JP4665474B2 - ディスプレイパネルの点灯検査装置およびディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

ディスプレイパネルの点灯検査装置およびディスプレイパネルの製造方法 Download PDF

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本発明は、プラズマディスプレイパネルなどのディスプレイパネルに駆動回路を実装する前に、ディスプレイパネルに点灯信号を入力して画像表示することで画像品質検査を行うディスプレイパネルの点灯検査装置とディスプレイパネルの製造方法に関するものである。
一般に、プラズマディスプレイ装置などのフラットディスプレイ装置はディスプレイパネルに駆動回路を実装して製品化している。このような製造工程では、パネルに駆動回路を実装する実装工程に不良のパネルが流れないように、駆動回路実装前にパネルに点灯信号を入力し点灯検査を行っている。
この種のディスプレイパネルの点灯検査装置として、検査用プローブピンを用いたものが開示され(例えば特許文献1参照)、検査用プローブピンに代えて、フレキシブルプリント配線板(以下、FPCと呼ぶ)に形成した電極を点灯検査用のプローブとして用いることも考えられている。
特許第2953039号公報
しかしながら、このような点灯検査装置においては、検査装置の電気的特性が製品状態の電気的特性と異なるために、ディスプレイパネル単体の特性を正確に検査できないといった課題があった。
本発明は、このようなディスプレイパネルの点灯検査を行う際に、検査装置の影響を受けずにディスプレイパネル単体の特性を正確に検査し、製品状態のディスプレイパネルの表示状態と同等の表示状態を実現して点灯検査の検査精度を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のディスプレイパネルの点灯検査装置は、ディスプレイパネルを点灯表示させて検査を行う点灯検査装置において、ディスプレイパネルを点灯表示させるための駆動回路を設けた回路基板と、ディスプレイパネルが載置されるとともに駆動回路の接地電位となる導電性を有するシャーシと、シャーシに固定されかつ回路基板を取り付けるための導電性を有する部材とを有し、対面する部材の表面およびシャーシの表面の少なくとも一方に、部材の表面の粗さとシャーシの表面の粗さとの和以上となる厚みの軟質金属を形成してシャーシと部材とを軟質金属を介して接続し、軟質金属は対面する部材の表面およびシャーシの表面それぞれの凹凸を埋めるように変形する構成としている。
このような構成とすることにより、ディスプレイパネル単体の特性を正確に検査し、製品状態のディスプレイパネルの表示状態と同等の表示状態を実現して点灯検査の検査精度を向上させることができる。
また、接地電位のシャーシと部材との間の接触電気抵抗によるインピーダンス増加を抑制して、実製品状態と同様の駆動波形を印加しての点灯検査が可能となる。
さらに、シャーシと部材の表面粗さの影響を受けずに両者の接触面積を増加させ、インピーダンス増加を抑制することができる。
さらに、部材の表面の粗さとシャーシの表面の粗さとはそれぞれ平均粗さであることが望ましく、軟質金属が両者の表面粗さを緩和して接触面積を増加させ、インピーダンス増加を抑制することができる。
さらに、部材の表面の粗さとシャーシの表面の粗さとはそれぞれ最大高さであることが望ましく、表面粗さの影響をさらに低減してさらにインピーダンス増加を抑制することができる。
さらに、軟質金属が金を含む材料であることが望ましく、より接触面積を増加させて表面粗さの影響をさらに低減してさらにインピーダンス増加を抑制することができる。
さらに、軟質金属が銀を含む材料であることが望ましく、安価な軟質金属を用いてインピーダンス増加を抑制することができる。
また、本発明のディスプレイパネルの製造方法は、ディスプレイパネルに駆動回路を実装する前に、上記点灯検査装置を用いてディスプレイパネルを点灯表示させて検査を行い、良品と不良品とを判定している。
