JP4661144B2 - 波長分離光学素子、色温度可変光源装置、色温度補正光学装置および撮像システム - Google Patents

波長分離光学素子、色温度可変光源装置、色温度補正光学装置および撮像システム Download PDF

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本発明は、波長分離光学素子、それを有する色温度可変光源装置および色温度補正光学装置、および色温度補正光学装置を用いた撮像システムに関する。
人工光を被写体に照射して撮影する、いわゆるストロボ撮影では、写真表現上、ストロボ光の色温度を変えて照明することがあり、この場合、ストロボ光とは波長域の異なる補助光を併用している。また、被写体を照明する光の色温度が変化する環境、例えば太陽光から白熱灯に変わった場合には、色調を正確に再現するために、カメラの光学系に色ガラスフィルタを挿入して色温度を補正することがある。しかし、補助光を併用するにしろ、色ガラスフィルタを用いるにしろ、限られた一定範囲の色温度の補正しかできず、連続的な色温度の補正はできない。
色温度を広範囲で連続的に補正するために、液晶を利用した撮像用フィルタが知られている(例えば、特許文献1参照)。この色温度補正フィルタは、分子の配列によって光吸収率が異なる2色性色素を添加したゲストホスト液晶材料をセルに充填したものであり、この液晶に電圧を加えることにより、色素分子の配列を制御して短波長光の吸収の度合いを変化させ、透過光の色温度を変化させるものである。
特開2000−089188号公報(第3頁、図1)
上記特許文献1の色温度補正フィルタは、2色性色素による光吸収の分光特性を印加電圧で制御するという原理を用いており、2色性色素で光を吸収するために、色素分子の劣化や色温度補正フィルタの発熱が生じることは避けられない。特に発光強度の大きいストロボ光を透過させて色温度を制御する場合は、これらの現象が顕著となるので、色温度補正フィルタとしての機能が低下するという問題がある。
請求項1に係る発明の色温度可変光源装置は、入射する直線偏光光のうち第1波長の偏光光を反射するとともに第2波長の偏光光を透過する干渉型波長選択素子と、前記干渉型波長選択素子を透過した前記第2波長の偏光光の偏光方向を変更する波長板と、前記波長板を通過した前記第2波長の偏光光を、前記反射された第1波長の偏光光の反射方向と同じ方向に、反射する反射素子と、をそれぞれ積層してなる波長分離光学素子と、前記波長分離光学素子によってそれぞれ同方向に反射された前記第1波長の偏光光と前記第2波長の偏光光とを入射して所定方向の偏光光を透過する偏光手段と、前記偏光手段が透過する偏光光の方向を決定する制御手段と、を備えることを特徴とする。
請求項に係る発明の色温度可変光源装置は、入射光を第1の波長域の第1の偏光方向の光と第2の波長域の第2の偏光方向の光とに分離して射出する波長分離光学系と、前記波長分離光学系が射出した第1の偏光方向の光と第2の偏光方向の光とを任意の比率で選択する波長選択手段と、前記波長選択手段が選択する前記比率を指定する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明の波長分離光学素子によれば、波長に応じて偏光方向を変えることができるので、光の吸収で劣化することなく素子としての機能を維持することができる。
以下、本発明の実施の形態による波長分離光学素子、それを有する色温度可変光源装置および色温度補正光学装置、および色温度補正光学装置を用いた撮像システムについて、図1〜8を参照しながら説明する。
〈第1の実施の形態〉
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態による色温度可変光源装置の構成を模式的に示す全体構成図であり、図1(b)は、図1(a)の部分拡大図である。色温度補正光学装置100は、光源11と、コリメートレンズ12と、偏光板13と、波長分離光学素子10と、回転型偏光板14と、回転駆動部15と、回転制御部16とを備えている。光源11は、例えば、写真用閃光装置(ストロボ発光装置)に用いられる発光強度の大きいキセノン管であり、高電圧を印加することにより白色光を発する。
