JP4650902B2 - 建具 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に錠装置を備えた建具が開示されている。
この建具は、建具体の縦框に係止具を把手(操作部材)で上下に移動操作できるように設け、建具枠の下枠の突条レールの端部を切欠きし、建具体が閉じ位置の時に係止具を下方に移動することで突条レールの端部に接して施錠し、上方に移動すると突条レールの端部から離れて解錠するようにしてある。
しかし、前述のように施錠した状態で建具体を誤って開き方向に移動すると係止具に建具体閉移動方向の外力が作用し、その係止具を縦框に上下動自在に支持している部材が破損し、錠装置が破損する恐れがある。
前記建具体の縦框に、操作部材で錠部材を上下に移動する錠を取付け、前記建具枠に、前記錠部材が係合、離脱する錠受けを取付け、この錠と錠受けとで前記建具体の開方向への移動を規制する錠装置とし、
前記錠部材は、縦框の建具体閉移動方向側の一側支持部と建具体開移動方向側の他側支持部との間に上下に移動自在に設けられ、該錠部材の建具体閉移動方向側の一側部が、縦框の前記一側部に接し、かつ錠部材の建具体開移動方向側の他側部が、縦框の前記他側支持部に接することで、その錠部材に作用する建具体閉移動方向の外力を縦框で支持するようにし、
前記錠部材の一側部、他側部と縦框の一側支持部、他側支持部との間にそれぞれ隙間を有し、
前記操作部材は、縦框に取付けた台座と、この台座に沿って上下に移動するスライダーと、このスライダーに設けたつまみを備え、
前記スライダーと前記錠部材は、建具体開閉移動方向には相対的に前記隙間の間隔以上に移動可能に連結したことを特徴とする建具である。
このようにすれば、建具体を開閉移動する時や施錠、解錠する時等に施錠部材が振れ動いて一側支持部、他側支持部に衝突して音を発生することがない。
このスライダーの面外方向一側面における上下中央部に錠部材を回転自在に連結することができる。
このようにすれば、錠部材を上下反転するだけで左右勝手違いに対応することができる。
縦框には中空部が形成されて、中空部内を形成する面の内、建具体開閉移動方向と直交する面によって前記一側支持部、他側支持部を構成することができる。
このようにすれば、錠部材を操作部材で上下操作する際の摺動抵抗が小さくなる。
また、錠部材に作用する外力を受ける縦框の面が中空部の構成面であるため、強度が高くなり、縦框の変形を防止することができる。
したがって、錠部材を錠受けに係合した施錠状態で建具体を開方向に移動しようとした時に、その錠部材に作用する建具体閉移動方向の外力によって錠装置が破損することがない。
しかも、錠部材の一側部、他側部と縦框の一側支持部、他側支持部との間にはそれぞれ隙間を有するから、錠部材は縦框に沿ってスムーズに上下に移動する。
したがって、錠装置で建具体を施錠、解錠操作する時には、操作部材のスライダーを軽い力で上下に移動すれば良く、その操作が容易である。
図1に示す実施の形態では、建具枠1は上枠10と下枠11と左右一方の縦枠12と左右他方の縦枠13を方形状に連結してある。
前記建具体2は上框20と下框21と左右一方の縦框22と左右他方の縦框23を方形状に連結し、その内部にガラス24を装着してある。
前記建具体2は、一方の縦框22が一方の縦枠12に接した図示の閉じ位置と、他方の縦枠13寄りの開き位置とに亘って上枠10、下枠11の長手方向に移動するように建具枠1の室内側部に取付けてある。
前記建具枠1の他方の縦枠13側の室外側部には固定建具体3が固定して取付けてある。
これによって、図1に示す建具は内動片引き窓である。
この錠装置4は、前記他方の縦框23の下部寄りに取付けた錠5と、前記下枠11に設けた錠受け6を備えている。
前記錠5は、操作部材7と、その操作部材7で上下方向に移動操作される錠部材8を備えている。
前記錠部材8が図示の上方の位置であると錠受け6と離隔した解錠状態となる。
前記建具体2を閉じ位置として前記錠部材8を下方の位置とすると錠受け6に係合して施錠状態となる。
このようであるから、建具体2を閉じ位置で施錠、解錠することができる。
この外力が操作部材7に伝わり、その操作部材7で支持すると、その操作部材7が破損して錠5が破損する恐れがある。
これによって、錠装置4で建具体2を施錠した状態で、その建具体2を開方向に移動しようとした時に、その錠装置4の錠5(操作部材7)が破損することがないようにできる。
前記錠部材8の一側部8b(建具体閉移動方向側の側部)と、他側部8a(建具体開移動方向側の側部)との間の寸法(つまり、建具体開閉移動方向の寸法)H1を、前記他方の縦框23の一側支持部23bと他側支持部23aとの間の寸法(つまり、建具体開閉移動方向の寸法)H2と略同一とする。
なお、錠部材8の一側部8bが縦框23の一側支持部23bに接することで前述の外力を支持することもできる。
