JP4663561B2 - オフセットキャンセル方法及びその回路並びに磁気センサ - Google Patents

オフセットキャンセル方法及びその回路並びに磁気センサ Download PDF

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Description

本発明は、オフセットキャンセル方法及びその回路並びに磁気センサに関し、より詳細には、電流や電力などの計測、あるいは磁石の位置検出などに用いられる磁気センサを構成する複数のホール素子のオフセット成分をキャンセルするオフセットキャンセル方法及びその回路並びに磁気センサに関する。
従来から磁界を検出する磁気センサや電流を検出する電流センサとして、ホール素子を用いることはよく知られている。ホール素子は、磁界を与えた際に生じるホール効果を利用したものであり、その出力電圧に基づいて磁界の強さや電流を計測するものである。
ホール素子を用いて磁界の強さを出力電圧として取り出す場合は、磁界の強さと出力電圧との関係がほぼ線形に現れるが、磁界がゼロであっても、その出力電圧はゼロ値とはならず、オフセット電圧が発生する。
図1(a),(b)は、ホール素子によって発生されるオフセット電圧をキャンセルするための一般的なキャンセル方法を説明するための概念図で、図1(a)は、一対の入力端子a−c間に入力電圧Vinを印加した場合を示す図で、図1(b)は、他方の入力端子b−d間に入力電圧Vinを印加した場合を示す図である。なお、HEはホール素子を示している。
オフセット電圧をキャンセルするためには一般的に以下のような手順で行なっている。まず、図1(a)に示すように、入力端子a−c間に入力電圧Vinを印加すると、出力端子b−d間には出力電圧Vh+Vuが発生する。ここでVhはホール素子の磁場に比例した出力電圧、Vuはオフセット電圧を示している。次に、図1(b)に示すように、入力端子b−d間に入力電圧Vinを印加すると、出力端子a−c間には出力電圧Vh−Vuが発生する。そこで、(a)と(b)の場合の出力端子間の電圧を加算することにより、オフセット電圧Vuはキャンセルされ、磁場に比例した出力電圧2Vhが得られる。
図2は、従来から知られているホール素子のオフセットキャンセル回路を示す図である。このオフセットキャンセル回路(特許文献1参照)におけるセンサ端子切替スイッチS1、S2、S3、S4は、ホール素子1を動作させるためのものである。このホール素子1は、一対の入力端子に制御電流が流れ、かつ他の一対の出力端子から電圧を出力するよう四端子T1、T2、T3、T4を有している。センサ端子切替スイッチS1、S2、S3、S4は、ホール素子1の一方の一対の端子T1、T2が制御電流入力端子(S1及びS2はN1側)となる場合、他方の一対の端子T3、T4が電圧出力端子(S3及びS4はN2側)となる。他方の一対の端子T3、T4が制御電流入力端子(S1及びS2はN2側)となる場合、一方の一対の端子T1、T2が電圧出力端子(S3及びS4はN1側)となるように、対の端子を切り替える。このような切換操作により、オフセット電圧の影響を余り受けることなく磁気測定を行うことができる。なお、符号2は切換信号発生器、3は定電流源、4は電圧計を示している。
また、特許文献2に記載のものは、電流や電力などを計測するための、磁気センサを利用した磁気センサ回路に関するもので、磁束中に置かれる磁気センサと、この磁気センサと検出回路とを電気的に接続し、磁束中でループを形成する接続線と、この接続線に電気的に接続された、検出回路を形成するオペアンプと、このオペアンプの出力を一定周期毎に反転させてオペアンプのオフセットを補償するスイッチと、磁気センサに入力される信号の周期の整数倍の一定周期毎にスイッチを切り換えるタイミングを生成する反転周期生成回路とを備えて、ホール素子の出力に重畳するオフセット電圧をキャンセルするようにしたものである。
また、特許文献3に記載のものは、オフセット電圧補償を有するホールセンサを提供するもので、ホール検出器の供給電流及びホール電圧タップを直角に切替え、ホール電圧決定のための第1と第2の直角位置のホール検出の幾何学形状が同じ装置と、オフセット補償されたホール電圧値を形成する第1、第2のホール電圧値を供給される合計装置とを備え、ホール検出器は、幾何学的に同一で共通の基体に緊密に結合され、直角に切替え可能な第1、第2のホールセルを含み、第1の直角位置の第1、第2のホールセルの幾何学方向は、第2の直角位置において90°だけ回転される0°又は180°以外の角度を含み、その幾何学方向は、ホールセル供給電流の方向の基準にされるものである。
