JP4665248B2 - シリンダー錠 - Google Patents

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Description

本発明は、異物侵入防止の機能及び操作性の向上を図るようにしたシリンダー錠に関する。
従来、シリンダー錠として、複数のタンブラーを筒状部材内に形成した係合溝に突出させて、シリンダーの回動を不可能にするとともに、キーの挿入により複数のタンブラーをシリンダー内に没入させ、筒状部材内を回転可能にすることにより、解錠又は施錠することができるようにしたものがある。
この種のシリンダー錠のうち、住宅用ドアや自動車のアウタードアパネル等の外部に露出して取付けられているシリンダー錠には、キー挿入孔から塵や埃、雨水などの異物が侵入することを防止するため、シリンダーの前部に、キー挿入孔を開閉するための板状のシャッターを軸部を介して回動可能に設けると共に、そのシャッターを閉鎖方向に付勢するスプリングが設けられている。
このようなシャッターを有するシリンダー錠として、従来から、シリンダーのキー挿入孔の領域に1つのシャッターが回動可能に枢支されており、スプリングによりシャッターがキー挿入孔を閉鎖する方向に付勢されるものが知られているが、1つのシャッターが片持ち状に支持されているだけであるため、シャッターの先端部の回動軌跡が大きくなり、シャッター回動用の大きなスペースを必要とする。これによってシリンダー錠全体の構造が大型化する欠点があった。
大型化することなくシャッターを取付け可能なシリンダー錠として、例えば、下記特許文献1に示されるように、シリンダー前面に形成した凹所に、スライド移動して左右に開閉する一対のシャッターを配し、シリンダー前面と各シャッターとの間に弾性部材を配設して、通常は弾性部材によってシャッターが互いに密着してシリンダーのキー挿入孔を覆う位置に保持されるものがある。
また、下記特許文献2に示されるように、回動しながら開閉する一対のシャッターをシリンダー前面に対称に設け、通常はスプリングによってシャッターが互いに密着してシリンダーのキー挿入孔を覆う位置に保持されるものがある。
実開昭58−017465号公報 特開平06−026248号公報
しかしながら、上記特許文献1の発明は、キーの挿入方向と垂直の方向にシャッターがスライド移動しながら開くため、シャッターを開放操作するキーの挿入力が重くなり、操作フィーリングが良くない。
また、シャッターの閉鎖位置から開放位置までのストロークは、キー挿入孔の開口幅だけ必要であり、シャッターのストロークは大きいものとなる。そのため、シャッターを閉鎖位置に向けて付勢するスプリングの自由長を長く設定する必要があり、キー未挿入時のシャッターの閉鎖力(セット荷重)は小さく、キーを挿入した際のシャッターの閉鎖力(作動荷重)は大きくなってしまう。したがって、塵や埃などがシリンダー錠内部に入りやすく、なおかつ操作フィーリングが良くないという問題を有していた。
さらに、上記特許文献2の発明は、キーの挿入により一対のシャッターが回動しながら開閉するため、上記特許文献1の発明に比べてキー挿入の際の挿入力が軽減され、操作フィーリングが向上しているが、上記特許文献1と同様に、シャッターの閉鎖位置から開放位置までのストロークは、キー挿入孔の開口幅だけ必要であり、シャッターのストロークは大きいものとなるため、セット荷重は小さく、作動荷重は大きくなり、塵や埃などがシリンダー錠内部に入りやすく、なおかつ操作フィーリングが依然改善されていないという問題を有していた。
上記課題を解決するために、本発明は第1の発明として、筒状部材内に回転可能に収容され、かつキーの挿入されるキー挿入孔を有するシリンダーと、キー挿入用の開口部を有し、前記シリンダーの前面に設けられるシリンダーヘッドと、前記シリンダーヘッドに軸部が回動自在に取付けられ、キーが挿入される前の状態で前記開口部を閉鎖する閉鎖位置を占め、キー挿入時にキーによって押圧されて前記開口部を開放する開放位置に回動する一対のシャッターと、前記シャッターを閉鎖位置に向けて押圧付勢する付勢部材とを備えたシリンダー錠において、 前記シャッターの軸部と先端部との間の少なくとも一部に膨出部を有するカム面を形成し、前記シャッターが閉鎖位置にあるときに前記付勢部材を前記膨出部に当接させて、前記シャッターを閉鎖位置に向けて押圧付勢し、前記カム面は、前記シャッターが閉鎖位置にあるときの前記シャッターの先端部からキー挿入方向へ延伸した直線を基準線とし、前記シャッターが開放位置にあるときの前記シャッターの先端部から基準線へ至る距離に対して、前記シャッターが閉鎖位置から開放位置へ至るまでの前記付勢部材の圧縮距離が短くなるように形成されていることを特徴とするシリンダー錠を提案する。
