JP4656000B2 - 液体潤滑式軸受装置 - Google Patents

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Description

本発明は、軌道輪の軌道面と転動体とを潤滑液体で潤滑する液体潤滑式軸受装置に関する。本発明は、特に、ディファレンシャルギヤ装置、トランスミッション装置、または、トランスファー装置等のピニオン軸を有する車両用ピニオン軸支持装置の上記ピニオン軸を回転自在に支持するのに使用されれば好適な液体潤滑式軸受装置に関する。
従来、液体潤滑式軸受装置としては、特開平11−48805号公報(特許文献1)に記載された円錐ころ軸受がある。
この円錐ころ軸受は、内輪と、外輪と、円錐ころとを備える。上記内輪の内周面は、ディファレンシャルギヤ装置のピニオン軸に固定されており、内輪の外周面には、円錐状の軌道面が形成されている。一方、上記外輪の外周面は、ディファレンシャルギヤ装置の内部の環状の仕切り壁に固定されており、外輪の内周面における上記内輪の軌道面に対向する部分には、円錐状の軌道面が形成されている。
上記円錐ころは、上記外輪の軌道面と上記内輪の軌道面との間に、保持器によって保持された状態で、周方向に一定の間隔を隔てられて複数配置されている。
上記円錐ころ軸受は、潤滑オイルとして、ディファレンシャルギヤ装置のリングギヤからオイル通路を介して流れてきたオイルを使用するようになっている。そして、このリングギヤからのオイルを、外輪の内周面と内輪の外周面との間を、軸方向の一方の開口から他方の開口まで流して、外輪、内輪および円錐ころの焼付を防止するようにしている。また、上記円錐ころ軸受では、オイルの流入口の近傍に障壁を設けて、この障壁でオイルの軸受内への流入を抑制して、ギヤ磨耗粉の軸受内への侵入を低減して、上記円錐ころ軸受の寿命を向上させるようにしている。
しかしながら、ディファレンシャルギヤ装置に使用されるオイルは、リングギヤやサイドギヤ等のディファレンシャルギヤ装置の様々なギヤの噛合部の焼付を防止するのに好適な粘性が高いオイルであるので、上記円錐ころ軸受を流れるオイルの粘性が、上記円錐ころ軸受で好適なオイルの粘性よりもかなり高く、上記障壁でオイルの流入口の大きさを、低温時の焼付きを防止するのに必要な広さに設定した場合、上記円錐ころ軸受の転がり粘性抵抗が非常に大きな値になるという問題がある。したがって、上記円錐ころ軸受の転がり粘性抵抗に起因する回転トルクの値が非常に大きな値になって、ディファレンシャルギヤ装置の機械損失が大きなものになるという問題がある。
一方、上記障壁でオイルの流入口の大きさを、常温において上記円錐ころ軸受の転がり粘性抵抗が問題にならない程度まで小さく設定すると、軸受内部の回転トルクを減少させることができる一方、オイルの粘性が特に高い軸受装置の始動時に、オイルが不足になる場合がある。また、軸受装置に高負荷がかかってオイルが多量に必要なときに、オイルが不足になる場合がある。
特開平11−48805号公報(第1図)
そこで、この発明の課題は、潤滑液体の温度変化に基づいて潤滑液体の内部への流入量を適切に変動させることができて、トルクの低減および焼付きの抑制を実現できる液体潤滑式軸受装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の液体潤滑式軸受装置は、
外輪と、内輪との間を、潤滑液体が軸方向の一方側から他方側に流れる液体潤滑式軸受装置において
上記外輪と上記内輪との間に配置された円錐ころと、
上記円錐ころを保持し、かつ、大径側の端部と、この大径側の端部よりも小径の小径側の端部とを有する環状の保持器と、
上記内輪と上記外輪との間における潤滑液体が流入する側の開口付近に設けられると共に、上記潤滑液体の温度変化に基づいて自律的に形態を変形することによって上記開口の大きさを変動させる形態変形部材と
を備え
上記保持器の上記小径側の端部は、径方向の内方に屈曲して延在し、
