JP4665731B2 - カメラ、および画像管理プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像を撮像するカメラ、およびカメラで撮像した画像を管理するための画像管理プログラムに関する。
次のような電子カメラが特許文献1によって知られている。この電子カメラでは、使用者によってあらかじめ選択されたフォルダに撮影データを記録していく。
特開2001−169222号公報
しかしながら、従来の電子カメラにおいては、使用者はあらかじめ記録先のフォルダを選択しなければならないため、撮影した画像に応じて撮影データを異なるフォルダに分類して記録したい場合には、使用者はその都度、記録先のフォルダを選択しなければならず不便であるという問題が生じていた。
本発明は、撮像素子で撮像した原画像データに基づいて生成される画像データ部と、原画像データと、画像ファイルから推測される原画像データと、原画像データから画像ファイルを生成する過程で生成される中間画像データと、画像ファイルから推測される中間画像データとのいずれかを比較対象データとし、それら比較対象データにより表現される絵柄を比較してその類似度を判定し、類似度の判定結果に基づいて画像ファイルを分類し、画像ファイルに含まれる画像の撮影情報に基づいて、比較対象データ撮像時の撮影感度、シャッター速度、絞り値の少なくとも1つを要因とする比較対象データ同士の露出偏差を補償してから、類似度を判定することを特徴とする。
類似度を判定するに当たっては、比較対象データ同士の画素数を一致させてから類似度を判定してもよく、比較対象データの画素数を減少させて画像を縮小してから類似度を判定してもよい。
また、類似度が高いと判定された画像ファイルを同じフォルダに格納することによって画像ファイルを分類してもよく、類似度が高いと判定された画像ファイルに対して、それぞれのファイル名を類似度が高いことを示す名称とすることによって画像ファイルを分類してもよい。さらに画像ファイルの分類結果を類似度管理テーブルとして記憶してもよい。
画像データ部は、画像データに基づいて生成されたサムネイル画像を含み、サムネイル画像に基づいて類似度を判定するようにしてもよい。
類似度が低いと判定された画像データが検出された場合には、その画像データの画像ファイルを記録するためのフォルダを新たに作成し、フォルダ内に画像ファイルを記録することにより、画像ファイルを分類するようにしてもよい。
比較対象データは、類似度を判定するための基準となる基準画像データと基準画像データと比較を行うためのターゲット画像データとを含み、判定手段は、類似度が低いと判定した画像データを、基準画像データとするようにしてもよい。
本発明によれば、比較対象データにより表現される絵柄の類似度に応じて画像ファイルを分類するようにしたので、画像の絵柄に応じて自動的に画像ファイルが分類されることから、使用者の利便性を向上することができる。
図1は、本実施の形態におけるカメラ、例えばデジタルカメラの一実施の形態の構成を示すブロック図である。デジタルカメラ100は、入力スイッチ101と、レンズ102と、撮像素子103と、制御装置104と、メモリ105と、メモリカードスロット106と、モニタ107とを備えている。
入力スイッチ101は、使用者によって操作される種々の入力部材を含んでいる。例えば、この入力スイッチ101には、レリーズボタンやデジタルカメラ100を操作するための種々の操作ボタンが含まれる。
レンズ102は、複数の光学レンズ群から構成されるが、図1では代表して1枚のレンズで表している。撮像素子103は、例えばCCDであり、使用者によって入力スイッチ101に含まれるレリーズボタンが押下されるごとに、レンズ102を通して入力される被写体像を撮像して、撮像した画像データを制御装置104へ出力する。
この撮像素子103においては、例えば、単板式カラー撮像素子の最も代表的なR(赤)、G(緑)、B(青)のカラーフィルタがBayer配列されている。そして、レンズ102を通して撮像素子103で撮像される画像データはRGB表色系で示されるものとし、画像データを構成する各々の画素には、RGBのいずれか1つの色成分の色情報が存在しているものとする。すなわちBayer画像であるものとする。
ここで、RGBの各色成分の色情報とは、例えば0〜255のレベルで表される各色の強度信号であり、RGBの各色の強度信号を基に各画素の輝度が決定される。なお、撮像素子103から制御装置104へ出力される画像データ(原画像データ)は、この撮像素子103で撮像された生のBayer画像データ、すなわちRAWデータである。また、撮像素子103から制御装置104へ出力される画像データの画像サイズは、全て同じであるものとする。