第2の発明としては、上記した第1の発明のシリンダー錠において、前記付勢部材は、前記シリンダーヘッドの背面側に設けられ、前記キーの挿入方向と交差する方向にスライド移動するスライド部材と、前記スライド部材を付勢するスプリングとからなり、前記スライド部材が前記カム面に当接して、前記シャッターを閉鎖位置に向けて押圧付勢することを特徴とするシリンダー錠を提案する。
第3の発明としては、上記した第1の発明または第2の発明のシリンダー錠において、キー挿入用の開口部を有し、高硬度材料より構成されるガードプレートを前記シリンダーヘッドと前記シリンダーインナーとの間に設け、前記スライド部材と前記スプリングを前記シリンダーヘッド内に収容し、前記スプリングが前記ガードプレートと係止することを特徴とするシリンダー錠を提案する。
第4の発明としては、上記した第の発明のシリンダー錠において、前記スライド部材は、スチールボールまたはセラミックスボールであることを特徴とするシリンダー錠を提案する。
第5の発明としては、上記した第1の発明からの発明のいずれかに記載のシリンダー錠において、前記シャッターのカム面は、先端部に近くなるにつれて膨出量が小さくなるように形成されることを特徴とするシリンダー錠を提案する。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、シャッターの軸部と先端部との間に膨出部を有するカム面を形成し、シャッターを閉鎖位置に向けて付勢する付勢部材を、シャッターが閉鎖位置にあるときに膨出部に当接させて、シャッターを閉鎖位置に向けて押圧付勢することにより、シャッターが閉鎖位置にあるときのセット荷重(シャッターを閉鎖位置に押さえつける荷重)を大きくすることが可能となり、塵や埃などの侵入を防止することができる。
また、シャッターに形成したカム面の作用で、付勢部材の圧縮量を少なくすることができる。これにより、シャッターが閉鎖位置にあるときのセット荷重を大きくできると共に、シャッターが開放される際の作動荷重(シャッターが作動しているときにシャッターを閉鎖位置方向に付勢する荷重)を小さくすることが可能となり、塵や埃などの侵入を防止し、操作フィーリングを向上させることができる。
また、作動荷重が小さくなるため、付勢部材の最大圧縮時(キーを挿入後のシャッターの開放位置)における付勢部材への負荷を軽減することができ、付勢部材が疲労により破損してしまうことを防止することができる。
第2の発明により、シャッターを付勢する付勢部材を、スライド部材とスプリングとし、スライド部材を介してシャッターを押圧することにより、シャッターを安定して作動させることができる。
第3の発明により、スライド部材およびスプリングからなり、シャッターを閉鎖方向に付勢する付勢部材を、シリンダーヘッドとガードプレートとの間に配設する構成としたので、ドリルやホールソーによる切削をガードプレートにて防ぐことができ、不正な手段によるシリンダー錠の操作を防止することができる。
第4の発明により、スライド部材をスチールボールまたはセラミックスボールとしたので、スライド部材のスライドによる摩擦抵抗を低減でき、シャッターの作動がスムースとなる。また、超鋼ボールなどの高硬度材料のスチールボールや、ジルコニアなどからなる高硬度のセラミックスボールを用いることにより、ドリルやホールソーによる切削を、スライド部材によっても防ぐことができる。
第5の発明により、シャッターが閉鎖位置から開放位置へ移る際の先端部の移動距離よりも、シャッターが閉鎖位置から開放位置へ移る際の付勢部材の圧縮距離を小さくす ことができる。
本発明に係るシリンダー錠について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係るシリンダー錠の正面図、図2は図1の1A−1A線に沿った断面図である。
