JP4656827B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

この発明は、液晶表示装置に関し、より特定的には、反射電極と透過電極とを備えた半透過型の液晶表示装置に関する。
従来、反射電極と透過電極とを備えた半透過型の液晶表示装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1の図2では、ガラス基板上に形成された複数の薄膜電界効果トランジスタ(TFT)と、TFT上に形成された層間絶縁膜と、それぞれ層間絶縁膜上に形成されているとともにTFTに接続された複数の画素電極を備える、半透過型の液晶表示装置が開示されている。画素電極は、透過電極と反射電極とを有している。
特開2002−303872号公報
上述のような半透過型の液晶表示装置では、透過電極と反射電極とを形成するため、写真製版加工などの製造工程数が通常の液晶表示装置より増える。このため、液晶表示装置の製造コストが増大することになっていた。また、上述した写真製版加工における露光工程に必要な高精度露光装置は非常に高価な設備であり、写真製版加工工程が増えると、これらの装置の必要台数も増加する。したがって、設備投資が増え結果的に液晶表示装置の製造コストが上昇する原因となる。また、上述した写真製版加工工程で使用するレジスト現像液、またはレジスト剥離液などの使用量も写真製版加工工程が増加すれば増加する。これらの材料の使用量の増加も液晶表示装置の製造コストの上昇原因となる。また、工程数が増えることは製造工期の長期化に繋がり、納期の遅れ、トラブルのフィードバックの遅れなど製造上のデメリットが発生するおそれがある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、製造コストを低減するとともに製造工期の長期化を避けることが可能な液晶表示装置を提供することである。
この発明に従った液晶表示装置は、基板と、透過電極と、下地導電体膜と、反射電極と、端子電極と、下地膜と、配線と、下地層と上層とを備える。透過電極は基板上に形成されスズ添加酸化インジウムを含む。下地導電体膜は、基板上において透過電極の一部上に重なっている。下地導電体膜は、下側の表面全体が透過電極と接触する。下地導電体膜は、高融点金属を主成分とする金属および窒素を含有するアルミニウムを主成分とする金属のいずれか一方を含む。反射電極は、下地導電体膜上に形成される。反射電極は下地導電体膜の平面形状と実質的に同じ平面形状を有し、アルミニウムを主成分とする金属からなる。端子電極は、基板上に形成され、透過電極と同一レイヤにより構成される。下地膜は、基板上において、端子電極下に位置する。配線は、下地膜の下に位置し、モリブデン膜、アルミニウム系合金膜、モリブデン膜が順次積層された構造を有する。下地膜には、配線の表面の少なくとも一部を露出させる開口部が形成される。端子電極は、下地膜の開口部の内部にまで延在するとともに、開口部の内部において配線と電気的に接続されるように形成される。下地層は、端子電極上において、開口部上に位置する領域に形成され、端子電極の一部上に重なって、下側の表面全体が端子電極と接触し、下地導電体膜と同一レイヤにより構成される。上層は、下地層上に形成され、下地層の平面形状と実質的に同じ平面形状を有し、反射電極と同一レイヤにより構成される。
本発明によれば、製造工程数を削減できるため、製造コストを低減するとともに製造工期の長期化を避けることが可能な液晶表示装置およびその製造方法を提供できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明による液晶表示装置の実施の形態1を示す図面模式図である。図1を参照して、本発明による液晶表示装置の実施の形態1を説明する。
図1に示すように、液晶表示装置は、半透過型の液晶表示装置であって、表示画素領域と端子領域とを備える。表示画素領域から端子領域にまで延在するガラス基板1上において、表示画素領域では薄膜電界効果トランジスタ2、蓄積容量11、薄膜電界効果トランジスタ2の上層に位置する透過電極3および反射電極4が形成されている。また、端子領域においては、ガラス基板1上に実装接続用の端子電極5が形成されている。端子電極5は、薄膜電界効果トランジスタ2などに電源電流や信号を外部から供給するためのものである。
液晶表示装置の表示画素領域における構造をまず説明する。液晶表示装置の表示画素領域においては、ガラス基板1上に下地膜6が形成されている。下地膜6は、ガラス基板1の表面上に形成されたシリコン窒化膜51と、このシリコン窒化膜51上に形成されたシリコン酸化膜52とから構成されている。この下地膜6上には、薄膜電界効果トランジスタ2のソース/ドレイン領域7a、7bと、このソース/ドレイン領域7a、7bの間に位置するチャネル領域8、さらに蓄積容量11を構成する下部電極9が形成されている。ソース/ドレイン領域7a、7b、チャネル領域8および下部電極9は、同一レイヤの半導体膜としてのポリシリコン膜により形成されている。
ソース/ドレイン領域7a、7b、チャネル領域8および下部電極9上から下地膜6上にまで延在するように絶縁膜10が形成されている。この絶縁膜10は、チャネル領域8上に位置し薄膜電界効果トランジスタ2のゲート絶縁膜として作用する部分、および下部電極9上に位置し蓄積容量11の誘電体膜として作用する部分を含む。
チャネル領域8上に位置する領域では、絶縁膜10上にゲート電極12が形成されている。また、下部電極9上に位置する領域においては、誘電体膜として作用する絶縁膜10上に共通電極13が形成されている。ゲート電極12および共通電極13は、同一レイヤの導電体膜により構成されている。ゲート電極12と共通電極13との上から絶縁膜10上にまで延在するように、保護膜14が形成されている。保護膜14と絶縁膜10との一部をエッチングにより除去することにより、コンタクトホール15a〜15cが形成されている。具体的には、下部電極9上であって共通電極13から間隔を隔てた部分にコンタクトホール15aが形成されている。また、ソース/ドレイン領域7a上にコンタクトホール15bが形成されている。また、ソース/ドレイン領域7b上にコンタクトホール15cが形成されている。
このコンタクトホール15a〜15cの内部から保護膜14の上部表面上にまで延在するように、電極16a〜16cが形成されている。電極16aは、具体的にはコンタクトホール15aの内部から保護膜14の上部表面上にまで延在するモリブデン(Mo)膜53、Mo膜53上に形成されたアルミニウム(Al)系合金膜54、およびアルミニウム系合金膜54上に形成されたモリブデン(Mo)膜55により構成されている。また、電極16b、16cも、電極16aと同様の構造を備えている。
電極16a〜16c上から保護膜14上にまで延在するように絶縁膜17が形成されている。また、絶縁膜17上には有機絶縁膜18が形成されている。有機絶縁膜18および絶縁膜17を部分的にエッチングにより除去することにより、コンタクトホール19a、19bが形成されている。コンタクトホール19aは、その底部において電極16cの上部表面の一部が露出するように形成されている。
コンタクトホール19bの内部から有機絶縁膜18の上部表面上にまで延在するように、ITO膜からなる透過電極3が形成されている。透過電極3は、後述する液晶27を駆動するための電界を形成するための電極であるとともに、ガラス基板1の背面からの光(バックライトの光)を透過させることができるように、透明または半透明の材料により構成された電極である。透過電極3の材料としては、ITO膜以外であっても、光を透過させることが可能な導電体膜であれば他の材料を用いることができる。また、コンタクトホール19aの内部から有機絶縁膜18の上部表面上にまで延在するようにクロム(Cr)膜からなる下地電極20が形成されている。下地電極20は、コンタクトホール19aの底部において電極16cと電気的に接続されている。また、下地電極20上にはアルミニウム系合金膜からなる反射電極4が形成されている。反射電極4は、対向ガラス基板25側からの光を反射させるための反射板としての機能と、後述する液晶27を駆動するための電界を形成するのに用いる電極としての機能を有する。反射電極4の材料としては、ある程度の光の反射率を示す導電体であれば、クロム以外の材料を用いてもよい。
有機絶縁膜18の上部表面上においては、透過電極3の端部44aが、下地電極20の端部37下に潜り込むような状態で配置されている。すなわち、下地電極20の端部37および反射電極4の端部39は、透過電極3の端部44a上に乗り上げた状態となっている。この部分で、透過電極3は下地電極20と電気的に接続された状態となっている。また、ガラス基板1の表示画素領域においては、反射電極4および透過電極3上を覆うように配向膜28aが形成されている。
ここで、電極16cには下地電極20aが直接接続されている。電極16cはソース/ドレイン領域7bと電気的に接続されている。そして、電極16cから下地電極20aを介して反射電極4および透過電極3に電荷が供給される。
なお、反射電極4を構成するアルミニウム系合金と、透過電極3を構成するITOとは、直接接合した場合、その接合部に高抵抗のアルミニウム酸化物が生成する。そのため、アルミニウム系合金とITOとを直接接続することによって電気的な導通を図ることは困難である。このため、アルミニウム系合金からなる反射電極4とITOからなる透過電極3との両方と電気的導通を図ることが可能な材料により構成された下地電極20aを配置している。この下地電極20aの材料としてはクロム(Cr)膜を用いることができる。また、下地電極20aを構成するCr膜は有機絶縁膜18および絶縁膜17に形成されたコンタクトホール19aを介して、安定して下層の電極16cと電気的抵抗の低い接続部を形成できる。
ガラス基板1上の表示画素領域以外の領域である端子領域においては、液晶表示装置へ電源電流などを供給する、あるいは外部の駆動ICなどを接続するための端子電極5が形成されている。具体的には、端子領域において、ガラス基板1上に、シリコン窒化膜51およびシリコン酸化膜52からなる下地膜6上に位置する絶縁膜10、絶縁膜10上に位置する保護膜14、保護膜14上に位置する絶縁膜17、絶縁膜17上に位置する有機絶縁膜18が形成されている。上述したそれぞれの膜は、基本的に表示画素領域から延在するように形成されている。
また、保護膜14と絶縁膜17との間には、配線21が形成されている。配線21は、基本的に表示画素領域における電極16a〜16cと同一レイヤからなり、電極16a〜16cと同様の構造を有する。すなわち、配線21は、保護膜14上に形成されたモリブデン膜53、モリブデン膜53上に形成されたアルミニウム系合金膜54、アルミニウム系合金膜54上に形成されたモリブデン膜55とからなる。
絶縁膜17は、配線21上から保護膜14上にまで延在するように配置されている。配線21上においては、有機絶縁膜18および絶縁膜17の一部をエッチングにより除去することにより、コンタクトホール19cが形成されている。コンタクトホール19cの底部においては、配線21の上部表面が露出した状態となっている。
そして、ガラス基板1の端子領域においては、コンタクトホール19cの内部から有機絶縁膜18の上部表面上にまで延在するように下地配線41が形成されている。この下地配線41は下地電極20と同一レイヤからなり、クロム膜によって形成されている。また、下地配線41上には上層配線42が形成されている。下地配線41と上層配線42とから接続配線43が構成される。上層配線42は、反射電極4と同一レイヤからなり、アルミニウム系合金膜によって構成されている。コンタクトホール19cの底部において下地配線41が配線21の上部表面と接触することにより、配線21と下地配線41(つまり接続配線43)とは電気的に接続されている。
また、有機絶縁膜18の上部表面上においては、下地配線41と電気的に接続された端子電極5が形成されている。端子電極5は透過電極3と同一レイヤからなり、ITO膜から構成されている。端子電極5の端部44bは、下地配線41の端部47下に潜り込んだ状態となっている。すなわち、下地配線41の端部47および上層配線42の端部46は、端子電極5の端部44b上に乗り上げた状態となっている。配線21と端子電極5とは、下地配線41と上層配線42とにより構成される接続配線43によって電気的に接続されている。
ガラス基板1において上述した反射電極4などが形成された面と対向するように、対向ガラス基板25が配置されている。対向ガラス基板25においてガラス基板1と対向する面上にはカラーフィルタ23が形成されている。カラーフィルタ23においてガラス基板1と対向する面上には対向電極24が形成されている。対向電極24においてガラス基板1と対向する面上には配向膜28bが形成されている。そして、このようなカラーフィルタ23、対向電極24および配向膜28bが形成された対向ガラス基板25と、反射電極4、透過電極3、端子電極5および配向膜28aなどが形成されたガラス基板1とは、シール剤26を介して対向するように貼り合わされている。配向膜28a、28bおよびシール剤26により囲まれた領域には液晶27が注入封止されている。なお、対向ガラス基板25は、ガラス基板1の表示画素領域を覆うような形状となっている。
図2〜図12は、図1に示した液晶表示装置の製造方法を説明するための断面模式図である。図2〜図12を参照して、図1に示した液晶表示装置の製造方法を説明する。
まず、ガラス基板1(図2参照)を準備する。このガラス基板1上に、一般的な方法を用いて下地膜6を形成する。具体的には、たとえばPECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)を用いてシリコン窒化膜51(図2参照)およびシリコン酸化膜52(図2参照)を形成する。下地膜6としては、このようなシリコン窒化膜51およびシリコン酸化膜52からなる2層膜を用いることができるが、他の構造の膜を用いてもよい。
次に、この下地膜6上に連続的にアモルファスシリコン膜を形成する。そして、エキシマレーザ装置を用いて、薄膜電界効果トランジスタ2(図1参照)のチャネル領域8およびソース/ドレイン領域7a、7b(図1参照)および蓄積容量11の下部電極9(図1参照)となるべきアモルファスシリコン膜を熱処理する。この結果、アモルファスシリコン膜が結晶化することによりポリシリコン膜が形成される。
このポリシリコン膜上に写真製版加工工程によりパターンを有するレジスト膜(図示せず)を形成する。このレジスト膜をマスクとして用いて、エッチングによりポリシリコン膜を部分的に除去することにより、ポリシリコン膜29a、29b(図2参照)を形成する。この後レジスト膜を除去する。そして、ポリシリコン膜29a、29b上から下地膜6上にまで延在するように、絶縁膜10(図2参照)を形成する。この絶縁膜10は、ポリシリコン膜29b上に位置する部分が薄膜電界効果トランジスタ2(図1参照)のゲート絶縁膜として作用し、ポリシリコン膜29a上に位置する部分が蓄積容量11(図1参照)の誘電体膜として作用する。絶縁膜10を構成する材料としては、たとえばPECVD法を用いて形成したTEOS(Tetra Ethoxy Silane)シリコン酸化膜を用いることができる。このようにして、図2に示すような構造を得る。
次に、ポリシリコン膜29a(図2参照)にリン(P)イオンを選択的に注入する。この結果、蓄積容量11(図1参照)の下部電極9(図3参照)を形成できる。なお、ここでリンイオンを選択的に注入する方法としては、たとえば絶縁膜10上に、ポリシリコン膜29a上において開口パターンを有するレジスト膜を形成し、このレジスト膜をマスクとしてリンイオンをポリシリコン膜29aに注入するといった方法を用いることができる。
次に、絶縁膜10上にスパッタリング法を用いてクロム膜(図示せず)を形成する。このクロム膜上に写真製版加工工程を用いてパターンを有するレジスト膜を形成する。このレジスト膜をマスクとしてクロム膜をエッチングにより部分的に除去する。その後レジスト膜を除去する。この結果、クロム膜からなるゲート電極12(図3参照)および共通電極13(図3参照)を得ることができる。その後、n型の導電性不純物をポリシリコン膜29bに注入することにより、ソース/ドレイン領域7a、7b(図3参照)を形成する。このとき、ゲート電極12がn型の導電性不純物を注入する際のマスクとして作用する。n型の導電性不純物としてはたとえばリンイオンを用いることができる。また、ゲート電極12下に位置するポリシリコン膜29bの部分は、リンイオンが注入されず、チャネル領域8(図3参照)となる。この結果、図3に示すように、n型の薄膜電界効果トランジスタ2および蓄積容量11を形成することができる。
