JP4655929B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置において、用紙の後部が給紙ローラによって圧接されている場合と、給紙ローラの圧接から解放された場合とによる用紙の搬送ずれの変化が少なく、また、用紙の種類による用紙の搬送ずれの変化が少なくする技術に関する。
従来より、記録ヘッドのノズルからインクタンクに貯留されたインクを吐出して被記録媒体に画像記録を行なうインクジェット記録装置が知られている。
このようなインクジェット記録装置の搬送機構においては、A4サイズ等にカットされた用紙を複数枚収納可能な給紙部と、この給紙部に収納された用紙を一枚ずつ分離して送出する給紙ローラと、給紙ローラにて送出されてきた用紙を記録ヘッド下に搬送するための搬送ローラと、この搬送ローラに圧接された状態で対向配置されたピンチローラと、画像形成後の用紙を排紙部へ排出する排紙ローラと、この排紙ローラに圧接された状態で対向配置されたピンチローラ(拍車ローラ)などから構成されているものが知られている。
ここで、用紙搬送の理論的な搬送量と実際上の搬送量とが相違する主な要因について次に説明する。なお、理論的な搬送量とは、計算上の搬送量を指す。
例えば、前記搬送ローラの半径を「r」とした場合には、搬送ローラ1回転による用紙の計算上の搬送量は「2×π(円周率)×r」となる。しかし、搬送ローラの半径は、製造誤差±δが加わるため「r±δ」となる。そして、搬送ローラ1回転による用紙の実際上の搬送量は「2×π(円周率)×(r±δ)」となる。よって、理論的な搬送量と実際上の搬送量とでは、「2×π(円周率)×(±δ)」の搬送量の差が発生する。
また、用紙と、搬送ローラや排紙ローラとでスリップが発生すると用紙の理論的な搬送量と実際上の搬送量とが相違する。
さらに、搬送ローラや排紙ローラと、これらを駆動するための駆動源例えばDCモータと連結する機構例えばギヤ連結機構の遊び(バックラッシュ)によっても用紙の理論的な搬送量と実際上の搬送量とが相違する。
そのため、インクジェット記録装置の搬送機構においては、用紙の理論的な搬送量と実際上の搬送量との搬送ずれを補正するための補正手段が設けられている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2002−254736号公報(第4頁) 特開2001−88377号公報(第3頁)
しかし、上述のようなインクジェット記録装置の搬送機構においては、次に説明するように、用紙の後部が給紙ローラによって圧接されている場合と、給紙ローラの圧接から解放された場合とで、用紙の搬送ずれが変化し、印刷ムラが発生するという問題があった。
給紙部に収納された用紙を一枚ずつ分離して送出する処理は、次のように実行される。
まず、給紙ローラを給紙部上に積層載置された用紙のうち最上部の用紙に圧接させた状態で給紙ローラを回転させ、最上部の用紙のみを分離して、分離された最上部の用紙の先端を搬送ローラとピンチローラとの接点まで搬送する。
そして、搬送ローラが搬送方向へ回転すると、用紙は搬送ローラ及びピンチローラの間に引き込まれ、搬送ローラ及びピンチローラに挟持される。その後、用紙は搬送ローラの回転とともに、搬送方向である排紙ローラ側へ搬送される。なお、搬送ローラが回転するときには給紙ローラは回転力を受けずに空転するように構成されている。
用紙の先端が搬送ローラとピンチローラとの接点まで搬送され、搬送ローラ及びピンチローラに挟持された状態では、用紙の後部は給紙ローラと給紙部上に積層載置された分離されない用紙と間に圧接された位置に残されている。
この状態で、用紙の先端が搬送ローラ及びピンチローラによって搬送されると、用紙の後部は、給紙ローラによって圧接されているので分離されない用紙との間の摩擦係数によって搬送抵抗を受けることになる。用紙の後部が搬送抵抗を受けると、搬送ローラと用紙との間でスリップが発生し、用紙の搬送ずれが大きくなる。
そして、用紙が搬送ローラ及びピンチローラによって搬送方向へ搬送され用紙の後部が給紙ローラの位置から外れると、用紙の後部は、分離されない用紙との間の摩擦係数による搬送抵抗から解放される。つまり、用紙の後部が搬送抵抗を受けないので、搬送ローラと用紙との間でスリップが発生しなくなり、用紙の搬送ずれが小さくなる。
したがって、用紙の後部が給紙ローラによって圧接されている場合と、給紙ローラの圧接から解放された場合とで、用紙の搬送ずれが変化し、印刷ムラが発生するという問題があった。
特に、写真などの高画質な印刷においては、一般的な印刷よりも用紙の搬送ずれの変化による印刷ムラが顕在化される。そして、写真などの高画質な印刷においては、一般的な普通紙に印刷される場合よりも光沢紙に印刷される場合の方が多い。
そして、例えば厚さ約90μmの普通紙においては、用紙と用紙との摩擦係数は、約0.4であるが、厚さ約225μmの光沢紙においては、用紙と用紙との摩擦係数は、約0.6である。つまり、厚さ約225μmの光沢紙の用紙間の摩擦係数は、厚さ約90μmの普通紙の用紙間の摩擦係数の約1.5倍ある。よって、用紙の後部が給紙ローラによって圧接されている場合に用紙の後部が受ける搬送抵抗は、普通紙の場合と比較すると、光沢紙の場合のほうが、大きい。したがって、光沢紙に印刷される場合には、普通紙の場合と比較すると、用紙の後部が給紙ローラによって圧接されている場合と、給紙ローラの圧接から解放された場合とによる用紙の搬送ずれの変化が大きくなり、印刷ムラがより顕在化されるという問題があった。
また、給紙部へ用紙を収納する操作性を向上させるために、給紙部が前面側に設けられているインクジェット記録装置が登場している。このようなインクジェット記録装置においては、前面側に設けられた給紙部から給紙ローラによって一枚ずつ分離して送出された用紙は180度反転して前面側の排出ローラから排出される。つまり、用紙は、180度曲率を描くように搬送(以下、曲率搬送と称す)される。すると、用紙が直線搬送される場合と比較すると、用紙が曲率搬送される場合の方が、用紙は搬送ガイドによって搬送抵抗を受けやすくなる。すなわち、曲率搬送される用紙は、用紙の剛性によって用紙が搬送ガイドに押し付けられ、その摩擦抵抗による搬送抵抗を受ける。
そして、このようなインクジェット記録装置においては、さらに装置の小型化が求められている。特に、装置が設置される高さ方向の寸法の小型化が要求されている。そのため、用紙が曲率搬送される場合には、曲率半径をより小さくすることが求められる。用紙が受ける搬送抵抗は、曲率半径を小さくするにしたがって大きくなる。したがって、装置の小型化によって用紙が受ける搬送抵抗がさらに増加する。
また、次に説明するように、写真などの高画質な印刷において多用される光沢紙は普通紙に比べると搬送抵抗がさらに大きくなる。例えば一般的な印刷に用いられる厚さ約90μmの普通紙においては、用紙の剛度は、約80cm3/100であるが、厚さ約225μmの光沢紙においては、用紙の剛度は、約450cm3/100である。つまり、厚さ約225μmの光沢紙の剛性は、厚さ約90μmの普通紙の剛性の約5.6倍ある。よって、用紙の剛性によって用紙が搬送ガイドに押し付けられる摩擦抵抗による搬送抵抗は、普通紙の場合と比較すると、光沢紙の場合のほうが大きい。
したがって、普通紙や光沢紙などの印刷される用紙の種類によって用紙の搬送抵抗は変化する。つまり、用紙の種類によって用紙の搬送ずれが変化し、印刷ムラが発生するという問題があった。
この問題に対しては、用紙の後部が給紙ローラによって圧接されている場合と、給紙ローラの圧接から解放された場合とで、搬送ローラによる用紙の搬送量を補正することで、用紙の後部が給紙ローラによって圧接されている場合と、給紙ローラの圧接から解放された場合とによる用紙の搬送ずれの変化が少なく、また、用紙の種類による用紙の搬送ずれの変化が少なくするよう構成されたインクジェット記録装置が登場すると予想される。
しかし、上述のようなインクジェット記録装置においては、次のような問題があった。すなわち、用紙を搬送する際の前半部分と後半部分とでは適切な搬送量の補正量が異なると予想され、用紙に付着(着弾)するインクの位置と制御上の想定位置とが用紙の前半部分で合致するよう搬送ローラによる搬送量を補正した場合には用紙の後半部分でインクの位置と制御上の想定位置とが相違し、一方、用紙に付着(着弾)するインクの位置と制御上の想定位置とが用紙の後半部分で合致するよう搬送ローラによる搬送量を補正した場合には用紙の前半でインクの位置と制御上の想定位置とが相違すると予想される。
