JP4667809B2 - ガスタービン吸気用フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、ガスタービンプラント等において吸気のために使用されるガスタービン吸気用フィルタに関する。
従来、ガスタービン吸気用フィルタは、ろ材をジグザグに折り畳んで、折り畳まれたろ材間にセパレータ等を介挿してフィルタパックとし、前記フィルタパックをフィルタ枠に収容して構成されている(例えば、特許文献1)。
この種のフィルタは、大風量下で使用されるために剛性を考慮して、フィルタ枠を比較的厚めの枠板により構成し、各枠板同士をボルトとナットを使用して固定していた。この構造について、具体的に図11(a)を用いて説明すると、フィルタパック27を囲むフィルタ枠を構成する両側面の板材26,26と、上下面の板材28,28とをそれぞれ厚さ2mm程度のステンレス製の板材から構成し、両側面の板材26,26の両端部を折り曲げ、上下面の板材28,28に当接させて、同図(b)のC−C断面図に示されるようにボルト29とナット30で固定するようにしていた。
しかしながら、前記構造において使用される比較的厚めの枠板、ボルト及びナットは重いためにフィルタ1個当たりが重くなり、このようなフィルタを数10個から数100個を吸気ダクト内に配置すると、吸気ダクトのフィルタを取り付ける受枠に非常に大きな荷重がかかるという問題があった。
上記問題を解決するために、フィルタ枠を構成する板材の厚みを薄くして軽量化を図る一方で、剛性を高めるためにフィルタ枠の上下流のそれぞれの端面にフィルタ枠を補強するためのフィルタガイド枠を設けるようにすることが考えられる。
このフィルタガイド枠をフィルタ枠へ固定する方法として、まず、ポップリベット等の固定部材を使用して固定する方法があるが、ガスタービン吸気用フィルタを通過する腐食性ガス等により前記下流側のポップリベットが腐食して外れ、ガスタービンプラントの圧縮機の羽を傷つけるおそれがあった。また、リベットが外れた場合に、フィルタの剛性が低下し、汚染した空気がろ材を通過せずに、フィルタパックとフィルタ枠との間から下流側に流出するおそれがあった。
また、他の固定方法として、フィルタガイド枠の断面形状に合わせてフィルタ枠のフランジ部を断面L字形に形成し、フィルタガイド枠の断面L字形のフランジ部をフィルタパック側にU字状に折り返して、折り返した端部と、前記フィルタ枠の端部とを当接させて嵌合する方法がある。
しかしながら、嵌合するだけでは、フィルタの剛性が不十分であり、汚染した空気がろ材を通過せずに、フィルタパックとフィルタ枠との間から下流側に流出するおそれがあった。また、搬送又は取り付けの際に、フィルタガイド枠が外れて、フィルタ本体がバラバラになるという問題があった。
実公平2−13058号公報
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、ガスタービン吸気用フィルタの軽量化を図る一方で剛性を高め、この目的のためにフィルタ枠に固定されるフィルタガイド枠の固定部材がガスタービンプラントの圧縮機の羽を傷つけるおそれのないガスタービン吸気用フィルタを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく本発明者等は鋭意検討の結果、ボルト及びナット又はポップリベット等の固定部材を用いないで、フィルタ枠を構成する部材又はこれを補強するための部材を固定すればよいという知見に基づいて次の通り解決手段を見出した。
