JP4664520B2 - 呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法及びそのシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、在宅にて呼吸用気体供給装置を使用する利用者の在宅医療のための呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法及びそのシステムに関し、特に、利用者の使用量に応じた業務委託料を請求する呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法及びそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、在宅にて、治療を受ける在宅医療の患者は、増加している。在宅医療では、病院等の施設に頻繁に出向く必要がなく、例えば、月1回施設で診断してもらえば良い。このため、外出が困難やおっくうな患者(例えば、老人)にとって、有効な医学的方法である。このような在宅医療では、通常、施設等の提供する医療機器を自宅に設置し、患者が医療機器を使用して、治療を行う。
【0003】
例えば、呼吸器疾患の患者に対して酸素ボンベから供給する酸素療法が行われており、最近では空気中の酸素を分離濃縮して酸素濃縮気体を得るための呼吸用気体供給装置が開発され、それを用いた酸素療法が次第に普及するようになって来ている。かかる呼吸用気体供給装置は、病院において利用されるのみならず、在宅医療用に家庭においても利用される場合が次第に多くなってきている。なお、呼吸用気体供給装置とは、呼吸用気体を、疾患の患者に対し、供給する装置である。
【0004】
このような在宅医療機器を用いた医療方法では、医療施設の医師の処方に従い、在宅医療機器を使用する必要がある。又、患者の病に影響するため、機器の点検、部品の交換、機器異常時の応対等の支援が必須となる。このため、医療施設は、在宅医療機器の販売又は製造、サービスを行う企業に、各患者の在宅医療療法の業務を委託する。委託された企業の担当者は、医療機器の設置、点検、部品の交換、機器異常時の対応のため、患者宅に出向き、医療機器の点検等を行う。
【0005】
このような担当者が、患者宅に出向くケースとして、機器の定期的な保守、点検の他に、機器の部品交換、機器の異常時がある。定期的なものは、機器の設置時からの計画に従い行われるが、不定期のものは、患者からの異常の通報や、医療機器の監視システムからの通知に従い行われる。尚、これらの呼吸用気体供給装置は、病院や家庭において個々に配置され、別々に運転状況の把握およびその管理をするシステムは、例えば、特開平10−52495号公報等で詳細に記述されている。
【0006】
かかる在宅医療方法は、健康保険が適用されており、医療施設の診療報酬額(保険点数)は、定額である。例えば、在宅酸素療法では、指導管理料に、酸素費用が加算される。従来は、この定額の酸素費用を、在宅医療機器企業が医療施設に業務委託料として、請求するようにしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
呼吸用気体供給装置では、在宅にて、利用者が使用する気体量は、医師の処方で指示され、各利用者の症状に応じて異なる。しかも、各利用者は、症状に応じて、必ずしも処方どうりに指示された気体量を使用するとは、限らない。例えば、酸素療法の処方は、患者の安静時、就寝時、活動時で異なる単位時間あたりの気体量を指示する。
【0008】
このため、患者の身体の調子が悪い時は、活動するのが困難のため、安静若しくは就寝時が増加し、患者の身体の調子が良い時は、活動時が増加する傾向にある。同様に、天候等の自然環境によっても変化する。
【0009】
一方、呼吸用気体供給装置は、酸素ボンベ等の気体ボンベを使用している場合には、使用量に伴い、新たな酸素ボンベに交換する必要がある。又、設置型装置でも、使用量に伴い、フィルタ等の部品を交換する必要がある。
【0010】
このため、前述の委託料の定額方式では、各患者の使用実績を反映していないため、合理的でなく、医療施設が、呼吸用気体供給装置の利用を導入しにくいおそれがある。
【0011】