次に、ゲート電極12、共通電極13上から絶縁膜10上にまで延在するように保護膜14(図4参照)を形成する。このようにして、図4に示すような構造を得る。ここで、保護膜14としては、PECVD法を用いて形成されたTEOSシリコン酸化膜を用いることができる(TEOS PECVDを用いて形成されたシリコン酸化膜を用いることができる)。
この後、ソース/ドレイン領域7a、7bなどに注入された導電性不純物を活性化するための活性化アニール処理を行なう。この活性化アニール処理における加熱温度はたとえば400℃という値を用いることができる。
次に、保護膜14上にパターンを有するレジスト膜(図示せず)を形成する。このレジスト膜をマスクとして用いて、保護膜14および絶縁膜10を部分的にエッチングにより除去する。そのあと、レジスト膜を除去する。このようにして、コンタクトホール15a〜15c(図5参照)を形成する。このコンタクトホール15a〜15cの内部から保護膜14の上部表面上にまで延在するように、スパッタリング法を用いてモリブデン(Mo)膜を形成する。このモリブデン膜上にスパッタリング法を用いてアルミニウム系合金膜を形成する。このアルミニウム系合金膜上にスパッタリング法を用いてモリブデン膜を形成する。
このようにして形成された3層からなる金属膜上に、パターンを有するレジスト膜を形成する。このレジスト膜をマスクとして3層からなる金属膜を部分的にエッチングにより除去することにより、電極16a〜16cおよび配線21(図5参照)を形成する。その後レジスト膜を除去する。この結果、図5に示すような構造を得る。図5からもわかるように、電極16a〜16cおよび配線21は、それぞれ保護膜14側からモリブデン膜53、アルミニウム系合金膜54およびモリブデン膜55が順次積層された3層構造の積層体(3層膜)という構造を有している。
この後、水素プラズマを用いてチャネル領域8の水素化を行なう。このようにして、薄膜電界効果トランジスタ2(図1参照)の特性の向上および安定化を図る。そして、電極16a〜16c、配線21上から保護膜14上にまで延在するように絶縁膜17(図6参照)を形成する。この絶縁膜17としては、たとえばシリコン窒化膜を用いることができる。
次に、絶縁膜17上に有機絶縁膜18(図6参照)を形成する。この有機絶縁膜18上にパターンを有するレジスト膜(図示せず)を形成する。このレジスト膜をマスクとして用いて、有機絶縁膜18および絶縁膜17を部分的にエッチングにより除去することにより、コンタクトホール19a〜19cを形成する。その後レジスト膜を除去する。このようにして、図6に示すような構造を得る。
図6からもわかるように、コンタクトホール19aは電極16c上に形成され、コンタクトホール19aの底部においては電極16cの上部表面の一部が露出している。また、コンタクトホール19cは配線21上に形成され、コンタクトホール19cの底部において配線21の上部表面が部分的に露出している。
次に、半透過型液晶表示装置の画素電極と端子電極とを以下のフローによって形成する。まず、図7に示すように、コンタクトホール19a〜19cの内部から有機絶縁膜18の上部表面上にまで延在するようにアモルファス状態のITO膜59を形成する。このITO膜59の膜厚はたとえば100nm程度とすることができる。
次に、図8に示すように、画素電極と端子電極とを形成する工程における一度目の写真製版加工工程により、透過電極3(図9参照)および端子電極5(図9参照)を形成するためのパターンを有するレジスト膜58(図8参照)を形成する。この結果、図8に示すような構造を得る。
そして、このレジスト膜58をマスクとしてウエットエッチングによりITO膜59を部分的に除去する。なお、このウエットエッチングで用いるエッチング液としては、たとえばシュウ酸系のエッチング液を用いることができる。その後、レジスト膜58を除去する。この結果、図9に示すような構造を得る。図9からもわかるように、上述したエッチングにより透過電極3および端子電極5が形成されている。透過電極3および端子電極5は上述したITO膜によって構成されている。
次に、図10に示すように、透過電極3、端子電極5および有機絶縁膜18の上部表面上にクロム膜56およびアルミニウム系合金膜57をスパッタリング法によって連続形成する。クロム膜56の膜厚は、たとえば50nm程度とすることができる。アルミニウム系合金膜57の膜厚はたとえば150nm程度とすることができる。
次に、2回目の写真製版加工工程を行なうことにより図11に示すようにレジスト膜58を形成する。レジスト膜58は、反射電極4(図12参照)および接続配線43(図12参照)を形成するためのパターンを有している。
次に、レジスト膜58をマスクとして用いて、アルミニウム系合金膜57およびクロム膜56を部分的にエッチングにより除去する。その後レジスト膜58を除去する。この結果、図12に示すように、下地電極20、反射電極4および下地配線41と上層配線42とからなる接続配線43を形成することができる。
図12に示すように、反射電極4および下地電極20が透過電極3の端部44a上に乗り上げるように(透過電極3の上層になるように)することによって、透過電極3を構成するITO膜とクロム膜からなる下地電極20とを容易に直接接続することができる。
また、反射電極4と下地電極20とを同じ平面形状としているので(反射電極4と下地電極20とを別々の形状に加工する必要がないため)、図11および図12で示したように、一度の写真製版加工工程により形成されたレジスト膜58を用いたエッチングによって一度に連続して反射電極4および下地電極20を形成することができる。この結果、合計2回の写真製版加工工程を実施することによって、半透過型の液晶表示装置における(反射電極4および透過電極3を含む)画素電極と(端子電極5を含む)端子電極とを完成することができる。
上述した本発明による液晶表示装置による効果を、参考例としての液晶表示装置の構造およびその製造方法と対比することによってより詳しく説明する。図13は、本発明による液晶表示装置の効果を説明するための参考例としての液晶表示装置を示す断面模式図である。図14〜図23は、図13に示した液晶表示装置の製造方法を説明するための断面模式図である。
図13に示した参考例としての液晶表示装置は、基本的には図1に示した液晶表示装置と同様の構造を備えるが、下地電極20a、20b、反射電極4、透過電極3、および端子電極5の構造が異なる。図13に示した液晶表示装置では、表示画素領域におけるコンタクトホール19aの内部から有機絶縁膜18の上部表面上にまで延在するように、下地電極20aと、この下地電極20a上に形成され、画素電極を構成する反射電極4が配置されている。
また、下地電極20aは、コンタクトホール19bの内部にまでは延在していない。すなわち、下地電極20aには、コンタクトホール19bが形成された部分の有機絶縁膜18を露出させるような開口部22が形成されている。そして、この開口部22の内部においてコンタクトホール19bの内壁上から下地電極20aおよび反射電極4の端部上にまで延在するように透明性導電材料(たとえばITO膜)からなる透過電極3が形成されている。下地電極20aのコンタクトホール19b側に位置する側面36の位置は、反射電極4の側面35の位置よりもコンタクトホール19b側にずれた位置に配置されている(下地電極20aの端部37は、反射電極4の側面35の位置よりも突出した状態となっている)。このため、透過電極3は下地電極20aと接触することにより、電気的に接続された状態となっている。
ガラス基板1上の表示画素領域以外の領域である端子領域においては、コンタクトホール19cの内部から有機絶縁膜18の上部表面上にまで延在するように、下地電極20bが形成されている。下地電極20bは、表示画素領域における下地電極20aと同一レイヤからなる。下地電極20b上には、端子電極5が形成されている。端子電極5は、透過電極3と同一レイヤにより構成されている。ここでは、端子電極5は透過電極3を構成する材料と同じ材料であるITOにより構成されている。下地電極20bは、コンタクトホール19cの内部において配線21の上部表面上と直接接続されている。また、端子電極5は、下地電極20bの上部表面の少なくとも一部を覆った状態で配置されている。
次に、図14〜図23を参照して、図13に示した液晶表示装置の製造方法を説明する。
まず、図2〜図6に示した工程を実施した後、以下の工程に従って半透過型の液晶表示装置の画素電極と端子電極とを形成する。具体的には、まず図14に示すように、クロム(Cr)膜56とアルミニウム(Al)系合金膜57とをスパッタリング法を用いて連続的に形成する。ここで、クロム膜56の膜厚は、たとえば50nm程度とすることができる。また、アルミニウム系合金膜57の膜厚はたとえば150nm程度とすることができる。
次に、図15に示すように、反射電極4(図13参照)を形成するためのパターンを有するレジスト膜58を1回目の写真製版加工により形成する。そして、このレジスト膜58をマスクとして用いて、アルミニウム系合金膜57を部分的にエッチングにより除去することにより、反射電極4(図16参照)を形成する。この後レジスト膜58を除去する。この結果、図16に示すような構造を得る。
次に、2回目の写真製版加工により、有機絶縁膜18においてコンタクトホール19bが形成された部分を露出させる開口部22(図18参照)を形成するためのパターンを有するレジスト膜58(図17参照)を形成する。この結果、図17に示すような構造を得る。
そして、この図17に示したレジスト膜58をマスクとして用いて、エッチングによりクロム膜56を部分的に除去することにより、クロム膜56における開口部22(図18参照)を形成する。その後レジスト膜58(図17参照)を除去する。この結果、図18に示すような構造を得る。
次に、スパッタリング法を用いて、反射電極4上からクロム膜56および有機絶縁膜18のコンタクトホール19b内部にまで延在するアモルファス状態のITO膜59(図19参照)を形成する。この結果、図19に示すような構造を得る。なお、ITO膜59の膜厚としては、たとえば100nm程度の値を用いることができる。
次に、ITO膜59上に、透過電極3(図21参照)および端子電極5(図21参照)を形成するためのパターンを有するレジスト膜58を形成することにより、図20に示すような構造を得る。そして、上述のように3回目の写真製版加工により形成されたレジスト膜58(図20参照)をマスクとして用いて、ITO膜59をエッチングにより部分的に除去することにより、透過電極3(図21参照)および端子電極5(図21参照)を形成する。このエッチングにおいては、シュウ酸系のエッチャントを用いてウエットエッチングを実施する。その後、レジスト膜58(図20参照)を除去する。この結果、図21に示すような構造を得る。ここで、透過電極3の端部38は下地電極20a(図13参照)となるべきクロム膜56の端部および反射電極4の端部上にまで延在するように形成されている。
次に、図22に示すように、下地電極20a、20b(図13参照)を形成するためのマスクとして用いる、パターンを有するレジスト膜58を4回目の写真製版加工により形成する。そして、このレジスト膜58をマスクとして用いて、クロム膜56を部分的にエッチングにより除去する。この結果、表示画素領域の画素電極と端子領域の端子電極とをそれぞれ構成する下地電極20a、20bを互いに分離することができる。この後レジスト膜58を除去する。この結果、図23に示すような構造を得る。このように、合計4回の写真製版加工を用いることにより、半透過タイプの液晶表示装置における画素電極(下地電極20a、反射電極4および透過電極3からなる画素電極)と端子電極(端子電極5と下地電極20bとからなる端子電極)とが完成する。
なお、ここでクロム膜56(図17参照)などのエッチング(ウエットエッチング)においては、いずれも一般的なクロム膜に対するエッチャント(エッチング液)である硝酸第2セリウムアンモニウム(化学式:Ce(NH42(NO36)の水溶液に過塩素酸(化学式:HClO4)を含むエッチャント(エッチング液)を用いることができる。
そして、ガラス基板1の表示画素領域においては、通常の方法を用いて、反射電極4および透過電極3上に配向膜28a(図13参照)が形成される。また、通常の方法を用いて、カラーフィルタ23(図13参照)、対向電極24(図13参照)および配向膜28b(図13参照)が形成された対向ガラス基板を準備する。そして、ガラス基板1と対向ガラス基板25とを、それぞれの配向膜28a、28bが対向するようにシール剤26(図13参照)を介して貼り合わせる。そして、このガラス基板1と対向ガラス基板25との間にシール剤26が存在することによって形成された間隙に液晶27(図13参照)を注入封止する。このような所定の工程を実施することにより、図13に示すような液晶表示装置を得ることができる。
このように、図14〜図23に示した比較例としての液晶表示装置の製造方法では、図15、図17、図20および図22に示すように、合計4回の写真製版加工工程を行なうことが必要である。このような参考例としての液晶表示装置の製造方法に比べて、図1〜図12に示した本発明による液晶表示装置の製造方法では、画素電極および端子電極を形成するために必要な写真製版加工工程は2回であるため、参考例の液晶表示装置の製造方法に比べて、本発明による液晶表示装置の製造方法は製造工程を削減することが可能であることがわかる。このため、図1に示した本発明による液晶表示装置は、図13に示した参考例の液晶表示装置より製造コストの削減および製造工期の短縮を図ることができる。
図24は、本発明による液晶表示装置の実施の形態1の変形例を示す断面模式図である。図24を参照して、本発明による液晶表示装置の実施の形態1の変形例を説明する。
図24に示すように、液晶表示装置は、基本的には図1に示した液晶表示装置と同様の構造を備えるが、透過電極3および端子電極5と配線21との接続部の構造が異なっている。具体的には、図24に示した液晶表示装置の表示画素領域においては、図1に示した液晶表示装置におけるコンタクトホール19bに該当するコンタクトホールが形成されていない。このため、透過電極3は有機絶縁膜18の平坦な上部表面上に形成されている。
ここで、図1に示した液晶表示装置においてコンタクトホール19bが形成されたのは、有機絶縁膜18を光が透過する際の光の減衰を少なくすることを目的の1つとしている。しかし、有機絶縁膜18における光の透過率が十分大きい場合には、上述した透過光の減衰の程度は小さくなる。そのため、図24に示すように、コンタクトホールなどを設けずに有機絶縁膜18の上部表面上に透過電極3を形成するような構造を採用してもよい。
また、図24に示した液晶表示装置では、端子領域において配線21の上部表面を部分的に露出させるコンタクトホール19dの直径が図1に示した液晶表示装置におけるコンタクトホール19cの直径よりも大きくなっている。そして、コンタクトホール19dの底部において、保護膜14上に端子電極5が配置されている。これは、この端子電極5に接続する電源の端子や駆動ICの接続部の形状などに対応して、図24に示すような端子電極5の部分の構造を採用する方が好ましい場合もあるためである。
また、図24に示した液晶表示装置においては、配線21と端子電極5とを接続配線43によって電気的に接続している。接続配線43は、下地配線41および上層配線42からなる。接続配線43は、配線21の上部表面上から端子電極5の端部44b上にまで延在するように形成されている。接続配線43における下地配線41の端部と端子電極5の端部44bとは接触することにより、電気的に接続されている。なお、接続配線43は、コンタクトホール19dの側壁上から有機絶縁膜18の上部表面上にまで延在するようにも形成されている。
なお、図24に示した液晶表示装置においては、端子電極5と配線21とを接続配線43によって電気的に接続しているが、たとえば端子電極5を保護膜14上から配線21の上部表面上にまで延在するように形成することにより、配線21と端子電極5とを直接接触させて電気的に接続するようにしてもよい。なお、図24に示した透過電極3および端子電極5の構造は、以下に説明する本発明による液晶表示装置の実施の形態のそれぞれに適用することが可能である。
図25〜図27は、図24に示した液晶表示装置の製造方法を説明するための断面模式図である。図25〜図27を参照して、図24に示した液晶表示装置の製造方法を説明する。
まず、図2〜図5に示した液晶表示装置の製造方法の工程を実施した後、電極16a〜16c、配線21および保護膜14上に絶縁膜17(図25参照)を形成する。絶縁膜17上に有機絶縁膜18(図25参照)を形成する。有機絶縁膜18上に写真製版加工工程によってパターンを有するレジスト膜(図示せず)を形成する。このレジスト膜は、コンタクトホール19a、19d(図25参照)を形成するためのマスクとして用いるものである。このレジスト膜をマスクとして用いて、有機絶縁膜18および絶縁膜17をエッチングにより部分的に除去する。その後レジスト膜を除去する。この結果、図25に示すように、コンタクトホール19a、19dを形成することができる。
