JP4660844B2 - 超音波液晶ディスプレイ - Google Patents

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JP4660844B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、周波数変調チャープ型弾性表面波によって液晶に動的散乱モードを誘起させて液晶を混濁状態にし、その混濁した液晶に電界を印加することによって液晶の配向性を変化させて液晶を透明にすることで表示機能を実現する超音波液晶ディスプレイに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータや携帯電話などの情報端末機の情報処理能力を増大させるには、液晶ディスプレイの機能を向上させることが必要不可欠である。従来の液晶ディスプレイの代表的なものとして挙げられる薄膜トランジスタ駆動型ディスプレイは、高品質ではあるものの、光源に要する消費電力が全消費電力の70〜80%を占めていることなど、改善すべき点も多い。省電力化をすすめる目的で、近年では透過型に代わって反射型のディスプレイに関心が移ろうとしている。反射型ディスプレイの代表的なものとしては、高分子分散型やゲストホスト型が挙げられるが、装置の小型軽量化、省電力化、高精度化および寿命等に関し問題点も多い。一方、初期の液晶ディスプレイである動的散乱型ディスプレイに関しては、実用性に乏しいのが実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、周波数変調チャープ型弾性表面波によって液晶に動的散乱モードを誘起させて液晶を混濁状態にし、その混濁した液晶に電界を印加して液晶を透明にすることを利用した超音波液晶ディスプレイを提供することにある。また本発明のさらなる目的は、精密な画像を提供することが可能で、視野特性に優れ、液晶が劣化しにくく、低電圧および低消費電力の自励発振駆動が可能で、回路構成が簡単で、応答速度が速く、大量生産が可能で、小型軽量で、耐久性に優れ、光源および偏光子を必ずしも必要としない超音波液晶ディスプレイを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の超音波液晶ディスプレイは、透明な非圧電板と、前記非圧電板の上端面の第1の部分に設けられた圧電基板と、前記圧電基板に設けられた少なくとも1つの分散型すだれ状電極と、前記非圧電板の前記上端面の第2の部分に設けられた第1透明電極と、透明な非圧電天蓋板と、前記非圧電天蓋板の下端面に設けられた第2透明電極と、前記第1および第2透明電極に挟まれた液晶から成る超音波液晶ディスプレイであって、前記分散型すだれ状電極に第1電気信号が印加されることにより、前記圧電基板に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振され、前記周波数変調チャープ型弾性表面波が前記液晶に伝搬されることにより、前記液晶が混濁し、前記第1および第2透明電極の間に第2電気信号が印加されることにより、前記液晶に電界が印加されて前記液晶が透明になる。
【0005】
請求項2に記載の超音波液晶ディスプレイでは、前記非圧電板の下に光源が設けられている。
【0006】
請求項3に記載の超音波液晶ディスプレイでは、前記非圧電板の下に反射板が設けられている。
【0007】
請求項4に記載の超音波液晶ディスプレイは、少なくとも2つの表示デバイスから成る超音波液晶ディスプレイであって、前記少なくとも2つの表示デバイスが積み重ねられることにより積層構造が形成され、前記表示デバイスの各々は透明な非圧電板と、前記非圧電板の上端面の第1の部分に設けられた圧電基板と、前記圧電基板に設けられた少なくとも1つの分散型すだれ状電極と、前記非圧電板の前記上端面の第2の部分に設けられた第1透明電極と、透明な非圧電天蓋板と、前記非圧電天蓋板の下端面に設けられた第2透明電極と、前記第1および第2透明電極に挟まれた液晶から成り、前記分散型すだれ状電極に第1電気信号が印加されることにより、前記圧電基板に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振され、前記周波数変調チャープ型弾性表面波が前記液晶に伝搬されることにより、前記液晶が混濁し、前記第1および第2透明電極の間に第2電気信号が印加されることにより、前記液晶に電界が印加されて前記液晶が透明になる。
【0008】
請求項5に記載の超音波液晶ディスプレイでは、前記圧電基板が圧電セラミック板で成り、前記圧電セラミック板の分極軸の方向はその厚さ方向と平行である。
【0009】
請求項6に記載の超音波液晶ディスプレイでは、前記圧電基板の厚さが前記分散型すだれ状電極の最小電極周期長よりも小さく、前記非圧電板および前記非圧電天蓋板の厚さが前記分散型すだれ状電極の最大電極周期長の2倍よりも大きい。
【0010】
請求項7に記載の超音波液晶ディスプレイでは、前記非圧電板自体を伝搬する周波数変調チャープ型弾性表面波の位相速度が前記圧電基板自体を伝搬する周波数変調チャープ型弾性表面波の位相速度よりも速い。
【0011】
請求項8に記載の超音波液晶ディスプレイでは、前記非圧電板の前記上端面の第3の部分にもう1つの圧電基板が設けられ、前記もう1つの圧電基板には前記分散型すだれ状電極の電極指パターンとは逆の電極指パターンを有する少なくとも1つの入力用すだれ状電極が設けられ、前記分散型すだれ状電極に前記第1電気信号が印加されるのと同時に前記入力用すだれ状電極に第3電気信号が印加されることにより、前記もう1つの圧電基板にもう1つの周波数変調チャープ型弾性表面波が励振され、前記もう1つの周波数変調チャープ型弾性表面波が前記液晶に伝搬されることにより、前記液晶がさらに混濁する。