特開平6−186103号公報 特開2000−65909号公報 特開平6−11556号公報
しかしながら、上述したオフセットキャンセル方法は、1個のホール素子によって発生するオフセット電圧のキャンセル方法を示しているにすぎない。例えば、位置検出用の磁気センサにおいて複数のホール素子を用いる場合があり、さらに端子が共通となっている場合には、上述したオフセットキャンセル法は適用できないため、上述した端子が共通となった複数のホール素子から発生するオフセット電圧をキャンセルする方法が求められていた。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、複数のホール素子によって発生するオフセット成分をキャンセルするようにしたオフセットキャンセル方法及びその回路並びに磁気センサを提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、複数のホール素子の出力電圧に含まれるオフセット成分をキャンセルするオフセットキャンセル方法において、前記複数のホール素子が、各々一方の一対の端子同士が互いに接続される共通端子と、他方の一対の端子同士が各々独立している複数の独立端子とを有し、前記共通端子間に電源を印加した第1の状態における前記複数の独立端子間の各々からオフセット成分を含んだ出力電圧(Out1,Out2,Out3,・・・)を順次得る第1のステップと、前記複数のホール素子のいずれか1つのホール素子の前記一対の他方の端子間に電源を順次印加した第2の状態における前記共通端子間からオフセット成分を含んだ出力電圧(Out1’,Out2’,Out3’,・・・)を順次得る第2のステップと、前記第1の状態における前記出力電圧(Out1,Out2,Out3,・・・)と前記第2の状態における前記出力電圧(Out1’ ,Out2’,Out3’,・・・)とを順次加算を含む演算を行うことにより前記オフセット成分をキャンセルする第3のステップとを有することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記複数(n個)のホール素子が同特性であり、前記第1の状態における前記出力電圧(Out1,Out2,・・・)と、前記第2の状態における前記出力電圧(Out1’,Out2’,・・・)のn倍とを加算することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、複数のホール素子の出力電圧に含まれるオフセット成分をキャンセルするオフセットキャンセル回路において、前記複数のホール素子が、各々一方の一対の端子同士が互いに接続される共通端子と、他方の一対の端子同士が各々独立している複数の独立端子とを有し、前記複数のホール素子の前記共通端子又は前記独立端子の両端に接続可能な電源と、前記複数のホール素子の前記独立端子の各々に接続可能な第1の演算増幅器と、前記複数のホール素子の前記共通端子に接続可能な第2の演算増幅器と、前記第1の演算増幅器と前記第2の演算増幅器に接続可能な加算器とを備え、前記第1の演算増幅器からの出力電圧と、前記第2の演算増幅器からの出力電圧とを前記加算器で加算することにより前記出力電圧に含まれているオフセット成分をキャンセルすることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記複数(n個)のホール素子が同特性であり、前記第1の演算増幅器と前記第2の演算増幅器の倍率が、各々、A倍、(n×A)倍であることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記第2の演算増幅器からの出力電圧と、前記第1の演算増幅器からの出力電圧とを前記加算器で加算することにより第1のホール素子の出力電圧に含まれているオフセット成分をキャンセルするとともに、順次、前記第2の演算増幅器からの出力電圧と、前記第1の演算増幅器からの出力電圧とを前記加算器で加算することにより第nのホール素子の出力電圧に含まれているオフセット成分をキャンセルすることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項3,4又は5に記載のオフセットキャンセル回路を備えたことを特徴とする磁気センサである。
