JP4665095B2 - 飛灰の前処理方法 - Google Patents

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    • B03B9/04General arrangement of separating plant, e.g. flow sheets specially adapted for furnace residues, smeltings, or foundry slags

Description

本発明は,都市ごみ等の焼却時の燃焼排ガスから採取される飛灰,或いは焼却時の灰分やダスト類を溶融処理する際に発生する排ガス等から採取される飛灰を対象とした処理方法に関するものである。
一般事業所や一般家庭から排出されるごみは,「都市ごみ」或は「一般廃棄物」と称され,これらは都市ごみ焼却施設や産業廃棄物焼却工場等に集められ焼却処分される。その際に焼却炉から発生する焼却灰や飛灰は,薬剤処理,溶融処理,セメントキルン処理等の中間処理を施し,最終処分場に堆積されている。また飛灰中には,Cl,Na,Caと共にZn,Pb,Cu,Cd等の重金属などが多量に含まれているので,飛灰をそれらの資源として有効に再利用することも行われている。
しかし,上記溶融炉やセメントキルン等での中間処理では,蒸気圧の高い亜鉛・鉛・カドミウム等の重金属は炉内で揮発して排ガス中に流出する問題があった。このため,それらを流出させずに安定して回収できる処理方法が求められていた。
そこで,特開平7−109533号公報には,飛灰を槽内の水に懸濁し,この懸濁液に酸またはアルカリを添加してアルカリ域の適当値にpH調整するとにより,飛灰中の重金属を水酸化物として沈殿させ,その沈殿を回収する方法が開示されている。また本出願人も,湿式処理方法によって飛灰から重金属等を回収する方法として,例えば次のようなものを開示している。即ち,特開平8−117724号公報には,スラリー化した飛灰をpH3以下に調整して鉛を分離し,その後,中和させて亜鉛,銅を分離させる方法が開示されている。また,特開平8−141539号公報には,スラリー化した飛灰を中和した後,pH3以下に調整して鉛を分離し,その後,再び中和して亜鉛,銅を分離する方法が開示されている。また,特開2001−113242号公報には,鉱酸を加えてスラリー化した飛灰を中和して重金属含有澱物と塩類含有ろ液とに分別する方法が開示されている。また,特開2001−348627号公報には,飛灰をアルカリ浸出させた後,アルカリ不溶解残渣を鉱酸浸出し,その後,アルカリ中和を行って重金属含有産物を回収する方法が開示されている。また,特開2003−164829号公報には,飛灰の水洗澱物をアルカリ浸出させた後,鉱酸を添加して重金属含有産物を分離する方法が開示されている。
特開平7−109533号公報 特開平8−117724号公報 特開平8−141539号公報 特開2001−113242号公報 特開2001−348627号公報 特開2003−164829号公報
通常,飛灰を処理方法する場合,先ず飛灰を水洗した後,アルカリ,酸などの水溶液で処理するか,あるいは,飛灰を最初からアルカリ,酸などの水溶液で湿式処理することが行われる。しかしながら,水洗する場合,アルカリ,酸などの水溶液で湿式処理する場合のいずれも,飛灰中に含まれる重金属などの成分が洗浄水や水溶液中に溶出するといった問題を生ずる。
そして,このように飛灰中に含まれる重金属などの成分が洗浄水や水溶液中に溶出した場合,洗浄処理等で発生した排水を処理して溶出成分を除去することが必要になり,そのためには酸,アルカリ処理,共沈処理,硫化処理等,種々の処理が必要で,また薬剤も少なからず使用することになる。そうすると,排水処理コストが増加してしまう。また,溶出によって重金属などの資源が失われるので,資源喪失の原因にもなりかねない。