本発明は、このような不具合に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、用紙の後部が給紙ローラによって圧接されている場合と、給紙ローラの圧接から解放された場合とによる用紙の搬送ずれの変化が少なく、また、用紙の種類による用紙の搬送ずれの変化が少ないインクジェット記録装置を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた請求項1に係るインクジェット記録装置は、「給紙ローラへの接触時と非接触時とで異なるテストパターンを印刷し、そのテストパターンの適切度合を判定することで用紙を搬送する際の補正量をそれぞれ算出し、算出した補正量にて搬送手段を制御する」ことを特徴とする。
具体的には、上述のインクジェット記録装置は、用紙に向けてインクを選択的に吐出可能な記録ヘッドと、記録ヘッドを搭載し、所定方向に往復移動するキャリッジと、用紙を複数枚収納可能な給紙トレイと、給紙トレイに収納された用紙を一枚ずつ分離して送出する給紙ローラと、記録ヘッドがインクを吐出していないときに、給紙ローラによって給紙トレイから送出された用紙を所定の方向と略直交する方向に間欠的に搬送する搬送ローラと、給紙ローラを制御して給紙トレイに収納された用紙を送出させるとともに、記録ヘッド、キャリッジおよび搬送ローラを制御して、キャリッジの移動および記録ヘッドによるインクの吐出と搬送ローラによる間欠的な搬送とを繰り返し行うことで用紙上に画像を記録させる印刷処理を実行する制御手段と、を備える。
また、上述のインクジェット記録装置は、接触時テストパターンおよび非接触時テストパターンを記憶するテストパターン記憶手段と、判定手段と、算出手段と、補正量記憶手段と、用紙の種別を検出する検出手段と、を備える。ここで、接触時テストパターンとは、給紙ローラと接触しながら搬送ローラによって搬送される用紙上に画像記録されることで記録ヘッドによる画像記録の具合を検査するためのテストパターンを云い、非接触時テストパターンとは、給紙ローラとは接触せずに搬送ローラによって搬送される用紙上に画像記録されることで記録ヘッドによる画像記録の具合を検査するためのテストパターンを云う。そして、用紙が給紙ローラと接触しながら前記搬送ローラによって搬送される場合には、制御手段が、上述の接触時テストパターンをテストパターン記憶手段から読み出し、記録ヘッド、キャリッジおよび前記搬送ローラを制御してその読み出した接触時テストパターンを用紙上に画像記録させる。一方、用紙が給紙ローラとは接触せずに搬送ローラによって搬送される場合には、制御手段が、上述の非接触時テストパターンをテストパターン記憶手段から読み出し、記録ヘッド、キャリッジおよび搬送ローラを制御してその読み出した非接触時テストパターンを用紙上に画像記録させる。さらに、判定手段が、用紙上に画像記録された接触時テストパターンの適切度合、および用紙上に画像記録された非接触時テストパターンの適切度合をそれぞれ判定する。
そして、算出手段が、判定手段によって判定された適切度合に応じて、接触時補正量および非接触時補正量を算出する。なお、接触時補正量とは、用紙が給紙ローラと接触しながら搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための補正量を云い、非接触時補正量とは、用紙が給紙ローラとは接触せずに搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための補正量を云う。なお、算出手段によって算出された補正量については、補正量記憶手段が記憶する。そして、制御手段が、上述の補正量を補正量記憶手段から読み出し、上述の印刷処理を実行する場合にその読み出した補正量に基づいて搬送手段を制御する。
このように構成された本発明のインクジェット記録装置によれば、給紙ローラへの接触時と非接触時とで異なるテストパターンを印刷し、そのテストパターンの適切度合を判定することで用紙を搬送する際の補正量をそれぞれ算出し、算出した補正量にて搬送手段を制御する。このことにより、用紙の後部が給紙ローラによって圧接されている場合と、給紙ローラの圧接から解放された場合とによる用紙の搬送ずれの変化が少なく、また、用紙の種類による用紙の搬送ずれの変化が少なくすることができる。
また、このように構成された本発明のインクジェット記録装置によれば、搬送手段による用紙の搬送量を補正するための補正量を、当該インクジェット記録装置ごとに算出するので、当該インクジェット記録装置ごとに精度良く、その補正量に基づいて搬送手段を制御することができる。
ところで、光沢紙などの他の種別の用紙については、普通紙などの標準的な種別の用紙とはその厚みや剛度が異なるため、光沢紙などの他の種別の用紙を搬送する際には、普通紙などの標準的な種別の用紙を搬送する際に設定された補正量に基づいて搬送手段を制御すると、用紙の後部が給紙ローラによって圧接されている場合と給紙ローラの圧接から解放された場合とによる用紙の搬送ずれの変化が大きくなるおそれがある。
そこで、普通紙などの標準的な種別の用紙に対する補正量から光沢紙などの他の種別の用紙に対する補正量をそれぞれ算出し、算出した補正量にて搬送手段を制御することが考えられる。具体的には、請求項2のように、用紙の種別を検出する検出手段を備え、算出手段が、標準的な種別以外の種別の用紙が給紙ローラと接触しながら搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための他種接触時補正量を上述の接触時補正量に基づいて算出するとともに、標準的な種別以外の種別の用紙が給紙ローラとは接触せずに搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための他種非接触時補正量を上述の非接触時補正量に基づいて算出し、補正量記憶手段が算出手段によって算出された補正量を記憶し、制御手段が、検出手段によって検出された用紙の種別に対応する補正量を補正量記憶手段から読み出し、印刷処理を実行する場合にその読み出した補正量に基づいて搬送手段を制御することが考えられる。
このように構成すれば、普通紙などの標準的な種別の用紙に対するテストパターンの適合度合を判定するだけで、光沢紙などの他の種別の用紙を搬送する際にも普通紙などの標準的な種別の用紙を搬送する場合と同様に、用紙の後部が給紙ローラによって圧接されている場合と、給紙ローラの圧接から解放された場合とによる用紙の搬送ずれの変化が少なく、また、用紙の種類による用紙の搬送ずれの変化が少なくすることができる。したがって、インクジェット記録装置を製造時に調整するのに要するコストを低減することができ、製造コストを低減することができる。
ところで、用紙に画像記録されたテストパターンについては、検査員などがその適切度合を確認し、判定手段が、その確認結果に基づいてその適切度合を判定することが考えられる。具体的には、請求項3のように、用紙上に画像記録された接触時テストパターンの適切度合および用紙上に画像記録された非接触時テストパターンの適切度合を示す情報を入力する入力手段を備え、判定手段が、上述の入力手段によって入力された接触時テストパターンの適切度合および非接触時テストパターンの適切度合を示す情報に応じて、用紙上に画像記録された接触時テストパターンの適切度合、および用紙上に画像記録された非接触時テストパターンの適切度合をそれぞれ判定することが考えられる。
また、用紙に画像記録されたテストパターンについては、読取手段によって読み取られた画像に基づき、その適切度合を判定することが考えられる。具体的には、請求項4のように、用紙上に画像記録された接触時テストパターンおよび用紙上に画像記録された非接触時テストパターンの適切度合を判定するための判定基準を記憶する判定基準記憶手段と、用紙上に画像記録された接触時テストパターンおよび用紙上に画像記録された非接触時テストパターンを読み取る読取手段と、を備え、判定手段が、判定基準記憶手段が記憶する判定基準を参照して、読取手段によって用紙から読み取られた接触時テストパターンの適切度合および非接触時テストパターンの適切度合をそれぞれ判定することが考えられる。
このように構成すれば、用紙に画像記録されたテストパターンの適切度合を自動的に判定することができ、例えば、用紙に画像記録されたテストパターンについて検査員などがその適切度合を確認して入力してもらう場合に比べて、製造時における検査員の負担を低減するとともに、製造工数を低減することができる。
なお、上述の読取手段における画像読取時の解像度が低い場合には、用紙上に画像記録されたテストパターンをうまく読み取ることができないおそれがある。そこで、上述の読取手段については、記録ヘッドによって用紙上に画像記録されたテストパターンに対して2倍以上の解像度にて、用紙上に画像記録された接触時テストパターンおよび用紙上に画像記録された非接触時テストパターンを読み取り可能なことが考えられる(請求項5)。
