対応しており、図5の二次元列から四つの特定のh/R値を検索することで得られる。例えば、カーブ722は対角線状の経路を持つチャネルのK係数であり、図5からh/R=0と設定することで導出される。
図8は部分的に発達した層流について、K係数をdの関数として示す。四つのカーブ821−824は四つの異なるチャネル経路1‐4に対応しており、図6から特定のチャネルレベルhを持つカーブを検索することで得られる。d=0であって、流れが純粋な層流である場合、対角線状の経路822で計測されるK値は0.75である。一方、d=1である場合、つまり流れがプラグ流である場合、全てのK値は1という値に収束する。
典型的な直管の場合、レイノルズ数が2300の辺りで過渡的状態の流れが発生する。この値は管の状態や流れの履歴により変化する。整流機器の存在が流れ断面方式をより予測し難いものにする。レイノルズ数が1000未満である場合、層流が完全に発達できるのは、整流機器を通過した後であって計測器スプールに到達する前であることが、実験結果から分かっている。一方、整流機器が存在する場合、レイノルズ数が5000を超えるときに流れが層流断面を再構築できるとは考えにくい。これら結果を踏まえ、本発明の一実施形態によれば、レイノルズ数が下限(例えば1000)と上限(例えば5000)の間にある場合、流れ断面を適合させるのに部分層流モデルを使用する。本記載においては1000という下限と5000という上限の値を例示目的で用いる。この分野の当業者であれば、発明の範囲を逸脱せずに他の限界値を利用することができることは理解されるであろう。例えば、計測時に正確な流体粘度がわからない場合、より広い範囲のレイノルズ数(例えば、500から10000)を使用して可能性ある過渡的状態の断面を見つけることもできる。
本発明の一実施形態によれば、流れ計測時に平均流速の初めの概算と、ひいてはレイノルズ数の概算とを行う。もしもレイノルズ数がRe>5000の場合、流れは乱流である可能性が高い。その場合プログラムはNの適切な値を、数式(5)を用い、概算されたレイノルズ数Reに基づき算出する。概算されたNの範囲内で、プログラムは次に図7の4カーブから、K係数一組が最適なN、つまり、四つの導出されたVavg=V*Kの値を、図7で、最小統計分散であるN値を使用して得られた四つの計測されたVと四つのKの計測値に基づいて見つける。新たに導出されたN値は数式(5)を使用して算出されたものよりも正確である。見つけられたN値はプログラムに戻されて繰り返され、より正確なものとなる。カーブ適合は最小統計偏差との最適合に基づくこともできる。この分野の当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく多くの種類のカーブ適合方法を利用することができるということを認識するであろう。さらに、経路数は4より多くても、4より少なくてもよい。
一方Re<1000である場合、プログラムは、適切な式を使用して計測されたデータを層流断面に適合させる。Reが1000と5000の間であり、流れが層流、部分層流、あるいは乱流のいずれであるか定かでない場合、プログラムは計測されたデータを三つの異なる断面を利用して適合させ、真の流れ断面を決定する最適合を見つける。もし、例えば部分層流モデルがデータに最適合する場合には、プログラムはd値を図8から決定する。管中心線から距離r=dRまで、流れは「平坦」である。平坦領域の流れの断面は一定の速度断面を利用してモデルされたが、この分野の当業者であればより洗練されたモデルを利用して、平坦領域の流れ断面を層流断面とは異なるようにモデルすることができるということを認識できよう。
流れ計測器の実行中、ルックアップ表にアクセスする方がリアルタイムに積分計算を行うよりもずっと早いので、データ処理時間が劇的に減少するであろうし、流れ計測器を異なる経路配置のサイトで構成することができる。しかし、この分野の当業者であれば、本発明の実施形態では予め算出されたルックアップ表あるいはリアルタイム計算のプログラムどちらでも利用できることが理解されよう。
本発明の一実施形態による方法を図9に図示する。本アルゴリズムは設定状態91と実行状態92という二つの状態を持つ。設定状態91においては、ステップ911において、ユーザは経路の特定の組み合わせを決定し、この情報をコンピュータプログラムに入力する。ステップ912にて予め算出された二次元チャネル係数列を利用して、コンピュータプログラムは、ステップ913にて、図7および図8を参照して記載したように、特定の経路設定のためのチャネル係数カーブを導出する。
実行状態92中に、流れ断面算出部921は先ずレイノルズ数を数式(6)を使用して計算して、ステップ922にて、該レイノルズ数を予め決定された範囲と比較する。もしもレイノルズ数のほうが所定の範囲の下限よりも小さい場合(この例の場合、下限は1000である)、プログラムは層流計算をステップ923で行う。もしもレイノルズ数のほうが所定の範囲の上限よりも大きい場合(この例の場合、上限は5000である)、プログラムは乱流計算をステップ924で行う。もしもレイノルズ数が所定の範囲内にある場合には(この例の場合には、1000と5000の間である)、プログラムは、層流断面、乱流断面、および部分層流断面のなかから最適合を探し(ステップ925)、その後ステップ923、924、926をそれぞれ実行する。上述のステップは結果が望ましい正確性を満足するまで繰り返される。