本発明の目的は,飛灰からの重金属等の溶出を抑制した状態とすることにより,排水処理及びそれに要する処理コストを低減させ,また,飛灰中の重金属などを損失少なく資源として利用可能にすることにある。
本発明によれば,Al,Si,S,Pと重金属を含む飛灰を湿式処理するにあたり,予め飛灰をスチールボールを用いて粉砕することで,前記Al,Si,S,Pが機械化学的な反応を起こすことを特徴とする,飛灰の前処理方法が提供される。
この場合前記スチールボールのボール径が,1〜500mmであっても良い。また,予め飛灰を粉砕するに際し,水を添加しても良い。なお,飛灰には,例えばZn,Pb,Cu,Cd,Hg,Cr,As,B,Se,Fのうち少なくとも1つが含まれる。
予めAl,Si,S,Pと重金属を含む飛灰を粉砕することにより,飛灰中からの重金属等の溶出を抑制した状態とすることができる。そのため,飛灰を湿式処理した際に発生する排水の処理を軽減でき,また,飛灰中の重金属などを損失少なく資源として再利用できるようになる。
以下,本発明の好ましい実施の形態を,図面を参照にして説明する。図1,2は,いずれも本発明の実施の形態にかかる飛灰の前処理方法の処理フロー図であり,図1は粉砕を湿式方式で行う形態を示し,図2は粉砕を乾式方式で行う形態を示している。
本発明で処理の対象とする飛灰は燃焼炉,焼却炉,溶融炉などの排ガスから捕集されるものであり,通常は排ガス経路に設置されたバグフィルターや電気集塵機で採取される。最も代表的には,一般ごみ焼却設備や都市ごみ焼却施設等の排ガスから採取される飛灰や,灰分(前記飛灰を含む)を灰溶融炉でスラグ化する際の排ガスから採取される飛灰を本発明は処理対象とするが,これに類する排ガスダスト類も処理対象とすることができる。飛灰には,重金属やその他の成分としてZn,Pb,Cu,Cd,Hg,Cr,As,B,Se,Fの少なくともいずれかが含まれる。
本発明においては,このような飛灰を湿式処理するにあたり,予め飛灰を粉砕する。粉砕方式は,乾式,湿式を問わないが,先ず,粉砕を湿式で行う形態について説明すると,図1に示すように,粉砕する前に飛灰をリパルプする。即ち,先ず飛灰に用水を加え,攪拌することによって,飛灰をスラリー化させる。
次に,スラリー化させた飛灰を粉砕する。乾式で粉砕する場合に比べ,このように飛灰をスラリー化させて湿式で粉砕する方が粉砕効率が良いことは周知の事実である。このことは,古典的ではあるが,Bondの粉砕理論等から明かである。また後述するように,粉砕後,飛灰を湿式処理として水洗するのであり,このように用水を加えてスラリー化させてから湿式で粉砕を行っても,後の湿式への悪影響は特に無い。
このように湿式粉砕を行う場合は,粉砕効率の面から,スラリー中の飛灰の重量%で表されるスラリー濃度が0%を超え60%以下であることが好ましく,特に,スラリー濃度は30〜50%であることが好ましい。
飛灰を粉砕するに際しては,例えばボールミルを用いる。また,その他,ローラミルなどといったボールミル以外の媒体撹拌ミル,アトライターなどを用いて飛灰を粉砕しても良い。ボールミルはボールの減耗などが懸念されるので,その場合は,ローラーミルなどの磨砕を利用した粉砕機を用いると良い。飛灰の組成,経済性などを考慮し,それぞれに適した粉砕機を適宜選択すれば良い。
ボールミルを用いる場合は,粉砕媒体としてスチールボールや,ジルコニアボール,アルミナボールなどといったセラミックスボールのいずれかを備えていることが好ましい。また,ボール径は,例えば1〜500mmである。
