JP4653508B2 - 補助電動機能付運搬車 - Google Patents
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Description
また、同様に、特許文献2にもハンドルの回動量に応じて、「低速前進」、「高速前進」、「待機状態」、「後退」の4パターンに走行制御する運搬車が記載されている。尚、この特許文献2に記載された運搬車においては、ハンドル部分にタッチセンサが配設されており、このタッチセンサにより、使用者の手が離れたことを検知すると、運搬車の走行を停止する旨記載されている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載された運搬車においては、どちらも、ハンドルの回動に基づく、スイッチのオン・オフにより、「低速前進」、「高速前進」、「待機状態」、「後退」の4パターンを切り換えている。即ち、スイッチのオン・オフにより、運搬車の走行が急変化することになる。
例えば、使用者がハンドルを回動し、運搬車を「低速前進」させていた場合に、ハンドルが「低速前進」と、「高速前進」との境界付近にあると、「低速前進」と、「高速前進」が頻繁に切り替わり、運搬車の走行がギクシャクしたものとなってしまう。これにより、運搬対象物の運搬を円滑に行うことができず、使用者は、操作性が悪いと感じ、強い不満を抱いてしまう。ここで、上述した問題点は、当該運搬車の操作に熟練することで改善することができるが、運搬車の操作に熟練することを強いるということは問題である。
更に、上述したように、様々な人間が操作を行うものであるから、使用者が操作に熟練するまでの期間や、使用した際に受ける間隔は、使用者毎に異なり、人によっては、既定の条件では、配膳車の操作がしにくいという問題点が発生していた。使用者それぞれの使用感を充足させるために、最高速度等の設定が可能な補助電動機能付配膳車が待望されている。
例えば、特別養護老人ホームと、病院とでは、その運搬車の走行条件は相違するし、同じ病院であっても、運搬車の走行に十分な広さで設計された廊下が多い病院と、物が置かれることにより、狭くなった廊下が多い病院とでは、走行条件が大きく異なる。つまり、前者の場合には、走行に十分な広さがある以上、できるだけ高い走行速度で運搬を行いたいのが、使用者の要望となる。
一方、後者の場合には、狭い廊下を走行するため、できるだけ低速で走行する必要があるが、その場合でも、できるだけ速い速度で走行可能であることが要求される。この点、特許文献1及び特許文献2に記載の運搬車では、「低速前進」の走行パターンで走行することにより、狭い廊下を安全に走行することはできるが、使用者の要望である「安全且つ、できるだけ速い速度での走行」を実現することはできない。
これにより、補助電動機能付運搬車は、走行速度条件に基づいて、迅速に走行状態に移行する。即ち、走行開始時点で加速がもたつくことなく、使用者に走行開始時の快適な操作感を与えることができる。
これにより、補助電動機能付運搬車は、現在の走行速度が属する速度域に関連付けられた加速設定に基づいて加速されるので、使用者は、速度域ごとに使用しやすい加速で、補助電動機能付運搬車を走行させることができる。即ち、狭い場所や安全に気を使わなければならない場所で低速走行する場合と、広い場所や見通しがよく安全に気を遣わなくてもいい場所で高速走行する場合のどちらにおいても、使用者は、快適に補助電動機能付運搬車を走行させることができる。
更に、補助電動機能付運搬車は、ハンドルの回動量に依存する目標走行速度と、現在速度との速度差にも基づいて、加速制御されるので、使用者がハンドルの回動量を操作することにより、走行速度、加速などの走行状態をより柔軟に調整することができる。
これにより、補助電動機能付運搬車は、走行速度条件に基づいて、迅速に走行状態に移行する。即ち、走行開始時点で加速がもたつくことなく、使用者に走行開始時の快適な操作感を与えることができる。
また、当該補助電動機能付運搬車は、ハンドルの回動に伴い、補助電動機能付運搬車の最高走行速度を目標値とする加速走行を行う。そして、この時、現在速度検知手段により、現在の走行速度を検知し、最高走行速度と現在速度との差と、現在の速度域に応じて決定される加速設定に基づいて、加速制御される。
これにより、加速は、ハンドルの回動量ではなく、現在の走行速度に基づいて決定されることとなるので、使用者の希望する走行速度での走行を快適に行うことができる。
例えば、ゆっくり走行したい場合に、補助電動機能付運搬車が使用者の操作に対する反応がよくなり、走行操作に未熟な使用者であっても、希望する走行速度でゆっくり走行することができる。
これにより、使用者は、ハンドルの操作により、希望する減速設定で、所望の走行速度まで減速することができ、例えば、急停止することもできれば、少しだけ減速することもできる。具体的に言えば、補助電動機能付運搬車を走行させている場合に、人や物と接触しそうな場合には、ハンドルの操作のみで急停止させることができる。また、希望する走行速度への走行速度を調整する際には、ハンドルの回動操作により、走行速度を微調整することもできる。