前記錠装置4は一方の縦框22と下枠11とに亘って取付けしても良い。例えば、錠5を一方の縦框22の下部寄りに取付け、錠受け6を下枠11に取付ける。
前記錠装置4は一方の縦框22と上枠10とに亘って取付けしても良い。例えば、錠5を一方の縦框22の上部寄りに取付け、錠受け6を上枠10に取付ける。
要するに、開閉移動する建具2の縦框に錠5を取付け、建具枠1に錠受け6を取付ければ良い。
前記建具体2は図2、図3に示すように建具枠1の面外方向一側部(室内側部)に設けてあり、前記固定建具体3は建具枠1の面外方向他側部(室外側部)に設けてある。
前記建具体2は下枠11の面外方向一側部の下レール14に沿って面内方向に開閉移動する。、
前記固定建具体3は、上枠10、下枠11の面外方向他側部における面内方向(長手方向)中間部に固定した縦框31と、上枠10、下枠11、他方の縦枠13の面外方向他側部とに亘ってガラス32を装着してある。
前記他方の縦框23は中空部25を有していると共に、下部摺動片26が取付けてある。
前記錠5の錠部材8は、操作部材7のスライダー41に連結してある。
前記台座40、スライダー41、錠部材8は他方の縦框23の中空部25内に設けてあり、前記つまみ42は他方の縦框23の面内方向外側面(開閉方向開側面)23cよりも外側に突出し、そのつまみ42を持って上下に移動操作するとスライダー41が上下に移動するようにしてある。
前記錠部材8は他方の縦框23の中空部25内に沿って上下に移動し、その中空部25の面内方向一側内面25bが前述の一側支持部23bで、面内方向他側内面25aが前述の他側支持部23aである。
つまり、縦框23の中空部25内を形成する面の内、建具体開閉移動方向と直交する面によって前記一側支持部23b、他側支持部23aを構成している。
このようにすることで、錠部材8に作用する外力を受ける縦框23の面が中空部(ホロー部)25の構成面であるから、強度が高くなり、縦框23の変形を防止することができる。
図2と図4に示すように、下枠11の上面板11aにおける下レール14よりも面外方向一側寄りに切欠部50を、前記錠部材8と対向して形成し、その切欠部50に受け金具51をビス52で取付けて前述の受け部6としてある。前記ビス52はビスカバー53で覆ってある。
これによって、錠部材8はスムーズに上下方向に移動することができる。
例えば、スライダー41に設けたピン43を錠部材8に形成した建具体開閉方向に向かう長孔44に嵌合し、その長孔44がピン43に沿って摺動することで錠部材8がスライダー41に対して建具体開閉移動方向に移動できるようにしてある。
しかも、錠装置4で建具体2を施錠した状態で、その建具体2を開方向に移動した時に、錠部材8に作用する外力は他方の縦框23で支持し、スライダー41には伝わることがないので、錠5(錠装置4)が破損することがない。
このことを解消するために、錠部材8の一側部8b、他側部8aの一部分に弾性緩衝部材を設け、この弾性緩衝部材が一側支持部23b、他側支持部23aに接して錠部材8が振れ動かないようにして前述の音が発生しないようにし、錠部材8に外力が作用した時には弾性緩衝部材が弾性変形して一側部8b、他側部8aが一側支持部23b、他側支持部23aに接するようにする。
これによって、Oリング9が他方の縦框23の一側支持部23b、他側支持部23aに接し、錠部材8の一側部8b、他側部8aと前記一側支持部23b、他側支持部23aとの間に隙間が生じる。
また、錠部材8に前述の外力が作用した時にはOリング9が押しつぶされて一側部8b、他側部8aと一側支持部23b、他側支持部23aが接する。
前記台座40は角筒形状のスライダーガイド部40aと、このスライダーガイド部40aの一側面における上下・左右にそれぞれ設けた板状の取付部49bを備え、そのスライダーガイド部40aの一側面に開口部40cが形成してある。
前記他方の縦框23に取付用穴23dを、中空部25に開口して形成し、その取付用穴23dからスライダーガイド部40aを中空部25に挿入し、各取付部40bを他方の縦框23の面内方向外側面23cに接し、ビス45で固着して取付けてある。このビス45はビスカバー40dで覆われている。
前記つまみ42は取付用の突片42aを有し、その突片42aを、前記スライダーガイド部40aの開口部40cから前記穴41dに嵌合することでつまみ42をスライダー41の一側面41aに着脱自在に取付けてある。
前記スライダー41の他側面41bには位置決め用の突起46が設けてあり、この突起46がスライダーガイド部40aに形成した第1位置決め孔47aに嵌合することで錠部材8を解錠位置に保持し、前記突起46が第2位置決め孔47bに嵌合することで錠部材8を施錠位置に保持できるようにしてある。
なお、前記突起46が第1・第2位置決め孔47a,47bに嵌合した状態で、スライダー41に上下方向の力が作用すると突起46が第1・第2位置決め孔47a,47bから抜け出すようにしてある。
