JP4661880B2 - カラー画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は光ビームにより感光体上を走査露光し、潜像を形成する複数の走査光学装置を用いて電子写真方式によりカラー画像を形成するカラー画像形成装置に関する。
カラー画像形成装置では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒色(K)のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成している。かかるカラー画像を形成する際、各色のトナー像は同期がとられて合致していることが必要で、各色のトナー像間でずれがあると色ずれとして認識され、形成されたカラー画像の画質を著しく低下させる。複数の走査光学装置を用いて各色の潜像を像担持体(感光体)上に形成する場合には、各色の走査光学装置による像露光位置が相互に同期がとられて画像として合成される際には合致していることが必要である。
各走査光学装置は走査光学系を基板に保持した構成となっていて、カラー画像形成装置の組み立て調整時には、カラー画像形成装置本体への走査光学系基板の取り付け位置の調整によって像露光位置の調整がなされる。かかる組み立て調整後においても、更に基板上の走査光学系に対する機械的な微調整が行われて電気的な調整と併せて像露光間での完全な同期がとられるような作業が行われる。
レーザ光源とレーザ光源からの光を偏向走査する光学素子を有する走査光学装置にあっては、取り付け調整後に光学素子を移動させることによって感光体上を走査する走査線位置が移動することとなる。
前記の光学素子の移動は、例えば該光学素子の光軸を回動中心として光学素子の一端を上下に移動させることによって行われる。光学素子の一端での上下の移動は、雄ねじ部を有した回転軸を基板上において回転させ、回転軸の回転によって上下する雌ねじ部を有したナット状部材で該光学素子の一端を支持することによって行われる。
光学素子の移動に基づく走査線位置の補正には機構上或いは光路上から限度があり、その限度を越えては補正を行うことはできない。従って光学素子の移動範囲も限定されることとなる。光学素子の移動はモータの駆動によって行われるので、偏向して射出する光ビームの上限及び下限を検知し、或いは光学素子の移動の上限及び下限においてこれを検知し、光学素子が許容される移動範囲外までモータの駆動により移動することのないよう制御されねばならない。
走査光学装置は画像形成装置本体への組み込み後、前述したような光学素子の移動による光学系の調整によって像位置の設定、同期が行われるがその調整範囲には限度がある。そこで本発明は走査光学装置と画像形成装置のフレームとの間に機械的な調整機構を設けることにより各走査光学装置の調整範囲を制限することなく、光学系の調整を充分に可能とする走査光学装置を備えるカラー画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の目的のカラー画像形成装置は、レーザ光源及び該レーザ光源からの光を偏向走査する光学素子を有する複数の走査光学装置を備えるカラー画像形成装置において、それぞれの前記走査光学装置は前記カラー画像形成装置のフレームに対し、走査面側の前面側部が左右一対の案内部材により支持されていて、複数の前記走査光学装置は、何れか一方の側の前記案内部材が一体で上下動されることにより、一体として走査線の左右の傾きが調節される構成としたことを特徴とするカラー画像形成装置によって達成される。
走査光学装置はそれぞれの画像形成装置への組み込みに際し、請求項の発明により、走査線の左右の傾きの補正も可能となり、さらに請求項3の発明により、走査線の上下位置の補正が容易かつ微細に実施され、さらにその結果電気的補正と機械的修正の併用により走査面に対し画像を等倍率をもって指定した位置に常に正しく結像することの出来る走査光学装置を備えるカラー画像形成装置が提供されることとなった。
本発明の走査光学装置を用いたカラー画像形成装置には、複数の像担持体(感光体)上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)トナーから成るトナー像をそれぞれ形成し、複数の像担持体上に形成されたトナー像を、中間転写体を介して、或いは直接に転写材上に重ね合わせて形成されるタンデム型のカラー画像形成装置が用いられる。
