JP4660490B2 - 負荷時タップ切換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、限流抵抗を冷却するための羽根車を備えた負荷時タップ切換器に関するものである。
一般に、送変電系統の変圧器などには、変圧器タップ巻線のタップを負荷時に切換えて電圧調整を行うために、負荷時タップ切換器が設けられている。この負荷時タップ切換器は、電圧の安定化には不可欠な機器であり、万一故障すると、送変電系統に停電などの深刻な問題が発生する可能性がある。よって、この負荷時タップ切換器が正常な切換動作を実施しているかどうかを、常に監視し、いち早く異常を察知することが、送変電系統の安全性・信頼性を維持する上で、非常に重要である。
ところで、負荷時タップ切換器にはタップ切換動作中におけるタップ間短絡時の横流を抑制するための限流抵抗が設けられている。この限流抵抗は通常、タップ切換動作中の負荷電流あるいは循環電流、あるいは負荷電流と循環電流の和を通電するものであるが、電流による発熱で、抵抗値が変化したり、焼損したりするような温度上昇を回避しなくてはならない。そのため、単位表面積あたりの発熱量を抑える必要があり、負荷電流や循環電流の大きくなる大容量器では、抵抗器の占める割合が大きくならざるを得ず、大形化が問題となっていた。
そこで、限流抵抗の大きさを縮小化すべく、羽根車によって強制的に流体を送って限流抵抗を冷却する技術が特許文献1、2に提案されている。特許文献1を適用した従来例について、図7を用いて説明する。
図7に示すように、負荷時タップ切換器は、電動操作機構からの駆動力を伝達する駆動軸1と、蓄勢ばねを有して駆動軸1の回転エネルギを蓄勢ばねのばねエネルギに変換、蓄勢する蓄勢装置2と、駆動軸1に連結され且つ蓄勢装置2と接続され駆動軸1からの駆動力をタップ切換力(蓄勢エネルギによる切換力)に転換する切換クランク3と、タップ切換動作時に生じるタップ間短絡時の横流を制限する限流抵抗4を備えている。そして、この限流抵抗4と対向するようにして切換クランク3に羽根車5が取り付けられている。なお、符号6はカムである。
このような負荷時タップ切換器において、タップ切換動作を行う際、蓄勢装置2にて蓄勢した蓄勢ばねエネルギを駆動源として切換クランク3が回転するが、切換クランク3と共に羽根車5が回転する。回転した羽根車5は限流抵抗4に送風を与えることができ、これにより限流抵抗4の発熱とほぼ同期させて、限流抵抗4を冷却することができる。
一方、特許文献2は、電流遮断要素に真空バルブを用いて、この真空バルブを所定の切換順序で開閉を行わせるカム(例えば図7に示すカム6と同じ)と、カムに直結した駆動軸を介して所定の回転速度を付与する蓄勢装置と、タップ切換動作時に生じるタップ間短絡時の横流を制限する限流抵抗を備えた気中あるいはガス中で使用される抵抗式負荷時タップ切換器である。
このような特許文献2を適用した従来例では、カムのリブ部に回転時駆動軸の軸方向に風量を生じせしめるフィンを備え、このフィンからの風量を限流抵抗へ導く導風路を設けることにより、限流抵抗の冷却を行うようになっている。
特許第2693563号公報 特許第2635867号公報
しかしながら、上述した負荷時タップ切換器には以下のような問題があった。すなわち、負荷時タップ切換器には連続的にタップ切換動作を行える能力が求められている。この要求に応えるためには連続切換後の抵抗温度上昇が抵抗値に変化を与えることなく、また、焼損するような温度上昇とならないようにしなくてはならない。
負荷時タップ切換器にて連続的にタップ切換動作を実施した場合の抵抗温度上昇を図8に示す。限流抵抗の温度上昇は切換動作時間t[s]中にΔθ1上昇し、切換後、次のタップ切換動作までのT−t[s]の間に冷却し、温度が低下する。次に2回目のタップ切換動作を行うと再度、限流抵抗の温度が上昇する。2回目の切換前の限流抵抗の温度は、1回目の切換前の抵抗温度に比べて高温なので、2回目の抵抗温度上昇のピーク値は1回目の値より高温になる。