このように構成すれば、用紙上に画像記録されたテストパターンをうまく読み取ることができる。
ところで、用紙上に画像記録される接触時パターンおよび非接触時パターンについては、それぞれ搬送量を補正する基準補正値が異なることが考えられる(請求項6)。このようにすれば、テストパターン中の複数のパターンにおいて、接触時パターンおよび非接触時パターンともに適切なパターンが中央に配置されるので、同じパターン数でも調整領域が広がる、あるいは、パターン数を削減することができる。
また、用紙上に画像記録される接触時パターンおよび非接触時パターンについては、概略同じパターンであることが考えられる(請求項7)。このようにすれば、記録ヘッドがインクを吐出する主走査動作のパターンを共通化することができ、メモリ使用量を低減することができる。
また、上述の用紙へのテストパターンの画像記録については、給紙ローラが用紙とは接触しない場合における用紙の搬送量が安定していることに着目し、給紙ローラと非接触時のテストパターンを印刷し、そのテストパターンの適切度合を判定することで標準的な用紙を搬送する際の補正量を算出し、算出した補正量から給紙ローラと接触時の補正量を算出するようにすることが考えられる。
具体的には、請求項8のように、テストパターン記憶手段が、上述の非接触時テストパターンを記憶しており、用紙が給紙ローラとは接触せずに搬送ローラによって搬送される場合には、制御手段が、非接触時テストパターンをテストパターン記憶手段から読み出し、記録ヘッド、キャリッジおよび搬送ローラを制御してその読み出した非接触時テストパターンを用紙上に画像記録させる。また、判定手段が、用紙上に画像記録された非接触時テストパターンの適切度合を判定する。そして、算出手段が、判定手段によって判定された適切度合に応じて、標準的な種別の用紙が給紙ローラとは接触せずに搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための非接触時補正量を算出し、その算出した非接触時補正量に基づいて標準的な種別の用紙が給紙ローラと接触しながら搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための接触時補正量を算出する。なお、算出手段によって算出された補正量については、補正量記憶手段が記憶する。そして、制御手段が、上述の補正量を補正量記憶手段から読み出し、上述の印刷処理を実行する場合にその読み出した補正量に基づいて搬送手段を制御する。
このように構成すれば、一つのテストパターンを用紙に画像記録すればよいので、複数のテストパターンを用紙に画像記録する場合に比べて、その分テストパターンの適切度合を判定する判定工数を低減することができる。したがって、インクジェット記録装置を製造時に調整するのに要するコストを低減することができ、製造コストを低減することができる。
また、テストパターン記憶手段が、一つのテストパターンを記憶すればよいので、複数のテストパターンをテストパターン記憶手段が記憶する場合に比べて、その分記憶容量を低減することができ、製造コストを低減することができる。
ところで、光沢紙などの他の種別の用紙については、普通紙などの標準的な種別の用紙とはその厚みや剛度が異なるため、光沢紙などの他の種別の用紙を搬送する際には、普通紙などの標準的な種別の用紙を搬送する際に設定された補正量に基づいて搬送手段を制御すると、用紙の後部が給紙ローラによって圧接されている場合と給紙ローラの圧接から解放された場合とによる用紙の搬送ずれの変化が大きくなるおそれがある。
そこで、普通紙などの標準的な種別の用紙に対する補正量から光沢紙などの他の種別の用紙に対する補正量をそれぞれ算出し、算出した補正量にて搬送手段を制御することが考えられる。具体的には、請求項9のように、用紙の種別を検出する検出手段を備え、算出手段が、標準的な種別以外の種別の用紙が給紙ローラと接触しながら搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための他種接触時補正量を上述の接触時補正量に基づいて算出するとともに、標準的な種別以外の種別の用紙が給紙ローラとは接触せずに搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための他種非接触時補正量を上述の非接触時補正量に基づいて算出し、補正量記憶手段が算出手段によって算出された補正量を記憶し、制御手段が、検出手段によって検出された用紙の種別に対応する補正量を補正量記憶手段から読み出し、印刷処理を実行する場合にその読み出した補正量に基づいて搬送手段を制御することが考えられる。
このように構成すれば、普通紙などの標準的な種別の用紙に対するテストパターンの適合度合を判定するだけで、光沢紙などの他の種別の用紙を搬送する際にも普通紙などの標準的な種別の用紙を搬送する場合と同様に、用紙の後部が給紙ローラによって圧接されている場合と、給紙ローラの圧接から解放された場合とによる用紙の搬送ずれの変化が少なく、また、用紙の種類による用紙の搬送ずれの変化が少なくすることができる。したがって、インクジェット記録装置を製造時に調整するのに要するコストを低減することができ、製造コストを低減することができる。
ところで、用紙に画像記録されたテストパターンについては、検査員などがその適切度合を確認し、判定手段が、その確認結果に基づいてその適切度合を判定することが考えられる。具体的には、請求項10のように、用紙上に画像記録された非接触時テストパターンの適切度合を示す情報を入力する入力手段を備え、判定手段が、上述の入力手段によって入力された非接触時テストパターンの適切度合を示す情報に応じて、用紙上に画像記録された非接触時テストパターンの適切度合をそれぞれ判定することが考えられる。
また、用紙に画像記録されたテストパターンについては、読取手段によって読み取られた画像に基づき、その適切度合を判定することが考えられる。具体的には、請求項11のように、用紙上に画像記録された非接触時テストパターンの適切度合を判定するための判定基準を記憶する判定基準記憶手段と、用紙上に画像記録された非接触時テストパターンを読み取る読取手段と、を備え、判定手段が、判定基準記憶手段が記憶する判定基準を参照して、読取手段によって用紙から読み取られた非接触時テストパターンの適切度合をそれぞれ判定することが考えられる。
このように構成すれば、用紙に画像記録されたテストパターンの適切度合を自動的に判定することができ、例えば、用紙に画像記録されたテストパターンについて検査員などがその適切度合を確認して入力してもらう場合に比べて、製造時における検査員の負担を低減するとともに、製造工数を低減することができる。
なお、上述の読取手段における画像読取時の解像度が低い場合には、用紙上に画像記録されたテストパターンをうまく読み取ることができないおそれがある。そこで、上述の読取手段については、記録ヘッドによって用紙上に画像記録されたテストパターンに対して2倍以上の解像度にて、用紙上に画像記録された非接触時テストパターンを読み取り可能なことが考えられる(請求項12)。このように構成すれば、用紙上に画像記録されたテストパターンをうまく読み取ることができる。
以下に本発明の実施形態を図面とともに説明する。
[第一実施形態]
図1は、本発明の画像形成システムが適用された多機能装置(MFD:Multi Function
Device )1の斜視図であり、図2は、その側断面図である。
[多機能装置1の構成の説明]
本実施形態の多機能装置1は、プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能、及び、ファクシミリ機能を備えるものであり、合成樹脂製のハウジング2の底部に、その前側の開口部2aから差込み可能な給紙カセット3を備える。
給紙カセット3は、例えばA4サイズやリーガルサイズ等にカットされた用紙Pを、複数枚収納可能な構成にされており、各用紙Pの短辺は、用紙搬送方向(副走査方向及びX軸方向に一致)と略直交する方向(主走査方向及びY軸方向に一致)に平行配置される。
給紙カセット3の前端には、リーガルサイズ等の長い用紙Pの部を支持するための補助支持部材3aがX軸方向に移動可能に装着されている。図2には、補助支持部材3aがハウジング2から外部に突出された例を示すが、A4サイズ等の給紙カセット3内に収納可能な用紙Pを用いる場合には、収納部3bに補助支持部材3aを、給紙の妨げとならないように収納することができる。
また、給紙カセット3の後側には、用紙分離用の土手部5が配置されている。多機能装置1は、金属板製の箱型メインフレーム7の底板に、給紙部9を構成する給紙アーム9aの基端部が上下方向に回動可能に装着された構成にされており、この給紙アーム9aの下端に設けられた給紙ローラ9bと、土手部5とにより、給紙カセット3に積層(堆積)された用紙Pを一枚ずつ分離して搬送する。分離された用紙Pは、U字状の搬送路を構成するUターンパス11を介して給紙カセット3より上側(高い位置)に設けられた画像形成部13に搬送される。
