JP4659203B2 - 計測用内視鏡装置及び目盛表示方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像された被写体について目盛を表示する計測用内視鏡装置および目盛表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、医療分野、工業分野等において、内視鏡が広く用いられるようになった。通常の内視鏡による観察像では、一般に対象物は平面的なものになり、凹凸等は認識しがたい。そのため、最近では、内視鏡の先端に左右2系統の撮像手段を配設し、この2系統の撮像手段により撮像された左右画像から、ステレオ法により対象の立体画像を推定し、この立体形状を、プロファイルやワイヤーフレームにより表示する技術が知られている。
【0003】
例えば、特開平6−339454号公報はステレオ内視鏡を用いて三角測量の原理により、対象までの距離、複数の対象点間の距離を算出する技術が開示されている。
【0004】
特に、特開平6−339454号公報中の図12にその例が示されているように、算出した3次元座標値に基づいて、対象物の長さ、大きさ等を客観的に認識できるスケールマーカを、対象物の形状に合わせて表示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、そこに開示された方法によれば、指定された対象点の3次元座標を求めた後、その点とX座標が同じ点を、水平方向に一定間隔毎に求め、同様に、Y座標が同じ点を、垂直方向に一定間隔毎に求める。その求めた点群が、一定間隔の目盛となり、目盛がふられた曲線として画像に重畳して表示される。
【0006】
従って、その重畳表示のために、選択した画素と同じX座標、Y座標を持つ画素を画像中から探索する必要があり、目盛を表示するまでに長い時間がかかっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、撮像された被写体に対して、目盛を速やかに表示する計測用内視鏡装置および目盛表示方法を提供することを目的とする。
【0008】
本発明の計測用内視鏡装置は、内視鏡の挿入部の先端部に設けられた対物レンズによって結像される、複数の撮像手段により得られた被写体の複数の画像データの一の画像データ上において指定された点に対応する、他の画像データ上の対応点を検出する対応点検出手段と、前記指定された点と前記対応点検出手段で検出された対応点の情報に基づき、前記指定された点の3次元位置座標を算出する3次元座標算出手段と、前記指定された点について算出された前記3次元位置座標を通過し、かつ前記対物レンズの光軸に直交する仮想平面を決定する仮想平面決定手段と、前記仮想平面の3次元位置座標に基づき、前記撮像手段で得られた被写体画像上に目盛を表示する表示手段とを有する。
【0009】
また、本発明の目盛表示方法によれば、内視鏡の挿入部の先端部に設けられた対物レンズによって結像される、複数の撮像手段により得られた被写体の複数の画像データの一の画像データ上において指定された点に対応する、他の画像データ上の対応点を検出し、前記指定された点と検出された対応点の情報に基づき、前記指定された点の3次元位置座標を算出し、前記指定された点について算出された前記3次元位置座標を通過し、かつ前記対物レンズの光軸に直交する仮想平面を決定し、前記仮想平面の3次元位置座標に基づき、前記撮像手段で得られた被写体画像上に目盛を表示する。
【0010】
このような構成により、被写体についての目盛を速やかに表示することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下においては、適用する計測用内視鏡として、先端に2系統の対物レンズを備えたステレオ内視鏡を用いたもので説明する。
【0012】
なお、本発明の一連の実施の形態においては、例えば画素RをR(x,y)とし、xおよびyは画像上のX軸およびY軸上の画素の位置を表すものとする。また、例えばP点の3次元の位置座標は、P´(x´,y´,z´)とし、x´、y´、z´は、3次元空間におけるX´軸、Y´軸およびZ´軸上の座標位置を表すものとする。そして、画像の階調数は、特に断らない限り、256として説明する。
【0013】
さらに、画像に歪曲収差歪みが存在する場合は、各処理は歪曲収差補正後の画像に対して行うことを基本とする。歪曲収差補正は例えば、特開平6−339454号公報に示されるようにして行われる。すなわち、各画素における補正値を予め決定しておき、実際の撮像画像に対して補正を行うことによって歪曲収差補正処理を実現することができる。具体的には、米国特許第4895431号明細書に具体的な処理手法が開示されている。なお、画像に歪曲収差歪みが存在しない場合はその限りではない。また、画像に歪曲収差歪みが存在する場合は、各処理は歪曲収差補正後の画像に対して行うことを基本とするが、その補正がされない場合は、歪曲収差の影響が少ない、画像中心部分の画素を選択するのが望ましい。
【0014】
(第1の実施の形態)
図1ないし図13により、第1の実施の形態を説明する。
【0015】