【0012】
請求項9に記載の超音波液晶ディスプレイでは、前記非圧電板の前記上端面の第3の部分にもう1つの圧電基板が設けられ、前記もう1つの圧電基板には前記分散型すだれ状電極の電極指パターンと同じ電極指パターンを有する少なくとも1つの出力用すだれ状電極が設けられ、前記分散型すだれ状電極と前記出力用すだれ状電極の間に増幅器が接続されている。
【0013】
請求項10に記載の超音波液晶ディスプレイは、透明な圧電基板と、前記透明な圧電基板の上端面の第1の部分に設けられた少なくとも1つの分散型すだれ状電極と、前記透明な圧電基板の前記上端面の第2の部分に設けられた第1透明電極と、透明な非圧電天蓋板と、前記非圧電天蓋板の下端面に設けられた第2透明電極と、前記第1および第2透明電極に挟まれた液晶から成る超音波液晶ディスプレイであって、前記分散型すだれ状電極に第1電気信号が印加されることにより、前記圧電基板の前記上端面の前記第1の部分に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振され、前記周波数変調チャープ型弾性表面波が前記圧電基板の前記上端面の前記第2の部分を介して前記液晶に伝搬されることにより、前記液晶が混濁し、前記第1および第2透明電極の間に第2電気信号が印加されることにより、前記液晶に電界が印加されて前記液晶が透明になる。
【0014】
請求項11に記載の超音波液晶ディスプレイでは、前記第1および第2透明電極がそれぞれ細長い副電極の集合体で成り、前記副電極の集合体はそれぞれ縞模様を形成し、前記第1透明電極の前記縞模様と前記第2透明電極の前記縞模様は互いに直交し、前記第1透明電極の少なくとも1つの前記副電極と前記第2透明電極の少なくとも1つの前記副電極の間に前記第2電気信号が印加されることにより、前記第1透明電極の前記副電極と前記第2透明電極の前記副電極との間の交叉領域にある前記液晶に電界が印加され、前記交叉領域の前記液晶が透明になる。
【0015】
請求項12に記載の超音波液晶ディスプレイでは、前記液晶がネマティック液晶で成る。
【0016】
請求項13に記載の超音波液晶ディスプレイでは、前記周波数変調チャープ型弾性表面波が伝搬される前の前記液晶はホモジニアス配向を成す。
【0017】
請求項14に記載の超音波液晶ディスプレイでは、第1および第2偏光子と、カラーフィルタが備えられている。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の超音波液晶ディスプレイは透明な非圧電板、圧電基板、少なくとも1つの分散型すだれ状電極、第1および第2透明電極、非圧電天蓋板および液晶から成る簡単な構造を有する。分散型すだれ状電極は圧電基板に設けられ、圧電基板は非圧電板の上端面の第1の部分に設けられている。第1透明電極は非圧電板の上端面の第2の部分に設けられている。第2透明電極は非圧電天蓋板の下端面に設けられている。液晶は第1および第2透明電極の間に注入されている。
【0019】
もしも分散型すだれ状電極に第1電気信号が印加されると、分散型すだれ状電極が広範囲の電極周期長を有していることから、圧電基板に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振される。このとき、圧電基板が圧電セラミック板で成り、この圧電セラミック板の分極軸の方向がその厚さ方向と平行であることから、圧電基板には周波数変調チャープ型弾性表面波が効率よく励振される。また、もしも周波数変調チャープ型弾性表面波の位相速度が非圧電板自体を伝搬する弾性表面波のレイリー波の位相速度とほぼ等しい場合には、第1電気信号が効率よく周波数変調チャープ型弾性表面波に変換される。周波数変調チャープ型弾性表面波は非圧電板の上端面に沿って、非圧電板の内部に漏洩されることなく液晶部を伝搬する。周波数変調チャープ型弾性表面波が非圧電板の内部に漏洩されないのは、第1に、圧電基板の厚さが分散型すだれ状電極の最小電極周期長よりも小さいこと、第2に、非圧電板の厚さが分散型すだれ状電極の最大電極周期長の2倍よりも大きいこと、そして第3に、非圧電板自体を伝搬する周波数変調チャープ型弾性表面波の位相速度が圧電基板自体を伝搬する周波数変調チャープ型弾性表面波の位相速度よりも速いことに因る。周波数変調チャープ型弾性表面波が液晶部を伝搬すると、液晶に動的散乱状態が誘起される。このようにして液晶が混濁状態になる。液晶が混濁状態にあるときに第1および第2透明電極の間に第2電気信号が印加されると、液晶に電界が印加され、液晶の配向性が変化して液晶が光を透過するようになることから、液晶が透明になる。
【0020】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、非圧電板の下に光源や反射板が設けられた構造が可能である。反射板を採用することにより反射型の超音波液晶ディスプレイを構成することが可能となる。反射型の超音波液晶ディスプレイは、光源を用いる構造に比べ低消費電力駆動が可能である。
【0021】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、第1および第2偏光子と、カラーフィルタが備えられた構造が可能である。このようにして、全色型の超音波液晶ディスプレイを構成することが可能となる。
