JP4648894B2 - 化合物並びに細胞増殖性疾患、網膜症及び関節炎を処置する方法 - Google Patents

化合物並びに細胞増殖性疾患、網膜症及び関節炎を処置する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4648894B2
JP4648894B2 JP2006502497A JP2006502497A JP4648894B2 JP 4648894 B2 JP4648894 B2 JP 4648894B2 JP 2006502497 A JP2006502497 A JP 2006502497A JP 2006502497 A JP2006502497 A JP 2006502497A JP 4648894 B2 JP4648894 B2 JP 4648894B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pyran
eht
trifluoromethyl
quinolin
pentyloxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006502497A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006519221A (ja
Inventor
ルブロン,ベルトラン
プティ,シルヴェール
ピカール,ヴィルジニー
タヴェルネ,ティエリー
シュバイヒホッファー,ファビアン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ExonHit Therapeutics SA
Original Assignee
ExonHit Therapeutics SA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ExonHit Therapeutics SA filed Critical ExonHit Therapeutics SA
Publication of JP2006519221A publication Critical patent/JP2006519221A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4648894B2 publication Critical patent/JP4648894B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D405/00Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom
    • C07D405/02Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings
    • C07D405/12Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings linked by a chain containing hetero atoms as chain links
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/02Drugs for skeletal disorders for joint disorders, e.g. arthritis, arthrosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P27/00Drugs for disorders of the senses
    • A61P27/02Ophthalmic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/08Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
    • A61P3/10Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/10Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D411/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having oxygen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D411/02Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having oxygen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms containing two hetero rings
    • C07D411/12Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having oxygen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms containing two hetero rings linked by a chain containing hetero atoms as chain links

Description

本発明は、化合物及び、特に医薬産業における、それらの使用に関する。本発明は、抗増殖性及び抗血管形成活性を有する化合物、並びに、癌を含む異常な細胞増殖を伴うか、あるいは固形癌の増殖及び転移、眼性疾患及び特に網膜症、又は関節炎を含む無秩序な血管形成を伴う種々の疾患をその化合物を投与することにより処置する方法に関する。本発明は、更に、その化合物、より特定的には、癌、眼性疾患、及び関節炎を処置するのに有用な、その化合物を含む医薬組成物に関する。
癌は、全ての年齢、性、人種的及び民族的グループに影響を及ぼすので、依然として、先進国において、死の主要原因の一つである。アメリカ癌研究協会(American Association for Cancer Research)によれば、米国において、1/5を超える死は癌によって引き起こされる。世界中で、最も多い癌の部位は、肺(14%)、前立腺(13%)、乳房(11%)及び大腸直腸(11%)である(癌統計局(Cancer Statistic Branch, NCI)から得られたデータ)。
いくつかの癌、例えば前立腺癌(検出プログラムによる)又は男性の肺癌(予防プログラムによる)の発生は低下しているにもかかわらず、先進国において、癌の比率は増加している。米国において、最も速く増加している癌比率は、非ホジキン型リンパ腺癌及び黒色腫(年3%増加)である(The Annual Report to the Nation on the Status of Cancer, 1973-1997)。
癌の発生とは異なって、癌による死は、先進国において減少している。これは、部分的に、より良い治療設計の故であるが、予防プログラム及び早期の段階でのいくつかの癌の検出の故でもある。
しかしながら、癌の処置及び予防における、より高い達成度にもかかわらず、以下の点で、いくつかの改良が待たれている:
−早期段階の癌に対する再発を減少させるための有効な治療法
−標準治療法では効果がない腫瘍を治癒するための代替治療法
−転移癌を治癒するための代替治療法
−より毒性の少ない薬剤、及び
−より良好な送達システム。
細胞信号伝達経路の阻害剤は、単独であるいは標準的な化学毒性薬剤と組み合わせて使用して、最初の三つの課題に対処することにより、そのような新しい代替治療法を提供する。しかしながら、細胞信号伝達経路は、遍在性であるので、これらの阻害剤の毒性は、標準的化学毒性薬剤の毒性と匹敵するものである。それらの毒性を減少させ、それらの組織特異性を向上させるために、これらの阻害剤は、適切な薬剤送達システムと結びつけることができる。
米国特許第4,590,201号は、化合物CAI、細胞信号伝達阻害剤を開示している。この化合物は、細胞における信号処理に必要な生化学的経路に影響を及ぼすことにより、増殖及び炎症を阻害する。それは、増殖を引き起こすのに必要な第二のメッセンジャーを産生するエフェクター酵素の間接的なブロッカーである。
血管形成は、新規な血管が形成される基本的なプロセスであり、多くの正常な体内活動(例えば、再生、発達及び創傷修復)に必須である。このプロセスは完全には理解されていないが、内皮細胞、毛細血管の一次細胞の増殖を促進及び阻害する双方の分子の複雑な相互作用を含むと考えられている。正常な条件下で、これらの分子は、数週間、ある場合には数十年間続く、長い期間、平穏な状態における微小血管性を維持すると思われる。しかしながら、必要な場合(例えば、創傷修復中)、これらの同一の細胞は、5日間以内に迅速な増殖及び代謝回転を受けることができる。
血管形成は、正常な条件下では、高度に秩序立ったプロセスであるが、多くの疾患は、持続的で無秩序な血管形成により進行する。言い換えれば、無秩序な血管形成は、特定の疾患を直接引き起こすか、あるいは、既存の病気の状態を悪化させるであろう。例えば、眼の新生血管形成は、失明の最も一般的な原因として考えられており、約20の眼病を支配する。関節炎等のある既存の病態において、新たに形成された毛細血管は、関節に侵入し、軟骨組織を破壊する。糖尿病において、網膜に形成された新生毛細血管は、硝子体に侵入し、出血し、そして失明を引き起こす。固形腫瘍の成長及び転移は、また、血管形成に依存性である。例えば、2mm以上に大きくなった腫瘍は、それら自体の血液供給を得なくてはならず、また新生毛細血管の成長を誘起することにより、そのようにしなくてはならない。これらの新たな血管が腫瘍中に埋め込まれたときには、それらは、腫瘍細胞が血液循環に進入して、離れた部位、例えば肝臓、肺又は骨に転移する手段を提供する。いくつかの血管形成阻害剤が、血管形成疾患の処置において使用するために現在開発中であるが、これらの化合物のいくつかに伴う欠点がある。例えば、スラミンは、強力な血管形成阻害剤であるが、ヒトにおいて、強い全身性の毒性を引き起こす。他の化合物、例えば、レチノイド、インターフェロン、及び抗エストロゲンはヒトでの使用には安全であるが、弱い抗血管形成効果を有するのみである。更に他の化合物は、製造するのが困難であるかあるいはコストがかかる。
本発明は、ここに、抗細胞増殖効果、より特定的には腫瘍細胞に対するもの、及び抗血管形成効果を与える新規な種類の化合物の同定及び特徴付けに関する。有利には、これらの化合物は、幅広いヒトの組織において、悪性細胞フェノタイプを阻害若しくは無効にし、正常細胞生理機構に殆ど又は全く影響がなく、少数回のみの処置が各々の患者に必要であるようなほど高活性であり、優れた生体的有用性及び薬物動態学的特性を有する。
従って、本発明の一つの態様は、一般式(I):
Figure 0004648894
(式中、R1は、
Figure 0004648894
よりなる群から選択され;
2は、水素原子、アルキル又は3〜6個の炭素原子を含有するアルケニル基を表し;
Bは、ハロゲン原子、好ましくは塩素又はフッ素、ヒドロキシル基、−O−CH2−O−CH3(MOM)基、−O−CH2−O−CH2−CH2−O−CH3(MEM)基、−OSO2−アルキル基又は−OSi(CH32tBuを表し;
Dは、酸素原子、NR3、CR′R″又は硫黄原子を表し;
Xは、酸素原子、硫黄原子又は−NR4−基を表し;
Yは、酸素原子、硫黄原子又は−NR4−基を表し;
3は、水素原子、アルキル基、カルボキシラート基、アシル基、カルボキサミド基又はSO2−アルキル基を表し;
R′及びR″は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル基を表し;
4は、同一又は異なって、水素原子、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基、アリール及びアラルキルよりなる群から選択され;
「リンカー」は、場合により、ヘテロ原子(好ましくは、N、O、S及びP)若しくはカルボニル基で中断されている(CH2n(ここで、nは1〜10の整数を表す)、又はアリールジアルキル(好ましくは、キシレニル)基を表し;
Aは、
Figure 0004648894
から選択される基を表し、場合によりAは置換されている)
を有する化合物、その互変異性体、光学及び幾何異性体、ラセミ体、塩、水和物、及びそれらの混合物を提供する。
本発明の化合物は、1以上の不斉中心を有することができ、分離されたままの立体異性体(光学異性体)、純粋な若しくは部分的に精製された立体異性体又はそれらのラセミ混合物は、本発明の範囲に包含されることが意図される。
本発明は、また、場合により他の活性薬剤と共に、薬学的に許容しうる支持体中の上で定義された少なくとも一つの化合物を含む、医薬組成物に関する。
医薬組成物は、より特定的には、異常細胞増殖に伴う疾患、例えば癌、あるいは固形腫瘍の成長と転移、眼の病気、特に網膜症(糖尿病性網膜症、網膜変性症、加齢性黄斑変性症(ARMD)を含む)又は関節炎を含む無秩序な血管形成に伴う疾患の処置を目的とする。
本発明は、また、異常細胞増殖に伴う疾患、例えば癌、あるいは固形腫瘍の成長と転移、眼の病気、特に網膜症(糖尿病性網膜症、網膜変性症、加齢性黄斑変性症(ARMD)を含む)又は関節炎を含む無秩序な血管形成に伴う疾患の処置用の医薬を製造するための、上で定義された化合物の使用に関する。
本発明は、また、固形腫瘍の成長と転移、眼の病気、特に網膜症及び関節炎を含む無秩序な血管形成に伴う疾患並びに異常細胞増殖に伴う疾患、例えば癌を処置する方法であって、上で定義された化合物の有効量を、それを必要とする対象者に投与することを含む方法を包含する。
本出願で更に開示されるであろうように、本発明に係る化合物は、強い細胞増殖阻害活性を有し、且つ、増殖する癌細胞等の細胞の成長を減少又は停止する上で有効である。
好ましい態様
本出願の文脈において、用語アルキル及びアルコキシは、1〜10個の炭素原子を含有する直鎖状又は分枝状飽和基を意味する。アルコキシ基は、−O−アルキル基を意味する。
アルキル基は、直鎖状又は分枝状であってもよい。1〜10個の炭素原子を有するアルキル基の例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、2−エチルヘキシル、2−メチルブチル、2−メチルペンチル、1−メチルヘキシル、3−メチルヘプチル及びそれらの他の異性体が挙げられる。好ましくは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基である。
アルケニル基は、直鎖状又は分枝状であってもよい。3〜6個の炭素原子を含有するアルケニル基の例として、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル及びそれらの他の異性体が挙げられる。
用語アリールは、場合により、N、O、S又はPから選択される1個又は数個のヘテロ原子で中断されていてもよい、好ましくは5〜14個の炭素原子、好ましくは6〜14個の炭素原子を含む任意の芳香族基を包含する。最も好ましいアリール基は、一環性又は二環性であり、6〜14個の炭素原子を含み、例えば、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、アントラセニル、又はフルオレニル基である。
用語アラルキル基は、一般に、上で定義されたアルキル基に結合したアリール基、例えばベンジル又はフェネチルを意味する。
用語カルボキシラート基は、一般に、−COO−R基(ここで、Rは、水素原子、アリール基、又は好ましくはアルキル基を表す)を表す基を意味する。この点で、R3は、好ましくはtert−ブチル−カルボキシラート基を表す。
用語アシル基は、一般に、−COR基(ここで、Rは、アリール基、又は好ましくはアルキル基を表す)を意味する。この点で、R3は、好ましくはアセチル、ピバロイル、又はベンゾイル基を表す。
用語カルボキサミド基は、一般に、−CONR′R″基(ここで、R′及びR″は、同一又は異なり、上で定義されたとおりである)を意味する。この点で、R3は、好ましくはN,N−ジエチル−若しくはN,N−ジイソプロピル−カルボキサミド基又はN−tert−ブチル−若しくはN−メチル−カルボキサミド基を表す。
特定の実施態様によれば、Aは、水素原子、ハロゲン原子(好ましくは、F、Cl、又はBr)、ヒドロキシル基、(C1〜C10)アルキル基、アルケニル基、(C1〜C10)アルカノイル基、(C1〜C10)アルコキシ基、(C1〜C10)アルコキシカルボニル(若しくはカルボキシラート)基、アリール基、アラルキル基、アリールカルボニル基、一環性若しくは多環性炭化水素基、−NHCO(C1〜C6)アルキル基、−NO2、−CN、−NR56基又はトリフルオロ(C1〜C6)アルキル基よりなる群から選択される、少なくとも一つの置換基で置換されており、R5及びR6は、互いに独立に、水素原子、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基、アリール及びアラルキルよりなる群から選択される。
アルカノイル基は、−CO−アルキル基であり、そのアルキル基は、上で定義されたとおりである。
用語アリールカルボニル基は、一般に、カルボニル基に結合したアリール基を意味し、そのアリール基は、上で定義されたとおりである。
用語アルコキシカルボニル基は、一般に、カルボニル基に結合したアルコキシ基を意味し、そのアルコキシ基は、上で定義されたとおりである。
用語一環性若しくは多環性炭化水素基は、場合により、N、O、S及びPのグループから選択される1個以上のヘテロ原子で中断されている、1〜20個の炭素原子を有する炭化水素環状基を意味することが理解される。そのような一環性若しくは多環性炭化水素基のうち、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、1−若しくは2−アダマンチル基、ピラン、ピペリジン、ピロリジン、モルホリン、ジオキサン、テトラヒドロチオフェン、及びテトラヒドロフランを挙げることができる。一環性若しくは多環性炭化水素基は、それが結合しているフェニル基と共に、アリール基、例えば、α−ナフチル、β−ナフチル、又はアントラセニル基を形成してもよい。
「リンカー」が、ヘテロ原子で中断された(CH2nを表す場合、ヘテロ原子は、より好ましくは酸素原子である。この場合、リンカーは、有利には、−CH2CH2OCH2CH2−基である。「リンカー」が、カルボニル基で中断された(CH2nを表す場合、そのリンカーは、(好ましくは、Xが−NR4−である場合)−(C=O)CH2CH2CH2CH2−基を表すことができる。
上で同定された基は、場合により置換されていてもよい。特に、アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、及び一環性若しくは多環性炭化水素基は、場合により、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、エステル(−COO(C1〜C6)アルキル基)、−OCO(C1〜C6)アルキル基、アミド(−NHCO(C1〜C6)アルキル基又は−CONH(C1〜C6)アルキル基)、(C1〜C10)アルキル基、(C1〜C10)アルコキシ基、一環性若しくは多環性炭化水素基、C=O基、−NR56基又はトリフルオロ(C1〜C6)アルキル基よりなる群から選択される一個以上の基で置換されていてもよく、R5及びR6は、上で定義されたとおりである。
トリフルオロ(C1〜C6)アルキル基は、好ましくはトリフルオロメチル基である。
好ましい実施態様によれば、本発明に係る化合物は、
−Xが、硫黄、−NH−、又は好ましくは、酸素であり;及び/又は
−Yが、酸素であり;及び/又は
−「リンカー」が、(CH2n(ここで、nは2〜9、好ましくは4〜7である)、又はメタ、オルト若しくはパラ−キシレニル基、−CH2CH2OCH2CH2−及び−(C=O)CH2CH2CH2CH2−を表し;及び/又は
1が、
Figure 0004648894
、−CH2N(Et)2及び−CH2ピロリジン、
Figure 0004648894
(ここで、Dは、酸素、硫黄、−CH2−又はNR3(ここで、R3は、好ましくはH又はアルキル基を表し、そのアルキルは、より特定的にはメチル基である)である)、並びに−CH2−B(ここで、Bは、−O−CH2−O−CH3基又は−OSO2−アルキル基(ここで、アルキルは、好ましくはメチルである)又はハロゲン(好ましくは、フッ素又は塩素)である)であり;及び/又は
−R2が、水素原子;及び/又は
−Aが、上で定義されたような置換された基である、
一般式(I)に対応する。
特定の実施態様において、Aが、上で定義された置換された基である場合、少なくとも一つの置換基は、ハロゲン原子、より好ましくは塩素又はフッ素である。
本発明に係る化合物の特に好ましい群は、Aの置換基の少なくとも一つ、より好ましくは全ての置換基が、水素原子、メチル基、プロピル基、エトキシ基、ハロゲン原子、好ましくは塩素若しくはフッ素、又はCF3基を表す、式(I)の化合物である。
本発明に係る化合物が塩の形態である場合、それらは、好ましくは薬学的に許容しうる塩である。そのような塩として、薬学的に許容しうる酸付加塩、薬学的に許容しうる塩基付加塩、薬学的に許容しうる金属塩、アンモニウム及びアルキル化アンモニウム塩が挙げられる。酸付加塩として、無機酸及び有機酸の塩が挙げられる。好適な無機酸の代表例として、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸等が挙げられる。好適な有機酸の代表例として、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸、桂皮酸、クエン酸、フマル酸、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、シュウ酸、ピクリン酸、ピルビン酸、サリチル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酒石酸、アスコルビン酸、パモ酸、ビスメチレンサリチル酸、エタンジスルホン酸、グルコン酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、EDTA、グリコール酸、p−アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、グリセロリン酸塩、ケトグルタル酸塩等が挙げられる。更に、薬学的に許容される無機又は有機酸付加塩の例として、参照として本明細書に組み入れられる、J. Pharm. Sci. 1977, 66, 2の中に列挙された薬学的に許容される塩が挙げられる。金属塩の例として、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム塩等が挙げられる。アンモニウム及びアルキル化アンモニウムの例として、アンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ヒドロキシエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、ブチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム塩等が挙げられる。有機塩基の例として、リジン、アルギニン、グアニジン、ジエタノールアミン、コリン等が挙げられる。
薬学的に許容しうる塩は、エーテル、THF、メタノール、t−ブタノール、ジオキサン、イソプロパノール、エタノール等のような溶媒中で、式(I)の化合物を1〜4当量の塩基、例えば水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、水素化ナトリウム、カリウムt−ブトキシド、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等と反応させることにより調製される。溶媒の混合物を使用してもよい。リジン、アルギニン、ジエタノールアミン、コリン、グアニジン及びそれらの誘導体等のような有機塩基を使用してもよい。あるいは、適用しうる酸付加塩は、酢酸エチル、エーテル、アルコール、アセトン、THF、ジオキサン等のような溶媒中で、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ホン酸(fonic acid)、酢酸、クエン酸、マレイン酸、サリチル酸、ヒドロキシナフトエ酸、アスコルビン酸、パルミチン酸、コハク酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、酒石酸等の酸で処理することにより調製される。溶媒の混合物を使用してもよい。
本発明の範囲内の式(I)の化合物の具体例として、以下の化合物が挙げられる:
2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−ピラン−4−オン(EHT 3788)
5−〔5−(6−フルオロ−2−メチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1593)
5−〔5−(6−フルオロ−2−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1074)
