JP4655305B2 - 植物繊維質ボード用バインダー組成物及びこれを用いた植物繊維質ボードの製造方法 - Google Patents
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ところが、前記ボード用バインダーとして有機ポリイソシアネートを用いた場合、接着力及び耐水性が他の樹脂系のバインダーより優れ、かつ熱圧締時に有害なホルムアルデヒドを放出しない等の利点がある反面、熱圧締時に金属製の熱盤、コウル板、金型等に製品ボードが強く付着し、製品の取り出しが困難になるという欠点がある。
この欠点は、圧締に先立って熱盤、コウル板、金型等に予め離型性シートを挿入するか又は離型剤を各熱圧締工程毎に塗布することによりある程度解決できるが、かえって製造工程が複雑となるので実用的ではない。
(A)ポリメリックMDI
(B)アルキレンカーボネート
(C)ひまし油及びそのアルキレンオキシド付加物、ひまし油を原料とする多価アルコールとのエステル交換物、多価アルコールのリシノール酸エステル若しくはリシノール酸エステルポリオール、ひまし油の部分脱水物、脱水物、部分アシル化物若しくは部分酸化物、桐油、大豆油、亜麻仁油、多価アルコールのオレイン酸エステル、多価アルコールのリノール酸エステル、多価アルコールのリノレン酸エステル、これらを主成分とするポリオール若しくはアクリルポリオールといった高級不飽和脂肪酸のエステルのうち少なくとも1種以上選択される化合物
(A)ポリメリックMDI
(B)アルキレンカーボネート
(C)ひまし油及びそのアルキレンオキシド付加物、ひまし油を原料とする多価アルコールとのエステル交換物、多価アルコールのリシノール酸エステル若しくはリシノール酸エステルポリオール、ひまし油の部分脱水物、脱水物、部分アシル化物若しくは部分酸化物、桐油、大豆油、亜麻仁油、多価アルコールのオレイン酸エステル、多価アルコールのリノール酸エステル、多価アルコールのリノレン酸エステル、これらを主成分とするポリオール若しくはアクリルポリオールといった高級不飽和脂肪酸のエステルのうち少なくとも1種以上選択される化合物
(D)マレイン酸、無水マレイン酸のうち少なくとも1種以上選択される化合物
(A)ポリメリックMDI
(B)アルキレンカーボネート
(C)ひまし油及びそのアルキレンオキシド付加物、ひまし油を原料とする多価アルコールとのエステル交換物、多価アルコールのリシノール酸エステル若しくはリシノール酸エステルポリオール、ひまし油の部分脱水物、脱水物、部分アシル化物若しくは部分酸化物、桐油、大豆油、亜麻仁油、多価アルコールのオレイン酸エステル、多価アルコールのリノール酸エステル、多価アルコールのリノレン酸エステル、これらを主成分とするポリオール若しくはアクリルポリオールといった高級不飽和脂肪酸のエステルのうち少なくとも1種以上選択される化合物
(E)ラジカル重合開始剤
(A)ポリメリックMDI
(B)アルキレンカーボネート
(C)ひまし油及びそのアルキレンオキシド付加物、ひまし油を原料とする多価アルコールとのエステル交換物、多価アルコールのリシノール酸エステル若しくはリシノール酸エステルポリオール、ひまし油の部分脱水物、脱水物、部分アシル化物若しくは部分酸化物、桐油、大豆油、亜麻仁油、多価アルコールのオレイン酸エステル、多価アルコールのリノール酸エステル、多価アルコールのリノレン酸エステル、これらを主成分とするポリオール若しくはアクリルポリオールといった高級不飽和脂肪酸のエステルのうち少なくとも1種以上選択される化合物
(D)マレイン酸、無水マレイン酸のうち少なくとも1種以上選択される化合物
(E)ラジカル重合開始剤
また本発明は、植物繊維質材料に前記の各植物繊維質ボード用バインダー組成物を混合し、次いで該混合物をボード状に成形し、ラジカル重合させること、を特徴とする植物繊維質ボードの製造方法である。
本発明において用いられる(A)有機イソシアネートとしては、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネートの混合物を30〜70質量%と三核体を主成分とする多核体を70〜30質量%含有するポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート(以下、ポリメックMDIという。)等のジフェニルメタンジイソシアネート系ポリイソシアネート、更には、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートといった芳香族ポリイソシアネートが挙げられる。これらのうち、ジフェニルメタンジイソシアネート系ポリイソシアネートが好ましく、更に、その蒸気圧の低いことや低温時に結晶化が起こりにくいことから、ポリメリックMDIが好ましい。
その他に、フェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネートも挙げられる。
これらのイソシアネート基の一部をビウレット、アロファネート、カルボジイミド、ウレトンイミン、イソシアヌレート(3量体)、ウレトジオン(2量体)、オキサゾリドン、アミド、イミド等に変性したものも使用することができる。
また、これらを水乳化タイプに変性したものも使用することができる。
これらは単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
これらは単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
これらは単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