本発明の目的は、医療施設の在宅療養機器の導入を促進するための呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法及びそのシステムを提供するにある。
【0012】
又、本発明の他の目的は、呼吸用気体供給装置の気体使用量に応じた業務委託料を容易に計算するための呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法及びそのシステムを提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、医療施設の診断の基に、在宅にて利用者が利用する呼吸用気体供給装置の管理業務の委託料を計算する呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法であって、サーバーが、所定期間内において特定の利用者へ配送された前記呼吸用気体供給装置の一つであるボンベの少なくとも本数の情報を受信するステップと、前記サーバーが、前記受信した情報を前記利用者ごとに分類し、少なくとも医療施設のデータ及び前記利用者のデータとを含んだ複数の利用者情報を格納する患者データベースファイルの前記特定利用者に関する利用者情報として、前記受信した情報を格納するステップと、前記サーバーが、入力装置から操作者によって入力された特定の医療施設に関して、当該医療施設の診療を受けている前記利用者のデータと、当該利用者へ前記所定期間中に配送されたボンベ本数のデータとを少なくとも含んだ情報を、前記患者データベースファイルから検索して抽出するステップと、前記サーバーが、前記抽出された情報に従い、前記医療施設毎に、業務委託料を計算するステップとを有することを特徴とする。
【0014】
又、本発明は、医療施設の診断の基に、在宅にて利用者が利用する呼吸用気体供給装置の管理業務の委託料を計算する呼吸用気体供給装置の業務委託料計算システムであって、少なくとも医療施設のデータと利用者のデータとを含んだ複数の利用者情報を格納する患者データベースファイルと、操作者によって入力される入力装置と、所定期間内において特定の利用者へ配送された前記呼吸用気体供給装置の一つであるボンベの少なくとも本数の情報を受信し、前記受信した情報を前記利用者ごとに分類し、前記患者データベースファイルの前記特定利用者に関する利用者情報として、前記受信した情報を格納するサーバーとを有し、前記サーバーが、前記入力装置から入力された特定の医療施設に関して、当該医療施設の診療を受けている利用者のデータと、当該利用者へ前記所定期間中に配送されたボンベ本数のデータとを少なくとも含んだ情報を、前記患者データベースファイルから検索して抽出し、前記抽出された情報に従い、前記医療施設毎に、業務委託料を計算することを特徴とする。
【0015】
本発明では、業務委託された在宅医療の呼吸用気体供給装置の気体使用量に応じて業務委託料を計算するため、患者の利用量に合わせて、患者毎の業務委託料を医療施設に請求でき、合理的であるため、医療施設のかかる在宅医療の呼吸用気体供給装置の利用促進に寄与する。又、医療施設と利用者とのデータを格納する患者データベースを設け、ボンベの本数を受信し、利用者毎に分類し、患者データベースに格納しておき、特定の医療施設の入力により患者データベースを検索し、対応する利用者とボンベ本数を抽出し、自動計算するため、医療施設毎の利用者の業務委託料を容易に請求でき、定額請求と変わりない作業で実現できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図7を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。なお、下記は本願発明の実施の形態の一部を示すためのものであり、本願発明は、これらの記載によって制限を受けるものでなく、本願発明の趣旨に合致する限り、その他の形態をも含むものであることはいうまでもない。
【0017】
図1は、本願発明に係る業務委託料計算方法を適用した在宅医療支援システムのブロック図、図2は、図1のシステムの説明のための在宅酸素療法の説明図、図3は、図1の呼吸用気体供給装置の構成をモデル的に表した図、図4は、図1のシステムの委託料計算方法の説明図、図5は、図1の業務委託料計算処理フロー図、図6は、図5の委託料計算処理の説明図、図7は、図1の患者データベースの説明図である。