5−〔5−(7−プロピル−キノリン−8−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5810)
5−〔5−(ベンゾ〔b〕チオフェン−7−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 6060)
2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 9376)
2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔4−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ブトキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 4745)
2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔6−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ヘキシルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 6271)
2−ヒドロキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン塩酸塩(EHT 1302)
2−ヒドロキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(ETH 5909)
2−メトキシメトキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 2168)
2−クロロメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 1494)
2−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 7365)
2−モルホリン−4−イルメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 7168)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−(フルオロメチル)−4H−ピラン4−オン(EHT 8817)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((ピペリジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 9317)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−(チオモルホリノ−メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5430)
2−((ジエチルアミノ)メチル)−5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4H−ピラン−4−オン(EHT 7370)
5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 3726)
5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 4063)
4−〔5−(6−モルホリン−4−イルメチル−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(EHT 8935)
5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((ピロリジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5317)
5−(5−(8−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5847)
5−(5−(8−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 4687)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 3411)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 0079)
5−(5−(6−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1426)
4−〔5−(6−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(EHT 8791)
4−〔5−(6−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(EHT 2725)
5−((4−((7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)メチル)フェニル)メトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 2218)
5−((2−((7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)メチル)フェニル)メトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 9069)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−アセチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 3980)
4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N,N−ジエチルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 5743)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−(ピバロイル)ピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 0785)
4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N,N−ジ−イソプロピルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 0566)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 8366)
4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N−tert−ブチルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 3664)
4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N−メチルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 4495)
5−(6−(モルホリノメチル)−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−N−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イル)ペンタンアミド(EHT 6037)
5−(2−(2−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)エトキシ)エトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 0371)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン二塩酸塩(EHT 1864)
5−((3−((7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)メチル)フェニル)メトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン二塩酸塩(EHT 0434)
tert−ブチル 4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート(EHT 9358)
tert−ブチル 4−((5−(5−(7−クロロキノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート(EHT 2580)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン三塩酸塩(EHT 9241)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((ピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン三塩酸塩(EHT 8560)
5−(5−(7−クロロキノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((ピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 0872)
5−(2−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)エトキシ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5575)
5−(8−(7−トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)オクチルオキシ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1006)
5−(7−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ヘプチルオキシ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 8883)
5−(2−(7−トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)エトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 6892)
特に好ましい化合物は、EHT9241、その遊離塩基EHT7365、EHT8560、EHT1864、その遊離塩基EHT7168又はEHT5743である。
本発明に係る化合物を、当業者に公知の種々の方法により調製してもよい。より好ましくは、いくつかの化学的経路が実施される。
第一の経路(スキーム1)は、化合物A(Miyano, M.; Deason, J. R.; Nakao, A.; Stealey, M. A.; Villamil, C. I.; ら、J. Med. Chem. 1988; 31, 1052-1061)を出発して、2工程で得ることができる構造Cに包含される化合物に関する。
Figure 0004648894
化合物Aは、好ましくは、DMF又はTHF等の溶媒中で実施されるアルキル化条件下に、5℃〜100℃、典型的には約80℃の温度で、炭酸セシウム(Cs2CO3)又はNaH等の塩基及びジハロゲノアルカン又はジハロゲノアリールアルカン(工程a)を用いて、処理されうる(表1)。
得られた式Bのアルキル化生成物(1〜5)は、置換されて、NaH又は炭酸セシウム等の塩基及び表2記載の、4−キノリノール、4−キノリン−チオール、7−ベンゾ〔b〕チオフェノール、7−プロピル−キノリン−8−オール非置換又は置換誘導体を含む反応(工程b)において、式Cの化合物を得ることができる。好ましい溶媒は、DMF、THF又はDMSOであり、反応は、25℃〜100℃の間の温度で行われる。
Figure 0004648894
第二の化学的経路(スキーム2)は、EHT9376化合物を使用し、それを、メタノール中、Dowex樹脂50WX8−200等の酸源(MeOH、HCl)で、5℃〜30℃の間、典型的には約25℃の温度で、対応するアルコールEHT1302(塩酸塩)へと脱保護化することができる。
Figure 0004648894
第三の化学的経路(スキーム3)において、中間体7を、シリル化エーテル6(6は、Sefkow, M.; Kaatz, H. Tetrahedron Lett, 1999, 40, 6561-6562に記載されている)から、ジメチルホルムアミド中、50℃で炭酸セシウム等の塩基及び1,5−ジブロモペンタンで調製することができる(スキーム3)。
誘導体8を、室温で、ジメチルホルムアミド中、水素化ナトリウム、7−トリフルオロメチル−4−キノリン−チオールを用いて、中間体7から調製することができる。室温で、テトラヒドロフラン中、フッ化n−テトラブチルアンモニウム(TBAF)を用いるシリル化エーテル8の引き続く脱保護化は、アルコールEHT5909をもたらす(スキーム3)。
MOM誘導体EHT2168を、室温で、テトラヒドロフラン中、水素化ナトリウム及びメチルクロロメチルエーテルを用いて、アルコールEHT5909から得ることができる。クロロ、メシラート及びフルオロ誘導体(EHT1494、及びEHT8817)を、それぞれ室温で、ジクロロメタン中に塩化メタンスルホニル及びトリエチルアミンを用いるか、あるいはジクロロメタン中で三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)を用いて、アルコールEHT5909から調製することができる(スキーム3)。
Figure 0004648894
a)TBDMSCl、CH2Cl2、TEA、RT。 b)Cs2CO3、DMF、ジブロモペンタン、50℃ c)7−トリフルオロメチル−4−キノリン−チオール、NaH、DMF、RT。 d)TBAF、THF、RT e)MOMCl、NaH、THF、RT。 f)CH3SO2Cl、TEA、CH2Cl2、RT。 g)DAST、CH2Cl2
上記のシリーズについては、収率は、一般に、55〜90重量%、より特定的には、55〜75重量%の間である。式(I)の化合物を製造するこれらの方法は、本出願のさらなる目的を表す。
他の化学的経路において、アルコール類11〜15は、5℃〜100℃、典型的には約80℃の温度で、炭酸セシウム(Cs2CO3)等の塩基を用いて、DMF中で5−(5−ブロモペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(10)から調製された。中間体10は、DMF中の1,5−ジブロモペンタンを使用し、且つ110℃で、塩基Cs2CO3を用いて、コウジ酸のアルキル化により収率46%で調製された(表3)。
Figure 0004648894
アルコール類11〜15及びEHT5909は、0℃〜室温の間の温度で、1時間〜18時間、ジクロロメタン中でトリエチルアミン等の塩基の存在下、塩化メタンスルホニルとそれぞれ反応させて、メシル化誘導体16〜20及び9を得た(表4)。
Figure 0004648894
メシル化誘導体9は、1時間〜4時間の間、ジクロロメタン中で還流下に、求核剤、一級及び二級アミン、例えば各々ピペリジン、チオモルホリン、ジエチルアミン、モルホリン及びN−メチルピペラジンと反応して、EHT9317、EHT5430、EHT7370、EHT7168及びEHT7365を得た(表5)。
Figure 0004648894
同様に、メシル化誘導体16〜20は、求核剤、例えば一級及び二級アミン(モルホリン、N−メチルピペラジン、チオモルホリン、ジエチルアミン、ピペリジン)により置換されて、EHT1426、EHT0079、EHT3411、EHT8791、EHT8935、EHT5847、EHT4867、EHT5317、EHT3726及びEHT4063を得た(表6)。
Figure 0004648894
本発明の化合物を得るための最後の好ましい化学的経路は、収斂型合成であった:ハロゲノアルキルキノリン(表8)と適切な置換コウジ酸(表7のそれらの調製物を参照)との間の反応は、本発明の化合物をより良い全収率とより短工程で得ることを可能にした。
表7において、第一の反応は、H2SO4/HBr/H2O系を用いる70℃で18時間のコウジ酸の臭素化であり、特許FR2751331に記載のような対応するブロモ誘導体21が得られる。ブロモ誘導体21は、種々のアミン(モルホリン、N−メチルピペラジン又はN−Boc−ピペラジン)と反応して、対応する置換コウジ酸22〜24を生成した。
Figure 0004648894
表8において、様々な条件が、種々の置換キノリン中間体25〜33を得るために、使用される。アルキル化剤を、DMF中、NaHの存在下、7−トリフルオロメチル−4−キノリン−チオールと反応させて、27及び29を低収率(12及び15%)で得た。7−トリフルオロメチル−4−キノリン−チオールのアルキル化は、相間移動条件(CHCl3/TBAB/H2O)を用いて最適化し、塩基としてK2CO3/KOH、Cs2CO3を用いるかあるいは塩基を全く用いないで、25、26、28及び30を良好な収率(61〜72%)で生成した。中間体31を、相間移動条件において、7−トリフルオロメチル−4−キノリノール及び1,2−ジクロロエタンから調製して、少しの脱離生成物を認めた。誘導体33は、NMP中でLi2CO3の存在下、7−クロロ−4−キノリノールの1,5−ジブロモペンタンによるアルキル化により得られ、主たるN−アルキル化生成物が認められた。CHCl3中、トリエチルアミン及び塩化5−ブロモバレリルの存在下での4−アミノ−7−トリフルオロメチルキノリンのアシル化は、優れた収率(90%)で32をもたらした。
Figure 0004648894
収斂型工程(表9)は、表8からのハロゲノアルキルキノリン系列及び表7からの置換コウジ酸21〜24を用いて実現され、対応する本発明の化合物を得た。
Figure 0004648894
これらの最終化合物(EHT6892、EHT1864、EHT0371、EHT6037、EHT9358、EHT2580及びEHT9241)の大部分は、好ましくは、塩基としてCs2CO3を用い、90℃、DMF中で、アルキル化条件により得られ、収率は、一般に、35〜75%の間である。
芳香族スペーサーを有する生成物のいくつかは、低温度に反応する(EHT9069、EHT2725及びEHT2218)。EHT5575は、相間移動条件(CHCl3/TBAB/H2O/Cs2CO3)を用いて、クロロ誘導体30から、低収率(5%)で得られ、主に脱離生成物が認められた。
N−Boc−ピペラジン誘導体(EHT9358及びEHT2580)を、50℃でエタノール中のHClガスの溶液を用いて、脱保護(表10)して、対応するピペラジノ化合物(EHT8560及びEHT0872)を得ることができる。
Figure 0004648894
本発明の一連の化合物(EHT3980、EHT5743、EHT0785、EHT0566、EHT8366、EHT3664及びEHT4495)を、20℃でCHCl3中でトリエチルアミンの存在下、種々の塩化アシル又は塩化カルバモイル、塩化メシル及びイソシアナートとの反応により、EHT8560の遊離塩基を出発して良好な収率(71〜98%)で調製した(表11)。
Figure 0004648894
これらの化合物を製造する他の方法は、技術常識及び本出願に含まれる以下の指針に基づいて、当業者によりデザインされることを理解されたい。
上記のように、本発明のさらなる目的は、上で定義されるような、式(I)の少なくとも一つの化合物及び薬学的に許容しうるビヒクル又は支持体を含む、医薬組成物に関する。
化合物は、固体形態及び液体形態、例えば、カプセル剤、錠剤、ゲル剤、溶液剤、シロップ剤、懸濁液剤、粉末剤、エアゾール剤、軟膏等を含む、種々の形態に製剤化される。
本発明の組成物は、生理学的に許容しうる希釈剤、充填剤、滑沢剤、賦形剤、溶剤、結合剤、安定剤等を含むことができる。組成物に用いられる希釈剤として、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、ラクトース、セルロース、カオリン、マンニトール、塩化ナトリウム、乾燥澱粉、粉末砂糖及び徐放錠剤用のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)が挙げられるが、それらに限定されない。組成物に用いられる結合剤として、澱粉、ゼラチン、並びにスクロース、グルコース、デキストロース及びラクトース等の充填剤が挙げられるが、それらに限定されない。
組成物に用いられる天然及び合成ガムとして、アルギン酸ナトリウム、ガティガム、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、及びビーガム(veegum)が挙げられるが、それらに限定されない。組成物に用いられる賦形剤として、微結晶セルロース、硫酸カルシウム、リン酸二カルシウム、澱粉、ステアリン酸マグネシウム、ラクトース、及びスクロースが挙げられるが、それらに限定されない。用いられる安定剤として、アカシア、寒天、アルギン酸、グアーガム及びトラガカント等の多糖類、ゼラチン等のアンホトシックス(amphotsics)並びにカルボマー樹脂、セルロースエーテル及びカルボキシメチルキチン等の合成及び半合成ポリマーが挙げられるが、それらに限定されない。
組成物に用いられる溶剤として、リンガー溶液、水、蒸留水、水中50%までのジメチルスルホキシド、プロピレングリコール(希釈せずに又は水に溶かして)、リン酸緩衝生理食塩水、平衡塩溶液、グリコール及び他の慣用の液体が挙げられるが、それらに限定されない。
式(I)の化合物が投与される投与量及び投与計画は、投与形態、投与モード、治療される状態、及び治療される患者の詳細によって変化する。したがって、最適の治療濃度は、所定の実験を通して時間と場所で最良に決定される。
本発明に係る化合物は、また、経腸的に使用することができる。経口的には、本発明に係る化合物は、体重1kgあたり、1日あたり10μg〜300mgの比率で好適に投与される。必要な投与量は、1回又は数回に分けて投与できる。経口投与に関して、好適な形態は、例えば、カプセル剤、錠剤、ゲル剤、エアゾール剤、ピル剤、糖衣錠、シロップ剤、懸濁液剤、乳剤、溶液剤、粉末剤及び顆粒剤であり;好ましい投与方法は、1mg〜約500mgの活性物質を含有する好適な形態を使用することからなる。
本発明に係る化合物は、また、経静脈、皮下又は筋肉内潅流又は注入用の溶液剤又は懸濁液剤の形態で、非経口的に投与することができる。その場合、本発明に係る化合物は、体重1kgあたり、1日あたり約10μg〜10mgの比率で一般に投与され;好ましい投与方法は、1mlあたり約0.01mg〜1mgの活性物質を含有する溶液剤又は懸濁液剤を使用することからなる。
本発明に係る化合物は、また、硝子体内又は眼窩後部(retro-orbitary)注入用の溶液剤又は懸濁液剤の形態で、眼に投与することができる。その場合、本発明に係る化合物は、体重1kgあたり、1日あたり約10μg〜10mgの比率で一般に投与され;好ましい投与方法は、1mlあたり約0.01mg〜1mgの活性物質を含有する溶液剤、懸濁液剤又はゲル剤を使用することからなる。
式(I)の化合物は、種々の腫瘍を(化学予防的に及び治療的に)処置するための他の公知の抗腫瘍剤あるいは眼性疾患を処置する他の公知の薬剤、特に抗網膜症剤又は抗関節炎剤と実質的に同様の方法で使用することができる。本発明の化合物について、単回投与、多回投与、又は毎日投与のいずれでも、投与すべき投与量は、化合物の効力が異なること、選ばれた投与経路、摂取者のサイズ、疾患(癌、及びその場合には腫瘍の種類、関節炎、眼性疾患及び特に網膜症、及びその場合には網膜症の種類、特に糖尿病性網膜症、網膜変性症、加齢性黄斑変性症(ARMD))の種類及び患者の状態の種類の故に、使用される特定の化合物により、当然変化する。投与すべき投与量は、明確な限界はないが、通常は有効量あるいは、その所望の薬理学的及び生理学的効果を達成するために、活性薬剤の代謝的放出で、投与薬剤から製造される薬理学的に活性な遊離形態のモル基準で当量となる量である。癌処置の当業者である癌専門医又は目の疾患、糖尿病又は関節炎処置の当業者である医師は、過度の実験なしに、例えば、抗腫瘍、抗血管形成、特に抗網膜症又は抗関節炎特性を有することが見出された化合物に関する先に出版された研究を参照することにより、本発明の化合物の有効な投与のための適切なプロトコルを確定することができる。
他の態様によれば、本発明は、異常細胞増殖を伴う疾患の処置方法に関し、そのような処置を必要とする患者に、上記の一般式(I)の少なくとも一つの化合物の有効量を投与することを特徴とする。
本発明に従って使用するための好ましい化合物は、上で定義された任意の下位群を含み、具体的な例としては、以下の化合物を含む:
2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−ピラン−4−オン(EHT 3788)
5−〔5−(6−フルオロ−2−メチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1593)