[画像形成部13の構成の説明]
画像形成部13は、インクジェット式の記録ヘッド15が搭載された主走査方向に往復動可能なキャリッジ17等からなり、キャリッジ17は、後述するCPU60により制御されて、主走査方向に記録ヘッド15を走査する。記録ヘッド15は、走査時に、インクを吐出して、自身下で停止配置されている用紙Pに、画像を形成する。この際、用紙Pは、搬送路を構成するプラテン19にて下方から支持される。即ち、記録ヘッド15は、プラテン19の真上に位置し、記録ヘッド15による用紙Pへの画像形成は、プラテン19上で行われる。
画像形成部13により画像形成された用紙Pが排出される排紙部21は、給紙カセット3の上側に形成されており、排紙部21に連通する排紙口21aは、ハウジング2の前面の開口部2aと共通に開口されている。
[画像読取装置23の構成の説明]
また、ハウジング2の上部には、原稿読取の際に使用される画像読取装置23が配置されている。この画像読取装置23は、その底壁23aが上カバー体25の上方からほぼ隙間なく重畳されるように配置され、図示しない枢軸部を介して、ハウジング2の一側端に対し上下開閉回動可能にされている。また、画像読取装置23の上面を覆う原稿カバー体27の後端は、画像読取装置23の後端に対して枢軸23bを中心に上下回動可能に装着されている。
また、この画像読取装置23は、後述する記録ヘッド15によって用紙上に画像記録された調整パターンに対して2倍以上の解像度にて、用紙上に画像記録された調整パターンを読み取り可能である。
[操作パネル部29などの構成の説明]
その他、この画像読取装置23の前方には、各種操作ボタンや液晶表示部等を備えた操作パネル部29が設けられている。画像読取装置23の上面には、原稿カバー体27を上側に開けて原稿を載置することができる載置用ガラス板31が設けられ、その下側に原稿読取用のイメージスキャナ装置(CIS:Contact Image Sensor) 33が、主走査方向(Y軸方向)に延びるガイドシャフト35に沿って往復移動可能に設けられている。
また、画像読取装置23により被覆されるハウジング2の前部には、上方に向かって開放された図示しないインク貯蔵部が設けられている。このインク貯蔵部には、フルカラー記録のための4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)のインクを各々収容したインクカートリッジが、上方から着脱可能に装着される。尚、本実施形態の多機能装置1において、インクカートリッジに収容されたインクは、各インクカートリッジと記録ヘッド15とを結ぶ複数本のインク供給管37を介して記録ヘッド15に供給される。
[用紙搬送システムの構成の説明]
続いて、多機能装置1が備える用紙搬送システムについて説明する。図3は、多機能装置1の用紙搬送システムを構成する搬送部40及び搬送制御部50の概略構成を示した説明図であり、図1,2で説明した多機能装置1における各部を、用紙搬送の観点から模式的に示したものである。そのため、図1,2で説明した構成要素と同じものについては、同符号を付す。
図3に示すように、当該多機能装置1の搬送部40は、給紙カセット3と、この給紙カセット3に収容された用紙Pを一枚ずつ分離して送出する給紙部9と、給紙部9の給紙ローラ9bにて送出されてきた用紙Pを、記録ヘッド15下に搬送するための搬送ローラ41と、この搬送ローラ41に圧接された状態で対向配置されたピンチローラ42と、画像形成処理時の用紙搬送を補助しつつ、画像形成後の用紙Pを排紙部21に排出する排紙ローラ43と、この排紙ローラ43に圧接された状態で対向配置されたピンチローラ(拍車ローラ)44と、用紙Pの搬送路を構成する土手部5及びUターンパス11及びプラテン19と、搬送ローラ41及び排紙ローラ43の駆動源であるLF(Line Feed )モータ45と、モータ45により発生した力を伝達するためのベルトBL1,BL2と、ASIC70から入力される各種指令(制御信号)に基づいてモータ45を駆動するモータ駆動部82とを備える。
土手部5及びUターンパス11から構成される搬送路の上流部は、給紙ローラ9bにより送出される用紙Pの移動を規制して、用紙Pを、搬送ローラ41とピンチローラ42との接点に誘導するためのものであり、Uターンパス11における用紙Pの搬送方向下流側には、その下方に、用紙Pの下方向への移動を規制して、用紙Pを搬送ローラ41とピンチローラ42との接点に誘導するための補助部11aが設けられている。
よって、給紙カセット3から送出されてくる用紙Pは、土手部5及びUターンパス11並びに補助部11aにより、搬送ローラ41及びピンチローラ42の接点に誘導される。この状態で、搬送ローラ41が搬送方向に正回転(図3では反時計回りの回転)すると、用紙Pは、搬送ローラ41及びピンチローラ42の間に引き込まれ、搬送ローラ41及びピンチローラ42に挟持される。その後、用紙Pは、搬送ローラ41の回転と共に、搬送ローラ41の回転量に相当する距離、搬送方向である排紙ローラ43側に搬送される。
一方、プラテン19は、搬送ローラ41と排紙ローラ43とを結ぶ搬送路の下流部を構成するものであり、搬送ローラ41と排紙ローラ43と間に、それらを結ぶ線に沿って設けられている。このプラテン19は、搬送ローラ41から送りだされる用紙Pを、記録ヘッド15によって画像が形成される領域に誘導すると共に、記録ヘッド15により画像が形成された用紙Pを、排紙ローラ43とピンチローラ44との接点に誘導する。尚、以下では、各色のインクによって画像形成が行われる画像形成領域RGの下流側の端点を、画像形成地点GPと表現し、画像形成領域RGの上流側端点の上流側近傍点を搬送開始地点GSと表現する。
用紙Pは、このプラテン19に沿って排紙ローラ43側へと搬送され、用紙P先端(下流側の端縁)が排紙ローラ43とピンチローラ44との接点に到達すると、排紙ローラ43の回転と共に、排紙ローラ43とピンチローラ44との間に引き込まれ、排紙ローラ43及びピンチローラ44により挟持される。その後、排紙ローラ43の回転と共に、排紙ローラ43の回転量(搬送ローラ41の回転量と一致)に相当する距離、搬送方向である排紙部21側へと搬送される。尚、搬送ローラ41及び排紙ローラ43並びにピンチローラ42,44は、搬送方向とは交差(直交する)方向(主走査方向)に回転軸を有する回転体である。用紙Pは、搬送ローラ41との接点及び排紙ローラ43との接点から駆動力
を受けて、上述のように搬送路に沿って搬送方向(即ち、搬送路の上流から下流)に搬送される。
また、モータ45は、DCモータにて構成されており、モータ駆動部82によって駆動され、その回転力を、モータ45と搬送ローラ41との間に架け渡されたベルトBL1を介して、搬送ローラ41に伝達する。これにより、搬送ローラ41は回転する。更に、搬送ローラ41に伝達された回転力は、搬送ローラ41と排紙ローラ43との間に架け渡されたベルトBL2を介して排紙ローラ43に伝達され、これにより排紙ローラ43は、搬送ローラ41と共に同方向に回転する。その他、モータ45から発生する回転力は、図示しない伝達機構を介して給紙ローラ9bに伝達され、これにより給紙ローラ9bは回転する。
但し、給紙ローラ9bは、給紙処理時のみ用紙Pの搬送方向に回転して用紙Pを搬送ローラ41側に送出し、画像形成処理時には、モータ45からの回転力を受けずに空転する。即ち、給紙ローラ9bとモータ45とを結ぶ伝達機構は、給紙時のみ給紙ローラ9bに回転力を伝達し、画像形成処理時には、内蔵するギアを切り離して、給紙ローラ9bに回転力を伝達しない構成にされている。
また、給紙ローラ9bが搬送方向に回転する時、搬送ローラ41及び排紙ローラ43は、搬送方向とは逆方向に回転する。即ち、給紙ローラ9bとモータ45とを結ぶ伝達機構は、モータ45が正回転したとき回転力を給紙ローラ9bに伝達せず、モータ45が逆回転したとき、その回転力を、内蔵するギアにより正方向の回転力に変換して、給紙ローラ9bに伝達する構成にされている。
尚、ここでいう給紙処理とは、給紙ローラ9bを、給紙カセット3上に積層載置された用紙Pのうち最上位の用紙Pに圧接させた状態で、給紙ローラ9bを回転させ、用紙Pの先端を、搬送ローラ41とピンチローラ42との接点であるレジスト位置まで搬送する処理を示す。また、画像形成処理とは、このレジスト位置に配置された用紙Pにおける描画エリアの先端を、画像形成地点GPに搬送する初期搬送処理と、その後、画像形成領域RGの搬送方向の幅に対応する間隔毎に、搬送開始地点GSに位置する用紙Pの基準点を、順次画像形成地点GPに搬送すると共に、用紙Pの搬送に連動して記録ヘッド15からインクを吐出し、用紙Pに画像を形成する本処理と、からなる処理を示す。但し、ここでいう用紙Pの基準点とは、搬送開始時に搬送開始地点GSに位置する用紙Pの地点を示す。この用紙Pの基準点は、用紙Pの紙送りと共に変化する。