従って、使用者の希望する走行を実現することができ、より快適な走行が可能な補助電動機能付運搬車を提供することができる。
これにより、隣接する速度域の閾値付近の速度で走行している場合に、頻繁に加速設定が変更されることがなくなる。即ち、走行中に、使用者が不意に加速感、減速感を感じることがなくなるので、使用者の補助電動機能付運搬車の走行に対する違和感がなくなり、快適な走行を提供することができる。
これにより、補助電動機能付運搬車の使用環境に応じた加速設定に変更することができるので、使用者自らの使いやすい加速設定に変更できる。つまり、本発明に係る補助電動機能付運搬車は、使用者ごとに異なる使用環境に柔軟に適応し、快適な加速走行を提供することができる。
以下、本発明を補助電動機能付配膳車1に適用した一実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る補助電動機能付配膳車1の構成について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。図1は、補助電動機能付配膳車1の説明図である。図1は、補助電動機能付配膳車1の右側面図、以後、図1において、右側を補助電動機能付配膳車1の前方として説明する。図2は、補助電動機能付配膳車1前面の正面図である。
この6つの部屋は、前方から順次、冷蔵室3a、2つの温蔵室4a、4b、2つの冷蔵室3b、3cおよび温蔵室4cとなされている。そして、隣り合う2つの冷蔵室3と温蔵室4とが対を成している。本実施形態においては、冷蔵室3aと温蔵室4a、温蔵室4bと冷蔵室3b及び、冷蔵室3cと温蔵室4cの組で構成される収納部5夫々に観音開き式の扉が配設されている。
不図示の単位仕切壁には、夫々に、冷蔵室3、温蔵室4に向かって伸びるアームが配設されている。温食と冷食とを区分けして載置されたトレイが、隣り合う単位仕切壁の間に挟まれると共に、アームによって支持されている。これにより、1つのトレイに載置された温食は温蔵室4に、冷食は冷蔵室3に夫々収容され、温蔵または冷蔵されることになる。
配膳車本体2の底面には、前後両端部に左右一対の車輪が配設されている。補助電動機能付配膳車1の前方(図1左側)に配設された車輪は自在輪6であり、後方(図1右側)に配設された車輪が駆動輪7である。駆動輪7近傍には、駆動輪7を正逆両方向に駆動可能な駆動モータ8が配設されている。駆動モータ8については、後に詳細に説明する。
本実施形態に係る補助電動機能付配膳車1は、使用者がハンドル11を前方(図1矢印A方向)に回動させて引くことにより前進し、ハンドル11を後方(図1矢印B方向)に回動して押すことにより、減速、停止するようになっている。
操作パネル13には、キースイッチ14、手動走行ボタン15、障害物センサ切換スイッチ16及び非常停止スイッチ17と、バッテリ表示ランプ18、電源ランプ14a、障害物検知ランプ16aが配設されている。ここで、各種スイッチ及びランプについて説明する。まず、キースイッチ14は、不図示のキーを差し込み回転させることによって、補助電動機能付配膳車1の駆動電源であるバッテリ10のオン・オフを切り換えるスイッチである。そして、電源ランプ14aは、キースイッチ14のオン・オフと連動して点灯するランプであり、キースイッチ14がオンの場合に点灯し、キースイッチがオフの場合には消灯する。これにより、電源ランプ14aの点灯態様によって、補助電動機能付配膳車1における駆動のオン・オフ状態を使用者に報知するものである。
尚、この時の制御についての詳細な説明は省略するが、後述する補助電動機能付配膳車1のメイン制御プログラムに割込処理し、障害物センサに基づく停止処理プログラムを実行することにより、上述した動作は実現される。
一方、障害物センサが無効の場合には、一定範囲内に障害物が存在する場合でも通常走行を行う。
補助電動機能付配膳車1を壁に寄せる際に、障害物センサが有効な状態であったならば、補助電動機能付配膳車1は、障害物を検知して停止してしまう。このため、通路で壁に寄せることができず、通行者の邪魔にならずに配膳することができない。このような問題点を解消するために、障害物センサを無効に切り換える必要があり、操作パネル13に障害物センサ切換スイッチ16が配設されている。
障害物検知ランプ16aは、障害物センサにより障害物が検知された場合に点灯し、使用者に障害物があることを報知するランプである。
本実施形態に係る補助電動機能付配膳車1のハンドル11は、制御ボックス9を貫通し、ハンドル軸12を中心として回動可能に支持されている。ハンドル軸12の奥側には、大径部20aと小径部20bが略半分の領域に分けられた周面カム20が、ピン21−スロット22結合を介して、ハンドル軸12とは逆方向に回動可能に設けられている。周面カム20の上下両側には、一対のハンドルスイッチ23が対称に配設されている。
そして、図4(b)のように、ハンドル11を中立位置から前方に回動させると、周面カム20は、図4(b)における時計回り方向に回動し、上側のハンドルスイッチ23のアクチュエータ24端部が、大径部20aに接し、上側ハンドルスイッチ23がオンとなる。一方、図4(c)のように、ハンドル11を中立位置から後方に回動させると、周面カム20は、反時計回りに回動し、下側のハンドルスイッチ23のアクチュエータ24端部が大径部20aに接し、下側ハンドルスイッチ23がオンとなる。