図1は、第一の実施の形態に関わる計測用内視鏡装置のブロック図である。図2は、内視鏡の挿入部の先端部分の構造を説明する図である。図3は、計測用内視鏡装置の機能構成を示すブロック図である。図4は、ホストコンピュータの構成を説明する図である。図5は、外部記憶装置の構成を示すブロック図である。図6は、内視鏡先端部における3次元座標系を説明するための図である。図7は、1画素の3次元位置情報に基づき鉛直平面を決定し、目盛を描画する流れを示すフローチャートである。図8は、目盛作成原理を説明するための図である。図9は、左画像における目盛描画を説明するための図である。図10は、平面の評価の説明をするための図である。図11は、画素を選択する流れを示すフローチャートである。図12は、領域分割の説明図である。図13は、目盛間隔を調整する流れを示すフローチャートである。
【0016】
まず、図3に示すように、本実施の形態において採用する計測用内視鏡装置は、ステレオ式ビデオイメージエンドスコープ(以下、単に「内視鏡」と称する)101と、この内視鏡101によって撮像される右画像及び左画像の各画像信号を信号処理する右画像用ビデオプロセッサ110Rと左画像用ビデオプロセッサ110Lを有する。さらに、この各ビデオプロセッサ110Rと110Lからそれぞれ出力される、例えばRGB信号による各映像信号を記憶する右画像用フレームメモリ112R及び左画像用フレームメモリ112Lと、この各フレームメモリ112Rと112Lからそれぞれ出力される、例えばRGB信号による映像信号を入力して、右画像および左画像を表示する右画像用モニタ130R及び左画像用モニタ130Lとを有する。また、各フレームメモリ112Rおよび112Lに記憶された画像を用いて、立体計測演算を行うホストコンピュータ120と、このホストコンピュータ120に接続された外部記憶140と、ホストコンピュータ120に接続されてモニタ130Rおよび130Lに表示されるカーソルの操作や計測対象点の指定及び計測対象領域の設定等を行うマウス145とを備えている。
【0017】
両ビデオプロセッサ110R,110Lは、互いに同期した信号処理を行うように設定されている。又、本実施の形態では、各フレームメモリ112Rと112Lは、それぞれR,G,B用の各メモリを複数組備えており、1組には画像が記憶され、他の組にはカーソルが書き込まれる。各組に書き込まれた信号を足し合わせることにより、モニタ130Rと130Lのそれぞれの画面上に画像とカーソルとが表示される。
【0018】
次に、図4に示すように、ホストコンピュータ120は、CPU121、右フレームメモリインターフェース122R、左フレームメモリインターフェース122L、メインメモリ123、外部記憶インターフェース124、マウスインターフェース125、キーボード126及びCRT127を備え、これらは、バスによって互いに接続されている。
【0019】
又、右フレームメモリインターフェース122Rおよび左フレームメモリインターフェース122Lは、それぞれ右画像用フレームメモリ112R及び左画像用フレームメモリ112Lに接続され、これらとの間で画像データの送受を行う。さらに、各インターフェース122Rおよび122Lを介して、対応するフレームメモリ112Rおよび112Lに対してカーソル制御が行われるようになっている。又、外部記憶インターフェース124は、外部記憶140に接続され、画像データ及び計測対象点位置情報の送受を行うように設定されている。又、マウスインターフェース125は、マウス145に接続される。
【0020】
図5に示すように、外部記憶140は、計測対象点の位置情報を記憶してホストコンピュータ120と各種計測データの送受を行う計測データ情報用ファイル181と、ホストコンピュータ120と画像データの送受を行うステレオ画像マネージャー182を有する。さらに、このステレオ画像マネージャー182に連結され、左画像データを記憶する左用画像ファイル183Lと、同様にステレオ画像マネージャー182に連結され、右画像データを記憶する右用画像ファイル183Rとを備えている。
【0021】
本実施の形態では、内視鏡101で得たステレオ画像は左右2枚1組で取り扱われる。すなわち、同期の取られた2つの画像フレームデータが、一つの組のデータとして記憶装置にストアされている。ホストコンピュータ120から2枚1組で送られて来たステレオ画像は、ステレオ画像マネージャー182によって、左用と右用の各画像ファイル183Lと183Rに振り分けられて、記録される。又、ステレオ画像マネージャー182によって、各画像ファイル183L,183Rに記録された画像は、2枚1組で呼び出される。
【0022】
又、図2に示すように、内視鏡101は、細長の挿入部102を備え、この挿入部102の先端部に、複数の、例えば2つの観察窓と照明窓とが設けられている。各観察窓の内側には、互いに視差を有する位置に、右眼用対物レンズ系103Rと左眼用対物レンズ系103Lが設けられている。各対物レンズ系103Rと103Lの結像位置には、それぞれ、CCD等の固体撮像素子を用いた左と右用の撮像手段104Lと104Rが配設されている。
【0023】
又、照明窓の内側には、配光レンズ105が設けられ、この配光レンズ105の後端には、ファイババンドルよりなるライトガイド106が連設されている。このライトガイド106は、挿入部102内に挿通され、入射端部には図示しない光源装置が接続される。
【0024】
この光源装置から出力される照明光が、ライトガイド106及び配光レンズ105を介して被写体に照射され、この被写体からの反射光が、対物レンズ系103Rと103Lによって、それぞれ右画像および左画像として、撮像手段104Rと104Lに結像される。