このような製造方法によれば、検査装置の影響を受けずにディスプレイパネル単体の特性を正確に検査することが可能となり、製品不良のない製造方法を実現することができる。
本発明によれば、ディスプレイパネルの点灯検査を行う際に、製品状態のディスプレイパネルの表示状態と同等の表示状態を実現することができ、高精度の点灯検査を行うことができる。
以下、本発明の一実施の形態について、ディスプレイパネルとしてプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと呼ぶ)を例として図面を参照して説明する。
まず、PDPの構造について図1を用いて説明する。図1はPDPの構造を示す断面斜視図である。図1に示すように、ガラス基板などの透明な前面基板1上には、ストライプ状の走査電極2とストライプ状の維持電極3とで対をなす表示電極が複数形成され、さらに表示電極を覆うように誘電体層4が形成され、その誘電体層4上に保護層5が形成されている。
また、前面基板1に対向配置される背面基板6上には、走査電極2および維持電極3と直交する方向に、ストライプ状のアドレス電極7が複数形成されており、このアドレス電極7を覆うように誘電体層8が形成されている。誘電体層8上にはアドレス電極7と平行に複数の隔壁9が形成されており、隣り合う隔壁9の間にアドレス電極7が位置するような配置となっている。隣り合う隔壁9間の誘電体層8上には赤、緑、青の各色に発光する蛍光体層10が設けられている。
これらの前面基板1と背面基板6とを、基板間に微小な放電空間を形成するように対向配置して周囲を封着し、放電空間に、例えばネオンとキセノンの混合ガスを放電ガスとして封入してPDP11を構成している。走査電極2および維持電極3とアドレス電極7との立体交差部に単位発光領域である放電セルが形成され、赤、緑、青の各色に発光する蛍光体層10が隣接して配置された3つの放電セルにより1つの画素を構成してカラー表示を行う。
図2はPDP11を示す平面図であり、図2(a)、図2(b)はそれぞれPDP11を背面側、前面側から見た図である。PDP11の前面基板1および背面基板6はほぼ矩形状であり長辺と短辺を有している。図2(a)に示すように、前面基板1の短辺である左右両端部には、水平方向に延びて形成された走査電極2または維持電極3それぞれにつながる電極端子を所定の数だけ並べて形成することにより電極端子ブロック12を設けている。この電極端子ブロック12は複数のブロックに分かれて配置されており、各々の電極端子ブロック12に信号伝達手段であるFPCが接続される。また図2(b)に示すように、背面基板6の長辺である上下両端部には、垂直方向に延びて形成されたアドレス電極7につながる端子を所定の数だけ並べて形成することにより電極端子ブロック13を設けている。この電極端子ブロック13は複数のブロックに分かれて配置されており、各々の電極端子ブロック13に信号伝達手段であるFPCが接続される。アドレス電極7は背面基板6の上下方向の中央部で切れてPDP11の上半分の領域と下半分の領域とに分かれて形成されており、このPDP11は、上半分の領域と下半分の領域のそれぞれにおいて走査電極2をほぼ同じタイミングで順次スキャンを行う、いわゆるデュアルスキャン方式のパネルを一例として示している。
このようなPDP11においては、走査電極2に走査パルスを印加するとともに所望のアドレス電極7にアドレスパルスを印加して、走査電極2とアドレス電極7との間でアドレス放電を発生させることにより点灯させる放電セルを選択する。その後、走査電極2と維持電極3との間に、極性が交互に反転する周期的な維持パルスを印加することにより、アドレス放電が発生した放電セルにおいて走査電極2と維持電極3との間で維持放電を発生させる。この維持放電で蛍光体層10が発光することにより画像表示が行われる。