2回目のタップ切換動作後、3回目のタップ切換動作までの時間に冷却し、温度が降下するが、冷却による到達温度は1回目の切換後冷却されたときの温度より2回目の方が高くなる。これをn回繰り返し、n回連続的に切換えた時の温度上昇はΔθnとなり、ほぼ一定に落ち着く。以上このように、抵抗温度上昇の許容値はΔθnで決まり、1回のタップ切換による抵抗の温度上昇を低く抑える必要がある。
負荷時タップ切換器が連続的にタップ切換動作を行った場合、短時間に通電されるため、切換動作の間は、熱は抵抗器自体の温度上昇に使用され、放熱による冷却はあまり期待できない。したがって、放熱による冷却に一番効いてくるのは1回のタップ切換動作が終わった時点から、次のタップ切換動作が始まるまでの時間と考えられる。
ところが、従来の負荷時タップ切換器の場合、特許文献1、2の技術はいずれもタップ切換動作中に限流抵抗に対し送風を送り、冷却するようになっている。このため、一番冷却効果の望めるタップ切換動作間(1回のタップ切換動作が終わった時点から、次のタップ切換動作が始まるまで)では、自然冷却を行うのみとなり、せっかく限流抵抗に送風しても、優れた冷却効果を得るには至らなかった。したがって、限流抵抗の容量(大きさ)のコンパクト化を進めることが困難となっていた。
また、負荷時タップ切換器には絶縁油のように粘性の高い流体を充填することがある。この場合、高温時に比べ、低温時には絶縁油の粘性抵抗が増大して、限流抵抗を冷やすために駆動軸に連結された羽車への負荷が大きくなる。そのため、負荷時タップ切換器の低温使用を考慮すると、蓄勢装置の蓄勢ばねを強くし、大きいばねエネルギを蓄勢する必要がある。
しかしながら、蓄勢ばねを強くすれば、それに見合った強度を有する大きな構造にしなくてはならず、機器のコンパクト化を阻害する要因となる。また、高温と低温で、充填された流体の粘性抵抗が大きく異なると、タップ切換に要する動作時間も変動することになり、切換速度の不安定化を招くという不具合が生じた。
さらに、電力需要の増大に伴って送変電系統の大容量化・高電圧化が進む現在、安全性・信頼性はいっそう重視されており、負荷時タップ切換器の監視体制強化が求められている。そこで、正確な異常判定を実施可能とする負荷時タップ切換器が待たれていた。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、その目的は、限流抵抗の冷却効率を高めてコンパクト化を図ると共に、使用環境の温度に依存することなく安定した切換動作速度を持ち、さらには高い精度で異常を判定できる信頼性に優れた負荷時タップ切換器を提供することにある。
本発明は、上記の目的を達成するために、電動操作機構に連結され該電動操作機構から駆動力を伝達されて回転エネルギを得る駆動軸と、前記駆動軸の回転エネルギをばねエネルギに変換、蓄勢する蓄勢装置と、前記蓄勢装置にて蓄勢されたばねエネルギを駆動源としてタップ切換動作を行う遮断部と、前記遮断部に電気的に接続され前記遮断部のタップ切換動作時に生じるタップ間短絡時の横流を制限する限流抵抗とが設けられ、前記限流抵抗と対向して前記駆動軸には羽根車が連結され、さらに流体が充填されている負荷時タップ切換器において、前記羽根車は、前記蓄勢装置が前記駆動軸の回転エネルギをばねエネルギに変換、蓄勢する時、前記限流抵抗に対し強制的に前記流体を吹き付けるように構成されたことを特徴としたものである。
以上の発明では、蓄勢装置が駆動軸の回転エネルギをばねエネルギに変換、蓄勢する時に、羽根車が限流抵抗に対し強制的に流体を吹き付けるようにしているので、最も冷却効果の望めるタップ切換動作間(1回のタップ切換動作が終わった時点から、次のタップ切換動作が始まるまで)に、流体を吹き付けることができ、優れた冷却効果を得ることができる。このため、限流抵抗の容量(大きさ)が縮小化することができ、コンパクト化が実現する。
本発明の負荷時タップ切換器によれば、タップ切換動作時ではなく、蓄勢動作時に羽根車により限流抵抗に流体を吹き付けるようにしたことで、限流抵抗の冷却効率を高めてコンパクト化に寄与することができた。