一方、ハンドル11を後方に回動させた場合には、可変抵抗器26からの出力電圧は基準値よりも低くなる。出力電圧が基準値より低下したことで、ハンドル11が後方に回動されたことを検知する。下側ハンドルスイッチ23のオンと、出力電圧が基準値より最も低下したことを条件に、ハンドル11が後方に全回動されたことを検知する。
図5に示すように、補助電動機能付配膳車1の駆動系制御は、コントロールユニット27に対し、バッテリ10、操作パネル13、ハンドルスイッチ23、モータ駆動回路28及びLED点灯回路29が接続されている。
そして、モータ駆動回路28は、駆動モータ8を制御するためのものである。このモータ駆動回路28を介して、駆動モータ8の駆動状態を制御することにより、補助電動機能付配膳車1の走行時において、設定データが反映され、快適な走行を実現するのである。また、LED点灯回路29は、操作パネル13に配設されているバッテリ表示ランプ18を構成する5つのLEDの点灯態様を制御する回路である。コントロールユニット27とLED点灯回路29により、本実施形態においては、通常時には、使用者にバッテリの残量を報知し、設定モード時には設定項目を選択しているのか、設定内容を選択しているのかを使用者に報知する。更に、この時には、使用者に現在選択している選択肢についての報知も行うのである。
そして、本実施形態に係る補助電動機能付配膳車1には、タイマ33が配設されている。このタイマ33は、コントロールユニット27に接続されており、補助電動機能付配膳車1が操作されていない状態の継続時間等、ある状態が継続されている時間を計時する。
補助電動機能付配膳車1のキースイッチ14がオンされることにより、メイン制御プログラムの実行が開始され、先ず、初期化処理(S1)が行われる。初期化処理(S1)では、手動走行ボタン15の設定状態の初期化やRAM31のクリア等の初期化処理が行われる。初期化処理(S1)終了後には、S2に移行する。
ここで、S10においては、何等の操作もなされていない期間(以下、無操作期間と称す)が所定時間を越えたか否かについての判断を行う。ここで、タイマ33は、補助電動機能付配膳車1に対して何等かの操作が行われた時点から掲示を開始する。計時中に何等かの操作が行われた場合には、計時結果をリセットし、後に行われた操作の時点から計時を開始する。即ち、S10におけるタイマ33の計時結果が、無操作期間の長さとなる。従って、CPU30は、S10において、タイマ33を参照することにより、無操作期間の長さと所定時間とを比較する。無操作期間が所定時間を経過している場合(S10:YES)には、電源オフ処理(S11)に移行する。一方、無操作期間が所定時間を経過していない場合には(S10:NO)、には、再びS4に戻る。
環境設定処理(S7)を終了した後は、電源オフ処理(S11)に移行する。
ここで、走行処理(S8)は、補助電動機能付配膳車1の走行に係る処理である。この走行処理(S8)については、後に図面を参照しつつ詳細に説明することとし、ここでの説明は省略する。走行処理(S8)終了後は、S9に移行し、キースイッチ14がオフ操作されたか否かについての判断を行う。キースイッチ14がオン状態のままである場合には(S9:NO)、S4に戻る。一方、キースイッチ14に対してオフ操作がなされた場合(S9:YES)には、S11に移行し、電源オフ処理を行う。
本実施形態に係る補助電動機能付配膳車1においては、環境設定処理(S7)を行うことで、3種類(引き操作時の最高速度、発信走行期間、加速パターン)の環境設定を変更することができる。
つまり、環境設定処理(S7)において設定可能な発進走行期間とは、停止状態から発進加速係数に基づいて加速を行い、発進走行速度により定速走行を行う期間のことである。
図8に示すように、本実施形態における補助電動機能付配膳車1では、時間(A)、時間(B)、時間(C)、時間(D)及び時間(E)の5種類の発進走行期間の設定を選択可能である。このとき、時間(A)が、発進走行期間が最も短い設定であり、時間(B)、時間(C)の順に順次長時間の設定となっている。つまり、発進走行期間の最長期間は、時間(E)である。従って、時間(E)を設定した場合には、発進走行速度による定速走行が長時間おこなわれることとなる。
即ち、この環境設定処理(S7)において設定可能な加速パターンとは、低速域、中速域、高速域のそれぞれに関連付けられた加速係数の設定パターンのことである。図8に示すように、本実施形態における補助電動機能付配膳車1では、加速パターン(A)、加速パターン(B)、加速パターン(C)、加速パターン(D)及び加速パターン(E)の5種類の加速パターンの設定を選択可能である。