図3にPDP11を組み込んだプラズマディスプレイ装置の全体構成の一例を示している。図3において、PDP11を収容する筐体は、前面枠14と金属製のバックカバー15とから構成され、前面枠14の開口部には光学フィルターおよびPDP11の保護を兼ねたガラスなどからなる前面カバー16が配置されている。また、この前面カバー16には電磁波の不要輻射を抑制するために、例えば銀蒸着などが施されている。さらに、バックカバー15には、PDP11などで発生した熱を外部に放出するための複数の通気孔15aが設けられている。
PDP11は、アルミニウムなどからなり導電性を有するシャーシ17の表面側に熱伝導シート18を介して接着することにより保持され、そしてシャーシ17の背面側には、PDP11を駆動させるための複数の回路基板19が取り付けられている。熱伝導シート18は、PDP11で発生した熱をシャーシ17に効率よく伝えて放熱を行うためのものである。また、回路基板19はPDP11の駆動とその制御を行うための電気回路を備えており、その電気回路とPDP11の端部に形成された電極端子ブロック12、13とは、シャーシ17の四辺の端部を越えて延びる複数のFPC(図示せず)によって電気的に接続されている。
また、シャーシ17の後面には、バックカバー15や回路基板19を固定するための部材である支柱部17aが設けられている。シャーシ17は、例えばダイカスト形成されたものであり、支柱部17aはシャーシ17の平板状部分とともに一体形成されている。回路基板19が支柱部17aに固定されることで、シャーシ17は回路基板19に備えられた電気回路の接地電位として機能している。
図3に示したプラズマディスプレイ装置において、筐体内に収容される部材の端部の断面図を図4に示す。図4に示すように、回路基板19とPDP11とはFPC20により接続されており、FPC20の長さをできるだけ短くするために、回路基板19はPDP11の端部に近い位置に設置されている。
次に、PDPの製造方法について説明する。
まず、前面基板1上に走査電極2および維持電極3を形成し、この走査電極2および維持電極3を覆うように前面基板1上に誘電体層4を形成する。その後、誘電体層4上に保護層5を形成する。
また、背面基板6上にアドレス電極7を形成し、このアドレス電極7を覆うように背面基板6上に誘電体層8を形成する。その後、誘電体層8上に隔壁9を形成し、次に蛍光体層10を形成する。
次に、上記のように蛍光体層10などを形成した背面基板6の周囲にガラスフリットを塗布して乾燥させ、この背面基板6と保護層5などを形成した前面基板1とを重ね合わせて熱処理することにより、前面基板1と背面基板6の周囲をガラスフリットで封着する。次に、前面基板1と背面基板6との間に形成された放電空間を排気した後、所定量の放電ガスを封入することによりPDP11が得られる。
以上のような工程を経て得られたPDP11は、一般に動作電圧(全面均一に点灯させるために必要な電圧)が高く放電自体も不安定である。そこで、主に走査電極2と維持電極3との間に交番電圧を印加して、すべての放電セルにおいて所定の時間にわたって強制的に放電を起こすことによりエージングを行い、動作電圧を低下させるとともに放電特性を均一化かつ安定化させる。
エージングが終了した後、PDP11の点灯検査を行って良品と不良品の判定を行う。すなわち、PDP11に駆動回路を実装する前に、PDP11を点灯表示させて検査を行い、PDP11単体の良品と不良品を判定する。良品と判定したPDP11については、電極端子ブロック12、13にFPCを取り付けて、さらに駆動回路などを実装し、前面枠14とバックカバー15とから構成される筐体内に設置することにより、図3に示したプラズマディスプレイ装置が得られる。
次に、PDP11のようなディスプレイパネルを点灯検査するときに使用する点灯検査装置について説明する。
図5は本発明の一実施の形態によるディスプレイパネルの点灯検査装置の全体構成を示す斜視図であり、図6はその要部構成を示す断面図である。これらの図面において、ディスプレイパネル21として前述したPDP11を用いている。
