JP4654337B2 - 磁気記録媒体の製造方法、及び基板アダプタ - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法、及び基板アダプタ Download PDF

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Description

本発明は、磁気記録媒体の製造方法、及び基板アダプタに関する。
ハードディスクドライブに搭載される磁気記録媒体は、基板(ディスク基体)上に積層膜を成膜することにより製造される。この積層膜は、例えば基板アダプタに装着した基板をプロセス室に設置し、真空排気後、スパッタリング法又はCVD法等で成膜される。
従来、負のバイアス電圧(基板バイアス)を印加して磁性膜を成膜することにより、磁気記録媒体の高記録密度化が図れることが知られている。これは、基板バイアスの印加により、膜の付着力を高めること、表面粗さを小さくすること、膜の密度を上げて硬度を上げること、並びに微結晶膜の配向や結晶軸の長さを変更すること等が可能になるためである。
また、従来、磁気記録媒体の基板として非導電性のガラス基板等を用いる場合について、第1層として形成した金属膜に基板バイアスを印加して磁性層等を成膜する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、バイアス印加用端子と基板とを接触させる方法として、各種方法が提案されている(例えば、特許文献2、3参照。)。
特開平4−79025号公報 特許第3002632号公報 特開平7−243037号公報
近年、ハードディスクドライブの小型化等に伴い、磁気記録媒体の基板として、例えば1インチ程度等の小径基板が用いられる場合がある。このような小径基板への成膜は、量産性の向上等を目的として、例えば一つの基板アダプタに複数の小径基板を取り付けた状態で行われる。この場合、基板アダプタは、例えば金属製の爪状部分により、各小径基板を保持する。また、この爪状部分は、バイアス印加用端子としても用いられる。
このような方法において、基板として非導電性のガラス基板等を用いる場合、基板バイアスを印加するための金属膜は、爪状部分により基板を保持した状態で成膜される。この場合、基板上の爪状部分に覆われている部分には金属膜が成膜されないこととなる。そのため、従来、爪状部分と金属膜との接触が不十分となり、適切に基板バイアスを印加できない場合があった。
ここで、爪状部分と金属膜とを十分に接触させるためには、金属膜を成膜後、爪状部分と金属膜とが十分に接触する位置に基板を改めて取り付け直すことも考えられる。このようにすれば、基板バイアスを印加するために必要な電気伝導が確保されるため、その後の成膜工程において、基板バイアスを適切に印加することができる。
しかし、基板を取り付け直すためには、基板アダプタを一旦大気中に取り出して作業を行う必要がある。そのため、このように基板の再装着を行うとすれば、量産性が大きく低下して、一つの基板アダプタに複数の小径基板を取り付ける効果が全く失われてしまうこととなる。更には、基板アダプタを一旦大気中取り出した場合、基板にパーティクルが付着するおそれも生じる。
そこで、本発明は、上記の課題を解決できる、磁気記録媒体の製造方法、及び成膜装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、本発明者は、特別なバイアス印加用端子を基板アダプタに設けることで、複雑な機構等を設けることなく、適切に基板バイアスを印加できることを見出した。本発明は、以下の構成を有する。
(構成1)ハードディスクドライブに搭載される磁気記録媒体の製造方法であって、非導電性のディスク基体を準備する準備工程と、ディスク基体の成膜面に垂直な回転軸に対して回転する板状の台部と、ディスク基体を保持するために台部の一部に設けられた保持部と、保持部に保持されたディスク基体に接触すべきバイアス印加用端子とを備える基板アダプタを用いて、バイアス印加用端子をディスク基体に接触させない状態で、保持部にディスク基体を保持させる保持工程と、真空チャンバ内で、保持部に保持されたディスク基体上に導電性膜を成膜する第1成膜工程と、真空チャンバ内で、ディスク基体が保持部に保持されたままの状態で、導電性膜が成膜されたディスク基体にバイアス印加用端子を接触させる接触工程と、真空チャンバ内で、バイアス印加用端子を介して導電性膜にバイアス電圧を印加しつつ、導電性膜上に次の層を成膜する第2成膜工程とを備え、バイアス印加用端子は、台部が回転軸に対して回転した場合にディスク基体に近づくように設けられており、接触工程は、回転軸に対して台部を回転させることにより、ディスク基体にバイアス印加用端子を接触させる。第1成膜工程は、導電性膜として、例えば、密着層及び軟磁性層の少なくともいずれかを成膜する。第2成膜工程は、導電性膜上の次の層として、例えば、シード層、下地層、及び磁気記録層の少なくともいずれかを成膜する。
