JP4657010B2 - 立体印刷方法およびそれによる立体印刷体 - Google Patents

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Description

本願発明は、平面印刷画像を立体的に見せる立体印刷方法およびそれによる立体印刷体に関する。
従来から平面印刷画像を立体的に見せる立体印刷方法に関しては種々の手法が見受けられる。過去にはステレオメガネを介して立体的に見せるものが主流であったが、近年ではこのようなメガネを用いることなく、画像そのものとして立体感を与える方法が色々提案されている。
平面画像を立体的に見せる手段として、画像そのものを左眼視、右眼視にRGB分解画像化し印刷する方式(例えば、特許文献1参照)、レンチュキュラーレンズを印刷表面に貼り合わせ細かいレンズ効果により立体感を与えるもの(例えば、特許文献2参照)や、レンズをスクリーン印刷で印刷構成して同様の効果を与えるもの(例えば、特許文献3参照)などがある。
特開2000−56411号公報 特開2002−250979号公報 特開2003−307799号公報
上記のように、市場要求として、より鮮明な、且つ立体感のある画像を廉価な手法により求める要求が多くある。
上記の左眼、右眼視にRGB分解画像化し印刷する方式は、表面になにがしかのレンズを用いない点で優れているが、左眼視、右眼視にRGB分解画像を得るための、特殊な撮影装置および所定のRGB分解をするための電算処理を要し、コスト的に高くなる嫌いがある。
また、レンチュキュラーレンズや印刷レンズを介するものは細凸レンズを介することによる画像視覚に多少の不快感を与える嫌いがあり、またレンズシートを設けること自体コスト的にも高くなる。
本願発明は、比較的にコストが安く、且つ鮮明な立体感を与える立体印刷方法およびそれによる立体印刷体を提供するところに、その目的がある。
本発明の立体印刷方法は、
1)所要の厚みおよび屈折率をを有する透明部材の裏面印刷面に所要の裏面印刷画像を施し、さらに前記透明板部材の表面印刷面に、前記裏面印刷画像に対し、視覚変位を有する表面印刷画像を施し、さらにまた前記裏面印刷面を所定の色彩のバックアップ被膜にて被覆する立体印刷方法であって、
前記裏面印刷画像が、複数の裏面主画像、および各裏面主画像を取り囲む裏面副画像よりなり、また、表面印刷画像が、少なくとも複数の表面主画像よりなり、該複数の各々の裏面主画像の外輪郭位置は、少なくとも対応する複数の表面主画像の外輪郭間より視覚変位量Δだけ内輪位置に位置され、
また、前記裏面副画像の外輪郭位置は、対応する前記複数の表面主画像の外輪郭位置より少なくとも視覚変位量Δだけ表面主画像内に重なり込む位置に位置されるものである。
2)上述1)において、前記透明部材は透明板または透明シートまたは透明成形体のいずれかよりなり、厚みtの範囲が0.1〜7mmであり、
3)上述1)または2)において、前記透明部材は、屈折率nsが1.45〜1.6であり、
4)上述1)または2)において、前記裏面印刷画像と前記表面印刷画像との視覚変位を、前記厚みtおよび屈折率nsにより変化し設定するものであり、
5)上述1)〜4)において、前記視覚変位を、画像のずれ、または/および色調の差により与え、厚みtに対しほぼ直線的に変化するものとしたものであり、
6)上述1)〜5)において、前記バックアップ被膜を前記裏面印刷画像および前記表面印刷画像の右する主たる色彩の反対色を構成する色彩を有するものとしたものである。
また、本発明の立体印刷方法は、
)上述1)〜6)において、前記表面印刷画像と裏面主画像が、同一画像で同一位置に位置しており、表面印刷画像を裏面主画像に対して、画像面を若干縮小または/および微少視覚変位による微少ずれを与え、該縮小および微少ずれを、表面印刷画像に対し裏面主画像が、わずかに表面印刷画像の綾部で認識できる程度の量としたものである。
なお、本発明における同一画像とは、全くの同一画像形状の画像の外、画像形状が同一で色彩変化を含む画像、寸法尺度の若干の変更を含む画像、印刷手段における誤差を含む画像、および一画像を構成する部分画像よりなる画像等を含むものである。
また、ここで云う同一位置とは、前記微少ずれ、および印刷誤差を含むものである。
また、本発明の立体印刷方法は、