次に、コンタクトホール19a、19dの内部から有機絶縁膜18の上部表面上にまでアモルファス状態のITO膜(図示せず)を形成する。このITO膜上に写真製版加工工程によってパターンを有するレジスト膜を形成する。このレジスト膜をマスクとしてITO膜を部分的にエッチングにより除去する。その後レジスト膜を除去する。その結果、図26に示すように、透過電極3および端子電極5を形成することができる。この後、透過電極3、端子電極5上から有機絶縁膜18の上部表面上にまで延在するように、クロム膜とアルミニウム系合金膜(図示せず)とをスパッタリング法によって連続的に形成する。そして、アルミニウム系合金膜上に写真製版加工によってパターンを有するレジスト膜を形成する。このレジスト膜をマスクとして用いて、アルミニウム系合金膜およびクロム膜を部分的にエッチングにより除去する。その後レジスト膜を除去する。この結果、図27に示すように、クロム膜からなる下地電極20、アルミニウム系合金膜からなる反射電極4、クロム膜からなる下地配線41、アルミニウム系合金膜からなる上層配線42を形成することができる。下地配線41と上層配線42とから接続配線43が構成されている。
この後、図24に示すように、表示画素領域において反射電極4および透過電極3を覆うように配向膜28aを形成する工程、カラーフィルタ23、対向電極24および配向膜28bを備える対向ガラス基板25を準備する工程、さらにガラス基板1と対向ガラス基板25とを対向させてシール剤26を介して接続固定する工程、ガラス基板1、対向ガラス基板25との間においてシール剤26が存在することにより形成された間隙に液晶27(図23参照)を注入封止する工程を実施することにより、図24に示すような液晶表示装置を得ることができる。
(実施の形態2)
図28は、本発明による液晶表示装置の実施の形態2を示す断面模式図である。図28を参照して、本発明による液晶表示装置の実施の形態2を説明する。
図28に示した液晶表示装置は、基本的には図1に示した液晶表示装置と同様の構造を備えるが、反射電極4および接続配線43の構造が図1に示した液晶表示装置とは異なっている。すなわち、図28に示した液晶表示装置においては、銀(Ag)系合金からなる反射電極4がコンタクトホール19aの内部から有機絶縁膜18の上部表面上にまで延在するように形成されている。コンタクトホール19aの底部においては、反射電極4と電極16cの上部表面とが直接接続することによって、反射電極4と電極16cとが電気的に接続されている。
また、ITO膜からなる透過電極3の端部44a上に反射電極4の端部39が部分的に重なるように配置されている。この部分において、反射電極4と透過電極3とは電気的に接続されている。つまり、透過電極3には、電極16cから反射電極4を介して必要な電荷が供給される。
反射電極4を構成する銀系合金は透過電極3を構成するITOと直接接合して必要な電気的導通を図ることができる材料である。また、銀系合金は有機絶縁膜18に形成されたコンタクトホール19aを介しても、安定して下層の導電層である電極16cと低抵抗の接続部を形成することができる。さらに、銀系合金は反射電極4の材料として必要な光の反射率を示す。このため、図1に示した液晶表示装置のように、反射電極4と電極16cとの間の導通および透過電極3との間の導通を図るために下地電極20を形成する必要がない。
また、端子領域においても、銀系合金からなる接続配線43が、コンタクトホール19cの内部から有機絶縁膜18の上部表面上にまで延在するように形成されている。そして、接続配線43の端部46は、端子電極5の端部44b上に乗り上げるように配置されている。接続配線43の端部46と端子電極5の端部44bとの間は電気的に接続された状態となっている。
ここで、接続配線43は反射電極4と同一レイヤからなり、銀系合金によって構成されている。上述のように、銀系合金は端子電極5を構成するITO膜と直接接合して必要な電気的導通を図ることができるとともに、有機絶縁膜18のコンタクトホール19cの底部において下層の導電体層である配線21と低抵抗な接続部を安定して形成することができる。このため、接続配線43を介して、配線21と端子電極5とを電気的に接続することができる。
図29〜図31は、図28に示した液晶表示装置の製造方法を説明するための断面模式図である。図29〜図31を参照して、図28に示した液晶表示装置の製造方法を説明する。
まず、図2〜図9に示した液晶表示装置の製造方法と同様の工程を実施する。この結果、画素電極と端子電極とを形成するための1回目の写真製版加工工程(図8参照)を実施することにより、透過電極3および端子電極5(図9参照)が形成される。そして、透過電極3および端子電極5上から有機絶縁膜18の上部表面上にまで延在するように銀系合金膜70(図29参照)を形成する。この結果、図29に示すように構造を得る。銀系合金膜70は、スパッタリング法を用いて形成される。銀系合金膜70の膜厚はたとえば150nm程度とすることができる。
次に、2回目の写真製版加工工程によって、図30に示すようにパターンを有しレジスト膜58を銀系合金膜70上に形成する。図30に示したレジスト膜58は、反射電極4および接続配線43(図31参照)に対応するパターンを有している。そして、このレジスト膜58をマスクとして用いて、銀系合金膜70を部分的にエッチングにより除去する。その後レジスト膜58を除去する。この結果、図31に示すように、銀系合金膜からなる反射電極4および接続配線43を形成することができる。このように、合計2回の写真製版加工を行なうことにより、半透過型の液晶表示装置における画素電極(反射電極4および透過電極3)と端子電極(接続配線43と端子電極5)とを形成することができる。
この後、本発明による液晶表示装置の実施の形態1の製造方法と同様に、配向膜28a(図28参照)の形成工程、カラーフィルタ23、対向電極24および配向膜28bが形成された対向ガラス基板25を準備する工程、ガラス基板1と対向ガラス基板25とをシール剤26を介して対向して配置し接続固定する工程およびシール剤26によってガラス基板1と対向ガラス基板25との間に形成された間隙に液晶27を注入封止する工程を実施することにより、図28に示した液晶表示装置を得ることができる。
このように、反射電極4の材料として銀系合金を採用することにより、本発明による液晶表示装置の実施の形態1のようにクロム膜からなる下地電極20(図1参照)を形成する必要がない。これは、銀系合金は反射電極4の材料として必要な光の反射率を有する材料であって、かつITO膜との間の電気的な接続やコンタクトホール19aを介した電極16cとの間の電気的な接続を低抵抗に実現することが可能な材料だからである。このため、本発明による液晶表示装置の実施の形態1の製造方法と比較して、図29〜図31に示した液晶表示装置の製造方法では、クロム膜からなる下地電極20(図1参照)を形成するためのクロム膜の成膜からエッチング加工工程までの一連の工程が不要となる。つまり、本発明による液晶表示装置の実施の形態1の製造方法と比べて、さらに製造工程数の削減を図ることができる。この結果、液晶表示装置の製造コストを低減することができる。
また、反射電極4の端部39が透過電極3の端部44a上に乗り上げるような構造を採用することによって、本発明による液晶表示装置の実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、接続配線43を反射電極4と同一レイヤである銀系合金によって構成しているので、接続配線43を画素電極を構成する反射電極4と同一工程によって形成できる。このため、合計2回の写真製版加工を行なうことによって、画素電極および端子電極を形成することができる。
(実施の形態3)
図32は、本発明による液晶表示装置の実施の形態3を示す断面模式図である。図32を参照して、本発明による液晶表示装置の実施の形態3を説明する。
図32に示した液晶表示装置は、基本的に図1に示した液晶表示装置と同様の構造を備えるが、透過電極3および端子電極5の形状が異なっている。すなわち、図32に示した液晶表示装置においては、透過電極3が下地電極71の下部表面全体と接触するように形成されている。つまり、透過電極3は、コンタクトホール19bの内部から有機絶縁膜18の上部表面上およびコンタクトホール19aの内部にまで延在するように形成されている。
また、端子領域においては、端子電極5がコンタクトホール19cの内部にまで延在するように形成されている。そして、端子電極5においてコンタクトホール19cの内部に位置する領域上には、下地層72および上層73からなる保護キャップ74が形成されている。
また、図32に示した液晶表示装置は、下地電極71を構成する材料が図1に示した液晶表示装置の下地電極20を構成する材料とは異なる。すなわち、図32に示した液晶表示装置においては、下地電極71を構成する材料は窒素を含有するアルミニウムを主成分とする合金(以下窒素含有アルミニウム系合金ともいう)である。また、保護キャップ74を構成する下地層72は、下地電極71と同一レイヤによって構成されているため、この下地層72も窒素含有アルミニウム系合金によって構成される。なお、反射電極4を構成する材料はアルミニウム系合金である。また、保護キャップ74を構成する上層73は、反射電極4と同一レイヤによって構成されるため、上層73を構成する材料は反射電極4を構成する材料と同じアルミニウム系合金である。
ここで、窒素含有アルミニウム系合金は、図1に示した液晶表示装置において下地電極20の材料として用いたクロム膜と同様に、ITO膜およびアルミニウム系合金膜の両方と直接接合して十分な電気的導通を図ることができる。また、ITO膜は、有機絶縁膜18に形成されたコンタクトホール19aを介して下層の導電層である電極16cと低抵抗の接続部を形成することが可能である。なお、図32に示した保護キャップ74は省略してもよい。
次に、図32に示した液晶表示装置の製造方法を、図33〜図37を参照して説明する。図33〜図37は、図32に示した液晶表示装置の製造方法を説明するための断面模式図である。
まず、図2〜図7に示した工程を実施した後、画素電極および端子電極を形成する工程における1回目の写真製版加工工程を実施することにより、図33に示すようにITO膜59上にパターンを有するレジスト膜58を形成する。レジスト膜58は、透過電極3(図34参照)および端子電極5(図34参照)の平面形状に対応する平面形状を有している。このレジスト膜58をマスクとして用いて、ITO膜59を部分的にエッチングにより除去する。このエッチングにおいては、シュウ酸系のエッチング液を用いることができる。その後レジスト膜を除去する。この結果、図34に示すように、透過電極3および端子電極5を形成することができる。
次に、透過電極3、端子電極5および有機絶縁膜18の上部表面上に窒素含有アルミニウム系合金膜75およびアルミニウム系合金膜57をスパッタリング法によって連続的に形成することにより、図35に示すような構造を得る。この窒素含有アルミニウム系合金膜75およびアルミニウム系合金膜57の形成方法としては、たとえば、まず成膜の初期には窒素ガスを反応容器内に流しながらアルミニウム系合金膜をスパッタリング法によって成膜する。このようにして、窒素含有アルミニウム系合金膜75を形成することができる。そして、途中から窒素ガスの反応容器内への流入を停止してアルミニウム系合金膜をスパッタリング法により成膜することにより、窒素含有アルミニウム系合金膜75上に連続してアルミニウム系合金膜57を形成することができる。このようにして、窒素含有アルミニウム系合金膜75とアルミニウム系合金膜57とからなる2層膜を形成することができる。ここで、窒素含有アルミニウム系合金膜75の膜厚はたとえば20nm程度とすることができる。また、アルミニウム系合金膜57の膜厚はたとえば150nm程度とすることができる。
次に、2回目の写真製版加工工程を実施することにより、図36に示すようにアルミニウム系合金膜57上にパターンを有するレジスト膜58を形成する。このレジスト膜58は、反射電極4(図37参照)と保護キャップ74(図37参照)に対応する平面形状を有している。そして、このレジスト膜58をマスクとしてアルミニウム系合金膜57および窒素含有アルミニウム系合金膜75を、同じエッチング液を用いて連続的にエッチングにより部分的に除去する。その後レジスト膜58を除去する。この結果、図37に示すように、反射電極4、下地電極71、保護キャップ74を形成することができる。なお、保護キャップ74は、窒素含有アルミニウム系合金膜からなる下地層72と、アルミニウム系合金膜からなる上層73とにより構成されている。
この後、本発明による液晶表示装置の実施の形態1の製造方法と同様に、配向膜28aを形成する工程などを実施することにより、図32に示した液晶表示装置を得ることができる。
このように、反射電極4および下地電極71の全体が透過電極3上に積層された構造(下地電極71の下部表面全体が透過電極3の上部表面の一部と接触した状態となった構造)を採用することにより、ITO膜からなる透過電極3と下地電極71との接続面積を大きくすることができる。この結果、透過電極3と下地電極71との接続部の接続抵抗を低減できる。
また、上述のように反射電極4と下地電極71とを、それぞれアルミニウム系合金膜および窒素含有アルミニウム系合金膜という同じエッチング液で加工可能な材料により構成するので、反射電極4と下地電極71とを同じエッチング工程において連続的に加工することができる。また、下地電極71の下部表面と透過電極3とを接続するので、反射電極4と下地電極71との平面形状を異ならせる必要はないことからも、上述のように反射電極4と下地電極71とを1回のエッチング工程において連続的に(同じ平面形状を有するように)形成することが可能となる。
また、下地電極71を構成する窒素含有アルミニウム系合金膜は、反射電極4を構成するアルミニウム系合金膜および透過電極3を構成するITO膜の両方と電気的導通を図ることができるので、下地電極71を構成する材料として適したものである。さらに、透過電極3を構成するITO膜は、有機絶縁膜18に形成されたコンタクトホール19aを介して下層の導電体層である電極16cと接触するように形成されている。透過電極3を構成するITO膜は、この電極16cと低抵抗な電気的接続部を形成することができる。
なお、下地電極71の材料として、上述のような窒素含有アルミニウム系合金膜以外の材料を用いることもできる。この場合、下地電極71を構成する材料としては、たとえばモリブデン系合金やクロム膜などの高融点金属材料を用いてもよい。この場合も、反射電極4を構成する材料および透過電極3を構成する材料との間における電気的導通を図ることができる。このため、上述した窒素含有アルミニウム系合金膜を下地電極71の構成材料として用いた場合と同様の効果を得ることができる。
また、反射電極4を形成するための写真製版加工において用いられる現像液やその後のエッチング工程において用いられるエッチング液などにより、コンタクトホール19aの側面において露出する電極16cの表面やコンタクトホール19cの側面に露出する配線21の表面が腐食されるといった可能性が従来はあった。しかし、図32に示すような液晶表示装置においては、表示画素領域および端子領域の双方においてコンタクトホール19a、19c上に反射電極4や保護キャップ74を残すような形状としたので、上述のような電極16cや配線21の表面が腐食するといった問題の発生する可能性を低減できる。なお、上述した現像液やエッチング液について、電極16cや配線21を腐食しにくいような組成のものを採用するとともに、エッチングの際の条件について、オーバーエッチング時間を短かめに設定するなどの対応により、保護キャップ74を省略することもできる。
なお、保護キャップ74は、基本的に反射電極4および下地電極71と同一レイヤによって構成されているので、これらの反射電極4および下地電極71と同時に保護キャップ74を形成することができる。このように、上述のように2回の写真製版加工を実施することで、表示画素領域および端子領域のそれぞれにおいて半透過型の液晶表示装置における画素電極(透過電極3、反射電極4および下地電極71)および端子電極5(さらに保護キャップ74)を形成することができる。
(実施の形態4)
図38は、本発明による液晶表示装置の実施の形態4を示す断面模式図である。図38を参照して、本発明による液晶表示装置の実施の形態4を説明する。