飛灰の粉砕に要する粉砕処理時間は,30min以上とすることが好ましい。いずれにしても,粉砕された飛灰の粒度が,比表面積で10m/g以上,レーザー式粒度分布測定装置で測定される1ミクロン径の体積換算頻度が0.01%以上,またはレーザー式粒度分布測定装置で測定される10ミクロン径以下の体積換算頻度が90%以上,のいずれかの条件を満足するようになるまで,飛灰を粉砕することが望ましい。
また,湿式粉砕を行う場合は,飛灰を粉砕した後において,スラリーのpHが10.5〜11.0程度であることが好ましい。そうすれば,後述するように,粉砕後,飛灰を湿式処理として水洗する際に,重金属の溶出を効果的に抑制できるようになる。飛灰を粉砕した後において,スラリーのpHが11.0よりも高くなると,後述するように,粉砕後,飛灰を湿式処理として水洗する際に,Pb等の重金属の溶出量が多くなり,また,重金属の溶出を抑制するための粉砕処理時間も長くなってしまう。一方,酸の添加等により,飛灰を粉砕した後において,スラリーのpHが10.5よりも低くなっった場合も,一部の重金属の溶出量が多くなってしまう。なお,飛灰を粉砕した後において,スラリーのpHが10.5〜11.0程度であれば良く,リパルプ時にスラリーのpHがその範囲から外れていても構わない。飛灰によっては,リパルプ時に弱アルカリ性(pH7〜9程度)であっても,飛灰を粉砕した後において,スラリーのpHが10.5以上になるものがある。また,複数種の飛灰を配合することなどによって,必要以上に薬品を使わずにスラリーのpHをコントロールすることが好ましい。
また,湿式粉砕を行う場合,粉砕中のスラリーの温度を10〜90℃に維持することが好ましい。スラリーの温度は高い方が好ましいが,粉砕すると,摩擦などによりスラリーの温度が上昇するので,特に加熱の必要は無い。
そして,上記のように飛灰の粒度が,比表面積で10m/g以上,レーザー式粒度分布測定装置で測定される1ミクロン径の体積換算頻度が0.01%以上,またはレーザー式粒度分布測定装置で測定される10ミクロン径以下の体積換算頻度が90%以上,のいずれかとなるまで飛灰を粉砕したら,粉砕した飛灰(スラリー)に用水を追加し,湿式処理することにより,飛灰中からNa,Kなどのアルカリ成分やClなどの酸成分を除去する。即ち,粉砕した飛灰(スラリー)に充分な用水を追加し,攪拌,ストレージすることによって再びリパルプし,飛灰中からNa,Kなどのアルカリ成分やClなどの酸成分を浸出させる。
このように湿式処理した場合,予め飛灰を粉砕していることにより,湿式処理時において,飛灰中に含まれていたZn,Pb,Cu,Cd,Hg,Cr,As,B,Se,Fといった成分が液中へ溶出することを抑制できる。その要因としては,飛灰を粉砕した際に,飛灰中に含まれるAl,Si,S,Pといった鉱石成分が応力によって機械化学的な反応を起こし,結晶形態を変化させることが影響していると考えられる。
そして,湿式処理によって飛灰中からアルカリ成分や酸成分を除去した後,固液分離を行う。固液分離は,フィルタープレス,遠心分離機,スクリューデカンタ等によって行うことができる。固液分離を行う装置は,コスト,脱水性,洗浄性などを勘案し,適宜決定すれば良い。なお,固液分離に長時間を要した場合,飛灰中に含まれていたZn,Pb,Cu,Cd,Hg,Cr,As,B,Se,Fといった成分が液中へ溶出する心配が懸念されたが,予め飛灰を粉砕していることにより,固液分離に長時間を要した場合でも,それらの成分が液中へ溶出することを抑制できることが分った。
そして,固液分離によって排水と分離された残渣は,鉱酸浸出,中和等の湿式処理を適宜経た後,例えば重金属の精錬原料として再利用されることになる。こうして重金属の精錬原料として再利用される残渣は,重金属等が濃縮され,例えば湿式亜鉛製錬工程に供給するに足る品質の原料となる。