5−〔5−(6−フルオロ−2−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1074)
5−〔5−(7−プロピル−キノリン−8−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5810)
5−〔5−(ベンゾ〔b〕チオフェン−7−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 6060)
2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 9376)
2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔4−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ブトキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 4745)
2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔6−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ヘキシルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 6271)
2−ヒドロキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン塩酸塩(EHT 1302)
2−ヒドロキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 5909)
2−メトキシメトキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 2168)
2−クロロメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 1494)
2−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 7365)
2−モルホリン−4−イルメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 7168)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−(フルオロメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 8817)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((ピペリジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 9317)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−(チオモルホリノ−メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5430)
2−((ジエチルアミノ)メチル)−5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4H−ピラン−4−オン(EHT 7370)
5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 3726)
5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4−ピラン−4−オン(EHT 4063)
4−〔5−(6−モルホリン−4−イルメチル−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(EHT 8935)
5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((ピロリジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5317)
5−(5−(8−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5847)
5−(5−(8−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 4687)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 3411)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 0079)
5−(5−(6−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1426)
4−〔5−(6−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(EHT 8791)
4−〔5−(6−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(EHT 2725)
5−((4−((7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)メチル)フェニル)メトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 2218)
5−((2−((7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)メチル)フェニル)メトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 9069)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−アセチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 3980)
4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N,N−ジエチルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 5743)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−(ピバロイル)ピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 0785)
4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N,N−ジ−イソプロピルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 0566)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)メチル)−4−ピラン−4−オン(EHT 8366)
4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N−tert−ブチルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 3664)
4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N−メチルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 4495)
5−(6−(モルホリノメチル)−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−N−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イル)ペンタンアミド(EHT 6037)
5−(2−(2−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)エトキシ)エトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 0371)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン二塩酸塩(EHT 1864)
5−((3−((7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)メチル)フェニル)メトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン二塩酸塩(EHT 0434)
tert−ブチル 4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート(EHT 9358)
tert−ブチル 4−((5−(5−(7−クロロキノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート(EHT 2580)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン三塩酸塩(EHT 9241)
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((ピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン三塩酸塩(EHT 8560)
5−(5−(7−クロロキノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((ピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 0872)
5−(2−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)エトキシ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5575)
5−(8−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)オクチルオキシ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1006)
5−(7−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ヘプチルオキシ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 8883)
5−(2−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)エトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 6892)。
本発明のさらなる目的は、異常細胞増殖に伴う疾患及び無秩序な血管形成に伴う疾患の処置に対する医薬組成物の製造用の、上で定義された式(I)の少なくとも一つの化合物の有効量の使用である。
それらの細胞増殖阻害活性の故に、本発明の化合物は、種々の状態の種々の疾患を処置するのに好適である。なお、「処置」又は「処置する」とは、治療的及び予防的処置の双方を包含する。したがって、化合物は、疾患の非常に早期の段階で、あるいは早期の兆候、あるいは転移を含む、有意な進行の後に、使用することができる。用語「処置」又は「処置する」とは、特に、患者における負担の削減、例えば細胞増殖率の減少、罹患増殖性疾患細胞の破壊、血管又は血管様構造の形成の阻害、腫瘍質量又は腫瘍サイズの減少、腫瘍進行の遅延、並びに完全な腫瘍の抑制を意味する。
異常細胞増殖に伴う疾患及び/又は無秩序な血管形成に伴う疾患の典型例としては、例えば、癌、再狭窄、関節炎、糖尿病、眼の病気、特に網膜症が挙げられる。本発明の化合物は、特に、癌、例えば固形癌又はリンパ腫の処置に好適である。具体例としては、前立腺癌、卵巣癌、膵臓癌、肺癌、乳癌、肝臓癌、頭部及び頚部癌、大腸癌、膀胱癌、非ホジキンリンパ腫癌、白血病(急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病)及び黒色腫が挙げられる。
化合物は、種々の経路に従って、典型的には、経口経路により又は注入、例えば局所又は全身注入により、投与することができる。腫瘍内注入が、存在する癌を処置するためには好ましい。しかしながら、他の投与経路、例えば、筋肉内、静脈内、皮内、皮下等も同様に使用することができる。更に、化合物の効能の点で、限られた回数の注入が必要であるが、もし必要であれば、繰り返し注入がなされる。
本発明のさらなる目的は、癌を有する被験者に、有効量の、上で定義された式(I)の化合物を投与することにより、癌細胞の増殖を減少させるための組成物である。
本発明のさらなる目的は、そのような処置が必要な被験者に、有効量の、上で定義された式(I)の化合物を投与することにより、転移性癌を処置するための組成物である。
本発明のさらなる目的は、そのような処置が必要な被験者に、有効量の、上で定義された式(I)の化合物を投与することにより、眼性疾患を処置するための組成物である。
本発明のさらなる目的は、そのような処置が必要な被験者に、有効量の、上で定義された式(I)の化合物を投与することにより、関節炎を処置するための組成物である。
本発明のさらなる目的は、転移性癌を処置するための又は癌細胞増殖を減少させるための医薬組成物の製造用の、上で定義された化合物の使用である。
本発明のさらなる目的は、眼性疾患、特に網膜症(糖尿病性網膜症、網膜変性症、及び加齢性黄斑変性症(ARMD))を処置するための医薬組成物の製造用の、上で定義された化合物の使用である。
本発明のさらなる目的は、関節炎を処置するための医薬組成物の製造用の、上で定義された化合物の使用である。
本発明のさらなる態様及び利点は、以下の実施例において開示されるが、それらは例示とみなされるべきものであって、本出願の範囲を限定するものではない。
表及び図に対する説明
表12:HMEC1、HCT116、MDA−MB−231、MCF7及びNIH3T3細胞系における、10% ウシ胎仔血清及び1%DMSOの存在下での6日間の細胞生存性アッセイ(MTT)
3x103〜15x103細胞を、48穴プレート中、種々の濃度の試験化合物を有するか有しない10% FBSを含む生育培地中に播種した。細胞培養物に、3日毎に、適切な培地を供給した。細胞生存性は、6日目に決定した。データを解析し、GraphPad Prismを用いて、用量反応曲線からIC50を算出した。表中にまとめた結果は、1〜8回の独立の実験の平均値±標準偏差である。
表13:HCT116及びMDA−MB−231細胞系における、0.5%ウシ胎仔血清及び1%DMSOの存在下での6日間の細胞生存性アッセイ(MTT)
7.5x104〜15x104細胞を、48穴プレート中、種々の濃度の試験化合物を有するか有しない10% FBSを含む生育培地中に播種した。細胞培養物に、3日毎に、適切な培地を供給した。細胞生存性は、6日目に決定した。データを解析し、GraphPad Prismを用いて、用量反応曲線からIC50を算出した。表中にまとめた結果は、1〜2回の独立の実験の平均値±標準偏差である。
表14:DLD1、HCT116、MDA−MB−231、MCF7及びHeLa細胞における、10%ウシ胎仔血清及び1%DMSOの存在下での3日間の細胞生存性アッセイ(MTT)
7.5x103〜1.5x104細胞を、48穴プレート中、種々の濃度の試験化合物を有するか有しない10% FBSを含む生育培地中に播種した。データを解析し、GraphPad Prismを用いて、用量反応曲線からIC50を算出した。表中にまとめた結果は、1〜7回の独立の実験の平均値±標準偏差である。
表15:HCT116、MDA−MB−231、NIH3T3、HepG2及び一次肝細胞における、10%ウシ胎仔血清及び1%DMSOの存在下での16時間の細胞生存性アッセイ(MTT)
5x104〜10x104細胞を、48穴プレート中、種々の濃度の試験化合物を有するか有しない10% FBSを含む生育培地中に播種した。データを解析し、GraphPad Prismを用いて、用量反応曲線からIC50を算出した。表中にまとめた結果は、1〜2回の独立の実験の平均値±標準偏差である。
図1:アクチン細胞骨格への化合物効果の検討
静止性のSwiss3T3細胞を、30分間、種々の濃度の化合物で処理し、次いで、50%H2Oを含む媒体中で10分間インキュベートすることにより、浸透圧ショックに付した。細胞を引き続いて固定し、透過可能にし、ファロイジンTRITCで標識化した。100〜200細胞を顕微鏡下に計測し、ラメリポジウム(lamellipodium)及び捲縮を示す細胞の百分率を求めた。
図2:6日(A)及び3日(B)処理後の、最良化合物のMTTアッセイ
細胞を、48穴プレート中、種々の濃度の試験化合物を有するか有しない10% FBSを含む生育培地中に播種した。細胞培養物に、3日毎に、適切な培地を供給した。細胞生存性は、3日目又は6日目に決定した。データを解析し、GraphPad Prismを用いて、用量反応曲線からIC50を算出した。データは、1〜8回の独立の実験の平均値±標準偏差である。
図3:軟寒天中での足場非依存性生育アッセイ
5x103細胞を、24穴プレート中、所定量の化合物を添加した0.3%寒天含有培地中に播種した。37℃で7日間インキュベートしたのち、各穴の写真を撮り、ImageJ画像解析ソフトを用いて解析した。特に、クローンサイズ及び数を算出した。データを、GraphPad Prismを用いて解析し、IC50を算出した。グラフ中に示した結果は、1〜3回の実験の平均値±標準偏差である。(A)クローンサイズ及び数に対して得られた典型的な用量反応曲線。(B)各化合物について算出されたIC50を示す棒グラフ。
図4:移動アッセイ
(A)REF細胞中での創傷治癒アッセイ。7.6x104細胞を、実験の前に48時間、カバースリップ上に置いた。細胞を、化合物で30分間前処理し、次いで、ピペットチップを用いてこすった。処理媒体中のこすられたカバースリップを、ビデオカメラを取り付けた恒温顕微鏡下に置いた。材料及び方法に記載されたように動画を解析し、細胞で覆われた速度と全移動量を評価した。棒グラフは、2〜4回の実験の平均値±標準偏差である。(B)HMEC1、NIH3T3及びMDA−MB−231細胞中でのボイデン(Boyden)チャンバー移動アッセイ。FBSを有するか有さず様々な化合物濃度の培養培地中に懸濁された5x104〜7.5x104細胞を、8μm孔径のフィルターの上部のボイデンブラインド穴中に播種した。フィルターを通して移動する細胞の能力は、下部ボイデンチャンバー中でFBSの存在下又は不在下に、アッセイされた。16時間のインキュベートののち、媒体を除去し、媒体を含有するカルセイン−AMで置換した。標識化したのち、細胞をHBSSで洗浄し、蛍光を蛍光プレート読み取り機中で読み取った。蛍光値は、1% DMSO対照について得られた蛍光に対して標準化した。結果は、2〜4回の独立の実験の平均値±標準偏差である。
図5:管新生アッセイ(接合の数)
2x104細胞を、材料及び方法に記載されたマトリゲル(Matrigel)−塗布穴上に置いた。7時間のインキュベーションののち、各穴の写真を撮った。「接合の数」パラメーターは、AngioSysソフトを用いて定量し、データを、IT50算出のために、GraphPad Prismを用いて解析した。値は、2〜30回の独立の実験の平均値±標準偏差を示す。
図6:インビボゼブラフィッシュ血管形成アッセイ
受精後20時間(hpf)の胚を、化合物と1% DMSOで、28時間インキュベートした。血管を、NBT/BCIPで染色し、形態計測学的解析を、Adobe Photoshopソフトを用いて行った。各々の条件に対して、10個の胚を解析し、結果を平均値±標準偏差で表した。(A)用量反応曲線。(B)死んだ胚の百分率と共に、体節間管形成の50%及び最大阻害を示す表(材料及び方法参照)。
実施例
実施例1〜50は、本発明に係る化合物の合成及び物理化学的特性を開示する。
実施例51は、化合物の生物学的活性を開示する。
概要
1H NMRスペクトルは、周囲温度でAvance300(Bruker)スペクトロメーターで記録した。化合物は、Waters2525ポンプ、Waters2696光ダイオードアレイ検出器、及びXTerraカラム(商品番号186000482、5μm、C18、4.5x50mm)を備えたWaters自動精製システムを使用して、逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析した。使用したHPLC法は、7分間での溶媒B5%から100%への勾配であった。溶媒Aは0.05% TFAを含むH2Oであり、溶媒Bは0.05% TFAを含むCH3CNであった(方法A)。融点は、Beuchi B−545融点測定装置で測定し、補正していない。反応生成物を単離するために、水浴温度が40℃を超えないようにして、溶媒を真空ロータリーエバポレーターを使用して留去した。
EHT3788、1593、EHT1074、EHT5810、EHT0470、EHT6060及びEHT9376の調製
一般的手順
方法A(THF中):
磁気撹拌機を備えた25mLの丸底フラスコに、NaH 1当量(鉱油中60%)、無水THF(10mL)及び脱プロトン化するモノマー(250mg)を、不活性雰囲気下、順次仕込んだ。ガスの発生が全く観察されなくなるまで(3〜5時間の間)、反応混合物を放置した。THF中の5−(5−ブロモ−ペンチルオキシ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(1)の1M溶液(1当量)を加え、反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物を真空下で蒸発させ、粗生成物を、NaOH 2N水溶液を用いた洗浄により及び/又はシリカのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
方法B(DMSO中):
磁気撹拌機を備えた50mL丸底フラスコに、NaH 1当量(鉱油中60%)、DMSO(5mL)及び脱プロトン化するモノマー(250mg)を、不活性雰囲気下、順次仕込んだ。反応混合物を60℃で3時間加熱した。室温に冷却後、5−(5−ブロモ−ペンチルオキシ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(1)(1当量)を加え(1度に)、反応混合物を60℃で12時間加熱した。冷却後、ジクロロメタン50mLを加え、有機層をH2O(4×10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。粗生成物を、NaOH 2N水溶液を用いた洗浄により及び/又はシリカのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
5−(5−ブロモ−ペンチルオキシ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(1)
化合物を、実施例11に従ってDMF20mL中の5−ヒドロキシ−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(3.5g、15.5mmol)、Cs2CO3(5.04g、15.5mmol)及び1,5−ジブロモペンタン(8.8g、36.7mmol)を使用して調製した。密閉管を90〜95℃で1時間40分間加熱した。白色の固体(1)を得た(5.30g、収率91%)。
化合物(1)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例1:
2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−ピラン−4−オン(EHT 3788)
化合物を、方法Aに従って7−トリフルオロメチル−キノリン−4−オール(0.25g、0.12mmol)を用いて調製した。溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=95:5を使用してシリカのクロマトグラフィーにより精製した後、ベージュ色の固体EHT 3788(0.11g、収率18%)を得た。
実施例1の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例2:
5−〔5−(6−フルオロ−2−メチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1593)
化合物を、実施例11に従って6−フルオロ−2−メチル−キノリン−4−オール(0.25g、1.41mmol)を用いて調製した。溶離剤としてヘプタン:EtOAc=9:1を使用してシリカのクロマトグラフィーにより精製した後、褐色の油状物EHT 1593(0.13g、収率19.5%)を得た。
実施例2の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例3:
5−〔5−(6−フルオロ−2−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1074)