【0018】
図1において、在宅患者Bの自宅1には、在宅呼吸用気体供給機器1−1、1−2が設置されている。在宅医療の一例として、前述の呼吸器疾患に対する在宅酸素療法を例に説明すると、在宅呼吸用気体供給機器は、酸素濃縮器1−1と、酸素ボンベ1−2である。又、在宅患者Cの自宅1には、在宅呼吸用気体供給機器として、酸素供給器1−3と、酸素ボンベ1−2が設置されている。このシステムを説明する前に、在宅酸素療法を図2で説明する。
【0019】
在宅酸素療法は、医療施設5(病院等)の医師により、呼吸器疾患と診断された患者に、病院等の医師の処方の下に、在宅酸素機器を使用して酸素吸入治療を行うものである。これら在宅酸素機器は、医療施設5から業務委託された在宅医療企業2から患者宅1に提供される。在宅医療企業2は、在宅医療機器1−1、1−2の設置、点検、ボンベの交換等を業務委託され、患者の在宅酸素療法を支援する。医療施設5は、在宅酸素療法の診療報酬を支払基金等の保険機関6に請求する。在宅医療企業2は、医療施設5に委託管理料を患者毎に請求する。
【0020】
図4は、医療保険での在宅酸素療法の診療報酬の内訳であり、指導管理料と、酸素費用とからなる。酸素費用は、処方する酸素機器の種類に応じて加算される。ここでは、酸素機器と携帯ボンベが処方されている例を示す。
【0021】
図1の酸素濃縮器1−1を図3により説明する。酸素濃縮器1−1は、呼吸用気体供給装置であり、酸素を供給して、患者の呼吸を補助する。酸素濃縮器1−1は、通常、酸素濃縮手段に圧縮空気を送り込むためのコンプレッサー14と、空気の圧縮に伴って発生する熱を除去するための冷却ファン20と、流路切替弁15と、吸着型や膜型の酸素濃縮手段12、13、酸素濃縮手段内の圧力を検出する圧力センサ21と、呼吸用気体供給装置利用者(患者)に供給する呼吸用気体の流量を測定する流量センサ22と、サージタンク16と、流量設定器17と、加湿器18と、供給する呼吸用気体中の酸素濃度を測定する濃度センサ23、供給気体の温度、湿度を測定する温度/湿度センサ24とを備える。
【0022】
又、装置1−1は、装置の全体を制御するコンピュータ(MPU)25と、外部から操作し、外部に装置状態を表示するためのオペレータパネル26とを備える。このコンピュータ25は、酸素濃縮手段内の圧力、呼吸用気体の流量、呼吸用気体中の酸素濃度が所定範囲を外れた場合に、異常と判断し、当該異常を検出した場合の音声、ランプ等による警報手段(オペレータパネル26)、呼吸用気体供給装置の運転条件を制御する。酸素濃縮器の酸素濃縮手段は、窒素を選択的に吸着し得る吸着剤12を充填した1基または2基以上の吸着筒13で構成され、空気から酸素濃度の高められた酸素濃縮気体を分離する。
【0023】
次に、この装置の動作を説明する。コンプレッサー14から、流路切替弁15を介してこの吸着筒13に圧縮空気が供給される。吸着筒13で吸着されなかった酸素を含むガス、すなわち酸素濃縮空気は、サージタンク16に貯留され、流量設定器17により酸素供給量を一定に調節した後、加湿器18で加湿され、鼻カニューラ19を介して呼吸用気体供給装置利用者に供給される。
【0024】
さらに、必要に応じて、コンプレッサ等のポンプ手段を冷却するための冷却風を生じさせるための冷却ファン20が具備される。呼吸用気体供給装置1−1では、酸素濃縮手段内の圧力はXの位置で、呼吸用気体の流量、呼吸用気体中の酸素濃度、呼吸用気体の温度および湿度はYの位置で,センサ21、22、23、24で検出することができる。呼吸用気体を呼吸用気体供給装置利用者の利用に供する供給手段19としては、導管手段,鼻カニューラ,マスク等を具備したものがあげられる。
【0025】
この呼吸用気体供給装置1−1では、設定された流量で、所定の酸素濃度の気体を供給することが在宅医療で重要である。これらの異常を検出するため、各種のセンサ、コンピュータが設けられ、異常を自動判断する。
【0026】
酸素濃縮手段内の圧力が所定範囲を外れるケースの内、酸素濃縮手段内の圧力が下限を下回るケースには、たとえば、コンプレッサー自体に何かの異常が発生した場合が該当し、上限を上回るケースには、たとえば、酸素濃縮手段中の吸着剤に水分が過剰吸着した場合が該当する。