)上述1)〜)において、前記透明部材を、PMMA、ABS、ポリエチレン、ポリエステル、ビニール、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ナイロン等の透明な合成樹脂、または透明ガラスより選ばれたものとしたものであり、
)上述1)〜)において、前記印刷方法が、オフセット印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷、パッド印刷より選ばれたものであり、
10)上述1)〜)において、前記バックアップ被膜が、べ夕印刷(本発明では60%以上のベタ印刷)、塗料塗布、貼合わせのいずれかの手段で被覆されるものである。
さらに、本発明の立体印刷体は、
11)上述1)〜10)に記載の立体印刷方法により印刷されたものである。
なお、前記立体印刷体を、自動車部品、自動車用の内外装部材、電子機器の外装部材、携帯電話器の外装部材、装飾品、メガネフレーム、一般建築構造部材とすることができる。
本発明の立体印刷方法により、従来の立体印刷方法に対して比較的にコストが安く、且つ鮮明な立体感を与える立体印刷方法およびそれによる立体印刷体を提供することができる。
本発明は、被印刷中間部材として透明な板、シートまたは成形体で構成された透明部材の表裏の両面に相対的な画像を印刷し、当該印刷画像に透明部材の厚みt、および屈折率nsに合致した画像変位を与えることにより、立体感を付与するものである。
また、裏面にべ夕印刷等によるバックアップ被膜の色彩で被覆することにより、さらに印刷画像の浮き出しを図るものである。
表裏面の画像の視覚変位は、要求条件により基本的に画像のずれ、または/および色調差(gradation等)により与えるもので、これらのいずれか一方または併用により施行する。
従来の一平面画像により立体感を与える立体印刷においては、例えば、左・右眼視に分解されたRGB分解画像を選択的に合成印刷することによるもの等においては、立体画像を構成するRGB分解画像の各色彩要素間の干渉現象、例えば、ベゾルト効果や色の面積効果などにより画像の忠実度が低下する傾向があり、これを無くすための分解、印刷制御には、かなり高度の技術が要求される。
これに較べ、本発明では、画像そのものには余り変化を与えず、適当な表裏印刷画像に対し適宜な視覚変位を与え、挿入された基本的に平行平面を有する透明部材によって、表裏画像に立体感、奥行き感を付与するものである。
実施の形態
図1は、本発明の実施の形態における立体印刷体の断面の1例を示す説明図である。
図2は、図1における、部分の拡大参考図であり、屈折による印刷画像変位量の関係を示す。
図において、1は立体印刷体、2は透明部材、3は表面印刷画像、4は裏面主画像、41は裏面副画像、5はバックアップ被膜、tは透明部材厚さ、△1は主画像変位量、△2は副画像変位量、nl は大気屈折率、n2 は透明部材の屈折率、θ1 は大気における入射角、θ2 は透明部体の屈折角である。
図1、図2においては、ほぼ同一の表面印刷画像3と裏面主画像4とを表裏交互に配置し、各表面印刷画像の相対的位置に隣接して位置する裏面主画像4および裏面副画像41の位置条件を示している。
多くの実験により、前記透明部材2の厚さtは、0.1mm〜7mmであることが望ましいことがわかった。該透明部材2の厚さtが0.1mmより薄過ぎれば、表面印刷画像3および裏面主画像4間に奥行き感を与えることが出来ないし、また、7mm以上と厚過ぎれば、表面印刷画像3および裏面主画像4間が完全に解離してしまい、明確な2画像の視覚となって立体感は失われる。
また、実際の視覚における略同一主画像の間における立体感(奥行感)は、前記透明部材2の光屈折率n2 の影響を強く受ける。従って、透明部材2の光屈折率分を考慮した画像位置変位を与え、画像をずらすことにより画像の立体感が得られる。
この光屈折率は、大気(入射角θ1 )と該透明部材(屈折角度θ2 )の各屈折率nl とn2 による、相対屈折率n12=n2 /nl として処理する必要が有るが、実質的にはnl≒1.000として扱って十分である。
従って、nl ・Sinθl =n2 ・Sinθ2 から、画像変位量△として、近似的に下記(1)式により求める。
△=A・k・t・tan[sin-1(1/n2 )] ・・・(1)式
但し、t:部材厚みmm、
k:画像色彩条件による修正係数(通常色彩条件では k≒1とする)
A:主画像の視覚変位指数(変位度合いを示す指数 A≒1〜3)