【0022】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、液晶がネマティック液晶で成る構造が可能である。また、周波数変調チャープ型弾性表面波が伝搬される前の液晶がホモジニアス配向を成す構造が可能である。
【0023】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、第1および第2透明電極がそれぞれ細長い副電極の集合体で成る構造が可能である。このとき、副電極の集合体はそれぞれが縞模様を形成し、第1透明電極および第2透明電極のそれぞれの縞模様は互いに直交している。すなわち、両者はマトリックス電極を形成している。もしも液晶が混濁状態にあるときに、第1透明電極の少なくとも1つの副電極と第2透明電極の少なくとも1つの副電極の間に第2電気信号が印加されると、第1および第2透明電極のそれぞれの副電極の交叉領域にある液晶に電界が印加されることから、その交叉領域の液晶が透明になる。
【0024】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、非圧電板の上端面の第3の部分にもう1つの圧電基板が設けられ、そのもう1つの圧電基板に少なくとも1つの入力用すだれ状電極が設けられた構造が可能である。入力用すだれ状電極は、第1の部分に設けられている分散型すだれ状電極の電極指パターンとは逆の電極指パターンを有する。分散型すだれ状電極に第1電気信号が印加されるのと同時に入力用すだれ状電極に第3電気信号が印加されると、第1の部分における圧電基板に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振されるのと同時に、第3の部分における圧電基板にもう1つの周波数変調チャープ型弾性表面波が励振される。このようにして2つの周波数変調チャープ型弾性表面波が同時に液晶に伝搬されることから、液晶がさらに混濁する。
【0025】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、非圧電板の上端面の第3の部分にもう1つの圧電基板が設けられ、そのもう1つの圧電基板に少なくとも1つの出力用すだれ状電極が設けられ、その出力用すだれ状電極と分散型すだれ状電極との間に増幅器が接続された構造が可能である。出力用すだれ状電極は、第1の部分に設けられている分散型すだれ状電極の電極指パターンと同じ電極指パターンを有する。分散型すだれ状電極に第1電気信号が印加されると、第1の部分における圧電基板に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振される。周波数変調チャープ型弾性表面波は、液晶に伝搬されるとともに、第3の部分における圧電基板に伝搬されてパルス信号に変換される。このパルス信号は増幅器を介して再び分散型すだれ状電極に印加される。このようにして自励発振型の超音波液晶ディスプレイを構成することが可能となる。従って、回路構成が簡単になり、装置の小型軽量化が促進され、低電圧で低消費電力駆動が可能となる。
【0026】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、少なくとも2つの表示デバイスが積み重なって形成された積層構造から成る構造が可能である。各表示デバイスは透明な非圧電板と、非圧電板の上端面の第1の部分に設けられた圧電基板と、圧電基板に設けられた少なくとも1つの分散型すだれ状電極と、非圧電天蓋板と、非圧電板の上端面の第2の部分に設けられた第1透明電極と、非圧電天蓋板の下端面に設けられた第2透明電極と、第1および第2透明電極に挟まれた液晶から成る。このような表示デバイスを別々に駆動することにより、透視画像を映し出すことが可能となる。また、もしも赤、青および緑色に対応する3つの表示デバイスを用いれば、全色型の透視画像を映し出すことが可能となる。
【0027】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、透明な圧電基板と、少なくとも1つの分散型すだれ状電極と、透明な非圧電天蓋板と、第1および第2透明電極と、第1および第2透明電極に挟まれた液晶から成る構造が可能である。この構造では、分散型すだれ状電極は圧電基板の上端面の第1の部分に設けられ、第1透明電極は圧電基板の上端面の第2の部分に設けられている。第2透明電極は非圧電天蓋板の下端面に設けられている。もしも、分散型すだれ状電極に第1電気信号が印加されると、圧電基板の上端面の第1の部分に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振される。周波数変調チャープ型弾性表面波は圧電基板の上端面の第2の部分を介して液晶に伝搬し、液晶が混濁する。液晶が混濁状態にあるときに、第1および第2透明電極の間に第2電気信号が印加されると、液晶に電界が印加されて液晶が透明になる。
【0028】
【実施例】
図1は本発明の超音波液晶ディスプレイの第1の実施例を示す断面図である。