このようにした場合、バイアス印加用端子とディスク基体とが非接触の状態で導電性膜が成膜されるため、ディスク基体におけるバイアス印加用端子と接触すべき部分にも、導電性膜が成膜される。そのため、接触工程において、バイアス印加用端子とディスク基体とを、適切に電気的に接続させることができる。
また、台部の回転に応じてバイアス印加用端子とディスク基体とを接触させることにより、基板アダプタを一旦大気中に取り出すことなく、導電性のディスク基体を用いた場合とほぼ同様の工程により、基板バイアスを印加できる。そのため、このようにすれば、非導電性のディスク基体を用いた場合にも、高い量産性を実現できる。
尚、バイアス印加用端子は、例えば、重力を受けて自重により、ディスク基体に近づく方向に移動する。また、バイアス印加用端子は、例えば重力によらず、基板アダプタに設けられたガイド部材に従って移動してもよい。この場合、このガイド部材は、例えば、台部が回転した場合にも共に回転しないように設けられており、台部の回転に応じてバイアス印加用端子をディスク基体に近づく方向にガイドする。
(構成2)基板アダプタは、一の台部に設けられた複数の保持部と、各保持部に保持されるディスク基体にそれぞれ接触すべき複数のバイアス印加用端子とを備え、保持工程は、複数の保持部にそれぞれディスク基体を保持させることにより、基板アダプタに複数のディスク基体を保持させる。このようにすれば、高い量産性で磁気記録媒体を製造できる。
(構成3)基板アダプタは、成膜面が鉛直面となるようにディスク基体を保持し、接触工程は、自重によりバイアス印加用端子を移動させることにより、ディスク基体にバイアス印加用端子を接触させる。このようにすれば、複雑な機構を設けることなく、バイアス印加用端子を移動させることができる。
(構成4)バイアス印加用端子は、ディスク基体に近づく移動方向へ移動可能、かつ移動方向と直交する方向へ移動不可能なように設けられており、保持工程は、バイアス印加用端子の移動方向が水平方向となる回転角度に台部を合わせて保持部にディスク基体を保持させ、接触工程は、移動方向が鉛直方向になる回転角度に台部を回転させることにより、自重によりバイアス印加用端子を移動させる。このようにすれば、台部の回転に応じてバイアス印加用端子を適切に移動させることができる。尚、バイアス印加用端子の移動とは、バイアス印加用端子の一部分の移動であってよい。この一部分は、ディスク基体と接触すべき部分であってよい。
(構成5)バイアス印加用端子は、台部上に設定された固定端と、移動方向へ移動可能な自由端とを有する片持はり状の端子であり、接触工程は、台部を回転させることにより、自由端を自重により鉛直下方に移動させて、ディスク基体にバイアス印加用端子を接触させる。このようにすれば、簡易な構成により、バイアス印加用端子を適切に移動させることができる。尚、鉛直下方への自由端の移動とは、例えば、固定端を中心とする円周軌道に沿って、ほぼ鉛直下方へ向かう移動である。
(構成6)ハードディスクドライブに搭載される磁気記録媒体用のディスク基体上に成膜を行う場合に、ディスク基体を保持する基板アダプタであって、ディスク基体の成膜面に垂直な回転軸に対して回転する板状の台部と、ディスク基体を保持するために台部の一部に設けられた保持部と、保持部に保持されたディスク基体に接触すべきバイアス印加用端子とを備え、バイアス印加用端子は、台部の回転角度に応じて、保持部に保持されたディスク基体と接触状態又は非接触状態となり、台部の回転角度が所定の角度になった場合に、バイアス印加用端子は、ディスク基体に近づく方向に移動して、ディスク基体と接触する。このように構成すれば、構成1と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、非導電性のディスク基体を用いた磁気記録媒体を高い量産性で製造することができる。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法により製造される垂直磁気記録媒体10の構成の一例を示す。垂直磁気記録媒体10は、垂直磁気記録方式のハードディスクドライブに搭載される磁気ディスクであり、ディスク基体12、密着層14、軟磁性層16、シード層18、下地層20、磁気記録層22、保護層24、及び潤滑層26をこの順で備える。尚、本例において、密着層14〜潤滑層26は、ディスク基体12の両面に成膜される。図1においては、説明を簡単にするために、ディスク基体12の一方の面についてのみ密着層14〜潤滑層26を示している。