【0027】
また、呼吸用気体の流量が所定範囲を外れるケースとしては、医師の指示により設定された流量に対し、その許容下限流量を下回るケースが考えられる。具体的には、2L/分の設定値に対し、50%以上を許容範囲とすれば、50%未満で異常警報を発することになる。呼吸用気体中の酸素濃度が所定範囲を外れるケースとしては、たとえば90%以上の酸素濃度を設定値とし、75%を下限とすれば、75%未満で異常警報を発することになる。
【0028】
そして、コンピュータ25は、かかる異常を検出すると、オペレータパネル26を介し、音声及び表示により呼吸用気体供給装置利用者に警報を発する。呼吸用気体供給装置利用者は、警報を受けた場合、在宅医療企業の呼吸用気体供給装置管理者に電話等の手段で連絡し、呼吸用気体供給装置技術支援者等の派遣を要請することができる。
【0029】
又、通信ユニット27は、MPU25に接続され、定時(例えば、1日1回)に、酸素濃縮器1−1の運転状態(酸素濃度、使用時間、流量、圧力等)をネットワーク(電話回線等)4を介し監視センタ2(図1参照)に送信する。又、前述の異常検出時にも、監視センタ2に送信する。
【0030】
図1の携帯型酸素ボンベ1−2は、在宅患者Bが、医療施設への通院等外出する際に、携帯して、酸素吸入を行う装置である。通常、酸素ボンベ1−2を台車11に載せ、酸素量調整器10を介し酸素を供給する。この酸素ボンベ1−2は、酸素を充填されており、利用者の使用に伴い、内容量が減少する。従って、酸素ボンベの交換も必要である。この場合も、利用者は、管理者等に電話等でボンベの交換を依頼する。
【0031】
又、設置型酸素供給器1−3は、大型酸素ボンベ1−3と、供給量調整器42と、重量センサ付き台車43で構成されている。大型酸素ボンベ1−3の酸素が、供給量調整器42を介し患者Cの鼻カニューラ19に供給される。大型酸素ボンベ1−3の酸素残量の検出は、重量センサ付き台車43の重量センサで行われる。通信ユニット44は、定時(例えば、1日1回)に、酸素供給器1−3の運転状態(酸素残量、使用時間等)をネットワーク(電話回線等)4を介し監視センタ2(図1参照)に送信する。
【0032】
図1に戻り、在宅医療支援システムは、在宅医療支援企業2の監視センタ2と、各患者宅1の酸素機器1−1、1−3が、通信ネットワーク4により、接続されている。ネットワーク4は、通信回線網で構成され、公衆回線、専用回線等を利用できる。又、支援企業2の依頼により酸素ボンベ1−2に酸素を充填し、患者宅1に配送する酸素ボンベ業者3のパーソナルコンピュータ3−1もネットワーク4により接続される。
【0033】
センタ2には、サーバー2−1と、ファイル装置2−2と、デイスプレイ(及びプリンタ)2−3とを備える。サーバー2−1は、CPU50とメモリ51とで構成されている。ファイル装置2−2は、患者情報を格納する患者データベースファイル52と、図5で説明する委託料請求書作成プログラム53とを格納する。
【0034】
患者データベースファイル52に格納された患者情報を、図7で説明する。患者情報は、主に、患者属性データ200と、機器データ210と、医療施設データ220とからなる。患者属性データ200は、患者の氏名、患者コード、性別、住所、住所コード、電話番号等の属性データからなる。医療施設データ220は、医療機器の契約先(病院等の施設名、住所、主治医)、処方内容等の処方データとからなる。機器データ210は、設置された医療機器(酸素濃縮器、酸素供給器)の種類、使用量と、酸素ボンベのタイプ及びボンベ供給業者、使用本数とから成る。
【0035】
さらに、上記呼吸用気体供給装置の利用開始時期、過去における部品交換時期、過去における呼吸用気体流量設定値、過去における点検時期、過去におけるフィルター清掃時期の内のすくなくとも一つを患者データとして、格納することも、本願発明の好ましい態様の一つである。
【0036】