本実施例は非圧電板1、圧電基板2、分散型すだれ状電極3、第1透明電極4、第2透明電極5、補助板6および7、液晶8および非圧電天蓋板9から成る。補助板6および7は図1では描かれていない。非圧電板1および非圧電天蓋板9は、それぞれ厚さ1.1 mmの透明なガラス板でなる。また、非圧電板1自体を伝搬する弾性表面波の位相速度は、圧電基板2自体を伝搬する弾性表面波の位相速度よりも速い。圧電基板2は厚さ230μmの圧電セラミック板で成り、圧電セラミック板の分極軸の方向はその厚さ方向と平行である。圧電基板2は非圧電板1の上端面の第1の部分に設けられている。分散型すだれ状電極3はアルミニウム薄膜で成り、圧電基板2の上に設けられている。液晶8はネマティック液晶のMBBAで成る。第1透明電極4および第2透明電極5はインジウムとスズの酸化物で成る。第1透明電極4は非圧電板1の上端面の第2の部分に蒸着されている。第2透明電極5は非圧電天蓋板9の下端面に蒸着されている。液晶8は、第1透明電極4と第2透明電極5の間の厚さ6μmの空間にラビング処理の後に注入されている。このとき、液晶8はホモジニアス配向を成している。このようにして、非圧電板1、第1透明電極4、液晶8、第2透明電極5および非圧電天蓋板9は5層構造を形成する。
【0029】
図2は図1の超音波液晶ディスプレイの部分平面図である。分散型すだれ状電極3、第2透明電極5、液晶8および非圧電天蓋板9は図2では描かれていない。第1透明電極4の上に設けられた補助板6および7は、図1における第1透明電極4と第2透明電極5の間に厚さ6μmの空間を形成する。
【0030】
図3は分散型すだれ状電極3の平面図である。分散型すだれ状電極3は400〜500μmの電極周期長を有する。
【0031】
図4は第1透明電極4の部分拡大平面図である。第1透明電極4は細長い副電極の集合体で成り、その副電極の集合体は全体として縞模様を形成する。第2透明電極5は第1透明電極4と同様な構造を有する。但し、第1透明電極4の縞模様と第2透明電極5の縞模様は互いに直交している。
【0032】
図1の超音波液晶ディスプレイにおいて、もしも分散型すだれ状電極3に第1電気信号が印加されると、分散型すだれ状電極3が図3に見られるような広範囲の電極周期長を有することから、圧電基板2に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振される。この周波数変調チャープ型弾性表面波は、非圧電板1の上端面を伝わって、非圧電板1の内部に漏洩されることなく液晶8に伝搬される。このようにして、液晶8が混濁する。このとき、第1透明電極4の副電極の1つおよび第2透明電極5の副電極の1つ、たとえば第1透明電極4の3番目の副電極と第2透明電極5の9番目の副電極の間に第2電気信号が印加されると、第1透明電極4の3番目の副電極と第2透明電極5の9番目の副電極の交叉する領域の液晶8に電界が印加される。この交叉領域に印加された電界は交叉領域にある液晶8を透明にする。同様にして、もしも第1透明電極4の4番目および6番目の副電極と、第2透明電極5の9番目および11番目の副電極との間に第2電気信号が印加されると、第1透明電極4の4番目および6番目の副電極と、第2透明電極5の9番目および11番目の副電極との交叉する4つの領域の液晶8が透明になる。
【0033】
図5は非圧電板1と圧電基板2の2層構造体を伝搬する弾性表面波の速度分散曲線を示す特性図である。但し、fd値は弾性表面波の周波数fと圧電基板2の厚さdとの積を示す。図5における破線は非圧電板1自体を伝搬する横波の速度を表わす。2層構造体を伝搬する弾性表面波の位相速度は非圧電板1自体を伝搬する横波の速度よりも遅いことが分かる。
【0034】
図6は非圧電板1、液晶8および非圧電天蓋板9から成る3層構造体を伝搬する弾性波の速度分散曲線を示す特性図である。3層構造体を伝搬する弾性波として3つのモードが存在することが分かる。
【0035】
図7は図1の超音波液晶ディスプレイにおける弾性表面波の周波数と挿入損失との関係を示す特性図である。但し、実線は第1透明電極4と第2透明電極5の間に液晶8が注入されている場合を、破線は注入されていない場合を示す。液晶8が注入されることによる挿入損失の増大はそれ程大きくないことが分かる。
【0036】
図8は本発明の超音波液晶ディスプレイの第2の実施例を示す断面図である。
本実施例は非圧電板10、圧電基板2、圧電基板11、分散型すだれ状電極12,13および14、入力用すだれ状電極15,16および17、第1透明電極4、第2透明電極5、補助板6および7、液晶8および非圧電天蓋板9から成る。補助板6および7、分散型すだれ状電極13および14、入力用すだれ状電極16および17は図8では描かれていない。非圧電板10は非圧電板1と同様な材質で成り、同様な厚さを有する。圧電基板11は圧電基板2と同様な材質で成り、同様な大きさを有する。非圧電板10の上端面の第1、第2および第3の部分には圧電基板2、第1透明電極4および圧電基板11がそれぞれ設けられている。分散型すだれ状電極12,13および14は圧電基板2の上に設けられ、入力用すだれ状電極15,16および17は圧電基板11の上に設けられている。第2透明電極5は非圧電天蓋板9の下端面に設けられている。液晶8は、第1透明電極4と第2透明電極5の間の厚さ6μmの空間に図2と同様にして注入されている。
【0037】
図9は図8の超音波液晶ディスプレイの平面図である。第1透明電極4、第2透明電極5、補助板6および7、そして液晶8は図9では描かれていない。分散型すだれ状電極12,13および14は分散型すだれ状電極3と同様な材質で成り、分散型すだれ状電極3と同じ電極指パターンを有する。入力用すだれ状電極15,16および17は分散型すだれ状電極3と同様な材質で成るものの、分散型すだれ状電極3の電極指パターンとは線対称的に逆の電極指パターンを有する。
【0038】