即ち、本発明のガスタービン吸気用フィルタは、請求項1に記載の通り、四辺形状のフィルタ枠にフィルタパックを収容し、前記フィルタ枠の通風方向の端面側にフランジ部を備えるガスタービン吸気用フィルタであって、前記フィルタ枠の通風方向の端面に設けられたフランジ部に、枠状に形成されたフィルタガイド枠を、固定部材を用いないでかしめにより固定したものにおいて、前記フィルタ枠のフランジ部は、断面形状L字形に形成され、前記フィルタガイド枠は、前記フィルタ枠のフランジ部に重ね合わせることができるように、断面形状L字形の枠部材として構成され、前記L字形の枠部材の前記フィルタパックの側面側に位置することになる端部を内側にU字状に折り返して折り返し部を形成し、前記フィルタガイド枠の前記折り返し部の端面を、前記フィルタ枠のL字形のフランジ部の端面に当接するようにして、前記フィルタガイド枠を前記フィルタ枠に嵌合させるようにしたことを特徴とする。
請求項2に記載のガスタービン吸気用フィルタは、請求項1に記載のガスタービン吸気用フィルタにおいて、前記フィルタ枠からの前記フィルタガイド枠の引き剥がし強度は200N以上であることを特徴とする。
請求項3に記載のガスタービン吸気用フィルタは、請求項1又は2に記載のガスタービン吸気用フィルタにおいて、前記フィルタパックの通風面において、前記フィルタパックと前記フィルタ枠との間に格子状部材からなるメディアガードを介挿したことを特徴とする。
請求項4に記載のガスタービン吸気用フィルタは、請求項1乃至3のいずれかに記載のガスタービン吸気用フィルタにおいて、前記フィルタガイド枠の内周部は、内側に折り返されていることを特徴とする。
本発明のガスタービン吸気用フィルタによれば、フィルタ枠を構成する枠部材の固定をボルト及びナット等の固定部材を使用しないため軽量化が図られる。
また、フィルタ枠を補強するためのフィルタガイド枠をポップリベット等の固定部材を用いずに前記フィルタ枠のフランジ部に固定することにより、固定部材が発錆や剪断力等により外れて、圧縮機の運転中に圧縮機に吸い込まれて圧縮機の羽を傷つけたり、或いは、フィルタ交換の際に外れ落ちた固定部材が次に圧縮機を稼働させたときに圧縮機に吸い込まれて圧縮機の羽を傷つけたりすることがない。また、フィルタガイド枠を構成する部材の板厚を、約0.5mm程度の薄手のものとすることができ、フィルタ枠を構成する枠板同士をボルトとナットにより固定する場合に比べて約半分程度となり、フィルタ枠にフィルタガイド枠をポップリベットにより固定する場合に比べて約2/3程度となり、フィルタの重量を軽量化することができる。
また、フィルタガイド枠の内周部を内側に折り返すようにしたので、更に、フィルタガイド枠の強度が高めることができ、フィルタ枠とフィルタガイド枠のかしめ箇所が少なくても、一体化して安定した形状を維持することができる。また、かしめにより固定された部分が緩んだとしても、フィルタ枠が安定した形状を維持することができるため、汚染された空気がフィルタパックとフィルタ枠との間から下流側に流出することを防ぐことができる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1に示されるものは、本発明のガスタービン吸気用フィルタ40の分解斜視図であり、図中6で示されるフィルタパックを、四辺形状に構成したフィルタ枠7に収容し、フィルタガイド枠8,9を、メディアガード10,11を介して、フィルタ枠の上流側及び下流側から固定して作製するものである。
フィルタ枠7の通風方向の両端面には、それぞれ、断面形状L字形のフランジ部14L〜17Lが設けられており、フィルタガイド枠8及び9は、このフランジ部14L〜17Lに、かしめることにより固定される。
本発明のかしめの例としては、一方向から押圧するシングルクリンチ方式や二方向からの押圧するダブルクリンチ方式等の所謂トグロックかしめ、或いは、ランスかしめ等、上記条件を満たすものであれば、その方式について特に制限するものではない。