この内、機器データの使用量としては、毎日、酸素濃縮器1−1の通信ユニット27、酸素供給器1−3の通信ユニット44か送信する酸素濃縮器1−1の使用時間、酸素流量と、酸素供給器1−3の酸素残量とを、センタ2で受信し、使用量として、データベース52に少なくとも1ヶ月分格納する。又、ボンベ業者3は、月単位で、各患者B,Cの交換(配送)ボンベの種類と本数を、パーソナルコンピュータ3−1により、ネットワーク4を介し、支援企業2に請求する。センタ2では、これを患者別に分類し、データベース52に、機器データのボンベ本数と種類として格納する。
【0037】
図5により、図1の委託料請求書作成処理を説明する。
【0038】
(S1)請求書作成担当者は、デイスプレイ2−3の画面から委託料請求書作成処理を選択する。これにより、委託料請求書作成処理53が立ち上がる。そして、この処理の入力画面から、請求先の医療施設を入力すると、患者データベース52を検索し、その医療施設の診療を受けている患者と、機器データ(設置機器の使用量、ボンベ種類、本数)を抽出する。
【0039】
(S2)そして、抽出した設置機器(酸素濃縮器、酸素供給器)の日ごとの使用量(使用時間と流量、又は酸素残量)から、各患者の請求単位である月毎の設置機器の酸素使用量(リットル/月)を計算する。
【0040】
(S3)次に、抽出したボンベの種類(充填容量が異なる場合があるため)と交換本数から、各患者の請求単位である月毎の酸素ボンベの酸素使用量(リットル/月)を計算する。
【0041】
(S4)設置機器の酸素使用量と、酸素ボンベの酸素使用量とを合計し、各患者の1ヶ月の合計酸素使用量を計算する。
【0042】
(S5)合計量が、その医療施設と契約した最大量(Max)を越えたかを判定する。この最大量Maxは、その医療施設の処方する最大流量で1日24時間1ヶ月吸引した量に設定する。これは、医療施設との委託契約時の契約条件で決定する。合計量が最大量を越えた場合には、契約価格の100パーセントを請求額に計算する。この契約価格は、図4のように、診療報酬の保険請求の酸素費用が定額であることを考慮し、この定額を原則とする。
【0043】
(S6)合計量が、その医療施設と契約した最小量(Min)を以下かを判定する。この最小量Minは、その医療施設の処方する最小流量で1日24時間1ヶ月吸引した量に設定する。これも、医療施設との委託契約時の契約条件で決定する。合計量が最小量以下の場合には、契約価格の50パーセントを請求額に計算する。
【0044】
(S7)合計量が、その医療施設と契約した最小量(Min)を以下でない場合には、契約価格の50パーセントに、合計量と最大量と最小量とから比例分を加算し、請求額を計算する。
【0045】
ステップS5〜S7の請求額の計算処理を、図6及び図4に示す。医療施設は、その患者の保険点数として、酸素費用以上は請求できないので、合計量が最大量を越えても、契約価格の100パーセントを上限とする。これにより、医療施設への在宅酸素療法の導入を促すことができる。
【0046】
又、合計量が最小量以下であっても、点検、設置、交換等の作業費用がかかるため、契約価格の50パーセントを下限とする。更に、合計額が最大量と最小量の間では、50〜100パーセントの比例量のため、使用量に合わせた請求額を計算できる。このため、医療施設への在宅酸素療法の導入促進に寄与する。
【0047】
(S8)請求額が計算されたら、各医療施設へ、各患者毎の請求書を作成し、プリンタで出力する。
【0048】
このように、業務委託された在宅医療の呼吸用気体供給装置の気体使用量に応じて業務委託料を計算するため、患者の利用量に合わせて、業務委託料を医療施設に請求でき、合理的であるため、医療施設のかかる在宅医療の呼吸用気体供給装置の利用促進に寄与する。又、利用者宅から気体使用量を受信し、自動計算するため、利用者個別の業務委託料を容易に請求でき、定額請求と変わりない作業で実現できる。
【0049】
上述のシステムは、ネットワークを利用した呼吸用気体供給装置の監視センタ2の監視機能を利用して、使用量を入手するため、監視システムを利用でき、かかる業務委託料計算処理を容易に導入できる。又、患者データベース22を利用しているため、各地域の患者データを一元管理でき、データ保護とコストの点で有効である。
【0050】
更に、委託料計算に、上限と下限を設け、その間で利用量に応じた料金を決定するため、医療施設と在宅医療機器の双方に有効な合理的料金を計算できる。しかも、在宅呼吸用医療機器を、在宅酸素療法機器で説明したが、他の呼吸用気体供給装置等にも適用できる。