【0025】
次に、計測用内視鏡装置の機能ブロック構成を図1を用いて説明する。
電荷結合装置(CCD:Charge Coupled Device)を用いた撮像手段104Rと104Lによって撮像された被写体像の各画像信号は、それぞれ、ビデオプロセッサ110Rと110Lに入力され、映像信号処理が施される。ビデオプロセッサ110Rと110Lから出力される各画像信号は、それぞれA/D変換器111Rと111Lによりデジタル信号に変換された後、画像メモリすなわち、各フレームメモリ112Rと112Lのうちの画像用のメモリに記憶される。
【0026】
そして、右画像用フレームメモリ112Rと左画像用112Lから読み出された画像信号は、それぞれ、画像処理手段200で所定の画像処理がなされた後、表示制御手段201を経て、D/A変換器158Rと158Lに出力される。D/A変換器158Rと158Lでアナログ信号に変換された後、右画像用モニタ130Rと左画像用130Lにそれぞれ入力される。そして、この両モニタ130Rと130Lに、それぞれ、右画像と左画像が表示される。
【0027】
一方、カーソルの表示は、カーソル表示手段151によってまず処理され、表示制御手段201により表示制御される。カーソルは、両モニタ130R、130Lのいずれか一方の画面に重畳して表示される。
【0028】
カーソルにより計測点が指定されると、画像処理手段200はその指定された点データに基づき、3次元位置の導出、目盛の作成および表示などの処理を行い、表示制御手段201を通して、処理結果がモニタに表示される。
【0029】
又、表示制御手段201は、カーソル表示の管理および制御のほか、マルチウィンドウ表示に必要な処理も行う。画像処理手段200及び表示制御手段201における処理及び制御機能は、ホストコンピュータ120を動作させることにより達成される。この場合、通常、表示制御手段201の機能はオペレーティングシステムが有している。
【0030】
尚、図3および図4に示す右画像用と左画像用のフレームメモリ112Rおよび112Lは、本実施の形態ではホストコンピュータ120の外部に設けているが、ホストコンピュータ120にPCIボードタイプのフレームメモリを利用して内蔵するようにしてもよい。又、図3においてステレオ画像の表示は、右画像用130Rと左画像用モニタ130Lに対して行っているが、パソコンのCRT127上で両者を表示するようにしても良い。
【0031】
次に、このように構成された計測用内視鏡装置において、対象の大きさを把握するための目盛の描画過程を図7のフローチャートにより説明する。
【0032】
なお、以下に説明する方法を、ここでは、鉛直平面生成法と呼ぶ。
【0033】
以下の説明では左画像の所定画素に対して、右画像の対応点を求めるものとして説明を行うが、逆に右画像の所定画素に対して、左画像における対応点を求めてもよい。
【0034】
対象物体の対象座標系は、図6に示すように、内視鏡挿入部102先端における2つの対物レンズ103Rと103Lの中心を通る直線方向をX´軸とする。左側の対物レンズの中心を原点OLとし、左側対物レンズの光軸をZ´軸とし、さらにY´軸は、X´軸とZ´軸のそれぞれに直角である。対象座標系は、このようなX´Y´Z´座標系により表されるものとする。図8は、3次元座標系において、内視鏡の撮像系を、X´−Z´座標系とY´−Z´座標系に基づき表したものである。
【0035】
まず、オペレータにより、左画像用モニタ上に表示される画像中の点Pが指定される。点Pは、2次元平面上のある画素に対応する。以下、その点Pを、画素Pとし、左画像でのPの座標をP(x,y)とする。
【0036】
図7のステップ11(以下、S11と略す。)において、指定された画素Pの右側画像上での対応点を検出する。さらに、左側画像における画素Pと、右画像における画素Pの対応点とから、画素Pについての3次元位置座標を演算により求める。Pの3次元位置座標をP´(x´,y´,z´)とする。対応点の検出はエピポーララインを用いた公知のテンプレートマッチングにより行えばよい。また、3次元位置座標は、三角測量の原理により求める。その具体的な求め方は、例えば、特開平6−339454号公報に開示されている。
【0037】
なお、左画像での画素Pの座標はこのように予め指定してもよいが、画像からP座標を自動決定するようにしてもよい。この自動決定の方法については後述する。
【0038】
次に、S12において上記の点P´を通過する仮想の鉛直平面αを決定する。鉛直平面αは、X´−Z´平面に対して垂直、すなわちX´−Y´平面に平行な平面である。その平面の方程式は次式となる。
【0039】
(Z´−z´)=0
そして、S13において、水平方向の目盛の描画座標を決定する。目盛は、画像平面γ上に描画される。画像中心から水平方向にA[mm]の目盛を作成する場合、画像平面γ上におけるX座標は、撮像系をY´軸側から見た図8(a)から比例関係により以下のようになる。ここでは、距離の単位はミリメートル[mm]とする。
【0040】
Aは画像上の目盛の基準としたい単位長(例えば、5[mm])である。z´は、OLから鉛直平面αまでの距離である。fは、レンズの焦点距離で、図中でOLから画像平面γまでの距離である。次式においてMx1は、鉛直平面α上の距離Aに対応する、画像平面γ上での距離[mm]である。