光源11からの光束は、z方向へ進み、コリメートレンズ12によりほぼ平行光束となり、偏光板13によって偏光作用を受け、偏光光L1となる。その偏光方向は、図中、x方向またはy方向とする。偏光光L1は、波長分離光学素子10へ角度45°で入射し、波長分離光学素子10により波長に応じて偏光方向が異なる光(波長分離光)L2として角度45°で射出する。例えば、波長分離光L2は、x方向を偏光方向とする光の波長域がλmin〜λa2、y方向を偏光方向とする光の波長域がλa〜λmaxである2つの光に分離される。波長分離光学素子10の構造と作用については後述する。
波長に応じて偏光方向を異ならせた波長分離光L2は、回転型偏光板14へ入射する。回転型偏光板14は、回転駆動部15により波長分離光L2の光軸廻りに回転できるようになっており、その回転角度に応じて波長分離光L2から偏光方向の異なる光を任意の比率で選択し、射出光L3として取り出す。回転駆動部15は、回転制御部16により制御される。
以下、波長分離光学素子10の構造と作用について、図2〜4を参照しながら説明する。図2(a)および(b)は、本発明の実施の形態による波長分離光学素子の構造を模式的に示すそれぞれ正面図および側面図である。波長分離光学素子10は、多層膜1と1/4波長板2とミラー3とを積層して成る。多層膜1は、フィルタやレンズに反射低減コーティングとして用いられる薄膜と同様のものであり、波長に応じて透過率或いは反射率を決める作用を有する。
1/4波長板2は、直線偏光光を円偏光光に変換したり、円偏光光を直線偏光光に変換する作用を有し、図2(a)に示されるように、主軸方向を45°の角度で積層される。1/4波長板2としては、従来、雲母の薄片が多用されてきたが、スミカライト(住友化学工業の商品名)、ピュアエース(テイジンの商品名)、エルメックフィルム(鐘淵化学工業の商品名)、NPF(日東電工の商品名)などを用いることができる。
ミラー3としては、蒸着法で高反射率の銀やアルミニウムの膜を形成してもよいが、反射フィルムを積層してもよい。反射フィルムとしては、GBO(Giant Birefringent Optics)フィルム、例えば反射率99.8%のESR反射フィルム(住友スリーエムの商品名)を用いることができる。
入射光L(I)は、図1の偏光光L1に相当する光であり、偏光方向が図2(a)の紙面の水平方向(0°の角度)である直線偏光光である。また、入射光L(I)は、図2(b)の紙面の左側から右側へ波長分離光学素子10に垂直に入射する。入射光L(I)は、多層膜1の干渉作用により、多層膜1の表面1Aで反射する反射光L(R)と、多層膜1、1/4波長板2を順次透過してミラー3の表面3Aで反射し、1/4波長板2、多層膜1を順次透過する透過光L(T)とに分離される。入射光L(I)のうち、多層膜1を透過した直線偏光光P1は、1/4波長板2を通過すると円偏光光となり、ミラー3の表面3Aで反射して再び1/4波長板2を通過すると直線偏光光P1とは偏光方向が90°異なる直線偏光光となる。さらに、透過光L(T)には、1/4波長板2の内部で多重反射する光が含まれる。ミラー3の表面3Aで反射される回数を次数nと呼ぶことにすると、例えば次数nが2の場合は、直線偏光光P1とは偏光方向が180°異なる、すなわち直線偏光光P1と偏光方向が同じ直線偏光光となる。
入射光L(I)は、波長分離光学素子10により次のような作用の結果、反射光L(R)および透過光L(T)になる。多層膜1の透過率をt(λ)としたとき、反射の次数nにより、反射光L(R)または透過光L(T)の強度I(n)は次のように算出される。但し、入射光L(I)の強度を1とする。
I(0)=1−t(λ)・・・偏光方向0の反射光L(R)
I(1)=(1−t(λ))・t(λ)・・・偏光方向π/2の透過光L(T1)