このシリンダー錠1は、大略、ホルダー2と、その内部に収容されるシリンダーアウター3と、シリンダアウター3の内部に回転可能に設けられるシリンダー4と、シリンダー4の前面に設けられるシリンダーヘッド5と、シリンダー4とシリンダーヘッド5との間に配設されるガードプレート6と、ホルダー2の前面を覆うキャップ7と、ホルダー2の外周面を覆うカバー8及びカラー9と、シリンダーヘッド5に回転可能に取付けられる一対のシャッター10,10’と、この一対のシャッター10を閉鎖位置に付勢する付勢部材としての一対のスチールボール11,11’およびスプリング12,12’から構成されている。なお、カラー9はシリンダー錠1の軸方向に移動可能に取付けられており、シリンダー錠1を扉(図示せず)に取付ける際に、扉厚に対応して取付け可能としている。
前記シリンダー4は亜鉛やアルミニウム等の金属材料を円柱状に成形しており、その内部には、後述するキー13が挿入されるキー挿入孔4aが形成され、また、複数のタンブラー14及びサイドバー15がそれぞれ収容されている。
本実施形態においては、前記タンブラー14は板状をなし、キー13に応動する10枚で構成されている。このタンブラー14は、中央部に矩形状のキー穴14aが形成されており、キー13を挿入していない状態ではシリンダーアウター3の内面に形成された係合溝(図示せず)と係合している。
サイドバー15は、シリンダー錠1にキー13が挿入されていないときは、図2に示すように、シリンダーアウター3の内面に形成された係合溝3aと係合している。すなわち、タンブラー14とサイドバー15がシリンダーアウター3に形成された係合溝3aに係合することにより、キー13を用いない不正な解錠(ピッキング等)を防止している。
シリンダーヘッド5の軸心には、矩形状の開口部5aが形成されている。また、開口部5aの周囲には、すり鉢状のキーガイド部5bが形成されており、シリンダー錠1内にキー13を挿入する際に、キー13の先端が開口部5aに案内されるように構成されている。
また、ガードプレート6は鉄等の金属材料を板状に成形し浸炭処理により表面強度を高くしたものであり、シリンダー4とシリンダーヘッド5の間に配設されている。これは、小径のドリル等の工具でキー挿入孔4a、開口部5aおよびキー穴14aを穿孔し、シリンダー錠1を破壊して不正解錠をする手口を防ぐためである。なお、シリンダーヘッド5と同様、ガードプレート6の軸心には、矩形状の開口部6aが形成されている。
次に、本発明に係るシリンダー錠1に設けられるシャッター10,10’の詳細な構成について、図3〜図4を用いて説明する。図3はシリンダーヘッド5およびガードプレート6にシャッター10,10’を組付ける前の状態を示す底面から見た分解斜視図、図4はシリンダーヘッド5およびガードプレート6にシャッター10,10’を組付けた後の状態を示す底面図である。
本発明に係るシャッター10,10’は、シャッター10,10’を回動可能に支持するための軸部10a,10a’と、カム面10b,10b’と、先端部10c,10c’とから構成される。なお、カム面10b,10b’は、スチールボール11,11’と当接するシャッター10,10’の一部分に設けられており、膨出部10d,10d’が形成されている。
シャッター10,10’を組付ける際は、図3に示すように、シリンダーヘッド5の軸受部5c,5c’にシャッター10,10’の軸部10a,10a’を仮固定すると同時に、シリンダーヘッド5の孔部5d,5d’にスチールボール11,11’、スプリング12,12’を収容した後、シリンダーヘッド5の孔部5d,5d’にガードプレート6の係止部6b,6b’を係止させ、シリンダーヘッド5とガードプレート6を固定して組付ける。
このように、シリンダーヘッド5に対してガードプレート6を組付けることにより、シャッター10,10’の軸部10a,10a’がガードプレート6の押さえ部6c,6c’と当接してシャッター10,10’の脱落を防止することができ、且つ、スプリング12,12’の一端がガードプレート6の係止部6b,6b’に係止するため、スプリング12,12’の脱落をも同時に防止することができる。
シャッター10,10’の組付け後は、図4に示すように、シリンダーヘッド5、シャッター10,10’、スチールボール11,11’、スプリング12,12’およびガードプレート6が一体に構成され、この一体になった状態でシリンダー4の前面に配置される。このように、個々の部品をシリンダー4に組付けるのではなく、モジュールとして一体化された状態でシリンダー4の前面に組付けられるため、組付工数の削減となる。