一方,固液分離によって残渣と分離された排水は,重金属等を殆ど含まないものとなる。このため,処理コストが少なくて済む。従来は,排水中に溶出した重金属等を処理するために,酸,アルカリ処理,共沈処理,硫化処理等,種々の処理が必要で,また薬剤も少なからず使用していたが,本発明によれば,そのような処理が不要もしくは著しく低減され,薬品コストも非常に低くなる。
次に,粉砕を乾式で行う場合は,図2に示すように,用水を添加せずに,最初に飛灰を粉砕する。このように粉砕方式として乾式を選択した場合は,飛灰をスラリー化させるためのリパルパータンクを省略できる点で有利である。但し,湿式の粉砕方式に比べ粉砕効率が低下する分,粉砕時間の長期化,処理量の低減を考慮しなければならない。
なお,このように乾式粉砕を行う場合も,粉砕機として,ボールミル,ローラミル,その他の媒体撹拌ミル,アトライターなどを適宜用いることができる。ボールミルを用いる場合は,粉砕媒体としてスチールボールや,ジルコニアボール,アルミナボールなどといったセラミックスボールのいずれかを備えていることが好ましく,ボール径は,例えば1〜500mmである。
また,飛灰の粉砕に要する粉砕処理時間は,30min以上とすることが好ましい。そして,飛灰の粒度が,比表面積で10m/g以上,レーザー式粒度分布測定装置で測定される1ミクロン径の体積換算頻度が0.01%以上,またはレーザー式粒度分布測定装置で測定される10ミクロン径以下の体積換算頻度が90%以上,のいずれかとなるまで飛灰を粉砕したら,粉砕した飛灰に用水を添加し,湿式処理することにより,飛灰中から塩類を除去する。即ち,粉砕した飛灰に充分な用水を追加し,攪拌,ストレージすることによってリパルプし,飛灰中から塩類(Na,Kなどのアルカリ成分やClなどの酸成分)を浸出させる。
この場合も同様に,予め飛灰を粉砕していることにより,湿式処理時において,液中への重金属の溶出を抑制することができる。そして,以下図1で説明した場合と同様の処理を行うことにより,固液分離によって得た残渣を,湿式亜鉛製錬工程に供給することができるようになる。また,排水処理コストが少なくて済むようになる。
(実施例1)
表1に示す組成のA飛灰を処理した。
比較例として,A飛灰500gに蒸留水を5000g加え,60min撹拌した。撹拌後,固液分離し,ろ過液の分析を行った。このろ過液の分析結果を,表2のNo.1に示す。また,実施例として,A飛灰500gを3リットルの容器に投入し,この容器内に粉砕媒体として直径6mmのスチールボール(SB)7kgと蒸留水750gを入れた後,容器に蓋をして,2.2kWの振動ミル装置にセットした。振幅が8mmになる様に強度を調整し,また,回転数を1720rpmになる様インバーターで調整して,飛灰を粉砕した。粉砕時間は30分間である。粉砕した飛灰とスチールボールをふるい網の上に載せ,蒸留水を用いてボールに付着した飛灰を洗い流して回収した。水の総量が5000gになる様に更に蒸留水を加え,60min撹拌した。撹拌後,固液分離し,ろ過液の分析を行った。このろ過液の分析結果を,表2のNo.2に示す。また,粉砕時間を4時間とした以外はNo.2と同様に処理し,ろ過液の分析を行った。このろ過液の分析結果を,表2のNo.3に示す。また,粉砕媒体を直径3mmのジルコニアボール(ZR)とした以外はNo.2と同様に処理し,ろ過液の分析を行った。このろ過液の分析結果を,表2のNo.4に示す。本発明の実施例であるNo.2〜4のろ過液は,比較例のろ過液(No.1)に比べて,Cu,Pb,Zn,Cd,Mn,As,Hg,Cr,B,F,Seの溶出量がいずれも低くなった。
また,固液分離して得た残渣を乾燥し,粉体特性評価を行った。各残渣No.1〜4の比表面積(SSA)の測定結果を表3に示す。また,各残渣No.1〜4のレーザー回折式粒度分布測定結果を図3に示し,X線回折結果を図4に示す。粉砕により,本発明の実施例であるNo.2〜4の残渣は,比較例の残渣No.1に比べて,比表面積が大きく,粒径が小さくなった。また,図4から,飛灰を粉砕した際に,飛灰中に含まれるAl,Si,S,Pといった鉱石成分が応力によって機械化学的な反応を起こし,結晶形態を変化したことが予想される。
