JP4663050B2 - 情報伝送方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信ネットワークを利用した情報伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
通信ネットワークにおいて、ワールド・ワイド・ウェブ(以下WWW)などのコンテンツを効率よく伝送する手段として、特定のコンテンツに対してある伝送帯域幅を割り当てて送信する帯域幅制御技術が、また特にWWWのページのような文書コンテンツなどに対しては利用頻度の高いコンテンツを途中経路に蓄積して再利用するキャッシュ技術が用いられている。帯域幅制御技術の例としては、アメリカ・Packeteer社の製品「PacketShaper」をはじめいくつかの機器が製品化されており(日経BP社発行日経インターネットテクノロジー1998年4月号96ページ〜105ページ)、キャッシュ技術についてもApache(IDGコミュニケーションズ発行、M.J.Kabir著、「Apache Server Bible」)、Squid(http://www.squid-cache.org/)をはじめとするソフトウェアや、アメリカ・CacheFlow社の製品「CacheFlow」(http://www.cacheflow.com/)などのハードウェアが実用化・製品化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の帯域幅制御技術では、帯域幅制御装置の受信レートが低い場合は送信帯域幅を十分に活用することは難しい。
【0004】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、帯域幅制御技術と蓄積(キャッシュ)技術とを併用することにより、割り当てた送信帯域幅を効率的に利用できるネットワーク伝送方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、コンテンツを送信する送信側と受信側との伝送を仲介するゲートウェイの情報伝送方法において、コンテンツの要求と、伝送許容時間を示す時間制約とを前記受信側から受信するステップと、要求された前記コンテンツが前記ゲートウェイの内部に蓄積されているかどうかを調べるステップと、前記コンテンツが前記ゲートウェイに蓄積されている場合は蓄積されている前記コンテンツを取得し、前記コンテンツが前記ゲートウェイに蓄積されていない場合は前記送信側から受信するステップと、 前記コンテンツのサイズと前記時間制約とを前記コンテンツに付加するステップと、前記コンテンツを送信する際の送信レートおよび前記コンテンツのサイズに基づいて、前記時間制約内に前記コンテンツを伝送できるかどうかを判断するステップと、前記時間制約内に前記コンテンツを伝送できないと判断した場合は前記コンテンツの送信を行わず、前記時間制約内に前記コンテンツを伝送できると判断した場合は前記コンテンツを送信するステップと、前記コンテンツが前記送信側から蓄積を許されている場合は前記コンテンツを前記ゲートウェイに蓄積し、前記コンテンツが前記送信側から蓄積を許されていない場合は前記コンテンツを廃棄するステップ、とを有するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
はじめに、この発明のネットワーク構成について図1を参照しながら説明する。本発明では、コンテンツを送信する送信側11とコンテンツを受信する受信側13の間に、伝送を仲介するゲートウェイ12が1つ以上あるものとする。以下、特に断りのない限り、図1におけるゲートウェイ12に各実施形態が実装され、コンテンツはWWWコンテンツであるものとする。
【0016】
(実施の形態1)
この発明の第1の実施形態に係るネットワーク伝送方法を図2を用いて説明する。まず、ゲートウェイ12は受信側13から、コンテンツの要求と、そのコンテンツを何秒以内に伝送しなければならないかを示す時間制約とを受信する(201)。コンテンツの要求は図3で示すように、HTTP(Hypertext Transfer Protocol、Internet Engineering Taskforce発行の標準化文書RFC2616)によって行われるが、時間制約は拡張ヘッダ(Time-Restriction: )を用いて要求することができる。図3ではtest.jpgを20秒以内で伝送するように要求している。