化合物を、方法Bに従って6−フルオロ−2−トリフルオロメチル−キノリン−4−オール(0.25g、1.08mmol)を用いて調製した。溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=98:2を使用してシリカのクロマトグラフィーにより精製した後、灰色の固体EHT 1074(0.07g、収率12%)を得た。
実施例3の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例4:
5−〔5−(7−プロピル−キノリン−8−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5810)
化合物を、方法Bに従って7−プロピル−キノリン−8−オール(0.25g、1.33mmol)を用いて調製した。溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=98:2を使用してシリカのクロマトグラフィーにより精製した後、緑色の油状物EHT 5810(0.16g、収率25%)を得た。
実施例4の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例5:
5−〔5−(ベンゾ〔b〕チオフェン−7−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 6060)
化合物を、方法Aに従ってベンゾ〔b〕チオフェン−7−オール(0.25g、1.66mmol)を用いて調製した。溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=95:5を使用してシリカのクロマトグラフィーにより精製した後、黄色の油状物EHT 6060(0.02g、収率3%)を得た。
実施例5の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例6:
2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 9376)
化合物を、方法Aに従って7−トリフルオロメチル−キノリン−4−チオール(0.25g、1.09mmol)を用いて調製した。溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=99:1を使用してシリカのクロマトグラフィーにより精製した後、黄色の固体EHT 9376(0.27g、収率47%)を得た。
実施例6の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
EHT 4745、EHT 6271、EHT 1302の合成
5−(4−ブロモ−ブトキシ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(2)
化合物を、実施例11に従って5−ヒドロキシ−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(1.00g、4.42mmol)、Cs2CO3(1.58g、4.86mmol)及び1,4−ジブロモブタン(2.00mL、16.7mmol)を用いて調製した。密閉管を80℃で2時間30分間加熱した。白色の固体(2)を得た(1.14g、収率71%)。
化合物(2)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例7:
2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔4−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ブトキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 4745)
7−トリフルオロメチル−4−キノリン−チオール(0.19g、0.87mmol)を、磁気撹拌機を備えた25mLの丸底フラスコに、不活性雰囲気下、仕込んだ。無水DMF(10mL)及び油中60%分散NaH(35mg、0.87mmol)を順次加えた。30分後、5−(4−ブロモ−ブトキシ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(2)(0.30g、0.83mmol)の溶液を室温で加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をH2O 200mLに注ぎ、EtOAc(3×75mL)で抽出した。有機層をブライン(4×250mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗化合物をジエチルエーテル中で再結晶化させ、濾過した後、EHT 4745(271mg、収率64%)を、黄色の固体として得た。
実施例7の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
5−(5−ブロモ−ヘキシルオキシ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(3)
5−ヒドロキシ−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(1.50g、6.60mmol)を、磁気撹拌機を備えた30mLの密閉管に、不活性雰囲気下、仕込んだ。無水DMF(10mL)、Cs2CO3(2.30g、7.00mmol)及び1,6−ジブロモ−ヘキサン(3.20g、13.30mmol)を順次加えた。反応混合物を60℃で2時間撹拌した。DMFを蒸発させた後、粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:EtOAc=8:2)により精製して、蒸発させた後、5−(6−ブロモ−ヘキシルオキシ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(3)を、油状物(190mg、収率52%)として得た。
化合物(3)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例8:
2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔6−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ヘキシルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 6271)
7−トリフルオロメチル−4−キノリン−チオール(0.62g、2.70mmol)を、磁気撹拌機を備えた50mLの丸底フラスコに、不活性雰囲気下、仕込んだ。無水DMF(20mL)及び油中60%分散NaH(110mg、2.70mmol)を順次加えた。30分後、5−(6−ブロモ−ヘキシルオキシ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(3)(1.00g、2.57mmol)の溶液を、室温で加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をH2O 200mLに注ぎ、EtOAc(3×80mL)で抽出した。有機層をブライン(2×20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=98:2〜9:1)により精製して、ジエチルエーテル中で再結晶化させた後、EHT 6271(370mg、収率33%)を、白色の固体として得た。
実施例8の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例9:
2−ヒドロキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン塩酸塩(EHT 1302)。
EHT 9376(40.6mg、0.0077mmol)を、磁気撹拌機を備えた5mlのバイアルに仕込んだ。MeOH 2ml及び活性化DOWEX(50WX8)(50mg)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。懸濁液を濾過し、沈殿物をMeOH:HCl 1M=9:1の溶液で洗浄した。蒸発させた後、粘性で淡黄色の油状物2−ヒドロキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン塩酸塩 EHT 1302(7mg、収率19%)として得た。
実施例9の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
EHT 5909、EHT 2168、EHT 1494、EHT 7365及びEHT 7168の調製
5−(5−ブロモ−ペンチルオキシ)−2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(7)
2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−5−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン(6)(1.50g、5.85mmol)を、磁気撹拌機を備えた100mLの丸底フラスコに、不活性雰囲気下、仕込んだ。無水DMF(25mL)及びCs2CO3(2.10g、6.44mmol)を順次加えた。5分後、1,5−ジブロモペンタン(2.39mL、17.55mmol)を、シリンジを介して室温で加えた。反応混合物を50℃で3時間加熱した。冷却し濾過した後、DMFを真空下で除去した。粗油状物を、溶離剤としてEtOAc:シクロヘキサン=20:80、次に30:70を使用してシリカのクロマトグラフィーにより精製した。蒸発させた後、5−(5−ブロモ−ペンチルオキシ)−2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(7)(1.25g、収率53%)を、白色の固体として得た。
化合物(7)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(8)
7−トリフルオロメチル−4−キノリン−チオール(0.77g、3.37mmol)を、磁気撹拌機を備えた100mLの丸底フラスコに、不活性雰囲気下、仕込んだ。無水DMF(20mL)及び油中60%分散NaH(135mg、3.37mmol)を順次加えた。40分後、DMF10mL中の5−(5−ブロモ−ペンチルオキシ)−2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(7)(1.24g、3.06mmol)の溶液を、シリンジを介して室温で加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をH2O 500mLに注ぎ、EtOAc(3×150mL)で抽出した。有機層をブライン(4×250mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。黄色の粗固体を、溶離剤としてEtOAc:シクロヘキサン=50:50、次に60:40を使用してシリカのクロマトグラフィーにより精製した。蒸発後、2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(8)を、黄色の固体として得た(1.27g、収率75%)。
化合物(8)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例10:
2−ヒドロキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 5909)
50mLの丸底フラスコ中で、2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(8)(1.20g、2.17mmol)を、THF25mLに溶解した。THF中のn−フッ化テトラブチルアンモニウムの溶液(2.38mL、2.38mmol)を、シリンジを介して加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で蒸発させ、粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=95:5を使用してシリカのクロマトグラフィーにより精製した。蒸発させた後、明黄色の固体EHT 5909(0.73g、収率77%)を得た。
実施例10の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例11:
2−メトキシメトキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 2168)
2−ヒドロキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン EHT 5909(0.10g、0.227mmol)を、磁気撹拌機を備えた25mLの三つ首丸底フラスコに、窒素雰囲気下、仕込んだ。THF(6mL)及びNaH(油中60%分散、10mg、0.25mmol)を室温で加えた。反応混合物を5分間撹拌した後、メチルクロロメチルエーテル(18.1μL、0.24mmol、1.05当量)をシリンジを介して加え、反応混合物を室温で2時間30分間撹拌した。反応混合物をH2O(60mL)に注ぎ、EtOAc(3×20mL)で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてMeOH:CH2Cl2=2:98を使用してシリカのクロマトグラフィーにより精製した。蒸発させ、真空ポンプで乾燥させた後、白色淡黄色の固体 EHT 2168を得た(74mg、収率67%)。
実施例11の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
メタンスルホン酸4−オキソ−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(9)
ジクロロメタン4mL中の2−ヒドロキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン EHT 5909(0.10g、0.23mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(35μL、0.25mmol)及び塩化メタンスルホニル(19.4μL、0.25mmol)を、5℃で加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した。ジクロロメタン(20mL)を加え、溶液を10% NaHCO3水溶液(2×30mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH:=98:2を使用してシリカのクロマトグラフィーにより精製した。蒸発させた後、メタンスルホン酸4−オキソ−5−〔6−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル−ヘキシルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(9)(83mg、69%)を、白色の固体として得た。
化合物(9)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例12:
2−クロロメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 1494)
化合物を、EHT 5909からの上記手順に従って調製し、反応の後は、それの代わりに混合物を蒸発乾固し、室温で18時間放置した(メシラートとトリエチルアミン塩酸塩の間で自然反応が起きた)。分取HPLC(CH3CH:H2O:TFA 勾配1/1000)により精製して、EHT 1494(43%)を黄色の固体として得た。
実施例12の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例13:
2−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 7365)
ジクロロメタン1.5mL中のメタンスルホン酸4−オキソ−5−〔6−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ヘキシルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(9)(82mg、0.16mmol)を、磁気撹拌機を備えた10mlの丸底フラスコに、窒素雰囲気下、仕込んだ。1−メチルピペラジン(35.1μL、0.32mmol)を、シリンジを介して加え、反応混合物を45℃で2時間40分間加熱した。反応混合物を蒸発乾固し、EtOAc中で再結晶化させ、Et2Oで洗浄した。ジクロロメタン40mLを加え、溶液を5% NaHCO3(40mL)及びブライン(40mL)で順次洗浄した。溶液をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、淡黄色の固体EHT 7365(59mg、収率72%)を得た。
実施例13の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例14:
2−モルホリン−4−イルメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン
(EHT7168)
ジクロロメタン1.8mL中のメタンスルホン酸4−オキソ−5−〔6−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ヘキシルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(9)(96mg、0.184mmol)を、磁気撹拌機を備えた10mlの丸底フラスコに、窒素雰囲気下、仕込んだ。モルホリン(41μL、0.46mmol)をシリンジを介して加え、反応混合物を45℃で3時間30分間加熱した。反応混合物を蒸発乾固し、EtOAc中で再結晶化させ、Et2Oで洗浄した。ジクロロメタン40mLを加え、溶液を5% NaHCO3(40mL)及びブライン(40mL)で順次洗浄した。溶液をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、淡黄色の固体EHT 7168(60mg、収率64%)を得た
実施例14の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
EHT 8883及びEHT 1006の調製
5−(7−ブロモ−ヘプチルオキシ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(4)
化合物を実施例11の手順に従って、5−ヒドロキシ−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(1.00g、4.42mmol)、Cs2CO3(1.58g、4.86mmol)及び1,7−ジブロモヘプタン(2.5mL、14.6mmol)を使用して調製した。密閉管を80℃で2時間30分間加熱した。白色の固体5−(7−ブロモ−ヘプチルオキシ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(4)を得た(1.40g、収率78%)。
化合物(4)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例15:
5−(7−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ヘプチルオキシ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 8883)
7−トリフルオロメチル−4−キノリン−チオール(320mg、1.4mmol)を、磁気撹拌機を備えた50mLの丸底フラスコに、不活性雰囲気下、仕込んだ。無水DMF(10mL)及び油中60%分散NaH(55mg、1.4mmol)を、4℃で順次加えた。30分後、DMF(6mL)中の5−(7−ブロモ−ヘプチルオキシ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(4)(520mg、1.3mmol)の溶液を、室温で加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をH2O 150mLに注ぎ、EtOAc(3×80mL)で抽出した。有機層をブライン(2×20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=95:5〜98:2)により精製して、5−(7−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ヘプチルオキシ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4H−ピラン−4−オン EHT 8883(310mg、収率43%)を、油状物として得た。
実施例15の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
5−(8−ブロモ−オクチルオキシ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(5)
化合物を実施例11の手順に従って、5−ヒドロキシ−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(1.00g、4.42mmol)、Cs2CO3(1.58g、4.86mmol)及び1,8−ジブロモオクタン(4.12mL、22.1mmol)を使用して調製した。密閉管を80℃で2時間30分間加熱した。白色の固体(5)を得た(1.40g、収率78%)。
化合物(5)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例16:
5−(8−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)オクチルオキシ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1006)
7−トリフルオロメチル−4−キノリン−チオール(300mg、1.3mmol)を、磁気撹拌機を備えた50mLの丸底フラスコに、不活性雰囲気下、仕込んだ。無水DMF(10mL)及び油中60%分散NaH(53mg、1.3mmol)を、4℃で順次加えた。30分後、DMF(5mL)中の5−(8−ブロモ−オクチルオキシ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(5)(500mg、1.2mmol)の溶液を、室温で加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をH2O 150mLに注ぎ、EtOAc(3×80mL)で抽出した。有機層をブライン(2×20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=95:5〜98:2)により精製して、5−(8−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)オクチルオキシ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4H−ピラン−4−オン EHT 1006(320mg、収率47%)を、白色の固体として得た。
実施例16の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
中間体化合物10〜15の調製
5−(5−ブロモペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(10)
コウジ酸(2g、14.1mmol)、Cs2CO3(4.6g、14.1mmol)及びDMF(12mL)を、磁気撹拌機を備えた100mLの丸底フラスコに仕込んだ。1,5−ジブロモペンタン(8.1g、35.2mmol)を加え、反応混合物を110℃で2時間撹拌した。DMFを蒸発させた後、反応混合物をH2O 50mLに注ぎ、CH2Cl2(2×100mL)で抽出した。有機層をブライン(2×20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=99:1〜95:5)により精製し、蒸発させた後、5−(5−ブロモペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(10)(1.9g、収率46%)を、褐色の油状物として得た。
化合物(10)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
5−(5−(6−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル−4H−ピラン−4−オン(11)