上記搬送部40には、搬送ローラ41が所定量回転する度にパルス信号を出力するロータリエンコーダ49が設けられており、ロータリエンコーダ49の出力信号は、搬送制御部50のASIC70に入力される。本実施形態では、搬送ローラ41及び排紙ローラ43が、モータ45により回転され、さらにモータ45の回転は、給紙ローラ9bにも伝達される。このため、当該多機能装置1においては、エンコーダ49からのパルス信号を検出・カウントすることにより、モータ45、搬送ローラ41、排紙ローラ43、及び給紙ローラ9bの回転量、各ローラ41,43,9bにより搬送される用紙Pの移動距離(搬送距離)を検出することができる。
[搬送制御部50の説明]
続いて、多機能装置1が備える搬送制御部50について説明する。図4は、搬送制御部50の構成を表すブロック図である。
搬送部40のモータ駆動部82に接続された搬送制御部50は、モータ駆動部82にモータ45に対する指令を入力して、搬送部40を構成するモータ45の回転を制御し、間接的に、給紙ローラ9b、搬送ローラ41、排紙ローラ43による用紙搬送の制御を実現する。
図4に示すように、搬送制御部50は、当該多機能装置1を統括制御するCPU60、CPU60、ROM62、RAM64、EEPROM66およびモータ45の回転速度や回転方向等を制御するASIC(Application Specific Integrated Circuit )70、を備えている。そして、CPU60、ROM62、RAM64、EEPROM66およびASIC70はバス68によって接続されている。なお、CPU60は、多機能装置1を統括制御する機能も有する。
また、搬送制御部50は、記録ヘッド15を駆動(インクを吐出)するためのヘッド駆動部80及びキャリッジモータ16とモータ45とを駆動するためのモータ駆動部82とを備えている。そして、ヘッド駆動部80とモータ駆動部82とは、ASIC70に接続され、記録ヘッド15の駆動(インクを吐出)、キャリッジモータ16及びモータ45の駆動を制御する。なお、キャリッジ17は、キャリッジモータ16の回転により主走査方向へ駆動される。
さらに、搬送制御部50は、操作パネル部29からの信号を処理するパネルインタフェース部84及び外部のコンピュータなどと通信可能に接続されているUSBインタフェース部86を備えている。
なお、搬送制御部50が備えるASIC70は、キャリッジ17の主走査量(位置)を検出するキャリッジエンコーダ18、用紙Pの搬送量(位置)を検出する用紙搬送エンコーダ49、および用紙の光沢度を検出する光沢度センサ12と電気的に接続されている。そしてキャリッジエンコーダ18及び用紙搬送エンコーダ49からの信号がASIC70へ入力される。
また、RAM64には、図8に例示する調整パターン(テストパターン)が記憶されている。この調整パターンは、記録ヘッド15のノズル列における下流部分(図8(d)参照)を利用して印字される第1パターン(図8(a)および(b)では太線で図示)と、記録ヘッド15のノズル列における上流部分(図8(d)参照)を利用して印字される第2パターン(図8(a)および(b)では細線で図示)とからなり、互いが第1パターンと第2パターンとの位置関係を少しずつずらした5つの図柄パターンから構成される(図8(a)および(b)参照)。また、この調整パターンには、用紙の前半部分に対応する調整パターン(接触時パターン、図8(a)参照)、および用紙の後半部分に対応する調整パターン(非接触時パターン、図8(b)参照)がある。ここで、接触時テストパターンとは、給紙ローラ9bと接触しながら搬送ローラ41によって搬送される用紙上に画像記録されることで記録ヘッド15による画像記録の具合を検査するためのテストパターンを云い、搬送中の用紙の前半部分に対して印刷される(図6参照)。この接触時テストパターンは、用紙の前半部分に印刷した場合に、5つの図柄パターンのうち左から3番目(中央)の図柄パターンにて第1パターンと第2パターンとが合致するように予め補正したパターンである(図8(a)参照)。また、非接触時テストパターンとは、給紙ローラ9bとは接触せずに搬送ローラ41によって搬送される用紙上に画像記録されることで記録ヘッド15による画像記録の具合を検査するためのテストパターンを云い、搬送中の用紙の後半部分に対して印刷される(図6参照)。この非接触時テストパターンは、用紙の後半部分に印刷した場合に、5つの図柄パターンのうち左から3番目(中央)の図柄パターンにて第1パターンと第2パターンとが合致するように予め補正したパターンである(図8(b)参照)。なお、上述の接触時テストパターンと非接触時テストパターンについては、それぞれの搬送量を補正する基準補正値が互いに異なっている。
なお、第1パターンと第2パターンとが合致する調整パターンが中央の位置に調整された用紙の前半部分に対応する調整パターン(接触時テストパターン)と同じパターンから構成されるパターン(図8(a)参照)を非接触時テストパターンとして用いた場合には、給紙ローラ9bと接触しながら搬送ローラ41によって搬送される量と給紙ローラ9bと接触せずに搬送ローラ41によって搬送される量が異なるため、例えば、5つの図柄パターンのうち最も左に位置する図柄パターンにて第1パターン(図8(c)では太線で図示)と第2パターン(図8(c)では細線で図示)とが合致することになり、第1パターンと第2パターンとが合致する調整パターンの中心位置がずれることになる(図8(c)参照)。よって、本実施形態では、図8(b)に例示する非接触時テストパターンを用紙の後半部分に対応する調整パターンとして用いている。
このように用紙の前半部分と後半部分がそれぞれに対して異なる調整パターンを用意することで、調整パターンが合う位置を中心とすることができ、同じ数のパターンを用いても調整範囲が広がるという効果がある。
また、RAM64には、図7に例示するような普通紙の補正量から光沢紙などの普通紙以外の用紙の補正量を算出するための参照テーブル(図7(a)参照)および算出式(図7(b)参照)が記憶されている。この参照テーブルは、用紙の前半部分に対する補正量である数値「a」、用紙の後半部分に対する補正量である数値「b」、用紙の前半部分における普通紙と光沢紙との搬送量の差分である数値「c」、および用紙の後半部分における普通紙と光沢紙との搬送量の差分である数値「d」が関連付けられている(図7(a)参照)。なお、上述の数値「a」および数値「b」については、後述する調整パターン自動判定処理において算出された数値が記憶され、また、数値「c」および数値「d」については、抜き取り検査等で測定された数値を予め記憶させておく。
そして、搬送中の用紙が光沢紙である場合には、上述の参照テーブルを参照して、RAM64が記憶する次の計算式(1)および(2)に基づいて、光沢紙に対する搬送量の補正量を算出する(図7(b)参照)。

光沢紙の前半部分に対する搬送量の補正量=数値「a」+数値「c」・・・式(1)
光沢紙の後半部分に対する搬送量の補正量=数値「b」+数値「d」・・・式(2)

なお、本実施形態においては、RAM64がテストパターン記憶手段および補正量記憶手段に該当し、CPU60が、制御手段、判定手段、算出手段、検出手段に該当する。
[調整パターン自動判定処理の説明]
以下に、CPU60により実行される調整パターン自動判定処理を図5のフローチャートに基づいて説明する。この調整パターン自動判定処理は、多機能装置1が起動している場合に、操作パネル部29を介して調整パターンを印刷する旨の指示が為されたときに実行される。
まず、調整パターンを印刷する旨の指示が為されたときには、ページ印刷を実行する(S110)。具体的には、CPU60が、給紙ローラ9bを制御して給紙カセット3に収納された用紙Pを送出させるとともに、記録ヘッド15、キャリッジ17および搬送ローラ41を制御して、キャリッジ17の移動および記録ヘッド15によるインクの吐出と搬送ローラ41による間欠的な搬送とを繰り返し行うことで用紙上に画像を記録させるページ印刷処理を実行する。このページ印刷中に調整パターンを搬送中の用紙に印刷する(S120)。具体的には、用紙が給紙ローラ9bと接触しながら搬送ローラ41によって搬送される場合には、CPU60が、接触時テストパターンをRAM64から読み出し、その読み出した接触時テストパターンを用紙上に画像記録させる。一方、用紙が給紙ローラ9bとは接触せずに搬送ローラ41によって搬送される場合には、CPU60が、非接触時テストパターンをRAM64から読み出し、その読み出した非接触時テストパターンを用紙上に画像記録させる。なお、A4サイズの用紙に調整パターンを印刷する際には、用紙の中央線(図6における用紙の後部が給紙ローラ41から離れる位置)から前後方向に少なくとも記録ヘッド15のサイズ分を離して印刷する。