(1)第1の実施形態
[構成]
以下、本発明に係る代表的な実施形態について、図1〜図6を参照して、具体的に説明する。まず、図1及び図2を用いて第1の実施形態の構成について説明する。
図1に示すように、第1の実施形態に係る負荷時タップ切換器は、電動操作機構からの駆動力を伝達する駆動軸1と、駆動軸1に直結された羽根車5と、駆動軸1の回転力をばねエネルギに変換し、蓄勢する蓄勢装置2と、蓄勢されたばねエネルギを駆動源に動作する遮断部7と、遮断部7に電気的に接続されタップ切換動作時に生じるタップ間短絡時の横流を制限する限流抵抗4とが設けられている。
本実施形態の特徴は次の点にある。すなわち、蓄勢装置2が駆動軸1の回転エネルギをばねエネルギに変換、蓄勢する時、羽根車5が限流抵抗4に対し強制的に送風を与えるように構成されている。
[作用効果]
このような構成を有する本実施例の負荷時タップ切換器においては、次のようにして限流抵抗4を冷却する。まず、電動操作機構に切換の信号が入ったのち、電動操作機構が回転力として駆動軸1に駆動力を伝達する。このとき、駆動軸1に直結した羽根車5を同時に回転させる。
所定のばねエネルギを蓄勢装置2に蓄勢した後、蓄勢したばねエネルギを駆動源として遮断部7が早切動作によりタップ切換動作を行う。タップ切換動作中にはタップ間短絡時の横流あるいは負荷電流を通電するため限流抵抗4が発熱し、切換完了後には限流抵抗4への通電がなくなるため、発熱が収まる。
次に連続切換の指令が電動操作機構に入った場合、再度、駆動軸1が蓄勢のために回転する。このとき、羽根車5も駆動軸1と共に回転する。所定のばねエネルギを蓄勢装置2に蓄勢したのち、タップ切換が行われる。これを、n回連続で切換えた場合、n回繰り返す。
つまり、駆動軸1の回転力をばねエネルギに変換している蓄勢中に羽根車5により限流抵抗4に送風され、所定のばねエネルギを蓄勢後、タップ切換動作を行い、その切換動作により限流抵抗4が加熱するという一連の動作の繰り返しになる。
連続的にタップ切換を行ったときの限流抵抗4の温度上昇と時間との関係を図2で説明する。限流抵抗4は、まず、蓄勢している間は何も発熱せず、蓄勢終わったのちに、切換動作時間t[s]の間に一気に初回タップ切換時の抵抗温度上昇Δθ1まで上昇する。そして、タップ切換動作が終わると、次のタップ切換動作までの間T―t[s](蓄勢している間)で冷却される。
本実施形態では、このT―t[s](蓄勢している間)に、駆動軸1に直結した羽根車5で送風することで、限流抵抗4の温度をタップ切換前に近い温度まで効率よく冷却することができる。これにより、初回切換時の抵抗温度上昇Δθ1とn回連続切換後の温度上昇Δθnの差を小さくすることが可能となる。
以上のように、第1の実施形態によれば、限流抵抗4の温度上昇許容値をΔθnとすると、1回の切換における温度上昇の許容値を高くとることができ、限流抵抗4の体積(容量)が小さいものを選定することが可能となる。これにより、コンパクトな負荷時タップ切換器を実現することができる。
(2)第2の実施形態
[構成]
続いて、図3を用いて、本発明に係る第2の実施形態を説明する。図3に示すように、第2の実施形態の負荷時タップ切換器では、その内部に絶縁油20が充填されており、前記第1の実施形態の構成に加えて、電動操作機構15に連結された伝動軸12にはトルク検出部13が設置されると共に、絶縁油20を加熱するためのヒーター11が設けられている。
トルク検出部13は、遮断部7のタップ切換動作時に駆動軸1に対して作用するトルク値を検出する部分である。さらに、トルク検出部13には判定部14が接続されている。判定部14は、あらかじめ測定しておいた低温による絶縁油20の粘性抵抗増大時における遮断部7でのタップ切換動作可能なトルク値を上限トルクとして設定しておき、トルク検出部13の検出したトルク値をこの上限トルクと比較して遮断部7が正常なタップ切換動作が可能かどうかを判定するようになっている。なお、ヒーター11は判定部14からの指令を受けて絶縁油20を加熱するように構成されている。