図38に示した液晶表示装置は、基本的には図32に示した液晶表示装置と同様の構造を備えるが、反射電極4が銀系合金によって構成されるとともに、図32に示した液晶表示装置における下地電極71が存在しない点が異なる。また、図38に示した液晶表示装置の端子領域では、保護キャップ74が図32に示した液晶表示装置の保護キャップ74のように2層膜ではなく、反射電極4と同一レイヤからなる銀系合金の単層膜によって保護キャップ74が構成されている。
反射電極4は、透過電極3の上部表面上であって、コンタクトホール19a上に位置する部分を含む一部分を覆うような形状となっている。また、実施の形態3における保護キャップ74と同様に、図38に示した保護キャップ74も省略することが可能である。
図39〜図41は、図38に示した液晶表示装置の製造方法を説明するための断面模式図である。図39〜図41を参照して、図38に示した液晶表示装置の製造方法を説明する。
まず、図2〜図7に示した工程、図33および図34に示した工程を実施した後、図39に示すように透過電極3および端子電極5上から有機絶縁膜18の上部表面上にまで延在するように銀系合金膜70をスパッタリング法により形成する。なお図33に示した工程において、透過電極3などを形成するための1回目の写真製版加工工程が実施されている。
そして図39に示した工程に続いて、2回目の写真製版加工工程を実施することにより、図40に示すように銀系合金膜70上にパターンを有するレジスト膜58を形成する。レジスト膜58は反射電極4(図41参照)および保護キャップ74(図41参照)の平面形状に対応した平面形状を有している。
そして、レジスト膜58をマスクとして、銀系合金膜70をエッチングにより部分的に除去する。その後レジスト膜58を除去する。この結果、図41に示すように、銀系合金膜からなる反射電極4および保護キャップ74を形成することができる。
この後、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態1などと同様に、配向膜28aの形成工程などを実施することにより、図38に示す液晶表示装置を得ることができる。
このように、図38に示した液晶表示装置においては、反射電極4の材料として銀系合金膜を採用している。銀系合金膜は、反射電極4の材料として必要な光の反射率を有する材料である。また、銀系合金膜はITO膜との低抵抗な電気的接続を形成することができる。このため、図32に示した液晶表示装置のように、下地電極71を形成する必要がない。したがって、図32に示した液晶表示装置と比べると、その製造工程において下地電極71を形成するための成膜工程からエッチング工程にかけての工程が不要となる。このため、図32に示した液晶表示装置の製造工程に比べてさらにの製造工程数を削減することができる。この結果、液晶表示装置の製造コストを低減することができる。
また、図28に示した液晶表示装置と比べると、図38に示した液晶表示装置は、反射電極4がその下部表面全体で透過電極3と接続している(反射電極4の下部表面全面が透過電極3の上部表面の一部と接触している)ような構造となっているので、ITO膜からなる透過電極3と反射電極4との接触面積を大きくすることができる。このため、透過電極3と反射電極4との間の接続部の電気抵抗を低減することができる。また、図1に示したような下地電極20を形成していないので、反射電極4を形成するために一度の写真製版加工工程およびエッチング工程を実施すればよい。
さらに、反射電極4および保護キャップ74がそれぞれコンタクトホール19a、19cの内部に残存するような構造となっているので、この反射電極4および保護キャップ74を形成する工程において銀系合金膜をエッチングするエッチング液や、そのエッチングに用いるレジスト膜を形成するための写真製版加工において用いる現像液などによって、コンタクトホール19a、19cの底部に位置する電極16cおよび配線21が腐食する可能性を低減できる。
また、保護キャップ74は反射電極4と同一レイヤ(同一材料)によって構成されているので、反射電極4を形成する際に同一工程において保護キャップ74を形成することができる。このため、保護キャップ74を形成する場合であっても特に写真製版加工工程が増えることは無い(つまり、画素電極および端子電極を形成するために2回の写真製版加工工程を実施すればよい)。
(実施の形態5)
図42〜図46は、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態5を説明するための断面模式図である。図42〜図46を参照して、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態5を説明する。なお、図42〜図46に示した製造方法によって得られる液晶表示装置は、基本的に図32に示した液晶表示装置と同様の構造を備える。
まず、図2〜図6に示した工程を実施した後、図42に示すように、有機絶縁膜18上にITO膜59、窒素含有アルミニウム系合金膜75およびアルミニウム系合金膜57を、スパッタリング法を用いて連続的に形成する。具体的には、ITO膜59の成膜工程に続いて、窒素ガスを流しながらアルミニウム系合金膜を成膜することにより、窒素含有アルミニウム系合金膜75を形成できる。そして、窒素含有アルミニウム系合金膜75の厚みが所定の厚みとなった時点で窒素ガスを反応容器内へと供給することを停止する一方で、アルミニウム系合金膜の成膜工程を継続することにより、アルミニウム系合金膜57を形成できる。このようにして、ITO膜59、窒素含有アルミニウム系合金膜75およびアルミニウム系合金膜57からなる3層膜を形成できる。
ITO膜59の膜厚はたとえば100nm程度とすることができる。また、窒素含有アルミニウム系合金膜75の膜厚はたとえば20nm程度とすることができる。また、アルミニウム系合金膜57の膜厚はたとえば150nm程度とすることができる。
次に、画素電極および端子電極を形成する工程における一度目の写真製版加工工程により、図43に示すように、パターンを有するレジスト膜58をアルミニウム系合金膜57上に形成する。レジスト膜58は、反射電極4(図44参照)および保護キャップ74(図44参照)の平面形状に対応する平面形状を有している。そして、このレジスト膜58をマスクとして用いて、アルミニウム系合金膜57および窒素含有アルミニウム系合金膜75を、同じエッチング液を用いてウエットエッチングにより部分的に除去する。その後レジスト膜58を除去する。この結果、図44に示すように、表示画素領域では反射電極4および下地電極71が形成される。また、端子領域では下地層72と上層73とからなる保護キャップ74が形成される。
次に、2回目の写真製版加工工程を実施することにより、図45に示すようにパターンを有するレジスト膜58を形成する。レジスト膜58の平面形状は、透過電極3(図46参照)および端子電極5(図46参照)の平面形状とほぼ同じ平面形状を有している。そして、このレジスト膜58をマスクとして用いて、ウエットエッチングによりITO膜59を部分的に除去する。ここで、ウエットエッチングに用いるエッチング液としては、シュウ酸系のエッチング液を用いることができる。この後レジスト膜58を除去する。この結果、図46に示すように、透過電極3および端子電極5を得ることができる。
この後、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態1と同様に、配向膜28aを形成する工程などを実施することにより、図32に示した液晶表示装置を得ることができる。
上述した液晶表示装置の製造方法では、図41に示すようにITO膜59、窒素含有アルミニウム系合金膜75およびアルミニウム系合金膜57という3つの層を連続的に成膜するので、上述した3種類の膜を別々に成膜する場合に比べて、成膜処理を行なうための反応容器内の真空引きや、成膜処理を行なう前のガラス基板1の洗浄処理などの工程の数を削減できる(つまり真空引きや洗浄処理などは、上述した3種類の膜を形成するために1回で十分である)。したがって、液晶表示装置の製造工程数や処理時間を削減することができる。この結果、液晶表示装置の製造コストを低減することができる。
また、上述したITO膜59、窒素含有アルミニウム系合金膜75およびアルミニウム系合金膜57を1つの成膜装置内でガラス基板1を外気にさらすことなく連続的に行なえるため、これらの膜の界面に不純物などの汚染物質が侵入する可能性を低減できる。したがって、このような汚染物質が存在することに起因して、ITO膜からなる透過電極3(図46参照)と下地電極71(図46参照)との間の電気抵抗値、あるいは下地電極71と反射電極4(図46参照)との間の接続部の電気抵抗値が上昇する可能性を低減できる。
また、下地電極71を構成する材料は窒素含有アルミニウム系合金膜である。この窒素含有アルミニウム系合金は反射電極4を構成するアルミニウム系合金と同一のエッチング液でエッチングすることが可能な材料である。このため、反射電極4および下地電極71を形成するためのエッチングを同一のエッチング液を用いて連続して行なうことができる。
また、窒素含有アルミニウム系合金は、反射電極4を構成するアルミニウム形合金および透過電極3を構成するITOの両方と電気的導通を図ることが可能な材料である。そのため、この窒素含有アルミニウム系合金は下地電極71を構成する材料として適した材料であるといえる。なお、上述した下地電極71(図46参照)を構成する材料としては、上述のような窒素含有アルミニウム系合金膜に代えて、モリブデン系合金膜やクロム膜などの高融点金属材料を用いてもよい。この場合も、下地電極71と反射電極4および透過電極3との間の電気的導通を図ることができるとともに、窒素含有アルミニウム系合金膜を下地電極71の材料として用いた場合と同様の効果を得ることができる。
また、反射電極4と下地電極71とを同じ平面形状を有するように形成している(1回のエッチング工程によって形成している)ので、反射電極4を構成するために写真製版加工工程およびエッチング工程を実施して、また下地電極71を形成するために別途写真製版加工工程およびエッチング工程を実施する場合よりも、液晶表示装置の製造工程数を削減できる。また、図32に示した液晶表示装置と同様に、コンタクトホール19a、19cの内部に反射電極4または保護キャップ74を残存させた構造としているので、反射電極4を形成するための写真製版加工工程において用いる現像液や、反射電極4を形成するためのエッチング工程において用いるエッチング液などによってコンタクトホール19a、19cの底部に位置する電極16cまたは配線21が腐食するといった問題の発生確率を低減できる。
また、保護キャップ74を反射電極4および下地電極71と同一レイヤによって構成しているので、反射電極4および下地電極71を形成する工程において同時に保護キャップ74を形成することができる。このため、保護キャップ74を形成するために写真製版加工工程およびエッチング工程などの工程数が増加することがない。
また、画素電極および端子電極を形成するために、上述した液晶表示装置の製造方法においては合計2回の写真製版加工工程を実施すればよいため、たとえば図13〜図23に示した参考例としての液晶表示装置の製造方法のように4回の写真製版加工工程を実施する場合よりも製造工程数を削減することができる。この結果、参考例としての液晶表示装置よりも製造コストを低減できる。
(実施の形態6)
図47〜図51は、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態6を説明するための断面模式図である。図47〜図51を参照して、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態6を説明する。なお、図47〜図51に示した液晶表示装置の製造方法によって得られる液晶表示装置は、基本的に図38に示した液晶表示装置と同様の構造を備える。
まず、図2〜図6に示した工程を実施した後、図47に示すように有機絶縁膜18上にITO膜59および銀系合金膜70をスパッタリングにより連続的に形成する。ここで、ITO膜59の膜厚はたとえば100nm程度とすることができる。また、銀系合金膜70の膜厚はたとえば150nm程度とすることができる。
次に、図48に示すように、画素電極および端子電極を形成する工程において、銀系合金膜70上に1回目の写真製版加工工程を用いてパターンを有するレジスト膜58を形成する。レジスト膜58は、反射電極4および保護キャップ74の平面形状とほぼ同様の平面形状を有する。
そして、このレジスト膜58をマスクとして用いて、銀系合金膜70を部分的にエッチングにより除去する。その後レジスト膜58を除去する。この結果、図49に示すように、反射電極4および保護キャップ74を形成することができる。
次に、2回目の写真製版加工工程を実施することにより、図50に示すようにパターンを有するレジスト膜58を形成する。このレジスト膜58は、透過電極3および端子電極5の平面形状とほぼ同様の平面形状を有している。そして、このレジスト膜58をマスクとして用いて、ITO膜59を部分的に除去することにより、透過電極3(図51参照)および端子電極5(図51参照)を得ることができる。その後レジスト膜58を除去する。この結果、図51に示すような構造を得る。
このように、2回の写真製版加工工程を実施することにより半透過型の液晶表示装置における画素電極(透過電極3および反射電極4)および端子電極5を得ることができる。
この後、本発明による液晶表示装置の実施の形態1の製造方法と同様に、配向膜28a(図38参照)の形成工程などを実施することにより、図38に示したような構造の液晶表示装置を得ることができる。
上述した液晶表示装置の製造方法では、図47に示すように、ITO膜59および銀系合金膜70を連続的に成膜するので、ITO膜59および銀系合金膜70を形成するために、成膜処理を行なう反応容器の真空引きや処理前のガラス基板1の洗浄処理などを1回行なえばよい。つまり、上述した2つの膜のそれぞれを形成するために独立した成膜工程を実施する場合に比べて、真空引き工程や洗浄処理工程などの回数を削減することができるので、液晶表示装置の製造工程数を削減するとともに製造工期を短縮することができる。この結果、液晶表示装置の製造コストを低減できる。
また、図38に示したような構造、すなわち反射電極4の画面全体と透過電極3の上部表面の一部とが接触したような構造(透過電極3上に反射電極4が積層されたような構造)であるため、図47〜図51に示すように積層された銀系合金膜70およびITO膜59を順にエッチング加工することができる。
また、図47に示すようにITO膜59および銀系合金膜70を連続的に成膜できるので、上述した2つの膜の成膜工程を1つの成膜処理装置内で、成膜処理の途中でガラス基板1を外気にさらすことなく連続的に行なっている。そのため、ITO膜59と銀系合金膜70との界面に外部から不純物が侵入する可能性を低減できる。このため、このような不純物の存在に起因してITO膜からなる透過電極3と銀系合金膜70からなる反射電極4との接触部のコンタクト抵抗が増大する可能性を低減できる。
また、図1に示した液晶表示装置のように反射電極4下に下地電極20を形成していないので、この下地電極を形成するためのエッチング工程などを実施する必要がない。また、図49に示すようにコンタクトホール19a、19cの内部に反射電極4または保護キャップ74が残存した状態であるので、この反射電極4および保護キャップ74を形成するためのエッチング工程において用いるエッチング液や、図48に示したレジスト膜58を形成するための写真製版加工工程において用いる現像液によって、コンタクトホール19a、19c下に位置する電極16cまたは配線21が腐食される可能性を小さくできる。また、保護キャップ74は反射電極4と同一レイヤによって構成されているので、反射電極4を形成する工程において同時に保護キャップ74を形成できる。
(実施の形態7)
図52〜図56は、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態7を説明するための断面模式図である。図52〜図56を参照して、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態7を説明する。なお、図52〜図56に示した製造方法より得られる液晶表示装置は、基本的には図32に示した液晶表示装置と同様の構造を備える。ただし、図52〜図56に示した製造方法によって得られる液晶表示装置では、下地電極71(図32参照)を構成する材料がモリブデン(Mo)系合金膜である。