I(2)=(1−t(λ))・t(λ)・・・偏光方向0の透過光L(T2)
I(3)=(1−t(λ))・t(λ)・・・偏光方向π/2の透過光L(T3)
・・・・
I(2k-1)=(1−t(λ))2k−2・t(λ)・・・偏光方向0の透過光L(T(2k-1))
I(2k)=(1−t(λ))2k−1・t(λ)・・・偏光方向π/2の透過光L(T(2k))
上式から、偏光方向π/2と0の成分の強度は、それぞれ無限級数の和をとると、
ΣI(π/2)=t(λ)/(2−t(λ))={2/(2−t(λ))}−1
ΣI(0)=2−{2/(2−t(λ))}
光の損失がない場合は、ΣI(π/2)+ΣI(0)=1であるから、入射光L(I)の強度をそのまま保って、多層膜1の波長特性に応じて偏光方向毎に波長を分離することができる。
図3を参照して多層膜1の波長特性を説明する。簡単のため、多層膜1の波長特性は矩形であるとし、入射光L(I)は、波長域λmin〜λmaxで完全白色、つまりこの波長域で各波長の強度は同じであるとする。また、多層膜1は、図3に示されるように、波長域λmin〜λaの光はすべて透過し、波長域λa〜λmaxの光はすべて反射するものとする。波長域λmin〜λaの光の色温度をK1、波長域λa〜λmaxの光の色温度をK2とすると、偏光方向π/2の光は色温度K1、偏光方向0の光は色温度K2となる。
このように、偏光方向毎に異なる色温度を得ることができるので、波長分離光学素子10の射出側に回転型偏光板を配置して、これを回転させることにより、任意の色温度の光束を得ることができる。図4は、波長分離光学素子10からの光出力分布を示すグラフである。横軸に波長分離光L2の偏光方向の角度θをとると、色温度K1の光の光出力分布はコサインカーブ、色温度K2の光の光出力分布はサインカーブとなる。回転型偏光板の主軸方向の角度をθ=0とすれば、色温度K1の光束のみを取り出すことができ、θ=π/2とすれば、色温度K2の光束のみを取り出すことができる。また、回転型偏光板の主軸方向の角度をθ=π/4とすれば、色温度K1の光束と色温度K2の光束を同じ減光比率で、すなわち原光束である入射光L(I)と同じ色温度の光束を取り出すことができる。このようにして取り出される光束の色温度Kは、各偏光成分の加重平均をとると、式1で表わされる。
K={(λmin−λa)K1cosθ+(λa−λmax)K2sinθ}/{(λmin−λa)cosθ+(λa−λmax)sinθ}・・・(1)
出力される色温度Kは、回転型偏光板の回転角度θに応じて、連続的に変化させることができる。
図1(b)を参照すると、波長分離光L2は、波長域λmin〜λaの直線偏光光L(T)と波長域λa〜λmaxの直線偏光光L(R)に分離されている。但し、図2では波長分離光学素子10に垂直入射する場合であったが、図1(b)では波長分離光学素子10に45°の角度で入射する場合を取り扱う。45°の入射角で入射する場合では、垂直入射の場合に対し、多層膜1と1/4波長板2の厚さを1/√2倍にすることで光路長が同じになり、同じ機能が得られる。
以上説明した本実施の形態の色温度可変光源装置100によれば、所望の色温度の光を射出光L3として取り出すことができ、光の吸収による素子の劣化や発熱がないという効果を奏する。
〈第2の実施の形態〉
図5は、本発明の第2の実施の形態による色温度可変光源装置の構成を模式的に示す全体構成図である。色温度可変光源装置200は、第1の実施の形態による色温度可変光源装置100の回転型偏光板14の代わりに液晶セル17を用いて波長分離光L2から所定の色温度の光束を取り出すものである。本実施の形態では、波長分離光学素子10までの光学系、すなわち光源11、コリメートレンズ12、偏光板13および波長分離光学素子10は、同じであるので説明を省略し、相違点のみを説明する。