図8の超音波液晶ディスプレイにおいては、分散型すだれ状電極12,13および14に第1電気信号が順次に印加されるのと同時に、入力用すだれ状電極15,16および17に第3電気信号が順次に印加される。このとき、周波数変調チャープ型弾性表面波が、圧電基板2の分散型すだれ状電極12,13および14近傍で順次に励振されるのと同時に、圧電基板11の入力用すだれ状電極15,16および17近傍でも順次に励振される。この周波数変調チャープ型弾性表面波は、非圧電板10の上端面を伝わって、非圧電板10の内部に漏洩されることなく液晶8に伝搬される。このようにして、液晶8が混濁する。
【0039】
図10は本発明の超音波液晶ディスプレイの第3の実施例を示す断面図である。本実施例は非圧電板10、圧電基板2、圧電基板11、分散型すだれ状電極12,13および14、出力用すだれ状電極18,19および20、増幅器21、スイッチ22、反射板23、第1透明電極4、第2透明電極5、補助板6および7、液晶8および非圧電天蓋板9から成る。補助板6および7、分散型すだれ状電極13および14、出力用すだれ状電極19および20、増幅器21およびスイッチ22は図10では描かれていない。非圧電板10の上端面の第1、第2および第3の部分には圧電基板2、第1透明電極4および圧電基板11がそれぞれ設けられている。分散型すだれ状電極12,13および14は図8と同様にして圧電基板2の上に設けられている。出力用すだれ状電極18,19および20は圧電基板11の上に設けられている。反射板23は非圧電板10の下に設けられている。
【0040】
図11は図10の超音波液晶ディスプレイの平面図である。第1透明電極4、第2透明電極5、補助板6および7、液晶8および反射板23は図11では描かれていない。分散型すだれ状電極12,13および14、出力用すだれ状電極18,19および20は分散型すだれ状電極3と同様な材質で成り、分散型すだれ状電極3と同じ電極指パターンを有する。増幅器21はスイッチ22と、出力用すだれ状電極18,19および20との間に接続されている。
【0041】
図10の超音波液晶ディスプレイでは、分散型すだれ状電極12,13および14に第1電気信号がスイッチ22を介して順次に印加されると、圧電基板2の分散型すだれ状電極12,13および14近傍で周波数変調チャープ型弾性表面波が順次に励振される。周波数変調チャープ型弾性表面波は、液晶8および圧電基板11に非圧電板10の上端面を介して伝わる。液晶8における周波数変調チャープ型弾性表面波は液晶8を混濁させる。圧電基板11における周波数変調チャープ型弾性表面波は、出力用すだれ状電極18,19および20において順次にパルス信号に変換される。パルス信号は、増幅器21で増幅された後、第1電気信号としてスイッチ22を介して分散型すだれ状電極12,13および14に再び順次に印加される。このようにして、自励発振型の超音波液晶ディスプレイが可能となる。従って、装置の小型軽量化が促進され回路構成が簡単になるだけでなく、低電圧で低消費電力駆動が可能となる。
【0042】
一方、液晶8が混濁状態にある場合、第1透明電極4の副電極および第2透明電極5の副電極のに第2電気信号が印加されると、これらの副電極の交叉領域にある液晶8に電界が印加される。交叉領域に印加された電界は交叉領域にある液晶8を透明にする。このとき、反射板23が液晶8を通過してきた光を反射する。このようにして、反射型の超音波液晶ディスプレイが可能となる。また、反射板23の代わりに光源24を用いることも可能である。
【0043】
図12は本発明の超音波液晶ディスプレイの第4の実施例を示す部分拡大断面図である。本実施例は、光源24、第1偏光子25、第2偏光子26およびカラーフィルタ27が用いられていることを除いて図1と同様な構造を有する。光源24は非圧電板1の下に備えられている。圧電基板2、分散型すだれ状電極3、補助板6および7は図12では描かれていない。第1偏光子25は非圧電板1と光源24の間に備えられ、第2偏光子26は非圧電天蓋板9の上端面に備えられている。第1偏光子25および第2偏光子26は、光の偏光方向が互いに90度傾いている。カラーフィルタ27は第2透明電極5と液晶8の間に備えられている。
【0044】
図12の超音波液晶ディスプレイでは、図1と同様にして、分散型すだれ状電極3に第1電気信号が印加されることにより圧電基板2に励振される周波数変調チャープ型弾性表面波が液晶8を混濁させる。このとき、液晶8は光源24からの光を遮蔽している。ここで、もし第1透明電極4の副電極および第2透明電極5の副電極の間に第2電気信号が印加されると、これらの副電極の交叉領域にある液晶8に電界が印加され、光は第1偏光子25、液晶8の交叉領域、カラーフィルタ27および第2偏光子26を次々に通過する。従って、もしも赤、青および緑に対応する3つの隣接する交叉領域に振幅の異なる電圧をそれぞれ印加すれば、3つの色を混合することも可能であり、色の種類や度合いを調整することも可能になる。このようにして、全色型の超音波液晶ディスプレイが可能となる。
また、光源24の代わりに反射板23を用いることも可能である。
【0045】
図13は本発明の超音波液晶ディスプレイの第5の実施例を示す断面図である。本実施例は2つの表示デバイスが積み重なって形成された積層構造を有する。各表示デバイスは図1同様な構造を有する。但し、2つの表示デバイスの間にある非圧電板28は、2つの表示デバイスに共通のものであって、下方の表示デバイスにとっては図1の非圧電天蓋板9の役割を果たし、上方の表示デバイスにとっては図1の非圧電板1の役割を果たす。