本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態7では、まず図2〜図6に示した工程を実施する。その後、図52に示すように、ITO膜59、モリブデン系合金膜64およびアルミニウム系合金膜57をスパッタリング法を用いて順次連続的に形成する。ここで、ITO膜59の膜厚はたとえば100nm程度とすることができる。また、モリブデン系合金膜64の膜厚はたとえば50nm程度とすることができる。また、アルミニウム系合金膜57の膜厚はたとえば150nm程度とすることができる。
次に、図53に示すように、アルミニウム系合金膜57上にレジスト膜80を形成する。そして、矢印79に示すようにマスク76を介して露光光をレジスト膜80に照射することにより、レジスト膜80の所定領域を露光する。ここで、マスク76は、露光光を透過する材料からなるメンブレン77と、露光光を遮蔽する遮光体78とによって構成されている。遮光体78は、メンブレン77上において、露光したくない領域の平面形状に対応する平面形状のパターンを構成するように形成されている。ここでは、遮光体78は、レジスト膜80において透過電極3(図32参照)および端子電極5(図32参照)が形成されるべき領域上に未露光部82を形成するように配置されている。
そして、この露光工程によって、レジスト膜80においては、未露光部82以外の領域(すなわち露光された領域)である露光部81が形成されている。なお、この露光工程において用いられる露光光の光量は、レジスト膜80を完全に露光できる光量(すなわち現像処理を行なうことによってレジスト膜80を完全に除去することが可能な光量の1.4倍程度の光量)とすることが好ましい。
次に、図54に示すように、レジスト膜80に対して、図53に示したマスク76とは別の露光用マスクであるマスク83を用いて、2回目の露光工程を実施する。マスク83においては、メンブレン77上に、図53に示したマスク76における遮光体78とは異なるパターンを有する遮光体84が形成されている。遮光体84のパターン(平面形状)は、反射電極4(図32参照)および保護キャップ74(図32参照)が形成されるべき領域上に位置するレジスト膜80の部分に露光光が当らないような形状となっている。
このようなマスク83を用いて露光工程を実施することにより、レジスト膜80においては2回目の露光部85が形成される。なお、この2回目の露光工程での露光量は、レジスト膜80を現像処理によって完全に除去することが可能な露光量の0.7倍程度の露光量とすることが好ましい。この結果、2回目の露光部85は、レジスト膜80の深さ方向においてレジスト膜80の底面(アルミニウム系合金膜57の表面とレジスト膜80との接触部)にまで到達しない。
そして、上述した2回の露光工程が終了した後、レジスト膜80に対して現像処理を実施する。この結果、図55に示すように、厚肉部86と薄肉部87という厚みの異なる2つの部分を有するレジスト膜58を得ることができる。そして、このレジスト膜58をマスクとして用いてアルミニウム系合金膜57、モリブデン系合金膜64およびITO膜59(図54参照)をそれぞれエッチングにより部分的に除去する。この結果、図55に示すように、透過電極3および端子電極5を形成できるとともに、これらの透過電極3および端子電極5の平面形状と同じ平面形状を有するアルミニウム系合金膜57およびモリブデン系合金膜64を得ることができる。なお、このときのエッチングにおいて、エッチング液としてリン酸、硝酸、酢酸の水溶液を用いることによって、アルミニウム系合金膜57とモリブデン系合金膜64とを同一のエッチング液を用いて連続的にエッチングすることができる。
次に、レジスト膜58のうち薄肉部87を除去する工程を実施する。具体的には、レジスト膜58の全体を除去可能な時間(すなわち厚肉部86の全てを除去可能な時間)のたとえば0.6倍程度の時間だけ酸素プラズマを用いたアッシングを実施する。この結果、図56に示すように、レジスト膜58のうち薄肉部87(図55参照)が除去され、厚肉部86(図54参照)であった部分のみが残存する。
そして、図56に示したレジスト膜58が存在する状態で、再度リン酸、硝酸、酢酸の水溶液を用いて、レジスト膜58をマスクとしてアルミニウム系合金膜57およびモリブデン系合金膜64を連続的にエッチングにより部分的に除去する。この結果、反射電極4(図32参照)および下地電極71(図32参照)さらに下地層72および上層73からなる保護キャップ74(図32参照)を形成することができる。なお、下地電極71および下地層72はそれぞれモリブデン系合金膜によって構成されている。この後レジスト膜58を除去する。
このようにすれば、図53〜図55に示したレジスト膜58を形成するための1回の写真製版加工工程によって、半透過型の液晶表示装置における画素電極(透過電極3、反射電極4および下地電極71(図32参照))と端子電極5(および保護キャップ74(図32参照))とを形成することができる。
なお、上述した液晶表示装置の製造方法では、厚肉部86と薄肉部87とを有するレジスト膜58(図55参照)を形成するため図53および図54に示すように2回の露光工程を実施している。そして、これらの2回の露光工程においては、露光量と使用するマスクを変更している。しかし、このようなレジスト膜58を形成する方法としては、他の方法を用いてもよい。
たとえば、露光に用いるマスクとして、露光光をほぼ完全に遮光する領域と、露光光を若干透過させることができる領域と、露光光をほぼ完全に透過する領域という、露光光の透過率が異なる3つの領域を有するようなマスクを使用するといった方法も考えられる。そして、上述のほぼ完全に露光光を遮光する領域の平面形状(パターン形状)が、反射電極4(図32参照)および保護キャップ74(図32参照)が形成されるべき領域上に位置するレジスト膜58の厚肉部86の平面形状に対応するようにしてもよい。また、上述のように若干露光光を透過することが可能な領域の平面形状が、レジスト膜58の薄肉部87の平面形状に対応するようにしてもよい。そして、ほぼ完全に露光光を透過する領域の平面形状が、レジスト膜58が完全に除去される部分の平面形状に対応してもよい。
このようなマスクを用いて、露光光の光量をレジスト膜80(図53参照)が完全に露光される程度の光量の露光光により露光工程を実施する。そして、このような露光工程を行なった後にレジスト膜に対して現像処理を実施することにより、図55に示すような膜厚の異なる2つの部分(厚肉部86と薄肉部87)を有するレジスト膜58を形成することができる。
なお、上述のマスクにおいて、若干の露光光を透過することが可能な領域を構成する材料としては、光の透過率が0ではないがある程度低い材料を用いてもよいが、露光光をほぼ完全に遮光することが可能な材料を用いて、当該領域において、使用する露光装置の解像度以下の幅を有するハッチングを形成してもよい。このような構造を用いても、光の透過率を0ではないがある程度低い状態とすることができる。
図32に示すように、反射電極4の下において、下地電極71の下面全体が透過電極3の上部表面と接触するような構造(透過電極3の一部上に下地電極71および反射電極4が積層したような構造)を採用するとともに、図55に示したような2段階に膜厚の異なった部分を有するレジスト膜58を用いることによって、1回の写真製版加工により半透過型の液晶表示装置の画素電極と端子電極とを形成できる。また、ITO膜59、モリブデン系合金膜64およびアルミニウム系合金膜57を連続的に成膜しているので、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態5と同様に、これらの積層された膜の間に異物が侵入する可能性を低減できる。
さらに、上述した3つの膜を連続して成膜するので、それぞれの膜を独立して形成する場合に比べて、成膜処理を行なうための処理装置の反応容器内の真空引き(圧力調整工程)や処理前のガラス基板1の洗浄処理工程などが一度ですむことから(つまり、3つの膜のそれぞれの成膜処理毎に、圧力調整工程や洗浄処理工程を実施する必要が無いので)、製造工程数の削減および製造工期の短縮を図ることができる。この結果、液晶表示装置の製造コストを低減できる。
また、上述した液晶表示装置の製造方法では、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態5と同様に、コンタクトホール19a、19c上に反射電極4および保護キャップ74が形成され残存した状態となる。このため、反射電極4や保護キャップ74を形成するために用いるエッチング液や現像液などによって、コンタクトホール19a、19c下に位置する電極16cまたは配線21が腐食される危険性を低減できる。
なお、図52〜図56に示した製造方法では、現像処理は一度だけであることから、配線21などに対する現像液による腐食などのダメージの発生確率は本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態5に比べてさらに低くなっている。つまり、配線21などに対してダメージを与える要因としては、エッチングの際に用いられるエッチング液が主なものであると考えられる。このため、図52〜図56に示した製造方法を採用する場合には、比較的保護キャップ74を省略するという構成を採用しやすいと考えられる。
また、下地電極71(図32参照)を構成する材料として、モリブデン系合金膜64が用いられているが、このモリブデン系合金膜64は上述したようにアルミニウム系合金膜57と同一のエッチング液によりエッチングが可能である。このため、図55および図56において示したアルミニウム系合金膜57とモリブデン系合金膜64とのエッチング工程を、1つのエッチング液を用いることで連続して行なうことができる。
なお、上述した説明では、下地電極71を構成する材料としてモリブデン系合金膜64を用いる場合を示したが、モリブデン系合金膜64に代えて窒素含有アルミニウム系合金膜や、クロム膜などの高融点金属材料からなる膜を用いてもよい。この場合も同様の効果を得ることができる。
(実施の形態8)
図57〜図60は、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態8を説明するための断面模式図である。図57〜図60を参照して、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態8を説明する。なお、図57〜図60に示した製造方法によって得られる液晶表示装置は、基本的に図38に示した液晶表示装置と同様の構造を備える。
まず、図2〜図6に示した工程および図47に示した工程を実施する。その後、銀系合金膜70上にレジスト膜80(図57参照)を形成する。そして、図53に示した工程と同様に1回目の露光工程を実施する。この結果、図57に示すように、レジスト膜80において、反射電極4(図38参照)および端子電極5(図38参照)上に位置する部分に未露光部82が形成され、未露光部82以外の部分に1回目の露光部81が形成される。
次に、図54に示した露光工程と同様の2回目の露光工程を実施する。この結果、図58に示すように、レジスト膜80において2回目の露光部85が形成される。この2回目の露光部85は、露光量が十分ではないため銀系合金膜70の表面にまでは到達しない。
この後、レジスト膜80に対して現像処理を行なうことにより、図59に示すような厚肉部86と薄肉部87とを有するレジスト膜58を得ることができる。このレジスト膜58をマスクとして用いて、銀系合金膜70およびITO膜59(図58参照)を部分的にエッチングにより除去する。この結果、図59に示すような構造を得る。この工程により、透過電極3および端子電極5が形成される。
そして、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態7と同様にレジスト膜58の薄肉部87を除去する工程を実施する。この結果、図60に示すように、厚肉部86(図59参照)が位置していた部分のみにレジスト膜58が残存した構造を得ることができる。このレジスト膜58をマスクとして、銀系合金膜70をエッチングにより部分的に除去する。この後レジスト膜58を除去する。この結果、反射電極4(図38参照)および保護キャップ74(図38参照)を得ることができる。
この後、配向膜28a(図38参照)の形成工程などを実施することにより、図38に示したような構造の液晶表示装置を得ることができる。
この場合も、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態7と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態9)
図61〜図65は、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態9を説明するための断面模式図である。図61〜図65を参照して、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態9を説明する。なお、図61〜図65に示した製造方法によって得られる液晶表示装置は、基本的に図32に示した液晶表示装置と同様の構造を備える。
まず、図2〜図6に示した工程を実施した後、図61に示すように、有機絶縁膜18上にITO膜59、モリブデン系合金膜64、アルミニウム系合金膜57およびモリブデン系合金膜88をスパッタリング法を用いて順次連続的に形成する。ここで、ITO膜59の膜厚はたとえば100nm程度とすることができるまた、モリブデン系合金膜64の膜厚はたとえば50nm程度とすることができる。また、アルミニウム系合金膜57の膜厚はたとえば150nm程度とすることができる。また、最上層のモリブデン系合金膜88の膜厚はたとえば20nm程度とすることができる。
次に、画素電極および端子電極を形成する工程における1回目の写真製版加工工程を実施することにより、図62に示すようにパターンを有するレジスト膜58を形成する。レジスト膜58は、反射電極4(図63参照)および保護キャップ74(図63参照)の平面形状とほぼ同様の平面形状を有するように形成されている。
そして、このレジスト膜58をマスクとして用いて、エッチングによりモリブデン系合金膜88、アルミニウム系合金膜57および下層のモリブデン系合金膜64を部分的に除去する。この後レジスト膜58を除去する。なお、ここでアルミニウム系合金膜57とモリブデン系合金膜88、64とは同一のエッチング液でエッチングが可能であるため、連続してエッチングを行なうことかできる。この結果、図63に示すような構造を得る。
図63からもわかるように、このエッチングにより画素表示領域では下地電極63aおよび反射電極4が形成されている。また、端子領域ではモリブデン系合金膜からなる下地層69と、上層73とからなる保護キャップ74が形成される。そして、反射電極4および保護キャップ74上にはそれぞれモリブデン系合金膜88(図62参照)からなるカバー膜45が形成された状態となっている。
次に、2回目の写真製版加工工程を実施することにより、図64に示すように、パターンを有するレジスト膜58を形成する。このレジスト膜58は、透過電極3(図65参照)および端子電極5(図65参照)の平面形状と同様の平面形状を有するように形成されている。そして、このレジスト膜58をマスクとして用いて、ITO膜59(図64参照)を部分的にエッチングにより除去する。この結果、透過電極3および端子電極5を形成できる。このエッチングにおいては、シュウ酸系のエッチング液を用いることかできる。その後、カバー膜45を除去する。このようにして、図65に示すような構造を得る。
この後、配向膜28a(図32参照)を形成する工程などを実施することにより、図32に示すような液晶表示装置を得ることができる。
このように、図62に示したレジスト膜58を形成するための現像処理を行なう際には、アルミニウム系合金膜57の表面を覆うようにカバー金属膜としてのモリブデン系合金膜88が形成された状態になっている。ここで、上述した現像処理の際にモリブデン系合金膜88が存在しなかった場合に発生し得る不具合について簡単に説明する。すなわち、モリブデン系合金膜88が存在しない場合には、図62に示したレジスト膜58が残存しない部分においてはアルミニウム系合金膜57の表面が現像液と直接接触することになる。このとき、同時にITO膜が上記現像液と接触しているような部分があると、現像液として一般的なアルカリ系の現像液を使用した場合に、ITO膜は電離作用によって発生した水素ガスにより還元腐食される可能性がある。
なお、カバー金属膜としてのモリブデン系合金膜88が存在しない場合であっても、ITO膜59はモリブデン系合金膜64やアルミニウム系合金膜57によって覆われているため、直接ITO膜59が現像液と接触する場合は通常では考えにくい。しかし、上述したモリブデン系合金膜64およびアルミニウム系合金膜57の一部にピンホールなどの欠陥が存在すると、この欠陥が存在した部分ではITO膜59と現像液とが接触する可能性がある。この場合には上述のようにITO膜59に腐食が発生し得る。