上記形態変形部材は、上記保持器の上記小径側の端部の軸方向の外方の端面に固定されるか、または、上記外輪の大径端面に固定されるか、または、上記内輪の軸方向の小径側の端部に固定されていることを特徴としている。
本発明によれば、上記内輪と上記外輪との間における潤滑液体(潤滑油、洗浄液等)が流入する側の開口付近に、上記潤滑液体の温度変化に基づいて自律的に形態を変形することによって上記開口の大きさを変動させる形態変形部材を備えているので、潤滑液体の温度が低い軸受装置の始動時、常温使用時および高負荷使用時において、適宜上記開口の大きさが好ましい大きさになるように、形態変形部材を適切に変動させることによって、それぞれの状態において適切な量の潤滑液体を軸受内に流入させることができる。すなわち、潤滑液体の温度変化に基づいて潤滑液体の内部への流入量を適切に変動させることができて、トルクの低減および焼付きの抑制を実現できる。
また、この発明によれば、形態変形部材が潤滑液体の温度に応じて自律的に形態を変形することによって、上記開口の大きさを調整するようになっているので、上記開口の大きさを調整するのに、温度センサや流量制御バルブ等の高価かつ運転コストが高い機械を必要としない。したがって、製造および運転コストを小さくできる。
また、一実施形態の液体潤滑式軸受装置は、上記潤滑液体の温度が常温以下の温度領域において、上記形態変形部材は、上記潤滑液体の温度が上昇するにしたがって上記開口の大きさを減少させるように自律的に形態を変形する。
ここで、上記常温を25℃として定義する。
上記実施形態によれば、上記潤滑液体の温度が常温以下の温度領域において、上記形態変形部材は、上記潤滑液体の温度が上昇するにしたがって上記開口の大きさを減少させるように自律的に形態を変形するから、潤滑液体の温度が低い軸受装置の始動時の上記開口の大きさを常温時の上記開口の大きさよりも大きくできる。したがって、潤滑液体の温度が低い軸受装置の始動時により大きくの潤滑液体を軸受内に流入させることができて、軸受装置の始動時の焼付きを防止できる。また、上記潤滑液体の温度が常温以下の温度領域において、上記形態変形部材が、上記潤滑液体の温度が上昇するにしたがって上記開口の大きさを減少させるように自律的に形態を変形させるので、定格回転速度付近の回転速度における軸受装置のトルクを抑制できて、この液体潤滑式軸受装置を有する車両等の燃費を抑制できる。
また、一実施形態の液体潤滑式軸受装置は、上記潤滑液体の温度が常温よりも所定温度以上高い温度領域において、上記形態変形部材は、上記潤滑液体の温度が上昇するにしたがって、上記開口の大きさを増大させるように自律的に形態を変形する。
ここで、上記「開口の大きさを増大させる」という文言は、ある温度以上で開口の大きさが変化しなくなった場合も含むものとする。
上記実施形態によれば、上記潤滑液体の温度が常温よりも所定温度以上高い温度領域において、上記形態変形部材は、上記潤滑液体の温度が上昇するにしたがって、上記開口の大きさを増大させるように自律的に形態を変形するから、上記所定温度を適切に設定することにより、潤滑性が問題になる高負荷使用時に、潤滑液体の温度が上昇するにしたがって上記開口の大きさを増大させるようにすることができて、高負荷使用時の焼付きを防止できる。
また、一実施形態の液体潤滑式軸受装置は、上記形態変形部材が、貫通穴と、この貫通穴から径方向に延在すると共に、上記貫通穴の周方向に所定の間隔毎に設けられた複数のスリットとを有する略円板状の部材である。
上記実施形態によれば、上記形態変形部材における隣接する二つのスリットに挟まれている部分を、軸方向に反らすだけで、上記開口の大きさを変動させることができる。すなわち、上記隣接する二つのスリットに挟まれている部分が、上記本体部の延在方向に延在しているときに、上記開口の大きさを最小にすることができる一方、上記隣接する二つのスリットに挟まれている部分の軸方向への反りが大きくすることによって、上記開口の大きさを増大させることができる。したがって、容易に開口の大きさを変動させることができる。