【0041】
A/z´=Mx1/f
Mx1=(A×f)/z´
単位を[mm]から[画素数]に変換して、
MMx1=Mx1/Cx
となる。
【0042】
ここで、Cxは、CCDの1画素あたりの横サイズ[mm]である。
【0043】
したがって、目盛の描画位置は(MMx1 ,Yc)(Yc:あらかじめ与えたY座標)となる。
【0044】
同様に、2×A[mm](例えばAを5[mm]とすれば、10[mm]のところ)に目盛を作成するには、描画位置を(MMx2 ,Yc)とすれば次のようにして求められる。
【0045】
2A/z´=Mx2/f
Mx2=(2A×f)/z´
単位を[mm]から[画素数]に変換して、
MMx2=Mx2/Cx
となる。
【0046】
よって、n×A[mm](nは正整数)に描画するX座標は((n×A×f)/(z´×Cx))となる。
【0047】
次に、S14において、垂直方向の目盛の描画座標を決定する。この目盛も、画像平面γ上に描画される。画像中心から垂直方向にB[mm]の目盛を作成する場合、画像平面γにおけるY座標は、撮像系をX´軸側から見た図8(b)から比例関係により以下のようになる。ここでも、距離の単位はミリメートル[mm]とする。
【0048】
B/z´=My1/f
My1=(B×f)/z´
単位を[mm]から[画素数]に変換して、
MMy1=My1/Cy
となる。
【0049】
ここで、Cyは、CCDの1画素当たりの縦サイズ[mm]である。
【0050】
したがって、目盛の描画位置は(Xc,MMy1)(Xc:あらかじめ与えたX座標)となる。
【0051】
同様に2×B[mm](例えばBを5[mm]とすれば、10[mm]のところ)に目盛を作成するには、描画座標を(Xc,MMy2)とすれば、次のようになる。
【0052】
2B/z´=My2/f
My2=(2B×f)/z´
単位を[mm]から[画素数]に変換して、
MMy2=My2/Cy
よって、n×B[mm](nは正整数)に描画するY座標は((n×B×f)/(z´×Cy))となる。
【0053】
S15において、S13およびS14において求めた座標を使って、図9のように、1目盛の大きさ(例えば、5[mm])を示す目盛間隔がわかるように目盛を描画する。目盛間隔の描画は画像内、または図10のようなウィンドウ内に行っても良い。ここでは水平、垂直とも5[mm]と表示されている。
【0054】
そして、S16において、鉛直平面の仮定に用いた画素の座標P(x,y)の位置に、図9に示すような図形Spを描画する。この図形Spは、3次元計測用の目盛を作成するための基準となるものである。従って、図形SPの点は、目盛の基準点ではない。なお、右画像上にPの対応点の位置に図形を描画しても良い。これにより、平面仮定に使用した画素について確認できるため、目盛の妥当性を簡単に確認することが可能となる。つまり、点P周辺が正面視されている場合、点Pおよび周辺が明部である場合、点Pの対応が正しく検出されている場合などの方が、目盛が正しいと判断することができる。
【0055】
次に、S17において、入力装置による画素Pの移動があるかどうかが判断される。移動があった場合はS18が実行される。そうでない場合は、処理は終了する。画素Pの移動ができるようになっているのは、予め指定された点、または後述する自動決定された点により平面が決定できない場合、または決定した平面が適切でない場合などに対応するためである。なお、この画素Pの移動は、左画像上で、マウスにより図形Spを選択して、いわゆるドラッグすることによって行われる。
【0056】
点Pの移動があったときは、S18において、移動後の点Pを使って、鉛直平面αが再計算される。さらに鉛直平面の評価が行われ、その結果を画面に出力して、S13に戻る。S13に戻ると、再度、水平方向および垂直方向の目盛描画座標を算出し(S13、S14)、目盛が描画され(S15)、上述した移動後の画素P、すなわち鉛直平面の仮定に用いた画素の位置に図形Spが描画される(S16)。
【0057】
この鉛直平面の評価は、例えば以下のように行う。画素Pの周辺、すなわち画素Pのあらかじめ決められた範囲内で、エッジ強度が大きい順にN個の画素Mi(i=0,1,…,N)を選択する。上述したテンプレートマッチング等のパターンマッチング法により、右画像におけるMiの対応点を決定し、上述したような三角測量の原理を用いた方法により3次元位置M´i(i=0,1,…,N)を求める。
【0058】
そして、鉛直平面αとM´iとの距離を算出し、これらの距離データに基づいて最大距離、最小距離及び平均距離を、鉛直平面の評価として図10のように表示する。これらの距離が小さい方が対象を良く近似しており、目盛作成に適切な平面であると評価することができる。
【0059】
また、目盛を表示した後、画素Pの移動があったときは、図10に示すように、移動後の現在の距離(最大距離、最小距離、平均距離)と、移動前の距離と現在の距離との差分値を括弧内に示している。従って、オペレータは、これらの差分値をみることによって、どちらの平面の方がよいかを評価できるので、目盛作成に、より適切な平面を選択することができる。
【0060】