これらは単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
これらは単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
これらは単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
なお、(A)有機イソシアネートと(B)アルキレンカーボネートと場合により更に(C)脂肪酸エステル化合物と(D)マレイン酸系化合物と(E)ラジカル重合開始剤は、水や有機系の溶剤で希釈したり分散させてスプレーすることもできる。
前記加圧、加熱条件でボード製造用混合物を処理することにより、(A)有機イソシアネートは藁中の水分や藁と(C)脂肪酸エステル化合物の分子内に存在する水酸基に反応し、(A)有機イソシアネートは(B)アルキレンカーボネートと反応して(オキサゾリドン形成反応)、また、(C)脂肪酸エステル化合物の分子内の二重結合がラジカル重合して、更に、(D)マレイン酸系化合物は(C)脂肪酸エステル化合物の共役二重結合に反応し(Diels−Alder反応)、(D)マレイン酸系化合物は(A)有機イソシアネートと反応し(マレイン酸イミド生成反応)、(D)マレイン酸系化合物は(C)脂肪酸エステル化合物の二重結合に反応して(α−Hとの加成反応)、ボードを形成することができる。
実施例1
藁チップ1000gを回転ブレンダードラム中に入れ、回転させながらポリメリックMDI(日本ポリウレタン工業(株)製WC−220)30gとプロピレンカーボネート10gの混合物をスプレーした。藁チップの粒度分布は図1に示す。
混合処理した藁チップをコウル板上に乗せた木枠(300×300×150mm)中に均一な厚さに充填し、木枠を除去後、加圧熱盤で160℃、20kg/cm2の条件で5分間熱締してボードを製造した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性をJIS A5908に準じて測定した結果を原料組成と併せて表1に示す。
実施例1において、プロピレンカーボネート10gの代わりにエチレンカーボネート10gを用いた以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表1に示す。
実施例1において、プロピレンカーボネート10gの代わりにプロピレンカーボネート15gとひまし油15gを用いた以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表1に示す。
実施例3において、プロピレンカーボネート15gの代わりにエチレンカーボネート15gを用いた以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表1に示す。
実施例1において、更にエチレンカーボネート10gと無水マレイン酸0.5gを用いた以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表2に示す。
実施例1において、プロピレンカーボネート10gの代わりにプロピレンカーボネート15gと無水マレイン酸0.5gを用いた以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表2に示す。
実施例1において、プロピレンカーボネート10gの代りにエチレンカーボネート15gと無水マレイン酸0.5gを用いた以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表2に示す。
実施例1において、更にジクミルパーオキサイド0.2gを用いた以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表3に示す。
実施例8において、プロピレンカーボネート10gの代りにエチレンカーボネート10gを用いた以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表3に示す。
実施例1において、更に桐油10gとエチレンカーボネート10gと無水マレイン酸0.5gを用いた以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表3に示す。
実施例1において、プロピレンカーボネート10gの代りに15g用い、かつ、更にジクミルパーオキサイド0.2gと無水マレイン酸0.5gを用いた以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表3に示す。
実施例1において、プロピレンカーボネート10gの代りに15g用い、かつ、更に桐油15gとジクミルパーオキサイド0.5gを用いた以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表4に示す。
実施例2において、エチレンカーボネート10gの代りに15g用い、かつ、更に桐油15gとジクミルパーオキサイド0.5gを用いた以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表4に示す。
実施例1において、更にひまし油10gとエチレンカーボネート10gとジクミルパーオキサイド0.2gを用いた以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表4に示す。
実施例1において、更に桐油10gとエチレンカーボネート10gとジクミルパーオキサイド0.5gを用いた以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表4に示す。