シングルクリンチ方式は、図2に示されるように、フィルタ枠7とフィルタガイド枠8とを接合し、例えば、かしめ部が矩形状だとすると、その矩形状の部分における1組の対向辺に切り込みを設けておいて、パンチ19により加圧して塑性変形させ、パンチ19と反対側でかしめ部8k、14kのパンチ19移動方向をダイ20により規制して、パンチ19の移動方向と垂直方向に、前記かしめ部8k、14kを塑性変形させるものである。尚、前記切り込みを設けないでもかしめることはできる。かしめに使用できる器具の一例としては、BOLLHOFF社の型式SPOT-CLINCH(登録商標)0302ASがあり、使用空気圧6kg/cm2、加圧力3ton程度の条件でかしめることができる。
ダブルクリンチ方式は、図3(a)に示されるように、かしめ部8k、14kに対して、例えば、かしめ部が矩形状だとすると、その矩形状の部分における1組の対向辺に切り込みを設けておいて、パンチ19により加圧して塑性変形させ、パンチ19と反対側からかしめ部8k、14kに対して、パンチ19の移動方向と逆方向に、他のパンチ23により塑性変形させるものである。尚、前記切り込みを設けないでもかしめることはできる。かしめに使用できる器具の一例としては、BOLLHOFF社の型式SPOT−CLINCH(登録商標)0607ADにより、使用空気圧4.6kg/cm2、加圧力2.4〜3.5ton程度の条件でかしめることができる。
ランスかしめは、図3(b)や特開平10−93893号公報に示されるように、接合部を塑性変形させ、更に、一方の部材が他方の部材を突き破るようにしてかしめるものである。
尚、上記かしめの例では、1組の対向辺に切り込みを設けるようにしているが、切り込みを入れずにかしめることが好ましい。かしめて塑性変形した部分が、母材から破断されずに、当初のかしめ部分よりも大きくなり、フィルタ枠やフィルタガイド枠が外れにくくなるからである。
また、かしめ部の形状についても、矩形状、しめ丸形状等特に制限はない。
また、本発明において、フィルタ枠は、フィルタパックを収容できるように四辺形状に形成されできるものであればよく、例えば、複数の枠板を組み合わせたり、或いは、1枚の板材を折り曲げること等により形成される。
フィルタ枠を構成する材料については、かしめることができるように、例えば、アルミニウムやステンレス等の金属材料を使用する必要がある。この金属材料の中でも、耐強度、耐久性及び耐錆性の観点からするとステンレスを使用することが好ましい。
また、フィルタ枠からのフィルタガイド枠の引き剥がし強度は200N以上であることが好ましい。この程度の強度に耐えるようにすることで、フィルタ枠とフィルタガイド枠との一体化が図られ、取り付け時等に分解することがなくなるからである。
フィルタ枠を補強するためのフィルタガイド枠を構成する材料については、かしめることができるように、例えば、アルミニウムやステンレス等の金属材料を使用する必要がある。この金属材料の中でも、耐強度、耐久性及び耐錆性の観点からするとステンレスを使用することが好ましい。
また、その形状については、上記フィルタ枠と接合してかしめることができれば、特に制限はなく、平らな枠形状のもの等を使用することができるが、各種形状の中でも、フィルタ枠と嵌合できる形状とする必要がある。その一例として、図2及び図3に示されるように、フィルタ枠7のフランジ部14Lを断面形状L字形に形成し、フィルタガイド枠8を、フィルタ枠7のフランジ部14Lに重ね合わせることができるように、断面形状L字形の枠部材として構成し、フィルタガイド枠8のフィルタパック6の側面側に位置することになる端部を、内側に、即ち、フィルタパック6側にU字状に折り返して折り返し部8uを形成し、フィルタガイド枠8の折り返し部8uの端面を、フィルタ枠7のフランジ部14Lに当接するようにして、フィルタガイド枠8をフィルタ枠7に嵌合させることができる形状とすることが挙げられる。
このようにフィルタガイド枠8の端部をU字状に折り返すことにより、フィルタガイド枠8の強度を高めることができる。また、更に、フィルタガイド枠8をフィルタ枠7に嵌合することにより、仮に、かしめ部が変形したとしても、フィルタガイド枠8がフィルタ枠7から外れにくくなるので、結果として、フィルタ枠7とフィルタガイド枠8とは、安定した接合状態を維持することができ、汚染した空気がフィルタ枠7とフィルタガイド枠8との間を通って下流側に漏れることを防ぐことができる。