なお、以上の例では、画素Pの移動があったときに、常に移動後の各種距離を再計算されることになる。しかし、再計算するか否かを画面上のいわゆるチェックボックスなどで指定できるようにして、オペレータの要求に応じて再計算するようにしてもよい。
【0061】
以上の方法によれば、画素の3次元位置に仮定した鉛直平面上に対象物が存在すると仮定して目盛を作成しているので、速やかな目盛の表示をすることができる。
【0062】
次に、鉛直平面αを仮定するP点を自動決定する方法について、図11に従って述べる。以下では画像からN画素を選択する、より一般的な例を示している。以下、この方法を、P点自動決定法という。
【0063】
まず、鉛直平面αを仮定するためのP点を自動決定する旨の指定がされている場合、図11の処理が実行され、その後図7のS11の処理に移る。自動決定する旨が指定されていなければ、上述した図7の処理が実行される。
【0064】
P点を自動決定する旨の指定がされている場合、まず、ステップ21(S21)において、図12のように左画像(あるいは右画像)を任意の等しいサイズの小領域で分割する。ここでは、左画像を分割して、Ssi(i=0,1,…,8)の3×3個の小領域に分割されたとする。
【0065】
各小領域の平均画素値を求める(S22)。画像は256階調であるので、各画素値データに基づいて各小領域ごとに平均値Avi(0,1,…,8)を求める。
【0066】
S23において、小領域群のうちからN個の小領域を選択し、そのセットSk(k=0,1,2,・・)の評価値を算出する。ここでは、選択されたN個の小領域の組み合わせを、一つのセットとする。また、領域の選択としては、隣り合う小領域を選択するものでも、または隣り合わない小領域を選択するものでもよい。選択する小領域の数Nは、通常は、3つ以上であればよい。
【0067】
また、その評価値を求めるための評価式はさまざまなものが考えられるが、ここでは、平均画素値が予め定められた閾値C0より小さい範囲内でその平均画素値が大きく、かつ平均画素値間の差が小さい組(セット)がよい評価を得るように次式を使用する。次式の場合、Eskが大きいほど評価が高いとする。C0とC1は定数であり、例えばC0は200、C1は255とする。N=1の場合は、Eskの第2項はなく、α=1.0、β=0.0とする。つまり、平均画素値のみの評価となる。
【0068】
【式1】
Dijは、選択された小領域の平均画素値の差分の絶対値(|Avi−Avj|=Dij)である。
【0069】
C0、C1は、予め定めた定数である。
【0070】
α、βは、実数であるが、α+β=1.0を満足する数である。
【0071】
次に、Eskを小領域の全組み合わせについて調べ、Eskが最大になる小領域セットSkを選択する(S24)。
【0072】
そして、S25において、Skのそれぞれの小領域から画素およびその周辺の特徴状況に応じて画素を選択する。具体的には、Skのそれぞれの小領域からエッジ強度が最大、かつ画素の近傍(例えば5×5)で求めた平均値が閾値より小さい(ハレーション部分を選択しないため)という基準で画素を選択し、それぞれPi(i=0,1,…,n)とする。このPiの中から、例えば、エッジ強度の一番大きなものを選択して、鉛直平面α決定のためのP点とする。
【0073】
このようにして、鉛直平面αを決定するためのP点が自動的に決定され、続いて、上述した図7のフローチャートのS11以降が実行されて、鉛直平面が決定され、目盛が表示される。
【0074】
次に、目盛の作成方法について述べる。図7のS13、S14のように対象までの距離に関わらず同じ目盛間隔[mm]で描画した場合、内視鏡先端から対象までの距離に比例して目盛間隔[画素]が小さくなり、対象の大きさを把握することが困難になるという問題がある。そこで、対象までの距離に関係なく目盛間隔を一定画素サイズ以上にし、目盛を作成する方法を図13にしたがって説明する。以下では、目盛の描画間隔を最低η画素以上にする場合を考える。なお、この方法を、以下適正目盛間隔作成法という。
【0075】
まず、左画像(あるいは右画像)上のη個の画素(目盛描画間隔のための最低画素数)に対応した水平目盛が示す実際の距離(長さ)を演算により求める(S31)。画像中心から水平方向にη画素位置に目盛を作成する場合、対象物体上でのX´座標におけるA[mm]は撮像系をY´軸から見た図8(a)から比例関係により以下のようになる。
【0076】
A/z´=(η×Cx)/f
A=(η×Cx×z´)/f
ここで、fは、レンズの焦点距離である。Cxは、CCDの1画素あたりの幅長すなわち横サイズ[mm]である。
【0077】
ステップ31で求めた水平目盛が示す実際の距離を整数値に変換する(S32)。1目盛が表す長さは整数のほうがわかりやすいため、A[mm]より大きくて、最も近い整数をA´[mm]とし、以後の処理を行う。たとえば、Aが4.6[mm]であれば、A´は5[mm]となる。
【0078】
次に、水平目盛の目盛描画位置を演算により求める(S33)。画像平面上での水平方向の描画位置MMx3[画素]はS13と同様に次式となり、描画位置は(MMx3,Yc)となる(Ycはあらかじめ与えたY座標)。次式においてMx3は、鉛直平面α上の距離A´に対応する画像平面γ上での距離[mm]である。
【0079】
A´/z´=Mx3/f
Mx3=(A´×f)/z´
単位を[mm]から[画素数]に変換する。
【0080】
MMx3=Mx3/Cx