このとき、ガードプレート6の切欠き部6d,6d’が、シリンダー4の前面に形成された突起部(図示せず)に係合し、通常はガードプレート6がシリンダー4に対して回転不能に保持されるが、例えばマイナスドライバーなどを用いた不正な手段によりガードプレート6に対して所定以上の回転負荷が作用した場合には、シリンダー4の突起部がせん断されるため、ガードプレート6およびシリンダーヘッド5がシリンダー4に対して空転し、シリンダー錠1の破壊が阻止されるように構成されている。
上記のように、スプリング12,12’は、一端がガードプレート6の係止部6b,6b’に係止しており、他端はスライド部材としてのスチールボール11、11’に当接して、スチールボール11,11’をシリンダーヘッド5の軸心方向に向けて付勢している。また、スチールボール11,11’はシャッター10,10’に形成されたカム面10b,10b’と当接し、脱落が阻止される。このように、シャッター10,10’は付勢部材であるスチールボール11,11’およびスプリング12,12’によって閉鎖方向に付勢されており、シャッター10,10’の先端部10c,10c’が互いに密着して閉鎖位置を占め、シリンダーヘッド5の開口部5aを閉鎖している。したがって、シャッター10,10’によりシリンダー錠1内部に塵や埃、雨水などの異物が侵入することを防止することができる。
キー13がシリンダー錠1に挿入され、シャッター10,10’が開方向に回転すると、シャッター10,10’のカム面10b,10b’がスチールボール11,11’を押圧し、スチールボール11,11’がシリンダーヘッド5の孔部5d内をスライド移動し、スプリング12,12’を圧縮するよう構成されている。このように、シャッター10,10’を付勢する付勢部材を、スチールボール11,11’とスプリング12,12’とし、スチールボール11,11’を介してシャッター10,10’を押圧することにより、シャッター10,10’の作動を安定させることができる。
図5は、図2におけるシリンダー錠1にキー13を挿入した状態を示す図1の1A−1A線に沿った断面図である。キー13をシリンダー錠1に挿入する際は、シリンダーヘッド5の開口部5aを塞いでいる一対のシャッター10,10’をキー13の先端で押圧すると、シャッター10が時計回り方向に回動して、カム面10bがスチールボール11を図5の左方向に押圧し、スプリング12が圧縮される。また、同時に、シャッター10’が反時計回り方向に回動して、カム面10b’がスチールボール11’を図5の右方向に押圧し、スプリング12’が圧縮される。そのままキー13をさらにシリンダー錠1に押し込むと、キー13がガードプレート6に形成された開口部6a、シリンダー4のキー挿入孔4a、各タンブラー14のキー穴14aを貫通して挿入される。
キー13が完全に挿入されると、タンブラー14が整列されてシリンダー4内に没入し、また、サイドバー15は整列されたタンブラー14の切欠部(図示せず)に没入してシリンダー4内に没入するため、シリンダーアウター3に対してシリンダー4を相対回転可能とすることができる。
次に、本発明に係るシリンダー錠1に設けられるシャッター10,10’の作動について、図6を用いて説明する。図6は、キー13を挿入する前後のシャッター10,10’の作動状態を示す図1のA−A線に沿った拡大断面図である。
図6中、シャッター10,10’が閉鎖位置にあるときのシャッター10,10’、スチールボール11,11’およびスプリング12,12’を二点鎖線で表し、キー13を挿入し、シャッター10,10’が開放位置にあるときのシャッター10,10’、スチールボール11,11’およびスプリング12,12’を実線で表している。また、図6の6A方向(キーの挿入方向と垂直の方向)において、シャッター10が閉鎖位置から開放位置へ移る際の先端部10cの移動距離をd1とし、シャッター10が閉鎖位置から開放位置へ移る際のスプリング12の圧縮距離(スチールボール11の移動距離)をd2とする。
シャッター10,10’を閉鎖位置に押さえつけておくために、シャッター10,10’の閉鎖位置で、スプリング12,12’は自然長から所定の長さだけ圧縮されて、シャッター10,10’に対してスチールボール11,11’を介してセット荷重を与えている。本発明に係るシャッター10,10’は、軸部10a,10a’と先端部10c,10c’との間に膨出部10d,10d’を有するカム面10b,10b’を形成しており、シャッター10,10’が閉鎖位置にあるときに、スチールボール11,11’を膨出部10d,10d’に当接させて、シャッター10,10’を閉鎖位置に向けて押圧付勢している。