前記透明部材2の屈折率n2 は、小さ過ぎると表裏印刷画面が、単なる2画像として認識されてしまい、また大き過ぎると表裏面の画像変位量△を大きくとらざるを得なくなり、視角差による立体感の欠如をもたらすことになる。
実験の結果では、前記透明部材の屈折率n2 は、通常の合成樹脂、光学ガラスの範囲であればよいことがわかった。
また、主画像間の視覚変位量△1としては、(1)式における視覚変位指数Aがマイナス(裏面主画像が表面主画像底面内に潜り込む位置)の条件では、主画像が重なり主画像の立体感が乏しくなる、また視覚変位指数Aが3を越えると、表裏の2画像は単独な2画像のみの認識となり、表裏関連した立体感を得ることはできない。
従って、視覚変位指数Aの値は、透明部材の厚さtが0.1mm〜7mmの範囲では、A≒0.5〜3であることが好ましい。
また、本発明における、印刷画像の立体感付与の他の手段として、表面印刷画像3および裏面主画像4が略同一の主画像のみの場合に対し、この両画像をより解離させないために、少なくとも裏面主画像4の周縁を取りまく裏面復画像41を設け、この裏面復画像41の周縁を、相対的に位置する表面主画像3の外輪郭内下面に潜り込ませ位置させることにより、両主画像間に、より立体感を与えることができる。
この裏面副画像41は、明確な画像認識をもつ裏面主画像4に対し、単純な細線等によるメッシュ形状など比較的に裏面副画像41を鮮明には意識させない画像であることが好ましく、このため色彩も裏面主画像4に対して色相の薄い、明度の大きなものを選択して印刷することが好ましい。
また、前記相対位置する表面印刷画像3の外輪郭内下面に潜り込ませる裏面副画像41の画像変位量△2は、前記(1)式において、少なくともA≧1として設定する。
また、表面印刷画像3および裏面主画像4が略同一画像面で、ほぼ重なり合う条件(A≒0)においても、これに立体感を付与することもできる。すなわち、視覚変位は、透明部材の厚みtに対応する色彩の色調差、いわゆる濃淡(gradation等)により与えるものである。
この場合、各表裏面印刷画像そのものにgradationにより濃淡を付与するか、または透明部材2の厚みによる位置差に相当するgradationの色彩勾配における配色値(主としてマンセル記号における明度V)を設定して選択印刷するものであり、これにより不連続色調の印刷画像間を連続する色調と錯覚させようとするものである。
従って、この場合は透明部材2の厚みtは、比較的薄い方が好ましいし、また、後者の場合には、色彩勾配における配色値(主としてマンセル記号における明度V)は、ほぼ透明部材2の厚みtに対して直線的に変化すると見なしてよい。
なお、この場合表面印刷画像3を裏面主画像4に対し、画像面を若干縮小または/および微少視覚変位による微少ずれを与えることにより、色彩の色調差による立体化効果をより効果的にすることもできる。この場合前記若干の縮小および微少ずれは、表面印刷画像3に対し裏面主画像4が、わずかに表面印刷画像の縁部で認識できる程度の量である。
視覚変位△を色彩変化による手段と画像ずらし手段とを併用組み合わせることによって、印刷画像に、より立体感や奥行き感を付与することができる。
前記透明部材2は、前記のごとく厚さtおよび屈折率nsが特許請求の範囲に記載範囲の透明体であれば、合成樹脂、ガラスのいずれでもよく、用途、コストにより適宜選択される。
合成樹脂としては、PMMA、ABS、ポリエチレン、ポリエステル、ビニール、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ナイロン等の透明な合成樹脂が好ましい。
また、本発明のさらに他の特徴は、表面および裏面に施した印刷画像の内、裏面印刷画像の上に、さらに60%以上のべタ印刷、塗料塗布、色物貼合わせ等によるバックアップ被膜5を被覆するものである。このバックアップ被膜5による被覆は、前記主画像3、4の代表的な色彩に対して基本的にコントラストをもつ色彩により付与する。これにより主画像3、4は、より浮き上がって見え、立体感、奥行き感が付与される。
基本的には、主画像3、4の代表的色彩とバックアップ被膜5の色彩との色対比は、反対色が好ましいが、明度が近似し、色相差が著しい場合は一般的に色対比が最大となりハレーション現象が起こりやすく、明確度を欠き、立体感がむしろ損なわれる恐れもあり、その程度は経験による色彩計画により選ばれるものとする。
下記仕様により表面および裏面印刷画像を構成し、立体感の視覚状態を目視により比較した。