本発明によれば、複数のホール素子が、各々一方の一対の端子同士が互いに接続される共通端子と、他方の一対の端子同士が各々独立している複数の独立端子とを有し、この複数のホール素子の共通端子又は独立端子の両端に接続可能な電源と、複数のホール素子の独立端子の各々に接続可能な第1の演算増幅器と、複数のホール素子の共通端子に接続可能な第2の演算増幅器と、第1の演算増幅器と第2の演算増幅器に接続可能な加算器とを備え、第1の演算増幅器からの出力電圧と、第2の演算増幅器からの出力電圧とを加算器で加算することにより出力電圧に含まれているオフセット成分をキャンセルするようにしたので、共通端子を備えた複数のホール素子から発生するオフセット成分をキャンセルすることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
図3(a)乃至(c)は、本発明のオフセットキャンセル方法の実施例1を説明するための回路図で、2つのホール素子の各端子と電源との接続関係を示した図である。符号10はホール素子ユニット、11は一方のホール素子(HE1)、12は他方のホール素子(HE2)を示している。ホール素子ユニット10は、一方のホール素子11と他方のホール素子12からなり、一方のホール素子11は、一対の一方の端子11a,11cと一対の他方の端子11b,11dを備え、他方のホール素子12は、一対の一方の端子12a,12cと一対の他方の端子12b,12dを備えている。
また、ホール素子ユニット10は、一対の一方の端子同士が互いに接続される共通端子11a,11c,12a,12cと、一対の他方の端子同士が各々独立している複数の独立端子11b,11d,12b,12dとを備えている。これらの一対の端子は、入力端子あるいは出力端子として機能するものである。
以下、図3(a)に基づいて通常動作の場合について説明し、次に、図3(b)に基づいて一方のホール素子11のオフセットキャンセル動作について説明し、最後に、図3(c)に基づいて他方のホール素子12のオフセットキャンセル動作について説明する。
まず、図3(a)において、磁界によってホール電圧を発生する複数のホール素子11,12に対して、共通端子11a,11c間(12a,12c間)に電流Inを供給し、独立端子11b,11d間からオフセット成分を含んだ第1の出力電圧(Out1=Kh1=Vh1+Vu1)を得る。また、独立端子12b,12d間からオフセット成分を含んだ第2の出力電圧(Out2=Kh2=Vh2+Vu2)を得る。
なお、Vh1は一方のホール素子11のホール電圧、Vu1は一方のホール素子11のオフセット電圧、Vh2は他方のホール素子12のホール電圧、Vu2は他方のホール素子12のオフセット電圧を示している。
次に、図3(b)において、一方のホール素子11の一対の他方の端子11b,11d間に電流Inを供給し、共通端子11a,11c間からオフセット成分を含んだ第3の出力電圧(Out1’=Kh1’=Vh1’+Vu1’)を得る。
次に、図3(c)において、他方のホール素子12の一対の他方の端子に電流Inを供給し、共通端子12a,12c間からオフセット成分を含んだ第4の出力電圧(Out2’=Kh2’=Vh2’+Vu2’)を得る。
なお、Vh1’は一方のホール素子11のホール電圧、Vu1’は一方のホール素子11のオフセット電圧、Vh2’は他方のホール素子12のホール電圧、Vu2’は他方のホール素子12のオフセット電圧を示している。
一方のホール素子11及び他方のホール素子12の入出力抵抗が等しい場合に、第3の出力電圧(Kh1’)が、一方のホール素子11の出力電圧(Vh1)とオフセット電圧(Vu1)の差分を2で割った(Vh1−Vu1)/2に近似でき、第4の出力電圧(Kh2’)は、他方のホール素子12の出力電圧(Vh2)とオフセット電圧(Vu2)の差分を2で割った(Vh2−Vu2)/2に近似できる。
なお、この近似のレベルは以下のとおりである。つまり、ホール素子11とホール素子12の入出力抵抗の誤差が4%以内におさまると、オフセット電圧Vu1とVu2は元の値の1%以下の値になる。また、入出力抵抗が1割異なった場合でも、Vu1とVu2は元の値の約2.5%に減少し、入出力抵抗が2割異った場合でも、Vu1とVu2は元の値の約5%まで減少する。