【0046】
図13の超音波液晶ディスプレイでは、2つの表示デバイスを別々に駆動することにより、透視画像を映し出すことが可能となる。また、もしも赤、青および緑色に対応する3つの表示デバイスを用いれば、全色型の透視画像を映し出すことが可能となる。
【0047】
図14は本発明の超音波液晶ディスプレイの第6の実施例を示す断面図である。本実施例は透明な圧電基板29、分散型すだれ状電極30、第1透明電極4、第2透明電極5、補助板6および7、液晶8および透明な非圧電天蓋板31から成る。補助板6および7は図14では描かれていない。非圧電天蓋板31は非圧電天蓋板9と同様な材質で成り、同様な厚さを有する。分散型すだれ状電極30はアルミニウム薄膜で成り、100〜300μmの電極周期長を有し、圧電基板29の上端面の第1の部分に設けられている。圧電基板29は厚さ1 mmの透明な圧電セラミック板、たとえば (Pb0.92La0.08)(Zr0.53Ti0.47)O3で成る。圧電基板29の上端面の第1の部分の分極軸の方向は、その厚さ方向と平行になるように予め分極処理がなされている。第1透明電極4は圧電基板29の上端面の第2の部分に設けられている。第2透明電極5は非圧電天蓋板31の下端面に設けられている。もしも、分散型すだれ状電極30に第1電気信号が印加されると、圧電基板29の上端面の第1の部分に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振される。周波数変調チャープ型弾性表面波は圧電基板29の上端面の第2の部分を介して液晶8を伝搬し、液晶8が混濁する。このとき、第1透明電極4の副電極の1つと第2透明電極5の副電極の1つの間に第2電気信号が印加されると、第1透明電極4および第2透明電極5のそれぞれの副電極の交叉する領域の液晶8に電界が印加される。この交叉領域に印加された電界は交叉領域にある液晶8を透明にする。
【0048】
【発明の効果】
本発明の超音波液晶ディスプレイは透明な非圧電板と、非圧電板の上端面の第1の部分に設けられた圧電基板と、圧電基板に設けられた少なくとも1つの分散型すだれ状電極と、非圧電天蓋板と、非圧電板の上端面の第2の部分に設けられた第1透明電極と、非圧電天蓋板の下端面に設けられた第2透明電極と、第1および第2透明電極の間に注入された液晶から成る。
【0049】
もしも分散型すだれ状電極に第1電気信号が印加されると、圧電基板に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振される。周波数変調チャープ型弾性表面波は非圧電板の上端面に沿って、非圧電板の内部に漏洩されることなく液晶部を伝搬する。周波数変調チャープ型弾性表面波が液晶部を伝搬すると、液晶に動的散乱状態が誘起される。このようにして液晶が混濁状態になる。液晶が混濁状態にあるときに第1および第2透明電極の間に第2電気信号が印加されると、液晶に電界が印加され、液晶の配向性が変化して液晶が光を透過するようになることから、液晶が透明になる。
【0050】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、非圧電板の下に光源や反射板が設けられた構造が可能である。反射板を採用することにより反射型の超音波液晶ディスプレイを構成することが可能となる。反射型の超音波液晶ディスプレイは、光源を用いる構造に比べ低消費電力駆動が可能である。
【0051】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、第1および第2偏光子と、カラーフィルタが備えられた構造が可能である。このようにして、全色型の超音波液晶ディスプレイを構成することが可能となる。
【0052】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、液晶がネマティック液晶で成る構造が可能である。また、周波数変調チャープ型弾性表面波が伝搬される前の液晶がホモジニアス配向を成す構造が可能である。
【0053】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、第1および第2透明電極がそれぞれ細長い副電極の集合体で成る構造が可能である。このとき、副電極の集合体はそれぞれが縞模様を形成し、第1透明電極および第2透明電極のそれぞれの縞模様は互いに直交している。もしも液晶が混濁状態にあるときに、第1透明電極の少なくとも1つの副電極と第2透明電極の少なくとも1つの副電極の間に第2電気信号が印加されると、第1および第2透明電極のそれぞれの副電極の交叉領域にある液晶に電界が印加されることから、その交叉領域の液晶が透明になる。
【0054】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、非圧電板の上端面の第3の部分にもう1つの圧電基板が設けられ、そのもう1つの圧電基板に少なくとも1つの入力用すだれ状電極が設けられた構造が可能である。入力用すだれ状電極は、第1の部分に設けられている分散型すだれ状電極の電極指パターンとは逆の電極指パターンを有する。分散型すだれ状電極に第1電気信号が印加されるのと同時に入力用すだれ状電極に第3電気信号が印加されると、第1の部分における圧電基板に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振されるのと同時に、第3の部分における圧電基板にもう1つの周波数変調チャープ型弾性表面波が励振される。このようにして2つの周波数変調チャープ型弾性表面波が同時に液晶に伝搬されることから、液晶がさらに混濁する。