また、一実施形態の液体潤滑式軸受装置は、上記形態変形部材は、形状が同一である一方、線膨張係数が異なる二つの部材を貼り合わせてなる。
本発明の液体潤滑式軸受装置によれば、軸受装置の使用状態、すなわち、始動時、通常使用時または高負荷使用時の夫々の使用時において、潤滑液体の量を適切に調整することができる。例えば、始動時および高負荷使用時に、潤滑液体の不足を防止できて、焼付きの発生を抑制できると同時に、運転状態の殆どを占める通常使用時に、トルクを低減できて、この軸受装置を有する車両等の燃費を低減できる。
以下、この発明を図示の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、この発明の液体潤滑式軸受装置の第1実施形態である円錐ころ軸受装置の軸方向の断面図である。
この円錐ころ軸受装置は、外輪1と、内輪2と、転動体の一例としての円錐ころ3と、形態変形部材5とを備える。この円錐ころ軸受装置は、図示しないディファレンシャルギヤ装置のピニオン軸を回転自在に支持している。この円錐ころ軸受装置は、外輪1と内輪2との間の開口のうちの外輪1の大端面12側の開口7から外輪1の小端面13側の開口に向けて、図1に矢印AおよびBで示す方向に、潤滑液体の一例としての潤滑油が流れる環境下で使用されている。
上記外輪1は、内周側に円錐軌道面14を有している。上記外輪1は、自動車のディファレンシャルギヤ装置のハウジング(図示しない)の内周面に内嵌されて固定されている。一方、上記内輪2は、外周側に円錐軌道面24を有し、かつ、円錐軌道面24の大径側に大鍔部26を有すると共に、円錐軌道面24の小径側に小鍔部27を有している。上記内輪2は、上記ディファレンシャルギヤ装置のピニオン軸(図示しない)上に外嵌されて固定されている。
上記円錐ころ3は、外輪1の円錐軌道面14と内輪2の円錐軌道面24との間に、保持器4によって保持された状態で、周方向に一定の間隔を隔てられて複数配置されている。上記円錐ころ3の大径端面の一部は、内輪2の大鍔部26に当接している一方、円錐ころ3の小径端面の一部は、内輪2の小鍔部27に当接している。円錐ころ3は、内輪2に対して軸方向に移動不可能になっている。上記保持器4は、環状部材であり内周円錐面を有している。上記保持器4の大径側の端部40は、略軸方向に延在している。一方、上記保持器4の小径側の端部41は、径方向の内方に屈曲しており、径方向の内方に延在している。
上記形態変形部材5は、円環状の部材である。上記形態変形部材5は、線膨張係数が違う二つの金属製の円環状の部材を貼り合わせることにより形成されている。上記形態変形部材5の片側の表面の径方向の外方の部分は、保持器4の小径側の端部41の軸方向の外方の端面42に固定されている。この固定は、接着剤での貼着、保持器に設けた溝への嵌合、保持器に設けた複数の針状突起への圧着等によって行っている。
図2は、上記形態変形部材5の正面図である。
図2に示すように、上記形態変形部材5は、中央に貫通穴51を有する円板形状を有している。上記形態変形部材5は、貫通穴51につながっていると共に、形態変形部材5の径方向に延在するスリット52を、その形態変形部材5の周方向の所定の間隔毎に有している。上記スリット52は、貫通穴51の縁から径方向の外方に延在しており、スリット52の径方向の寸法は、図2の正面図において、貫通穴の縁と形態変形部材5の外周との間の距離の半分程度に設定されている。
上記形態変形部材5は、形態変形部材5における隣接する二つのスリット52に挟まれている部分(以下、フラップ部という)53を、軸方向の反りの程度を変化させることによって、開口7(図1参照)の大きさを変動させるようになっている。
また、上記形態変形部材5は、上記形態変形部材5におけるフラップ部53以外の部分(以下、固定部という)54を、保持器4の端面42(図1参照)に固定することによって、保持器4(図1参照)に固定されるようになっている。上記フラップ部53は、保持器4の小径側の端部の径方向の内方の端面と内輪2の小径側の端部の外周面との間(潤滑油流入側の開口7の一部である)を塞ぐように配置されている。