以下同様にn×A´(mm)の目盛(nは整数)の描画位置は(MMx3×n,Yc)となる。
【0081】
目盛描画する領域の幅をW[画素]としたときに、W内に描画する目盛の数Nhは次式となる。
【0082】
Nh=(W/MMx3)+1
同様に、画像上のη画素の垂直目盛が示す実際に距離(長さ)を演算により求める(S34)。画像中心から垂直方向にη画素位置に目盛を作成する場合、対象物体上でのX´座標B[mm]は撮像系をY´軸側から見た図8(b)から比例関係により以下のようになる。
【0083】
B/z´=(η×Cy)/f
B=(η×Cy×z´)/f
ここで、fは、レンズの焦点距離である。Cyは、CCDの1画素あたりの縦長すなわち縦サイズ[mm]である。
【0084】
そして、S34で求めた垂直目盛が示す実際の距離を整数値に変換する(S35)。1目盛が表す長さは整数のほうがわかりやすいため、B[mm]より大きくて、最も近い整数をB´[mm]とし、以後の処理を行う。
【0085】
S36において、垂直目盛の目盛の描画位置を演算により求める。画像上の水平方向の描画位置MMy3[画素]はS14と同様に次式となり、描画位置は(Xc,MMy3)となる(Xcはあらかじめ与えられたX座標)。次式においてMy3は、鉛直平面α上の距離B´に対応する画像平面γ上での距離[mm]である。
【0086】
B´/z´=My3/f
My3=(B´×f)/z´
単位を[mm]から[画素数]に変換する。
【0087】
MMy3=My3/Cy
以下、同様にn×B´[mm]の目盛(nは整数)の描画位置は(Xc,MMy3×n)となる。
【0088】
目盛を描画する領域の高さをH[画素]としたときに、H内に描画する目盛の数Nvは次式となる。
【0089】
Nv=(H/MMy3)+1
以上説明したように、対象物体が鉛直平面上に存在すると仮定することにより、高速に目盛を作成することができる。また、目盛作成に使用する画素を画像の特徴から自動的に決定すること、目盛間隔を対象までの距離により変更することができる。
【0090】
(第2の実施の形態)
次に、所定の画素3点から、ステレオ画像の他方における対応点を求め、それらから3点の3次元座標位置を算出し、その3点の3次元座標を通過する仮想平面を仮定する方法を説明する。
【0091】
本実施の形態における装置の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0092】
図14は第2の実施の形態に係わり、画像上の対象を適当な平面で近似して目盛の描画を行う過程を示すフローチャートである。以下、第2の実施の形態の方法を、仮想平面生成法という。
【0093】
目盛描画を行う場合、画像上の対象を適当な平面で近似して目盛の描画を行う方がより正確な目盛を作成できる可能性がある。以下では、対象を対象に応じた平面で近似して目盛の描画を行う計測用内視鏡装置を図14にしたがって説明する。以下の説明では左画像の所定画素に対して、右画像の対応点を求めるものとして説明を行うが、逆に右画像の所定画素に対して、左画像における対応点を求めてもよい。
【0094】
まず、左画像上でオペレータにより指定された3つの画素Pi(xi,yi)(i=0,1,2)について右画像の対応点を求める。なお、歪曲収差補正がされていない場合、これら3点は画像中心部分から選択するのが望ましい。さらに、これら左画像の点と右画像における対応点から、Piの3次元位置を算出する(S41)。第1の実施の形態で説明したように、対応点の検出はエピポーララインを用いた公知のテンプレートマッチングにより行えばよい。3次元座標位置は三角測量の原理により求める。Piそれぞれの3次元座標位置をP´i(i=0,1,2)その座標をP´i(x´i,y´i,z´i)とする。
【0095】
そして、P´iを通過する仮想平面βを決定する(S42)。
【0096】
【式2】
とするとV0,V1の外積は
【0097】
【式3】
となる。従ってP´0を通過する仮想平面βは次式となる(uは実数)。
【0098】
【式4】
そして、目盛作成に使用する画素の3次元位置Q´iを決定する(S43)。Piのうちの1画素(例えば以下ではP0)から水平方向にDh[画素]離れた画素をQ0(xq0,yq0)、垂直方向にDv[画素]離れた画素をQ1(xq1,yq1)とする。Dh、Dvはあらかじめ与えておく。Qiの対応点Q´iを求め、3次元位置Q´i(x´qi,y´qi、z´qi)を決定する。
【0099】
S44において、3次元座標原点とQ´iを通過する直線Liを求める。さらに直線Liと仮想平面βとの交点を求める。交点をR´i(x´ri,y´ri、z´ri)とすると、交点は以下のように求めることができる。
【0100】
Liの方程式は次式となる。
【0101】
【式5】
直線上の点を変数tにより表し、仮想平面βの方程式に代入する。
【0102】
【式6】
tを求めると
【0103】
【式7】
ゆえにR´iは次式で求められる。
【0104】
【式8】
S45において、P´0とR´iにより水平方向および垂直方向の1画素あたりの距離を求める。
【0105】
【式9】
S46において、図9のように、一目盛の大きさを示す目盛間隔がわかるように目盛を描画する。C[mm]ごとに目盛を描画する場合、画像における水平描画間隔Drh、垂直描画間隔Drvは次式となる。目盛間隔は第1の実施の形態のS31からS36と同様の方法により決定してもよい。