【0055】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、非圧電板の上端面の第3の部分にもう1つの圧電基板が設けられ、そのもう1つの圧電基板に少なくとも1つの出力用すだれ状電極が設けられ、その出力用すだれ状電極と分散型すだれ状電極との間に増幅器が接続された構造が可能である。出力用すだれ状電極は、第1の部分に設けられている分散型すだれ状電極の電極指パターンと同じ電極指パターンを有する。分散型すだれ状電極に第1電気信号が印加されると、第1の部分における圧電基板に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振される。周波数変調チャープ型弾性表面波は、液晶に伝搬されるとともに、第3の部分における圧電基板に伝搬されてパルス信号に変換される。このパルス信号は増幅器を介して再び分散型すだれ状電極に印加される。このようにして自励発振型の超音波液晶ディスプレイを構成することが可能となる。従って、回路構成が簡単になり、装置の小型軽量化が促進され、低電圧で低消費電力駆動が可能となる。
【0056】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、少なくとも2つの表示デバイスが積み重なって形成された積層構造から成る構造が可能である。このとき、下方の表示デバイスの非圧電天蓋板と、上方の表示デバイスの非圧電板の代わりに唯1つの非圧電板を採用することも可能である。このような表示デバイスを別々に駆動することにより、透視画像を映し出すことが可能となる。また、もしも赤、青および緑色に対応する3つの表示デバイスを用いれば、全色型の透視画像を映し出すことが可能となる。
【0057】
本発明の超音波液晶ディスプレイでは、透明な圧電基板と、圧電基板の上端面の第1の部分に設けられ少なくとも1つの分散型すだれ状電極と、透明な非圧電天蓋板と、圧電基板の上端面の第2の部分に設けられた第1透明電極と、非圧電天蓋板の下端面に設けられた第2透明電極と、第1および第2透明電極に挟まれた液晶から成る構造が可能である。この構造において、もしも分散型すだれ状電極に第1電気信号が印加されると、圧電基板の上端面の第1の部分に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振される。周波数変調チャープ型弾性表面波は圧電基板の上端面の第2の部分を介して液晶に伝搬し、液晶が混濁する。液晶が混濁状態にあるときに、第1および第2透明電極の間に第2電気信号が印加されると、液晶に電界が印加されて液晶が透明になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波液晶ディスプレイの第1の実施例を示す断面図。
【図2】図1の超音波液晶ディスプレイの部分平面図。
【図3】分散型すだれ状電極3の平面図。
【図4】第1透明電極4の部分拡大平面図。
【図5】非圧電板1と圧電基板2の2層構造体を伝搬する弾性表面波の速度分散曲線を示す特性図。
【図6】非圧電板1、液晶8および非圧電天蓋板9から成る3層構造体を伝搬する弾性波の速度分散曲線を示す特性図。
【図7】図1の超音波液晶ディスプレイにおける弾性表面波の周波数と挿入損失との関係を示す特性図。
【図8】本発明の超音波液晶ディスプレイの第2の実施例を示す断面図。
【図9】図8の超音波液晶ディスプレイの平面図。
【図10】本発明の超音波液晶ディスプレイの第3の実施例を示す断面図。
【図11】図10の超音波液晶ディスプレイの平面図。
【図12】本発明の超音波液晶ディスプレイの第4の実施例を示す部分拡大断面図。
【図13】本発明の超音波液晶ディスプレイの第5の実施例を示す断面図。
【図14】本発明の超音波液晶ディスプレイの第6の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1 非圧電板
2 圧電基板
3 分散型すだれ状電極
4 第1透明電極
5 第2透明電極
6 補助板
7 補助板
8 液晶8
9 非圧電天蓋板
10 非圧電板
11 圧電基板
12,13,14 分散型すだれ状電極
15,16,17 入力用すだれ状電極
18,19,20 出力用すだれ状電極
21 増幅器
22 スイッチ
23 反射板
24 光源
25 第1偏光子
26 第2偏光子
27 カラーフィルタ
28 非圧電板
29 非圧電板
30 分散型すだれ状電極
31 非圧電天蓋板

Claims (14)

  1. 透明な非圧電板と、前記非圧電板の上端面の第1の部分に設けられた圧電基板と、前記圧電基板に設けられた少なくとも1つの分散型すだれ状電極と、前記非圧電板の前記上端面の第2の部分に設けられた第1透明電極と、透明な非圧電天蓋板と、前記非圧電天蓋板の下端面に設けられた第2透明電極と、前記第1および第2透明電極に挟まれた液晶から成る超音波液晶ディスプレイであって、前記分散型すだれ状電極に第1電気信号が印加されることにより、前記圧電基板に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振され、前記周波数変調チャープ型弾性表面波が前記液晶に伝搬されることにより、前記液晶が混濁し、前記第1および第2透明電極の間に第2電気信号が印加されることにより、前記液晶に電界が印加されて前記液晶が透明になる超音波液晶ディスプレイ。
