JP4665089B2 - 電磁誘導型アクチュエータ装置並びに携帯電話等を含む携帯用情報機器 - Google Patents

電磁誘導型アクチュエータ装置並びに携帯電話等を含む携帯用情報機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、振動発生,音声発生,ブザー音発生のような機能を備えた電磁誘導型アクチュエータ装置の改良、並びに、同電磁誘導型アクチュエータ装置を装備する携帯電話等を含む携帯用情報機器の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、携帯電話やぺージャーまたは電子手帳等の携帯用情報機器は電磁誘導型アクチュエータ装置を振動発生,音声発生,ブザー音発生機器として装備することにより構成されている。
【0003】
この種の電磁誘導型アクチュエータ装置としては、図16並びに図17で示すように円筒形のハウジング1を基枠とし、ボイスコイル2を内面側に取り付けたダイアフラム3を備え、そのボイスコイル2のリード線2a,2bをハウジング1の外部に引き出すと共に、ダイアフラム3をハウジング1の開放端1aに嵌合せ固定し、更に、ボイスコイル2のリード線2a,2bをハウジング1の側壁より外方に突出する端子台1bの端子金具4a,4bとダイアフラム3の装着側で半田付け固定することにより、端子金具4a,4bを給電端子とする通電回路部が構成されている。
【0004】
その通電回路部に対し、図18で示すようにポールピース5と一体のマグネット6と、磁気ギャップGをポールピース5との間に隔ててマグネット6をポールピース5と一体に保持するヨーク7とを備え、このヨーク7を薄板状のスプリング8a,8bで支持させてハウジング1の内部に組み付け、ボイスコイル2をポールピース5とヨーク7との磁気ギャップGに挿置させて磁気回路部を形成し、更に、複数の放音孔9a,9b…を設けたキャップ9をハウジング1の開放端1cに被着することにより電磁誘導型アクチュエータ装置として構成されている。
【0005】
従来、その電磁誘導型アクチュエータ装置はダイアフラム3の取付け側を機器本体の筐体パネルに向け、キャップ9の取付け側を回路基板の板面に向けて端子金具4a,4bを回路基板の給電ランドと電気的に回路接続することにより携帯電話等の機器内に組付け装備されている。
【0006】
その電磁誘導型アクチュエータ装置では、質量的に重い磁気回路部を振動させて加速度を得るため、磁気回路部より出る漏洩磁束が振動周波数に変調されて交流磁界となり、この交流磁界がダイアフラム3の取付け側から外部に出るところから、磁気記録カード類に対する影響が懸念される。
【0007】
その交流磁界による影響を防ぐためには、ダイアフラム3の取付け側と反対側で漏洩磁束の少ないキャップ9の取付け側を機器本体の筐体パネルに向けて携帯電話等の機器内に組付け装備することが考えられる。
【0008】
然し、上述した電磁誘導型アクチュエータ装置を唯単に逆向きに組み付けるだけでは、ボイスコイル2のリード線2a,2bを端子金具4a,4bに半田付けした側が回路基板の給電ランドと相対位置するため、この半田盛りが端子金具4a,4bを回路基板の給電ランドと電気的に回路接続するのに邪魔となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ダイアフラムの装着側を回路基板の板面側に向け、その反対側を機器本体の筐体パネル側に向けて機器内に組付け装備することにより交流磁界による影響を抑えることを主眼とし、端子金具を回路基板の給電ランドと電気的に回路接続させて機器内に容易に組み付けられる電磁誘導型アクチュエータ装置を提供することを目的とする。
【0010】