図3は、本実施例1における、表面印刷画像および裏面印刷画像の配置状態を示す説明図である。
図において、LOlは表面印刷画像の長さ、LO2は表面印刷画像の幅、LBlは裏面主画像の長さ、LB2は裏面主画像の幅である。
なお、図1、2と共通の部分については、同一符号を付し説明を省略する。
本実施例において、ほぼ同一の表裏面主画像を表裏交互に平行配置し、透明部材2の厚さt、画像変位量△をパラメータとして変化して試験印刷体とし、各試験印刷体の立体感の視覚状態を目視により比較した。
試験試料仕様:
透明部材(被印刷透明体):
アクリル板(160mm×120mm×tmm 屈折率 1.50)
板厚みt;0.1、0.3、0.5、1.0、3.0、5.0、7.0mm
印刷画像:
20mm×20mm正方形画像(4×3個を表裏面交互に並列配置)
表面/裏面主画像色調;マンセル記号10Y・8/10相当
印刷方法;スクリーン印刷
視覚変位量△(=裏面主画像の視覚変位量△。):
△=−△11、0、△11、△12、△13mm
但し、(1)式より △11=0.894t、△12=0.894×2t
△13=0.894×3t
上記比較試験の結果を図4に示す。
図4に示すように、透明部材の厚みtが0.1mmでは、表裏画像は殆ど一体的になり、バックアップ被膜による被覆の有無に拘わらず立体感は生じない。
また、厚みtが、7.0mmの場合は、いずれの条件でも画像は、ほぼ完全に2画像として認識されてしまう。
また、視覚変化量△が−△11では、いずれの厚みtにおいても、表裏面主画像は一体的な連続画像として認識されてしまう。視覚変化量△が△13、すなわち視覚変化量△が透明部材の厚みtの約3倍を越えると、単なる2画像としての認識となる。
従って、図4の試験結果より、表裏面印刷画像を立体的に認知させる条件としては、厚みtは0.3mm〜5mm、視覚変化量△は0〜△12、好ましくは0〜△11の範囲が適正であることがわかった。
上記の試験結果を基に、バックアップ被膜5の被覆による、実施例1における立体感不適領域の改善の可能性につき試験した。
試験試料仕様:
透明部材(被印刷透明体):
アクリル板(160mm×120mm×tmm 屈折率 1.50)
板厚みt:0.1、0.3、0.5、1.0、3.0、5.0、7.0mm
表面/裏面印刷画像:
表面/裏面共20mm×20mm正方形画像(4×3個を表裏面交互に並列配置)
Lol = Lo2 =LBl=LB2
表面/裏面印刷画像色調;マンセル記号10Y・5/6相当(黄緑)
印刷方法;スクリーン印刷
バックアップ被膜:
160mm×120mm裏面(裏面印刷画像部分を含む)全面被覆
(色調 マンセル記号5PB・2/2相当、被覆厚さ 約0.1mm)(黒)
視覚変位量△:
△=−△11、△12、△13mm
図5は、本実施例2における試験結果を示す図である。
実施例1の場合に比較して、本実施例2におけるバックアップ被膜5による被覆は、立体感不適領域に対し、明らかに立体感が改善されることがわかった。これは、通常のバックの反対色による画像の浮きだし効果が、本発明の条件においても立証されているものであり、しかも、従来の1平面における浮きだし効果に較べ、透明部材2と視覚変化量△による立体感効果に対し表面印刷画像の浮きだし効果は著しく、これは透明部材2と視覚変化量△による立体感効果とバックアップ被膜5による有効な相乗効果の結果と思われる。
通常の印刷体においては、上述のごとき表面印刷画像および裏面印刷画像が単一の主画像により構成されることは少なく、通常主画像に対しその周辺を取りまく副画像を伴っている場合が多い。
本実施例3においては、副画像による主画像の立体感への影響を試験した。
図6は本実施例3の表面/裏面印刷画像の関係を模式的に示した説明図である。
図において、41は裏面副画像、−△は副画像の表面印刷画像に対する視覚変化量を示す。
なお、図1、2および3と共通の部分については、同一符号を付し説明を省略する。
本実施例3における裏面副画像の仕様は下記のとおりである。
裏面副画像:
20mm×20mm 正方形裏面主画像外周縁部
線幅×線間ピッチ 0.3mm×l.0mm 菱形メッシュ
副画像色調; マンセル記号10Y・2/2相当(薄黄緑)
印刷方法;オフセット印刷
裏面副画像の視覚変量Δ:
△= 0、 −△11mm
裏面主画像の視覚変位量△0
0 = △12、△13