制御装置104は、CPUやその他周辺回路で構成され、画像ファイル生成部104aと、類似度判定部104bと、画像分類部104cとを機能的に備えている。なお、制御装置104が備える104a〜104cの機能は、ハードウェアにより実現してもよく、ソフトウェアにより実現してもよい。本実施の形態では、制御装置104は、メモリ105に記憶された画像処理プログラムを実行することによって、104a〜104cの各機能をソフトウェア的に実現する例について説明する。
画像ファイル生成部104aは、撮像素子103から入力されたRAWデータに基づいて、画像データ部と付加情報部とを含む画像ファイルを生成する。画像処理部104aによって生成される画像ファイル形式は、使用者によってあらかじめ設定されているものとし、本実施の形態では、使用者は、入力スイッチ101を操作して、画像ファイル形式としてRAW形式と、Jpeg形式のいずれかを設定するものとする。
画像ファイル生成部104aは、使用者によって設定された画像ファイル形式に応じた画像処理を撮像素子103から入力されるRAWデータに対して実行して、画像データ部を生成する。そして、生成した画像データ部に、撮像日付情報や、撮影感度情報、レンズ101の絞り設定情報、シャッタースピード情報などの画像撮像時の露出に影響を及ぼす情報等で構成される付加情報を付加して、使用者によって設定された形式の画像ファイルを生成する。
画像ファイルの形式としてRAW形式が設定された場合には、画像ファイル生成部104aは、撮像素子103から入力されるRAWデータに対して画像処理を行わず、RAWデータをそのまま画像データ部とし、上述した付加情報部を付加してRAW形式の画像ファイルを生成する。
一方、画像ファイルの形式としてJpeg形式が設定された場合には、画像ファイル生成部104aは、撮像素子103から入力されるRAWデータをメモリ105に一時的に記憶した後、当該RAWデータに対して、後述する画像処理を実行してJpeg形式の画像データに圧縮する。そして、圧縮したJpeg形式の画像データを画像データ部とし、上述した付加情報部を付加してJpeg形式の画像ファイルを生成する。これによって、画像データ部を生成するために用いた原画像データ、すなわちRAWデータをメモリ105に退避した上で、Jpeg形式の画像データを画像データ部とするJpeg形式の画像ファイルを生成することができる。
RAWデータをJpeg形式の画像データへ圧縮するための画像処理については、例えば特開2000−23083号公報に記載されているような手法を使用する。この画像処理は公知の手法であるため詳細な説明は省略するが、処理の流れは以下のようになる。
画像ファイル生成部104aは、まず、CCD103から入力されるRAWデータ、すなわちBayer画像の画像データに対して補間処理を行って、画像データを構成する各画素にR、G、Bの色成分の情報が全て存在するカラー画像の画像データ(RGB表色系の画像データ)に変換する。そして、このRGB表色系の画像データに対して、各画素のRGBのそれぞれにゲインをかけてホワイトバランス調整を行う。ホワイトバランス調整後の画像データに対して、例えば3×3の平滑化フィルタ(マトリックス)をかけて平滑化を行った後、階調補正を行う。
その後、RGB表色系の画像データをYCbCr表色系の画像データに変換するために、階調補正後の画像データに対してマトリックスをかける。その結果得られる画像データに対して、所定の圧縮率で圧縮処理を施すことにより、Jpeg形式の画像データを得ることができる。
類似度判定部104bは、RAWデータに基づいて、撮像素子103で連続して撮像される画像の絵柄の類似度を判定する。そして、画像分類部104cは、類似度判定部104bによる判定結果に基づいて、画像の絵柄の類似度が高い画像同士が同一のグループとなるように画像ファイルを分類する。本実施の形態では、画像分類部104cは、画像の絵柄の類似度が高い画像を、メモリカードスロット106に挿入されているメモリカード内の同じフォルダに格納することによって画像の分類を行う場合について説明する。なお、画像分類結果の格納先は、メモリカードではなくメモリ105としてもよい。
ここで画像の絵柄の類似度とは、それぞれの画像内に写っている被写体、および構図の類似度を意味し、これらの画像の絵柄の類似度が所定以上であれば、それぞれの画像は同一シーンで撮像された画像であると判定することができる。例えば、デジタルカメラ100の使用者が、同一被写体の画像をレンズ102の絞り設定やシャッタースピードを変更しながら連続して複数コマ撮像した場合には、各コマの画像は類似度が高いと判定されることになる。