そこで、第3の出力電圧(Kh1’)の2倍の出力電圧(2Kh1’)と第1の出力電圧(Kh1)を加算して、一方のホール素子11の出力電圧(Vh1)の2倍の出力電圧(2Vh1)を得ることができる。つまり、2Kh1’+Kh1=Vh1−Vu1+Vh1+Vu1=2Vh1が得られ、この出力電圧(2Vh1)は、オフセット電圧(Vu1)を含んでいないことになり、オフセット成分はキャンセルされたことになる。
また、第4の出力電圧(Kh2’)の2倍の出力電圧(2Kh2’)と第2の出力電圧(Kh2)を加算して、他方のホール素子12の出力電圧(Vh2)の2倍の出力電圧(2Vh2)を得ることができる。つまり、2Kh2’+Kh2=Vh2−Vu2+Vh2+Vu2=2Vh2が得られ、この出力電圧(2Vh2)は、オフセット電圧(Vu2)を含んでいないことになり、オフセット成分はキャンセルされたことになる。
このように、図3(a)に示した通常動作の場合に得た出力電圧と、図3(b)に示した一方のホール素子11のオフセットキャンセル動作の場合に得た出力電圧と、図3(c)に示した他方のホール素子12のオフセットキャンセル動作の場合に得た出力電圧を演算処理することにより、複数のホール素子が共通端子を持った場合でも、出力端子に発生するオフセット成分をキャンセルすることができる。
つまり、本発明のオフセットキャンセル方法は、複数のホール素子の出力電圧に含まれるオフセット成分をキャンセルするオフセットキャンセル方法であって、複数のホール素子が、各々一方の一対の端子同士が互いに接続される共通端子と、他方の一対の端子同士が各々独立している複数の独立端子とを有している。そして、共通端子間に電源を印加した第1の状態における複数の独立端子間の各々からオフセット成分を含んだ出力電圧(Out1,Out2,Out3,・・・)を順次得て、次に、複数のホール素子のいずれか1つのホール素子の一対の他方の端子間に電源を順次印加した第2の状態における共通端子間からオフセット成分を含んだ出力電圧(Out1’,Out2’,Out3’,・・・)を順次得て、次に、第1の状態における前記出力電圧(Out1,Out2,Out3,・・・)と第2の状態における前記出力電圧(Out1’ ,Out2’,Out3’,・・・)とを順次加算を含む演算を行うことによりオフセット成分をキャンセルするようにしたものである。
図4は、図3(a)乃至(c)において説明したオフセットキャンセル方法を実現するためのオフセットキャンセル回路の構成図で、図5は、図4に示した各スイッチ(SW)のオン・オフ状態を一覧表に示した図である。
このオフセットキャンセル回路は、複数のホール素子11,12からの出力電圧に含まれるオフセット成分をキャンセルするオフセットキャンセル回路である。複数のホール素子11,12は、一方の一対の端子同士が互いに接続される共通端子11a,11c,12a,12cと、他方の一対の端子同士が各々独立している複数の独立端子11b,11d,12b,12dとを有し、磁界によってホール電圧を発生するものである。
また、電源13は、複数のホール素子11,12の共通端子又は独立端子の両端に接続可能になっている。また、第1の演算増幅器14a,14bは、複数のホール素子11,12の独立端子の各々に接続可能である。本実施例では、第1の演算増幅器を2個使用しているが、当然スイッチング回路を用いて1個の第1の演算増幅器で代用することも可能である。また、第2の演算増幅器15は、複数のホール素子11,12の共通端子に接続可能である。
さらに、第1の加算器16aは、第1の演算増幅器14aと第2の演算増幅器15にサンプルホールド回路17を介して接続され、第2の加算器16bは、第1の演算増幅器14bと第2の演算増幅器15にサンプルホールド回路17を介して接続されている。
次に、本発明のオフセットキャンセル回路の動作について具体的に説明する。
まず、通常動作の場合において、SW1及びSW11をオンにして電源13より共通端子11a,11c間及び共通端子12a,12c間に電圧Vinを印加する。加えて、SW5及びSW6をオンにして第1の演算増幅器14aを介して独立端子11b,11d間から出力電圧(Kh1)を得る。さらに、SW8及びSW9をオンにして第1の演算増幅器14bを介して独立端子12b,12d間から出力電圧(Kh2)を得る。
次に、一方のホール素子11のオフセット電圧をキャンセルする場合において、SW2及びSW7をオンにして電源13より独立端子11b,11d間に電圧Vinを印加する。加えて、SW4及びSW12をオンにすると、第2の演算増幅器15を介して共通端子11a,11c間から出力電圧(2Kh1’)を得る。