その他の印刷仕様、記号等は、実施例1の内容に準じている。
本実施例3の結果、裏副画像41が表面印刷画像3の下面に潜り込まない状態(△=0)では、図4における、評価とあまり差が見受けられない。しかし、△=−△11の条件では、バックアップ被膜の効果と同じく、 裏面主画像の視覚変位量△0 が△12、△13のいずれの場合でも、表面印刷画像3の裏面主画像4からの立体感が改善されることがわかった。
本実施例4においては、実施例1〜3における透明部材2を介する表裏面印刷画像3、4に、立体感を与えるための前記視覚変位△に対して、表裏面印刷画像3、4を同一位置に位置させた場合の効果につき検証した。
同一画像に対して、色調の変化をグラデーション(gradation)等による濃淡を与えることにより付与し、立体感への効果を期待するものである。
表面印刷画像3の色彩を裏面主画像4(色彩A)に対し、色相H、彩度Cを変えずに明度Vを6〜7程度にした色彩(B)を用いた。
本実施例4では、表面印刷画像を
(a)表面印刷画像全体を色彩Bとした画像(イ)の場合、
(b)綾部を色彩Bとし中央Aに向かってgradationした画像(ロ)の場合、 (c)中央部を色彩Bとし外側Aよりgradationした画像(ハ)の場合、
により比較した。
なお、裏面主画像4の仕様に準じ、また、全ての試料には実施例2におけるバックアップ被膜による被覆を施した。
図7は、本実施例4における、表面印刷画像の状態を模式的に示した説明図である。
図において、(a)は裏面印刷画像色彩Bに対し、表面印刷画像全体を色彩Aとした画像(イ)の場合、(b)は綾部を色彩Bとし中央色彩Aに向かって均等にgradationした画像(ロ)の場合、(c)は中央部を色彩Bとし外側色彩Aより均等にgradationした画像(ハ)の場合を示す。
図においては、説明を容易にするため、表面印刷画像3に対して裏面主画像4を影像的にわざと少し斜めにずらして配置表示されている。また、バックアップ被膜による被覆を省略して示しいる。
結果として、(a)の場合は、表裏面印刷画像3、4を同一色彩Aにより略同一位置に印刷した場合に比較して若干立体的に深みが増すことが確認された。
(b)の場合は、全てにおいて立体感および奥深みが重畳されている。また、特に立体感の出にくい透明部材2の厚みtが、0.1mm、0.2mmと小さい場合に、より効果的であることがわかった。
(c)の場合は、いずれの表裏画像境界面での色調差が帯び状に明瞭に認識され、好ましくない。
従って、表裏面印刷画像3、4の同一画像を略同一位置に重ね印刷する場合には、上記(a)または(b)のごとき色彩による視覚変位を与えることにより、透明部材2による効果との相乗効果が期待できる。
なお、(a)の場合、表面印刷画像3を裏面主画像4に対して、画像面を若干縮小または/および微少視覚変位による微少ずれを与えることにより、(a)の立体化効果をより効果的にすることができる。この縮小および微少ずれは、表面印刷画像3に対し裏面主画像4が、わずかに表面印刷画像の縁部で認識できる程度の量である。
本発明の、所要の厚みtおよび屈折率n2 をを有する透明部材2を介して、表裏面に施した印刷画像を、視覚変位を有する印刷画像とすることにより、さらにまた前記裏面印刷面を所定の色彩のべ夕印刷等によりバックアップ被膜を被覆することにより得られる立体感のある画像を得ることができ、また、同一画像を同一位置に表裏重ね印刷する場合でも、表面印刷画像3にある種の色彩勾配(gradation等)による視覚変位を施すことによって、透明部材2による効果との相乗効果を得ることができる。
また、本発明の立体印刷方法は、従来の方法に較べ比較的安価に施行することができることから、量産を前提とした自動車部品、特に自動車用の内外装部材や、電子機器の外装部材、携帯電話器の外装部材等に適用するすることができる。
また、立体感により価値観を増し高級部材としての仕様を与えることができるところから、メガネフレームなどの装飾品に適用することができる。
本願発明の立体印刷方法は、比較的安価、且つ量産的に高級材のイメージを付与するこでき、広域用の建築用材料や家庭用家具等にも適用することもできる。
本発明の実施の形態における、立体印刷体の断面の1例を模式的に示す説明図である。 図1における、部分の拡大参考図である。 本発明の実施例1における、試験試料の模式的な平面視説明図である。 本発明の実施例1における、比較試験結果を示す図である。 本発明の実施例2における、比較試験結果を示す図である。 本発明の実施例3における、試験試料の模式的な平面視説明図である。 本発明の実施例4における、試験試料の模式的な平面視説明図である。