従来のカム面を有さない平板状のシャッターを用いた場合と比較すると、本発明に係るシャッター10,10’は、閉鎖位置において、膨出部10d,10d’の分だけスチールボール11,11’の位置が6A方向に移動することになり、従来よりも自然長の短いスプリング12,12’を用いることができる。換言すれば、シャッター10,10’の閉鎖位置において、カム面10b,10b’の膨出部10d,10d’により、スプリング12,12’の圧縮量が増大するため、セット荷重を大きく設定することができ、シャッター10,10’の閉鎖力が強くなるので、シリンダー錠1内部に塵や埃などが入り難くすることができる。
ここで、シリンダー錠1にキー13が挿入されたときの、シャッター10,10’の閉鎖位置から開放位置への作動について説明する。なお、シャッター10,10’は一対であり、左右対称に作動するため、一方のシャッター10の作動のみ記述するが、他方のシャッター10’の作動も同様である。
シャッター10が閉鎖位置から開放位置へ移動するとき、スチールボール11はシャッター10のカム面10bに沿って図6の6A方向に押圧される。シャッター10が開放位置における、スチールボール11とカム面10bとの当接位置は、閉鎖位置の当接位置よりも先端部10cに近い位置となるが、本発明に係るシャッター10のカム面10bは、先端部10cに近くなるにつれて膨出量が小さくなるように設定されているため、シャッター10が閉鎖位置から開放位置へ移る際の先端部10cの移動距離d1よりも、シャッター10が閉鎖位置から開放位置へ移る際のスプリング12の圧縮距離(または、スチールボール11の移動距離)d2が小さくなる。すなわち、シャッター10にカム面10bが形成されていない場合に比べて、スプリング12の圧縮量は小さくなり、シャッター10が開く際の作動荷重を低減することができるため、結果としてシリンダー錠1の操作フィーリングが向上する。また、スプリング12の最大圧縮時(シャッター10の開放位置)におけるスプリング12への負荷を軽減することができるので、スプリング12が疲労により破損してしまうことを防止することができる。
上記の実施形態では、スライド部材としてスチールボール11,11’を用いて説明をしたが、これに限られるものではなく、スチールボール11,11’はセラミックスボール等、スライドによる摩擦抵抗を低減でき、シャッターの作動がスムースとなるものであれば良い。さらに、超鋼ボールなどの高硬度材料からなるスチールボールや、酸化ジルコニウム(ZrO)を主成分とした高温焼結体であり高硬度で高靭性且つ耐摩耗性の高いジルコニアセラミックス、酸化アルミニウム(Al)を主成分とした結晶体であり高硬度で且つ耐摩耗性・耐蝕性に優れるアルミナセラミックス、窒化珪素(Si)を主成分とし高硬度で且つ耐摩耗性・耐熱衝撃性に優れる窒化珪素セラミックス等の、高硬度のセラミックスボールを用いても良く、この場合、ドリルやホールソーによる切削を、ガードプレート6だけではなく、スライド部材によっても防ぐことができる。
前述のセラミックスボールは、例えば、金属製品のバリ取りや面取り、光沢研磨などの表面処理を行う際のバレル研磨用として用いられている小径のセラミックスボールで、市販の安価なものを利用することができるので、製造コストを安価に抑えることができる。
以上、実施形態につき説明したが、本発明は上記実施形態の態様のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内でその構成要素に種々の変更を加えることができる。
例えば、上記の実施形態では、シャッター10,10’の中央部にカム面10b,10b’を設けているが、これに限定されるものではなく、シャッター10,10’の軸方向の幅全てにカム面10b,10b’を形成してもよい。
また、上記の実施形態では、スプリング12,12’がガードプレート6に係止して保持されているが、これに限定されるものではなく、スプリング12,12’が係止する係止部をシリンダーヘッド5に形成してもよく、ホルダー2やシリンダーアウター3など他の部材と係止して保持されてもよい。また、付勢部材としてのスチールボール11,11’およびスプリング12,12’をシリンダーヘッド5の孔部5d,5d’内に収容しているが、シリンダーヘッド5とガードプレート6との間でスライド移動可能に保持してもよく、付勢部材をガードプレート6内に収容する構成としてもよい。