また、フィルタガイド枠8は、図4に示されるように、フィルタ枠7の内周部を内側に折り返した折り返し部8Mを有する構造とすることが好ましい。これにより、フィルタガイド枠8の更なる強度の向上を図ることができるからである。
また、本発明のガスタービン吸気用フィルタのフィルタパックの通風面において、フィルタパックとフィルタ枠との間に格子状部材からなるメディアガードを介挿することが好ましい。このメディアガードは、フィルタパックを構成するろ材を保護するためのもので、ステンレスやアルミニウム等の金属製棒状部材を格子状にくみ上げて形成されるものであり、ろ材を保護することができる程度の強度を備えていれば材料について特に制限するものではない。
また、格子状に形成する方法としても特に制限はなく、縦方向に所定のピッチで棒状部材を配置して、その上から横方向に所定のピッチで棒状部材を固定することにより作製したり、或いは、縦横の棒状部材を互い違いに編み込んで平織りすることにより作製するようにしてもよい。また、そのピッチについても特に制限はない。
また、本発明において、フィルタパックを構成するろ材としては、例えば、極細ガラス繊維を有機バインダで結合した抄造法によるガラス繊維紙等の中性能フィルタろ材、高性能フィルタ(準HEPAとHEPA)ろ材、或いは、中性能フィルタろ材と高性能フィルタろ材とを密接したろ材を使用することができるが、ガスタービン吸気用フィルタに使用できるものであれば特に制限はない。
また、折り畳まれたろ材は、その折り畳み間隔を保持するためにセパレータやリボン材が使用される。セパレータとしては、例えば、アルミニウム、ステンレス等の金属箔ジグザグ状に折り畳んだものを使用することができる。また、リボン材としては、例えば、ホットメルト等を使用することができる。
(実施例1)
以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。
図1は、ガスタービン吸気用フィルタ40の分解斜視図である。図示されるように、このガスタービン吸気用フィルタ40は、図中6で示されるフィルタパックを、四辺形状に構成したフィルタ枠7に収容し、フィルタガイド枠8,9を、メディアガード10,11を介して、フィルタ枠の上流側及び下流側から固定して作製するものである。
以下に、各構成部材について詳細に説明する。
フィルタパック6は、ガラス繊維紙製の低効率ろ材と高効率ろ材とを積層したろ材12をジグザグ状に折り畳んで、折り畳み空間内に、ポリエチレンによりラミネートされたアルミニウム箔をジグザグ状に折り曲げて形成したセパレータ13を介挿し、幅534mm、奥行き252mm、高さ534mmの直方体形状としたものである。
フィルタ枠7は、図5(a)に示されるように、厚さ0.5mmのSGCC(溶融亜鉛メッキ冷延鋼板、以下同じ。)製の幅253mm、長さ534mmの上下枠板14,15と、同じくSGCC製の幅253mm、長さ534mmの両側枠板16,17とを組み合わせることにより形成する。
各枠板14,15,16,17の外側の上流側と下流側の端面には、図5(b)の下枠板15のB−B断面図を例として示されるように、幅(w1)30mm×高さ(h1)20mmで、内側に向かって曲折した断面形状L字形のフランジ部15L,15Lを備えるようにして形成する。尚、上流側と下流側のフランジ部15L,15Lの端面には、図5に示されるように、3mm×4mmの矩形状のかしめ部15kを110mmの間隔で5箇所設けるようにし、かしめ部15kの長辺l,lには切れ込みを設け、短辺m,mには切り込みを設けないようにしている。