次に、第2の演算増幅器15からの出力電圧(2Kh1’)と、第1の演算増幅器14aからの出力電圧(Kh1)とをSW15及びSW16を介して加算器16aで加算することにより出力電圧(2Vh1)を得る。この出力電圧(2Vh1)はオフセット電圧(Vu1)がキャンセルされている。
次に、他方のホール素子12のオフセット電圧をキャンセルする場合において、SW3及びSW10をオンにして電源13より独立端子12b,12d間に電圧Vinを印加する。加えて、SW4及びSW12オンにすると、第2の演算増幅器15を介して共通端子12a,12c間から出力電圧(2Kh2’)を得る。
次に、第2の演算増幅器15からの出力電圧(2Kh2’)と、第1の演算増幅器14bからの出力電圧(Kh2)とをSW13及びSW14を介して加算器16bで加算することにより出力電圧(2Vh2)を得る。この出力電圧(2Vh2)はオフセット電圧(Vu2)がキャンセルされている。
このようにして、共通端子を備えた複数のホール素子から発生するオフセット電圧をキャンセルすることができる。
(実施例2)
図6(a)乃至(d)は、本発明のオフセットキャンセル方法の実施例2を説明するための回路図で、3つのホール素子の各端子と電源との接続関係を示した図である。符号20はホール素子ユニット、21は第1のホール素子(HE1)、22は第2のホール素子(HE2)、23は第3のホール素子、21a,21c,22a,22c,23a,23cは共通端子、21b,21d,22b,22d,23b,23dは独立端子を示している。
以下、図6(a)に基づいて通常動作について説明し、次に、図6(b)に基づいて第1のホール素子21のオフセットキャンセル動作について説明し、次に、図6(c)に基づいて第2のホール素子22のオフセットキャンセル動作について説明し、最後に、図6(d)に基づいて第3のホール素子23のオフセットキャンセル動作について説明する。
まず、図6(a)において、第1のホール素子21の出力電圧をVh1+Vu1、第2のホール素子22の出力電圧をVh2+Vu2、第3のホール素子23の出力電圧をVh3+Vu3とすると、図6(b)における第1のホール素子21の出力電圧は、(Vh1−Vu1)/3、図6(c)における第2のホール素子22の出力電圧は、(Vh2−Vu2)/3、図6(d)における第3のホール素子23の出力電圧は、(Vh3−Vu3)/3となる。
したがって、図6(b)における第1のホール素子21の出力電圧の3倍と、図6(a)における第1のホール素子21の出力電圧とを加算すると、Vu1はキャンセルされて2Vh1が残る。同様にして、図6(c)における第2のホール素子22の出力電圧の3倍と、図6(a)における第2のホール素子22の出力電圧とを加算すると、Vu2はキャンセルされて2Vh2が得られる。同様にして、図6(d)における第3のホール素子23の出力電圧の3倍と、図6(a)における第3のホール素子23の出力電圧とを加算すると、Vu3はキャンセルされて2Vh3が得られる。
図7は、図6(a)乃至(d)において説明したオフセットキャンセル方法を実現するためのオフセットキャンセル回路の構成図で、図8は、図7に示した各スイッチ(SW)のオン・オフ状態を一覧表に示した図である。
このオフセットキャンセル回路は、複数のホール素子21,22,23からの出力電圧に含まれるオフセット成分をキャンセルするオフセットキャンセル回路である。複数のホール素子21,22,23は、一方の一対の端子同士が互いに接続される共通端子21a,21c,22a,22c,23a,23cと、他方の一対の端子同士が各々独立している複数の独立端子21b,21d,22b,22d,23a,23dとを有し、磁界によってホール電圧を発生するものである。
また、電源13は、複数のホール素子21,22,23の共通端子又は独立端子の両端に接続可能になっている。また、第1の演算増幅器14a,14b,14cは、複数のホール素子21,22,23の独立端子の各々に接続可能である。本実施例では、第1の演算増幅器を3個使用しているが、当然スイッチング回路を用いて1個の第1の演算増幅器で代用することも可能である。また、第2の演算増幅器25は、複数のホール素子21,22,23の共通端子に接続可能である。
さらに、第1の加算器16aは、第1の演算増幅器14aと第2の演算増幅器25にサンプルホールド回路17を介して接続され、第2の加算器16bは、第1の演算増幅器14bと第2の演算増幅器25にサンプルホールド回路17を介して接続され、第3の加算器16cは、第1の演算増幅器14cと第2の演算増幅器25にサンプルホールド回路17を介して接続されている。