ここで、加速パターンの具体例について説明する。まず、加速パターン(A)は、標準的な使用状況で用いられる加速パターンである。即ち、この加速パターン(A)が初期設定である。この加速パターン(A)においては、発進走行期間経過後、迅速に使用者の希望走行速度に到達するように加速係数が設定されている。そして、一般的に頻繁に使用される中速域の加速係数は、補助電動機能付配膳車1は引き操作で使用されるので、この中速域の加速は、使用者に圧迫感を感じさせないように、ゆったりとした加速を行うように設定されている。そして、広い場所での走行時に用いられることの多い高速域の加速係数は、使用者の希望する走行速度に迅速に到達するように加速係数が設定されている。
そして、加速パターン(B)は、加速パターン(A)と比較すると、低速域の加速係数を、ややゆったりとした加速を行うように変更したものである。従って、加速パターン(B)は、低速域での走行時にゆったりとした加速で走行することができる。つまり、この加速パターン(B)は、狭い場所を走行する機会が多い使用環境に適した加速パターンと言うことができる。
また、加速パターン(C)は、加速パターン(A)と比較した場合に、低速域及び中速域での走行時に、使用者の希望走行速度に迅速に到達するように加速係数を設定したものである。従って、この加速パターン(C)を設定した補助電動機能付配膳車1を走行した場合には、低速域、中速域では加速よく走行し、ぐんぐん走行速度が上昇する。そして短時間で高速域での走行を行うことができる。即ち、この加速パターン(C)は、広い場所で使用する機会が多い使用環境に適した加速パターンである。
このように、加速パターン(D)、加速パターン(E)も、それぞれ使用環境に適した加速走行が可能なように、各速度域に対して、加速係数が関連付けられて設定されている。
尚、加速パターン(B)、加速パターン(C)は、狭い場所や広い場所といった走行する環境に基づく加速パターンを例として説明したが、補助電動機能付配膳車1を使用する使用者の人的条件(例えば、性別や年齢層)に対して設定する加速パターンであっても良い。
ここで、環境設定処理(S7)に移行した当初は、先ず、引き操作最高速度が設定可能な状態となっている。このとき、バッテリ表示ランプ18のLED18aのみが点灯し、その他のLED18b、18c、18d及び18eは消灯状態である。そして、この状態で手動走行ボタン15を押下する(S20:YES)と、引き操作最高速度が設定可能な状態から、発進走行期間が設定可能な状態(S24)に移行する。手動走行ボタン15を押下しなかった場合(S20:NO)には、S21に移行する。
尚、ハンドルスイッチ23がオンされた場合において、設定内容を選択可能な状態ならば、設定内容選択可能状態を維持し、点滅点灯中のLEDを消灯し、右隣のLEDを点滅点灯させる。具体的には、右端に配設されているLED18eが点滅点灯している場合には、LED18eを消灯し、左端に配設されているLED18aを点滅点灯させる。表示変更処理(S21)後、S22に移行する。
また、発進走行期間に対応した設定内容を選択可能な状態で、ハンドルスイッチ23がオンされた場合(S26:YES)には、S27で変更された設定値に対応するLEDを点滅点灯させ、その他のLEDを消灯する。具体的には、発進走行期間が、時間(B)から時間(C)に変更された場合には、LED18bが点滅点灯し、その他のLEDが消灯している状態から、LED18cが点滅点灯し、その他のLEDは消灯している状態に表示変更処理を行う。S26において、ハンドルスイッチ23がオンされなかった場合には、現在のバッテリ表示ランプ18の点灯状態を維持し、S26に移行する。
また、加速パターンに対応する設定内容を選択可能な状態で、ハンドルスイッチ23がオンされた場合(S30:YES)には、S31で変更された設定値に対応するLEDを点滅点灯させ、その他のLEDを消灯する。具体的には、加速パターンが、加速パターン(A)から加速パターン(B)に変更された場合には、LED18aが点滅点灯し、その他のLEDが消灯している状態から、LED18bが点滅点灯し、その他のLEDは消灯している状態に表示変更処理を行う。S30において、ハンドルスイッチ23がオンされなかった場合には、現在のバッテリ表示ランプ18の点灯状態を維持し、S30に移行する。
ここで、S33でRAM31に格納された設定のデータは、バックアップデータとなり、次回、キースイッチ14をオンし、補助電動機能付配膳車1を起動した際に、S2にてRAM31から読み出される。これにより、環境設定処理プログラムによって変更された設定が、補助電動機能付配膳車1の各設定項目それぞれに反映され、補助電動機能付配膳車1の多様な使用条件に適応させることが可能となる。
本実施形態に係る補助電動機能付配膳車1は、図14に記載されている式により、加速走行、減速走行の速度調整が行われている。
まず、加速走行時の速度調整について説明する。加速走行時の加速調整は、図14(a)の式に基づいて行われる。はじめに、RAM31に格納されている引き操作最高速度を読み出す。そして、後述する速度域判定処理(S40)により、現在走行速度と、現在走行速度が属する速度域(低速域、中速域、高速域の何れか)を取得する。このようにして得られる現在速度、最高速度、加速係数を用いて、図14(a)の式により加速制御がなされる。