それに加えて、本発明は端子金具をハウジングの端子台に強固に取り付けし、しかも回路基板の給電ランドと電気的に確実に回路接続可能に備え、装置全体としてもコンパクトに組み立てられる電磁誘導型アクチュエータ装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は電磁誘導型アクチュエータ装置を振動発生,音声発生,ブザー音発生機器として装備しても、交流磁界による影響を抑えられる携帯電話等を含む携帯用情報機器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る電磁誘導型アクチュエータ装置においては、回路基板の給電ランドと電気的に接触させる接点部をダイアフラムの取付け側に設け、且つ、ボイスコイルのリード線と電気的に接続する平板部をダイアフラムの取付け側と反対側に設けた端子金具を備え、ダイアフラムよりハウジングの外部に引き出されるボイスコイルのリード線をダイアフラムの取付け側より反対方向に引き伸ばし、そのボイスコイルのリード線をダイアフラムの取付け側と反対側で端子金具の平板部と+,−極に分けて電気的に接続し、ダイアフラムの取付け側を回路基板の板面と相対させて機器筐体の内部に装備するものとして逆向き型に構成されている。
【0013】
本発明の請求項2に係る電磁誘導型アクチュエータ装置においては、端子台を+極,−極用に区分けするスリットを中央に設け、ハウジングの外部に引き出されるボイスコイルのリード線を端子台のスリットに通過させてダイアフラムの取付け側より反対方向に引き伸ばし、そのボイスコイルのリード線をダイアフラムの取付け側と反対側で+,−極に分けて端子金具の平板部と電気的に接続することにより構成されている。
【0014】
本発明の請求項3に係る電磁誘導型アクチュエータ装置においては、中央奥に向かう凹陥部と、凹陥部の天板部並びに底板部と、天板部並びに底板部より大きい張出し寸法を有する凹陥部の両側板部とから+極,−極用の端子台をハウジングの側壁に設けると共に、
コの字状の嵌込み板部を中央に配置し、その嵌込み板部の片辺端から所定の隙間を保って相並行に折れ曲がるリード線接続用の平板部と、該嵌込み板部の他辺端から下り勾配の斜めに延びる板バネ部より上弦状に湾曲する給電ランド接続用の接点部とから形成した端子金具を備え、
端子台の天板部をリード線接続用の平板部と嵌込み板部の片端辺とから挟んで嵌込み板部を端子台の凹陥部に嵌め合せ、且つ、給電ランド接続用の接点部を端子台の底板部より突出させて両側板部で支持する嵌着構造で端子金具を端子台に取り付けることにより構成されている。
【0015】
本発明の請求項4に係る電磁誘導型アクチュエータ装置においては、外側縁より突き出る突歯を備えて嵌込み板部の片端辺から両側に伸びるバネアーム部を端子金具に設けると共に、各バネアーム部の板厚に相当する隙間を隔て端子台の天板部と相対する受け桟を両側板部の内面に設け、そのバネアーム部を端子台の天板部と両側板部の受け桟との間に嵌め込んで突歯を両側板部の内面に弾圧係止する嵌着構造で端子金具を端子台に取り付けることにより構成されている。
【0016】
本発明の請求項5に係る電磁誘導型アクチュエータ装置においては、バネ板部より上弦状に湾曲する接点部の先端から内側に折れ曲がって端子台の両側板方向に伸びる羽根板部を端子金具に設けると共に、その羽根板部を板バネ部の弾圧変位に伴って受止め支持する受け桟を両側板部の内面に設け、接点部をバネ変位可能に組み付ける嵌着構造で端子金具を端子台に取り付けることにより構成されている。
【0017】
本発明の請求項6に係る電磁誘導型アクチュエータ装置においては、回路基板の給電ランドと接触する突条を接点部の円弧方向に沿って板面中央に設けた端子金具を備え付けることにより構成されている。
【0018】
本発明の請求項7に係る携帯電話等を含む携帯用情報機器においては、請求項1〜6のいずれかに記載の電磁誘導型アクチュエータ装置を振動発生,音声発生,ブザー音発生機器として装備することにより構成されている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図15を参照して説明すると、図示実施の形態に係る電磁誘導型アクチュエータ装置は、基本的には一般例に係るものと共通する形態を備えて構成されている。その共通する基本形態は、図16〜図18で示すものの構成各部と同じ符号を用いて説明する。また、説明の便宜上、電磁誘導型アクチュエータ装置の装備向きを特定するのに、機器本体の筐体パネルと相対する側を上とし、回路基板の板面と相対する側を下とすることにより説明する。
【0020】
その基本形態は、図1で示すように円筒状のハウジング1を基枠とし、ポールピース5と一体のマグネット6と、磁気ギャップGをポールピース5との間に隔ててマグネット6をポールピース5と一体に保持する皿状のヨーク7とから磁気回路部を形成し、この磁気回路部を薄板状のスプリング8a,8bによるダブルサスペンス構造で支持させてハウジング1の内部に組み付けることにより構成されている。