なお、上述のようなピンホールなどの不良については、処理装置内のダスト管理を精度よく行なうなどの対応によって発生確率が低くなってきている。また、現像液についても、還元腐食の危険性を低減するため酸化剤などの添加物を入れたようなものが開発されてきている。さらに、露光時の露光量を増加させて、現像時間のオーバー量を極力減らすなどといった対応などにより、カバー金属膜としてのモリブデン系合金膜88を使用しない場合であっても、上述のようなITO膜59の腐食の発生確率を低減することは可能ではある。
しかし、本発明のようにカバー金属膜としてのモリブデン系合金膜88を形成することによって、現像液とアルミニウム系合金膜57とが直接接しない状態で現像処理を行なえば、原理的に電離作用が生じ得ないために、ITO膜59の腐食が発生する可能性を極めて低くすることができる。したがって、上述のような処理装置内におけるダスト管理の精度についてもそれほど厳しい条件で管理する必要がない。
なお、上述のようなモリブデン系合金膜88(カバー金属膜)を用いる方法は、本発明の実施の形態1〜実施の形態8のいずれに適用した場合であっても、同様の効果を得ることができる。また、上述した説明においては、カバー金属膜としてモリブデン系合金膜88を用いたが、このカバー金属膜としては、高融点金属を主成分とする金属膜、あるいは窒素を含有するアルミニウムを主成分とする金属膜等を用いることができる。この場合も同様の効果を得ることができる。
また、カバー金属膜を除去する工程において、その手法としてはドライエッチングを用いてもよいが、カバー金属膜の材料によってアルミニウム系金属膜からなる反射電極4やITO膜からなる透過電極3と選択的にエッチングが可能であればウエットエッチングを用いてもよい。ただし、ウエットエッチングを行なう場合には、端子領域の端子電極5がエッチングにさらされる時間が長くなる傾向があるため、保護キャップ74を形成することがより好ましい。
この発明に従った液晶表示装置の一例としての、図1に示した液晶表示装置の特徴的な構成を要約すれば、液晶表示装置は、基板としてのガラス基板1と、透過電極3と、下地導電体膜としての下地電極20と、反射電極4と、端子電極5と、下地配線41と、上層配線42とを備える。透過電極3は、ガラス基板1上に形成される。透過電極3は、可視光線を透過させることができる透明または半透明の導電体であれば、どのような材料を用いてもよい。反射電極4は、可視光線を反射することができる導電体であれば任意の材料を用いてもよい。透過電極3は液晶27を駆動する電界を形成するためのものである。下地電極20は、ガラス基板1上において、透過電極3の一部である端部44a上に重なっている。下地電極20は、ガラス基板1上において、透過電極3と重ならない領域に位置する部分を含んでいてもよく、透過電極3の一部である端部44aと接触していてもよい(電気的に接続されていてもよい)。反射電極4は、下地電極20上に接触するように形成される。反射電極4は、下地電極20の平面形状と実質的に同じ平面形状を有する。反射電極4は、液晶27を駆動する電界を形成するためのものであってもよい。端子電極5は、ガラス基板1上に形成され、透過電極3と同一レイヤにより構成される。下地配線41は、ガラス基板1上において、端子電極5の一部(端部44b)上に重なるとともに、下地電極20と同一レイヤにより構成される。下地配線41は、端子電極5の一部と接触して電気的に接続されていてもよい。上層配線42は下地配線41上に形成される。上層配線42は、反射電極4と同一レイヤにより構成される。
このようにすれば、下地電極20を透過電極3および反射電極4の両方と接触して接続することができるので、下地電極20介して透過電極3および反射電極4に電荷を供給することができる。
また、下地電極20が透過電極3の一部(端部44a)上に重なっているので、下地電極20上に透過電極3を重ねる場合のように、下地電極20の上部表面において透過電極3の一部が重なって接触するための領域(つまり、反射電極4が下地電極20と接触していない領域、あるいは下地電極20上において反射電極4が形成されていない領域)を確保する必要が無い。このため、反射電極4の平面形状と下地電極20の平面形状とを同じにすることができる。したがって、反射電極4および下地電極20を形成する工程において、同じマスク膜(たとえばレジスト膜58(図11参照))を用いて、1回の連続した加工工程(エッチング工程)により反射電極4および下地電極20を形成できる。このため、反射電極4と下地電極20とを別々の工程により形成する場合より、液晶表示装置の製造工程数を削減できるとともに、液晶表示装置の製造工期を短縮できる。この結果、液晶表示装置の製造コストを削減できる。
また、透過電極3、下地電極20および反射電極4とそれぞれ同一レイヤにより端子電極5、下地配線41および上層配線42を構成しているので、透過電極3などの形成工程において、同時に端子電極5などを形成できる。つまり、端子電極5などを形成するために、製造工程数が増加することを防止できる。したがって、端子電極5などを形成することに起因する製造コストの増加を避けることができる。
上記液晶表示装置において、下地電極20は、透過電極3と反射電極4との両方と電気的に接続される。下地電極20を構成する材料は、透過電極3および反射電極4を構成する材料と電気的な導通を図ることが可能な材料である。
また、この発明に従った液晶表示装置の一例である図32に示した液晶表示装置の特徴的な構成を要約すれば、液晶表示装置は、基板としてのガラス基板1と、透過電極3と、下地導電体膜としての下地電極71と、反射電極4と、端子電極5とを備える。透過電極3は、ガラス基板1上に形成される。透過電極3は液晶27を駆動する電界を形成するためのものであってもよい。下地電極71は、透過電極3の一部上に重なって、下側(透過電極3側)の表面全体が透過電極3と接触する。反射電極4は下地電極71上に形成される。反射電極4は下地電極71と接触することにより電気的に接続されていてもよい。反射電極4は、下地電極71の平面形状と実質的に同じ平面形状を有する。反射電極4は液晶27を駆動する電界を形成するためのものであってもよい。端子電極5は、ガラス基板1上に形成され、透過電極3と同一レイヤにより構成される。
このようにすれば、透過電極3と反射電極4とが、それぞれ直接接触させて電気的導通を図ることができないような材料(たとえばITOとアルミニウム系合金)により構成されていても、下地電極71の材質を適宜選択することにより透過電極3から下地電極71を介して反射電極4に電荷を供給することができる。たとえば、ITOとアルミニウム系合金の両方と導通可能な窒素含有アルミニウム合金を下地電極71の材料として選択することが考えられる。
また、下地電極71において透過電極3側の表面全体が、透過電極3と接触しているので、下地電極71における上記表面(下部表面)の一部のみが透過電極3と接触している場合より、透過電極3と下地電極71との接触部の面積を大きくできる。このため、透過電極3と下地電極71との接触部の電気的な接続抵抗値を小さくできる。
また、反射電極4の平面形状と下地電極71の平面形状とがほぼ同じになっているので、反射電極4および下地電極71を形成する工程において、同じマスク膜(レジスト膜58(図36参照))を用いて、1回の連続した加工工程(エッチング工程)により反射電極4および下地電極71を形成できる。このため、反射電極4と下地電極71とを別々の工程により形成する場合より、液晶表示装置の製造工程数を削減できるとともに、液晶表示装置の製造工期を短縮できる。この結果、液晶表示装置の製造コストを削減できる。
また、透過電極3と同一レイヤにより端子電極5を構成しているので、透過電極3の形成工程において同時に端子電極5を形成できる。つまり、端子電極5を形成するために製造工程数が増加することを防止できる。したがって、端子電極5を形成することに起因する製造コストの増加を避けることができる。
上記液晶表示装置は、ガラス基板1上において、端子電極5下に位置する下地膜としての有機絶縁膜18および絶縁膜17と、この絶縁膜17の下に位置する配線21とを備えていてもよい。下地膜(有機絶縁膜18および絶縁膜17)には、配線21の表面の少なくとも一部を露出させる開口部としてのコンタクトホール19cが形成されていてもよい。端子電極5は、下地膜の開口部(コンタクトホール19c)の内部にまで延在するとともに、開口部(コンタクトホール19c)の内部において配線21と電気的に接続するように(配線21の表面と接触するように)形成されていてもよい。上記液晶表示装置は、さらに、下地層72と上層73とからなる保護キャップ74を備えていてもよい。下地層72は、端子電極5上において、前記コンタクトホール19c上に位置する領域に形成さていてもよい。下地層72は、下地電極71と同一レイヤにより構成されていてもよい。上層73は、下地層72上に形成され、反射電極4と同一レイヤにより構成されていてもよい。
この場合、端子電極5が下地膜(有機絶縁膜18および絶縁膜17)の開口部(コンタクトホール19c)の内部に形成され、また、コンタクトホール19c上に下地層72および上層73からなる保護キャップ74が形成されるので、この端子電極5などを形成する工程において用いられる薬液(エッチング液や現像液など)がコンタクトホール19cの内部に侵入することを防止する保護部材として、端子電極5および保護キャップ74が作用することになる。このため、上記薬液によりコンタクトホール19cの内部において配線21が腐食するといった問題の発生確率を小さくできる。
また、下地層72および上層73は、それぞれ下地電極71および反射電極4と同一レイヤにより構成されるので、下地電極71および反射電極4を形成する工程において、同時にこれらの下地層72および上層73を形成できる。したがって、下地層72および上層73を形成するために製造工程数が増加することを避けることができる。
上記液晶表示装置において、反射電極4は、アルミニウムを主成分とする金属および銀を主成分とする金属の少なくともいずれか一方を含んでいてもよい。また、下地電極20、71は、高融点金属を主成分とする金属および窒素を含有するアルミニウムを主成分とする金属の少なくともいずれか一方を含んでいてもよい。透過電極3はスズ添加酸化インジウム(ITO)を含んでいてもよい。
なお、アルミニウムを主成分とする金属とは、アルミニウム(Al)およびアルミニウムを主成分として他の成分を含む合金(アルミニウム系合金)を包含する。また、銀を主成分とする金属とは、銀(Ag)および銀を主成分として他の成分を含む合金(銀系合金)を包含する。また、高融点金属を主成分とする金属とは、高融点金属(たとえばクロム、モリブデン、タンタル、タングステンなど)および高融点金属を主成分として他の成分を含む合金を包含する。また、窒素を含有するアルミニウムを主成分とする金属とは、窒素を含有するアルミニウムおよび窒素を含有するアルミニウムを主成分として他の成分を含む合金(窒素含有アルミニウム系合金)を包含する。
この場合、上述した下地電極20、71を構成する材料は、反射電極4を構成する材料および透過電極3を構成する材料とそれぞれ電気的導通を図ることが可能な材料である。したがって、下地電極20、71から反射電極4および透過電極3に電荷を確実に供給する、あるいは透過電極3から下地電極71を介して反射電極4に電荷を確実に供給することができる。
また、アルミニウムや銀は、光の反射率が高いため、反射電極4の材料として適している。また、スズ添加酸化インジウムは透明性導電材料であるため、光を透過させる透過電極3の材料として適している。そして、クロムまたはモリブデンなどの高融点金属および窒素を含有するアルミニウムは、上記したアルミニウムや銀およびスズ添加酸化インジウムと電気的に接続可能な材料であるため、下地電極20、71の材料として適している。
上記液晶表示装置において、反射電極4を構成する材料と下地電極20、71を構成する材料とは、同一のエッチング液を用いてエッチングが可能となるように決定されていてもよい。
この場合、反射電極4となるべき部分を含む膜と下地電極20、71となるべき部分を含む膜とを、同じエッチング液を用いて連続的にエッチング加工することにより、反射電極4および下地電極20、71を1回のエッチング工程によって形成できる。このため、液晶表示装置の製造工程数を削減することができる。
この発明に従った液晶表示装置の一例としての図28に示した液晶表示装置の特徴的な構成を要約すれば、液晶表示装置は、基板としてのガラス基板1と、透過電極3と、反射電極4とを備える。透過電極3はガラス基板1上に形成される。透過電極3は液晶を駆動する電界を形成するためのものであってもよい。透過電極3はスズ添加酸化インジウム(ITO)を含む。反射電極4は、ガラス基板1上において、透過電極3と重ならない領域に位置する部分を含むとともに、透過電極3の一部(端部44a)上に重なって形成される。反射電極4は透過電極3の一部上に接触することにより、透過電極3と電気的に接続されていてもよい。反射電極4は液晶27を駆動する電界を形成するためのものであってもよい。反射電極4は銀を主成分とする金属(たとえば銀、または銀系合金)を含む。
このようにすれば、銀はスズ添加酸化インジウム(ITO)と良好な電気的接続部を形成できるので、下地電極20(図1参照)などを介することなく、反射電極4から直接透過電極3に電荷を供給できる。このため、下地電極20を形成する場合より、さらに液晶表示装置の製造工程数を削減できる。この結果、液晶表示装置の製造コストを削減できる。
また、銀は光の反射率が高いため、反射電極4の材料として適している。また、スズ添加酸化インジウムは透明性導電材料であるため、光を透過させる透過電極3の材料として適している。
上記液晶表示装置は、ガラス基板1上に形成され、透過電極3と同一レイヤにより構成される端子電極5と、ガラス基板1上において、端子電極5の一部(端部44b)上に重なるとともに、反射電極4と同一レイヤにより構成される接続配線43とを備えていてもよい。接続配線43は端子電極5の一部上に接触することにより、端子電極5と電気的に接続されていてもよい。
この場合、透過電極3および反射電極4とそれぞれ同一レイヤにより端子電極5および接続配線43を構成しているので、透過電極3の形成工程において同時に端子電極5を形成できるとともに、反射電極4の形成工程において同時に接続配線43を形成できる。つまり、端子電極5および接続配線43を形成するために製造工程数が増加することを防止できる。したがって、端子電極5などを形成することに起因する製造コストの増加を避けることができる。
この発明に従った液晶表示装置の一例としての図38に示した液晶表示装置の特徴的な構成を要約すれば、液晶表示装置は、基板としてのガラス基板1と、透過電極3と、反射電極4とを備える。透過電極3はガラス基板1上に形成される。透過電極3は液晶27を駆動する電界を形成するためのものであってもよい。透過電極3はスズ添加酸化インジウムを含む。反射電極4は、透過電極3の一部上に重なって、下側(透過電極3側)の表面全体(下部表面全体)が透過電極3と接触するように形成されている。反射電極4は液晶27を駆動する電界を形成するためのものであってもよい。反射電極4は銀を主成分とする金属を含む。
このようにすれば、銀はスズ添加酸化インジウム(ITO)と良好な電気的接続部を形成できるので、下地電極71(図32参照)などを介することなく、反射電極4から直接透過電極3に電荷を供給できる。このため、下地電極71を形成する場合より、さらに液晶表示装置の製造工程数を削減できる。この結果、液晶表示装置の製造コストを削減できる。
また、反射電極4において透過電極3側の表面全体(反射電極4の下部表面全体)が、透過電極3と接触しているので、反射電極4における上記表面(下部表面)の一部のみが透過電極3と接触している場合より、透過電極3と反射電極4との接触部の面積を大きくできる。このため、透過電極3と反射電極4との接触部の電気的な接続抵抗値を小さくできる。
上記液晶表示装置は、ガラス基板1上に形成され、透過電極3と同一レイヤにより構成される端子電極5を備える。
この場合、透過電極3と同一レイヤにより端子電極5を構成しているので、透過電極3の形成工程において同時に端子電極5を形成できる。つまり、端子電極5を形成するために製造工程数が増加することを防止できる。したがって、端子電極5を形成することに起因する製造コストの増加を避けることができる。