【0017】
次に、コンテンツがゲートウェイ12の内部に蓄積されているかどうかを調べ(202)、されている場合は蓄積されたコンテンツを取得し(203)、されていない場合はコンテンツを持っている送信側11から受信し(204)、コンテンツのサイズと時間制約を付帯情報としてコンテンツに付加する(205)。ゲートウェイ12が制約時間内にコンテンツが伝送できると判断した場合(206)は伝送を行う(207)。コンテンツが蓄積されたコンテンツである場合は、この判断は送信レートとコンテンツのサイズによって決定する。例えば時間制約をT[秒]、送信レートをR[ビット/秒]、コンテンツサイズをS[バイト]とすると、S×8÷R がTよりも大きければ伝送できない。一方、コンテンツを送信側11から受信した場合には受信することによって制約時間を消費するために、制約時間内でコンテンツを伝送できない可能性が高くなる。
【0018】
コンテンツに蓄積することが許されている場合(208)はゲートウェイ12内に蓄積を行う。HTTPのバージョン1.1には Cache-Control: というヘッダが規定されており、"Cache-Control: no-cache" というヘッダが送信側から付与されている場合はそのコンテンツは蓄積が許されないので廃棄され(210)、それ以外のコンテンツはゲートウェイ12内に蓄積される(209)。
【0019】
最初にコンテンツが要求された場合、ゲートウェイ12内には蓄積されていないので送信側からコンテンツを受信するのに時間を消費するため、時間制約を満たせずに伝送上廃棄される可能性が高くなるが、ゲートウェイ内に蓄積されるため、同じコンテンツが2回目以降要求された場合、ゲートウェイ12内からすみやかに伝送を開始することができ、時間制約を満たせる可能性が高くなる。
【0020】
(実施の形態2)
この発明の第2の実施形態に係るネットワーク伝送方法について図4を参照しながら説明する。まず、ゲートウェイ12は受信側13から、コンテンツの要求と、受信側13がコンテンツの伝送のために確保できる通信レートかまたは時間制約とを受信する(401)。コンテンツの要求は図5で示すように、HTTPによって行われるが、通信レート、時間制約はいずれも拡張ヘッダ(Band-Width:, Time-Restriction: )を用いて要求することができる。図5ではtest.jpgを、通信レート64kビット/秒で伝送するように要求している。
【0021】
次に第1の実施形態同様コンテンツを取得し(203、204)、コンテンツのサイズと時間制約、通信レートを付帯情報としてコンテンツに付加し、指定された通信レートでコンテンツを伝送する(406)。通信レートが指定されている場合はその通信レートで伝送を行う。コンテンツのサイズSと制約時間Tとが指定されている場合、S×8÷Tで計算できる通信レートよりも高い通信レートで送れば時間制約を満たすことができる。通信レートR、コンテンツサイズS、制約時間Tのいずれも指定されている場合は、S×8÷RがTより小さいときは通信レートR以上の通信レートで伝送できるが、そうでない場合は伝送できない。ただし、伝送するコンテンツが蓄積されたコンテンツでない場合、送信側からコンテンツを受信する必要があるため、受信のための時間を消費してしまうか、受信レートが指定された送信レートよりも遅い場合には受信レート以上のスピードで送信することはできない。伝送するコンテンツが蓄積されたコンテンツの場合、外部から受信する必要がないので送信レートを任意に設定することができる。
【0022】
(実施の形態3)
この発明の第3の実施形態に係るネットワーク伝送方法について説明する。図6のように、受信側13から、HTTPの拡張ヘッダ Priority:を用いて、test.htmlとそれに含まれるtest1.jpg、test2.jpgという2つの画像の優先度を指定する。この送信要求に対して、ゲートウェイ12は、優先度の大きいものから順番に伝送を行う。図6の場合、ベースとなる文書であるtest.htmlを最初に、画像test2.jpgを次に送るようになる。もしtest2.jpgを送った時点で障害が発生しても、test2.jpgがtest1.jpgよりも見たい画像であれば、障害による被害は最小限にくいとめられる。また、優先度を送信側11が付与すれば、送信側11が見せたい情報を優先的に伝送することが可能となる。