まず、類似度判定部104bは、画像ファイル生成部104aで生成された画像ファイルの形式に応じて、類似度判定時に使用する対象データとしてのRAWデータを取得する。すなわち、画像ファイル生成部104aによってRAW形式の画像ファイルが生成された場合には、画像ファイルに含まれる画像データ部からRAWデータを取得する。一方、画像ファイル生成部104aによってJpeg形式の画像ファイルが生成された場合には、メモリ105に一時記憶されたRAWデータを取得する。
そして、類似度判定部104bは、取得したRAWデータを類似度を判定するための基準となる画像データ(基準画像データ)とするか、あるいは既に決定されている基準画像データと比較を行うための画像データ(ターゲット画像データ)のいずれとするかを決定する。
具体的には、類似度判定部104bは、メモリ105内に既に基準画像データが存在しているか、および前回画像を撮像してから所定時間以上経過しているかのそれぞれを判定する。その結果、基準画像データがメモリ105内に存在しないと判定した場合、あるいは前回画像を撮像してからの経過時間が所定時間以上であると判定した場合には、類似度判定部104bは、取得したRAWデータを基準画像データとして設定し、メモリ105に記憶する。
同時に画像分類部104cは、設定した基準画像データに対応する画像ファイル(基準画像ファイル)、および後述する処理で類似度判定部104bによって基準画像データと類似度が高いと判定されるターゲット画像データに対応する画像ファイル(ターゲット画像ファイル)を同一グループとして格納するためのフォルダをメモリカード内に作成する。そして、基準画像データとして設定したRAWデータに対応する基準画像ファイルを作成したフォルダ内に保存する。
これに対して、基準画像データがメモリ105内に存在しており、かつ前回画像を撮像してからの経過時間が所定時間未満であると判定した場合には、類似度判定部104bは、取得したRAWデータをターゲット画像データとして設定する。
取得したRAWデータをターゲット画像データとして設定した場合には、類似度判定部104bは、メモリ105内に記憶されている基準画像データと、設定したターゲット画像データとを比較対象データとして比較して、基準画像データにより表現される絵柄と、ターゲット画像データにより表現される絵柄との類似度を判定する。
類似度判定部104bは、比較対象データにより表現される絵柄の類似度を判定するために、取得した基準画像データとターゲット画像データに対して、画像データの減算処理を行う。具体的には、基準画像データの各画素のR、G、Bの各色成分の色情報と、ターゲット画像データの各画素のR、G、Bの各色成分の色情報との差分ΔR、ΔG、およびΔBを次式(1)〜(3)によりそれぞれ算出する。なお、次式(1)〜(3)において、基準画像データのR成分の色情報をRi、G成分の色情報をGi、およびB成分の色情報をBiとし、ターゲット画像データのR成分の色情報をR´i、G成分の色情報をG´i、およびB成分の色情報をB´iとする。また、iは各画像データにおける画素位置を示している。
R成分
Figure 0004665731
G成分
Figure 0004665731
B成分
Figure 0004665731
式(1)〜(3)の全てにおいて算出結果が所定の閾値より小さければ、類似度判定部104bは、比較対象データにより表現される絵柄の類似度は高いと判定する。すなわち基準画像データにより表現される絵柄とターゲット画像データにより表現される絵柄との類似性は高く、基準画像データとターゲット画像データとは、同一シーンで撮像されたものであると判定する。
そして、画像分類部104cは、類似度判定部104bによって基準画像データにより表現される絵柄とターゲット画像データにより表現される絵柄の類似度が高いと判定された場合には、ターゲット画像データに対応するターゲット画像ファイルをメモリカード内の基準画像ファイルが格納されているフォルダ内に保存する。
一方、式(1)〜(3)のいずれかの算出結果が所定の閾値以上であれば、類似度判定部104bは、基準画像データにより表現される絵柄とターゲット画像データにより表現される絵柄の類似度は低いと判定する。そして、類似度判定部104bは、現在ターゲット画像データとして設定されているRAWデータを、新たに基準画像データとして設定してメモリ105に記憶する。すなわち、現在ターゲット画像データとして設定されているRAWデータを、CCD103によって次に撮像される画像と類似度を判定するための基準画像データとする。
そして、画像分類部104cは、新たに設定した基準画像データ、およびこれと類似度が高いと判定されるターゲット画像データを同一グループとして格納するためのフォルダをメモリカード内に作成し、新たに基準画像データとして設定したRAWデータに対応する基準画像ファイルを作成したフォルダ内に保存する。すなわち、上述した処理でターゲット画像データであった画像に対応するターゲット画像ファイルが、新たな基準画像データに対応する基準画像ファイルとして、新たに作成したフォルダ内に記憶される。