波長分離光学素子10から射出する波長分離光L2は、液晶セル17を通過するときに液晶分子の配列に依存して偏光面が回転し、この偏光光は偏光板(1/2波長板)19を透過して偏光面の回転角度θに応じた色温度の射出光L3となる。液晶としては、例えばTN液晶が用いられる。液晶駆動装置18によりTN液晶に印加する電気信号を制御して偏光面の回転角度θを任意に変えることができるので、射出光L3の色温度を連続的に変えることができる。従って、本実施の形態の色温度可変光源装置200によれば、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏する。さらに、色温度可変光源装置200は、液晶セル17を用いて波長分離光L2から所定の色温度の光束を取り出すように構成され、機械的な駆動装置を必要としないので、装置全体を軽量、コンパクトとすることができる。
〈第3の実施の形態〉
図6は、本発明の第3の実施の形態による色温度可変光源装置の構成を模式的に示す全体構成図である。色温度可変光源装置300は、光源11と、コリメートレンズ12と、偏光分離ミラー(PBS)21と、全反射プリズム22と、1/2波長板23と、波長分離光学素子10と、液晶セル17と、液晶駆動装置18と、偏光分離ミラー24と、1/4波長板25とを備えている。色温度可変光源装置300は、第2の実施の形態による色温度可変光源装置200を基本として変形したものである。本実施の形態では、第2の実施の形態の色温度可変光源装置200と同じ構成部品には同一符号を付し、説明を省略する。
光源11からの光束は、コリメートレンズ12によりほぼ平行光束となり、光軸に45°の角度で配設された偏光分離ミラー21へ入射する。この光のうち、p偏光光は、偏光分離ミラー21を透過して波長分離光学素子10へ至る。一方、s偏光光は、偏光分離ミラー21で反射し、全反射プリズム22で再び反射し、1/2波長板23により偏光面が回転されてp偏光光となり波長分離光学素子10へ至る。つまり、偏光分離ミラー21で2つに分離された偏光光は、どちらもp偏光光となって波長分離光学素子10へ入射する。なお、1/2波長板23は、全反射プリズム22の前側に配置してもよい。
波長分離光学素子10により波長域に応じて偏光方向が異なる光として射出する波長分離光L2は、液晶セル17へ入射し、第2の実施の形態で説明した通り、偏光面が回転される。この偏光光は、偏光分離ミラー24により光L3とL3´とに偏光分離され、所望の色温度の光だけが偏光分離ミラー24を透過して射出光L3として取り出される。不要な光L3´は、偏光分離ミラー24で90°折り曲げられ、射出されない。従って、本実施の形態の色温度可変光源装置300によれば、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏する。さらに、不要な光L3´を装置の外部へ逃がすことにより、色温度可変光源装置300内の発熱を避けることができる。
なお、本実施の形態の色温度可変光源装置300には、最も射出側に1/4波長板25が設けられている。射出光L3は、1/4波長板25により直線偏光から円偏光へ変換される。特に、色温度可変光源装置300の射出光L3を被写体に照射する撮影光として利用する場合、被写体による反射特性上、直線偏光よりも円偏光の方が望ましい。1/4波長板25は、色温度可変光源装置100,200にも同様に設けることができ、同様の作用効果を奏する。
〈第4の実施の形態〉
図7は、本発明の第4の実施の形態による色温度補正光学装置が用いられる撮像システムの構成を模式的に示す全体構成図である。撮像システムは、色温度補正光学装置400と、撮影レンズ40と、撮像素子50とを備えている。色温度補正光学装置400は、被写体からの光L4が入射する回転型偏光板14と、回転駆動部15と、回転制御部16と、複屈折板30と、波長分離光学素子10と、偏光板13とを備えている。本実施の形態では、第1〜第3の実施の形態の色温度可変光源装置100,200,300と同じ構成部品には同一符号を付す。