続いて、用紙に印刷された調整パターンを画像読取装置23で読み取り、参照パターンを参照して、その読み取った画像と参照パターンとの誤差が最小となるIDを抽出する(S130)。そして、その算出した誤差が最小となる調整パターンを特定することでそのIDを抽出する。つまり、用紙上に画像記録された接触時テストパターンの適切度合、および用紙上に画像記録された非接触時テストパターンの適切度合をそれぞれ判定する。
続いて、先に抽出されたIDに従って、補正量をそれぞれ算出する(S140)。具体的には、判定手段によって判定された適切度合に応じて、接触時補正量および非接触時補正量を算出する。なお、接触時補正量とは、標準的な種別の用紙(普通紙)が給紙ローラ9bと接触しながら搬送ローラ41によって搬送される場合に搬送ローラ41による搬送量を補正するための補正量を云い、非接触時補正量とは、標準的な種別の用紙(普通紙)が給紙ローラ9bとは接触せずに搬送ローラ41によって搬送される場合に搬送ローラ41による搬送量を補正するための補正量を云う。
さらに、用紙の種類に対応する補正量を種類ごとに算出する(S150)。具体的には、図7(a)に例示する参照テーブルを参照して、先に算出した接触時補正量に応じて、光沢紙などの普通紙以外の用紙が給紙ローラ9bと接触しながら搬送ローラ41によって搬送される場合に搬送ローラ41による搬送量を補正するための接触時補正量(他種接触時補正量)を図7(b)に例示する算出式によって算出するとともに、先に算出した非接触時補正量に応じて、光沢紙などの普通紙以外の用紙が給紙ローラ9bとは接触せずに搬送ローラ41によって搬送される場合に搬送ローラ41による搬送量を補正するための非接触時補正量(他種非接触時補正量)を図7(b)に例示する計算式(1)および計算式(2)によって算出する。
続いて、先に算出した接触時補正量および非接触時補正量を搬送補正値としてレジスタ(RAM64)に記憶・設定する(S160)。なお、以後上述のページ印刷処理を実行する場合には、CPU60が、光沢度センサ12からの出力信号に基づいて搬送中の用紙の種別を検出し、その検出された用紙の種別に対応する補正量をレジスタから読み出し、上述のページ印刷処理を実行する場合にその読み出した補正量に基づいて搬送ローラ41による搬送量を制御する。そして、本処理を終了する。
[効果]
(1)このように本実施形態の多機能装置1によれば、給紙ローラ9bへの接触時と非接触時とで異なる調整パターンを印刷し、その調整パターンの適切度合を判定することで普通紙を搬送する際の補正量をそれぞれ算出し、算出した補正量から光沢紙などの普通紙以外の用紙に対する補正量をそれぞれ算出し、算出した補正量にて搬送ローラ41による搬送量を制御する。このことにより、用紙の後部が給紙ローラ9bによって圧接されている場合と、給紙ローラ9bの圧接から解放された場合とによる用紙の搬送ずれの変化を少なく、また、用紙の種類による用紙の搬送ずれの変化を少なくすることができる。
また、本実施形態の多機能装置1によれば、普通紙などの標準的な種別の用紙に対するテストパターンの適合度合を判定するだけで、光沢紙などの他の種別の用紙を搬送する際にも普通紙などの標準的な種別の用紙を搬送する場合と同様に、用紙の後部が給紙ローラ9bによって圧接されている場合と、給紙ローラ9bの圧接から解放された場合とによる用紙の搬送ずれの変化が少なく、また、用紙の種類による用紙の搬送ずれの変化が少なくすることができる。したがって、当該多機能装置1を製造時に調整するのに要するコストを低減することができ、製造コストを低減することができる。
(2)また、本実施形態の多機能装置1によれば、接触時パターンおよび非接触時パターンについては、それぞれ搬送量を補正する基準補正値が異なる。このことにより、テストパターン中の複数のパターンにおいて、接触時パターンおよび非接触時パターンともに適切なパターンが中央に配置されるので、同じパターン数でも調整領域が広がる、あるいは、パターン数を削減することができる。
(3)また、本実施形態の多機能装置1によれば、搬送ローラ41による搬送量を補正するための補正量を、当該多機能装置1ごとに算出するので、当該多機能装置1ごとに精度良く、その補正量に基づいて搬送ローラ41を制御することができる。
(4)また、本実施形態の多機能装置1によれば、調整パターン自動判定処理のステップS130において、用紙に印刷された調整パターンを画像読取装置23で読み取り、参照パターンを参照して、その読み取った画像と参照パターンとの誤差が最小となるIDを抽出する。このことにより、用紙に画像記録された調整パターンの適切度合を自動的に判定することができ、例えば、用紙に画像記録された調整パターンについて検査員などがその適切度合を確認して入力してもらう場合に比べて、製造時における検査員の負担を低減するとともに、製造工数を低減することができる。
(5)また、本実施形態の多機能装置1によれば、画像読取装置23が、記録ヘッド15によって用紙上に画像記録された調整パターンに対して2倍以上の解像度にて、用紙上に画像記録された調整パターンを読み取り可能である。このことにより、用紙上に画像記録された調整パターンをうまく読み取ることができる。
(6)また、本実施形態の多機能装置1によれば、接触時パターンおよび非接触時パターンについては、それぞれ搬送量を補正する基準補正値を異ならせて、接触時パターンおよび非接触時パターンを概略同じパターンに構成している。このことにより、記録ヘッドがインクを吐出する主走査動作のパターンを共通化することができ、メモリ使用量を低減することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような様々な態様にて実施することが可能である。
(1)上記実施形態では、RAM64が接触時テストパターンおよび接触時テストパターンから構成される調整パターンを記憶しており、調整パターン自動判定処理のステップS120において、用紙が給紙ローラ9bと接触しながら搬送ローラ41によって搬送される場合には、CPU60が、接触時テストパターンをRAM64から読み出し、その読み出した接触時テストパターンを用紙上に画像記録させ、一方、用紙が給紙ローラ9bとは接触せずに搬送ローラ41によって搬送される場合には、CPU60が、非接触時テストパターンをRAM64から読み出し、その読み出した非接触時テストパターンを用紙上に画像記録させるが、これには限られず、給紙ローラ9bが用紙とは接触しない場合における用紙の搬送量が安定していることに着目し、給紙ローラ9bと非接触時に、非接触時テストパターンを印刷し、そのテストパターンの適切度合を判定することで標準的な用紙を搬送する際の補正量を算出し、算出した補正量から給紙ローラ9bと接触時の補正量を、図7(c)に例示する参照テーブルおよび図7(d)に例示する算出式によって算出するようにしてもよい。
この参照テーブルは、用紙の後半部分に対する補正量である数値「a」、普通紙の前半部分における搬送量と後半部分における搬送量の差分である数値「b」、用紙の後半部分における普通紙と光沢紙との搬送量の差分である数値「c」、および光沢紙の前半部分における搬送量と後半部分における搬送量の差分である数値「d」が関連付けられている(図7(c)参照)。なお、上述の数値「a」については、調整パターン自動判定処理において算出された数値が記憶され、また、数値「b」、数値「c」および数値「d」については、抜き取り検査等で測定された数値を予め記憶させておく。そして、搬送中の用紙が普通紙である場合には、上述の参照テーブルを参照して、RAM64が記憶する次の計算式(3)に基づいて、普通紙の後半部分に対する搬送量の補正量を算出する(図7(d)参照)。

普通紙の前半部分に対する搬送量の補正量=数値「a」+数値「b」・・・式(3)

また、搬送中の用紙が光沢紙である場合には、上述の参照テーブルを参照して、RAM64が記憶する次の計算式(4)および(5)に基づいて、光沢紙に対する搬送量の補正量を算出する(図7(d)参照)。

光沢紙の前半部分に対する搬送量の補正量=数値「a」+数値「c」+数値「d」
・・・式(4)
光沢紙の後半部分に対する搬送量の補正量=数値「a」+数値「c」・・・式(5)

このようにすれば、一つのテストパターンからなる調整パターンを用紙に画像記録すればよいので、複数のテストパターンからなる調整パターンを用紙に画像記録する場合に比べて、その分テストパターンの適切度合を判定する判定工数を低減することができる。したがって、当該多機能装置1を製造時に調整するのに要するコストを低減することができ、製造コストを低減することができる。