符号の説明
1 立体印刷体
2 透明部材
3 表面印刷画像
4 裏面主画像
41 裏面副画像
5 バックアップ被膜
t 透明部材の厚み
△ 視覚変位量
0 裏面主画像の視覚変位量
l 大気屈折率
2 透明部材の屈折率
θ1 大気における入射角
θ2 透明部材の屈折角
Ol 表面印刷画像幅
O2 表面印刷画像長さ
Bl 裏面主画像幅
B2 裏面主画像長さ

Claims (11)

  1. 所要の厚みおよび屈折率を有する透明部材の裏面印刷面に所要の裏面印刷画像を施し、さらに前記透明部材の表面印刷面に、前記裏面印刷画像に対し、視覚変位を有する表面印刷画像を施し、さらにまた前記裏面印刷面を所定の色彩のバックアップ被膜にて被覆する立体印刷方法であって、
    前記裏面印刷画像が、複数の裏面主画像、および各裏面主画像を取り囲む裏面副画像よりなり、また、表面印刷画像が、少なくとも複数の表面主画像よりなり、該複数の各々の裏面主画像の外輪郭位置は、少なくとも対応する複数の表面主画像の外輪郭間より視覚変位量Δだけ内輪位置に位置され、
    また、前記裏面副画像の外輪郭位置は、対応する前記複数の表面主画像の外輪郭位置より少なくとも視覚変位量Δだけ表面主画像内に重なり込む位置に位置される
    ことを特徴とする立体印刷方法。
  2. 前記透明部材は、透明板または透明シートまたは透明成形体のいずれかよりなり、厚みtの範囲が0.1〜7mmであることを特徴とする請求項1に記載の立体印刷方法。
  3. 前記透明部材は、屈折率nsの範囲が1.45〜1.6であることを特徴とする請求項1または2に記載の立体印刷方法。
  4. 前記裏面印刷画像と前記表面印刷画像との視覚変位は、前記透明部材の厚みt、および屈折率により特定される視覚変位量Δとして設定されるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の立体印刷方法。
  5. 前記視覚変位が、画像のずれ、または/および色調の差により与えられ、厚みtに対しほぼ直線的に変化するものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の立体印刷方法。
  6. 前記バックアップ被膜が、前記裏面印刷画像および前記表面印刷画像の有する主たる色彩の反対色を構成する色彩を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の立体印刷方法。
  7. 前記表面印刷画像と前記裏面主画像が、同一画像で同一位置に位置しており、前記表面印刷画像を前記裏面主画像に対して、画像面を若干縮小または/および微少視覚変位による微少ずれを与え、該縮小および微少ずれを、表面印刷画像に対し裏面主画像が、わずかに表面印刷画像の縁部で認識できる程度の量としたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の立体印刷方法。
  8. 前記透明部材が、PMMA、ABS、ポリエチレン、ポリエステル、ビニール、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ナイロン等の透明な合成樹脂、またはガラスより選ばれたものであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の立体印刷方法。
  9. 前記印刷方法が、オフセット印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷、パッド印刷より選ばれたものであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の立体印刷方法。
  10. 前記バックアップ被膜が、60%以上のベタ印刷、塗料塗布、貼合わせのいずれかの手段で被覆されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の立体印刷方法。
  11. 前記請求項1〜10のいずれか1項に記載の立体印刷方法により印刷された立体印刷体。
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