【0021】
また、ボイスコイル2を内面側に取り付けたダイアフラム3を備え、そのボイスコイル2をポールピース5とヨーク6との磁気ギャップGに挿置させてダイアフラム3をハウジング1の開放端1aで枠内に張設すると共に、ボイスコイル2のリード線2a(2b)をハウジング1の側壁より外方に突出する端子台1bの端子金具4a(4b)と電気的に接続し、更に、複数の放音孔9a,9b…を設けたキャップ9をハウジング1の開放端1cに被着することにより構成されている。
【0022】
その基本形態の下に、端子金具4a(4b)として(以下、各金具の同じ構成部は単一の符号で示す。)は、回路基板の給電ランド(図示せず)と電気的に接触させる接点部40をダイアフラム3の取付け側に設け、ボイスコイル2のリード線2aと電気的に接続する平板部41をキャップ9の取付け側に設けたものが備え付けられている。
【0023】
その端子金具4a,4bを備えては、図2〜4で示すようにダイアフラム3よりハウジング1の外部に引き出されるボイスコイル2のリード線2a,2bをダイアフラム3の取付け側より反対方向に引き伸ばし、そのボイスコイル2のリード線2a,2bをキャップ9の取付け側で端子金具4a,4bの平板部41と+,−極に分けて電気的に接続することにより構成されている。
【0024】
このように構成する電磁誘導型アクチュエータ装置は、携帯電話等を機器本体として組付け装備する際、図5で示すようにキャップ9の取付け側を筐体Cのインナーケース部cと相対させ、ダイアフラム3の取付け側をインナーケース部cとの間でアウターケース部cに取り付けられる回路基板Pの板面と相対させて筐体Cの内部に装備する逆向き型のものとして構成されている。
【0025】
その電磁誘導型アクチュエータ装置では、漏洩磁束の少ないキャップ9の取付け側を筐体Cのインナーケース部cに向け、漏洩磁束の多いダイアフラム3の取付け側を回路基板Pの板面に向けて機器内に組付け装備することから、交流磁界が筐体Cのインナーケース部cより外部に漏れ出ることが抑えられるため、磁気記録カード類に対する交流磁界の影響を防げる。
【0026】
これと共に、ボイスコイル2のリード線2a(2b)が筐体Cのインナーケース部cと相対するキャップ9の取付け側で端子金具4a(4b)の平板部41と+,−極に分けて各々半田付け固定されているため、その半田盛りが端子金具4a(4b)を接点部41で回路基板Pの給電ランドr(r)と電気的に回路接続するのに邪魔とならない。
【0027】
その構成中、端子台1bは、図2〜図4で示すようにスリット10を中央に設け、二つの+極,−極用11a,11bと区分けすることによりハウジング1の側壁に設けられている。この端子台11a,11bに対し、ボイスコイル2のリード線2a,2bはスリット10に通過させてキャップ9の取付け側に引き伸ばすと共に、+,−極に分けて端子金具4a,4bの平板部41と電気的に接続されている。
【0028】
このリード線の配線構造では、スリット10を介し、ボイスコイル2のリード線2a,2bを短い距離で安定よく配線させて端子金具4a,4bの平板部41と確実に電気的に接続固定できる。
【0029】
そのダイアフラム3より連続するリード線の引出し側においては、図6で示すように円弧状の湾曲した面取り部12をスリット10の奥側と連続させてハウジング1の外周縁に設けるとよい。この面取り部12により、スリット10に通過させてキャップ9の取付け側に引き伸ばすリード線2a,2bの絶縁被膜を損傷するのを防げる。
【0030】
ダイアフラム3は、図2で示すようにハウジング1に固定される外周部3aと、ボイスコイル(図示せず)の取り付けられる中央部3bとに分けて形成したものを備え、ボイスコイルのリード線2a,2bを外周部3aと中央部3bとのフランジによる合わせ目から引き出させて一体に接合するとよい。
【0031】
このリード線の引出し構造により、ボイスコイルのリード線2a,2bを外周部3aの外側に配線できるため、ボイスコイル2のリード線2a,2bがハウジング1の内部に備えられる磁気回路部と接触しないよう配線できてリード線の断線を防げる。
【0032】