(2)上記実施形態では、調整パターン自動判定処理のステップS130において、用紙に印刷された調整パターンを画像読取装置23で読み取り、参照パターンを参照して、その読み取った画像と参照パターンとの誤差が最小となるIDを抽出することにより、用紙に画像記録された調整パターンの適切度合を自動的に判定するが、これには限られず、例えば用紙に画像記録された調整パターンについては、検査員などがその適切度合を確認し、CPU60が、その確認結果に基づいてその適切度合を判定するようにしてもよい。
[調整パターン目視判定処理の説明]
以下に、CPU60により実行される調整パターン目視判定処理を図9のフローチャートに基づいて説明する。この調整パターン目視判定処理は、多機能装置1が起動している場合に、操作パネル部29を介して調整パターンを印刷する旨の指示が為されたときに実行される。
まず、調整パターンを印刷する旨の指示が為されたときには、ページ印刷を実行する(S210)。具体的には、CPU60が、給紙ローラ9bを制御して給紙カセット3に収納された用紙Pを送出させるとともに、記録ヘッド15、キャリッジ17および搬送ローラ41を制御して、キャリッジ17の移動および記録ヘッド15によるインクの吐出と搬送ローラ41による間欠的な搬送とを繰り返し行うことで用紙上に画像を記録させる印刷処理を実行する。このページ印刷中に調整パターンを搬送中の用紙に印刷する(S220)。具体的には、用紙が給紙ローラ9bと接触しながら搬送ローラ41によって搬送される部分には、CPU60が、接触時テストパターンをRAM64から読み出し、その読み出した接触時テストパターンを用紙上に画像記録させる。一方、用紙が給紙ローラ9bとは接触せずに搬送ローラ41によって搬送される部分には、CPU60が、非接触時テストパターンをRAM64から読み出し、その読み出した非接触時テストパターンを用紙上に画像記録させる。
続いて、用紙に印刷された調整パターンを確認した検査員などによって操作パネル部29から入力されたIDを受け付ける(S230)。
続いて、受け付けたIDに従って、接触時補正量および非接触時補正量を算出する(S240)。
さらに、用紙の種類に対応する補正量を種類ごとに算出する(S250)。具体的には、先に算出した接触時補正量に応じて、光沢紙などの普通紙以外の用紙が給紙ローラ9bと接触しながら搬送ローラ41によって搬送される場合に搬送ローラ41による用紙の搬送量を補正するための接触時補正量を算出するとともに、先に算出した非接触時補正量に応じて、光沢紙などの普通紙以外の用紙が給紙ローラ9bとは接触せずに搬送ローラ41によって搬送される場合に搬送ローラ41による用紙の搬送量を補正するための非接触時補正量を算出する。
続いて、先に算出した接触時補正量および非接触時補正量を搬送補正値としてレジスタ(RAM64)に記憶・設定する(S260)。なお、以後上述のページ印刷処理を実行する場合には、CPU60が、光沢度センサ12からの出力信号に基づいて搬送中の用紙の種別を検出し、その検出された用紙の種別に対応する補正量をレジスタから読み出し、上述のページ印刷処理を実行する場合にその読み出した補正量に基づいて搬送ローラ41による用紙の搬送量を制御する。そして、本処理を終了する。
なお、操作パネル部29およびCPU60が入力手段に該当する。
本発明の画像形成システムが適用された多機能装置1の斜視図である。 多機能装置1の側断面図である。 搬送システムを構成する搬送部40及び搬送制御部50の説明図である。 搬送制御部50の構成を表すブロック図である。 CPU60により実行される調整パターン自動判定処理を示すフローチャートである。 調整パターンを示す説明図である。 調整パターン自動判定処理を説明する説明図(1)である。 調整パターン自動判定処理を説明する説明図(2)である。 CPU60により実行される調整パターン目視判定処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1…多機能装置、2…ハウジング、2a…開口部、3…給紙カセット、
3a…補助支持部材、3b…収納部、5…土手部、7…箱型メインフレーム、
9…給紙部、9a…給紙アーム、9b…給紙ローラ、11…Uターンパス、
11a…補助部、12…光沢度センサ、13…画像形成部、15…記録ヘッド、
16…キャリッジモータ、17…キャリッジ、18…キャリッジエンコーダ、
19…プラテン、21…排紙部、21a…排紙口、23…画像読取装置、
23a…底壁、23b…枢軸、25…上カバー体、27…原稿カバー体、
29…操作パネル部、31…載置用ガラス板、35…ガイドシャフト、
37…インク供給管、40…搬送部、41…搬送ローラ、42…ピンチローラ、
43…排紙ローラ、44…ピンチローラ、45…モータ、49…用紙搬送エンコーダ、
50…搬送制御部、68…バス、80…ヘッド駆動部、82…モータ駆動部、
84…パネルインタフェース部86…USBインタフェース部

Claims (12)

  1. 用紙に向けてインクを選択的に吐出可能な記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドを搭載し、所定方向に往復移動するキャリッジと、
    前記用紙を複数枚収納可能な給紙トレイと、
    前記給紙トレイに収納された用紙を一枚ずつ分離して送出する給紙ローラと、
    前記記録ヘッドがインクを吐出していないときに、前記給紙ローラによって前記給紙トレイから送出された前記用紙を前記所定の方向と略直交する方向に間欠的に搬送する搬送ローラと、
    前記給紙ローラを制御して、前記給紙トレイに収納された前記用紙を送出させるとともに、前記記録ヘッド、前記キャリッジおよび前記搬送ローラを制御して、前記キャリッジの移動および前記記録ヘッドによるインクの吐出と前記搬送ローラによる間欠的な搬送とを繰り返し行うことで前記用紙上に画像を記録させる印刷処理を実行する制御手段と、
    を備えるインクジェット記録装置であって、
    前記給紙ローラと接触しながら前記搬送ローラによって搬送される前記用紙上に画像記録されることで前記記録ヘッドによる画像記録の具合を検査するための接触時テストパターン、および前記給紙ローラとは接触せずに前記搬送ローラによって搬送される前記用紙上に画像記録されることで前記記録ヘッドによる画像記録の具合を検査するための非接触時テストパターンを記憶するテストパターン記憶手段を備え、
    前記制御手段は、前記用紙が前記給紙ローラと接触しながら前記搬送ローラによって搬送される場合には前記接触時テストパターンを前記テストパターン記憶手段から読み出し、前記記録ヘッド、前記キャリッジおよび前記搬送ローラを制御してその読み出した接触時テストパターンを前記用紙上に画像記録させ、前記用紙が前記給紙ローラとは接触せずに前記搬送ローラによって搬送される場合には前記非接触時テストパターンを前記テストパターン記憶手段から読み出し、前記記録ヘッド、前記キャリッジおよび前記搬送ローラを制御してその読み出した非接触時テストパターンを前記用紙上に画像記録させ、
    前記用紙上に画像記録された前記接触時テストパターンの適切度合、および前記用紙上に画像記録された前記非接触時テストパターンの適切度合をそれぞれ判定する判定手段と、
    前記判定手段によって判定された適切度合に応じて、用紙が前記給紙ローラと接触しながら前記搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための接触時補正量、および用紙が前記給紙ローラとは接触せずに前記搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための非接触時補正量を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された補正量を記憶する補正量記憶手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記補正量を前記補正量記憶手段から読み出し、前記印刷処理を実行する場合にその読み出した補正量に基づいて前記搬送手段を制御すること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、
    前記用紙の種別を検出する検出手段を備え、
    前記算出手段は、前記標準的な種別以外の種別の用紙が前記給紙ローラと接触しながら前記搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための他種接触時補正量を前記接触時補正量に基づいて算出するとともに、前記標準的な種別以外の種別の用紙が前記給紙ローラとは接触せずに前記搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための他種非接触時補正量を前記非接触時補正量に基づいて算出し、