この円錐ころ軸受装置は、例えば、潤滑油の攪拌抵抗や転がり粘性抵抗を低減したい場合に、フラップ部53を、固定部54の延在方向に延在させて、上記開口7の大きさを最小にするようになっている。また、焼付きの心配があるディファレンシャルギヤ装置の始動時や高負荷時においては、フラップ部53を軸方向に大きく反らせて、上記開口7の大きさが大きくなるようにしている。
図3は、形態変形部材5の軸方向の断面図である。詳しくは、図3(A)は、低温(−30℃付近の温度)での形態変形部材5の軸方向の断面図である。また、図3(B)は、常温周辺の温度(軸受装置の通常運転時)での形態変形部材5の軸方向の断面図である。また、図3(C)は、常温よりも所定温度である50℃以上高い高温(高負荷使用時の温度)での形態変形部材5の軸方向の断面図である。尚、図3(A)および(C)においては、理解を容易にするために、フラップ部53の軸方向への反りを誇張して描いている。
図3に示すように、形態変形部材5のフラップ部53は、低温において、図3に矢印Cで示す軸方向の一方に沿っている一方、常温周辺の温度では、形態変形部材5のフラップ部53は、軸方向に反らず、略径方向に延在している。また、高温では、形態変形部材5のフラップ部53は、図3に矢印Dで示す軸方向の他方に沿っている。このことから、上記実施形態の円錐ころ軸受の潤滑油流入側の開口7(図1参照)の大きさが、温度が低温から常温に温度が上昇するに従って、徐々に小さくなる一方、温度が常温から高温に上昇するに従って、徐々に大きくなることがわかる。
上述のように形態を変える形態変形部材5を以下のように形成する。先ず、線膨張係数のみが異なり、形状が同一(両方とも、固定部とフラップ部とを有する)の貫通穴を有する円板形状である二つの部分を用意し、次に、一方の部材の一方の表面全面と、他方の部材の一方の表面全面とを接着して形態変形部材5を形成する。ここでは、図3において、線膨張係数が大きい方の部材が左に位置するように二つの部材を接着する。また、この実施形態では、通常運転時(常温周辺の温度)にフリップ部53が径方向に延在するように、貼り合わせる二つの部材の材料を決定する。
このように形態変形部材5を形成すると、低温状態においては、左側に位置する線膨張係数が大きい方の部材の収縮の度合が、右側に位置する線膨張係数が小さい方の部材の収縮の度合よりも大きくなって、図3(A)に示すように、フリップ部53が、紙面における左側、すなわち、図3(A)に矢印Cで示す軸方向の一方の側に反ることになる。一方、低温から温度が上昇すると、左側に位置する線膨張係数が大きい方の部材の伸張の度合が、右側に位置する線膨張係数が小さい方の部材の伸張の度合よりも大きくなって、フリップ部53の形態が、図3(B)に示す形態に変形し、その後、更なる温度上昇によって、図3(C)に示す形態に変形する。尚、この実施形態では、形態変形部材5を、線膨張係数が異なる二つの部材を貼り合わせることによって形成したが、この発明では、形態変形部材を、温度変動によって自律的に形態を変動させる形状記憶合金で形成しても良い。
上記第1実施形態の円錐ころ軸受装置によれば、上記軸受装置の始動時等、軸受装置が低温であるとき、上記フラップ部53が、図3(A)に示すように、上記形態変形部材5の軸方向の一方の側に自律的に形態を変形(屈曲)するので、潤滑油の流入側の開口7を大きくすることができて、軸受装置内を通過する潤滑油の流量を多くすることができる。したがって、潤滑油の粘性が高くて潤滑油が流動しにくい低温領域であっても、潤滑油の流量を多くすることができるから、軸受装置に焼付きが発生することを抑制できる。