これによって、基準画像データにより表現される絵柄と、ターゲット画像データにより表現される絵柄との類似度が高い場合には、それぞれの画像データに対応する画像ファイルが同一グループとなるように同一のフォルダに記憶することができ、同一シーンで撮像された画像ファイルを同じフォルダに記憶するように分類することができる。
また、基準画像データにより表現される絵柄と、ターゲット画像データにより表現される絵柄との類似度が低い場合には、基準画像データとターゲット画像データとが異なるグループになるように、それぞれの画像データに対応する画像ファイルを異なるフォルダに記憶することができる。さらに、ターゲット画像データを新たな基準画像データに設定することによって、これ以降に撮像される画像を新たな基準画像データと比較して分類することができるため、連続して撮像される画像を同一シーンごとにフォルダ分けして分類することができる。
図2は、本実施の形態におけるデジタルカメラ100の処理を示すフローチャートである。この図2に示す処理は、使用者によって入力スイッチ101に含まれるレリーズボタンが押下されると、制御装置104によってメモリ105から画像処理プログラムが読み込まれ、起動されることにより実行される。
ステップS10において、画像ファイル生成部104aは、撮像素子103から入力されたRAWデータに基づいて、画像データ部と付加情報部とを含む画像ファイルを生成する。その後、ステップS20へ進み、類似度判定部104bは、画像ファイル生成部104aで生成された画像ファイルに基づいて、類似度判定時に使用する対象データとしてのRAWデータを取得して、ステップS30へ進む。
ステップS30では、類似度判定部104bは、メモリ105内に既に基準画像データが存在しているか、および前回画像を撮像してから所定時間以上経過しているかのそれぞれを判定して、取得したRAWデータを基準画像データとして設定するか否かを判断する。取得したRAWデータを基準画像データとして設定すると判定した場合には、ステップS80へ進む。ステップS80では、類似度判定部104bは、取得したRAWデータを基準画像データとして設定し、メモリ105に記憶する。その後、ステップS90へ進む。
ステップS90では、画像分類部104cは、設定した基準画像データに対応する基準画像ファイル、および基準画像データと類似度が高いと判定されるターゲット画像データに対応するターゲット画像ファイルを同一グループとして格納するためのフォルダをメモリカード内に作成する。その後、ステップS100へ進み、画像分類部104cは、基準画像ファイルを作成したフォルダ内に保存して、処理を終了する。
一方、ステップS30において、取得したRAWデータを基準画像データとして設定しないと判定した場合には、ステップS40へ進む。ステップS40では、類似度判定部104bは、取得したRAWデータをターゲット画像データとして設定してステップS50へ進む。ステップS50では、類似度判定部104bは、メモリ105内に記憶されている基準画像データと、設定したターゲット画像データとを比較対象データとして比較して、基準画像データにより表現される絵柄と、ターゲット画像データにより表現される絵柄との類似度を判定する。その後、ステップS60へ進む。
ステップS60では、画像分類部104cは、類似度判定部104bによる判定結果に基づいて、基準画像データにより表現される絵柄とターゲット画像データにより表現される絵柄の類似度が高いか低いかを判断する。類似度が低いと判断した場合には、上述したステップS80へ進む。これに対して、類似度が高いと判断した場合にはステップS70へ進む。ステップS70では、画像分類部104cは、ターゲット画像データに対応するターゲット画像ファイルをメモリカード内の基準画像ファイルが格納されているフォルダ内に保存して、処理を終了する。
以上説明した本実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)基準画像データとターゲット画像データのそれぞれにより表現される絵柄を比較して類似度を判定し、類似度の判定結果に基づいて画像ファイルを分類するようにした。これによって、画像の類似度に応じて画像ファイルを自動的に分類することができ、使用者の画像分類の手間を省くことができる。
(2)類似度の判定結果に基づいて分類した画像ファイルを、その類似度が高い画像ファイルが同一のフォルダに格納されるようにフォルダ分けするようにした。これによって、使用者はフォルダを選択するだけで、分類された画像ファイルに容易にアクセスすることができる。