【0106】
【式10】
S47において、仮想平面の仮定に用いた所定画素の座標Pi(xi,yi)(i=0,1,2)の位置に図9のように図形Spを3つ描画する。同様に右画像のPiの対応点位置に図形を表示してもよい。これにより、平面仮定に使用した画素を確認できるため、目盛の妥当性を簡単に確認することが可能となる。つまり、点Piおよび周辺が明部である場合、点Piの対応点が正しく検出されている場合などのほうが、目盛が正しいと判断する。
【0107】
S48において、入力装置による画素Pの移動があるかどうか判断する。移動された場合S49を実施する。そうでない場合は処理を終了する。
【0108】
S49において、移動後、仮想平面βを再計算する。仮想平面の評価を行い、その結果を画面に出力する。仮想平面の評価は、例えば実施例1と同様の方法で行う。このときの移動は、3点全ての移動があったときに、再計算するようにしてもよいが、その1点あるいは2点の移動があったときにも再計算するようにしてもよい。
【0109】
さらに、仮想平面の評価は、指定された3点が囲む領域内の画素から、エッジ強度の大きい順にいくつかの画素を選択するようにしてもよい。そして、その選択された画素の3次元座標を計算し、3次元座標に基いて仮想平面との距離を計算して、最大距離、最小距離および平均距離を求めて表示する。
【0110】
また、S41におけるPi、S43におけるQiは、第1の実施の形態のS21からS25と同様の方法などにより、画像データから自動的に選択することも可能である。すなわち、評価値が最大の小領域中の、予め決められた基準で選択されたPiの中から、上位3つを選択することによって、自動選択をすることができる。
【0111】
また、第1の実施の形態の図7のS18のように、S49で再計算して評価を表示した後、S43に戻って処理を繰り返すようにしてもよい。
【0112】
さらにまた、目盛の描画にあたっては、Q0とQ1をそれぞれ複数設定して、それらに対応して計算して求めた水平描画間隔Drhと垂直描画間隔Drvの中から、中央値を選択するようにしてもよい。これによれば、対応点の誤検出等の影響を排除することができる。
【0113】
この3点仮想平面生成法によれば、3画素の3次元位置により決定した平面上に対象が存在すると仮定し、その平面までの距離に基いて目盛を作成する。従って、対象物が内視鏡等の光軸に対して鉛直でない場合でも、より正確な目盛の作成をすることができる。
【0114】
[付記]
以上説明した第1および第2の実施の形態によれば、次の付記項に示した内容が特徴事項と言える。
【0115】
[付記項1]
複数の撮像手段で得られた画像データ間で対応する点を検出する対応点検出手段と、
前記対応点検出手段で検出された対応点情報に基づき、対応点に対する物体上の3次元座標情報を算出する3次元座標情報算出手段と、
前記3次元座標情報に基づき仮想平面を決定する仮想平面決定手段と、
前記仮想平面の3次元座標情報に基づき、前記撮像手段で得られた被写体画像上に目盛を表示する表示手段とを有することを特徴とする目盛表示装置。
【0116】
[付記項2]
前記表示手段は、目盛を描画するための画像平面上の画素幅長データに基いて、表示目盛を決定して表示することを特徴とする付記項1記載の目盛表示装置。
【0117】
これによれば、画像平面上の画素幅値に基いて希望する単位長の目盛を表示することができる。
【0118】
[付記項3]
前記表示手段は、前記対応点の移動があったときには、移動後の対応点に基いて仮想平面を再計算して設定し直し、その設定し直した仮想平面の3次元情報に基づき画像上に目盛を表示することを特徴とする付記項1記載の目盛表示装置。
【0119】
これによれば、画像平面上の対応点の移動があっても、その移動に応じて目盛を表示することができる。
【0120】
[付記項4]
付記項3において、前記表示手段は、前記対応点の移動があったときには、移動前後の対応点と仮想平面との距離差を表示することを特徴とする目盛表示装置。
【0121】
これによれば、移動前後における仮想平面との距離差が表示されるので、目盛作成に、より適切な平面の選択ができる。
【0122】
[付記項5]
付記項4において、前記距離差の表示は、最大距離、最小距離、および平均距離について行われることを特徴とする目盛表示装置。
【0123】
これによれば、最大距離、最小距離、および平均距離について、変更前後における仮想平面との距離差が表示されるので、より適切な平面の選択ができる。
【0124】
[付記項6]
付記項1において、前記対応点は、オペレータによって少なくとも一つの画像上で指定された点に基づいて検出される他の画像上の点であることを特徴とする目盛表示装置。
【0125】
これによれば、一つの画像を見て、オペレータが希望する画像上の点の近くに仮想平面を設定できる。
【0126】
[付記項7]
付記項1において、前記対応点は、画像データに基づいて自動的に決定された点に関する点であることを特徴とする目盛表示装置。
【0127】
これによれば、オペレータは、仮想平面を設定するための点を指定しなくてもよい。
【0128】
[付記項8]
付記項7の前記対応点は、少なくとも一つの画像上で、分割された小領域毎の画素値データに基づいて決定されることを特徴とする目盛表示装置。
【0129】