次に、本発明のオフセットキャンセル回路の動作について具体的に説明する。
まず、通常動作の場合において、SW1及びSW15をオンにして電源13より共通端子21a,21c間及び共通端子22a,22c間並びに共通端子23a,23c間電圧Vinを印加する。加えて、SW6及びSW7をオンにして第1の演算増幅器14aを介して独立端子21b,21d間から出力電圧(Kh1)を得る。さらに、SW9及びSW10をオンにして第1の演算増幅器14bを介して独立端子22b,22d間から出力電圧(Kh2)を得る。さらに、SW12及びSW13をオンにして第1の演算増幅器14cを介して独立端子23b,23d間から出力電圧(Kh3)を得る。
次に、第1のホール素子21のオフセット電圧をキャンセルする場合において、SW2及びSW8をオンにして電源13より独立端子21b,21d間に電圧Vinを印加する。加えて、SW5及びSW16をオンにすると、第2の演算増幅器25を介して共通端子21a,21c間から出力電圧(2Kh1’)を得る。
次に、第2の演算増幅器25からの出力電圧(2Kh1’)と、第1の演算増幅器14aからの出力電圧(Kh1)とをSW21及びSW22を介して加算器16aで加算することにより出力電圧(2Vh1)を得る。この出力電圧(2Vh1)はオフセット電圧(Vu1)がキャンセルされている。
次に、第2のホール素子22のオフセット電圧をキャンセルする場合において、SW3及びSW11をオンにして電源13より独立端子22b,22d間に電圧Vinを印加する。加えて、SW5及びSW16をオンにすると、第2の演算増幅器25を介して共通端子22a,22c間から出力電圧(2Kh2’)を得る。
次に、第2の演算増幅器25からの出力電圧(2Kh2’)と、第1の演算増幅器14bからの出力電圧(Kh2)とをSW19及びSW20を介して加算器16bで加算することにより出力電圧(2Vh2)を得る。この出力電圧(2Vh2)はオフセット電圧(Vu2)がキャンセルされている。
次に、第3のホール素子23のオフセット電圧をキャンセルする場合において、SW4及びSW14をオンにして電源13より独立端子23b,23d間に電圧Vinを印加する。加えて、SW5及びSW16をオンにすると、第2の演算増幅器25を介して共通端子23a,23c間から出力電圧(2Kh3’)を得る。
次に、第2の演算増幅器25からの出力電圧(2Kh3’)と、第1の演算増幅器14cからの出力電圧(Kh3)とをSW17及びSW18を介して加算器16cで加算することにより出力電圧(2Vh3)を得る。この出力電圧(2Vh3)はオフセット電圧(Vu3)がキャンセルされている。
このようにして、共通端子を備えた複数(n個)のホール素子から発生するオフセット電圧を順次キャンセルすることができる。
なお、上述した実施例は、ホール素子が2つの場合と3つの場合について説明したが、例えば、位置検出における磁気センサに用いられる複数のホール素子のオフセットキャンセルにも適用可能である。また、その他にも4つ以上のホール素子を用いた磁気センサのオフセットキャンセルに適用できることは明らかである。
なお、n個のホール素子のオフセットをキャンセルする場合は、第1の演算増幅器をA倍の増幅器とした場合、第2の演算増幅器を(n×A)倍の増幅器にすることで、オフセットキャンセルすることが可能になる。
ホール素子によって発生されるオフセット電圧をキャンセルするための一般的な方法を説明するための概念図で、(a)は、一対の入力端子a−c間に入力電圧を印加した場合を示す図で、(b)は、一対の入力端子b−d間に入力電圧を印加した場合を示す図である。 従来から知られているホール素子のオフセットキャンセル回路を示す図である。 (a)乃至(c)は、本発明のオフセットキャンセル方法の実施例1を説明するための回路図で、(a)は通常動作の場合について説明するための回路図、(b)は一方のホール素子のオフセットキャンセル動作の場合について説明するための回路図、(c)は他方のホール素子のオフセットキャンセル動作の場合について説明するための回路図である。 図3(a)乃至(c)において説明したオフセットキャンセル方法を実現するためのオフセットキャンセル回路の構成図である。 図4に示した各スイッチ(SW)のオン・オフ状態を一覧表に示した図である。 (a)乃至(d)は、本発明のオフセットキャンセル方法の実施例2を説明するための回路図で、(a)は通常動作の場合について説明するための回路図、(b)は第1のホール素子のオフセットキャンセル動作の場合について説明するための回路図、(c)は第2のホール素子のオフセットキャンセル動作の場合について説明するための回路図、(d)は第3のホール素子のオフセットキャンセル動作の場合について説明するための回路図である。 図6(a)乃至(d)において説明したオフセットキャンセル方法を実現するためのオフセットキャンセル回路の構成図である。 図7に示した各スイッチ(SW)のオン・オフ状態を一覧表に示した図である。