上記液晶表示装置は、図38に示すように、ガラス基板1上において、端子電極5下に位置する下地膜(有機絶縁膜18および絶縁膜17)と、下地膜の下に位置する配線21とを備えていてもよい。下地膜(有機絶縁膜18および絶縁膜17)には、配線21の表面の少なくとも一部を露出させる開口部としてのコンタクトホール19cが形成されていてもよい。端子電極5は、下地膜のコンタクトホール19cの内部にまで延在するとともに、コンタクトホール19cの内部において配線21の表面と電気的に接続されるように(たとえば接触するように)形成されていてもよい。さらに、液晶表示装置は、端子電極5上において、コンタクトホール19c上に位置する領域に形成され、反射電極4と同一レイヤにより構成される保護キャップ74を備えていてもよい。
この場合、端子電極5が下地膜のコンタクトホール19cの内部に形成され、また、コンタクトホール19c上に保護キャップ74が形成されるので、この端子電極5を形成する工程において用いられる薬液(エッチング液や現像液など)がコンタクトホール19cの内部に侵入することを防止する保護部材として保護キャップ74が作用することになる。このため、上記薬液によりコンタクトホール19cの内部において配線21が腐食するといった問題の発生確率を小さくできる。
また、保護キャップ74は反射電極4と同一レイヤにより構成されるので、反射電極4を形成する工程において、同時に保護キャップ74を形成できる。したがって、保護キャップ74を形成するために製造工程数が増加することを避けることができる。
この発明に従った液晶表示装置の製造方法の一例としての図2〜図15に示した液晶表示装置の製造方法の特徴的な構成を要約すれば、液晶表示装置の製造方法は、以下の工程を備える。まず、図2に示すようなガラス基板1を準備する工程を実施する。そして、ガラス基板1上に透過膜としてのITO膜59を形成する工程(図7参照)を実施する。透過膜は、可視光線を透過させることができる、透明または半透明の導電体からなる膜であれば、他の材料を用いてもよい。ITO膜59は透過電極3(図1参照)となるべき部分を含む膜である。そして、図8および図9に示すように、ITO膜59をエッチングにより部分的に除去することにより、透過電極3と、透過電極3と同一レイヤにより構成される端子電極5とを形成する透過膜加工工程を実施する。図10に示すように、透過電極3および端子電極5が形成されたガラス基板1上に(透過電極3上から透過電極3が位置する領域以外の領域を介して端子電極5上にまで延在するように)、下層導電体膜としてのクロム膜56を形成する工程を実施する。クロム膜56は、下地導電体膜としての下地電極20および下地配線41(図1参照)となるべき部分を含む膜である。クロム膜56上に、導電体膜としてのアルミニウム系合金膜57を形成する工程を実施する。アルミニウム系合金膜57は反射電極4および上層配線42となるべき部分を含む膜である。図11および図12に示すように、導電体膜(アルミニウム系合金膜57)および下層導電体膜(クロム膜56)を、連続的にエッチングにより部分的に除去することにより、透過電極3の一部(端部44a)上に重なる下地導電体膜(下地電極20)と、下地導電体膜上に位置する反射電極4と、端子電極5の一部(端部44b)上に重なる下地配線41と、下地配線41上に位置する上層配線42とを形成する加工工程を実施する。なお、下地配線41と上層配線42とから、配線21と端子電極5とを接続する接続配線43が構成される。また、下地導電体膜(下地電極20)は透過電極3と重ならない領域に位置する部分を含み、また、下地導電体膜は透過電極3の一部上に接触することにより電気的に接続される。下地配線41は端子電極5と重ならない領域に位置する部分を含む。また、下地配線41は端子電極5の一部上に接触することにより電気的に接続される。
このようにすれば、図1に示したような本発明による液晶表示装置を容易に得ることができる。また、導電体膜(アルミニウム系合金膜57)および下層導電体膜(クロム膜56)を連続的にエッチングすることにより、下地電極20、反射電極4、端子電極5に接続された下地配線41および上層配線42を一度のエッチング工程で形成できるので、上述した下地電極20などをそれぞれ個別のエッチング工程により形成する場合より、液晶表示装置の製造工程数を削減できる。
この発明に従った液晶表示装置の製造方法の特徴的な構成を要約すれば、図29〜図31に示した液晶表示装置の製造方法は、以下の工程を備える。まず、図2に示すように、基板としてのガラス基板1を準備する工程を実施する。図7に示すように、ガラス基板1上に透過膜(ITO膜59)を形成する工程を実施する。透過膜(ITO膜59)は透過電極3となるべき部分を含む膜である。図8および図9に示すように、透過膜(ITO膜59)をエッチングにより部分的に除去することにより、透過電極3と、透過電極3と同一レイヤにより構成される端子電極5とを形成する透過膜加工工程を実施する。図29に示すように、透過電極3および端子電極5が形成されたガラス基板1上に(透過電極3上から透過電極3が位置する領域以外の領域を介して端子電極5上にまで延在するように)、導電体膜(銀系合金膜70)を形成する工程を実施する。導電体膜(銀系合金膜70)は反射電極4(図28参照)および接続配線43となるべき部分を含む膜である。図30および図31に示すように、導電体膜(銀系合金膜70)をエッチングにより部分的に除去することにより、透過電極3の一部(端部44a)上に重なる反射電極4と、端子電極5の一部(端部44b)上に重なる接続配線43とを形成する加工工程を実施する。なお、反射電極4は透過電極3と重ならない領域に位置する部分を含むとともに、透過電極3の一部上に接触することにより透過電極3と電気的に接続されている。また、接続配線43は端子電極5と重ならない領域に位置する部分を含むとともに、端子電極5の一部上に接触することにより、端子電極5と電気的に接続されている。
このようにすれば、図28に示した本発明による液晶表示装置を容易に得ることができる。また、導電体膜としての銀系合金膜70をエッチングすることにより反射電極4および接続配線43を形成できるので、上述した反射電極4と接続配線43とをそれぞれ個別のエッチング工程により形成する場合より、液晶表示装置の製造工程数を削減できる。
この発明に従った液晶表示装置の製造方法の特徴的な構成を要約すれば、図33〜図37に示した液晶表示装置の製造方法は、以下の工程を備える。まず、図2に示すように基板としてのガラス基板1を準備する工程を実施する。図7に示すように、ガラス基板1上に透過膜(ITO膜59)を形成する工程を実施する。透過膜(ITO膜59)は透過電極3となるべき部分を含む膜である。図33および図34に示すように、透過膜(ITO膜59)をエッチングにより部分的に除去することにより、透過電極3(図32参照)と、透過電極3と同一レイヤにより構成される端子電極5(図32参照)を形成する透過膜加工工程を実施する。図35に示すように、透過電極3および端子電極5が形成された基板上に(透過電極3上から端子電極5上にまで延在するように)、下層導電体膜(窒素含有アルミニウム系合金膜75)を形成する工程を実施する。下層導電体膜(窒素含有アルミニウム系合金膜75)は下地導電体膜(下地電極71(図32参照))および下地層72となるべき部分を含む膜である。また、図35に示すように、下層導電体膜(窒素含有アルミニウム系合金膜75)上に、導電体膜(アルミニウム系合金膜57)を形成する工程を実施する。導電体膜(アルミニウム系合金膜57)は反射電極4および上層73となるべき部分を含む膜である。図36および図37に示すように、導電体膜(アルミニウム系合金膜57)および下層導電体膜(窒素含有アルミニウム系合金膜75)を、連続的にエッチングにより部分的に除去することにより、透過電極3の一部上に重なって下側(透過電極3側)の表面全体が透過電極3と接触する下地導電体膜(下地電極71)と、下地電極71上に位置する反射電極4と、端子電極5の一部上に重なる下地層72と、下地層72上に位置する上層73とを形成する加工工程を実施する。下地層72は端子電極5の一部上に接触する。
このようにすれば、図32に示した液晶表示装置を容易に得ることができる。また、導電体膜(アルミニウム系合金膜57)および下層導電体膜(窒素含有アルミニウム系合金膜75)を連続的にエッチングすることにより下地電極71、反射電極4、端子電極5上に位置する下地層72および上層73を形成できるので、上述した下地電極71などをそれぞれ個別のエッチング工程により形成する場合より、液晶表示装置の製造工程数を削減できる。
この発明に従った液晶表示装置の製造方法の特徴的な構成を要約すれば、図39〜図41に示した液晶表示装置の製造方法は、以下の工程を備える。まず、図2に示すように、基板としてのガラス基板1を準備する工程を実施する。図7に示すように、ガラス基板1上に透過膜(ITO膜59)を形成する工程を実施する。透過膜(ITO膜59)は透過電極3となるべき部分を含む膜である。図33および図34に示すように、透過膜(ITO膜59)をエッチングにより部分的に除去することにより、透過電極3と、透過電極3と同一レイヤにより構成される端子電極5とを形成する透過膜加工工程を実施する。図39に示すように、透過電極3および端子電極5が形成されたガラス基板1上に(透過電極3上から端子電極5上にまで延在するように)、導電体膜(銀系合金膜70)を形成する工程を実施する。導電体膜(銀系合金膜70)は反射電極4および保護キャップ74となるべき部分を含む膜である。図40および図41に示すように、導電体膜(銀系合金膜70)をエッチングにより部分的に除去することにより、透過電極3の一部上に重なって、下側(透過電極3側)の表面全体が透過電極3と接触する反射電極4と、端子電極5の一部上に重なる保護キャップ74とを形成する加工工程を実施する。保護キャップ74は端子電極5の一部上に接触している。
このようにすれば、図38に示した液晶表示装置を容易に得ることができる。また、導電体膜(銀系合金膜70)をエッチングすることにより反射電極4および保護キャップ74を形成できるので、上述した反射電極4などをそれぞれ個別のエッチング工程により形成する場合より、液晶表示装置の製造工程数を削減できる。
この発明に従った液晶表示装置の製造方法の特徴的な構成を要約すれば、図42〜図46に示した液晶表示装置の製造方法は、以下の工程を備える。まず、図2に示すように、基板としてのガラス基板1を準備する工程を実施する。図42に示すように、ガラス基板1上に透過膜(ITO膜59)を形成する工程を実施する。透過膜(ITO膜59)は透過電極3および端子電極5となるべき部分を含む膜である。透過膜(ITO膜59)上に、下層導電体膜(窒素含有アルミニウム系合金膜75)を形成する工程を実施する。下層導電体膜(窒素含有アルミニウム系合金膜75)は下地導電体膜(下地電極71(図32参照))となるべき部分を含む膜である。下層導電体膜(窒素含有アルミニウム系合金膜75)上に、導電体膜(アルミニウム系合金膜57)を形成する工程を実施する。導電体膜(アルミニウム系合金膜57)は反射電極4となるべき部分を含む膜である。図43および図44に示すように、導電体膜(アルミニウム系合金膜57)および下層導電体膜(窒素含有アルミニウム系合金膜75)を連続的にエッチングにより部分的に除去することにより、透過膜の一部上(透過膜において透過電極3(図32参照)となるべき部分の一部上)に重なって、下側(透過電極3となるべき部分側)の表面全体が前記一部と接触する下地導電体膜(下地電極71)と、下地電極71上に位置する反射電極4とを形成する加工工程を実施する。図45および図46に示すように、透過膜(ITO膜59)をエッチングにより部分的に除去することにより、前記下地電極71下に位置する領域から下地電極71が形成されていない領域にまで延在する透過電極3と、透過電極3と同一レイヤにより構成され、透過電極3が形成された領域とは異なる領域に位置する端子電極5とを形成する透過膜加工工程を実施する。
このようにすれば、図32に示した液晶表示装置を容易に得ることができる。
また、透過膜(ITO膜59)、下層導電体膜(窒素含有アルミニウム系合金膜75)および導電体膜(アルミニウム系合金膜57)を連続して(間にエッチング工程などを実施することなく)形成することができるので、上述した3つの膜をそれぞれ形成するために成膜装置の真空引きやガラス基板1の洗浄などの工程を3つの膜の成膜工程ごとに実施する場合より、液晶表示装置の製造工程数を削減できる。
また、上述した加工工程では下地導電体膜(下地電極71)および反射電極4を連続的なエッチングにより(つまり1回のエッチングにより)形成しているので、上記下地電極71および反射電極4を別々のエッチング工程で形成する場合よりも液晶表示装置の製造工程数を削減できる。この結果、液晶表示装置の製造コストを削減できる。
上記液晶表示装置の製造方法では、加工工程において、下地電極71と同一レイヤにより構成される下地層72が形成されるとともに、反射電極4と同一レイヤにより構成される上層73が形成されていてもよい。つまり、加工工程では、下層導電体膜(窒素含有アルミニウム系合金膜75)をエッチングにより部分的に除去することにより、透過膜(ITO膜59)の他の一部(投下膜において端子電極5となるべき部分の一部)上に重なって、下側(端子電極5となるべき部分側)の表面全体が前記他の一部に接触する下地層72が形成されていてもよい。また、加工工程では、導電体膜(アルミニウム系合金膜57)をエッチングにより部分的に除去することにより、下地層72上に位置する上層73が形成されていてもよい。
この場合、製造工程数を増やすことなく、保護キャップ74を構成する下地層72および上層73を形成できる。このため、液晶表示装置の製造コストの上昇を抑制できる。
この発明に従った液晶表示装置の製造方法の特徴的な構成を要約すれば、図47〜図51に示した液晶表示装置の製造方法では、以下の工程を実施する。まず、図2に示すように、基板としてのガラス基板1を準備する工程を実施する。図47に示すように、ガラス基板1上に透過膜(ITO膜59)を形成する工程を実施する。透過膜(ITO膜59)は透過電極3および端子電極5となるべき部分を含む部分を含む膜である。透過膜(ITO膜59)上に、導電体膜(銀系合金膜70)を形成する工程を実施する。導電体膜(銀系合金膜70)は反射電極4となるべき部分を含む部分を含む膜である。図48および図49に示すように、導電体膜(銀系合金膜70)をエッチングにより部分的に除去することにより、透過膜(ITO膜59)の一部上(ITO膜59において透過電極3となるべき部分の一部上)に重なって、下側(透過電極3となるべき部分側)の表面全体が上記ITO膜59の一部と接触する反射電極4を形成する加工工程を実施する。図50および図51に示すように、透過膜(ITO膜59)をエッチングにより部分的に除去することにより、反射電極4下に位置する領域から反射電極4が形成されていない領域にまで延在する透過電極3と、透過電極3と同一レイヤにより構成され、透過電極3が形成された領域とは異なる領域に位置する端子電極5とを形成する透過膜加工工程を実施する。
このようにすれば、図38に示した液晶表示装置を容易に得ることができる。
また、図47に示すように、透過膜(ITO膜59)および導電体膜(銀系合金膜70)を連続して(間にエッチング工程などを実施することなく)形成することができるので、上述した2つの膜をそれぞれ形成するために成膜装置の真空引きやガラス基板1の洗浄などの工程を2つの膜の成膜工程ごとに実施する場合より、液晶表示装置の製造工程数を削減できる。
上記液晶表示装置の製造方法では、加工工程において、導電体膜(銀系合金膜70)をエッチングにより部分的に除去することにより、透過膜(ITO膜59)の他の一部上(ITO膜59において端子電極5となるべき部分の一部上)に重なって、下側(端子電極5となるべき部分側)の表面全体がITO膜59の一部に接触し、反射電極4と同一レイヤにより構成される保護キャップ74が形成されてもよい。
この場合、製造工程数を増やすことなく保護キャップ74を形成できる。このため、液晶表示装置の製造コストの上昇を抑制できる。
上記液晶表示装置の製造方法では、図61に示すように、導電体膜(アルミニウム系合金膜57、あるいは図47の銀系合金膜70)上に保護膜(モリブデン系合金膜88)を形成する工程を実施してもよい。上記加工工程では、保護膜(モリブデン系合金膜88)が形成された状態でエッチングが行なわれてもよい。
この場合、保護膜としてのモリブデン系合金膜88が存在することにより、エッチング工程において保護膜(モリブデン系合金膜88)下に位置する透過膜(ITO膜59)などとエッチングに用いられるエッチング液などとの間で不必要な反応が起きる可能性を低減できる。