本発明の方法は、上で図示したように、広範な多経路設計および整流機器設置のフィールド構成に適した一以上のコンピュータプログラムに具現化できる。
本発明の幾つかの実施形態は、多経路超音波流量計測器に関している。図10を参照すると、一つの多経路超音波スプールの一例が非対称経路配置設計とともに図示されている。この実施形態においては、4経路の計測器スプールの断面図が示されている。四つの対の超音波変換器101aと101b、102aと102b、103aと103b、104aと104bが、管壁105に取り付けられており、各対が、図4Aの経路41−44のような、特定の経路の流速を測定している。変換器対は制御部106に接続されており、制御部106は入力/出力制御回路107、電子デジタルコンピュータあるいは中央演算処理装置(CPU)108、およびコンピュータ読取可能な媒体109を含むことができる。コンピュータ読取可能な媒体(例えば、メモリ)109は、本発明の実施形態による方法を実行するための命令を含むプログラムを記憶することができる。実施形態のなかには、コンピュータ読取可能な媒体109がさらに予め算出された結果をルックアップ表の形式で含むデータベースを記憶することもできる。この分野の当業者であれば、制御部106については多くの可能性ある実施形態が存在することが認識されるであろうし、ROM、RAM、ハードドライブ、フロッピーディスク、CD、およびフラッシュドライブを含むが、それに限られないコンピュータ読取可能な媒体の多くの異なる種類を利用してプログラムおよび/またはデータベースを記憶あるいは転送することができることが認識されるであろう。
上述のように、共通の流れ断面を解決するためには各々が管中心線から異なる距離を持つ少なくとも二つの経路が必要となる。しかし実際には、計測のランダム性を平均化して、ランダムな処理に埋没する断面の解決を改善するためには、二を超える経路がしばしば必要となる。一方で、超音波経路の数は常に次元制限およびコストによって制限を受ける。
本発明の好ましい実施形態によれば、多数経路は管中心線の回りに非対称な分布を持つ。これら経路の各々は、管中心線から独自のチャネルレベルを持ち、流れ断面の特徴ある情報を提供する。これと対照的に、同じ数の経路を持つが対称経路分布を使用する計測器スプールの提供する情報はこれより少ない。
本発明の利点は、以下の一以上を含む:(a)層流、乱流、および部分層流を含む、広範な流れ断面を網羅する正確かつ迅速な流れ計測;(b)整流機器の選択にあまり依存せず、整流機器と超音波計測領域の間の距離が標準より短くて十分であり、設置およびコスト面でユーザの利益となる;(c)予め計算されたルックアップ表を利用する結果レスポンスが速い;(d)経路の非対称構成により、超音波経路および変換器の数がより少なくて済む。
発明を限られた数の実施形態について記載してきたが、この分野の当業者にとっては、この開示の利益を享受するなかで、ここに開示した発明の範囲を逸脱することなく他の実施形態を教示することができることが理解されるであろう。よって、本発明の範囲は添付の請求項のみにより限定をうける。

Claims (22)

  1. 管内の流れの断面における平均速度である流体の速度を決定する方法であって、
    超音波流量計測器を用いて、計測経路から管中心線までの最短距離に対応するチャネルレベルの異なる複数の計測経路の各々について前記流体の経路平均速度を計測する工程と、
    前記流体のレイノルズ数を概算する工程と、
    前記概算されたレイノルズ数を選択された範囲と比較する工程と、
    (a)前記概算されたレイノルズ数が前記選択された範囲の上限よりも大きい場合には、管内の乱流流れに対する乱流モデルを選択し、(b)前記概算されたレイノルズ数が前記選択された範囲の下限よりも小さい場合には、管内の層流流れに対する層流モデルを選択し、(c)前記概算されたレイノルズ数が前記選択された範囲内にある場合には、前記複数の計測経路についての前記経路平均速度を用いて前記乱流モデル、前記層流モデルおよび層流領域および平坦領域を有する部分層流モデルのそれぞれとの適合を行い、最も適合するモデルを選択する工程と、
    前記複数の計測経路についての前記経路平均速度、および、選択されたモデルに基づいて計算された、前記経路平均速度と前記流体の速度との比を示すチャネル係数を用いて、前記流体の速度を決定する工程と
    を含む、方法。
  2. 管内の流れの断面における平均速度である流体の速度を決定する方法であって、
    超音波流量計測器を用いて、計測経路から管中心線までの最短距離に対応するチャネルレベルの異なる複数の計測経路の各々について前記流体の経路平均速度を計測する工程と、
    前記流体のレイノルズ数を概算する工程と、
    前記概算されたレイノルズ数を選択された範囲と比較する工程と、