6−トリフルオロメチル−キノリン−4−オール(0.23g、1.08mmol)を、DMF(3mL)に溶解した。Cs2CO3(0.35g,1.08mmol)を室温で加え、混合物を10分間撹拌した。DMF(2mL)中の5−(5−ブロモ−ペンチルオキシ)−2−ヒドロキシメチル−ピラン−4−オン(10)(0.30g、1.03mmol)の溶液を、シリンジを介して加えた。この混合物を50℃で1時間撹拌した。水(10mL)を加え、混合物をEtOAc(2×50mL)で抽出し、水(3×50mL)、ブライン(3×50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤として(CH2Cl2:MeOH)=90:10を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。5−(5−(6−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(11)を、黄色の油状物として得た(93mg、収率21%)。
化合物(11)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(12)
7−トリフルオロメチル−4−キノリン(320mg、1.5mmol)、Cs2CO3(500mg、1.5mmol)及び無水DMF(3mL)を、磁気撹拌機を備えた50mLの丸底フラスコ中で70℃にて撹拌した。20分後、DMF(2mL)中の5−(5−ブロモペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(10)(420mg、1.4mmol)を加え、反応混合物を75℃で15時間撹拌した。DMFを60℃で蒸発させ、反応混合物をH2O 20mLに注ぎ、EtOAc(3×100mL)で抽出した。有機層をブライン(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=98:2〜90:10)により精製して、蒸発させた後、5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(12)(300mg、収率47%)を、白色の固体として得た。
化合物(12)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
4−〔5−(6−ヒドロキシメチル−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(13)
4−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(0.86g、3.02mmol)を、DMF(10mL)に溶解した。Cs2CO3(0.98g、3.02mmol)を室温で加え、混合物を10分間撹拌した。DMF(5mL)中の5−(5−ブロモ−ペンチルオキシ)−2−ヒドロキシメチル−ピラン−4−オン(10)(0.86g、3.02mmol)の溶液を、シリンジを介して加えた。この混合物を50℃で22時間撹拌した。水(10mL)を加え、混合物をEtOAc(2×50mL)で抽出し、水(3×50mL)、ブライン(3×50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤として(CH2Cl2:MeOH)=90:10を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。4−〔5−(6−ヒドロキシメチル−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(13)を、淡黄色の泡状物として得た(0.43g、収率31%)。
化合物(13)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
5−(5−(8−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(14)
8−トリフルオロメチル−キノリン−4−オール(0.84g、2.88mmol)をDMF(5mL)に溶解した。Cs2CO3(0.98g、3.02mmol)を室温で加え、混合物を10分間撹拌した。DMF(5mL)中の5−(5−ブロモ−ペンチルオキシ)−2−ヒドロキシメチル)−ピラン−4−オン(10)(0.86g、3.02mmol)の溶液を、シリンジを介して加えた。この混合物を50℃で18時間撹拌した。水(10mL)を加え、混合物をEtOAc(2×50mL)で抽出し、水(3×50mL)、ブライン(3×50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤として(CH2Cl2:MeOH)=90:10を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。5−(5−(8−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(14)を、淡黄色の泡状物として得た(0.53g、収率35%)。
化合物(14)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(15)
キナゾリン−4−オール(1.0g、6.84mmol)をDMF(7mL)に溶解した。Cs2CO3(2.23g、6.84mmol)を室温で加え、混合物を10分間撹拌した。DMF(7mL)中の5−(5−ブロモ−ペンチルオキシ)−2−ヒドロキシメチル−ピラン−4−オン(10)(1.90g、6.52mmol)の溶液を、シリンジを介して加えた。この混合物を50℃で2時間撹拌した。水(150mL)を加え、混合物をEtOAc(2×100mL)で抽出し、水(3×100mL)、ブライン(3×100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=95:5を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(15)を、淡黄色の固体として得た(0.61g、収率26%)。
化合物(15)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
中間体化合物16〜20の調製
(5−(5−(6−トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチルメタンスルホナート(16)
CH2Cl2(5ml)中の5−(5−(6−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(11)(93mg、0.22mmol)の溶液に、トリエチルアミン(37μL、0.26mmol)、塩化メタンスルホニル(20.5μL、0.26mmol)を0℃で加えた。溶液を室温で1.5時間撹拌した。ジクロロメタン(50mL)を加え、溶液を水(2×100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。(5−(5−(6−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチルメタンスルホナート(16)を、淡黄色の油状物として得た(100mg、収率90.5%)。
化合物(16)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
(5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチルメタンスルホナート(17)
CH2Cl2(15ml)中の5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(12)(240mg、0.57mmol)の溶液に、トリエチルアミン(96μL、0.68mmol)、塩化メタンスルホニル(53μL、0.68mmol)を0℃で加えた。溶液を室温で1.5時間撹拌した。ジクロロメタン(50mL)を加え、溶液を水(3×100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。(5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチルメタンスルホナート(17)を、黄色の粗油状物として得た(260mg、収率91%)。
化合物(17)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
4−〔5−(6−メタンスルホニルオキシメチル−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(18)
CH2Cl2(15ml)中の4−〔5−(6−ヒドロキシメチル−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(13)(330mg、0.67mmol)の溶液に、トリエチルアミン(37μL、0.26mmol)、塩化メタンスルホニル(62μL、0.80mmol)を0℃で加えた。溶液を室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン(50mL)を加え、溶液を水(2×100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=95:15を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。(5−(5−(6−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチルメタンスルホナート(18)を、淡黄色の油状物として得た(246mg、収率65%)。
化合物(18)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
(5−(5−(8−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチルメタンスルホナート(19)
CH2Cl2(15ml)中の5−(5−(8−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(14)(430mg、1.02mmol)の溶液に、トリエチルアミン(173μL、1.21mmol)、塩化メタンスルホニル(95μL、1.21mmol)を0℃で加えた。溶液を室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン(50mL)を加え、溶液を水(2×100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤として(CH2Cl2:MeOH)=95:05を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。(5−(5−(8−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチルメタンスルホナート(19)を、淡黄色の油状物として得た(188mg、収率37%)。
化合物(19)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
(5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチルメタンスルホナート(20)
CH2Cl2(20ml)中の5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(15)(0.53g、1.49mmol)の溶液に、トリエチルアミン(252μL、1.78mmol)、塩化メタンスルホニル(138μL、1.78mmol)を0℃で加えた。溶液を室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン(50mL)を加え、溶液を水(2×100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。(5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチルメタンスルホナート(20)を、淡黄色の油状物として得た(0.64g、収率99%)。
化合物(20)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
EHT 9317、EHT 5430及びEHT 7370の調製
実施例17:
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((ピペリジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 9317)
メタンスルホン酸4−オキソ−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(9)(100mg、0.193mmol)を、ジクロロメタン(3mL)に溶解した。ピペリジン(48μL、0.483mmol)を、シリンジを介して加えた。混合物を45℃で1.25時間撹拌した。溶液を蒸発乾固して、CH2Cl2を加えた(50mL)。溶液を5% NaHCO3水溶液(3×50mL)及びブライン(2×20mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=98:02を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((ピペリジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン EHT 9317を、ベージュ色の固体として得た(86mg、収率88%)。
実施例17の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例18:
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−(チオモルホリノ−メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5430)
メタンスルホン酸4−オキソ−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(9)(100mg、0.193mmol)を、ジクロロメタン(3mL)に溶解した。チオモルホリン(46μL、0.483mmol)を、シリンジを介して加えた。混合物を45℃で2.5時間撹拌した。溶液を蒸発乾固して、CH2Cl2を加えた(50mL)。この溶液を5% NaHCO3の水溶液(3×50mL)及びブライン(2×20mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=98:02を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−(チオモルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン EHT 5430を、ベージュ色の固体として得た(65mg、収率64%)。
実施例18の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例19:
2−((ジエチルアミノ)メチル)−5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4H−ピラン−4−オン(EHT 7370)
メタンスルホン酸4−オキソ−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(9)(100mg、0.193mmol)を、ジクロロメタン(3mL)に溶解した。ジエチルアミン(50μL、0.483mmol)を、シリンジを介して加えた。混合物を45℃で3.5時間撹拌した。溶液を蒸発乾固して、CH2Cl2を加えた(50mL)。この溶液を5% NaHCO3の水溶液(3×50mL)及びブライン(2×20mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=98:02を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。2−((ジエチルアミノ)メチル)−5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4H−ピラン−4−オン EHT 7370を、白色の固体として得た(46mg、収率48%)。
実施例19の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
EHT 1426、EHT 0079、EHT 3411、EHT 8791、EHT 8935、EHT 5847、EHT 4867、EHT 5317、EHT 3726及びEHT 4063の調製
実施例20:
5−(5−(6−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1426)
メタンスルホン酸4−オキソ−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(16)(100mg、0.20mmol)を、ジクロロメタン(5ml)に溶解した。モルホリン(44μL、0.50mmol)を、シリンジを介して加えた。混合物を45℃で18時間撹拌した。室温に冷却した後、CH2Cl2(75ml)を加え、混合物を10% NaHCO3(3×50ml)及びブライン(3×50ml)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=9:1を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。5−(5−(6−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン EHT 1426を、橙色の油状物として得た(37mg、収率35%)。
実施例20の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例21:
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 0079)
メタンスルホン酸4−オキソ−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(17)(130mg、0.26mmol)を、ジクロロメタン(5mL)に溶解した。1−メチル−ピペラジン(75μL、0.67mmol)を、シリンジを介して加えた。混合物を45℃で3時間撹拌した。室温に冷却した後、CH2Cl2(75ml)を加え、混合物を10% NaHCO3(3×50ml)及びブライン(3×50ml)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=9:1を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン EHT 0079を、黄色の油状物として得た(30mg、収率23%)。
実施例21の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例22:
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 3411)
メタンスルホン酸4−オキソ−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(17)(130mg、0.259mmol)を、ジクロロメタン(5mL)に溶解した。モルホリン(58μL、0.66mmol)を、シリンジを介して加えた。混合物を45℃で5時間撹拌した。室温に冷却した後、CH2Cl2(75ml)を加え、混合物を10% NaHCO3(3×50ml)及びブライン(3×50ml)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=9:1を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン EHT 3411を、無色の油状物として得た(24mg、収率19%)。
実施例22の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例23:
4−〔5−(6−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(EHT 8791)
メタンスルホン酸4−オキソ−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(18)(123mg、0.215mmol)を、ジクロロメタン(5mL)に溶解した。1−メチル−ピペラジン(60μL、0.54mmol)を、シリンジを介して加えた。混合物を45℃で2時間撹拌した。室温に冷却した後、CH2Cl2(75ml)を加え、混合物を10% NaHCO3(3×50ml)及びブライン(3×50ml)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=9:1を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。4−〔5−(6−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル EHT 8791を、黄色の油状物として得た(38mg、収率31%)。
実施例23の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例24:
4−〔5−(6−モルホリン−4−イルメチル−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(EHT 8935)
4−〔5−(6−メタンスルホニルオキシメチル−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(18)(123mg、0.214mmol)を、ジクロロメタン(3mL)に溶解した。モルホリン(47.3μL、0.537mmol)を、シリンジを介して加えた。混合物を45℃で3時間撹拌した。CH2Cl2(50mL)を加え、溶液を10% NaHCO3(3×50mL)及びブライン(3×50mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=95:05を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。4−〔5−(6−モルホリン−4−イルメチル−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル EHT 8935を、無色の油状物として得た(66mg、55%)。
実施例24の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例25:
5−(5−(8−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5847)
メタンスルホン酸4−オキソ−5−〔5−(8−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(19)(94mg、0.187mmol)を、ジクロロメタン(5mL)に溶解した。1−メチル−ピペラジン(52μL、0.47mmol)を、シリンジを介して加えた。混合物を45℃で1時間撹拌した。CH2Cl2(75mL)を加え、溶液を10% NaHCO3(3×50mL)及びブライン(3×50mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=9:1を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。5−(5−(8−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン EHT 5847を、白色の泡状物として得た(13.6mg、収率15%)。
実施例25の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例26:
5−(5−(8−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 4687)
メタンスルホン酸4−オキソ−5−〔5−(8−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(19)(94mg、0.187mmol)を、ジクロロメタン(4mL)に溶解した。モルホリン(41μL、0.47mmol)を、シリンジを介して加えた。混合物を45℃で3時間撹拌した。CH2Cl2(75mL)を加え、溶液を10% NaHCO3(3×50mL)及びブライン(3×50mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=95:5を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。5−(5−(8−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン EHT 4687を、白色の泡状物として得た(46mg、収率50%)。
実施例26の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例27:
5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((ピロリジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5317)