符号の説明
1 ホール素子
2 切換信号発生器
3 定電流源
4 電圧計
10 ホール素子ユニット
11 一方のホール素子(HE1)
12 他方のホール素子(HE2)
11a,11c,12a,12c 共通端子
11b,11d,12b,12d 独立端子
13 電源
14a,14b、14c 第1の演算増幅器
15,25 第2の演算増幅器
16a,16b,16c 加算器
17 サンプルホールド回路
20 ホール素子ユニット
21 第1のホール素子(HE1)
22 第2のホール素子(HE2)
23 第3のホール素子(HE3)
21a,21c,22a,22c,23a,23c 共通端子
21b,21d,22b,22d,23b,23d 独立端子

Claims (6)

  1. 複数のホール素子の出力電圧に含まれるオフセット成分をキャンセルするオフセットキャンセル方法において、
    前記複数のホール素子が、各々一方の一対の端子同士が互いに接続される共通端子と、他方の一対の端子同士が各々独立している複数の独立端子とを有し、
    前記共通端子間に電源を印加した第1の状態における前記複数の独立端子間の各々からオフセット成分を含んだ出力電圧を順次得る第1のステップと、
    前記複数のホール素子のいずれか1つのホール素子の前記一対の他方の端子間に電源を順次印加した第2の状態における前記共通端子間からオフセット成分を含んだ出力電圧を順次得る第2のステップと、
    前記第1の状態における前記出力電圧と前記第2の状態における前記出力電圧とを順次加算を含む演算を行うことにより前記オフセット成分をキャンセルする第3のステップと
    を有することを特徴とするオフセットキャンセル方法。
  2. 前記複数(n個)のホール素子が同特性であり、前記第1の状態における前記出力電圧と、前記第2の状態における前記出力電圧のn倍とを加算することを特徴とする請求項1に記載のオフセットキャンセル方法。
  3. 複数のホール素子の出力電圧に含まれるオフセット成分をキャンセルするオフセットキャンセル回路において、
    前記複数のホール素子が、各々一方の一対の端子同士が互いに接続される共通端子と、他方の一対の端子同士が各々独立している複数の独立端子とを有し、
    前記複数のホール素子の前記共通端子又は前記独立端子の両端に接続可能な電源と、
    前記複数のホール素子の前記独立端子の各々に接続可能な第1の演算増幅器と、
    前記複数のホール素子の前記共通端子に接続可能な第2の演算増幅器と、
    前記第1の演算増幅器と前記第2の演算増幅器に接続可能な加算器とを備え、
    前記第1の演算増幅器からの出力電圧と、前記第2の演算増幅器からの出力電圧とを前記加算器で加算することにより前記出力電圧に含まれているオフセット成分をキャンセルすることを特徴とするオフセットキャンセル回路。
  4. 前記複数(n個)のホール素子が同特性であり、前記第1の演算増幅器と前記第2の演算増幅器の倍率が、各々、A倍、(n×A)倍であることを特徴とする請求項3に記載のオフセットキャンセル回路。
  5. 前記第2の演算増幅器からの出力電圧と、前記第1の演算増幅器からの出力電圧とを前記加算器で加算することにより第1のホール素子の出力電圧に含まれているオフセット成分をキャンセルするとともに、順次、前記第2の演算増幅器からの出力電圧と、前記第1の演算増幅器からの出力電圧とを前記加算器で加算することにより第nのホール素子の出力電圧に含まれているオフセット成分をキャンセルすることを特徴とする請求項4に記載のオフセットキャンセル回路。
  6. 請求項3,4又は5に記載のオフセットキャンセル回路を備えたことを特徴とする磁気センサ。
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