端子台11a(11b)は、図7並びに図8で示す(以下、各端子台の同じ構成部は単一の符号で示す。)如く中央奥に向かう凹陥部100と、凹陥部100の上下を区画する天板部101並びに底板部102と、天板部101並びに底板部102より大きい張出し寸法を持って凹陥部100の左右を区画する両側板部103,104とから形成されている。
【0033】
端子金具4a(4b)は、リン青銅,チタン銅等の導電性を有する金属薄板を折曲げ形成したものが備え付けられている。この端子金具4a(4b)は、図9〜図12で示すようにコの字状の嵌込み板部42を中央に配置し、その嵌込み板部42の片辺端から所定の隙間を保つ立上り板部43を介して相並行に折れ曲がるリード線接続用の平板部41と、嵌込み板部42の他辺端から下り勾配の斜めに延びる板バネ部44より上弦状に湾曲する給電ランド接続用の接点部40とから形成されている。
【0034】
その端子金具4a(4b)は、図13で示すようにコの字状の嵌込み板部42を橋絡板部42aより端子台11a(11b)の凹陥部100に向けて圧入し、端子台11a(11b)の天板部101をリード線接続用の平板部41と嵌込み板部42の上端辺42bとから挟み込で嵌込み板部42を凹陥部100の内部に嵌め合せ、給電ランド接続用の接点部40を端子台11a(11b)の底板部102より突出させて両側板部103,104で支持することにより取り付けられている。
【0035】
この端子金具4a(4b)の嵌着構造により、図14で示すように嵌込み板部42の上端辺42b並びに下端辺42cが凹陥部100の天板部101並びに底板部102に圧接すると共に、端子台11a(11b)の天板部101をリード線接続用の平板部41と嵌込み板部42の上端辺42bとで挟込み保持することから、嵌込み板部42を凹陥部100に向けて圧入するだけで、端子金具4a(4b)を端子台11a(11b)に強固に取付け固定できる。
【0036】
それと共に、接点部40を端子台11a(11b)の底板部102より突出させて両側板部103,104で支持することにより、端子金具4a(4b)を外方に張り出させないで端子台11a(11b)の内部に収めて取り付けられるため、装置全体としてコンパクトなものに組み立てられる。
【0037】
その端子金具並びに端子台の構成に加えて、端子金具4a,4bには図10並びに図13で示すように複数の突歯45a…,45b…を外側縁より突き出すことにより嵌込み板部42の上端辺42bから両側に伸びて脇空きのバネアーム部46a,46bが設けられている。これに対し、端子台11a(11b)には、図8並びに図13で示すように各バネアーム部46a,46bの板厚に相当する隙間を隔て天板部101と相対する受け桟105a,105bが両側板部103,104の内面に設けられている。
【0038】
この構成各部では、端子金具4a(4b)のバネアーム部46a,46bを端子台11a(11b)の天板部101と両側板部103,104の受け桟105a,105bとの間に嵌め込んで突歯45a…,45b…を両側板部103,104の内面に弾圧係止することから、端子金具4a(4b)を端子台11a(11b)に一層強固に取付け固定できる。
【0039】
また、端子金具4a(4b)には羽根板部47がバネ板部44より上弦状に湾曲する接点部40の先端から内側に折れ曲がって端子台11a(11b)の両側板方向に伸びるよう設けられている。これに対し、端子台11a(11b)には端子金具4a(4b)の羽根板部47を板バネ部44の弾圧変位に伴って受止め支持する受け桟106a,106bが両側板部103,104の内面に設けられている。
【0040】
この構成各部では、図15で示すように接点部40を回路基板Pの給電ランドr(r)と圧接するに伴って、端子金具4a(4b)がバネ変位できると共に、受け桟106a,106がストッパーとして羽根板部47を押えることにより給電ランドr(r)に対する圧接力を強く保てて端子金具4a(4b)による電気的接触を確実に取れる。
【0041】
なお、羽根板部47の受け桟106a,106はバネアーム部46a,46bの受け桟105a,105bと背合わせで一体に設けられている。また、端子金具4a(4b)の嵌込み装着時に、接点部40の突出姿勢を位置決め規制する羽根板部47の受け桟107a,107bが両側板部103,104の下端辺に沿って内側に設けられている(図8並びに図13参照)。
【0042】