【0051】
以上、本発明を以下の付記に纏める。
【0052】
(付記1)医療施設の診断の基に、在宅にて利用者が利用する呼吸用気体供給装置の管理業務の委託料を計算する呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法において、前記利用者宅の前記呼吸用気体供給装置の気体使用量を受信するステップと、前記受信した気体使用量から請求期間単位の気体使用量を計算するステップと、前記請求期間単位の気体使用量に従い業務委託料を計算するステップとを有することを特徴とする呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法。
【0053】
(付記2)前記受信ステップは、前記設置型気体供給装置から前記気体使用量を受信するステップからなることを特徴とする付記1の呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法。
【0054】
(付記3)前記受信ステップは、更に、携帯型気体供給ボンベの提供業者から、前記利用者の気体供給ボンベの数を受信するステップを有し、前記気体使用量を計算するステップは、前記受信した気体使用量と前記気体供給ボンベの数から前記請求期間単位の気体使用量を計算するステップからなることを特徴とする付記2の呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法。
【0055】
(付記4)前記業務委託料計算ステップは、業務委託料の最大値と最小値との間で、前記気体使用量に従う業務委託料を計算するステップからなることを特徴とする付記1の呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法。
【0056】
(付記5)医療施設の診断の基に、在宅にて利用者が利用する呼吸用気体供給装置の管理業務の委託料を計算する呼吸用気体供給装置の業務委託料計算システムにおいて、
前記利用者宅の前記呼吸用気体供給装置の気体使用量を送信する通信装置と、
前記送信された気体使用量を受信し、前記利用者の請求期間単位の気体使用量を計算し、前記請求期間単位の気体使用量に従い業務委託料を計算するデータ処理装置とを有することを特徴とする呼吸用気体供給装置の業務委託料計算システム。
【0057】
(付記6)前記通信装置が、前記設置型気体供給装置に設けられたことを特徴とする付記5の呼吸用気体供給装置の業務委託料計算システム。
【0058】
(付記7)携帯型気体供給ボンベの提供業者から、前記利用者の気体供給ボンベの数を送信する通信装置を有し、前記データ処理装置は、前記受信した気体使用量と前記気体供給ボンベの数から前記請求期間単位の気体使用量を計算することを特徴とする付記6の呼吸用気体供給装置の業務委託料計算システム。
【0059】
(付記8)前記データ処理装置は、業務委託料の最大値と最小値との間で、前記気体使用量に従う業務委託料を計算することを特徴とする付記6の呼吸用気体供給装置の業務委託料計算システム。
【0060】
(付記9)前記通信装置と前記データ処理装置がネットワークで接続されたことを特徴とする付記6の呼吸用気体供給装置の業務委託料計算システム。
【0061】
(付記10)前記データ処理装置は、前記呼吸用気体供給装置の運転動作を監視することを特徴とする呼吸用気体供給装置の業務委託料計算システム。
【0062】
【発明の効果】
本発明は、業務委託された在宅医療の呼吸用気体供給装置の気体使用量に応じて業務委託料を計算するため、患者の利用量に合わせて、業務委託料を医療施設に請求でき、合理的であるため、医療施設のかかる在宅医療の呼吸用気体供給装置の利用促進に寄与する。又、利用者宅から気体使用量を受信し、自動計算するため、利用者個別の業務委託料を容易に請求でき、定額請求と変わりない作業で実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施の形態の業務委託料計算方法が適用される在宅医療支援システムのブロック図である。
【図2】図1の在宅医療方法の仕組みの説明図である。
【図3】図1の呼吸用気体供給機器の構成を説明するモデル図である。