さらに、本発明が適用されるシャッター10,10’は、鉄等の金属材料を板状に成形してもよく、合成樹脂等の材料を板状に成形してもよい。なお、シャッター10,10’は、暗い場所でもキー13を挿入する開口部5aの位置がわかりやすいように、シャッター10,10’の表面に蓄光性の塗料を塗布してもよい。また、前述のように、シャッター10,10’を合成樹脂等の材料により成形する場合には、蓄光性の材料を合成樹脂等の材料に混ぜ合わせて成形してもよい。
住宅用ドアや自動車のアウタードアパネル等に取付けられる外部に露出するシリンダー錠のみならず、自動車のイグニッションシリンダー錠やコインロッカー錠など、塵や埃、雨水などの異物が侵入するおそれのあるシリンダー錠に適用できる。
本発明に係るシリンダー錠の正面図である。 図1に示すシリンダー錠の1A−1A線に沿った断面図である。 シリンダーヘッドおよびガードプレートにシャッターを組付ける前の状態を示す底面から見た分解斜視図である。 シリンダーヘッドおよびガードプレートにシャッターを組付けた後の状態を示す底面図である。 図2におけるシリンダー錠にキーを挿入した状態を示す図1の1A−1A線に沿った断面図である。 キーを挿入する前後のシャッターの作動状態を示す図1の1A−1A線に沿った拡大断面図である。
符号の説明
1 シリンダー錠
4 シリンダー
4a キー挿入孔
5 シリンダーヘッド
5a 開口部
5b キーガイド部
6 ガードプレート
6a 開口部
10,10’ シャッター
10a,10a’ 軸部
10b,10b’ カム面
10c,10c’ 先端部
10d,10d’ 膨出部
11,11’ スチールボール
12,12’ スプリング
13 キー

Claims (5)

  1. 筒状部材内に回転可能に収容され、かつキーの挿入されるキー挿入孔を有するシリンダーと、キー挿入用の開口部を有し、前記シリンダーの前面に設けられるシリンダーヘッドと、前記シリンダーヘッドに軸部が回動自在に取付けられ、キーが挿入される前の状態で前記開口部を閉鎖する閉鎖位置を占め、キー挿入時にキーによって押圧されて前記開口部を開放する開放位置に回動する一対のシャッターと、前記シャッターを閉鎖位置に向けて押圧付勢する付勢部材とを備えたシリンダー錠において、前記シャッターの軸部と先端部との間の少なくとも一部に膨出部を有するカム面を形成し、前記シャッターが閉鎖位置にあるときに前記付勢部材を前記膨出部に当接させて、前記シャッターを閉鎖位置に向けて押圧付勢し、前記カム面は、前記シャッターが閉鎖位置にあるときの前記シャッターの先端部からキー挿入方向へ延伸した直線を基準線とし、前記シャッターが開放位置にあるときの前記シャッターの先端部から基準線へ至る距離に対して、前記シャッターが閉鎖位置から開放位置へ至るまでの前記付勢部材の圧縮距離が短くなるように形成されていることを特徴とするシリンダー錠。
  2. 前記付勢部材は、前記シリンダーヘッドの背面側に設けられ、前記キーの挿入方向と交差する方向にスライド移動するスライド部材と、前記スライド部材を付勢するスプリングとからなり、前記スライド部材が前記カム面に当接して、前記シャッターを閉鎖位置に向けて押圧付勢することを特徴とする請求項1に記載のシリンダー錠。
  3. キー挿入用の開口部を有し、高硬度材料より構成されるガードプレートを前記シリンダーヘッドと前記シリンダインナーとの間に設け、前記スライド部材と前記スプリングを前記シリンダーヘッド内に収容し、前記スプリングが前記ガードプレートと係止することを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダー錠。
  4. 前記スライド部材は、スチールボールまたはセラミックスボールであることを特徴とする請求項に記載のシリンダー錠。
  5. 前記シャッターのカム面は、先端部に近くなるにつれて膨出量が小さくなるように形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のシリンダー錠。
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