(3)画像ファイル生成部104aは、Jpeg形式の画像ファイルを生成する場合には、撮像素子103から入力されるRAWデータをメモリ105に一時的に記憶しておき、類似度判定部104bは、メモリ105に一時記憶されたRAWデータを取得して、上述した類似度判定処理を行うようにした。Jpeg形式の画像ファイルに含まれる画像データ部、すなわちJpeg形式の画像データは種々の画像処理が施されて圧縮された後のデータであるため、この画像データ部を類似度判定処理に用いた場合には画像処理の影響を受け、好ましい結果が得られない可能性がある。しかし、画像処理が施されていないRAWデータに基づいて類似性判定処理を行うことによって、上記問題点を回避することができる。
(4)基準画像データがメモリ105内に存在しないと判定した場合、あるいは前回画像を撮像してからの経過時間が所定時間以上であると判定した場合に、撮像素子103で撮像された画像データに基づいて取得したRAWデータを基準画像データとして設定するようにした。そして設定した基準画像データと、その後に撮像されるターゲット画像データとを比較して、両者の類似度を比較するようにした。これによって、連続して撮像される画像は同一シーンで撮像される可能性が高いことを加味して、1枚の画像に基づく基準画像データと、1枚の画像に基づくターゲット画像データとを比較すればよいため、例えば、過去に撮像した画像データを全て基準画像データとして、その後に撮像されるターゲット画像データとを比較する場合と比べて処理の負荷を大幅に低減することができる。
(5)比較対象データにより表現される絵柄の類似度を判定するために、基準画像データの各画素のR、G、Bの各色成分の色情報と、ターゲット画像データの各画素のR、G、Bの各色成分の色情報との差分を式(1)〜(3)によりそれぞれ算出し、全ての算出結果が所定の閾値より小さければ、比較対象データにより表現される絵柄の類似度は高いと判定するようにした。これによって、同一シーンで撮像された2枚の画像間では、一般的に各画素の色情報の差が小さいことを加味して、比較対象データにより表現される絵柄の類似度を精度高く判定することができる。
―変形例―
なお、上述した実施の形態のデジタルカメラは、以下のように変形することもできる。
(1)上述した実施の形態では、画像分類部104cは、類似度判定部104bによる判定結果に基づいて、画像の絵柄の類似度が高い画像同士が同一のグループとなるように、画像の絵柄の類似度が高い画像を、メモリカードスロット106に挿入されているメモリカード内の同じフォルダに格納する例について説明した。しかしこれに限定されず、画像の絵柄の類似度が高い画像同士が同一のグループとなるように分類し、その結果を例えば類似度管理テーブルとしてデータ化して記憶するようにしてもよい。また、絵柄の類似度が高い画像のファイル名(名称)の一部を共通にするなど、それぞれの画像ファイルに、絵柄の類似度が高いことを示すようなファイル名を付けるようにしてもよい。
(2)上述した実施の形態では、撮像素子103から制御装置104へ出力される画像データの画像サイズは全て同じである場合について説明した。しかしこれに限定されず、使用者が画像を連続して撮像している途中に画像の記録サイズを変更した場合など、撮像素子103から制御装置104へ出力される画像データの画像サイズが各画像ごとに異なる場合であっても本発明は適用可能である。すなわち、類似度判定部104bは、基準画像データとターゲット画像データの画像サイズが異なる場合には、いずれかの画像サイズに合わせるように基準画像データの画素数とターゲット画像データの画素数を一致させてからそれぞれの画像データにより表現される絵柄の類似度を判定するようにする。
これによって、基準画像データと、ターゲット画像データの画像サイズが異なる場合であっても、精度高く類似度判定処理を行うことができる。なお、基準画像データとターゲット画像データの画像サイズが異なる場合には、画像サイズが小さいいずれか一方の画像データを、画像サイズが大きいもう一方の画像データに合わせるように拡大すれば、式(1)〜(3)を用いた判定結果の精度を向上することもできる。
また、撮像素子103から制御装置104へ出力される画像データの画像サイズに関係なく、類似度を判定する際にはあらかじめ画像サイズを縮小するようにしてもよい。すなわち、基準画像データの画素数とターゲット画像データの画素数とをそれぞれ一致させるように減少させてから類似性判定処理行ってもよい。これによって、例えば、基準画像データとターゲット画像データとの間で合焦の相違、絞りの相違、エッジ強調相違等が原因でそれぞれの鮮鋭度が異なっている場合であっても、双方の画像サイズを縮小することによって、その鮮鋭度の違いが絵柄の類似性判定に与える影響を低減することができる。