[作用効果]
このような構成を有する第2の実施形態の負荷時タップ切換器では、以下に述べるような作用効果を有する。すなわち、電動操作機構15にタップ切換の信号が入ったのち、電動操作機構15は回転力として駆動軸1に駆動力を伝達する。このとき、駆動軸1は羽根車5に直結しているため、絶縁油20の粘性抵抗を強く受ける。
駆動軸1にかかる絶縁油20の粘性抵抗は、伝動軸12のねじりトルクとして現れ、絶縁油20の温度が低下して絶縁油20の粘性抵抗が大きくなると、伝動軸12のねじりトルクも増大する。この伝動軸12のねじりトルクをトルク検出部13で検出する。
一方、絶縁油20の粘性抵抗が増すと、遮断部7でのタップ切換動作における負荷も増えることから、タップ切換動作時間が長くなることは言うまでもない。そこで、あらかじめ伝動軸12のトルクとタップ切換動作時間との関係を測定しておき、絶縁油20の粘性抵抗増大時における遮断部7でのタップ切換動作可能なトルク値を、上限トルクとして判定部14に設定しておく。
そして、トルク検出部13にて検出した伝動軸12のねじりトルクでの絶縁油粘性抵抗において、遮断部7でのタップ切換に要する動作時間が正常での切換時間以内であるかどうかを、判定部14にて判定する。判定部14が、動作時間が正常な範囲内に収まるトルク値であると判断すれば、そのまま切換動作を続行する。
これに対して、動作時間が正常な範囲を超えて安定したタップ切換動作が困難となるおそれがあるトルク値であると判断した場合には、ヒーター11に絶縁油20の加熱指令を出す。判定部14から加熱指令を受けたヒーター11は絶縁油20を加熱する。加熱されて高温となった絶縁油20は粘性抵抗が小さくなり、伝動軸12のねじりトルクも減少する。
これにより、遮断部7でのタップ切換に要する動作時間が正常な範囲に戻り、安定したタップ切換動作を実施することができる。以上のように、第2の実施形態によれば、絶縁油20の温度に依存することなく、安定したタップ切換速度をもったコンパクトな負荷時タップ切換器を提供することが可能である。
(3)第3の実施形態
[構成]
図4は、前記第2の実施形態に改良を加えた第3の実施形態を示している。第3の実施形態では、ヒーター11を用いて絶縁油20を直接的に加熱するのではなく、負荷時タップ切換器に絶縁油20の充填部分に廃油管17を通し、この廃油管17にヒーター付きポンプ16を接続した点に構成上の特徴がある。
[作用効果]
このような構成を持つ第3の実施形態では、ヒーター付きポンプ16により過熱した絶縁油20を、廃油管17を通して循環させることにより、絶縁油20の温度を高めることができ、前記第2の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
さらに、これに加えて第3の実施形態では、ヒーターを負荷時タップ切換器内部に設置せず、外部に独立して設けているので、ヒーターと負荷時タップ切換器との絶縁を考慮しないで済み、負荷時タップ切換器自体をいっそうコンパクト化することができる。
(4)第4の実施形態
[構成]
続いて、図5を参照して、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態では、図5に示すように、前記第2の実施形態におけるトルク検出部13に代えて、電動操作機構15内に電動機の動作電流検出部18が設置された点に特徴がある。この動作電流検出部18は電動操作機構15から駆動軸1に駆動力を伝達する際の電動操作機構15の電動機の電流を検出する部分である。
なお、判定部14の構成は、あらかじめ測定しておいた低温による絶縁油20の粘性抵抗増大時における遮断部7でのタップ切換動作可能な電動機の電流値を最大電流値として設定しておき、動作電流検出部18の検出した電流値を最大電流値と比較して正常なタップ切換動作が可能であるかどうかを判定するようになっている。
[作用効果]