図5に示すように、この点灯検査装置では、本体ベース部22にディスプレイパネル21の四隅を保持するためのパネル保持手段23が設けられ、ディスプレイパネル21の電極端子が形成された辺に対応する位置には、ディスプレイパネル21に点灯信号を供給するための信号供給装置24が配置されている。なお、図2に示すようにPDP11は四辺に電極端子が形成されているため、その四辺に対応する位置に信号供給装置24が配置されるが、図5では一部の信号供給装置24を省略して示している。
また、図6に示すように、点灯検査を行う際にはディスプレイパネル21が載置される導電性を有するシャーシ25が設けられている。このシャーシ25の背面側には、導電性を有する部材である支柱26を介して、ディスプレイパネル21を点灯表示させるための駆動回路を設けた回路基板27を取り付けており、シャーシ25と支柱26との接続部分には軟質金属28が設けられている。駆動回路からの点灯信号は、回路基板27に接続された信号伝達手段29によってディスプレイパネル21の電極端子に供給される。この信号伝達手段29は、例えばFPCによって構成される。また、本体ベース部22上に、矢印30の方向に移動可能なスライドベース31を設けており、このスライドベース31には、信号伝達手段29の端部を固定するための保持手段32、および、ディスプレイパネル21に点灯信号が供給されるようにディスプレイパネル21の電極端子と信号伝達手段29の端子とを接触させて保持するための接触接続手段33を設けている。接触接続手段33は、先端部が開閉自在となるように軸支された押えユニット34aおよび受けユニット34bと、それらを回動させるための駆動手段とによって構成されている。押えユニット34aおよび受けユニット34bによって信号伝達手段29をディスプレイパネル21に押しつけることにより、駆動回路からの点灯信号が、信号伝達手段29を介してディスプレイパネル21の電極端子に供給されるように構成されている。そして、スライドベース31、保持手段32および接触接続手段33によって、前述の信号供給装置24を構成する。
次に、上記構成の点灯検査装置の動作について説明する。
まず、点灯検査対象のディスプレイパネル21をパネル保持手段23に装着するときに、接触接続手段33とディスプレイパネル21とが干渉しないようにするため、信号供給装置24をシャーシ25から離れる方向にスライドベース31によって移動させるとともに、押えユニット34aと受けユニット34bとを開いた状態にする。この状態で、ディスプレイパネル21をパネル保持手段23に装着して適宜位置合わせを行ってシャーシ25上に載置した後、信号供給装置24をディスプレイパネル21に近づく方向に移動させる。その後、押えユニット34aと受けユニット34bの少なくとも一方を回動させて押えユニット34aと受けユニット34bとの間にディスプレイパネル21の端部と信号伝達手段29の端部を挟み込む。これにより、ディスプレイパネル21の電極端子と信号伝達手段29の端子とが接触した状態で保持される。
以上の動作の後、回路基板27に設けた駆動回路から信号伝達手段29を介してディスプレイパネル21に点灯信号を供給し、点灯表示して点灯検査を行う。点灯検査が終了すると、押えユニット34aと受けユニット34bとによってディスプレイパネル21の端部と信号伝達手段29の端部を挟んだ状態を解除する。その後、信号供給装置24とディスプレイパネル21との干渉を避けるため、信号供給装置24をディスプレイパネル21から離れる方向に移動させる。続いて、ディスプレイパネル21をシャーシ25およびパネル保持手段23から取り外す。以降は、上記と同じ動作により点灯検査対象のディスプレイパネル21を交換し、点灯検査を繰り返し行う。
ところで、ディスプレイパネル21の点灯検査を行う場合、製品にしたときの表示状態と同等の表示状態が得られるようにして点灯検査を行うことが好ましい。
図4に示すディスプレイ装置では、前述したように回路基板19はPDP11の端部に寄せて設置されるのに対し、図6に示すディスプレイパネル21の点灯検査装置では、信号供給装置24と回路基板27との干渉を避けるために、図4のディスプレイ装置に比べて回路基板27の設置場所を内側の方に移動しなければならない。そのため、ディスプレイ装置に用いるシャーシ17をそのまま点灯検査装置に用いることはできない。