【0023】
ここでは画像を含むマルチメディア文書を例としたが、章だてられた本型のコンテンツの場合も、章ごとに優先度をつけることによって、目次や重要な章を最優先で送信したり、最も関心のある章を最初に受信したりすることが可能となる。
【0024】
(実施の形態4)
この発明の第4の実施形態に係るネットワーク伝送方法について図7を参照しながら説明する。まず、ゲートウェイ12は受信側13から、コンテンツの要求と通信レートと時間制約の全てを受信する(401)。要求されたコンテンツで、指定された通信レートで指定された時間内に伝送できるサイズのものが蓄積されているかどうかを調べ(702)、蓄積されていればそれを伝送に用いる(704)。蓄積されていなければ、要求されたコンテンツそのものが蓄積されているかどうか調べ(703)、蓄積されていればそれを取得し、蓄積されていなければ送信側11からコンテンツを受信し(204)、サイズを付帯情報としてコンテンツに付加し(705)、未変換のコンテンツとして蓄積する(706)。得られた未変換のコンテンツは、時間制約Tと通信レートRに対し、サイズがS=R×8×Tよりも小さくなるように変換を行う(707)。コンテンツが画像の場合、画像のサイズを小さくしたり、色数を減らしたり、圧縮をするなどしてフォーマットを変更したりすることでサイズを小さくすることができる。変換されたコンテンツに、変換条件として変換後のサイズ及び変換前のコンテンツの名前を付帯情報として付加し(708)、蓄積する(709)。こうして得られた変換済みコンテンツを伝送することにより、指定された通信レートで指定された制約時間内にコンテンツを伝送することができる。
【0025】
伝送に、蓄積された変換済みコンテンツを利用することにより、変換処理のための時間を消費することなくすみやかに伝送することができる。また、変換済みコンテンツが蓄積されていなくても、未変換のコンテンツを変換することにより、コンテンツを送信側11から受信するための伝送時間を消費しない。
【0026】
変換済みコンテンツに付帯する情報として、受信側13の端末の画面サイズ及び表示色数を付与する例を図8に示す。HTTPの拡張ヘッダを利用し、画面の横幅(Terminal-Width: 800)、縦幅(Terminal-Height: 600)をドット数で、色数(Color-Depth: 8)をビット数(8ビット=65,536色)で、受信側13からゲートウェイ12にコンテンツ要求とともに送信する。ゲートウェイ12では、このサイズに適合するように、画像のサイズを縮小する。この情報を変換済みコンテンツとともに蓄積すれば、同性能の端末からコンテンツ要求があったときの対応が可能となる。
【0027】
なお、複数のコンテンツを伝送する場合やゲートウェイをいくつも通過する場合など、変換処理の消費時間や伝送時間によって制約時間内の変換処理・伝送が不可能になる場合が想定される。この場合、コンテンツの伝送の代わりに、「変換処理ができないので。伝送できません」という旨のメッセージを伝送する。HTTPはステータスコードを拡張することができるので、それを利用することにより実現する。
【0028】
(実施の形態5)
この発明の第5の実施形態に係るネットワーク伝送方法について説明する。時間制約の例を図9に示す。時間制約は、送信側11がコンテンツを送信してから受信側13が受信するまでの合計所要時間と、ゲートウェイにおける中継処理時間の2種類が考えられる。この2種類は、HTTPの拡張ヘッダを用いることにより、図10のように指定することができる。図10では合計所要時間に20秒、1ゲートウェイあたりの中継処理時間に5秒の制約をかけている。
【0029】