以上のような第4の実施形態では、タップ切換に要する動作時間が正常な切換時間以内であるかどうかの判定基準を、前記第2の実施形態における伝動軸12のねじりトルクから、電動操作機構15の動作電流に変えたものである。すなわち、駆動軸1にかかる絶縁油20の粘性抵抗は、電動機動作の負荷となるため、低温において絶縁油20の粘性抵抗が大きくなると、電動操作機構15の電動機の動作電流も増大する。そこで、この動作電流を動作電流検出部18で検出する。
一方、前述したように絶縁油20の粘性抵抗が増すと、遮断部7でのタップ切換動作における負荷も増えることから、タップ切換動作時間が長くなることは言うまでもない。そこで、あらかじめ電動操作機構15の電動機の動作電流とタップ切換動作時間との関係を測定しておき、絶縁油20の粘性抵抗増大時における遮断部7でのタップ切換動作可能な動作電流値を、最大電流値として判定部14に設定しておく。
そして、動作電流検出部18にて検出した動作電流での絶縁油粘性抵抗において、遮断部7でのタップ切換に要する動作時間が正常での切換時間以内であるかどうかを、判定部14にて判定する。判定部14が、動作時間が正常な範囲内に収まる動作電流値であると判断すれば、そのまま切換動作を続行する。
これに対して、動作時間が正常な範囲を超えて安定したタップ切換動作が困難となるおそれがある動作電流値であると判断した場合には、ヒーター11に絶縁油20の加熱指令を出す。判定部14から加熱指令を受けたヒーター11は絶縁油20を加熱する。加熱されて高温となった絶縁油20は粘性抵抗が小さくなり、電動操作機構15の電動機の動作電流も減少する。
これにより、遮断部7でのタップ切換に要する動作時間が正常な範囲に戻り、安定したタップ切換動作を実施することができる。以上のような第4の実施形態によれば、絶縁油20の温度に依存することなく、安定したタップ切換速度を発揮することができる。
(5)第5の実施形態
[構成]
図6に示す第5の実施形態は、前記第4の実施形態に絶縁油20の温度を計る温度計19を加えた点に特徴がある。判定部14Aは、あらかじめ測定しておいた低温による絶縁油20の粘性抵抗増大における遮断部7でのタップ切換動作可能な電動機の電流値を最大電流値として設定してある。
判定部14Aは、設定した最大電流値と動作電流検出部18の検出した電流値とを比較し、設定した最大電流値よりも動作電流検出部18の検出した電流値の方が大きい場合に、温度計19から取り込んだ検出温度を、前記電動機の最大電流値測定時の低温温度近傍と比較して、比較結果に基づいて負荷時タップ切換器の異常の有無を判断する異常判断部を兼ねている。すなわち、温度計19からの検出温度の方が最大電流値測定時の低温温度よりも明らかに高い場合、負荷時タップ切換器に異常があると判断し、警告を発するようになっている。
[作用効果]
上記の第5の実施形態では、温度計19にて測定した絶縁油20の温度から、上記の電動機動作電流の増大が絶縁油20の低温における粘性抵抗増大であるのか、それとも絶縁油20の温度が下がっていないにもかかわらず、電動機の動作電流が大きいのであれば、絶縁油20の粘性抵抗以外の負荷が増大していることになるので負荷時タップ切換器に異常であるのかということを、判定部14Aにて、判定することができる。
そして、正常なタップ切換動作が可能であれば、遮断部7にてそのまま切換動作を続行し、絶縁油20の低温化による粘性増大を原因として正常なタップ切換動作が不可能となっていると判断した場合には、ヒーター11により絶縁油20を加熱して、その粘性抵抗を下げてから切換動作を行うことができる。
また、絶縁油20の温度が下がっていないにもかかわらず、電動機の動作電流が大きいのであれば、絶縁油20の粘性抵抗以外の負荷が増大していることになり、負荷時タップ切換器に異常が発生したと判断して、切換動作を中止し、警告を発することができる。このような第5の実施形態によれば、前記第4の実施形態の持つ作用効果に加えて、正確な異常判定を実施可能であり、負荷時タップ切換器の監視体制を強化して優れた安全性・信頼性を確保することができる。