メタンスルホン酸4−オキソ−5−〔5−(キナゾリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(20)(100mg、0.23mmol)を、ジクロロメタン(3mL)に溶解した。ピロリジン(48μL、0.575mmol)を、シリンジを介して加えた。混合物を45℃で1.5時間撹拌した。CH2Cl2(75mL)を加え、溶液を10% NaHCO3(3×50mL)、ブライン(3×50mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=90:10を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((ピロリジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン EHT 5317を、無色の油状物として得た(30mg、収率35%)。
実施例27の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例28:
5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 3726)
メタンスルホン酸4−オキソ−5−〔5−(キナゾリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(20)(100mg、0.23mmol)を、ジクロロメタン(3mL)に溶解した。モルホリン(51μL、0.575mmol)を、シリンジを介して加えた。混合物を45℃で1時間撹拌した。CH2Cl2(50mL)を加え、溶液を10% NaHCO3(3×50mL)及びブライン(3×50mL)で洗浄した。生成物をCH2Cl2(5×50mL)で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=99:01を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン EHT 3726を、白色の固体として得た(8.2mg、8.5%)。
実施例28の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例29:
5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 4063)
メタンスルホン酸4−オキソ−5−〔5−(キナゾリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−2−イルメチルエステル(20)(100mg、0.23mmol)を、ジクロロメタン(3mL)に溶解した。1−メチル−ピペラジン(64μL、0.575mmol)を、シリンジを介して加えた。混合物を45℃で1時間撹拌した。CH2Cl2(50mL)を加え、溶液を10% NaHCO3(3×50mL)及びブライン(3×50mL)で洗浄した。生成物をCH2Cl2(5×50mL)で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=99:01を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン EHT 4063を、白色の固体として得た(35mg、35%)。
実施例29の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
EHT 8817の調製
実施例30:
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−(フルオロメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 8817)
2−ヒドロキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−ピラン−4−オン EHT 5909(100mg、0.23mmol)を、ジクロロメタン(5mL)に溶解した。混合物を0℃で15分間撹拌した。ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(DAST、33μL、0.25mmol)を、シリンジを介して加えた。混合物を室温で10分間撹拌した。溶液を蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=99:01を使用してシリカのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−(フルオロメチル)−4H−ピラン−4−オン EHT 8817を、白色の固体として得た(48mg、収率35%)。
実施例30の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
中間体21〜24の調製
2−(ブロモメチル)−5−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン(21)
250mLの丸底フラスコ中で、5−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(10.0g、70.36mmol)を濃H2SO4(30mL)に加えた。溶液を4℃に冷却し、臭化水素酸(40mL)を1.5時間滴加した。HBr蒸気を、NaOH 0.5N溶液を使用して捕捉した。反応を70℃で18.5時間撹拌した。冷却後、1.5時間絶えず撹拌しながら氷(220g)を加え、白色の沈殿物を得た。固体を濾取し、酢酸エチルに溶解し、溶液をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。2−(ブロモメチル)−5−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン(21)を、淡黄色の固体(9.1g、収率63%)として得た。
化合物(21)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
5−ヒドロキシ−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(22)
2−(ブロモメチル)−5−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン(21)(5.0g、24.4mmol)、モルホリン(4.3mL、48.8mmol)及びアセトニトリル(120mL)を、磁気撹拌機を備えた250mLの丸底フラスコに仕込んだ。反応混合物を80℃で3時間撹拌した。アセトニトリルを蒸発させ、残渣をEtOAc(400mL)で抽出した。有機層を水(20mL)、ブライン(2×20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。ジエチルエーテル(25mL)を加え、生成物を沈殿させ、濾過し、乾燥させた後、5−ヒドロキシ−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(22)(4.8g、収率72%)を、白色の固体として得た。
実施例22の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
5−ヒドロキシ−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン臭化水素酸塩(23)
2−(ブロモメチル)−5−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン(21)(0.5g、2.4mmol)、1−メチルピペラジン(0.3mL、2.4mmol)及びテトラヒドロフラン(12mL)を、磁気撹拌機を備えた250mLの丸底フラスコに仕込んだ。反応混合物を75℃で2時間撹拌した。反応混合物を冷却し、沈殿物を濾過し、乾燥させた後、5−ヒドロキシ−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン臭化水素酸塩(23)(0.6g、収率83%)を、ベージュ色の固体として得た。セシウム塩を、水(20mL)中のCs2CO3(7.3g、22.4mmol)に加えて調製した。水相をCH2Cl2(200mL)で洗浄し、次に水を40℃で蒸発させ、セシウム塩を真空下で乾燥させて、白色の粉末を得た。
化合物(23)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
tert−ブチル 4−((5−ヒドロキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート(24)
2−(ブロモメチル)−5−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン(8.9g、43.4mmol)、tert−ブトキシカルボニルピペラジン(8.5g、45.6mmol)、トリエチルアミン(7mL、49.9mmol)及びアセトニトリル(200mL)を、磁気撹拌機を備えた500mLの丸底フラスコに仕込んだ。反応混合物を90℃で2時間撹拌した。アセトニトリルを蒸発させ、EtOAc(50mL)を加えた。(C253N・HClの沈殿を濾別し、酢酸エチルを40℃で蒸発させて乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(不活性化SiO2; CH2Cl2:トリエチルアミン 98:2〜CH2Cl2:MeOH 95:5、精製; CH2Cl2:MeOH 99.5:0.5〜96:4)により精製して、蒸発させた後、tert−ブチル 4−((5−ヒドロキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート(24)(10.5g、収率78%)を、白色の粉末として得た。
化合物(24)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
中間体25〜33の調製
4−(5−ブロモペンチルチオ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(25)
7−トリフルオロメチル−4−キノリン−チオール(5g、21.8mmol)、1,5−ジブロモペンタン(23.7g、98.1mmol)及びCHCl3(60mL)を、磁気撹拌機を備えた250mLの丸底フラスコに仕込んだ。TBABr(0.7g、2.2mmol)及び水(40mL)を加え、反応混合物を20℃で48時間撹拌した。反応混合物を、K2CO3(3.0g、21.8mmol)を含むH2O 100mLに注ぎ、CH2Cl2(400mL)で抽出した。有機層を水(30mL)、ブライン(2×30mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、30℃で蒸発させ乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=99.5:0.5〜98:2)により精製して、蒸発させた後、4−(5−ブロモペンチルチオ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(25)(5.9g、収率72%)を、白色の固体として得た。
化合物(25)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
4−〔2−(2−クロロ−エトキシ)−エチルスルファニル〕−7−トリフルオロメチル−キノリン(26)
7−トリフルオロメチル−4−キノリン−チオール(2g、8.7mmol)及び2−クロロエチルエーテル(6.2g、43.7mmol)を、磁気撹拌機を備えた50mLの丸底フラスコに仕込んだ。次にCs2CO3(2.8g、8.7mmol)、NaI(1.3g、8.7mmol)、TBABr(1.1g、3.5mmol)及び水(15mL)を加え、反応混合物を90℃で1時間撹拌した。反応混合物をH2O 100mLに注ぎ、CH2Cl2(2×100mL)で抽出した。有機層をブライン(2×20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=99:1〜98:2)により精製して、蒸発させた後、4−〔2−(2−クロロ−エトキシ)−エチルスルファニル〕−7−トリフルオロメチル−キノリン(26)(1.9g、収率65%)を、無色の油状物として得た。
化合物(26)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
4−(2−(ブロモメチル)ベンジルチオ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(27)
25mLの丸底フラスコ中で、7−トリフルオロメチル−キノリン−4−チオール(1.0g、4.37mmol)を、無水DMF10mLに溶解し、NaH(油中60%分散、184mg)をゆっくりと加えた。反応を室温で10分間撹拌した。50mLの丸底フラスコ中で、1,4−ビス−ブロモメチル−ベンゼン(1.27g、4.80mmol)を、無水DMF(10mL)に溶解し、溶液を0℃で10分間撹拌した。第一の溶液を、シリンジを介してこの溶液に加え、反応を0℃で15分間撹拌した。橙色の溶液が淡黄色になり、混合物を室温で1.25時間撹拌した。水(50mL)を加え、生成物をジエチルエーテル(5×100mL)で抽出した。有機層を水(3×50mL)、ブライン(3×50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてシクロヘキサン:ジエチルエーテル=7:3を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。4−(2−(ブロモメチル)ベンジルチオ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(27)を、白色の固体として得た(205mg、収率12%)。
化合物(27)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
4−(3−ブロモメチル)ベンジルチオ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(28)
7−トリフルオロメチル−4−キノリン−チオール(3.0g、13.1mmol)、1,3−ビス−ブロモメチル−ベンゼン(10.4g、39.3mmol)及びCHCl3(150mL)を、磁気撹拌機を備えた250mLの丸底フラスコに仕込んだ。TBABr(0.5g、1.5mmol)及び水(12mL)を加え、反応混合物を20℃で15時間撹拌した。反応混合物を、K2CO3(1.8g、13.1mmol)を含むH2O 10mLに注ぎ、CH2Cl2(400mL)で抽出した。有機層を水(30mL)、ブライン(2×30mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、30℃で蒸発させ乾固した。ジエチルエーテル(150mL)を加え、ビス−アルキル化生成物を沈殿させ、濾取した。濾液を蒸発させ、粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=99.5:0.5〜96:4)により精製して、蒸発させた後、4−(3−ブロモメチル)ベンジルチオ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(28)(3.3g、収率61%)を、白色の固体として得た。
化合物(28)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
4−(4−(ブロモメチル)ベンジルチオ−7−(トリフルオロメチル)キノリン(29)
25mLの丸底フラスコ中で、7−トリフルオロメチル−キノリン−4−チオール(1.0g、4.37mmol)を無水DMF8mLに溶解し、NaH(油中60%分散、184mg)をゆっくりと加えた。反応を室温で10分間撹拌した。50mLの丸底フラスコ中で、1,4−ビス−ブロモメチル−ベンゼン(1.27g、4.80mmol)を、無水DMF(10mL)に溶解し、溶液を0℃で10分間撹拌した。第一の溶液を、シリンジを介してこの溶液に加え、反応を0℃で15分間撹拌した。橙色の溶液が淡黄色になり、混合物を室温で2時間撹拌した。水(50mL)を加え、生成物をジエチルエーテル(5×100mL)で抽出した。有機層を水(3×50mL)、ブライン(3×50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてシクロヘキサン:ジエチルエーテル=7:3を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。4−(4−ブロモメチル)ベンジルチオ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(29)を、白色の固体として得た(265mg、収率15%)。
化合物(29)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
4−(2−クロロエチルチオ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(30)
7−トリフルオロメチル−4−キノリン−チオール(800mg、3.5mmol)及び1,2−ジクロロエタン(10.4g、10.5mmol)を、磁気撹拌機を備えた50mLの丸底フラスコに仕込んだ。次にTBABr(600mg、1.7mmol)、K2CO3(500mg、3.5mmol)、KOH(500mg、0.7mmol)及び水(2mL)を加え、反応混合物を20℃で5時間撹拌した。反応混合物をH2O 100mLに注ぎ、CH2Cl2(150mL)で抽出した。有機層を水(30mL)、ブライン(2×10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、30℃で蒸発させ乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:EtOAc=8:2〜5:5)により精製して、蒸発させた後、4−(2−クロロエチルチオ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(30)(680mg、収率67%)を、ベージュ色の固体として得た。
化合物(30)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
4−(2−クロロエトキシ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(31)
7−トリフルオロメチル−4−キノリノール(500mg、2.3mmol)及び1,2−ジクロロエタン(11.6g、11.7mmol)を、磁気撹拌機を備えた50mLの丸底フラスコに仕込んだ。TBABr(370mg、1.2mmol)、K2CO3(950mg、6.9mmol)、KOH(760mg、11.5mmol)及び水(6mL)を加え、反応混合物を70〜80℃で5時間撹拌した。反応混合物をH2O 50mLに注ぎ、CH2Cl2(150mL)で抽出した。有機層を水(30mL)、ブライン(2×10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、30℃で蒸発させて乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:EtOAc=5:5)により精製して、蒸発させた後、4−(2−クロロエトキシ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(31)(150mg、収率25%)を、ベージュ色の固体として得た。
化合物(31)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
5−ブロモ−N−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イル)ペンタンアミド(32)
4−アミノ−7−トリフルオロメチルキノリン(120mg、0.56mmol)、トリエチルアミン(170mg、1.7mmol)及びCHCl3(4mL)を、磁気撹拌機を備えた10mLの丸底フラスコに仕込んだ。CHCl3(2mL)中の5−ブロモバレリルクロリド(140mg、0.7mmol)を加え、反応混合物を20℃で15時間撹拌した。反応混合物をH2O 10mLに注ぎ、CH2Cl2(100mL)で抽出した。有機層をブライン(2×10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、30℃で蒸発させて乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=99.5:0.5〜98:2)により精製して、蒸発させた後、5−ブロモ−N−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イル)−ペンタンアミド(32)(190mg、収率90%)を、ベージュ色の固体として得た。
化合物(32)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
4−(5−ブロモペンチルオキシ)−7−クロロキノリン(33)
7−クロロ−4−キノリノール(2g、11.1mmol)、Li2CO3(1.7g、22.3mmol)及びNMP(16mL)を、磁気撹拌機を備えた100mLの丸底フラスコに仕込んだ。1,5−ジブロモペンタン(13.5g、55.7mmol)を加え、反応混合物を90℃で1時間撹拌した。反応混合物を、H2O 100mLに注ぎ、EtOAc(300mL)で抽出した。有機層を水(30mL)、ブライン(2×30mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、30℃で蒸発させて乾固した。ジエチルエーテル中の1M HCl(15mL、15mmol)を加え、ビス−アルキル化生成物を沈殿させ、濾過した。沈殿物をK2CO3(1.5g、11.1mmol)を含む水に溶解し、EtOAc(300mL)で抽出した。有機層をブライン(2×20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、30℃で蒸発させ乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=99.5:0.5〜95:5)により精製して、蒸発させた後、4−(5−ブロモペンチルオキシ)−7−クロロキノリン(33)(0.45 g、収率12%)を、白色の固体として得た。
化合物(33)の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
EHT 5575、EHT 6892、EHT 1864、EHT 0371、EHT 6037、EHT 9069、EHT 2725、EHT 0434、EHT 2218、EHT 9358、EHT 2580及びEHT 9241の調製
実施例31:
5−(2−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)エトキシ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5575)
5−ヒドロキシ−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−ピラン−4−オン(360mg、1.6mmol)、Cs2CO3(520mg、1.6mmol)、TBABr(90mg、0.3mmol)、水(2mL)及びCHCl3(5mL)を、磁気撹拌機を備えた50mLの丸底フラスコに仕込んだ。4−(2−クロロエチルチオ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(30)(230mg、0.8mmol)を加え、反応混合物を20℃で15時間撹拌した。反応混合物をH2O 20mLに注ぎ、CH2Cl2(2×25mL)で抽出した。有機層をブライン(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2;EtOAc)により精製して、蒸発させた後、EHT 5575(20mg、収率5%)を、糊状生成物として得た。
実施例31の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例32:
5−(2−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)エトキシ)−2−モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 6892)