そこで、点灯検査装置に用いるシャーシ25を、ディスプレイ装置に用いるシャーシ17と同様にダイカストで作製することが考えられるが、この場合には金型製作が必要になり莫大なコストが発生する。
また、汎用性が高く低コストの点灯検査装置用のシャーシを得る方法として、回路基板を固定するための支柱を、平板形状のシャーシ上の適当な位置にビスを用いて固定することが考えられる。しかしながら、この場合には図7に示すように、シャーシ25の表面と支柱26の表面が微視的に見るとそれぞれの表面粗さをもって形成されているために、シャーシ25と支柱26の接続部分において点接触しているに過ぎない。その結果、ディスプレイ装置に用いるシャーシ17に比べて、点灯検査装置のシャーシ25と支柱26との間の接触電気抵抗が増大しインピーダンスが増大する。
ここで、ディスプレイパネル21の点灯検査装置におけるシャーシ25は、単に機構的に存在しているだけでなく、回路基板27に設けられた駆動回路の接地電位であるという電気的に重要な機能をも有している。すなわち、PDPのようなディスプレイパネル21の点灯時には、回路基板27から支柱26を介してシャーシ25に大電流が流れることになるため、駆動回路の接地電位という機能は特に重要となる。このため、点灯検査装置において上記のようにシャーシ25と支柱26との間のインピーダンスが増大した場合には、シャーシ25をダイカスト形成した図3、4に示した実製品の場合と比べると、ディスプレイパネル21に印加される駆動波形が歪むことが分かった。その結果、ディスプレイパネル21の点灯検査において、ディスプレイパネル21が製品になったときと同一の表示状態を実現できず、検査精度が低くなり、次の工程へ不良パネルを送ることになったり良品パネルを誤って不適合品と判定するような検査漏れや誤検出が発生することになる。
本実施の形態による点灯検査装置では、図6に示したように、シャーシ25と支柱26とが対面する部分には軟質金属28が設けられており、その様子を拡大して図8に示している。ここで、軟質金属28を介して対面するシャーシ25の表面と支柱26の表面をそれぞれの接続面としている。図8に示すように、シャーシ25の接続面と支柱26の接続面とは或る表面粗さを有しており、軟質金属28を設けることによって、その表面粗さによる凹凸を埋めてシャーシ25と支柱26とが面接触するように構成されている。このため、シャーシ25と支柱26との間のインピーダンスを小さくすることができる。次に、このような構成を得る方法について説明する。
まず、図9に示すように、支柱26の接続面に軟質金属28を形成する。軟質金属28の材料としては純金を用い、めっき法により所望の膜厚になるように軟質金属28を形成するが、めっき法の他に電子ビーム蒸着法、塗布乾燥法、スパッタ法、CVD法(化学蒸着法)などを用いることができる。このようにして形成される軟質金属28は、支柱26の接続面の凹凸に沿ってほぼ均一な膜厚となる。なお、軟質金属28を形成する前に支柱26の接続面を脱脂、洗浄などの方法で清浄化して軟質金属28との密着性を向上させ、不要な接触電気抵抗の増加を抑制するようにする。
次に、上記のように軟質金属28を形成した支柱26を、シャーシ25にシャーシ側から0.2N・m〜1.0N・mのトルクによってビスで固定する。ビスの締め付けトルクにより支柱26に形成された軟質金属28が変形し、支柱26の接続面の凹凸およびシャーシ25の接続面の凹凸が軟質金属28によって埋められ、支柱26とシャーシ25とが軟質金属28を介して面接触する。このようにして図8に示す構成が得られる。