ディスク基体12は、円盤状のガラス基板であり、アルミノシリケートガラス、アルミノボロシリケートガラス、又はソーダライムガラス等で形成されている。ディスク基体12は、ドーナツ型の円盤状であってよい。密着層14は、ディスク基体12と上層の付着性を向上させるための層であり、ディスク基体12上の積層膜の最下層に成膜される。密着層14の材料としては、例えばTi含有材料を用いることができる。実用上の観点から、密着層14の膜厚は、例えば1nm〜50nmとすることが好ましい。
軟磁性層16は、磁気記録層22の磁気回路を調整するための層であり、磁気記録層22を挟んでハードディスクドライブのヘッドと対向するように、密着層14を挟んでディスク基体12上に成膜される。軟磁性層16の材料としては、Fe系、Co系等が挙げられる。例えば、FeTaC系合金、FeTaN系合金、FeNi系合金、FeCoB系合金、FeCo系合金等のFe系軟磁性材料、CoTaZr系合金、CoNbZr系合金等のCo系軟磁性材料、或いはFeCo系合金軟磁性材料等を用いることができる。
軟磁性層16の膜厚は例えば30nm〜1000nm、より望ましくは50nm〜200nmである。30nm未満では、ヘッド−磁気記録層22−軟磁性層16間に好適な磁気回路を形成することが困難になる場合があり、1000nmを超えると表面粗さが増加する場合がある。また、1000nmを超えるとスパッタリング成膜が困難となる場合がある。
シード層18は、下地層20の土台となる層である。シード層18の材料としては、例えばTa合金を用いることができる。シード層18の膜厚は、例えば3nm〜5nmとすることが好ましい。下地層20は、磁気記録層22をエピタキシャル成長させるための下地となる層である。下地層20の材料としては、例えばRuを用いることができる。下地層20の膜厚は、例えば10nm〜20nmとすることが好ましい。
磁気記録層22は、ディスク基体12の主表面に垂直な方向に磁化容易軸を有する磁気記録層であり、例えば、CoCrPt等のCo系合金で成膜される。保護層24は、ヘッドの衝撃から磁気記録層22を防護するための層である。保護層24の材料としては、例えばカーボンを用いることができる。潤滑層26は、ヘッドと保護層24との間の潤滑性を高めるための層である。
本例において、密着層14〜保護層24の各層は、例えば、真空チャンバ内に設けられた静止対向型のスパッタリング装置を用いて、マグネトロンスパッタリング法で成膜される。この場合、特にDCマグネトロンスパッタリング法で成膜すると均一な成膜が可能となるので好ましい。また、垂直磁気記録媒体10の高記録密度化を図るために、下地層20〜保護層24の成膜は、基板バイアスとして負のDCバイアス電圧を印加した状態で行われる。尚、保護層24は、CVD法で成膜することもできる。磁気記録層22は、DCあるいはRFマグネトロンスパッタリングにて成膜することもできる。
図2は、密着層14〜保護層24の各層の成膜に用いる成膜装置100の構成の一例を示す。図2(a)は、成膜装置100の断面図である。成膜装置100は、真空チャンバ内に設けられたDCマグネトロンスパッタリング装置であり、基板アダプタ102と、それぞれ2個のターゲット104、回転磁石106、及び磁石回転用台108とを備える。基板アダプタ102は、ディスク基体12を保持するための板状部材(基板ホルダ)であり、成膜面が鉛直面となるように、複数のディスク基体12を保持する。
ターゲット104、回転磁石106、及び磁石回転用台108は、公知の静止対向型のスパッタリング装置におけるターゲット、回転磁石、及び磁石回転用台と同一又は同様の機能及び構成を有している。2個のターゲット104は、それぞれディスク基体12の片面に膜材料を供給するためのターゲットであり、基板アダプタ102を挟んで互いに対向するように設けられる。回転磁石106は、DCマグネトロンスパッタリング法に必要な磁場を発生するための磁石である。2個の回転磁石106は、それぞれターゲット104を挟んで基板アダプタ102と対向するように、ターゲット104の外側に設けられる。また、それぞれの回転磁石106は、磁石回転用台108に回転可能に保持されている。磁石回転用台108は、回転磁石106を回転駆動するための駆動装置である。