    (a)前記概算されたレイノルズ数が前記選択された範囲の上限よりも大きい場合には、管内の乱流流れに対する乱流モデルを選択し、(b)前記概算されたレイノルズ数が前記選択された範囲の下限よりも小さい場合には、管内の層流流れに対する層流モデルを選択し、(c)前記概算されたレイノルズ数が前記選択された範囲内にある場合には、層流領域および平坦領域を有する部分層流モデルを選択する工程と、
    前記複数の計測経路についての前記経路平均速度、および、選択されたモデルに基づいて計算された、前記経路平均速度と前記流体の速度との比を示すチャネル係数を用いて、前記流体の速度を決定する工程と、
    を含む、方法。
  3. 前記選択された範囲は、1,000から5,000である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記選択された範囲は、500から10,000である、請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記レイノルズ数を概算する工程は、前記経路平均速度と粘度に基づく、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記選択されたモデルは前記乱流モデルであり、
    前記決定する工程は、乱流の特徴的な値である指数係数を決定することを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記指数係数は、前記複数の計測経路についての前記経路平均速度の一組を、前記チャネル係数を前記指数係数に関連付けるカーブ一組と適合させることで決定され、
    前記カーブ一組は、前記チャネルレベルおよび前記指数係数の可能性のある組み合わせに対して予め算出された前記チャネル係数が入力された二次元データ列から、前記複数の計測経路についての前記チャネルレベルに基づいて得られる、請求項に記載の方法。
  8. 前記選択されたモデルは前記部分層流モデルであり、
    前記決定する工程は、流体の流れの断面における平坦領域の全流れ領域に対する比率に対応する部分層流係数を決定することを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  9. 前記部分層流係数は、前記複数の計測経路についての前記経路平均速度の一組を、前記チャネル係数を前記部分層流係数に関連付けるカーブ一組と適合させることで決定され、
    前記カーブ一組は、前記チャネルレベルおよび前記部分層流係数の可能性のある組み合わせに対して予め算出された前記チャネル係数が入力された二次元データ列から、前記複数の計測経路についての前記チャネルレベルに基づいて得られる、請求項8に記載の方法。
  10. 前記平坦領域は、前記管中心線からの半径で規定された領域であり、
    前記層流領域は、前記平坦領域と管壁の間の領域である、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 管内の流れの断面における平均速度である流体の速度を計測するためのプログラムを持つコンピュータ読取可能な媒体であって、前記プログラムは、
    超音波流量計測器で計測された、計測経路から管中心線までの最短距離に対応するチャネルレベルの異なる複数の計測経路に各々についての前記流体の経路平均速度を取得する命令と、
    (a)概算されたレイノルズ数が選択された範囲の上限よりも大きい場合には、管内の乱流流れに対する乱流モデルを選択し、(b)前記概算されたレイノルズ数が前記選択された範囲の下限よりも小さい場合には、管内の層流流れに対する層流モデルを選択し、(c)前記概算されたレイノルズ数が前記選択された範囲内にある場合には、前記複数の計測経路についての前記経路平均速度を用いて、前記乱流モデル、前記層流モデルおよび層流領域および平坦領域を有する部分層流モデルのそれぞれとの適合を行い、最も適合するモデルを選択する命令と、
    前記複数の計測経路についての前記経路平均速度、および、選択されたモデルに基づいて計算された、前記経路平均速度と前記流体の速度との比を示すチャネル係数を用いて、前記流体の速度を決定する命令と、
    を含む、コンピュータ読取可能な媒体。
  12. 管内の流れの断面における平均速度である流体の速度を計測するためのプログラムを持つコンピュータ読取可能な媒体であって、前記プログラムは、
    超音波流量計測器で計測された、計測経路から管中心線までの最短距離に対応するチャネルレベルの異なる複数の計測経路に各々についての前記流体の経路平均速度を取得する命令と、
    (a)概算されたレイノルズ数が選択された範囲の上限よりも大きい場合には、管内の乱流流れに対する乱流モデルを選択し、(b)前記概算されたレイノルズ数が前記選択された範囲の下限よりも小さい場合には、管内の層流流れに対する層流モデルを選択し、(c)前記概算されたレイノルズ数が前記選択された範囲内にある場合には、層流領域および平坦領域を有する部分層流モデルを選択する命令と、
    前記複数の計測経路についての前記経路平均速度、および、選択されたモデルに基づいて計算された、前記経路平均速度と前記流体の速度との比を示すチャネル係数を用いて、前記流体の速度を決定する命令と、
    を含む、コンピュータ読取可能な媒体。