また、上枠板14と下枠板15には、内側となる長手方向の両側に沿って、図5(b)に下枠板15を例として示されるように、幅(w2)13mm、高さ(h2)13mmの断面形状L字形のシール剤受け部15s,15sを立設し、長手方向の両端部には、図5(a)に示されるように、組み立てた際に隣接する両側板にリベットを介して連結するための高さ(h3)15mmの連結片15c,15cを立設する。尚、連結片15c,15cには、リベットを挿通するための直径3.2mmの挿通穴を2個設けている。
両側板16,17には、上下枠板14,15の連結片14c,15cと重ね合わせて、リベットが挿通することができるように、枠板16,17の長手方向の両端部から外方に延出するようにして幅(w4)14mm、高さ(h4)1mmの断面形状L字形の連結片16c,17cを立設する。尚、連結片16c,17cにも、上下枠板の連結片14c,15cと同径のリベット挿通穴を2個設けている。
フィルタガイド枠8,9は、厚さ0.5mmのSGCC製の帯状の板材を、図7(a)に示されるように、幅(w5)20mm、高さ(h5)30mm断面形状L字形に形成し、同図(b)に示されるように、532mm間隔(w6)で幅(w7)60mm、高さ(h7)30mmの直角二等辺三角形状の切り欠き部8aを設けるとともに、切り欠き部8aで折り曲げて枠状にして作製する。
そして、フィルタガイド枠8,9にも、前記フィルタ枠7のかしめ部14k等に対応する位置に、同形状のかしめ部8k,9k等を設ける。尚、本実施例では、図2(a)に示されるように、フィルタガイド枠8のフィルタパック6側となる端部を、フィルタパック6側にU字状に折り返して折り返し部8uを形成するようにしている。
また、フィルタガイド枠8,9の開口部のフィルタパック6側の面には、図1及び図2に示されるように、メディアガード10,11を溶接により固定している。このメディアガード10,11は、直径1mmのSGCC製の棒材を組み合わせて形成する。本実施例では、上流側のメディアガード10と下流側のメディアガード11とは、異なる構造のものを採用している。即ち、上流側のメディアガード10は、前記棒材を縦方向10mmピッチに配置して、その上に横方向に同棒材を10mmピッチで格子状に載置するとともに固定したものである。また、下流側のメディアガード11は、直径0.47mmのSUS304製の棒材を、縦横2mmピッチになるように互い違いに平織りして格子状にしたものである。
尚、上流側のメディアガード10は、図2(a)に示されるように、棒材が縦方向に配置されている側の端部が上流側に位置するように溶接によりフィルタガイド枠8に固定するようにしている。
次に、上記説明した部材を使用して組立の手順を説明する。
図8に示されるように、下枠板15の連結片15cとシール剤受け部15sとで囲まれる領域に、フィルタパック6のろ材12のジグザグが表れる面を下側にして載置する。そして、左側枠板16の連結片16cが、下枠板15の連結片15cの内側となるように互いのリベット用穴を重ね合わせてテープにより仮止めする。同様に、図示しないが、右枠板17と下枠板15とを仮止めして、コの字形にする。そして、このコの字形に組み合わされたものに、上枠板14を、下枠板15と同様にして両側の枠板16,17に仮止めする(図9(a))。
次に、図9(b)に仮止めしたフィルタ枠7の側面図を示されるように、仮止めしたフィルタ枠7の一隅のテープ18を外して、前記コの字形の枠体をフィルタパック6とともに通風方向の下流側に傾ける。次に、左枠板16の連結片16cと下枠板15のシール剤受け15cとの間と、右枠板17の連結片17cと下枠板15のシール剤受け15cとの間をウレタン樹脂製のシール剤でシールする。次に、左枠板16の連結片16cと右側板17の連結片17cと下枠板15のシール剤受け15sで囲まれた領域に、ウレタン樹脂製シール剤を流し込む。そして、傾けておいたコの字形の枠体を元の仮止め状態に戻して、ウレタン樹脂製シール剤を硬化させる。この作業を上枠板14についても行い、リベット用穴にリベットを通して固定して、中性能・高性能複合のガスタービン吸気用フィルタ40(日本無機社製「アドバンスター」(登録商標)型式ADV)を得る。