図1に示すカラー画像形成装置は、露光手段として本発明の走査光学装置を用い、像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体上に重ね合わせて転写し、重ね合わせたトナー像を一括して転写するタンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y,10M,10C,10Kと、中間転写ユニット7と、給紙搬送手段及び定着手段24とから成る。画像形成装置本体(以下、装置本体と称す)Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、像担持体(感光体)1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、一次転写手段5Y、クリーニング手段6Yを有する。マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、像担持体(感光体)1M、帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、一次転写手段5M、クリーニング手段6Mを有する。シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、像担持体(感光体)1C、帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、一次転写手段5C、クリーニング手段6Cを有する。黒色画像を形成する画像形成部10Kは、像担持体(感光体)1K、帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、一次転写手段5K、クリーニング手段6Kを有する。各画像形成部10では帯電、露光、現像が行われて、像担持体1上に各色の画像が形成される。
中間転写ユニット7は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持された半導電性エンドレスベルト状の中間転写体70を有する。
画像形成部10Y,10M,10C,10Kより形成された各色の画像は、一次転写手段5Y,5M,5C,5Kにより、回動する中間転写体70上に同期がとられて逐次重ね合わせて転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された記録媒体(以下、用紙と称す)Pは、給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A,22B,22C,22D、レジストローラ23を経て、二次転写手段5Aに搬送され、用紙P上に重ね合わされたカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された用紙Pは、定着手段24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、二次転写手段5Aにより用紙Pにカラー画像を転写した後、用紙Pを曲率分離した中間転写体70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、一次転写手段5Kは常時、感光体1Kに圧接している。他の一次転写手段5Y,5M,5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y,1M,1Cに圧接する。
二次転写手段5Aは、ここを用紙Pが通過して二次転写が行われる時にのみ、中間転写体70に圧接する。
次に図1のカラー画像形成装置に用いられる露光手段について説明する。図2に示したのは露光手段である走査光学装置を示したもので、各露光手段である走査光学装置3Y、3M、3C、3Kは機構的に同様につき走査光学装置3Yを例に説明する。走査光学装置3Yに形成した走査光学装置本体31には光学部品等が固定されている。走査光学装置は半導体レーザーの光源装置39から射出される発散光はコリメーターレンズ33により平行光束化される。平行光は開口絞り34によって断面形状が整形され、副走査方向のみパワーを持つ第1シリンドリカルレンズ35で副走査方向のみ収束し、偏向器36等の傾き補正用の第2シリンドリカルレンズ38を通り図1に示す感光体1の被走査面上に光スポットとして集光し、偏向器36とfθレンズ37とによって等速的にW方向に被走査面上を走査する。
0は光同期センサであって、ミラーM0によって反射し光同期センサS0に入射する偏向して走査する光ビームを検知(光同期検知)してから所定時間後書き込みを開始することによって、主走査方向のカラー画像の各トナー像が合致する光同期が行われる。
(実施の形態1)
本願発明の実施例を図3および図4ならびにその要部断面を示す図5(b)および(c)によって説明する。
各走査光学装置3は前面の左右の端部に係合穴68a、bを備えていて、画像形成装置本体のフレーム61に突設した一対の案内部材たる案内ピン63に係合して支持される。
図5(a)は突き当て部材66の傾斜面66aに走査光学装置3の突き当てピン65bが当接している状態を示す図である。前記の係合穴68a、bは、突当て部材66より遠い側の係合穴68aを案内ピン63に嵌合する丸穴とし、突当て部材66に近い側の係合穴68bを案内ピン63に嵌合する水平方向の長穴としていて、光路長の調整に際し走査光学装置3が前記の係合穴68aを支点として水平方向に僅かに回動してフレーム61に対する平行度の修正或いは、像担持体に対する平行度の修正により倍率の微細な補正が行われる。なお各案内ピン63はそれぞれの係合穴68a、bに挿入した状態で図5(b)に示す如く走査光学装置側の備える弾性部材67の反力により走査光学装置3はその前面が下方に付勢されて所定の設定位置に安定される。