    前記補正量記憶手段は、前記算出手段によって算出された補正量を記憶し、
    前記制御手段は、前記検出手段によって検出された用紙の種別に対応する前記補正量を前記補正量記憶手段から読み出し、前記印刷処理を実行する場合にその読み出した補正量に基づいて前記搬送手段を制御すること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録装置において、
    前記用紙上に画像記録された前記接触時テストパターンの適切度合および前記用紙上に画像記録された前記非接触時テストパターンの適切度合を示す情報を入力する入力手段を備え、
    前記判定手段は、前記入力手段によって入力された前記接触時テストパターンの適切度合および前記非接触時テストパターンの適切度合を示す情報に応じて、前記用紙上に画像記録された前記接触時テストパターンの適切度合、および前記用紙上に画像記録された前記非接触時テストパターンの適切度合をそれぞれ判定すること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録装置において、
    前記用紙上に画像記録された前記接触時テストパターンおよび前記用紙上に画像記録された前記非接触時テストパターンの適切度合を判定するための判定基準を記憶する判定基準記憶手段と、
    前記用紙上に画像記録された前記接触時テストパターンおよび前記用紙上に画像記録された前記非接触時テストパターンを読み取る読取手段と、
    を備え、
    前記判定手段は、前記判定基準記憶手段が記憶する前記判定基準を参照して、前記読取手段によって前記用紙から読み取られた前記接触時テストパターンの適切度合および前記非接触時テストパターンの適切度合をそれぞれ判定すること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 請求項4に記載のインクジェット記録装置において、
    前記読取手段は、前記記録ヘッドによって前記用紙上に画像記録されたテストパターンに対して2倍以上の解像度にて、前記用紙上に画像記録された前記接触時テストパターンおよび前記用紙上に画像記録された前記非接触時テストパターンを読み取り可能なこと
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 請求項1〜請求項5の何れかに記載のインクジェット記録装置において、
    前記用紙上に画像記録される前記接触時パターンおよび前記非接触時パターンについては、それぞれ搬送量を補正する基準補正値が異なること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 請求項1〜請求項6の何れかに記載のインクジェット記録装置において、
    前記用紙上に画像記録される前記接触時パターンおよび前記非接触時パターンについては、概略同じパターンであることを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 用紙に向けてインクを選択的に吐出可能な記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドを搭載し、所定方向に往復移動するキャリッジと、
    前記用紙を複数枚収納可能な給紙トレイと、
    前記給紙トレイに収納された用紙を一枚ずつ分離して送出する給紙ローラと、
    前記記録ヘッドがインクを吐出していないときに、前記給紙ローラによって前記給紙トレイから送出された前記用紙を前記所定の方向と略直交する方向に間欠的に搬送する搬送ローラと、
    前記給紙ローラを制御して、前記給紙トレイに収納された前記用紙を送出させるとともに、前記記録ヘッド、前記キャリッジおよび前記搬送ローラを制御して、前記キャリッジの移動および前記記録ヘッドによるインクの吐出と前記搬送ローラによる間欠的な搬送とを繰り返し行うことで前記用紙上に画像を記録させる印刷処理を実行する制御手段と、
    を備えるインクジェット記録装置であって、
    前記給紙ローラとは接触せずに前記搬送ローラによって搬送される前記用紙上に画像記録されることで前記記録ヘッドによる画像記録の具合を検査するための非接触時テストパターンを記憶するテストパターン記憶手段を備え、
    前記制御手段は、前記用紙が前記給紙ローラとは接触せずに前記搬送ローラによって搬送される場合には前記非接触時テストパターンを前記テストパターン記憶手段から読み出し、前記記録ヘッド、前記キャリッジおよび前記搬送ローラを制御してその読み出した非接触時テストパターンを前記用紙上に画像記録させ、
    前記用紙上に画像記録された前記非接触時テストパターンの適切度合をそれぞれ判定する判定手段と、
    前記判定手段によって判定された適切度合に応じて、用紙が前記給紙ローラとは接触せずに前記搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための非接触時補正量を算出し、その算出した非接触時補正量に基づいて用紙が前記給紙ローラと接触しながら前記搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための接触時補正量を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された補正量を記憶する補正量記憶手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記補正量を前記補正量記憶手段から読み出し、前記印刷処理を実行する場合にその読み出した補正量に基づいて前記搬送手段を制御すること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 請求項8に記載のインクジェット記録装置において、
    前記用紙の種別を検出する検出手段を備え、
    前記算出手段は、標準的な種別以外の種別の用紙が前記給紙ローラと接触しながら前記搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための他種接触時補正量を前記接触時補正量に基づいて算出するとともに、標準的な種別以外の種別の用紙が前記給紙ローラとは接触せずに前記搬送ローラによって搬送される場合の搬送量を補正するための他種非接触時補正量を前記非接触時補正量に基づいて算出し、
    前記補正量記憶手段は、前記算出手段によって算出された補正量を記憶し、
    前記制御手段は、前記検出手段によって検出された用紙の種別に対応する前記補正量を前記補正量記憶手段から読み出し、前記印刷処理を実行する場合にその読み出した補正量に基づいて前記搬送手段を制御すること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 請求項8または請求項9に記載のインクジェット記録装置において、
    前記用紙上に画像記録された前記非接触時テストパターンの適切度合を示す情報を入力する入力手段を備え、
    前記判定手段は、前記非接触時テストパターンの適切度合を示す情報に応じて、前記用紙上に画像記録された前記非接触時テストパターンの適切度合をそれぞれ判定すること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  11. 請求項8または請求項9に記載のインクジェット記録装置において、
    前記用紙上に画像記録された前記非接触時テストパターンの適切度合を判定するための判定基準を記憶する判定基準記憶手段と、
    前記用紙上に画像記録された前記非接触時テストパターンを読み取る読取手段と、を備え、
    前記判定手段は、前記判定基準記憶手段が記憶する前記判定基準を参照して、前記読取手段によって前記用紙から読み取られた前記非接触時テストパターンの適切度合を判定すること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  12. 請求項11に記載のインクジェット記録装置において、
    前記読取手段は、前記記録ヘッドによって前記用紙上に画像記録されたテストパターンに対して2倍以上の解像度にて、前記用紙上に画像記録された前記非接触時テストパターンを読み取り可能なこと
    を特徴とするインクジェット記録装置。
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