本実施形態にかかる補助電動機能付配膳車1の駆動モータ8は、PWM(Pulse Width Modulation)制御がなされている。これは、駆動モータ8に供給する電圧のオン時間とオフ時間の比率を変え、駆動モータ8からの出力電圧を制御する制御方式である。本実施形態では、所定時間の経過後に、現在速度から図14(a)の式に基づき算出される加速度に従って加速した場合の速度となるように、電圧のオン・オフ時間を調整している。
本実施形態に係る補助電動機能付配膳車1においては、上述したように、補助電動機能付配膳車1が走行可能な速度を、低速域、中速域、高速域の3つの速度域に分けている。
ここで、この速度域について、図10を参照して説明する。図10に示すように、本実施形態に係る補助電動機能付配膳車1では、速度0〜速度eまでの走行速度で走行することができる。即ち、ハンドル11を全回動した場合に設定される最高速度は、速度eとなる。そして、速度0〜速度eまでの全速度域は、低速域、中速域、高速域の3つの速度域に区分されている。
図10に示すように、本実施形態における低速域は、速度0〜速度bまでの速度域であり、中速域は、速度a〜速度d間での速度域である。そして、高速域は、速度c〜速度eまでの速度域として設定されている。そして、各速度域は、隣接する速度域と重複した速度域(以後、重複速度域と称す)を有している。従って、図10に示す例で言えば、速度a〜速度bの速度域は、低速域と中速域との重複速度域(以後、低中速重複速度域と称す)であり、速度c〜速度dの速度域は、中速域と高速域との重複速度域(以後、中高速重複速度域と称す)である。
つまり、この速度域判定処理では、現在速度が低速域、中速域、高速域の何れの速度域に属するかを判断する処理である。
速度域判定処理(S40)に移行すると、CPU30は、エンコーダ28aより現在速度を取得し、この現在速度データをRAM31に格納する(S60)。
現在速度データをRAM31に格納した後、S61においては、CPU30は、この現在速度が速度d以上であるか否かについての判断を行う。即ち、現在速度が、速度d以上速度e以下の速度域に属するか否かを判断することとなる。現在速度が速度d以上である場合(S61:YES)には、現在速度は、中高速重複速度域を除く高速域に属することとなるので、加速係数を、加速パターンの高速域に関連付けられた加速係数に変更する(S62)。加速係数を高速域設定に変更した後、速度域判定処理(S40)を終了する。
一方、現在速度が速度dより小さい場合には(S61:NO)、S63に移行する。
尚、以後、加速パターンに基づいて、高速域に関連付けられた加速係数を設定することを高速域設定と呼ぶ。同様にして、中速域に関連付けられた加速係数の場合は中速域設定、低速域に関連付けられた加速係数を低速域設定と呼ぶ。
つまり、中高速重複速度域に現在速度が属する場合、現在、中速域設定で走行している場合には、中速域設定で走行し、高速域設定で走行している場合には、高速域設定で走行を続ける。
つまり、低中速重複速度域に現在速度が属する場合、現在、中速域設定で走行している場合には、中速域設定で走行し、低速域設定で走行している場合には、低速域設定で走行を続ける。
一方、現在速度が速度aより小さい場合(S66:NO)には、現在速度は、速度0以上から、速度aまでの低中速重複速度域を除く低速域に属するので、低速域設定に変更する(S68)。低速域設定に変更した(S68)後、速度域判定処理(S40)を終了する。
例えば、高速域設定で走行していた時に、何等かの要因により中高速重複速度域にまで現在走行速度を減速し、その後、再加速した場合には、高速域設定での加速が行われる。このように、減速前の設定である高速域設定で加速走行することとなるので、減速の前後で加速感が異なり、違和感を受けることがない。つまり、使用者は、快適に補助電動機能付配膳車1を走行させることができる。尚、この点は、低中速重複速度域についても、同様の利点があることはもちろんである。
S41では、現在速度が0であるか否かについての判断がなされる。現在速度が0である場合には(S41:YES)、S42に移行する。
S42では、現在の走行速度が0である(S41:YES)、即ち、補助電動機能付配膳車1は停止しているので、発進走行処理が行われる。
発進走行処理(S42)は、環境設定処理(S7)により設定された発進走行期間の間、停止状態から発進加速係数に基づいて加速を行い、発進走行速度に達した場合には、発進走行速度により定速走行を行う走行処理のことである。従って、CPU30は、発進走行処理プログラム(図12参照)を実行することにより、発進走行処理(S42)を行う。
図12に示すように、発進走行処理(S42)に移行すると、CPU30は、ROM32に格納されている発進加速係数、発進走行速度を読み出す(S50)。そして、図14(a)の式に基づいて、駆動モータ8の駆動を開始する(S51)。尚、この時、タイマ33による計時を開始する。
一方、タイマ33の値が発進走行期間の設定時間に至っていない場合には(S52:NO)、S53に移行する。