  2. 前記非圧電板の下に光源が設けられている請求項1に記載の超音波液晶ディスプレイ。
  3. 前記非圧電板の下に反射板が設けられている請求項1に記載の超音波液晶ディスプレイ。
  4. 少なくとも2つの表示デバイスから成る超音波液晶ディスプレイであって、前記少なくとも2つの表示デバイスが積み重ねられることにより積層構造が形成され、前記表示デバイスの各々は透明な非圧電板と、前記非圧電板の上端面の第1の部分に設けられた圧電基板と、前記圧電基板に設けられた少なくとも1つの分散型すだれ状電極と、前記非圧電板の前記上端面の第2の部分に設けられた第1透明電極と、透明な非圧電天蓋板と、前記非圧電天蓋板の下端面に設けられた第2透明電極と、前記第1および第2透明電極に挟まれた液晶から成り、前記分散型すだれ状電極に第1電気信号が印加されることにより、前記圧電基板に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振され、前記周波数変調チャープ型弾性表面波が前記液晶に伝搬されることにより、前記液晶が混濁し、前記第1および第2透明電極の間に第2電気信号が印加されることにより、前記液晶に電界が印加されて前記液晶が透明になる超音波液晶ディスプレイ。
  5. 前記圧電基板が圧電セラミック板で成り、前記圧電セラミック板の分極軸の方向はその厚さ方向と平行である請求項1,2,3または4に記載の超音波液晶ディスプレイ。
  6. 前記圧電基板の厚さが前記分散型すだれ状電極の最小電極周期長よりも小さく、前記非圧電板および前記非圧電天蓋板の厚さが前記分散型すだれ状電極の最大電極周期長の2倍よりも大きい請求項1,2,3,4または5に記載の超音波液晶ディスプレイ。
  7. 前記非圧電板自体を伝搬する周波数変調チャープ型弾性表面波の位相速度が前記圧電基板自体を伝搬する周波数変調チャープ型弾性表面波の位相速度よりも速い請求項1,2,3,4,5または6に記載の超音波液晶ディスプレイ。
  8. 前記非圧電板の前記上端面の第3の部分にもう1つの圧電基板が設けられ、前記もう1つの圧電基板には前記分散型すだれ状電極の電極指パターンとは逆の電極指パターンを有する少なくとも1つの入力用すだれ状電極が設けられ、前記分散型すだれ状電極に前記第1電気信号が印加されるのと同時に前記入力用すだれ状電極に第3電気信号が印加されることにより、前記もう1つの圧電基板にもう1つの周波数変調チャープ型弾性表面波が励振され、前記もう1つの周波数変調チャープ型弾性表面波が前記液晶に伝搬されることにより、前記液晶がさらに混濁する請求項1,2,3,4,5,6または7に記載の超音波液晶ディスプレイ。
  9. 前記非圧電板の前記上端面の第3の部分にもう1つの圧電基板が設けられ、前記もう1つの圧電基板には前記分散型すだれ状電極の電極指パターンと同じ電極指パターンを有する少なくとも1つの出力用すだれ状電極が設けられ、前記分散型すだれ状電極と前記出力用すだれ状電極の間に増幅器が接続されている請求項1,2,3,4,5,6,7または8に記載の超音波液晶ディスプレイ。
  10. 透明な圧電基板と、前記透明な圧電基板の上端面の第1の部分に設けられた少なくとも1つの分散型すだれ状電極と、前記透明な圧電基板の前記上端面の第2の部分に設けられた第1透明電極と、透明な非圧電天蓋板と、前記非圧電天蓋板の下端面に設けられた第2透明電極と、前記第1および第2透明電極に挟まれた液晶から成る超音波液晶ディスプレイであって、前記分散型すだれ状電極に第1電気信号が印加されることにより、前記圧電基板の前記上端面の前記第1の部分に周波数変調チャープ型弾性表面波が励振され、前記周波数変調チャープ型弾性表面波が前記圧電基板の前記上端面の前記第2の部分を介して前記液晶に伝搬されることにより、前記液晶が混濁し、前記第1および第2透明電極の間に第2電気信号が印加されることにより、前記液晶に電界が印加されて前記液晶が透明になる超音波液晶ディスプレイ。
  11. 前記第1および第2透明電極はそれぞれ細長い副電極の集合体で成り、前記副電極の集合体はそれぞれ縞模様を形成し、前記第1透明電極の前記縞模様と前記第2透明電極の前記縞模様は互いに直交し、前記第1透明電極の少なくとも1つの前記副電極と前記第2透明電極の少なくとも1つの前記副電極の間に前記第2電気信号が印加されることにより、前記第1透明電極の前記副電極と前記第2透明電極の前記副電極との間の交叉領域にある前記液晶に電界が印加され、前記交叉領域の前記液晶が透明になる請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9または10に記載の超音波液晶ディスプレイ。
  12. 前記液晶がネマティック液晶で成る請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10または11に記載の超音波液晶ディスプレイ。
  13. 前記周波数変調チャープ型弾性表面波が伝搬される前の前記液晶はホモジニアス配向を成す請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11または12に記載の超音波液晶ディスプレイ。
  14. 第1および第2偏光子と、カラーフィルタが備えられている請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12または13に記載の超音波液晶ディスプレイ。
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