図2(b)は、基板アダプタ102の詳細な構成を示す平面図である。尚、以下に説明する点を除き、基板アダプタ102は、公知の静止対向型のスパッタリング装置における基板アダプタと同一又は同様の機能及び構成を有する。基板アダプタ102は、その中心を通る回転軸に対して回転可能な円板状の板状体であり、例えば、矢印302で示す方向に回転する。この回転軸は、ディスク基体12の成膜面に垂直である。
また、本例において、基板アダプタ102は、台部202と、複数の保持部204と、複数のバイアス印加用端子206とを有する。複数の保持部204は、ディスク基体12を保持するために台部の一部にそれぞれ設けられた貫通孔状部分であり、ディスク基体12を押さえるための複数の爪状部分208をそれぞれ有する。爪状部分208は、貫通孔状部分に収容されたディスク基体12の周縁部を両面から押さえることにより、ディスク基体12を保持する。これにより、基板アダプタ102は、複数のディスク基体12を保持する。
複数のバイアス印加用端子206のそれぞれは、各保持部204に対応して設けられた片持はり状の端子であり、台部202上に設定された固定端と、ディスク基体12に近づく移動方向へ移動可能な自由端とを有する。この自由端は、例えば重力程度の力に応じて移動可能であり、この移動方向へ移動することにより、ディスク基体12に接触する。このような自由端を有することにより、バイアス印加用端子206は、ディスク基体12に対して、接触状態及び非接触状態に切り換え可能に構成されている。
そのため、本例によれば、基板バイアスを印加するための導電性膜(金属膜等)を、バイアス印加用端子206とディスク基体12とを非接触にした状態で成膜できる。そして、この導電性膜を成膜後、ディスク基体12を取り付け直すことなく、ディスク基体12と、バイアス印加用端子206とを接触させることができる。
また、本例においては、爪状部分208とは別にバイアス印加用端子206を設けているため、爪状部分208に導電性は要求されない。そのため、爪状部分208を、例えば、非導電性又は金属等と比べて導電性が低い樹脂等で形成することもできる。このように構成すれば、爪状部分208との接触によりディスク基体12が傷つくおそれを低減できる。また、爪状部分208は、ディスク基体12の成膜面と非接触な状態で、ディスク基体12の端面を押さえてもよい。このように構成すれば、成膜面において爪状部分208に隠れる部分をなくすことができる。
図3は、基板アダプタ102の動作の一例を示す。本例のような片持はり状のバイアス印加用端子206を用いる場合、その自由端は、ディスク基体12に近づく移動方向へは移動可能であり、かつこの移動方向と直交する方向へは移動不可能である。そのため、自由端の移動方向が水平方向となる回転角度に台部202を合わせた場合、重力に応じて自由端が移動することはない。例えば、図3左側に示すように、バイアス印加用端子206とディスク基体12とを非接触にして、バイアス印加用端子206の自由端の移動方向が水平方向となる回転角度に台部202を合わせた場合、バイアス印加用端子206は、ディスク基体12と非接触なまま移動しない。
一方、この状態から、台部202を矢印302で示す方向に回転させた場合、例えば図3右側に示すように、自由端の移動方向は、鉛直下向きに変化することとなる。この場合、自由端は、矢印304で示す移動方向へ自重により移動して、ディスク基体12と接触することとなる。
このように、本例において、バイアス印加用端子206は、台部202の回転角度が所定の角度になった場合に、ディスク基体12に近づく方向に移動して、ディスク基体12と接触する。そのため、本例によれば、台部202の回転に応じてバイアス印加用端子206を適切に移動させることができる。また、これにより、複雑な機構を設けることなく、バイアス印加用端子206とディスク基体12とを接触させることができる。
図4は、垂直磁気記録媒体10の製造方法の一例を示すフローチャートである。本例の製造方法においては、最初に、複数のディスク基体12を準備する(準備工程S102)。