S53では、CPU30は、エンコーダ28aから検知される現在の走行速度と、発進走行速度とを比較し、走行速度が発進走行速度に到達したか否かについての判断を行う。発進走行速度に到達した場合には(S53:YES)、この発進走行速度による定速走行を行うように、駆動モータ8を制御する(S54)。S54の処理の後は、再び、S52に戻る。一方、発進走行速度に到達していない場合には(S53:NO)には、S52に戻る。
従って、発進走行処理においては、発進走行速度に到達するまでは、発進加速係数と、図14(a)の式に基づく加速走行が行われる。そして、発進走行速度に到達した後は、発進走行速度による低速走行が行われる。
尚、この発進加速係数に基づく加速、または、発進走行速度による定速走行を行う過程で、発進走行期間が経過した場合には(S52:YES)、発進走行処理(S42)を終了し、走行処理プログラムに戻る。走行処理プログラムに戻ると、再び、CPU30は、速度域判定処理(S40)を行う。
このように、本実施形態に係る補助電動機能付配膳車1では、発進時にのみ発進走行処理(S42)を行い、発進加速係数による加速、発進走行速度での定速走行を行うので、停止状態から滑らかに発進させることができる。使用者は、快適に、補助電動機能付配膳車1の走行を開始することができる。
ハンドル11により減速操作が行われた場合(S43:YES)には、S45に移行する。一方、減速操作されていない場合、つまり、ハンドル11が前方に回動操作された場合、つまり、加速操作が行われた場合には(S43:NO)、S44において、走行移動処理が行われる。
減速処理(S46)に移行すると、CPU30は、ハンドル11が後方に全回動されたか否かについての判断を行う(S70)。即ち、CPU30は、下側ハンドルスイッチ23のオン信号と、出力電圧が基準値より最も低下したことにより、S70の判断を行う。
ハンドル11が後方に全回動された場合、つまり、使用者が急減速操作を行った場合には(S70:YES)、ROM32から急減速係数を読み出す(S71)。一方、ハンドル11が後方に全回動操作されていない場合、即ち、ハンドル11は後方に操作されたが、全回動に至るまでの回動量ではない場合には(S70:NO)、通常減速操作が行われたこととなるので、ROM32より通常減速係数を読み出す(S72)。
そして、急減速係数の読み出し(S71)、又は通常減速係数の読み出し(S72)を行った後、CPU30は、速度域判定処理(S40)で取得した現在速度と、ハンドル11の後方回動操作により取得される減速目標速度(S45)と、前述の急減速係数または、通常減速係数を用いて、図14(b)式に基づいて、駆動モータ8の出力制御が行われ、所定時間の間、走行速度の減速速度調整処理が行われる(S73)。減速速度調整処理(S73)終了後、減速処理(S46)を終了し、S47に移行する。
一方、使用者が、人や物との接触、衝突の危険を感じた場合には、急減速による減速を行うことが望ましい。これにより、接触、衝突等の補助電動機能付配膳車1の走行中に発生する事故を回避することができ、補助電動機能付配膳車1の走行に係る安全性を高めることができる。
図15に示すように、先ず、補助電動機能付配膳車1を停止状態から発進させる際には、発進走行期間中は、発進加速係数、発進走行速度に基づいて走行制御される。これにより、停止状態から走行状態へと迅速且つ円滑に移行することができるので、使用者は、快適に補助電動機能付配膳車1を発進させることができる。
更に、補助電動機能付配膳車1を加速走行させた場合には、低速域、中速域、高速域のそれぞれについて、加速係数を変更するので、補助電動機能付配膳車1の使用状況に応じて、快適な走行を行うことが可能となる。例えば、図15のように、中速域の加速をよくした場合には、迅速に高速域に到達することができるので、補助電動機能付配膳車1による移動距離が長い場合に適したものとなる。
そして、補助電動機能付配膳車1では、低速域、中速域、高速域のそれぞれについて、加速係数を変更するパターン、即ち、加速パターンを5種類から選択することができる。従って、使用者は、自らが使用する環境を鑑みて適切な設定に変更することができ、使用状況に応じた快適な走行をすることができる。
ここで、前記第1実施形態とは異なる補助電動機能付配膳車1を、第2実施形態として、説明する。
前述した第1実施形態に係る補助電動機能付配膳車1においては、加速制御を行う式(図14(a)参照)において、最高速度、現在速度、速度域判定処理(S40)により定められる加速係数に基づいて、加速走行を行う。
一方、この第2実施形態に係る補助電動機能付配膳車1では、目標速度、現在速度、速度域判定処理(S40)により定められる加速係数に基づいて、加速走行を行う。従って、第2実施形態においては、加速制御、減速制御の際に用いる式と、走行処理プログラムが、第1実施形態と相違する。
そして、第2実施形態に係る補助電動機能付配膳車1の外観及び基本的な内部構成(図1〜図5参照)と、補助電動機能付配膳車1のCPU30において実行される処理(図6〜図8、図10〜図13、図15参照)については、第1実施形態と同様であるから、ここでの説明は省略することとし、ここでは、第2実施形態に係る走行処理に関する相違点について説明する。