5−ヒドロキシ−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(22)(130mg、0.6mmol)、Cs2CO3(200mg、0.6mmol)及び無水DMF(5mL)を、磁気撹拌機を備えた50mLの丸底フラスコ中で、40℃にて撹拌した。30分後、4−(2−クロロエトキシ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(31)(140mg、0.5mmol)及びNaI(80mg、0.5mmol)を加え、反応混合物を90℃で3時間撹拌した。DMFを蒸発させ、反応混合物をH2O 20mLに注ぎ、EtOAc(3×40mL)で抽出した。有機層をブライン(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=99:1〜95:5)により精製して、蒸発させた後、EHT 6892(100mg、収率35%)を、白色の固体として得た。
実施例32の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例33:
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン二塩酸塩(EHT 1864)
5−ヒドロキシ−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(22)(2.5g、12.0mmol)、Cs2CO3(3.9g、12.0mmol)及び無水DMF(40mL)を、不活性雰囲気下、磁気撹拌機を備えた250mLの丸底フラスコに仕込んだ。4−(5−ブロモペンチルチオ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(25)(3.8g、10.0mmol)及びNaI(0.2g、1.3mmol)を加え、反応混合物を90℃で2時間撹拌した。DMFを蒸発させた後、反応混合物をH2O 50mLに注ぎ、CH2Cl2(2×200mL)で抽出した。有機層をブライン(2×20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=99:1〜94:6)により精製して、蒸発させた後、純粋な固体(4.4 g、収率88%)を得た。化合物をEtOH(150mL)に溶解し、次にEtOH中の1M HCl(22mL、21.6mmol)を加え、反応混合物を20℃で2時間撹拌した。EtOHを蒸発させた後、塩酸塩化合物を真空下で乾燥させ、エタノール(50mL)中で結晶化させて、EHT 1864(3.35g、収率58%)を、白色の粉末として得た。
実施例33の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例34:
5−(2−(2−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)エトキシ)エトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 0371)
5−ヒドロキシ−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(22)(350mg、1.7mmol)、Cs2CO3(550mg、1.7mmol)及び無水DMF(5mL)を、不活性雰囲気下、磁気撹拌機を備えた30mLの密閉管に仕込んだ。4−〔2−(2−クロロ−エトキシ)−エチルスルファニル〕−7−トリフルオロメチル−キノリン(26)(480mg、1.4mmol)及びNaI(210mg、1.4mmol)を加え、反応混合物を90℃で2時間撹拌した。DMFを蒸発させた後、反応混合物をH2O 50mLに注ぎ、CH2Cl2(3×50mL)で抽出した。有機層をブライン(2×10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=99.4:0.6〜97:3)により精製して、蒸発させた後、EHT 0371(400mg、収率56%)を、淡黄色の油状物として得た。
実施例34の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例35:
5−(6−(モルホリノメチル)−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−N−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イル)ペンタンアミド(EHT 6037)
5−ヒドロキシ−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(22)(85mg、0.4mmol)、Cs2CO3(130mg、0.4mmol)及び無水DMF(5mL)を、不活性雰囲気下、磁気撹拌機を備えた30mLの密閉管に仕込んだ。次に5−ブロモ−N−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イル)ペンタンアミド(32)(100mg、0.3mmol)を加え、反応混合物を90℃で3時間撹拌した。DMFを蒸発させた後、反応混合物をH2O 50mLに注ぎ、EtOAc(3×30mL)で抽出した。有機層をブライン(2×10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=99.9:0.1〜95:5)により精製して、蒸発させた後、EHT 6037(45mg、収率55%)を、白色の粉末として得た。
実施例35の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例36:
5−((2−((7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)メチル)フェニル)メトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 9069)
50mLの丸底フラスコ中で、5−ヒドロキシ−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(22)(95mg、0.45mmol)を、無水DMF(5mL)に溶解し、Cs2CO3(161mg、0.50mmol)を室温で加えた。淡黄色の反応混合物を10分間撹拌し、0℃に15分間冷却した。25mLの丸底フラスコ中で、4−(2−ブロモメチル−ベンジルスルファニル)−7−トリフルオロメチル−キノリン(27)(185mg、0.45mmol)を、無水DMF(10mL)に溶解し、溶液を0℃に10分間冷却した。この溶液を、第一の反応混合物にシリンジを介して0℃で15分間加えた。反応混合物を室温で1.75時間撹拌した(橙色)。水(100mL)を加え、溶液をEtOAc(3×100mL)で抽出した。有機層を水(5×75mL)、ブライン(3×100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=98:2を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。5−((2−((7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)メチル)フェニル)メトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン EHT 9069を、白色の固体として得た(155mg、収率64%)。
実施例36の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例37:
5−((3−((7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)メチル)フェニル)メトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン二塩酸塩(EHT 0434)及びその遊離塩基(EHT 2725)
5−ヒドロキシ−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(22)(3.1g、14.7mmol)、Cs2CO3(4.8g、14.7mmol)及び無水DMF(40mL)を、不活性雰囲気下、磁気撹拌機を備えた250mLの丸底フラスコに仕込んだ。DMF(60mL)中の4−(3−(ブロモメチル)ベンジルチオ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(28)(5.8g、14.1mmol)を、4℃で加え、反応混合物を20℃で4時間撹拌した。反応混合物を氷−水300mLに注ぎ、EtOAc(2×500mL)で抽出した。有機層をブライン(2×50mL)で洗浄し、木炭(2g)を含むMgSO4(50g)で乾燥させ、SiO2(300mL)で被覆されたセライト545(200mL)上に注ぎ、蒸発乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=99.8:0.2〜96:4)により精製して、蒸発させた後、遊離塩基 EHT 2725(5.8g、収率76%)を得た。EHT 2725をEtOH(150mL)に溶解し、EtOH中の1M HCl(26mL、26.3mmol)を加え、反応混合物を20℃で0.5時間撹拌した。EtOHを蒸発させた後、二塩酸塩を真空下で乾燥させ、イソプロパノール(500mL)中で結晶化させて、EHT 0434(4.4g、収率48%)を、ベージュ色の粉末として得た。
実施例37の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例38:
5−((4−((7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)メチル)フェニル)メトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 2218)
50mLの丸底フラスコ中で、5−ヒドロキシ−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(22)(128mg、0.61mmol)を、無水DMF(10mL)に溶解し、Cs2CO3(217mg、0.67mmol)を室温で加えた。反応混合物を10分間撹拌し、0℃に15分間冷却した。25mLの丸底フラスコ中で、4−(4−ブロモメチル−ベンジルスルファニル)−7−トリフルオロメチル−キノリン(29)(250mg、0.61mmol)を、無水DMF(10mL)に溶解し、溶液を0℃に10分間冷却した。この溶液を、第一の反応混合物にシリンジを介して0℃で15分間加えた。反応混合物を室温で1.75時間撹拌した(橙色)。水(50mL)を加え、溶液をEtOAc(3×100mL)で抽出した。有機層を水(3×100mL)、ブライン(3×100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗生成物を、溶離剤としてCH2Cl2:MeOH=98:2を使用してシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。5−((4−((7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)メチル)フェニル)メトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン EHT 2218を、白色の固体として得た(150mg、収率46%)。
実施例38の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例39:
tert−ブチル 4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート(EHT 9358)
tert−ブチル 4−((5−ヒドロキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート(23)(5.0g、16.1mmol)、Cs2CO3(5.3g、16.1mmol)及び無水DMF(20mL)を、不活性雰囲気下、磁気撹拌機を備えた250mLの丸底フラスコに仕込んだ。4−(5−ブロモペンチルチオ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(25)(5.8g、15.3mmol)及びDMF(10mL)を加え、反応混合物を90℃で3時間撹拌した。DMFを蒸発させた後、化合物を真空下で乾燥させて、EtOAc(70mL)中で沈殿させた。沈殿物を水(3×20mL)で洗浄し、濾過し、乾燥させた後、tert−ブチル 4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート EHT 9358(7.0g、収率75%)を、白色の粉末として得た。
実施例39の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例40:
tert−ブチル 4−((5−(5−(7−クロロキノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート(EHT 2580)
tert−ブチル 4−((5−ヒドロキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート(23)(0.95g、3.0mmol)、Cs2CO3(1.1g、3.2mmol)及び無水DMF(7mL)を、不活性雰囲気下、磁気撹拌機を備えた50mLの丸底フラスコに仕込んだ。4−(5−ブロモペンチルオキシ)−7−クロロキノリン(33)(1.00g、3.0mmol)を加え、反応混合物を90℃で3時間撹拌した。DMFを蒸発させた後、反応混合物をH2O 50mLに注ぎ、EtOAc(2×100mL)で抽出した。有機層をブライン(2×20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(不活性化SiO2:CH2Cl2:トリエチルアミン=98:2〜CH2Cl2:MeOH=95:5; 精製:CH2Cl2:MeOH=99:1〜97.5:2.5)により精製して、蒸発させた後、tert−ブチル 4−((5−(5−(7−クロロキノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート EHT 2580(1.2g、収率72%)を、白色の粉末として得た。
実施例40の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例41:
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン三塩酸塩(EHT 9241)
5−ヒドロキシ−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン臭化水素酸塩(24)(5.2g、17.0mmol)を、水(40mL)に溶解し、水(20mL)中のCs2CO3(7.3g、22.4mmol)を加えた。水相をCH2Cl2(200mL)で洗浄し、次に水を40℃で蒸発させ、セシウム塩を真空下で乾燥させて、白色の粉末を得た。この誘導体、Cs2CO3(2.5g、7.6mmol)及び無水DMF(100mL)を、不活性雰囲気下、磁気撹拌機を備えた250mLの丸底フラスコに仕込んだ。4−(5−ブロモペンチルチオ)−7−(トリフルオロメチル)キノリン(25)(5.8g、15.3mmol)を加え、反応混合物を90℃で2時間撹拌した。DMFを蒸発させた後、反応混合物をH2O 200mLに注ぎ、CH2Cl2(2×300mL)で抽出した。有機層をブライン(2×30mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=99.5:0.5〜95:5)により精製して、蒸発させた後、純粋な固体(4.3g、収率55%)を得た。化合物をEtOH(150mL)に溶解し、EtOH中の1M HCl(33mL、33.0mmol)を加え、反応混合物を20℃で0.5時間撹拌した。EtOHを蒸発させた後、三塩酸塩を真空下で乾燥させ、エタノール(50mL)中で沈殿させ、濾過した後、5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン三塩酸塩 EHT 9241(3.6g、収率38%)を、白色の粉末として得た。
実施例41の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
EHT 0872及びEHT 8560の調製
実施例42:
5−(5−(7−クロロキノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((ピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン−三塩酸塩(EHT 0872)
tert−ブチル 4−((5−(5−(7−クロロキノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート EHT 2580(0.8g、1.4mmol)及びEtOH(10mL)を、磁気撹拌機を備えた100mLの丸底フラスコに仕込んだ。EtOH中の無水2M HCl(7.2mL、14mmol)を、50℃で滴加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空下で蒸発させた。EtOH(10mL)を加え、次に蒸発させた。この操作を3回行った。EtOHを蒸発させた後、三塩酸塩を真空下で乾燥させて、EtOH(20mL)中で結晶化させ、5日間そして濾過した後、5−(5−(7−クロロキノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((ピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン三塩酸塩 EHT 0872(400mg、収率50%)を、白色の粉末として得た。
実施例42の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例43:
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((ピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン三塩酸塩(EHT 8560)
tert−ブチル4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート EHT 9358(7.0g、11.5mmol)及びEtOH(60mL)を、磁気撹拌機を備えた250mLの丸底フラスコに仕込んだ。EtOH中の無水1M HCl(60mL、60mmol)を、50℃で滴加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を真空下で蒸発させた。EtOH(30mL)を加え、次に蒸発させた。この操作を3回行った。EtOHを蒸発させた後、三塩酸塩を真空下で乾燥させて、EtOH(200mL)中で結晶化させ、濾過した後、5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((ピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン三塩酸塩 EHT 8560(4.5g、収率63%)を、白色の粉末として得た。
実施例43の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
EHT 3980、EHT 5743、EHT 0785、EHT 0566、EHT 8366、EHT 3664及びEHT 4495の調製
一般手順:
方法C(CHCl3中):
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((ピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 8560の遊離塩基)(0.15g、0.3mmol)を、磁気撹拌機を備えた10mLの丸底フラスコに仕込んだ。無水CHCl3(3mL)及びトリエチルアミン(125μL、0.9mmol)を順次加えた。0℃で30分後、CHCl3(200μL)中の試薬(0.35mmol)をゆっくりと滴加した。反応混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物をブライン10mLに注ぎ、CH2Cl2(50mL)で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2; CH2Cl2:MeOH=99:1〜95:5)により精製して、溶媒を蒸発させた後、所望の化合物を得た。
実施例44:
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−アセチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 3980)。
化合物を、方法Cに従ってアセチルクロリド(28mg、0.35mmol)を使用して調製した。精製した後、標記化合物を真空下で乾燥させて、EHT 3980(150mg、収率90%)を白色の固体として得た。
実施例44の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例45:
4−((5−(5−(7−トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N,N−ジエチルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 5743)
化合物を、方法Cに従ってジエチルカルバミルクロリド(48mg、0.35mmol)を使用して調製した。精製した後、標記化合物を真空下で乾燥させて、EHT 5743(180mg、収率98%)を白色の固体として得た。
実施例45の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例46:
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−ピバロイル)ピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 0785)
化合物を、方法Cに従ってトリメチルアセチルクロリド(42mg、0.35mmol)を使用して調製した。精製した後、標記化合物を真空下で乾燥させて、EHT 0785(100mg、収率56%)を白色の固体として得た。
実施例46の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例47:
4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N,N−ジ−イソプロピルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 0566)
化合物を、方法Cに従ってジイソプロピルカルバモイルクロリド(58mg、0.35mmol)を使用して調製した。精製した後、標記化合物を真空下で乾燥させて、EHT 0566(120mg、収率63%)を淡色の油状物として得た。
実施例47の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例48:
5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 8366)
化合物を、方法Cに従ってメシルクロリド(42mg、0.35mmol)を使用して調製した。精製した後、化合物を真空下で乾燥させて、EHT 8366(80mg、収率45%)を白色の固体として得た。
実施例48の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例49:
4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N−tert−ブチルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 3664)
化合物を、方法Cに従ってtert−ブチルイソシアナート(36mg、0.35mmol)を使用して調製した。精製した後、標記化合物を真空下で乾燥させて、EHT 3664(130mg、収率71%)を白色の固体として得た。
実施例49の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例50:
4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N−メチルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 4495)
化合物を、方法Cに従ってメチルカルバミルクロリド(35mg、0.35mmol)を使用して調製した。精製した後、標記化合物を真空下で乾燥させて、EHT 4495(100mg、収率59%)を淡色の油状物として得た。
実施例50の化合物の構造を下記に示す:
Figure 0004648894
実施例51:
薬理学
この実施例は、化合物の生物学的活性を説明するために使用される種々のアッセイ条件を開示している。
材料及び方法
1.対照化合物
一連のインビトロ試験は、種々の化合物をスクリーニングし、それらの抗増殖性、抗腫瘍性及び抗血管形成能を評価した。CAI(カルボキサミドトリアゾール;L651582、Merck Institute for Therapeutic Research)、パクリタキセル(Paclitaxel)(タキソール;Bristol Myers Squibb)、2−メトキシエストラジオール(2Me、パンゼン(登録商標);EntreMed)及びSU−6668(Sugen)を、陽性コントロールとして含めた。