また、上記第1実施形態の円錐ころ軸受装置によれば、潤滑油の温度が常温付近であるとき、図3(B)に示すように、フラップ部53は、径方向に延在している。このとき、潤滑油の流入側の開口7は、最も狭く、開口7を通過する潤滑油の量は最も少なくなる。したがって、運転状態の殆どの状態を占め、軸受装置を有する車両等の燃費に最も影響を与える軸受装置の通常運転時における潤滑油の転がり粘性抵抗および攪拌抵抗を、格段に低減できる。したがって、通常運転時のトルクを大きく低減できて、この軸受装置を有する車両等の燃費を格段に低減できる。
また、上記第1実施形態の円錐ころ軸受装置によれば、潤滑油の温度が高温である軸受装置に高負荷が掛かっているときに、図3(C)に示すように、フラップ部53が、上記軸方向の他方の側に自律的に形態を変形(屈曲)するので、開口7を広くできて、軸受装置内を通過する潤滑油の流量を多くできる。したがって、高負荷使用時の潤滑性が問題となる環境下で、潤滑油の量を多くすることができるので、軸受装置の焼付きを抑制できる。
また、上記第1実施形態の円錐ころ軸受装置によれば、上記形態変形部材5が、軸受装置の稼動状態を潤滑油の温度で把握し、潤滑油の温度に応じてフラップ部53を自律的に変形させて、潤滑油の入口部の大きさを制御し、潤滑油の装置への流入量を調節するので、軸受装置内を通過する潤滑油の量を制御するのに、バルブや温度センサのような複雑な機構を必要としない。したがって、装置をコンパクトにできると共に、制御も格段に容易に行うことができ、かつ、運転および製造コストを、格段に小さくすることができる。
尚、上記第1実施形態では、上記軸受装置の転動体が円錐ころ3であったが、この発明では、転動体は、玉または円筒ころであっても良い。また、上記第1実施形態では、上記形態変形部材5のフラップ部53が、潤滑油の低温時と高温時に自律的に形態を変形(屈曲)する向きが、それぞれ左側(図3(A))と右側(図3(C))であったが、潤滑油の低温時と高温時に自律的に形態を変形(屈曲)する向きが、左右反対であっても良い。また、上記形態変形部材5にスリット52を設けてフラップ部53を形成したが、スリット52を省略して、全体が軸方向に反るようになっている形態変形部材を採用しても良い。
(第2実施形態)
図4は、この発明の液体潤滑式軸受装置の第2実施形態である円錐ころ軸受装置の軸方向の断面図である。
第2実施形態の円錐ころ軸受装置は、形態変形部材65の取り付け位置と、形態変形部材65の環状幅が、第1実施形態の円錐ころ軸受装置と異なる。
以下、第1実施形態と異なる実施形態の軸受装置では、第1実施形態の軸受装置と共通の構成には同一番号を付して説明を省略することにする。また、第1実施形態の軸受装置と共通の作用効果および変形例についても説明を省略し、第1実施形態と異なる構成、作用効果および変形例についてのみ説明を行うことにする。
図4に示すように、第2実施形態では、形態変形部材65の径方向の外方の固定部が、外輪1の大径端面の径方向の内方に固定されている。また、第2実施形態では、形態変形部材65のフリップ部の径方向の寸法が、潤滑油が流入する側の開口67の開口幅と略一致している(勿論、フリップ部の径方向の寸法が、開口67の開口幅よりも若干小さい)。
上記第2実施形態の円錐ころ軸受装置によれば、形態変形部材65のフリップ部の径方向の寸法が、潤滑油が流入する側の開口67の開口幅と略一致しているので、通常運転時において、第1実施形態と比較して、潤滑油の軸受装置内への浸入を更に抑制できる。したがって、トルクを更に低減できて、この軸受装置を有する車両等の燃費を更に低減することができる。
(第3実施形態)
図5は、この発明の液体潤滑式軸受装置の第3実施形態である円錐ころ軸受装置の軸方向の断面図である。
第3実施形態の円錐ころ軸受装置は、形態変形部材75の取り付け位置、形態変形部材75の環状幅および形態変形部材におけるスリットの形成位置が、第1実施形態の円錐ころ軸受装置と異なる。内輪82の軸方向の小径側の端面を2段に形成し、形態変形部材75を、径方向の上方の端面に固定している。また、第1および第2実施形態のようにスリットを形態変形部材5,65の径方向の内方の部分に形成するのではなく、スリットは、径方向の外方の外周面までつながるように、形態変形部材75の径方向の外方の部分に形成されている。