尚、第2実施形態においても、補助電動機能付配膳車1の構成は、第1実施形態と同様であるので、同一の構成については、同一の符号を付して説明する。
第2実施形態に係る補助電動機能付配膳車1は、図16に記載されている式により、加速走行、減速走行の速度調整が行われている。
まず、加速走行時の走行制御について説明する。加速走行時の加速調整は、図16(a)の式に基づいて行われる。図16(a)に示すように、第2実施形態に係る加速制御は、最大速度ではなく、目標速度を用いて行われている。従って、第2実施形態に係る補助電動機能付配膳車1の加速制御は、はじめに、RAM31に格納されている引き操作最高速度を読み出す。そして、図16(a)の式に示す目標速度は、RAM31から読み出された最高速度に対し、ハンドル11を完全に回動させた場合の回動量に対する現在のハンドル11の回動量の比をかけることにより算出される(図16(c)参照)。
そして、第1実施形態と同様にして、速度域判定処理(S40)により、現在走行速度と、現在走行速度が属する速度域(低速域、中速域、高速域の何れか)を取得する。
こうして図16(c)の式により最高速度より算出された目標速度と、現在速度、加速係数を用いて、図16(a)の式により加速制御がなされる。
本実施形態にかかる補助電動機能付配膳車1の駆動モータ8は、PWM(Pulse Width Modulation)制御がなされている。これは、駆動モータ8に供給する電圧のオン時間とオフ時間の比率を変え、駆動モータ8からの出力電圧を制御する制御方式である。本実施形態では、所定時間の経過後に、現在速度から図16(a)の式に基づき算出される加速度に従って加速した場合の速度となるように、電圧のオン・オフ時間を調整している。
図17における走行処理プログラムは、第2実施形態に係る補助電動機能付配膳車1のメイン制御プログラムの走行処理(S8)において実行される。尚、上述したように、メイン制御プログラムにおいて、走行処理(S8)を除くその他の処理については、第1実施形態と同様であるので、再度の説明は省略する。
CPU30により、走行処理プログラムが実行されると、先ず、速度域判定処理(S70)が行われる。ここで、速度域判定処理(S70)は、第1実施形態における速度域判定処理と同様であるので、詳細な説明は省略する。速度域判定処理(S70)を終了することにより、CPU30は、現在速度と、加速係数を取得する。
その後、S73においては、ハンドル11が後方に回動操作されたか否かについての判断がなされる。ここで、ハンドル11が後方に回動操作された場合(S73:YES)に移行するS76、減速処理(S77)、S78は、第1実施形態における処理と同様であるので、再度の説明は省略する。
そして、S75では、走行移動処理が行われる。走行移動処理(S75)では、S74で取得した加速目標速度と、速度域判定処理(S70)において設定された加速係数、速度域判定処理(S40)において取得された現在速度に基づいて、図16(a)の式に基づいて、駆動モータ8の駆動制御が行われる。したがって、補助電動機能付配膳車1は、加速目標速度と、現在速度の属する速度域(低速域、中速域、高速域)に応じた加速走行を所定時間行うこととなる。走行移動処理(S75)を終了した後は、再び速度域判定処理(S70)に戻り、処理を繰り返す。
これにより、隣接する速度域の閾値付近の速度で走行している場合に、頻繁に加速設定が変更されることがなくなる。即ち、走行中に、使用者が不意に加速感、減速感を感じることがなくなるので、使用者の補助電動機能付配膳車1の走行に対する違和感がなくなり、快適な走行を提供することができる。
これにより、使用者は、ハンドル11の操作により、所望の減速制御で任意の走行速度まで減速することができる。例えば、補助電動機能付配膳車1を走行させているときに、人や物と接触しそうな場合には、ハンドル11の操作のみで急停止させることができる。また、希望する走行速度へ調整する際には、ハンドル11の回動操作により、走行速度を微調整することもできる。
従って、使用者の希望する減速制御を提供することができ、補助電動機能付配膳車1の快適な走行を提供するとともに、安全な走行を提供することができる。
これにより、加速は、ハンドル11の回動量ではなく、現在の走行速度に基づいて決定されることとなるので、使用者の希望する走行速度での走行を快適に行うことができる。
すなわち、使用者のハンドル11の操作に対する補助電動機能付配膳車1の反応がよくなるので、加速するまでの時間差がなくなる。従って、ハンドル11を過剰に操作することがなくなるので、例えば、走行操作に未熟な使用者であっても、ゆっくり走行したい場合には、希望する走行速度でゆっくり走行することができる。
これにより、補助電動機能付配膳車1は現在速度が属する速度域に関連付けられた加速設定に基づいて加速されるので、使用者は、速度域ごとに使用しやすい加速で、補助電動機能付配膳車1を走行させることができる。即ち、狭い場所や安全に気を使わなければならない場所で低速走行する場合と、広い場所や見通しがよく安全に気を遣わなくてもいい場所で高速走行する場合のどちらにおいても、使用者は、快適に補助電動機能付配膳車1を走行させることができる。