例えば、前記錠部材8は長手方向中間部が幅広く、長手方向一端部と他端部が幅狭い長尺の板状で、その幅広い部分が前述の突出部で、その幅広い部分の幅方向両端面を前述の一側部8b、他側部8aとしてある。
このようにすることで、錠部材8を操作部材7で上下操作する際の摺動抵抗が小さくなる。
これは、図2に点線で示すように他方の縦框23の中空部25内に下框連結用のビス27等の部品があり、この部品と錠部材8が干渉しないようにするためである。
なお、前述のビス27等の部品と錠部材8が干渉しないのであれば、錠部材8は真っ直ぐの板状としても良い。
このためには、図5に示す錠5を矢印bで示すように、左右方向に180度回転(左右反転)して一方の縦框22に取付ければ良い。つまり、左右勝手違いに取付ける。
しかし、錠部材8はスライダー41の面外方向一側面(室内側面)41cに取付けてあり、その錠部材8は錠5の面外方向一側寄りであるので、前述のように錠5を左右勝手違いに取付けると、錠部材8が面外方向他側寄りとなって錠受け6と面外方向の位置がずれてしまうから、前述の錠部材8をそのままで左右勝手違いに取付けできない。
つまり、錠部材8を図6に示す下向きの姿勢のままで、台座40、スライダー41を前述のように回転するので、錠5を左右勝手違いに取付けできる。
例えば、図5に示すように、台座40のスライダーガイド部40aの面外方向一側部分40a−1と、スライダー41の面外方向一側面41cとは離隔して両者の間に隙間48が形成してある。
この隙間48はスライダーガイド部40aの開口部49で外方に開口し、スライダー41の面外方向一側面41cに前記錠部材8の長手方向一側部分を連結した状態でスライダー41をスライダーガイド部40aに挿入、抜き出し自在としてある。
また、前述のようにすることで、錠部材8は台座40、スライダー41に対して上下方向に180度回転できるから、前述したように錠部材8を下向きの姿勢のままで台座40とスライダー41を前述のように回転できる。
前記ビスカバー53は切欠部53aと一対の取付突片53bを有し、その一対の取付突片53bを上面板11aの一対の孔54に嵌合して取付けてある。
例えば、縦框に一対の縦片を面内方向に間隔を置いて長手方向に亘って一体的に設け、その一対の縦片間に錠部材8を設けることで、その一対の縦片の対向面を一側支持部23b、他側支持部23aとする。
例えば、外動片引き窓、引き違い窓、外開き窓、内開き窓、ドア(引戸、開き戸)等でも良い。
Claims (4)
- 建具枠に建具体を閉じ位置と開き位置とに亘って移動自在に取付け、
前記建具体の縦框に、操作部材で錠部材を上下に移動する錠を取付け、前記建具枠に、前記錠部材が係合、離脱する錠受けを取付け、この錠と錠受けとで前記建具体の開方向への移動を規制する錠装置とし、
前記錠部材は、縦框の建具体閉移動方向側の一側支持部と建具体開移動方向側の他側支持部との間に上下に移動自在に設けられ、該錠部材の建具体閉移動方向側の一側部が、縦框の前記一側部に接し、かつ錠部材の建具体開移動方向側の他側部が、縦框の前記他側支持部に接することで、その錠部材に作用する建具体閉移動方向の外力を縦框で支持するようにし、
前記錠部材の一側部、他側部と縦框の一側支持部、他側支持部との間にそれぞれ隙間を有し、
前記操作部材は、縦框に取付けた台座と、この台座に沿って上下に移動するスライダーと、このスライダーに設けたつまみを備え、
前記スライダーと前記錠部材は、建具体開閉移動方向には相対的に前記隙間の間隔以上に移動可能に連結したことを特徴とする建具。 - 錠部材の一側部、他側部の一部分に弾性緩衝部材を設け、この弾性緩衝部材が縦框の一側支持部、他側支持部に接するようにした請求項1記載の建具。
- 錠は、台座と、この台座に沿って上下に移動するスライダーを備え、
このスライダーの面外方向一側面における上下中央部に錠部材を回転自在に連結した請求項1又は2に記載の建具。 - 錠部材の上下方向中間部において建具体開閉移動方向に突出した突出部によって前記一側部、他側部を構成し、
縦框には中空部が形成されて、中空部内を形成する面の内、建具体開閉移動方向と直交する面によって前記一側支持部、他側支持部を構成した請求項1〜3いずれか1項に記載の建具。
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JPS4959994U (ja) * | 1972-09-05 | 1974-05-27 | ||
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JPH0682338U (ja) * | 1993-04-30 | 1994-11-25 | 株式会社アルファ | 錠装置 |
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