また各走査光学装置3は、走査面と反対側(以下後面と称す)に突当て板70と傾斜面を有する一対のブロック71が前記の突当て板70を挟む位置に突設されている。
一方画像形成装置側のフレーム62は、走査光学装置3の後面を受ける支持部材としてフレーム62のネジ穴に図5(c)に示すようなネジ部材64が螺合し、さらに前記の各ブロック71の傾斜面を押圧する一対の弾性部材67を備えていて、その作用により走査光学装置3は前面方向に、また後面が下方に常時付勢されるように傾斜角度を設定している。
各走査光学装置3は前記のネジ部材64の回動により前記の各案内ピン63と各係合穴68a、bの嵌合部を支点として前記の突当て板70を上下動して水平位置に調整され、調整後ネジ部材64はその外周の切込み64aにセットネジ64bを係合して回動が阻止される。
(実施の形態2)
請求項に係わる発明の実施例を図1および複数の走査光学装置の支持形式を示す図6によって説明する。
各走査光学装置3は、前面の側部に備える丸穴と長穴の各係合穴68aおよび68bが画像形成装置本体の備える左右一対の案内ピン63にそれぞれ係合してその前面が支持される。
前記の長穴の各係合穴68bに係合する一方の列の各案内ピン63は、画像形成装置本体のフレーム61の内面を上下動する摺動部材90に本実施例においては等間隔に取り付けられている。
前記の摺動部材90は上下の各長穴90aをフレーム61上の案内ネジ91に係合し、また頂部の折曲げ部90bに螺合した調節ネジ92が自重によりその下端をフレーム61の折曲げ部61aに常時当接されている。
摺動部材90は、前記の各案内ネジ91を僅かに緩めた状態に置いて前記の調節ネジ92を回動することにより上下動され、各走査光学装置3は丸穴の係合穴68aと案内ピン63の嵌合部を支点として上下方向に僅かに回動して走査方向の傾斜の修正が各走査光学装置について同じように同時に行われる。調整後各案内ネジ91が締め切られて摺動部材90上の各案内ピン63の位置が固定される。
カラー画像形成装置の断面構成図。 走査光学装置の構成図。 走査光学装置の支持形式を示す斜視図。 走査光学装置の設置状態を示す斜視図。 走査光学装置の設置状態における各要部断面図。 複数の走査光学装置の支持形式を示す要部斜視図。
符号の説明
3Y,3M,3C,3K 走査光学装置
31 走査光学装置本体
31a 基板
33 コリメーターレンズ
35 第1シリンドリカルレンズ
36 偏向器
37 fθレンズ
38 第2シリンドリカルレンズ
39 光源装置
41 回転軸
42 ウォームギヤ
43 ナット部材
45 ウォーム
50 ワイヤ
51 引張りばね
52 ワイヤ位置検知手段
53 プーリ
M モータ
0 光同期センサ
1 検知センサ
61、62 フレーム
63 案内ピン
64 ネジ部材
65a、65b 突当てピン
66 突当て部材
67 弾性部材
90 摺動部材
92 調節ネジ

Claims (4)

  1. レーザ光源及び該レーザ光源からの光を偏向走査する光学素子を有する複数の走査光学装置を備えるカラー画像形成装置において、
    それぞれの前記走査光学装置は前記カラー画像形成装置のフレームに対し、走査面側の前面側部が左右一対の案内部材により支持されていて、
    複数の前記走査光学装置は、何れか一方の側の前記案内部材が一体で上下動されることにより、一体として走査線の左右の傾きが調節される構成としたことを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 前記一方の側の各案内部材が上下動可能の共通の摺動部材に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置。
  3. 前記走査光学装置は、前記前面側部とは反対側の後面側部が下方側から支持する支持部材と下方側に付勢する弾性部材とに挟持され、
    前記支持部材を上下動することにより、走査線の上下位置を調整可能とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のカラー画像形成装置。
  4. 前記走査光学装置には、前記案内部材と嵌合する、一方が丸穴であり他方は水平方向が長い長穴である係合穴が設けられており、
    前記長穴側に設けられ、前記走査光学装置が当接する突当て部材と、を備え
    弾性部材により、前記走査光学装置は前面方向へ付勢され、
    前記走査光学装置は、前記突当て部材の当接位置が変更されることにより、前記丸穴を支点として水平方向に回動され、平行度の修正が行われることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のカラー画像形成装置。
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