(6)他の実施形態
なお、本発明に係る負荷時タップ切換器は、上記実施形態に限定されるものではなく、各実施形態は適宜組み合わせ可能であり、構成部材の形状や配置数や配置箇所についても特に限定することなく、適宜変更可能である。
本発明に係る第1の実施形態の構造断面図。 第1の実施形態における抵抗温度上昇と切換動作時間の関係を示したグラフ。 本発明に係る第2の実施形態の構造断面図。 本発明の第3の実施形態の構造断面図。 本発明の第4の実施形態の構造断面図。 本発明の第5の実施形態の構造断面図。 従来の負荷時タップ切換器の構造断面図 従来の負荷時タップ切換器における抵抗温度上昇と切換動作時間の関係を示したグラフ。
符号の説明
1…駆動軸
2…蓄勢装置
3…切換クランク
4…限流抵抗
5…羽根車
6…カム
7…遮断部
11…ヒーター
12…伝動軸
13…トルク検出部
14、14A…判定部
15…電動操作機構
16…ヒーター付きポンプ
17…廃油管
18…電動機の動作電流検出部
19…温度計
20…絶縁油
Δθ1…初回切換時の抵抗温度上昇
Δθn…n回連続切換後の温度上昇
t…切換動作時間
T…1回の切換から次の切換までの時間(切換間隔)

Claims (5)

  1. 電動操作機構に連結され該電動操作機構から駆動力を伝達されて回転エネルギを得る駆動軸と、前記駆動軸の回転エネルギをばねエネルギに変換、蓄勢する蓄勢装置と、前記蓄勢装置にて蓄勢されたばねエネルギを駆動源としてタップ切換動作を行う遮断部と、前記遮断部に電気的に接続され前記遮断部のタップ切換動作時に生じるタップ間短絡時の横流を制限する限流抵抗とが設けられ、前記限流抵抗と対向して前記駆動軸には羽根車が連結され、さらに流体が充填されている負荷時タップ切換器において、
    前記羽根車は、前記蓄勢装置が前記駆動軸の回転エネルギをばねエネルギに変換、蓄勢する時、前記限流抵抗に対し強制的に前記流体を吹き付けるように構成されたことを特徴とする負荷時タップ切換器。
  2. 前記駆動軸には、前記遮断部のタップ切換動作時に前記駆動軸に対して作用するトルク値を検出するトルク検出部が連結され、
    あらかじめ測定しておいた低温による前記流体の粘性抵抗増大時における前記遮断部でのタップ切換動作可能なトルク値を上限トルクとし、前記トルク検出部の検出したトルク値を前記上限トルクと比較して正常なタップ切換動作が可能かどうかを判定する判定部が設けられ、
    前記判定部からの指令を受けて前記流体を加熱するヒーターが設置されたことを特徴とする請求項1に記載の負荷時タップ切換器。
  3. 前記電動操作機構には、該電動操作機構から前記駆動軸に駆動力を伝達する際の電動操作機構の電動機の電流を検出する電流検出部が接続され、
    あらかじめ測定しておいた低温による前記流体の粘性抵抗増大時における前記遮断部でのタップ切換動作可能な電動機の電流値を最大電流値とし、前記電流検出部の検出した電流値を前記最大電流値と比較して正常なタップ切換動作が可能であるかどうかを判定する判定部が設けられ、
    前記判定部からの指令を受けて前記流体を加熱するヒーターが設置されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の負荷時タップ切換器。
  4. 前記ヒーターは、前記負荷時タップ切換器の外部に設置されたことを特徴とする請求項2又は3に記載の負荷時タップ切換器。
  5. 前記流体の温度を検出する流体温度検出器が配置され、
    前記流体温度検出器の検出結果と前記判定部の判定結果を比較して、前記流体の温度低下が起きていないにもかかわらず、前記判定部が正常なタップ切換動作が不可能であると判定した場合、異常があると判断する異常判断部が設けられたことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の負荷時タップ切換器。
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