次に、図2(a)に断面図を示されるように、フィルタ枠7の上流側から、フィルタ枠7のL字形のフランジ部14L等を囲うようにして、フィルタガイド枠8を嵌め込む。この時、フィルタ枠7のL字形のフランジ部14L等の端面と、フィルタガイド枠8の折り返し部8uの端面とが当接するように嵌合する。また、フィルタ枠7の下流側にも同様にして、フィルタガイド枠9を嵌合する。
そして、図2(b)に示されるように、フィルタ枠7とフィルタガイド枠8とをかしめ部14k等と8kでかしめて固定する。詳細には、BOLLHOFF社の切込型シングルクリンチ方式(型式SPOT−CLINCH(登録商標)0302AS)により、使用空気圧6kg/cm2、加圧力3tonの条件で、フィルタガイド枠8の上流側から下流側方向にパンチ19により加圧するとともに、フィルタ枠7の下流側でかしめ部14k等の上下流方向への移動をダイ20により規制する。この時、かしめ部は破断して塑性変形し、下流側のダイ20による規制により、破断箇所が上下流方向に対して垂直方向に塑性変形し、縦5〜6mm×横4〜5mmのかしめ部となる。
次に、上記実施例1で作製したガスタービン吸気用フィルタのフィルタガイド枠のフィルタ枠への固定方法を変形した実施例2及び3を作製し、従来例1及び2のガスタービン吸気用フィルタとの比較試験を行った。尚、各例の固定条件は次の通りである。
(実施例2)
図4に示されるように、フィルタガイド枠8の内周部を内側に折り返した折り返し部8Mを有する構造とし、1辺に200mm間隔で、縦4mm×横3mmで切込型シングルクリンチ方式によりかしめにより3箇所を固定し、下流側のフィルタガイド枠9も同様にして折り返し部を形成してかしめにより固定したこと以外は、実施例1と同様にしてガスタービン吸気用フィルタを作製した。尚、本実施例では、折り返し部8Mは、フィルタ枠7の内周面に当接してから更にフィルタパック6側に折り返し、この折り返し部分にメディアガード10又は11を設けるようにした。
(実施例3)
1辺に120mm間隔で、縦4mm×横3mmで切込型シングルクリンチ方式のかしめにより5箇所において上下流のフィルタガイド枠13,14をかしめにより固定したこと以外は、実施例1と同様にしてガスタービン吸気用フィルタを作製した。
(従来例1)
かしめを行わないこと以外は、実施例1と同様にしてガスタービン吸気用フィルタを作製した。
(従来例2)
上下及び両側の枠板の板厚を1.2mmとして、かしめの代わりにポップリベットを、1辺に110mm間隔で、縦4mm×横3mmで計5個使用して固定した以外は、実施例1と同様にしてガスタービン吸気用フィルタを作製した。
上記実施例1乃至3及び従来例1及び2のフィルタについて、リベット等の固定部材の使用の有無、破損強度及び取扱性の参考としてのフィルタ重量の観点から評価を行い、総合評価をした。その結果を下記表1に示す。
尚、破損強度の試験については、図10に示されるように、試験対象となるガスタービン吸気用フィルタ40のフィルタ枠7のフランジ部14L等をチェーン22を介して柱21に固定しておいて、フィルタガイド枠8にばねばかり23を付けて、フィルタガイド枠8がフィルタ枠7から外れやすい方向、即ち、通風方向に対して45度の角度で引っ張りその時の指示値を読み取ることにより評価した。
Figure 0004667809
上記表1から、実施例1乃至3はリベット等の固定部材を使用していないため、固定部材の脱落の心配がないものとなった。また、実施例1及び2は、破損強度が、いずれも800Nあり、取扱時にフィルタ枠からフィルタガイド枠が引き剥がされにくいものとなった。また、実施例2は、フィルタ枠からフィルタガイド枠の固定箇所が少ないにもかかわらず、フィルタガイド枠の変形防止のための折り返しを設けたので、破損強度は実施例1と同じものとなった。