次に、支柱26の接続面に形成する軟質金属28の厚みについて説明する。支柱26の接続面とシャーシ25の接続面とはそれぞれ或る表面粗さを有しており、支柱26の接続面の平均粗さRaをX(μm)とし、シャーシ25の接続面の平均粗さRaをY(μm)とする。そして、Ta=X+Yとする。このとき、支柱26に形成する軟質金属28の膜厚T1(μm)をTa(μm)とすると、支柱26をシャーシ25に取り付けてビスで固定したとき、軟質金属28が変形することによって、支柱26の表面とシャーシ25の表面との間の凹凸部分が軟質金属28で埋められることになる。したがって、支柱26に軟質金属28を形成する際、軟質金属28の膜厚T1をTa(μm)以上の値に設定することにより、支柱26とシャーシ25とを、各接続面のほぼ全体にわたって面接触させることができる。また、軟質金属28の膜厚T1をTa(μm)よりも薄くすると、支柱26とシャーシ25との接触面積が小さくなり、支柱26とシャーシ25との間のインピーダンスが増大するため好ましくない。なお、平均粗さは算術平均粗さであってもよいし、十点平均粗さであってもよい。
また、支柱26の接続面の表面粗さの最大高さ、すなわちピーク高さをXp(μm)とし、シャーシ25の接続面の表面粗さの最大高さ、すなわちピーク高さをYp(μm)とする。ここで、接続面のピーク高さとは、接続面の凹凸において最も低い位置と最も高い位置との高さの差をいう。そして、Tb=Xp+Ypとする。このとき、支柱26に形成する軟質金属28の膜厚T1(μm)をTb(μm)とすると、支柱26とシャーシ25とを、より確実に各接続面の全体にわたって面接触させることができる。なお、支柱26に形成する軟質金属28の膜厚T1をさらに厚くしてもかまわないが、その場合には必要以上にコストが増加することになるため、それらを考慮して膜厚を適宜設定すればよい。
なお、図9においては支柱26の接続面にのみ軟質金属28を形成した場合を示しているが、軟質金属28を、シャーシ25の接続面にのみ形成するようにしてもよい。また、図10に示すように、支柱26の接続面およびシャーシ25の接続面に軟質金属28を形成してもよい。軟質金属28は、材料として純金を用い、めっき法、電子ビーム蒸着法、塗布乾燥法、スパッタ法、CVD法(化学蒸着法)などを用いて形成すればよい。そして、軟質金属28を形成した支柱26を、軟質金属28を形成したシャーシ25にシャーシ側から0.2N・m〜1.0N・mのトルクによってビスで固定する。このときのビスの締め付けトルクによりシャーシ25および支柱26に形成された軟質金属28が変形し、支柱26の接続面の凹凸およびシャーシ25の接続面の凹凸が軟質金属28によって埋められ、支柱26とシャーシ25とが軟質金属28を介して面接触する。このようにして図8に示す構成が得られる。
ここで、支柱26に形成する軟質金属28の膜厚をT2(μm)とし、シャーシ25に形成する軟質金属28の膜厚をT3(μm)とするとき、膜厚(T2+T3)の値をTa(μm)以上の値に設定することにより、支柱26とシャーシ25とを、接続部分のほぼ全体にわたって面接触させることができる。また、膜厚(T2+T3)の値をTa(μm)よりも薄くすると、支柱26とシャーシ25との接触面積が小さくなり、支柱26とシャーシ25との間のインピーダンスが増大するため好ましくない。さらに、膜厚(T2+T3)の値をTb(μm)とすると、支柱26とシャーシ25とを、より確実に各接続面の全体にわたって面接触させることができる。なお、膜厚(T2+T3)の値をさらに大きくしてもかまわないが、その場合には必要以上にコストが増加することになるため、それらを考慮して膜厚を適宜設定すればよい。
また、図10のように支柱26の接続面およびシャーシ25の接続面に軟質金属28を形成する場合には、軟質金属28の膜厚T2、T3は、図9の場合における軟質金属28の膜厚T1よりも薄く設定することができる。すなわち、T2<T1、T3<T1とすることができるので、図9の場合に比べて図10の場合の方が、軟質金属28を容易に形成することができる。さらに図10の場合では、支柱26をシャーシ25に固定する際、支柱26およびシャーシ25のそれぞれに形成された軟質金属28同士が接触することになるので、支柱26とシャーシ25との接続部分でのインピーダンスを、図9の場合よりもさらに低減させることができる。