更に、補助電動機能付配膳車1は、ハンドル11の回動量に依存する目標速度と、現在速度との速度差にも基づいて、加速制御されるので、使用者がハンドル11の回動量を操作することにより、走行速度、加速などの走行状態をより柔軟に調整することができ、快適に、補助電動機能付配膳車1を走行させることができる。
例えば、本実施形態においては、速度0から最高速度までの全速度域を「低速域」、「中速域」、「高速域」の3つの速度域に分け、各速度域に対して加速係数を関連付けていたが、この態様に限定するものではない。即ち、全速度域を更に詳細に区分し、速度域ごとに加速係数を関連づけるようしても良い。これにより、補助電動機能付配膳車1の加速走行を微調整することができ、使用者の所望する走行状態とすることができる。
また、環境設定処理(S7)において、後面のハンドルで操作した際の「引き操作最高速度」、「発進走行期間」、「加速パターン」に関する設定を行っても良い。これにより、補助電動機能付配膳車1の使用環境により適切に対応することができ、快適且つ安全な補助電動機能付配膳車1を提供することができる。
7 駆動輪
8 駆動モータ
11 ハンドル
23 ハンドルスイッチ
26 可変抵抗器
27 コントロールユニット
28a エンコーダ
30 CPU
31 RAM
32 ROM
Claims (5)
- 駆動電源と、
車両本体に配設され、前記駆動電源により駆動する駆動輪と、
車両本体に回動可能に支持されたハンドルと、
前記ハンドルの回動を検知する検知手段と、
走行に係る設定条件を記憶する記憶手段と、
前記検知手段の検知結果に基づいて、走行制御を行う走行制御手段と、を備える補助電動機能付運搬車において、
前記記憶手段には、走行開始から所定条件を満たすまでの走行速度条件と、複数の速度域に対して関連付けられ、走行時における加速に係る加速設定と、が格納され、
前記検知手段は、前記ハンドルの回動量に応じて、目標走行速度を設定し、
前記走行制御手段は、前記検知手段によりハンドルの回動開始を検知した場合には、前記走行速度条件に基づいて走行制御を行い、前記目標走行速度となるように加速走行を制御するとともに、
現在の走行速度を検知する現在速度検知手段と、
現在速度が属する速度域に関連付けられた加速設定を選択する加速設定選択手段と、
前記目標走行速度と、前記現在速度検知手段により検知される現在走行速度と、前記加速設定と、に基づく加速制御を行う加速制御手段とを備えることを特徴とする補助電動機能付運搬車。 - 駆動電源と、
車両本体に配設され、前記駆動電源により駆動する駆動輪と、
車両本体に回動可能に支持されたハンドルと、
前記ハンドルの回動を検知する検知手段と、
走行に係る設定条件を記憶する記憶手段と、
前記検知手段の検知結果に基づいて、走行制御を行う走行制御手段と、を備える補助電動機能付運搬車において、
前記記憶手段には、走行開始から所定条件を満たすまでの走行速度条件と、複数の速度域に対して関連付けられ、走行時における加速に係る加速設定と、が格納され、
前記走行制御手段は、前記検知手段によりハンドルの回動開始を検知した場合には、前記走行速度条件に基づいて走行制御を行い、前記ハンドルの回動に伴い、ハンドルを全回動した場合の目標走行速度である最高走行速度を目標値とする加速走行の制御を行うとともに、
現在の走行速度を検知する現在速度検知手段と、
現在速度が属する速度域に関連付けられた加速設定を選択する加速設定選択手段と、
前記最高走行速度と、前記現在速度検知手段により検知される現在走行速度と、前記加速設定と、に基づく加速制御を行う加速制御手段と、を備えることを特徴とする補助電動機能付運搬車。 - 前記請求項1又は請求項2に記載の補助電動機能付運搬車において、
前記記憶手段は、走行時の減速に係る減速設定を複数記憶し、
前記ハンドルの逆方向への回動量を検知する回動量検知手段と、
前記回動量検知手段の検知結果に対応する減速設定を選択する減速設定選択手段と、
前記減速設定選択手段により選択された減速設定により、走行速度の減速制御を行う減速制御手段と、を備えることを特徴とする補助電動機能付運搬車。 - 前記請求項1乃至請求項3の何れか一に記載の補助電動機能付運搬車において、
前記複数の速度域は、隣接する速度域と互いに重複する重複速度域を有しており、
前記走行制御手段は、現在速度が重複速度域にある場合には、加速設定の変更を行わずに走行制御を行い、現在速度が重複速度域にない場合には、現在速度が属する速度域に対応する加速設定に変更し、走行制御を行うことを特徴とする補助電動機能付運搬車。 - 前記請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の補助電動機能付運搬車において、
当該補助電動機能付運搬車の使用環境に係る複数の設定項目に対し、対応する設定内容を複数候補より選択可能な設定モードに切り換えるモード切換手段と、
前記設定モードにおいて、複数の速度域に対応する加速設定を変更する加速設定変更手段とを有することを特徴とする補助電動機能付運搬車。
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