次に、大気中において、基板アダプタ102の複数の保持部204にそれぞれディスク基体12を保持させることにより、基板アダプタ102に複数のディスク基体12を保持させる(保持工程S104)。保持工程において、台部202の回転角度は、バイアス印加用端子206の自由端の移動方向が水平方向となる角度に合わせられる。また、基板アダプタ102は、バイアス印加用端子206を基板アダプタ102に接触させない状態で、ディスク基体12を保持する。
次に、基板アダプタ102を真空チャンバ内に設置し(設置工程S106)、保持部204に保持されたディスク基体12上に、密着層14及び軟磁性層16を順次成膜する(第1成膜工程S108)。密着層14及び軟磁性層16は、それぞれ、基板バイアスを印加するための導電性膜の一例である。
次に、基板アダプタ102を真空チャンバ内に設置したまま、図3を用いて説明したように台部202を回転させる(接触工程S110)。これにより、バイアス印加用端子206の自由端の移動方向が鉛直方向になり、バイアス印加用端子206は自重により鉛直下方に移動して、ディスク基体12と接触する。尚、接触工程S110において、台部202を回転させると同時にディスク基体12を冷却する工程を実施することも可能である。
次に、バイアス印加用端子206を介して、密着層14及び軟磁性層16に対する基板バイアスの印加を開始する(バイアス印加工程S112)。そして、基板バイアスを印加しつつ、軟磁性層16上に、シード層18、下地層20、磁気記録層22、及び保護層24を順次成膜する(第2成膜工程S114)。シード層18、下地層20、磁気記録層22、及び保護層24は、それぞれ、導電性膜上に成膜される次の層の一例である。尚、保護層24は、例えば別の工程において、例えばCVD法で成膜することもできる。
そして、次に、真空チャンバから基板アダプタ102を取り出し、例えば公知の各種方法により潤滑層26を成膜し(潤滑層成膜工程S116)、フローチャートを終了する。本例によれば、非導電性のディスク基体12を用いた場合であっても、真空チャンバからディスク基体12を取り出すことなく、適切に基板バイアスを印加することができる。また、これにより、磁気記録媒体を高い量産性で製造することができる。
図5は、基板アダプタ102の構成の変形例を示す。尚、以下に説明する点を除き、本例の基板アダプタ102は、図2及び図3を用いて説明した基板アダプタ102と同一又は同様の構成を有する。図5において、図2、3と同一又は同様の構成については、図2、3と同じ符号を付して説明を省略する。
本例において、基板アダプタ102は、各バイアス印加用端子206に対応して設けられたバネ210を更に有する。バネ210は、バイアス印加用端子206の自由端が受ける重力の一部を相殺するための付勢手段であり、対応するバイアス印加用端子206を、ディスク基体12から離れる方向に付勢する。
このように構成した場合、ディスク基体12に近づくバイアス印加用端子206の自由端の勢いは、バネ210により弱められる。そのため、このように構成すれば、バイアス印加用端子206とディスク基体12との接触時の衝撃を弱めることができる。また、これにより、バイアス印加用端子206との接触によりディスク基体12が傷つくのを防ぐことができる。尚、更なる変形例において、基板アダプタ102は、例えば、バイアス印加用端子206の自由端と接触しつつ自由端の移動をガイドするガイド部材を有してもよい。このように構成した場合も、自由端の勢いを弱め、バイアス印加用端子206とディスク基体12との接触時の衝撃を弱めることができる。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明は、例えば、ハードディスクドライブに搭載される磁気記録媒体に好適に利用できる。
本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法により製造される垂直磁気記録媒体10の構成の一例を示す図である。 密着層14〜保護層24の各層の成膜に用いる成膜装置100の構成の一例を示す図である。 図2(a)は、成膜装置100の断面図である。 図2(b)は、基板アダプタ102の詳細な構成を示す平面図である。 基板アダプタ102の動作の一例を示す図である。 垂直磁気記録媒体10の製造方法の一例を示すフローチャートである。 基板アダプタ102の構成の変形例を示す図である。
符号の説明