回転型偏光板14は、回転駆動部15により被写体光L4の光軸廻りに回転できるようになっており、その回転角度に応じて被写体光L4から任意の偏光方向の偏光光を取り出す。回転型偏光板14からの光は、複屈折板30を経て波長分離光学素子10へ角度45°で入射し、波長分離光学素子10により波長域に応じて偏光方向が異なる光(波長分離光)L5として角度45°で射出する。波長分離光L5は、回転型偏光板14の回転角度に応じて色温度が連続的に変化する。波長分離光L5は、偏光板13を通過し、撮影レンズ40により撮像素子50の撮像面に結像する。従って、波長分離光L5の色温度を変えることによって、被写体光L4の色温度を変えて撮像したのと同じ結果が得られる。なお、回転型偏光板14と偏光板13を入れ替えて配置しても同様の作用効果が得られる。
次に、図8を参照して、この撮像システムに、複屈折板30を配設する利点を説明する。図8(a)は、図7における複屈折板30が配設されていない場合の部分拡大図であり、図8(b)は、図7と同様、複屈折板30が配設されている場合の部分拡大図である。図8(a)では、回転型偏光板14を通過した偏光光L6は、波長分離光学素子10の多層膜1の表面1Aで反射する反射光L(R)と、多層膜1、1/4波長板2を順次透過してミラー3の表面3Aで反射し、1/4波長板2、多層膜1を順次透過する透過光L(T)とに分離される。反射光L(R)と透過光L(T)とは、x方向でΔxのズレ量が生じる。ズレ量Δxは、多層膜1と1/4波長板2の厚さに比例し、撮像面上では、ズレ量Δxに比例する画像のズレが生じる。
この問題を解決するために、複屈折板30を配設する。複屈折板30は、例えば方解石、ルチルなどの結晶をその光学軸に対して所定角度、例えば45°で切り出して作製される。偏光光L6は、複屈折板30を通過して、常光線L7と異常光線L8とに分離される。常光線L7と異常光線L8とは、z方向でΔzのズレ量が生じるので、複屈折板30の厚さを調節することによってΔz=Δxとすれば、画像のズレがない良好な画像が得られる。複屈折板30は、波長分離光学素子10の射出面側に配設してもよい。
本実施の形態の色温度補正光学装置400によれば、波長分離光学素子10を用いることにより、入射光を所望の色温度の光に変換でき、光の吸収による素子の劣化がなく長時間にわたってその機能が維持される。色温度補正光学装置400を撮像システムに用いることにより、被写体光の色温度を連続的に補正でき、撮影上意図する画像を自由に取得できる。
なお、偏光板13は、請求項3における「光源からの光を直線偏光光とする偏光部材」に対応するとともに、請求項7における「波長に応じて偏光方向が異なる偏光光から偏光方向毎に所定の波長の光を選択する偏光部材」に対応する。
本発明は、波長域に応じて偏光方向を変えることができる波長分離光学素子10に特徴がある。本発明は、その特徴を損なわない限り、以上説明した実施の形態に何ら限定されない。
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る色温度可変光源装置の構成を模式的に示す全体構成図であり、図1(b)は、図1(a)の部分拡大図である。 本発明の実施の形態に係る波長分離光学素子の構造を模式的に示す正面図(a)および側面図(b)である。 本発明の実施の形態に係る波長分離光学素子の多層膜の波長特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係る波長分離光学素子からの光出力分布を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係る色温度可変光源装置の構成を模式的に示す全体構成図である。 本発明の第3の実施の形態に係る色温度可変光源装置の構成を模式的に示す全体構成図である。 本発明の第4の実施の形態に係る色温度補正光学装置の構成を模式的に示す全体構成図である。 図8(a)は、図7において複屈折板30が配設されていない場合の部分拡大図であり、図8(b)は、図7の部分拡大図である。
符号の説明
1:多層膜
2:1/4波長板
3:ミラー
10:波長分離光学素子
11:光源