図11に、第4実施形態(図7)における時間制約の処理の例を示す。コンテンツの要求を受信(401)後、所要時間の計測を開始する(1101)。変換済みコンテンツが蓄積されているかどうか調べる(702)。蓄積されていればすみやかに伝送処理が可能なので、調べるための変換条件として、受信した時間制約を用いればよい。変換済みコンテンツが蓄積されておらず、未変換コンテンツが蓄積されているかどうか調べる(703)ときは、サイズ変換処理(707)の処理見込み時間がわかる場合は、受信した時間制約から処理見込み時間を減じることにより、伝送に使用できる時間をより正確に見積もることができる。実際にサイズ変換(707)を行う際の変換条件は、受信した時間制約から、実際の所要時間と変換処理見込み時間とを減じた残り時間とすればよい。サイズ変換707が終了した後、所要時間の計測を終了し、受信した合計所要時間からそれまでの計測した所要時間を減じて新しい合計所要時間とし(1102)、新しい付帯情報としてコンテンツに付加する(708)。
【0030】
多くの場合は、受信側13から発せられる時間制約はコンテンツの取得にかけられる合計時間(合計所要時間)であると推定できるが、合計所要時間のみでは1ゲートウェイあたりでどれだけの処理時間が許容されるかがわからないため、1ゲートウェイあたりの所要時間を受信側、送信側、ゲートウェイのいずれかで指定するのが望ましい。
【0031】
(実施の形態6)
この発明の第6の実施形態に係るネットワーク伝送方法について説明する。ゲートウェイ12において、送信側11から受信してすぐに受信側13に送信する伝送コンテンツに比べ、蓄積してから受信側13に送信する蓄積コンテンツには、コンテンツの加工や統計データなどの付加が可能であるという利点がある。したがって、ゲートウェイ12における統計データなどを付帯情報として受信側13に送信し、受信側13においてコンテンツとともに統計情報を表示させることにより、受信側にゲートウェイ12の稼働状況などを知らせることができる。特に、該当するコンテンツが利用された回数を付帯情報とすることにより、ゲートウェイ12における利用頻度の高いコンテンツを受信側に容易に知らせることが可能となる。図12に、受信側13からのコンテンツ要求に対して、HTTPの拡張ヘッダ(Access:)を用いて利用件数が254件であることをゲートウェイ12から受信側13に知らせる例を、図13に、2つの画像1201、1202に利用件数が付帯情報1203、1204として表示されているコンテンツ1205の例を示す。
【0032】
(実施の形態7)
この発明の第7の実施形態に係るネットワーク伝送方法について説明する。図14のように、送信側11のコンテンツと同一のコンテンツをゲートウェイ1(1401)及びゲートウェイ2(1402)が蓄積している可能性がある場合、ゲートウェイ12はこの三者のうちもっとも伝送時間の短いところからコンテンツを受信して受信側13に伝送すればよいことになる。
【0033】
これを実現するため、ゲートウェイ12は、各ゲートウェイ(1401、1402)に対しそれぞれの、ゲートウェイの名前、通信帯域幅、応答時間を管理しているものとする。ゲートウェイとなる端末は、稼働開始時または定期的に、ゲートウェイの名前を近隣のネットワーク端末に通知し、それをゲートウェイ12が受信することによりゲートウェイの名前を取得する。通信帯域幅は、該当するゲートウェイからコンテンツを受信する際の、バイト数と所要時間を記録することにより、統計的に計算することができる。応答時間は、該当するゲートウェイに送信した問い合わせに対する返答に要する時間を計測する。例えば、図15のようにHTTPのHEADメソッドを送ることにより、該当するコンテンツが存在するかどうかを問い合わせることができるので、その返答時間を調べる。通信帯域幅と応答時間により、どれくらいの時間で伝送ができるか、また該当するゲートウェイがどれくらいの応答速度で反応するかがわかるので、伝送に有利なゲートウェイを選択する指針とすることができる。
【0034】
各ゲートウェイが該当するコンテンツを蓄積しているかどうかは、前述のとおりHEADメソッドを用いるか、あらかじめ定期的に交換するコンテンツ管理表に基づいて調べることができる。コンテンツ管理表にはゲートウェイが蓄積しているコンテンツ全てについて、コンテンツの名前、付帯情報(サイズ及び蓄積日時を含む)、変換済みのコンテンツか否か、が記載され、さらに変換済みコンテンツの場合は、変換前のコンテンツの名前が記載されているものとする。これらの情報を用いてコンテンツまたは変換済みのコンテンツを探し出すことにより、ネットワークに負荷のかからない経路を探し出し、すみやかにコンテンツを伝送することが可能となる。