また、第3実施形態では、形態変形部材75の複数のフラップ部が、外周側にあるから、屈曲すると互いが重なる可能性が高くなる。したがって、上記形態変形部材75のスリットとして、狭いV字状の切り欠き状のスリットが採用されている。
上記第3実施形態の円錐ころ軸受装置によれば、形態変形部材75が回転軸と同期回転する内輪2に固定されている。したがって、形態変形部材75の回転に起因する遠心力によって潤滑油を径方向の外方に流動させることができるから、潤滑油が軸受装置内に浸入することを効率的に妨害することができて、トルクの低減効果を大きくすることができる。
、上記第1〜第3実施形態では、潤滑液体が潤滑油である場合について説明を行ったが、この発明では、潤滑液体は、洗浄液等の潤滑油以外の潤滑液体であっても良いことは勿論である。
この発明の液体潤滑式軸受装置の第1実施形態である円錐ころ軸受装置の軸方向の断面図である。 第1実施形態の円錐ころ軸受装置が有する形態変形部材の正面図である。 上記形態変形部材の軸方向の断面図である この発明の液体潤滑式軸受装置の第2実施形態である円錐ころ軸受装置の軸方向の断面図である。 この発明の液体潤滑式軸受装置の第3実施形態である円錐ころ軸受装置の軸方向の断面図である。
1 外輪
2,82 内輪
3 円錐ころ
4 保持器
5,65,75 形態変形部材
7,67 開口
52 スリット
53 フラップ部

Claims (5)

  1. 外輪と、内輪との間を、潤滑液体が軸方向の一方側から他方側に流れる液体潤滑式軸受装置において
    上記外輪と上記内輪との間に配置された円錐ころと、
    上記円錐ころを保持し、かつ、大径側の端部と、この大径側の端部よりも小径の小径側の端部とを有する環状の保持器と、
    上記内輪と上記外輪との間における潤滑液体が流入する側の開口付近に設けられると共に、上記潤滑液体の温度変化に基づいて自律的に形態を変形することによって上記開口の大きさを変動させる形態変形部材と
    を備え
    上記保持器の上記小径側の端部は、径方向の内方に屈曲して延在し、
    上記形態変形部材は、上記保持器の上記小径側の端部の軸方向の外方の端面に固定されるか、または、上記外輪の大径端面に固定されるか、または、上記内輪の軸方向の小径側の端部に固定されていることを特徴とする液体潤滑式軸受装置。
  2. 請求項1に記載の液体潤滑式軸受装置において、
    上記潤滑液体の温度が常温以下の温度領域において、上記形態変形部材は、上記潤滑液体の温度が上昇するにしたがって上記開口の大きさを減少させるように自律的に形態を変形することを特徴とする液体潤滑式軸受装置。
  3. 請求項1または2に記載の液体潤滑式軸受装置において、
    上記潤滑液体の温度が常温よりも所定温度以上高い温度領域において、上記形態変形部材は、上記潤滑液体の温度が上昇するにしたがって、上記開口の大きさを増大させるように自律的に形態を変形することを特徴とする液体潤滑式軸受装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の液体潤滑式軸受装置において、
    上記形態変形部材は、
    貫通穴と、この貫通穴から径方向に延在すると共に、上記貫通穴の周方向に所定の間隔毎に設けられた複数のスリットとを有する略円板状の部材であることを特徴とする液体潤滑式軸受装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載の液体潤滑式軸受装置において、
    上記形態変形部材は、形状が同一である一方、線膨張係数が異なる二つの部材を貼り合わせてなることを特徴とする液体潤滑式軸受装置。
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