10・・・垂直磁気記録媒体、12・・・ディスク基体、14・・・密着層、16・・・軟磁性層、18・・・シード層、20・・・下地層、22・・・磁気記録層、24・・・保護層、26・・・潤滑層、100・・・成膜装置、102・・・基板アダプタ、104・・・ターゲット、106・・・回転磁石、108・・・磁石回転用台、202・・・台部、204・・・保持部、206・・・バイアス印加用端子、208・・・爪状部分、210・・・バネ、302・・・矢印、304・・・矢印

Claims (5)

  1. ハードディスクドライブに搭載される磁気記録媒体の製造方法であって、
    非導電性のディスク基体を準備する準備工程と、
    前記ディスク基体の成膜面に垂直な回転軸に対して回転する板状の台部と、前記ディスク基体を保持するために前記台部の一部に設けられた保持部と、前記保持部に保持された前記ディスク基体に接触すべきバイアス印加用端子とを備える基板アダプタを用いて、前記バイアス印加用端子を前記ディスク基体に接触させない状態で、前記保持部に前記ディスク基体を保持させる保持工程と、
    真空チャンバ内で、前記保持部に保持された前記ディスク基体上に導電性膜を成膜する第1成膜工程と、
    前記真空チャンバ内で、前記ディスク基体が前記保持部に保持されたままの状態で、前記導電性膜が成膜された前記ディスク基体に前記バイアス印加用端子を接触させる接触工程と、
    前記真空チャンバ内で、前記バイアス印加用端子を介して前記導電性膜にバイアス電圧を印加しつつ、前記導電性膜上に次の層を成膜する第2成膜工程と
    を備え、
    前記基板アダプタは、成膜面が鉛直面となるように前記ディスク基体を保持し、
    前記バイアス印加用端子は、前記台部が前記回転軸に対して回転した場合に自重により前記ディスク基体に近づくように設けられており、
    前記接触工程は、前記回転軸に対して前記台部を回転させることにより、自重により前記バイアス印加用端子を移動させ、これにより、前記ディスク基体に前記バイアス印加用端子を接触させることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 前記基板アダプタは、
    一の前記台部に設けられた複数の前記保持部と、
    各前記保持部に保持される前記ディスク基体にそれぞれ接触すべき複数のバイアス印加用端子と
    を備え、
    前記保持工程は、前記複数の保持部にそれぞれ前記ディスク基体を保持させることにより、前記基板アダプタに複数の前記ディスク基体を保持させることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 前記バイアス印加用端子は、前記ディスク基体に近づく移動方向へ移動可能、かつ前記移動方向と直交する方向へ移動不可能なように設けられており、
    前記保持工程は、前記バイアス印加用端子の前記移動方向が水平方向となる回転角度に前記台部を合わせて前記保持部に前記ディスク基体を保持させ、
    前記接触工程は、前記移動方向が鉛直方向になる回転角度に前記台部を回転させることにより、自重により前記バイアス印加用端子を移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 前記バイアス印加用端子は、前記台部上に設定された固定端と、前記移動方向へ移動可能な自由端とを有する片持はり状の端子であり、
    前記接触工程は、前記台部を回転させることにより、前記自由端を自重により鉛直下方に移動させて、前記ディスク基体に前記バイアス印加用端子を接触させることを特徴とする請求項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  5. ハードディスクドライブに搭載される磁気記録媒体用のディスク基体上に成膜を行う場合に、前記ディスク基体を保持する基板アダプタであって、
    前記ディスク基体の成膜面に垂直な回転軸に対して回転する板状の台部と、
    前記ディスク基体を保持するために前記台部の一部に設けられた保持部と、
    前記保持部に保持された前記ディスク基体に接触すべきバイアス印加用端子とを
    を備え、
    前記バイアス印加用端子は、前記台部の回転角度に応じて、自重により前記ディスク基体に近づくように設けられており、
    前記台部の回転角度が所定の角度になった場合に、前記バイアス印加用端子は、自重により前記ディスク基体に近づく方向に移動して、前記ディスク基体と接触することを特徴とる基板アダプタ。
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