上述した他に、端子金具4a(4b)には、回路基板Pの給電ランドr(r)と接触する突条48が接点部40の円弧方向に沿って板面中央に設けられている。この突条48は、リブとして接点部40を補強でき、接点部40を回路基板Pの給電ランドr(r)と強く接触させても変形を生じないことにより給電ランドr(r)に対する端子金具の電気的接触を一層確実に取れる。
【0043】
このような端子金具を備える電磁誘導型アクチュエータ装置では、ダイアフラム3の取付け側を回路基板Pの板面に向け、その反対側を筐体Cのパネル面に向けて機器内に組付け装備することから、交流磁界が筐体Cの外部に出るのを抑えられることにより、磁気記録カード等に対する影響を防げる。
【0044】
それと共に、端子金具4a(4b)を回路基板Pの給電ランドr(r)と電気的に回路接続させて機器内に容易に組み付けられ、また、端子金具4a(4b)をハウジング1の端子台11a(11b)に強固に取り付けられることにより、回路基板の給電ランドr(r)と電気的に確実に回路接続でき、装置全体としてもコンパクトに組み立てられる。
【0045】
なお、本明細書中で用いた用語及び表現は本発明を判り易く説明するために用いたものであり、その用語及び表現は本発明の技術的思想を何ら限定するものでない。仮に、限定的な用語及び表現を用いたからといって、そのことにより、上述した本発明の形態と均等なもの或いはその一部を排除する意図はない。
【0046】
特に、電磁誘導型アクチュエータ装置の組付け向きについて機器本体の筐体パネルと相対する側を上とし、回路基板の板面と相対する側を下とすることにより説明したが、これは飽くまで説明の便宜上であり、端子台の天板部並びに底板部等の表現も同様である。このため、権利が要求されている本発明の範囲内で種々の表現の変更を加えることが可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の請求項1に係る電磁誘導型アクチュエータ装置に依れば、回路基板の給電ランドと電気的に接触させる接点部をダイアフラムの取付け側に設け、ボイスコイルのリード線と電気的に接続する平板部をダイアフラムの取付け側と反対側に設けた端子金具を備え、ダイアフラムよりハウジングの外部に引き出されるボイスコイルのリード線をダイアフラムの取付け側より反対方向に引き伸ばし、そのボイスコイルのリード線をダイアフラムの取付け側と反対側で端子金具の平板部と+,−極に分けて電気的に接続し、ダイアフラムの取付け側を回路基板の板面と相対させて機器筐体の内部に装備するものとして逆向き型に構成するため、漏洩磁束の多いダイアフラムの取付け側を回路基板の板面に向けて機器内に組付け装備できるから、磁気記録カード類に対する交流磁界の影響を抑えられ、また、ボイスコイルのリード線がダイアフラムの取付け側と反対側で半田付け固定されているため、端子金具を回路基板の給電ランドと電気的に回路接続するのに邪魔とならないことにより機器内に容易に組付け装備できる。
【0048】
本発明の請求項2に係る電磁誘導型アクチュエータ装置に依れば、端子台を+極,−極用に区分けするスリットを中央に設け、ハウジングの外部に引き出されるボイスコイルのリード線を端子台のスリットに通過させてダイアフラムの取付け側より反対方向に引き伸ばし、そのボイスコイルのリード線をダイアフラムの取付け側と反対側で+,−極に分けて端子金具の平板部と電気的に接続することにより、ボイスコイルのリード線を短い距離で安定よく配線させて端子金具の平板部と確実に電気接続できる。
【0049】
本発明の請求項3に係る電磁誘導型アクチュエータ装置に依れば、中央奥に向かう凹陥部と、凹陥部の天板部並びに底板部と、天板部並びに底板部より大きい張出し寸法を有する凹陥部の両側板部とから+極,−極用の端子台をハウジングの側壁に設けると共に、コの字状の嵌込み板部を中央に配置し、その嵌込み板部の片辺端から所定の隙間を保って相並行に折れ曲がるリード線接続用の平板部と、該嵌込み板部の他辺端から下り勾配の斜めに延びる板バネ部より上弦状に湾曲する給電ランド接続用の接点部とから形成した端子金具を備え、端子台の天板部をリード線接続用の平板部と嵌込み板部の片端辺とから挟んで嵌込み板部を端子台の凹陥部に嵌め合せ、給電ランド接続用の接点部を端子台の底板部より突出させて両側板部で支持する嵌着構造で端子金具を端子台に取り付けることにより、嵌込み板部を凹陥部に向けて圧入するだけで端子金具を端子台に強固に取付け固定できる。