12:コリメートレンズ
13:偏光板
14:回転型偏光板
15:回転駆動部
16:回転制御部
17:液晶セル
18:液晶駆動装置
19:偏光板
21,25:偏光分離ミラー(PBS)
22:全反射プリズム
23:1/2波長板
25:1/4波長板
30:複屈折板
40:撮影レンズ
50:撮像素子
100,200,300:色温度可変光源装置
400:色温度補正光学装置

Claims (7)

  1. 入射する直線偏光光のうち第1波長の偏光光を反射するとともに第2波長の偏光光を透過する干渉型波長選択素子と、前記干渉型波長選択素子を透過した前記第2波長の偏光光の偏光方向を変更する波長板と、前記波長板を通過した前記第2波長の偏光光を、前記反射された第1波長の偏光光の反射方向と同じ方向に、反射する反射素子と、をそれぞれ積層してなる波長分離光学素子と、
    前記波長分離光学素子によってそれぞれ同方向に反射された前記第1波長の偏光光と前記第2波長の偏光光とを入射して所定方向の偏光光を透過する偏光手段と、
    前記偏光手段が透過する偏光光の方向を決定する制御手段と、
    を備えることを特徴とする色温度可変光源装置。
  2. 請求項1に記載の色温度可変光源装置において、
    前記波長板は、1/4波長板であり、
    前記偏光手段は、偏光板と前記偏光板を回転駆動する駆動手段とを有し、
    前記制御手段は、前記偏光板の回転角を制御することを特徴とする色温度可変光源装置。
  3. 入射光を第1の波長域の第1の偏光方向の光と第2の波長域の第2の偏光方向の光とに分離して射出する波長分離光学系と、
    前記波長分離光学系が射出した第1の偏光方向の光と第2の偏光方向の光とを任意の比率で選択する波長選択手段と、
    前記波長選択手段が選択する前記比率を指定する制御手段と、を有することを特徴とする色温度可変光源装置。
  4. 請求項3に記載の色温度可変光源装置において、
    前記波長分離光学系は、干渉型波長選択素子と偏光素子と反射素子とを順次積層して構成されることを特徴とする色温度可変光源装置。
  5. 請求項4に記載の色温度可変光源装置において、
    前記干渉型波長選択素子は、前記入射光のうち第1の波長の光を反射するとともに第2の波長の光を透過し、
    前記偏光素子は、前記干渉型波長選択素子からの前記第2の波長の光の偏光方向を変更して前記反射素子へ導き、
    前記反射素子は、前記偏光素子からの前記第2の波長の光を反射して前記偏光素子へ導き、
    前記偏光素子は、前記反射素子により導かれた前記第2の波長の光の偏光方向をさらに変更して前記干渉型波長選択素子へ導き、
    前記干渉型波長選択素子は、前記偏光素子からの前記第2の波長の光を透過することにより、前記入射光を前記第1の波長の光と第2の波長の光とで偏光方向を異ならせて射出することを特徴とする色温度可変光源装置。
  6. 請求項3に記載の色温度可変光源装置において、
    前記波長分離光学系は、入射光のうち第1の波長の光を反射するとともに第2の波長の光を透過する多層膜と、前記多層膜からの前記第2の波長の光の偏光方向を変更して通過させる偏光素子と、前記偏光素子からの前記第2の波長の光を反射して前記偏光素子へ導く反射素子とを有する波長分離光学素子を含み、
    前記偏光素子は、前記反射素子により導かれた前記第2の波長の光の偏光方向をさらに変更して前記多層膜へ導き、
    前記多層膜は、前記偏光素子からの前記第2の波長の光を透過することを特徴とする色温度可変光源装置。
  7. 請求項3に記載の色温度可変光源装置において、
    前記波長選択手段は、
    光軸廻りに回転可能な回転型偏光部材を備え、
    前記回転型偏光部材を回転駆動することにより、前記波長に応じて偏光方向が異なる偏光光を偏光方向毎に選択比率を変えて取り出すことを特徴とする色温度可変光源装置。
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