以上のように、軟質金属28を介して支柱26とシャーシ25とを接続することにより、支柱26とシャーシ25とを、軟質金属28を介して各接続面のほぼ全体にわたって面接触させることができる。このため、ディスプレイパネル21の点灯検査時においてディスプレイパネル21に印加される駆動波形を、製品時のディスプレイパネル21に印加される駆動波形と同等のものとすることができる。したがって、ディスプレイパネル21の点灯検査を行う際に、製品状態のディスプレイパネルの表示状態と同等の表示状態を実現することができ、点灯検査の精度を向上させることができる。また、本実施の形態の場合には、点灯検査装置専用にダイカストでシャーシを作製する必要がなく、低コストの点灯検査装置を得ることができる。
なお、上記実施の形態では、軟質金属28の材料として純金を例示したが、支柱26をシャーシ25に固定する際に、支柱26の接続面の凹凸とシャーシ25の接続面の凹凸が埋まる程度に変形する軟質金属であって低抵抗であればよく、例えば金を主成分とする合金、純銀あるいは銀を主成分とする合金などのように、金を含む材料や銀を含む材料を用いることができる。また、ディスプレイパネル21として電界放出ディスプレイなどにも適用することができる。
以上のように、発明によれば、ディスプレイパネルの点灯検査を行う際に、製品状態のディスプレイパネルの表示状態と同等の表示状態を実現するディスプレイパネルの点灯検査装置とディスプレイパネルの製造方法を提供することができ、PDPなどの点灯検査などに有用である。
PDPの構造を示す断面斜視図 PDPの平面図 PDPを用いたプラズマディスプレイ装置の内部の配置構造を示す分解斜視図 プラズマディスプレイ装置において筐体内に収容される部材の端部の断面図 本発明の一実施の形態におけるディスプレイパネルの点灯検査装置の全体構成を示す斜視図 同点灯検査装置の要部構成を示す断面図 軟質金属を形成していない場合の支柱とシャーシの接続部分の断面図 本発明の一実施の形態における点灯検査装置の支柱とシャーシの接続部分の断面図 同点灯検査装置の支柱に軟質金属を形成した状態を示す断面図 同点灯検査装置の支柱とシャーシに軟質金属を形成した状態を示す断面図
符号の説明
21 ディスプレイパネル
22 本体ベース部
24 信号供給装置
25 シャーシ
26 支柱
27 回路基板
28 軟質金属
29 信号伝達手段
31 スライドベース
32 保持手段
33 接触接続手段
34a 押えユニット
34b 受けユニット

Claims (5)

  1. ディスプレイパネルを点灯表示させて検査を行う点灯検査装置において、ディスプレイパネルを点灯表示させるための駆動回路を設けた回路基板と、前記ディスプレイパネルが載置されるとともに前記駆動回路の接地電位となる導電性を有するシャーシと、前記シャーシに固定されかつ前記回路基板を取り付けるための導電性を有する部材とを有し、対面する前記部材の表面および前記シャーシの表面の少なくとも一方に、前記部材の表面の粗さと前記シャーシの表面の粗さとの和以上となる厚みの軟質金属を形成して前記シャーシと前記部材とを前記軟質金属を介して接続し、前記軟質金属は対面する前記部材の表面および前記シャーシの表面それぞれの凹凸を埋めるように変形することを特徴とするディスプレイパネルの点灯検査装置。
  2. 前記部材の表面の粗さと前記シャーシの表面の粗さとはそれぞれ平均粗さであることを特徴とする請求項に記載のディスプレイパネルの点灯検査装置。
  3. 前記部材の表面の粗さと前記シャーシの表面の粗さとはそれぞれ最大高さであることを特徴とする請求項に記載のディスプレイパネルの点灯検査装置。
  4. 前記軟質金属が金または銀を含む材料であることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイパネルの点灯検査装置。
  5. ディスプレイパネルに駆動回路を実装する前に、請求項1ないしのいずれかに記載の点灯検査装置を用いて前記ディスプレイパネルを点灯表示させて検査を行い、良品と不良品とを判定することを特徴とするディスプレイパネルの製造方法。
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