【0050】
本発明の請求項4に係る電磁誘導型アクチュエータ装置に依れば、外側縁より突き出る突歯を備えて嵌込み板部の片端辺から両側に伸びるバネアーム部を端子金具に設けると共に、各バネアーム部の板厚に相当する隙間を隔て端子台の天板部と相対する受け桟を両側板部の内面に設け、そのバネアーム部を端子台の天板部と両側板部の受け桟との間に嵌め込んで突歯を両側板部の内面に弾圧係止する嵌着構造で端子金具を端子台に取り付けることにより、端子金具を端子台に一層強固に取付け固定できる。
【0051】
本発明の請求項5に係る電磁誘導型アクチュエータ装置に依れば、バネ板部より上弦状に湾曲する接点部の先端から内側に折れ曲がって端子台の両側板方向に伸びる羽根板部を端子金具に設けると共に、その羽根板部を板バネ部の弾圧変位に伴って受止め支持する受け桟を両側板部の内面に設け、接点部をバネ変位可能に組み付ける嵌着構造で端子金具を端子台に取り付けることにより、接点部を回路基板Pの給電ランドと圧接するに伴って、端子金具がバネ変位できると共に、受け桟が羽根板部を押えて給電ランドに対する圧接力を強く保てるため、端子金具による電気的接触を回路基板の給電ランドと確実に取れる。
【0052】
本発明の請求項6に係る電磁誘導型アクチュエータ装置に依れば、回路基板の給電ランドと接触する突条を接点部の円弧方向に沿って板面中央に設けた端子金具を備え付けることにより、接点部を回路基板の給電ランドと強く接触させても変形を生じないため、給電ランドに対する端子金具の電気的接触を一層確実に取れる。
【0053】
本発明の請求項7に係る携帯電話等を含む携帯用情報機器に依れば、請求項1〜6のいずれかに記載の電磁誘導型アクチュエータ装置を振動発生,音声発生,ブザー音発生機器として装備することにより、交流磁界による影響を抑えられる携帯用情報機器として構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁誘導型アクチュエータ装置の内部構造を示す断面図である。
【図2】同電磁誘導型アクチュエータ装置を示す底面図である。
【図3】同電磁誘導型アクチュエータ装置を示す側面図である。
【図4】同電磁誘導型アクチュエータ装置を示す平面図である。
【図5】同電磁誘導型アクチュエータ装置を装備する一例として携帯電話等の機器内における取付構造を示す説明図である。
【図6】同電磁誘導型アクチュエータ装置のハウジングに設けられる端子台を示す底面図である。
【図7】同電磁誘導型アクチュエータ装置のハウジングに設けられる端子台を示す断面図である。
【図8】同電磁誘導型アクチュエータ装置のハウジングに設けられる端子台を示す正面図である。
【図9】同電磁誘導型アクチュエータ装置の端子台に取り付けられる端子金具を示す側面図である。
【図10】図9の端子金具を示す平面図である。
【図11】図9の端子金具を示す左面図である。
【図12】図9の端子金具を示す底面図である。
【図13】同電磁誘導型アクチュエータ装置のハウジングに設けられる端子台と端子金具の相対位置関係を示す説明図である。
【図14】同電磁誘導型アクチュエータ装置の端子台における端子金具の取付構造を示す説明図である。
【図15】同電磁誘導型アクチュエータ装置の端子台における端子金具の接点構造を示す説明図である。
【図16】一般例に係る電磁誘導型アクチュエータ装置を構成するハウジング,ダイアフラム,ボイスコイル並びに端子金具を示す説明図である。
【図17】一般例に係る電磁誘導型アクチュエータ装置を示す平面図である。
【図18】一般例に係る電磁誘導型アクチュエータ装置の内部構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
2 ボイスコイル
2a,2b ボイスコイルのリード線
3 ダイアフラム
4a,4b 端子金具
40 端子金具の接点部
41 端子金具の平板部
42 端子金具の嵌込み板部
44 端子金具の板バネ部
45a,45b 端子金具の突歯
46a,46b 端子金具のバネアーム部
47 端子金具の羽根板部
48 端子金具の突条
5 ポールピース
6 マグネット
7 ヨーク
8a,8b スプリング
10 端子台のスリット
11a,11b(1c) 端子台
100 端子台の凹陥部
101 凹陥部の天板部