一方、従来例1は、固定部材を使用していないため、固定部材の脱落の心配はないものの、耐破損強度が低いため、取扱時にフィルタ枠からフィルタガイド枠が引き剥がされる可能性があるものとなった。また、従来例2は、固定部材を用いているため、腐食性ガス及び外圧による剪断力が働いて固定部材が破損して脱落する可能性があるものとなった。また、フィルタ破損強度を高めるために厚手の板材を使用しなければならず重量が重く取扱性に問題があった。
本発明の一実施の形態のガスタービン吸気用フィルタの分解斜視図 (a)本発明におけるかしめ部を説明するためのガスタービン吸気用フィルタの側断面の一部拡大図、(b)かしめ方法の一例を示す説明図 本発明におけるかしめ部及びかしめ方法の一例を説明するためのガスタービン吸気用フィルタの側断面の一部拡大図((a)ダブルクリンチ方式によるかしめ(トグロックかしめ)、(b)ランスかしめ) 本発明におけるフィルタガイド枠内周部の折り返しを説明するための側断面の一部拡大図 (a)同フィルタ枠の説明図、(b)同フィルタ枠の下枠板のB−B断面図 同下枠板のかしめ部の説明図 (a)フィルタガイド枠の下枠の断面図、(b)同フィルタガイド枠の組立方法を説明するための正面図 同フィルタ枠の組立方法の説明図 (a)同フィルタの組立工程における仮止め状態を説明するための正面図、(b)同フィルタの組立工程におけるシール剤による処理を説明するための側面図 比較試験における破損強度の測定方法を示す説明図 (a)従来のガスタービン吸気用フィルタの斜視図、(b)同ガスタービン吸気用フィルタの一部拡大C−C断面図
フィルタパック
7 フィルタ枠
8 フィルタガイド枠(上流側)
9 フィルタガイド枠(下流側)
10 メディアガード(上流側)
11 メディアガード(下流側)
12 ろ材
13 セパレータ
14 上枠板
15 下枠板
16 左枠板
17 右枠板
14L,15L,16L,17L 枠板のL字形フランジ部
14k,15k,16k,17k かしめ部
18 仮止めテープ
19 パンチ
21 柱
22 チェーン
23 バネばかり
26 枠板
27 フィルタパック
28 枠板
29 ボルト
30 ナット
40 ガスタービン吸気用フィルタ

Claims (4)

  1. 四辺形状のフィルタ枠にフィルタパックを収容し、前記フィルタ枠の通風方向の端面側にフランジ部を備えるガスタービン吸気用フィルタであって、前記フィルタ枠の通風方向の端面に設けられたフランジ部に、枠状に形成されたフィルタガイド枠を、固定部材を用いないでかしめにより固定したものにおいて、前記フィルタ枠のフランジ部は、断面形状L字形に形成され、前記フィルタガイド枠は、前記フィルタ枠のフランジ部に重ね合わせることができるように、断面形状L字形の枠部材として構成され、前記L字形の枠部材の前記フィルタパックの側面側に位置することになる端部を内側にU字状に折り返して折り返し部を形成し、前記フィルタガイド枠の前記折り返し部の端面を、前記フィルタ枠のL字形のフランジ部の端面に当接するようにして、前記フィルタガイド枠を前記フィルタ枠に嵌合させるようにしたことを特徴とするガスタービン吸気用フィルタ。
  2. 前記フィルタ枠からの前記フィルタガイド枠の引き剥がし強度は200N以上であることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン吸気用フィルタ。
  3. 前記フィルタパックの通風面において、前記フィルタパックと前記フィルタ枠との間に格子状部材からなるメディアガードを介挿したことを特徴とする請求項1又は2に記載のガスタービン吸気用フィルタ。
  4. 前記フィルタガイド枠の内周部は、内側に折り返されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のガスタービン吸気用フィルタ。
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