(3)上述した実施の形態では、類似度判定部104bは、画像ファイルに含まれる画像データ部、またはメモリ105に退避した原画像データ、すなわちRAWデータに基づいて、類似性判定処理を行う例について説明した。しかしこれに限定されず、画像ファイルに含まれる付加情報部の情報も加味して類似性判定処理を行うようにしてもよい。例えば、付加情報部に付加される撮影感度情報、レンズ101の絞り設定情報、シャッタースピード情報などの画像撮像時の露出に影響を及ぼす情報(露出パラメータ)に応じて、基準画像データとターゲット画像データとにおける撮像時の露出パラメータを一致させるように、それぞれの画像データに積算処理を行う。すなわち、比較対象データ撮像時の撮影感度、シャッター速度、絞り値の少なくとも1つを要因とする比較対象データ同士の露出偏差を補償してから、類似度判定処理を行うようにしてもよい。
具体的には、基準画像データ撮像時のシャッタースピードが1/500であり、ターゲット画像データ撮像時のシャッタースピードが1/250である場合には、基準画像データの各画素値のレベルを2倍するように積算処理を行う。あるいはターゲット画像データの各画素値のレベルを1/2倍するように積算処理を行う。その後、類似性判定処理を行うようにする。これによって、基準画像データとターゲット画像データとの間で撮像時の露出パラメータに差がある場合であっても、そのデータ差を補償することができ、両画像データにより表現される絵柄の類似性を精度高く判定することができる。
(4)上述した実施の形態では、類似度判定部104bは、画像ファイル形式がRAW形式の場合、Jpeg形式のいずれの場合であっても、RAWデータに基づいてRAWデータにより表現される絵柄の類似度を判定する場合について説明した。しかしこれに限定されず、画像ファイル生成部104aによってJpeg形式の画像ファイルが生成された場合には、生成されたJpeg形式の画像ファイルに含まれる画像データ部、すなわちJpeg形式の画像データに基づいて、Jpeg形式の画像データにより表現される絵柄の類似度を判定してもよい。
また、類似度判定部104bは、RAWデータからJpeg形式の画像ファイルを生成する途中で生成される中間画像データに基づいて絵柄の類似度を比較することにしてもよい。一例としては、画像ファイル生成部104aが、RAWデータから補間処理を行い、この補間済みのRAWデータをメモリ105に記憶する。そして、類似度判定部104bが、補間済みのRAWデータを、上述したように基準画像データやターゲット画像データとして類似度を比較する。
また、画像ファイルに含まれる付加情報部に画像のサムネイル画像を生成して記憶しておき、このサムネイル画像に基づいて、サムネイル画像により表現される絵柄の類似度を判定するようにしてもよい。なお、サムネイル画像は、画像データ部の画像データに基づいて生成されるものとし、その生成方法については公知の技術であるため説明を省略する。
(5)上述した実施の形態では、画像ファイル生成部104aは、Jpeg形式の画像ファイルを生成する場合には、撮像素子103から入力されるRAWデータをメモリ105に一時的に記憶しておくようにした。そして、類似度判定部104bは、メモリ105に一時記憶されたRAWデータを取得し、この取得したRAWデータに基づいて類似度判定処理を実行する例について説明した。しかしこれに限定されず、画像ファイル生成部104aによってJpeg形式の画像ファイルが生成された場合には、類似度判定部104bは、Jpeg形式の画像ファイルから画像ファイル生成の元となった補間済みのRAWデータ(中間画像データ)を推測するようにする。また、画像ファイル生成部104aは、RAWデータからJpeg形式の画像ファイルを生成する過程でRAWデータに色補間処理を実行し、補間済みのRAWデータ(中間画像データ)を作成する。そして、その推測した補間済みのRAWデータと作成された補間済みのRAWデータとに基づいて類似度判定処理を実行するようにしてもよい。
この場合、類似度判定部104bは、上述したように画像ファイル生成部104aによって実行されたRAWデータをJpeg形式の画像データへ圧縮するための種々の画像処理を逆に実行して、Jpeg形式の画像データから補間済みのRAWデータを推測する。なお、RAWデータからJpegデータの圧縮は一般的には非可逆性圧縮であるため、RAWデータをJpeg形式の画像データへ圧縮するための種々の処理を逆に実行しても完全に補間済みのRAWデータが再現されるわけではない。しかし、上述した実施の形態における類似度判定部104bによる類似性判定処理を行う上では、十分な精度で処理が行えるだけの画像データを推測することが可能となる。
これによって、Jpeg形式の画像ファイルを生成する場合に、撮像素子103から入力されるRAWデータをメモリ105に一時的に記憶しておかなくても、生成されたJpeg形式の画像ファイルに基づいてその元となった補間済みのRAWデータを推測して類似性判定処理を行うことができる。なお、補間済みのRAWデータではなく、補間前のRAWデータ、すなわち原画像データを推測するようにしてもよい。