102 凹陥部の底板部
103,104 凹陥部の側板部
105a,105d バネアーム部の受け桟
106a,106b 羽根板部の受け桟

Claims (7)

  1. 筒状のハウジングを基枠とし、ポールピースと一体のマグネットと、磁気ギャップをポールピースとの間に隔ててマグネットをポールピースと一体に保持するヨークとから磁気回路部を形成し、この磁気回路部を薄板状のスプリングで支持させてハウジングの内部に組み付けると共に、ボイスコイルを内面側に取り付けたダイアフラムを備え、そのボイスコイルをポールピースとヨークとの磁気ギャップに挿置させてダイアフラムをハウジングの開放端で枠内に張設し、更に、端子金具をハウジングの側壁より突出する端子台に備え、この端子金具とボイスコイルとをハウジングの外部に引き出されるリード線で電気的に接続させて構成する電磁誘導型アクチュエータ装置において、
    回路基板の給電ランドと電気的に接触させる接点部をダイアフラムの取付け側に設け、且つ、ボイスコイルのリード線と電気的に接続する平板部をダイアフラムの取付け側と反対側に設けた端子金具を備え、ダイアフラムよりハウジングの外部に引き出されるボイスコイルのリード線をダイアフラムの取付け側より反対方向に引き伸ばし、そのボイスコイルのリード線をダイアフラムの取付け側と反対側で端子金具の平板部と+,−極に分けて電気的に接続し、ダイアフラムの取付け側を回路基板の板面と相対させて機器筐体の内部に装備する逆向き型に構成したことを特徴とする電磁誘導型アクチュエータ装置。
  2. 端子台を+極,−極用に区分けするスリットを中央に設け、ハウジングの外部に引き出されるボイスコイルのリード線を端子台のスリットに通過させてダイアフラムの取付け側より反対方向に引き伸ばし、そのボイスコイルのリード線をダイアフラムの取付け側と反対側で+,−極に分けて端子金具の平板部と電気的に接続してなることを特徴とする請求項1に記載の電磁誘導型アクチュエータ装置。
  3. 中央奥に向かう凹陥部と、凹陥部の天板部並びに底板部と、天板部並びに底板部より大きい張出し寸法を有する凹陥部の両側板部とから+極,−極用の端子台をハウジングの側壁に設けると共に、
    コの字状の嵌込み板部を中央に配置し、その嵌込み板部の片辺端から所定の隙間を保って相並行に折れ曲がるリード線接続用の平板部と、該嵌込み板部の他辺端から下り勾配の斜めに延びる板バネ部より上弦状に湾曲する給電ランド接続用の接点部とから形成した端子金具を備え、
    端子台の天板部をリード線接続用の平板部と嵌込み板部の片端辺とから挟んで嵌込み板部を端子台の凹陥部に嵌め合せ、且つ、給電ランド接続用の接点部を端子台の底板部より突出させて両側板部で支持する嵌着構造により端子金具を端子台に取り付けてなることを特徴とする請求項1または2に記載の電磁誘導型アクチュエータ装置。
  4. 外側縁より突き出る突歯を備えて嵌込み板部の片端辺から両側に伸びるバネアーム部を端子金具に設けると共に、各バネアーム部の板厚に相当する隙間を隔てて端子台の天板部と相対する受け桟を両側板部の内面に設け、そのバネアーム部を端子台の天板部と両側板部の受け桟との間に嵌め込んで突歯を両側板部の内面に弾圧係止する嵌着構造により端子金具を端子台に取り付けてなることを特徴とする請求項3に記載の電磁誘導型アクチュエータ装置。
  5. バネ板部より上弦状に湾曲する接点部の先端から内側に折れ曲がって端子台の両側板方向に伸びる羽根板部を端子金具に設けると共に、その羽根板部を板バネ部の弾圧変位に伴って受止め支持する受け桟を両側板部の内面に設け、接点部をバネ変位可能に組み付ける嵌着構造により端子金具を端子台に取り付けてなることを特徴とする請求項3に記載の電磁誘導型アクチュエータ装置。
  6. 回路基板の給電ランドと接触する突条を接点部の円弧方向に沿って板面中央に設けた端子金具を備え付けてなることを特徴とする請求項項5に記載の電磁誘導型アクチュエータ装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の電磁誘導型アクチュエータ装置を振動発生,音声発生,ブザー音発生機器として装備してなることを特徴とする携帯電話等を含む携帯用情報機器。
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