この発明に従った液晶表示装置の製造方法の特徴的な構成を要約すれば、図52〜図56に示した液晶表示装置の製造方法では、以下の工程を実施する。まず、図2に示すように、基板としてのガラス基板1を準備する工程を実施する。図52に示すように、ガラス基板1上に透過膜(ITO膜59)を形成する工程を実施する。透過膜(ITO膜59)は透過電極3および端子電極5となるべき部分を含む膜である。透過膜(ITO膜59)上に、下層導電体膜(モリブデン系合金膜64)を形成する工程を実施する。下層導電体膜(モリブデン系合金膜64)は下地導電体膜(下地電極71)となるべき部分を含む膜である。そして、下層導電体膜(モリブデン系合金膜64)上に、導電体膜(アルミニウム系合金膜57)を形成する工程を実施する。導電体膜(アルミニウム系合金膜57)は反射電極4となるべき部分を含む膜である。図52〜図55に示すように、導電体膜(アルミニウム系合金膜57)上に、相対的に厚い膜厚を有する第1の部分(厚肉部86)と、相対的に薄い膜厚を有する第2の部分(薄肉部87)とを含むレジスト膜58を形成する工程を実施する。図55に示すように、レジスト膜58をマスクとして用いて、導電体膜(アルミニウム系合金膜57)、下層導電体膜(モリブデン系合金膜64)および透過膜(ITO膜59)をエッチングにより部分的に除去することにより、透過膜(ITO膜59)により構成される透過電極3と、透過電極3と同一レイヤにより構成され、透過電極3が形成された領域とは異なる領域に位置する端子電極5と、透過電極3および端子電極5上に残存する導電体膜(アルミニウム系合金膜57)および下層導電体膜(モリブデン系合金膜64)の部分とを形成する第1の加工工程を実施する。図56に示すように、第1の加工工程の後、レジスト膜80の表面層を除去することにより、第1の部分(厚肉部86)を残存させる一方第2の部分(薄肉部87)を除去する工程を実施する。図56および図37に示すように、レジスト膜58の第1の部分(厚肉部86)をマスクとして用いて、第1の加工工程後に残存している導電体膜(アルミニウム系合金膜57)および下層導電体膜(モリブデン系合金膜64)の部分を連続的にエッチングにより部分的に除去することにより、透過電極3上に重なる下地導電体膜(下地電極71)と、下地電極71上に位置する反射電極4とを形成する第2の加工工程を実施する。下地導電体膜(下地電極71)は透過電極3上に接触することにより、透過電極3と電気的に接続されていてもよい。
このようにすれば、1つのレジスト膜58を利用して、透過電極3、端子電極5、下地電極71および反射電極4を形成できるので、透過電極3などを形成するために複数のレジスト膜を形成する必要が無い。このため、従来より液晶表示装置の製造工程数を削減できる。
上記液晶表示装置の製造方法では、第2の加工工程において、図56および図37に示すように、下地層72および上層73が形成されてもよい。つまり、加工工程では、下層導電体膜(モリブデン系合金膜64)の部分をエッチングにより部分的に除去することにより、端子電極5上に位置し、下地電極71と同一レイヤにより構成される下地層72が形成されてもよい。下地層72は、その下側(端子電極5側)の表面全体が端子電極5に接触していてもよい。また、加工工程では、導電体膜(アルミニウム系合金膜57)の部分をエッチングにより部分的に除去することにより、下地層72上に位置し、反射電極4と同一レイヤにより構成される上層73が形成されてもよい。
この場合、製造工程数を増やすことなく、保護キャップ74を構成する下地層72および上層73を形成できる。このため、液晶表示装置の製造コストの上昇を抑制できる。
この発明に従った液晶表示装置の製造方法の特徴的な構成を要約すれば、図57〜図60に示した液晶表示装置の製造方法では、以下の工程を実施する。まず、図2に示したように、基板としてのガラス基板1を準備する工程を実施する。図47に示したように、ガラス基板1上に透過膜(ITO膜59)を形成する工程を実施する。透過膜(ITO膜59)は透過電極3および端子電極5となるべき部分を含む膜である。透過膜(ITO膜59)上に、導電体膜(銀系合金膜70)を形成する工程を実施する。導電体膜(銀系合金膜70)は反射電極4となるべき部分を含む膜である。図57〜図59に示すように、導電体膜(銀系合金膜70)上に、相対的に厚い膜厚を有する第1の部分(厚肉部86)と、相対的に薄い膜厚を有する第2の部分(薄肉部87)とを含むレジスト膜58を形成する工程を実施する。図59に示すように、レジスト膜58をマスクとして用いて、導電体膜(銀系合金膜70)および透過膜(ITO膜59)をエッチングにより部分的に除去することにより、透過膜(ITO膜59)により構成される透過電極3と、透過電極3と同一レイヤにより構成される端子電極5と、透過電極3および端子電極5上に残存する導電体膜(銀系合金膜70)の部分とを形成する第1の加工工程を実施する。図60に示すように、第1の加工工程の後、レジスト膜58(図59参照)の表面層を除去することにより、第1の部分(厚肉部86)を残存させる一方第2の部分(薄肉部87)を除去する工程を実施する。図60および図51に示すように、レジスト膜58の第1の部分(厚肉部86)をマスクとして用いて、第1の加工工程後に残存している導電体膜(銀系合金膜70)の部分をエッチングにより部分的に除去することにより、透過電極3上に重なる反射電極4を形成する第2の加工工程を実施する。反射電極4は透過電極3上に接触することにより、透過電極3と電気的に接続されていてもよい。
このようにすれば、1つのレジスト膜58を利用して、透過電極3、端子電極5および反射電極4を形成できるので、透過電極3などを形成するために複数のレジスト膜を形成する必要が無い。このため、従来より液晶表示装置の製造工程数を削減できる。
上記液晶表示装置では、第2の加工工程において、導電体膜(銀系合金膜70)の部分をエッチングにより部分的に除去することにより、端子電極5上に位置し、反射電極4と同一レイヤにより構成される保護キャップ74が形成されてもよい。保護キャップ74は、下側(端子電極5側)の表面全体が前記端子電極5に接触していてもよい。
この場合、製造工程数を増やすことなく保護キャップ74を形成できる。このため、液晶表示装置の製造コストの上昇を抑制できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明による液晶表示装置の実施の形態1を示す図面模式図である。 図1に示した液晶表示装置の製造方法の第1工程を説明するための断面模式図である。 図1に示した液晶表示装置の製造方法の第2工程を説明するための断面模式図である。 図1に示した液晶表示装置の製造方法の第3工程を説明するための断面模式図である。 図1に示した液晶表示装置の製造方法の第4工程を説明するための断面模式図である。 図1に示した液晶表示装置の製造方法の第5工程を説明するための断面模式図である。 図1に示した液晶表示装置の製造方法の第6工程を説明するための断面模式図である。 図1に示した液晶表示装置の製造方法の第7工程を説明するための断面模式図である。 図1に示した液晶表示装置の製造方法の第8工程を説明するための断面模式図である。 図1に示した液晶表示装置の製造方法の第9工程を説明するための断面模式図である。 図1に示した液晶表示装置の製造方法の第10工程を説明するための断面模式図である。 図1に示した液晶表示装置の製造方法の第11工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の効果を説明するための参考例としての液晶表示装置を示す断面模式図である。 図13に示した液晶表示装置の製造方法の第1工程を説明するための断面模式図である。 図13に示した液晶表示装置の製造方法の第2工程を説明するための断面模式図である。 図13に示した液晶表示装置の製造方法の第3工程を説明するための断面模式図である。 図13に示した液晶表示装置の製造方法の第4工程を説明するための断面模式図である。 図13に示した液晶表示装置の製造方法の第5工程を説明するための断面模式図である。 図13に示した液晶表示装置の製造方法の第6工程を説明するための断面模式図である。 図13に示した液晶表示装置の製造方法の第7工程を説明するための断面模式図である。 図13に示した液晶表示装置の製造方法の第8工程を説明するための断面模式図である。 図13に示した液晶表示装置の製造方法の第9工程を説明するための断面模式図である。 図13に示した液晶表示装置の製造方法の第10工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の実施の形態1の変形例を示す断面模式図である。 図24に示した液晶表示装置の製造方法の第1工程を説明するための断面模式図である。 図24に示した液晶表示装置の製造方法の第2工程を説明するための断面模式図である。 図24に示した液晶表示装置の製造方法の第3工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の実施の形態2を示す断面模式図である。 図28に示した液晶表示装置の製造方法の第1工程を説明するための断面模式図である。 図28に示した液晶表示装置の製造方法の第2工程を説明するための断面模式図である。 図28に示した液晶表示装置の製造方法の第3工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の実施の形態3を示す断面模式図である。 図32に示した液晶表示装置の製造方法の第1工程を説明するための断面模式図である。 図32に示した液晶表示装置の製造方法の第2工程を説明するための断面模式図である。 図32に示した液晶表示装置の製造方法の第3工程を説明するための断面模式図である。 図32に示した液晶表示装置の製造方法の第4工程を説明するための断面模式図である。 図32に示した液晶表示装置の製造方法の第5工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の実施の形態4を示す断面模式図である。 図38に示した液晶表示装置の製造方法の第1工程を説明するための断面模式図である。 図38に示した液晶表示装置の製造方法の第2工程を説明するための断面模式図である。 図38に示した液晶表示装置の製造方法の第3工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態5の第1工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態5の第2工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態5の第3工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態5の第4工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態5の第5工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態6の第1工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態6の第2工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態6の第3工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態6の第4工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態6の第5工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態7の第1工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態7の第2工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態7の第3工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態7の第4工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態7の第5工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態8の第1工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態8の第2工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態8の第3工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態8の第4工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態9の第1工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態9の第2工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態9の第3工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態9の第4工程を説明するための断面模式図である。 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施の形態9の第5工程を説明するための断面模式図である。
符号の説明
1 ガラス基板、2 薄膜電界効果トランジスタ、3 透過電極、4 反射電極、5 端子電極、6 下地膜、7a,7b ソース/ドレイン領域、8 チャネル領域、9 下部電極、10,17 絶縁膜、11 蓄積容量、12 ゲート電極、13 共通電極、14 保護膜、15a〜15c,19a〜19d コンタクトホール、16a〜16c 電極、18 有機絶縁膜、20,20a,20b 下地電極、21 配線、22 開口部、23 カラーフィルタ、24 対向電極、25 対向ガラス基板、26 シール剤、27 液晶、28a,28b 配向膜、29a,29b ポリシリコン膜、35,36 側面、37〜39,44a,44b,46,47 端部、41 下地配線、42 上層配線、43 接続配線、45 カバー膜、51 シリコン窒化膜、52 シリコン酸化膜、53,55 モリブデン膜、54,57 アルミニウム系合金膜、56 クロム膜、58,80 レジスト膜、59 ITO膜、63a モリブデン系下地電極、64 モリブデン系合金膜、69,72 下地層、70 銀系合金膜、71 下地電極、73 上層、74 保護キャップ、75 窒素含有アルミニウム系合金膜、76 マスク、77 メンブレン、78,84 遮光体、79 矢印、81,85 露光部、82 未露光部、83 マスク、86 厚肉部、87 薄肉部、88 モリブデン系合金膜。

Claims (3)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成されたスズ添加酸化インジウムを含む透過電極と、
    前記透過電極の一部上に重なって、下側の表面全体が前記透過電極と接触し、高融点金属を主成分とする金属および窒素を含有するアルミニウムを主成分とする金属のいずれか一方を含む下地導電体膜と、
    前記下地導電体膜上に形成され、前記下地導電体膜の平面形状と実質的に同じ平面形状を有するアルミニウムを主成分とする金属からなる反射電極と、
    前記基板上に形成され、前記透過電極と同一レイヤにより構成される端子電極と
    前記基板上において、前記端子電極下に位置する下地膜と、
    前記下地膜の下に位置し、モリブデン膜、アルミニウム系合金膜、モリブデン膜が順次積層された構造を有する配線とを備え、
    前記下地膜には、前記配線の表面の少なくとも一部を露出させる開口部が形成され、
    前記端子電極は、前記下地膜の開口部の内部にまで延在するとともに、前記開口部の内部において前記配線と電気的に接続されるように形成され、さらに、
    前記端子電極上において、前記開口部上に位置する領域に形成され、前記端子電極の一部上に重なって、下側の表面全体が前記端子電極と接触し、前記下地導電体膜と同一レイヤにより構成される下地層と、
    前記下地層上に形成され、前記下地層の平面形状と実質的に同じ平面形状を有し、前記反射電極と同一レイヤにより構成される上層とを備える、液晶表示装置。
  2. 前記高融点金属はモリブデンである、請求項に記載の液晶表示装置。
  3. 前記反射電極を構成する材料と前記下地導電体膜を構成する材料とは、同一のエッチング液を用いてエッチングが可能となるように決定されている、請求項1または2に記載の液晶表示装置。
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