(6)上述した実施の形態では、類似性判定部104bは、式(1)〜(3)により基準画像データの各画素のR、G、Bの各色成分の色情報と、ターゲット画像データの各画素のR、G、Bの各色成分の色情報との差分を算出し、全ての算出結果が閾値より小さければ基準画像データにより表現される絵柄とターゲット画像により表現される絵柄との類似度が高いと判定する例について説明した。しかしこれに限定されず、その他の方法を用いて基準画像とターゲット画像とにより表現される絵柄の類似度を判定するようにしてもよい。
例えば、基準画像データ全体におけるRGB各色成分ごとの色情報の平均値と、ターゲット画像データ全体におけるRGB各色成分ごとの色情報の平均値とを比較して、その差が所定の閾値以内であれば両画像により表現される絵柄との類似度が高いと判定するようにしてもよい。あるいは基準画像データのヒストグラムと、ターゲット画像データのヒストグラムとを比較し、その差が所定の閾値以内であれば両画像により表現される絵柄との類似度が高いと判定するようにしてもよい。また、上記各判定方法の少なくとも2つを組み合わせて行い、組み合わせて実行した全ての判定方法により類似度が高いと判定された場合に、両画像により表現される絵柄との類似度が高いと判定するようにしてもよい。
(7)上述した実施の形態では、類似度判定部104bは、1枚の画像に基づく基準画像データと、1枚の画像に基づくターゲット画像データとを比較して類似度を判定するようにした。しかしこれに限定されず、過去に撮像した画像データを全て基準画像データとし、直近に撮像された1枚の画像データをターゲット画像データとして、複数の基準画像データと、1枚のターゲット画像データとを比較するようにしてもよい。これによって、例えば使用者が時間間隔を空けて同一シーンの画像を2枚撮像した場合に、上述した実施の形態における類似性判定処理では、この2枚は異なるフォルダに分類される可能性があるが、これを回避して、同一シーンで撮像された画像を確実に同じフォルダに格納することができる。
(8)上述した実施の形態では、図2のフローチャートに示す処理をデジタルカメラ100に搭載しておき、制御装置104により起動して実行する例について説明した。しかしこれに限定されず、画像管理プログラムをその他の機器、例えばパソコンにインストールしておき、パソコンが有するCPU上で実行するようにしてもよい。
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。
デジタルカメラの一実施の形態の構成を示すブロック図である。 デジタルカメラの処理を示すフローチャート図である。
符号の説明
100 デジタルカメラ、101 入力スイッチ、102 レンズ、103 撮像素子、104 制御装置、104a 画像ファイル生成部、104b 類似度判定部、104c 画像分類部、105 メモリ、106 メモリカードスロット、107 モニタ

Claims (18)

  1. 撮像素子で撮像した原画像データに基づいて生成される画像データ部を含む画像ファイルを分類するカメラであって、
    前記画像データ部と、前記原画像データと、前記画像ファイルから推測される前記原画像データと、前記原画像データから前記画像ファイルを生成する過程で生成される中間画像データと、前記画像ファイルから推測される前記中間画像データとのいずれかを比較対象データとし、それら比較対象データにより表現される絵柄を比較して、その類似度を判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に基づいて、前記画像ファイルを分類する分類手段とを備え、
    前記判定手段は、前記画像ファイルに含まれる画像の撮影情報に基づいて、前記比較対象データ撮像時の撮影感度、シャッター速度、絞り値の少なくとも1つを要因とする前記比較対象データ同士の露出偏差を補償してから、前記類似度を判定することを特徴とするカメラ。
  2. 請求項1に記載のカメラにおいて、
    前記判定手段は、前記比較対象データ同士の画素数を一致させてから前記類似度を判定することを特徴とするカメラ。
  3. 請求項1または2に記載のカメラにおいて、
    前記判定手段は、前記比較対象データの画素数を減少させて画像を縮小してから前記類似度を判定することを特徴とするカメラ。
  4. 請求項1に記載のカメラにおいて、
    前記分類手段は、前記判定手段により前記類似度が高いと判定された画像ファイルを同じフォルダに格納することによって、前記画像ファイルを分類することを特徴とするカメラ。
  5. 請求項1に記載のカメラにおいて、
    前記分類手段は、前記判定手段により前記類似度が高いと判定された画像ファイルに対して、それぞれのファイル名を類似度が高いことを示す名称とすることによって、前記画像ファイルを分類することを特徴とするカメラ。