これによれば、画像データに基いて適切な領域から対応点を検出することができる。
【0130】
[付記項9]
付記項8の前記対応点は、前記小領域の組み合わせにおける、各小領域の平均画素値に基いて所定の評価値演算を行って決定されることを特徴とする目盛表示装置。
【0131】
これによれば、画像データに基いて適切な領域から対応点を検出することができる。
【0132】
[付記項10]
付記項1において、前記表示手段は、目盛を描画するための画像平面上の最低画素幅長データに基いて、表示目盛を決定して表示することを特徴とする目盛表示装置。
【0133】
これによれば、画像平面上の最低画素幅値に基いて希望する単位長の目盛を表示することができるので、目盛サイズを一定画素数以上のものにできる。
【0134】
[付記項11]
付記項1において、前記対応点は、少なくとも3点を含み、前記仮想平面設定手段は、それら3点に基いて前記仮想平面を設定することを特徴とする目盛表示装置。
【0135】
被写体の対象物が、光軸に対して垂直でない場合も、より正確な目盛表示が可能となる。
【0136】
[付記項12]
付記項11において、画像平面上の目盛用画素の3次元座標と、3次元座標空間の原点とを結ぶ直線が、前記仮想平面上で交わる点を算出し、その交点間の距離と前記画像平面上での画素間の距離とに基いて、画像平面上での目盛を描画することを特徴とする目盛表示装置。
【0137】
被写体の対象物が、光軸に対して垂直でない場合も、より正確な目盛表示が可能となる。
【0138】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、被写体の目盛を速やかに表示することのできる目盛表示装置及び方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に関わる計測用内視鏡装置のブロック図
【図2】内視鏡の挿入部の先端部分の構造を説明する図
【図3】計測用内視鏡装置の機能構成を示すブロック図
【図4】ホストコンピュータの構成を説明する図
【図5】外部記憶装置の構成を示すブロック図
【図6】内視鏡先端部における3次元座標系を説明するための図
【図7】1画素の3次元位置情報に基づき鉛直平面を決定し目盛を描画する流れを示すフローチャート
【図8】目盛作成原理を説明するための図
【図9】左画像における目盛描画を説明するための図
【図10】平面の評価の説明をするための図
【図11】画素を選択する流れを示すフローチャート
【図12】領域分割の説明図
【図13】目盛間隔を調整する流れを示すフローチャート
【図14】第2の実施の形態にかかる目盛描画処理の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
101 ・・・内視鏡
102 ・・・挿入部
103R,103L・・・レンズ
104L・・・左撮像手段
104R・・・右撮像手段
105 ・・・配光レンズ
106 ・・・ライトガイド
120 ・・・ホストコンピュータ
130L・・・左画像用モニタ
130R・・・右画像用モニタ
Claims (5)
- 内視鏡の挿入部の先端部に設けられた対物レンズによって結像される、複数の撮像手段により得られた被写体の複数の画像データの一の画像データ上において指定された点に対応する、他の画像データ上の対応点を検出する対応点検出手段と、
前記指定された点と前記対応点検出手段で検出された対応点の情報に基づき、前記指定された点の3次元位置座標を算出する3次元座標算出手段と、
前記指定された点について算出された前記3次元位置座標を通過し、かつ前記対物レンズの光軸に直交する仮想平面を決定する仮想平面決定手段と、
前記仮想平面の3次元位置座標に基づき、前記撮像手段で得られた被写体画像上に目盛を表示する表示手段とを有することを特徴とする計測用内視鏡装置。 - 内視鏡の挿入部の先端部に設けられた対物レンズによって結像される、複数の撮像手段により得られた被写体の複数の画像データの一の画像データ上において指定された点に対応する、他の画像データ上の対応点を検出し、
前記指定された点と検出された対応点の情報に基づき、前記指定された点の3次元位置座標を算出し、
前記指定された点について算出された3次元位置座標を通過し、かつ前記対物レンズの光軸に直交する仮想平面を決定し、
前記仮想平面の3次元位置座標に基づき、前記撮像手段で得られた被写計測用内視鏡装置体画像上に目盛を表示することを特徴とする目盛表示方法。 - 前記表示手段は、前記目盛を作成するための基準となる図形を、前記被写体画像上の前記指定された点の位置に表示することを特徴とする請求項1に記載の計測用内視鏡装置。
- 前記表示手段は、前記目盛を前記仮想平面と平行な平面上に描画することによって、前記被写体画像上に前記目盛を表示することを特徴とする請求項1又は3に記載の計測用内視鏡装置。
- 前記指定された点の移動があったときは、前記3次元座標算出手段は、前記3次元位置座標を再算出し、前記仮想平面決定手段は、再算出して得られた3次元位置座標に基づいて前記仮想平面を決定し、前記表示手段は、その再算出して得られた3次元位置座標に基づき、前記撮像手段で得られた被写体画像上に目盛を表示することを特徴とする請求項1、3又は4に記載の計測用内視鏡装置。
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