  13. 前記選択された範囲は、500から10,000である、請求項11または12に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
  14. 前記選択された範囲は、1,000から5,000である、請求項11または12に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
  15. 前記乱流モデルについては、乱流の特徴的な値である指数係数の関数である前記チャネル係数を記憶し、前記部分層流モデルについては、流体の流れの断面における平坦領域の全流れ領域に対する比率に対応する部分層流係数の関数としての前記チャネル係数を記憶するデータベースをさらに含む、請求項11〜14のいずれかに記載のコンピュータ読取可能な媒体。
  16. 前記プログラムは、
    前記乱流モデルについては、乱流の特徴的な値である指数係数の関数である前記チャネル係数を算出する命令と、
    流体の流れの断面における平坦領域の全流れ領域に対する比率に対応する部分層流係数の関数としての前記チャネル係数を算出する命令と
    をさらに含む、請求項11〜15にいずれかに記載のコンピュータ読取可能な媒体。
  17. 前記平坦領域は、前記管中心線からの半径で規定された領域であり、
    前記層流領域は、前記平坦領域と管壁の間の領域である、請求項11〜16のいずれかに記載のコンピュータ読取可能な媒体。
  18. 超音波流量計測器であって、
    一つの管において管中心線に対して非対称に配置されている複数の計測経路を形成するよう構成された複数対の変換器と、
    メモリおよび前記メモリに記憶されたプログラムを実行するプロセッサを有し、前記複数対の変換器が接続される制御部と、
    を含み、
    前記プロセッサは、
    前記複数の計測経路の各々について前記管を流れる流体の経路平均速度を計測する命令と、
    (a)概算されたレイノルズ数が選択された範囲の上限よりも大きい場合には、管内の乱流流れに対する乱流モデルを選択し、(b)前記概算されたレイノルズ数が前記選択された範囲の下限よりも小さい場合には、管内の層流流れに対する層流モデルを選択し、(c)前記概算されたレイノルズ数が前記選択された範囲内にある場合には、前記複数の計測経路についての前記経路平均速度を用いて前記乱流モデル、前記層流モデルおよび層流領域および平坦領域を有する部分層流モデルのそれぞれとの適合を行い、最も適合するモデルを選択する命令と、
    前記複数の計測経路についての前記経路平均速度、および、選択されたモデルに基づいて計算された、前記経路平均速度と前記管内の流れの断面における平均速度である流体の速度との比を示すチャネル係数を用いて、前記流体の速度を決定する命令と、
    を含む前記プログラムを実行する、超音波流量計測器。
  19. 超音波流量計測器であって、
    一つの管において管中心線に対して非対称に配置されている複数の計測経路を形成するよう構成された複数対の変換器と、
    メモリおよび前記メモリに記憶されたプログラムを実行するプロセッサを有し、前記複数対の変換器が接続される制御部と、
    を含み、
    前記プロセッサは、
    前記複数の計測経路の各々について前記管を流れる流体の経路平均速度を計測する命令と、
    (a)概算されたレイノルズ数が選択された範囲の上限よりも大きい場合には、管内の乱流流れに対する乱流モデルを選択し、(b)前記概算されたレイノルズ数が前記選択された範囲の下限よりも小さい場合には、管内の層流流れに対する層流モデルを選択し、(c)前記概算されたレイノルズ数が前記選択された範囲内にある場合には、層流領域および平坦領域を有する部分層流モデルを選択する命令と、
    前記複数の計測経路についての前記経路平均速度、および、選択されたモデルに基づいて計算された、前記経路平均速度と前記管内の流れの断面における平均速度である流体の速度との比を示すチャネル係数を用いて、前記流体の速度を決定する命令と、
    を含む前記プログラムを実行する、超音波流量計測器。
  20. 前記メモリは、前記乱流モデルについては、乱流の特徴的な値である指数係数の関数である前記チャネル係数を、および前記部分層流モデルについては、流体の流れの断面における平坦領域の全流れ領域に対する比率に対応する部分層流係数の関数としての前記チャネル係数を持つデータベースをさらに記憶している、請求項18または19に記載の超音波流量計測器。
  21. 前記プロセッサは、
    前記乱流モデルについては、乱流の特徴的な値である指数係数の関数である前記チャネル係数を算出する命令と、
    前記部分層流モデルについては、流体の流れの断面における平坦領域の全流れ領域に対する比率に対応する部分層流係数の関数としての前記チャネル係数を算出する命令と、
    さらに含む前記プログラムを実行する、請求項18〜20のいずれかに記載の超音波流量計測器。
  22. 前記平坦領域は、前記管中心線からの半径で規定された領域であり、
    前記層流領域は、前記平坦領域と管壁の間の領域である、請求項18〜21のいずれかに記載の超音波流量計測器。
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