  6. 請求項1に記載のカメラにおいて、
    前記分類手段は、前記画像ファイルの分類結果を類似度管理テーブルとして記憶することを特徴とするカメラ。
  7. 請求項1に記載のカメラにおいて、
    前記画像データ部は、前記画像データに基づいて生成されたサムネイル画像を含み、
    前記判定手段は、前記サムネイル画像に基づいて前記類似度を判定することを特徴とするカメラ。
  8. 請求項1に記載のカメラにおいて、
    前記判定手段による判定結果に基づいて、類似度が低いと判定された画像データが検出された場合には、その画像データの画像ファイルを記録するためのフォルダを新たに作成し、前記フォルダ内に前記画像ファイルを記録することにより、前記画像ファイルを分類する分類手段をさらに備えることを特徴とするカメラ。
  9. 請求項1に記載のカメラにおいて、
    前記比較対象データは、前記類似度を判定するための基準となる基準画像データと前記基準画像データと比較を行うためのターゲット画像データとを含み、
    前記判定手段は、類似度が低いと判定した画像データを、前記基準画像データとすることを特徴とするカメラ。
  10. 撮像素子で撮像した原画像データに基づいて生成される画像データ部を含む画像ファイルを分類するための画像管理プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記画像データ部と、前記原画像データと、前記画像ファイルから推測される前記原画像データと、前記原画像データから前記画像ファイルを生成する過程で生成される中間画像データと、前記画像ファイルから推測される前記中間画像データとのいずれかを比較対象データとし、それら比較対象データにより表現される絵柄を比較して、その類似度を判定する判定手順と、
    前記判定手順による判定結果に基づいて、前記画像ファイルを分類する分類手順とを実行させ、
    前記判定手順は、前記画像ファイルに含まれる画像の撮影情報に基づいて、前記比較対象データ撮像時の撮影感度、シャッター速度、絞り値の少なくとも1つを要因とする前記比較対象データ同士の露出偏差を補償してから、前記類似度を判定することを特徴とする画像管理プログラム。
  11. 請求項10に記載の画像管理プログラムにおいて、
    前記判定手順は、前記比較対象データ同士の画素数を一致させてから前記類似度を判定することを特徴とする画像管理プログラム。
  12. 請求項10または11に記載の画像管理プログラムにおいて、
    前記判定手順は、前記比較対象データの画素数を減少させて画像を縮小してから前記類似度を判定することを特徴とする画像管理プログラム。
  13. 請求項10に記載の画像管理プログラムにおいて、
    前記分類手順は、前記判定手順により前記類似度が高いと判定された画像ファイルを同じフォルダに格納することによって、前記画像ファイルを分類することを特徴とする画像管理プログラム。
  14. 請求項10に記載の画像管理プログラムにおいて、
    前記分類手順は、前記判定手順により前記類似度が高い画像ファイルに対して、それぞれのファイル名を類似度が高いことを示す名称とすることによって、前記画像ファイルを分類することを特徴とする画像管理プログラム。
  15. 請求項10に記載の画像管理プログラムにおいて、
    前記分類手順は、前記画像ファイルの分類結果を類似度管理テーブルとして記憶することを特徴とする画像管理プログラム。
  16. 請求項10に記載の画像管理プログラムにおいて、
    前記画像データ部は、前記画像データに基づいて生成されたサムネイル画像を含み、
    前記判定手順は、前記サムネイル画像に基づいて前記類似度を判定することを特徴とする画像管理プログラム。
  17. 請求項10に記載の画像管理プログラムにおいて、
    前記判定手順による判定結果に基づいて、類似度が低いと判定された画像データが検出された場合には、その画像データの画像ファイルを記録するためのフォルダを新たに作成し、前記フォルダ内に前記画像ファイルを記録することにより、前記画像ファイルを分類する分類手順をさらに有することを特徴とする画像管理プログラム。
  18. 請求項10に記載の画像管理プログラムにおいて、
    前記比較対象データは、前記類似度を判定するための基準となる基準画像データと前記基準画像データと比較を行うためのターゲット画像データとを含み、
    前記判定手順は、類似度が低いと判定した画像データを、前記基準画像データとすることを特徴とする画像管理プログラム。
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