【図4】図2の在宅医療方法の業務委託料の説明図である。
【図5】図1の業務委託料請求処理フロー図である。
【図6】図5の業務委託料計算処理の説明図である。
【図7】図1の患者データベースの説明図である。
【符号の説明】
1 利用者宅
1−1 酸素濃縮器(呼吸用気体供給装置)
1−2 携帯型酸素供給器
1−3 酸素供給器
2 センター
2−1 サーバー(データ処理装置)
2−2 ファイル装置
2−3 デイスプレイ
52 患者(利用者)データベース
53 委託料請求処理プログラム
3 酸素ボンベ業者
3−1 パーソナルコンピュータ端末(処理装置)
27、44 通信装置
4 ネットワーク
12 吸着剤
13 吸着筒
14 コンプレッサ
15 流路切替弁
16 サージタンク
17 流量設定器
18 加湿器
19 鼻カニューラ
20 冷却ファン
Claims (5)
- 医療施設の診断の基に、在宅にて利用者が利用する呼吸用気体供給装置の管理業務の委託料を計算する呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法において、
サーバーが、所定期間内において特定の利用者へ配送された前記呼吸用気体供給装置の一つであるボンベの少なくとも本数の情報を受信するステップと、
前記サーバーが、前記受信した情報を前記利用者ごとに分類し、少なくとも医療施設のデータ及び前記利用者のデータとを含んだ複数の利用者情報を格納する患者データベースファイルの前記特定利用者に関する利用者情報として、前記受信した情報を格納するステップと、
前記サーバーが、入力装置から操作者によって入力された特定の医療施設に関して、当該医療施設の診療を受けている前記利用者のデータと、当該利用者へ前記所定期間中に配送されたボンベ本数のデータとを少なくとも含んだ情報を、前記患者データベースファイルから検索して抽出するステップと、
前記サーバーが、前記抽出された情報に従い、前記医療施設毎に、業務委託料を計算するステップとを有する
ことを特徴とする呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法。 - 医療施設の診断の基に、在宅にて利用者が利用する呼吸用気体供給装置の管理業務の委託料を計算する呼吸用気体供給装置の業務委託料計算システムにおいて、
少なくとも医療施設のデータと利用者のデータとを含んだ複数の利用者情報を格納する患者データベースファイルと、
操作者によって入力される入力装置と、
所定期間内において特定の利用者へ配送された前記呼吸用気体供給装置の一つであるボンベの少なくとも本数の情報を受信し、前記受信した情報を前記利用者ごとに分類し、前記患者データベースファイルの前記特定利用者に関する利用者情報として、前記受信した情報を格納するサーバーとを有し、
前記サーバーが、前記入力装置から入力された特定の医療施設に関して、当該医療施設の診療を受けている利用者のデータと、当該利用者へ前記所定期間中に配送されたボンベ本数のデータとを少なくとも含んだ情報を、前記患者データベースファイルから検索して抽出し、前記抽出された情報に従い、前記医療施設毎に、業務委託料を計算する
ことを特徴とする呼吸用気体供給装置の業務委託料計算システム。 - 前記ボンベへの気体充填と患者宅への配送を行うボンベ業者のボンベ業者端末が、前記所定期間内において特定患者へ配送されたボンベの少なくとも本数の情報を、ネットワークを介し前記サーバーへ送信するステップを更に有する
ことを特徴とする、請求項1に記載の呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法。 - 前記サーバーは、前記抽出された情報の内容に関わらず、所定の上限値以下の前記業務委託料を計算する
ことを特徴とする請求項1又は3に記載の呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法。 - 前記サーバーは、前記抽出された情報の内容に関わらず、所定の下限値以上の前記業務委託料を計算する
ことを特徴とする請求項1又は3又は4に記載の呼吸用気体供給装置の業務委託料計算方法。
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