実施例2において、エチレンカーボネート10gの代りに15g用い、かつ、更に桐油30gとジクミルパーオキサイド0.2gと無水マレイン酸0.5gを用いた以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表4に示す。
実施例1において、プロピレンカーボネートを使用しない以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表5に示す。
実施例6において、ポリメトリックMDI30gの代わりに40g使用し、かつ、プロピレンカーボネートを使用しない以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表5に示す。
実施例8において、ジクミルパーオキサイド0.2gの代わりに0.5g使用し、かつ、プロピレンカーボネートを使用しない以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表5に示す。
実施例11において、ジクミルパーオキサイド0.2gの代わりに0.3g使用し、無水マレイン酸0.5gの代りに1.0g使用し、かつ、プロピレンカーボネートを使用しない以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表5に示す。
実施例11において、プロピレンカーボネートを使用せず、かつ、更に桐油10gとひまし油10gを使用した以外は同様にして、ボードを製造し、物性を測定した。
得られたボードはコウル板から容易に離型できた。
このボードの物性及び原料組成を表5に示す。
Claims (6)
- 次の(A)、(B)及び(C)からなること、を特徴とする植物繊維質ボード用バインダー組成物。
(A)ポリメリックMDI
(B)アルキレンカーボネート
(C)ひまし油及びそのアルキレンオキシド付加物、ひまし油を原料とする多価アルコールとのエステル交換物、多価アルコールのリシノール酸エステル若しくはリシノール酸エステルポリオール、ひまし油の部分脱水物、脱水物、部分アシル化物若しくは部分酸化物、桐油、大豆油、亜麻仁油、多価アルコールのオレイン酸エステル、多価アルコールのリノール酸エステル、多価アルコールのリノレン酸エステル、これらを主成分とするポリオール若しくはアクリルポリオールといった高級不飽和脂肪酸のエステルのうち少なくとも1種以上選択される化合物 - 次の(A)、(B)、(C)及び(D)からなること、を特徴とする植物繊維質ボード用バインダー組成物。
(A)ポリメリックMDI
(B)アルキレンカーボネート
(C)ひまし油及びそのアルキレンオキシド付加物、ひまし油を原料とする多価アルコールとのエステル交換物、多価アルコールのリシノール酸エステル若しくはリシノール酸エステルポリオール、ひまし油の部分脱水物、脱水物、部分アシル化物若しくは部分酸化物、桐油、大豆油、亜麻仁油、多価アルコールのオレイン酸エステル、多価アルコールのリノール酸エステル、多価アルコールのリノレン酸エステル、これらを主成分とするポリオール若しくはアクリルポリオールといった高級不飽和脂肪酸のエステルのうち少なくとも1種以上選択される化合物
(D)マレイン酸、無水マレイン酸のうち少なくとも1種以上選択される化合物 - 次の(A)、(B)、(C)及び(E)からなること、を特徴とする植物繊維質ボード用バインダー組成物。
(A)ポリメリックMDI
(B)アルキレンカーボネート
(C)ひまし油及びそのアルキレンオキシド付加物、ひまし油を原料とする多価アルコールとのエステル交換物、多価アルコールのリシノール酸エステル若しくはリシノール酸エステルポリオール、ひまし油の部分脱水物、脱水物、部分アシル化物若しくは部分酸化物、桐油、大豆油、亜麻仁油、多価アルコールのオレイン酸エステル、多価アルコールのリノール酸エステル、多価アルコールのリノレン酸エステル、これらを主成分とするポリオール若しくはアクリルポリオールといった高級不飽和脂肪酸のエステルのうち少なくとも1種以上選択される化合物
(E)ラジカル重合開始剤 - 次の(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)からなること、を特徴とする植物繊維質ボード用バインダー組成物。
(A)ポリメリックMDI
(B)アルキレンカーボネート
(C)ひまし油及びそのアルキレンオキシド付加物、ひまし油を原料とする多価アルコールとのエステル交換物、多価アルコールのリシノール酸エステル若しくはリシノール酸エステルポリオール、ひまし油の部分脱水物、脱水物、部分アシル化物若しくは部分酸化物、桐油、大豆油、亜麻仁油、多価アルコールのオレイン酸エステル、多価アルコールのリノール酸エステル、多価アルコールのリノレン酸エステル、これらを主成分とするポリオール若しくはアクリルポリオールといった高級不飽和脂肪酸のエステルのうち少なくとも1種以上選択される化合物
(D)マレイン酸、無水マレイン酸のうち少なくとも1種以上選択される化合物
(E)ラジカル重合開始剤 - (B)アルキレンカーボネートがエチレンカーボネートであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の植物繊維質ボード用バインダー組成物。
- 植物繊維質材料に請求項1〜5のいずれか一項に記載の植物繊維質ボード用バインダー組成物を混合し、次いで該混合物をボード状に成形し、ラジカル重合させること、を特徴とする植物繊維質ボードの製造方法。
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