【0035】
(実施の形態8)
この発明の第8の実施形態に係るネットワーク伝送方法について説明する。
【0036】
図16において、ゲートウェイ12と受信側13が物理的に近い場所にある場合、ゲートウェイ12がコンテンツを蓄積する蓄積部1601を取り外して受信側13から参照できるようにすれば、受信側13をゲートウェイ12とネットワーク接続できなくなった場合でも蓄積部を持ち運ぶことで受信側13から蓄積コンテンツを参照することができる。
【0037】
そのために、蓄積部1601には、第7実施形態と同様のコンテンツ管理表と、対応するコンテンツの実体を蓄積する。コンテンツ管理表にコンテンツの付帯情報や変換条件が記載されているので、それまでに参照したコンテンツを同様の条件で参照し、利用頻度などを付帯条件として記録することができる。
【0038】
(実施の形態9)
この発明の第9の実施形態に係るネットワーク伝送方法について、図17を用いて説明する。
【0039】
これまでの実施形態において用いた、時間制約などのコンテンツに対する付帯情報は、送信側11、ゲートウェイ12、受信側13のいずれからも付与することができる。ゲートウェイ12から伝送されるコンテンツについて、HTTPプロトコルを用いて伝送する場合、受信側13からコンテンツの要求メッセージ(例は図3、図5など)、送信側11からコンテンツの返送メッセージ(例は図12)にそれぞれ拡張ヘッダの形で含まれる付帯情報をゲートウェイ12が受信することにより、ゲートウェイ12は、送信側11、受信側13のそれぞれから受信した付帯情報、ゲートウェイ12が独自で発行する付帯情報のいずれかを、受信側13へ伝送するコンテンツに付加することができる。
【0040】
送信側11から付帯情報を付加することにより、送信側11がコンテンツに対して考えている重要さの度合いなど、送信側の要求を受信側13に伝送することができる。また受信側13から付帯情報を付加することにより、受信側13がコンテンツをどれくらいの時間で、どういう順番で取得したいか、という受信側の要求をゲートウェイ12に伝送することができる。さらに、ゲートウェイ12では、ゲートウェイ12におけるコンテンツの利用頻度や帯域幅情報、変換に用いた条件など、ゲートウェイの伝送負荷情報やコンテンツ変換管理情報を伝送することができる。
【0041】
(実施の形態10)
この発明の第10の実施形態に係るネットワーク伝送方法について説明する。
【0042】
以上の実施形態では、コンテンツの要求や伝送にHTTPを用いた。HTTPでは拡張ヘッダを用いることにより、付帯情報をコンテンツの要求または伝送と同時に送ることができる。
【0043】
コンテンツの伝送にRTP (Real-time Transport Protocol、Internet Engineering Taskforce発行の標準化文書RFC1889)プロトコルを用いて、動画や音声などのストリームデータを伝送する場合、図18で示す固定ヘッダ(1801)がデータに付加される。ヘッダの最初から4ビットめのX(1802)を1にすると、図の二重線以下の拡張ヘッダ(1803)を使用することができる。index(1804)とValue(1805)を図19のように定めることにより、コンテンツと同時に付帯情報を伝送することができる。あるいは、X(1802)を0にし、データのタイプを示すペイロードタイプPT(1805)を特別に定義することにより、固定ヘッダのあとの部分(1803)のデータフォーマットを図18及び図19と同様のフォーマットとして付帯情報を伝送することができる。
【0044】