(実施例2)
表1に示す組成のB飛灰を処理した。比較例として,B飛灰500gに蒸留水を5000g加え,60min撹拌した。撹拌後,固液分離し,ろ過液の分析を行った。このろ過液の分析結果を,表4のNo.1に示す。また,実施例として,B飛灰500gを3リットルの容器に投入し,この容器内に粉砕媒体として直径6mmのスチールボール(SB)7kgと蒸留水750gを入れ,振動ミル装置により,振幅8mm,回転数を1720rpmで,飛灰を30分間粉砕した。総量5000gになるように蒸留水を加え,粉砕した飛灰を60min撹拌した。撹拌後,固液分離し,ろ過液の分析を行った。このろ過液の分析結果を,表4のNo.2に示す。また,粉砕時間を4時間とした以外はNo.2と同様に処理し,ろ過液の分析を行った。このろ過液の分析結果を,表4のNo.3に示す。また,粉砕媒体を直径3mmのジルコニアボール(ZR)とした以外はNo.2と同様に処理し,ろ過液の分析を行った。このろ過液の分析結果を,表4のNo.4に示す。本発明の実施例であるNo.2〜4のろ過液は,比較例のろ過液(No.1)に比べて,Cu,Pb,Zn,Fe,Cd,Fの溶出量がいずれも低くなった。
また,固液分離して得た残渣を乾燥し,粉体特性評価を行った。各残渣No.1〜4の比表面積(SSA)の測定結果を表5に示す。また,各残渣No.1〜4のレーザー回折式粒度分布測定結果を図5に示し,X線回折結果を図6に示す。実施例2でも,粉砕により,本発明の実施例であるNo.2〜4の残渣は,比較例の残渣No.1に比べて,比表面積が大きく,粒径が小さくなった。また,図6から,飛灰を粉砕した際に,飛灰中に含まれるAl,Si,S,Pといった鉱石成分が応力によって機械化学的な反応を起こし,結晶形態を変化したことが予想される。
Figure 0004665095
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本発明は,都市ごみ等の焼却時の燃焼排ガスから採取される飛灰,或いは焼却時の灰分やダスト類を溶融処理する際に発生する排ガス等から採取される飛灰の前処理に利用できる。
本発明の実施の形態にかかる飛灰の前処理方法の処理フロー図であり,粉砕を湿式方式で行う形態を示している。 本発明の実施の形態にかかる飛灰の前処理方法の処理フロー図であり,粉砕を乾式方式で行う形態を示している。 実施例1における各残渣No.1〜4のレーザー回折式粒度分布測定結果を示すグラフである。 実施例1における各残渣No.1〜4のX線回折結果を示すグラフである。 実施例2における各残渣No.1〜4のレーザー回折式粒度分布測定結果を示すグラフである。 実施例2における各残渣No.1〜4のX線回折結果を示すグラフである。

Claims (4)

  1. Al,Si,S,Pと重金属を含む飛灰を湿式処理するにあたり,予め飛灰をスチールボールを用いて粉砕することで,前記Al,Si,S,Pが機械化学的な反応を起こすことを特徴とする,飛灰の前処理方法。
  2. 前記スチールボールのボール径が,1〜500mmであることを特徴とする,請求項1に記載の飛灰の前処理方法。
  3. 予め飛灰を粉砕するに際し,水を添加することを特徴とする,請求項1または2に記載の飛灰の前処理方法。
  4. 飛灰には,Zn,Pb,Cu,Cd,Hg,Cr,As,B,Se,Fのうち少なくとも1つが含まれることを特徴とする,請求項1,2または3に記載の飛灰の前処理方法。
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