受信側13から、帯域幅や時間制約などの変更の要求を含む、データを伴わない付帯情報の伝送には、RTCP (RTP Control Protocol、前述のRFC1889に含まれる)を用いる。RTCPは、図20のようにペイロードタイプ(1806)を204に指定することにより、アプリケーションごとに内容を定義できる。subtype(2001)を適当な値(例えば24)に決め、図19で示したようにindex(1804)とValue(1805)を定めることにより、データを伴わない付帯情報の伝送が可能となる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るネットワーク伝送方法によれば、コンテンツの伝送に対して時間制約を持たせ、制約時間内に伝送できるかを判断し、判断に基づいて適切な処理をすることにより送信帯域幅を効率的に利用できる。
【0048】
また、本発明に係るネットワーク伝送方法によれば、制約時間内に伝送するためにコンテンツのサイズを変換し、変換済みコンテンツを制約時間内にコンテンツ内容を伝送することができる。
【0050】
また、本発明に係るネットワーク伝送方法によれば、コンテンツの蓄積された端末に関する情報を持ち、端末情報から該当するコンテンツを持つ端末を探して、その端末にコンテンツを要求することにより、ネットワークにより負荷をかけない端末からコンテンツを取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のネットワーク構成図
【図2】本発明の第1実施形態を示すフローチャート
【図3】付帯情報の記述の例を示す図
【図4】本発明の第2実施形態を示すフローチャート
【図5】付帯情報の記述の例を示す図
【図6】付帯情報の記述の例を示す図
【図7】本発明の第4実施形態を示すフローチャート
【図8】付帯情報の記述の例を示す図
【図9】時間制約を説明する図
【図10】付帯情報の記述の例を示す図
【図11】本発明の第5実施形態を示すフローチャート
【図12】付帯情報の記述の例を示す図
【図13】付帯情報の表示の例を示す図
【図14】第7実施形態におけるネットワーク構成を示す図
【図15】コンテンツの有無を調べるための記述の例を示す図
【図16】第7実施形態におけるネットワーク構成を示す図
【図17】第9実施形態における機器構成を示す図
【図18】第10実施形態におけるデータフォーマットを示す図
【図19】第10実施形態におけるデータフォーマットを示す図
【図20】第10実施形態におけるデータフォーマットを示す図
【符号の説明】
11 送信側
12 ゲートウェイ
13 受信側
14 ゲートウェイ1
15 ゲートウェイn
1301 画像1
1302 画像2
1303 画像1の付帯情報
1304 画像2の付帯情報
1305 コンテンツ
1401 ゲートウェイ1
1402 ゲートウェイ2
1601 蓄積部

Claims (2)

  1. コンテンツを送信する送信側と受信側との伝送を仲介するゲートウェイの情報伝送方法において、
    コンテンツの要求と、伝送許容時間を示す時間制約とを前記受信側から受信するステップと、
    要求された前記コンテンツが前記ゲートウェイの内部に蓄積されているかどうかを調べるステップと、
    前記コンテンツが前記ゲートウェイに蓄積されている場合は蓄積されている前記コンテンツを取得し、前記コンテンツが前記ゲートウェイに蓄積されていない場合は前記送信側から受信するステップと、
    前記コンテンツのサイズと前記時間制約とを前記コンテンツに付加するステップと、
    前記コンテンツを送信する際の送信レートおよび前記コンテンツのサイズに基づいて、前記時間制約内に前記コンテンツを伝送できるかどうかを判断するステップと、
    前記時間制約内に前記コンテンツを伝送できないと判断した場合は前記コンテンツの送信を行わず、前記時間制約内に前記コンテンツを伝送できると判断した場合は前記コンテンツを送信するステップと、
    前記コンテンツが前記送信側から蓄積を許されている場合は前記コンテンツを前記ゲートウェイに蓄積し、前記コンテンツが前記送信側から蓄積を許されていない場合は前記コンテンツを廃棄するステップ、
    とを有する情報伝送方法。
  2. 前記コンテンツの要求と前記時間制約に加え、指定の通信レートを前記受信側から受信するステップを有し、
    前記送信レートは、前記指定の通信レートを用いる、
    請求項1記載の情報伝送方法。
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