対照CAIは、元来、コクシジウム制止剤(米国特許第4,590,201号)として開発された化合物である。CAIは、非電位依存性及び電位依存性カルシウム経路の双方の合成阻害剤であることが、NCIにより、その後に示されている。それは、1〜10μMの濃度で、いくつかのヒト腫瘍細胞系において、インビトロでの、腫瘍細胞運動性、接着性、転移能、及び成長の阻害を示した。CAIは、また、いくつかのヒト内皮細胞の増殖、移動及び接着を阻害することが示された。また、ラットの大動脈環におけるマトリゲル(matrigel)上のHUVEC血管形成及び微細血管生成の遅延の双方の阻害が示された。最後に、10〜20μM濃度でのニワトリ絨毛尿膜アッセイにおける血管形成のインビボ阻害も示された。
対照2MEは、インビボでの腫瘍成長及び血管形成の双方を阻害することが示されているエストラジオールの内因性代謝物である。しかしながら、その抗血管形成活性に加えて、2−MEは、活発に増殖している細胞においてアポトーシスを誘起し、広範囲のヒト癌細胞培養物に対して、一般的で非特異的な抗増殖性効果を示す。それはまた、マウスにおいて限定的な経口生体利用性を有し、投与に続いて、迅速に消滅する。第I相及び第II相腫瘍学試験において、経口的に投与された2MEは、乳癌、前立腺癌、及び多発性骨髄腫の患者において、抗癌活性を示し、十分に許容された。現在、2MEは、乳癌について第I相臨床試験中であり、血液癌多発性骨髄腫について第II相試験中である。2MEの眼のインプラントでの前臨床モデルにおける結果は、それは加齢性黄斑変性症(ARMD)の新生血管形成を阻害するということを示している。
対照SU6668は、種々の癌(卵巣癌、前立腺癌及び脳の癌)の処置用に開発された受容体チロシンキナーゼ(RTKs)の選択的阻害剤である。SU6668は、新血管の形成に伴う、血管内皮(VEGF)、血小板由来(PDGF)及び線維芽細胞成長因子(FGF)の受容体への結合を経由して、腫瘍成長及び転移に必要な血管形成を阻害する。前臨床腫瘍モデルにおいて、SU6668は、対象受容体リン酸化を完全に阻害し、血管形成阻害を通して腫瘍縮小を誘起する。経口製剤は、2000年に第II/III相臨床試験中であった。それ以降、進展は全く報告されていない。
2.インビトロアッセイ
a.アクチン細胞骨格に対する化合物の影響の研究
静止Swiss3T3細胞: 5%FCS培地(特別な弱いFCS)中のカバースリップ上に、細胞を高密度で接種する。細胞が静止状態になったとき(6〜10日間の培養後)、培地を取り除き(穴中に数μL残る)、血清非含有培地に置き換える。細胞をインキュベーター中に一晩置く。理想的には、細胞は、もし存在するならば、少数のアクチンストレスファイバーと周囲の皮質アクチンの薄い帯を有するであろう。
試験化合物での細胞の処理: 静止細胞を30分間、種々の濃度の化合物で処理する。細胞を、引き続き、試験化合物+誘導物質(以下のパラグラフ参照)の混合物で処理する。処理後、免疫蛍光検査を行うことができる。
スモールGタンパク質の種々の誘導物質での細胞の処理: 細胞骨格に衝撃を与えて、スモールGタンパク質経路を特異的に活性化することができる(Takaiら、Physiol. Rev., 2001)。膜捲縮の形成を制御するRac経路は、PDGF、インシュリン、ボンベシン(Bombesin)(Ridleyら、Cell, 1992, Nobesら、J. Cell Sci, 1995)及び浸透圧ストレス(DiCianoら、Am J Physiol Cell Physiol, 2002)で活性化することができる。Rho信号伝達経路は、LPAで顕著に活性化することができる(Ridley及びHall, Cell, 1992)。
Figure 0004648894
免疫蛍光検査
− 固定と浸透化: 培地を培養穴から吸出し、固定用緩衝液(BRB80: 80mM KPipes pH6.8、2mM MgCl2、5mM EGTA、3% パラホルムアルデヒド)で置き換えた。細胞を室温で、2x10分間インキュベートする。固定用緩衝液を除去し、浸透化緩衝液(PBS、2%BSA、0.1Xサポニン)で置き換える。プレートを室温で1時間又は4℃で16時間インキュベートする。
− 標識化: 固定し、浸透化した細胞を、浸透化緩衝液中に希釈した抗チューブリン一次抗体(Yol 1/34; Abcys)と共に1時間インキュベートする。続いて、浸透化緩衝液で5回洗浄する。カバースリップを、ヤギ抗ラットFITC二次(Jackson Immunoresearch)抗体及び線維状アクチンに結合するファロイジン(phalloidin)−TRITC(Sigma)と共に、30分〜1時間、インキュベートする。続いて、浸透化緩衝液で5回洗浄する。次いで、カバースリップを、Immuno-Fluore(ICN)マウント溶液で顕微鏡スライド上に固定する。マウント物を37℃で1時間乾燥させる。
− 化合物の効力の定量: 細胞の合計数を顕微鏡下に計測する(少なくとも三つの異なる視野、例えば100〜200細胞の間)。所定の形態的特徴を有する細胞の数を評価する。次いで、所定の形態的特徴を有する細胞の百分率を算出する。
b.細胞培養及び細胞生存性アッセイ
細胞生存性に対する化合物の効力を決定するために、修正を伴って、Carmichaelら(1996)により記述されたように、ミクロ培養テトラゾリウムアッセイ(MTT)を行った。4つのヒト腫瘍細胞系、つまりHCT116大腸腺癌、H460肺癌、MCF−7及びMDA−MB−231乳癌細胞系、DLD1大腸直腸腺癌、HeLa腺癌、HepG2肝細胞癌。3つの不死化されているが、非腫瘍形成性の細胞系、つまりNIH3T3マウス線維芽細胞(American Type Culture Collection)及び推奨に従ってヒト微小血管系内皮細胞系HMEC1(National Center for Infectious Diseases)と共に培養された、一次肝細胞(Biopredic international)。簡潔に述べると、細胞は、薬物添加前に、48穴プレート中で24時間、接種された。細胞は、穴中でDMSOの最終濃度を1%に調整して、DMSO中に溶解された0〜200μM(11濃度)の化合物で処理した。処理後、16時間、及び3日間又は6日間に、0.5mg/ml MTT(Sigma)を培地に加え、細胞を、ホルマザン結晶の100% DMSOへの溶解前に、37℃で1〜5時間インキュベートした。分光光度計を用いて、吸光度を550nmの波長で測定した。データを、GraphPad Prismソフト(GraphPad Software, Inc.)を用いて解析し、用量反応曲線からIC50(50%の細胞死に導く用量)を算出した。
c.軟寒天中での足場非依存性細胞生育アッセイ
腫瘍細胞が足場なしで成長する能力に対する1つの化合物の効力を評価するために、HCT116細胞を軟寒天中で接種した。全細胞集団にわたって薬物の効力を平均化するミクロプレートアッセイとは対照的に、クローン化(clonogenic)アッセイは、細胞毒性剤(すなわち、コロニーの数を減少させる)と細胞成長抑止剤(すなわち、コロニーの数を減少させずに、コロニーのサイズを減少させる;Murphy M.J.ら、1996)とを区別する可能性を提供する。
簡潔に述べると、5x103HCT116細胞を、0.3%の軟寒天(Difco)及び種々の濃度の化合物(0〜30μMの範囲で8つの濃度)を含む完全培地300μl中に再懸濁した。次いで、細胞を、0.5%の軟寒天と上層と同じ濃度の化合物を含む培地の固形化層上に注いだ。細胞を、各穴の写真を位相差顕微鏡(Nikon)及びデジタルカメラ(Nikon Coolpix 990)を用いて撮る前に、37℃で7日間インキュベートした。続いて、写真を、クローンのサイズと数を決定できる、NIHからの無料の画像解析ソフト(ImageJ)を用いて解析した。
データを、GraphPad Prismソフトを用いて解析し、用量反応曲線からIC50(クローンのサイズと数の50%減少に導く用量)を算出した。
d.移動アッセイ
創傷治癒アッセイ
このアッセイは、Nobes & Hall (J. Cell Biol., 1999) により記述されている。
− REF細胞の調製: REF細胞は、15〜18E14胚から調製される。簡潔に述べると、胚から、頭部、尾部及び内臓を除去する。胴体のみを保持し、小さな四角形にスライスし、洗浄し、37℃で20分間、トリプシン−EDTAで処理し、培地に再懸濁し、数を数え、プレート化する。24時間後、細胞をトリプシン処理し、冷却瓶中で凍結する。創傷治癒アッセイの48時間前に、細胞をカバースリップ上に載せる。実験の日に、細胞を試験化合物又はDMSOのみで処理する。30分後、小さなピペットチップを用いて、カバースリップの中心をこする。細胞を洗浄し、化合物又はDMSOを含む新鮮な培地を加える。
− 経時的顕微鏡検査: パラフィルムでシールした、こすられたカバースリップと処理培地を含む皿を、ビデオカメラとコンピューターに接続された温度自動調節顕微鏡(37℃)下に置く。顕微鏡画像を5分毎に撮り、OpenLabソフトを用いて記録した。アッセイが終了したとき(4〜24時間後)、写真と動画を、Metamorpheソフトを用いて解析する。写真は較正(μmに変換されたピクセル)し、覆われた速度と全移動量は、動画上で7〜10個の単細胞を追跡後に算出した。それについて、一つの細胞上で一つの点を選択し、この点を各々の動画上で追跡した。各々の点の位置を記録した。データをエクセルに変換し、平均移動量と平均速度を算出した。
− 免疫蛍光検査: 別法として、30分の処理と引っかきの後、更に4時間、インキュベーター中でインキュベートを行い、細胞の形態を免疫蛍光検査法で研究することができる。
− 固定と浸透化: 培地を培養穴から吸出し、洗浄し、次いで固定した。細胞を室温で、2x10分間インキュベートする。固定用緩衝液を除去し、浸透化緩衝液で置き換える。プレートを室温で1時間又は4℃で16時間インキュベートする。
− 標識化: 固定し、浸透化した細胞を、浸透化緩衝液中に希釈した抗チューブリン一次抗体と共に1時間インキュベートする。続いて、浸透化緩衝液で5回洗浄する。カバースリップを、ヤギ抗ラットFITC二次抗体及び線維状アクチンに結合するファロイジン−TRITCと共に、30分〜1時間、インキュベートする。続いて、浸透化緩衝液で5回洗浄する。次いで、カバースリップを、Immuno-Fluoreマウント溶液で顕微鏡スライド上に固定する。マウント物を37℃で1時間乾燥させる。
ボイデンチャンバーでの移動アッセイ
悪性細胞の本質的な特徴は、移動して、宿主組織に侵入し、且つ転移を生じる能力である。腫瘍細胞の移動する能力に影響を与える一つの化合物の能力を評価するために、高度に侵入性の腫瘍細胞MDA−MB−231、内皮細胞HMEC1又は線維芽細胞NIH3T3を用いて、移動アッセイを行った。このアッセイは、Falcon HTS Fluoroblockインサートを用いて行った。ウシ胎仔血清(FBS;化学誘引物質として使用される)を含む培養培地をプレート穴に加え、FBSを有さず、0.1%BSAを有する培地中に再懸濁した2x104〜7.5x104細胞を各々のインサート穴に加えた。目的の化合物を上部及び下部チャンバーの双方中の培地に加えた。プレートを37℃で16時間インキュベートした。インキュベーションに続いて、培地を上部チャンバーから除去し、全インサートプレートを、0.1%BSAを含む培地中のCalcein-AM(登録商標)4μg/mlを含む第二の24穴プレートに移した。プレートを37℃で1時間インキュベートし、ハンクス緩衝生理食塩水(Hanks Buffered Saline、HBSS)ですすいだ。蛍光データを、485nmの励起波長(Ex)及び517nmの発光波長(Em)で、Fluoroskan Ascent FL蛍光プレートリーダーを用いて収集した。マトリゲル層及び膜を通して通過したそれらの標識化細胞のみが検出された。データを、GraphPad Prismソフト(GraphPad Software, Inc.)を用いて解析し、IM50(細胞移動の50%阻害が見られる用量)を算出した。
e.細管形成アッセイ
内皮細胞管形成アッセイ又は管新生アッセイは、付着、移動及び管構造への分化等の血管形成プロセスの最終段階の数を正確に反映することが広く認められている、インビトロアッセイである。このモデルにおいて、内皮細胞は、再構築された基底膜成分(マトリゲル)の単層上で培養され、数時間で、毛細管様の構造を形成する。したがって、この系は、細胞外マトリックス上での内皮細胞形態形成の阻害をモニターすることによる、抗血管形成剤を迅速にスクリーニングための、有用で強力なツールである。
HMEC−1細胞系は、15% FBS、10ng/ml組換えヒト上皮細胞成長因子(Invitrogen)及び1μg/mlヒドロコルチゾンを補足したMCDB−131培地(Sigma)中で培養される。細胞を、70〜80%密集まで培養する。96穴プレートは、マトリゲル(登録商標)基底膜マトリックス(Becton Dickinson)でコーティングした。2x104HMEC−1細胞を、各々の穴に接種した。試験化合物又は対照化合物をDMSO中で希釈し、コーティングしたプレートに加えた。プレートは、次いで、37℃、5% CO2雰囲気で6〜8時間インキュベートして、細管形成させた。その後、細胞を1.25μg/mlのカルセインAMと共に、37℃、5% CO2で15分間インキュベートした。各穴の写真を、蛍光顕微鏡及びデジタルカメラ(Nikon Coolpix 990)を用いて撮った。画像を、細管形成/崩壊を代表する2つのパラメーター、管の長さの合計及び接合の数の数量化を可能とする、AngioSysソフト(TCS Cellworks)を用いて解析した。データを、GraphPad Prismソフトを用いて解析し、IT50(管新生の50%阻害に導く用量)を算出した。
3.インビボアッセイ
インビボゼブラフィッシュ血管形成モデル: このアッセイは、血管形成に影響を与える小分子をスクリーニングする、生きた有効な全動物モデルである(Serbedzijaら、Angiogenesis, 1999)。この研究は、Phylonix Pharmaceutical, Cambridge, MA, USAに業務委託した。
薬物処理: ゼブラフィッシュの体節間脈管(ISV)は、血管形成性の管として良く認められており、それらは顕微鏡を用いて、容易に観察される。20hpf段階までに、主要な血管性脈管(背部大動脈及び尾部静脈)は発達している。受精後48時間(hpf)までに、ISVは、背部大動脈及び尾部静脈から伸び出ることにより、形成された。したがって、20hpfが出発点として使用され、48hpfが薬物処理の終点として使用された。20hpf段階のゼブラフィッシュ胚を、1穴あたり20胚で、6穴プレート中、28℃で28時間、化合物溶液と共にインキュベートした。1% DMSO及び5μMフラボピリドールで処理した胚を、陰性及び陽性コントロールとして、それぞれ使用した。
顕微鏡検査: すべての光学顕微鏡検査は、デジタルスポットカメラ(Diagnostic Instruments Inc.)を備えたZEISS Stemi2000−C立体顕微鏡(Zeiss)を用いて行った。画像を、更に、Adobe Photoshop 7.0(Adobe)を用いて、更に処理し、解析した。
全マウントEAP染色: 胚を、4% PFA中、室温で2時間固定し、標準的手順に従って100% エタノール中で脱水した。次いで、胚を、再水和し、ブロックし、NBT/BCIPで染色した。洗浄後、胚を顕微鏡検査により検討した。
抗血管形成効力の定量: 抗血管形成効力を定量するために、5つの良く発達した尾孔の周囲に位置する主要なISVを選択し、形態計測的解析〔面積(ピクセル)X信号強度〕を、Adobe Photoshopを用いて行った。各条件毎に、10個の胚を検査し、10個の画像の平均値を、EXCELソフトプログラム(Microsoft Corporation)を用いて算出した。阻害効力を算出するために、薬物処理された胚における5つのISV中の信号(S)の平均値を、DMSOコントロール胚におけるSの平均値で割って、以下の式を用いて、%阻害として算出した。
Figure 0004648894
4.毒性アッセイ
* エームス試験スクリーニング
この研究の目的は、サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella Typhimurium)(TA98及びTA100株)における復帰突然変異を誘起する、試験物の潜在活性を評価することであった。細菌の復帰突然変異試験では、1個又は数個のDNA塩基対の置換、付加又は欠失により点変異を引き起こす物質を同定することができる。変異性物質は、非復帰物では不可能な、ヒスチジン制限培地中で生育してコロニーを形成できるようになる、ヒスチジン欠損株における復帰を誘起することができる。この試験は、ラット肝臓代謝系(S9 mix)の存在下及び不在下に行われる。3つの公知の突然変異誘発物質が、試験系の感度をチェックするために使用される:アジ化ナトリウム、2−ニトロフルオレン及び2−アントラミン。
プレートあたりの投与レベルは、10〜5000μgであった。予備毒性試験が行われて、変異原性試験それ自体がその後に続く。
* ラットにおけるインビボでの上昇及び繰り返し投与毒性研究のスクリーニングは、以下のスケジュールで、化合物あたり3匹のラットについて行った:
a.1日目〜3日目:1日あたり経口で10mg/kg、
b.4日目〜6日目:1日あたり経口で50mg/kg、
c.7日目〜9日目:1日あたり経口で300mg/kg。
臨床的兆候、体重、食物消費、及び血液パラメーターを追跡調査した。
結果
1.インビトロアッセイ
a.アクチン細胞骨格に対する化合物の影響の研究
静止Swiss3T3細胞を用いる2セットの実験において、Racは、化合物EHT1864及びEHT9241で前処理したのち、インシュリン、ボンベシンで、あるいは浸透圧ショックにより誘起された。浸透圧ショック後に得られた結果を、図1に示す。毒性がでない用量のEHT1864及びEHT9241での静止Swiss3T3細胞の前処理は、用量依存的に、浸透圧ショック後にRacにより誘起される捲縮の形成を防止する。第一に、各細胞はより少ない捲縮を示し、これらの捲縮ではアクチンがより少ない(蛍光標識の減少)ことが観察された。第二に、捲縮を示す細胞の総数は、処理により減少した(左下のグラフ参照)。これらの結果は、捲縮形成がインシュリン及びボンベシンにより誘起される同様の実験により確認された(データは示されていない)。他の系(REF細胞)において、創傷後のラメリポジウム/捲縮形成の用量依存的阻害が、双方の化合物での処理で観察された。
結論として、EHT1864及びEHT9241は、Racにより制御される細胞骨格構造の形成に影響を与える。
b.細胞生存性アッセイ(MTT)
細胞生存性に対するそれらの影響を研究するために、47を超える試験化合物と5つの対照化合物を、MTTで、数多くの細胞系において試験した。細胞生存性は、種々の処理期間ののち、且つ様々な条件で査定した:10%(表12、14及び15)又は0.5%(表13、6日間処理)ウシ胎仔血清(FBS)中、16時間(表15)、3日間(表14)及び6日間(表12)。化合物は、対照化合物CAI及び2MEのそれらと極めて匹敵する活性を示す。最良の化合物は、タキソールのそれより約100倍低い活性を示す。SU−6668は、全ての細胞において、低い毒性を示した。
10% FBS中MTT6日間(表12;図2−A)
化合物は、3種の腫瘍細胞系(HCT116、MDA−MB−231及びMCF7)及び2種の非腫瘍細胞系(内皮細胞HMEC1及び線維芽細胞NIH3T3)中で試験された。
HCT116細胞(倍化時間約24時間;0.3<IC50<200μM)において、24個の化合物が、4μMより低いIC50を有した(各々のカテゴリーにおいて、全ての化合物は、それらの活性に従って、最高から最低へと仕分けされる):
− 9個の化合物がOTHP保護を示す:EHT8883、EHT5881、EHT9376、EHT1006、EHT6271、EHT9140、EHT6060、EHT3788及びEHT1593、
− 9個の化合物がコウジ酸部分のR1位にピペラジノ基を示す:EHT5743、EHT9358、EHT0566、EHT0785、EHT3980、EHT4495、EHT8560及びEHT9241
− 5個の化合物がコウジ酸部分のR1位にモルホリノ基を示す:EHT5430、EHT2725、EHT1864、EHT2272及びEHT2218、
− 1個の化合物がコウジ酸部分のR1位にピペリジノ基を示す:EHT9317、
− 1個の化合物がコウジ酸部分のR1位に塩素原子を示す:EHT1494。
MDA−MB−231細胞(倍化時間36〜48時間;IC50 2.3μMから)において、9個の化合物が、9μMより低いIC50を有した:
− ピペラジノ誘導体:EHT9358、EHT8560、EHT7365、EHT9241、EHT3664、EHT0785及びEHT5743
− モルホリノ誘導体:EHT2218及びEHT1864。
HMEC1細胞(倍化時間48〜72時間;1.8<IC50<200μM)において、14個の化合物が、10μMより低いIC50を有した:
− 6個の化合物がコウジ酸部分のR1位にOTHP保護を示す:EHT3788、EHT8883、EHT9376、EHT6271、EHT1006及びEHT4745、
− 7個の化合物がコウジ酸部分のR1位にピペラジノ基を示す:EHT0566、EHT8560EHT5743EHT9241、EHT7365、EHT0785及びEHT3664。化合物EHT5743とEHT0785の活性のみ、HMEC1とHCT116細胞において、有意な相違がある(それぞれ、20倍及び5倍の相違)。
− 1個の化合物がコウジ酸部分のR1位に塩素原子を示す:EHT1494。
モルホリノ化合物EHT1864、EHT2218、EHT2272、EHT2725及びEHT5430は、HCT116細胞に比べて、HMEC1細胞において有意に異なる活性を示す(5倍〜13倍)。それらの化合物が、HCT116細胞において最も活性である。反対に、ピペリジノ誘導体EHT8560及びEHT9241は、試験した種々の細胞系に対して、より不均一な活性を示す。
このMTTスクリーニングはまた、他の最適部分の定義を可能にした:
− 炭素数5個の非拘束性直鎖リンカー
− 7−トリフルオロメチル−キノリン−4−チオール環
2つの種類の化合物が、さらなる分析のために、留め置かれた:「非選択性」ピペラジノ誘導体EHT8560EHT9241及び「選択性」モルホリノ誘導体EHT1864とEHT2725。
0.5% FBS中MTT 6日間(表13)
これらの実験は、アッセイの増殖成分を排除し、細胞生存性のみに対する化合物の効力をチェックするために行われた。7個の化合物のみが、これらの条件下にMTTで、試験された。IC50における大きな差異は、10%と0.5% FBS培養条件の間で観察されなかった。ほんの1〜2倍の差異が観察されたのみであり、化合物は細胞増殖にというよりはむしろ、おそらくは、細胞生き残りに作用することを示していた。
10% FBS中MTT 3日間(表14;図2−B)
4個の化合物が、腫瘍性大腸細胞系(DLD1とHCT116)、乳癌細胞系(MDA−MB−231とMCF7)において、3日間で、MTTで試験された。それらは、対照化合物5−フルオロウラシルの活性と非常に近い活性を有することが示された。6日のMTTで観察されたように、ピペラジン誘導体は、モルホリノ誘導体よりも、試験された種々の細胞系に対して、より均一な活性を示す。
10% FBS中MTT 16時間(表15)
4個の化合物が、大腸腫瘍性(HCT116)、乳腫瘍(MDA−MB−231)、線維芽細胞(NIH3T3)及び肝細胞(腫瘍性HepG2と1次肝細胞)において、16時間で、MTTで試験された。興味深いことに、腫瘍性肝細胞と一次肝細胞から得られた応答の間に、大きな差異は観察されなかった。
c.足場非依存性生育アッセイ
HCT116細胞が足場非依存的に生育する能力に対する化合物の効力を研究するために、細胞を、種々の濃度の化合物の存在下に軟寒天中で生育させた。これらの実験は、1)クローンサイズに影響を及ぼすことにおける、それらの潜在能力に従って化合物をランク付けすること、及び2)それらの作用様式(細胞毒性と細胞抑止性)を査定すること、を可能とした。
EHT9376、EHT9014、EHT3788及びEHT1593はすべて、マイクロモルの範囲で、足場から非依存的に生育するHCT116の能力に影響を与える。最高の効力を示した化合物は、EHT9376であった。最低の効力を示した化合物は、EHT1593であった。EHT9376のIC50は、対照化合物CAIについて算出されたIC50(それぞれ、5.4±1.2μM対5.8±1.0μM)と非常に類似している(図3−B)。
発明者らの実験において、CAIは、クローンの数に比べて、クローンサイズに優先的に影響を与えることが示された(図3−A)。このことは、CAIが細胞抑止性化合物として記述されている文献と符合する(Wasilenkoら、1996)。同様に、試験された本発明の最良の化合物は、クローンサイズに優先的に影響を与える。
結論として、本発明に記載された化合物は、細胞抑止性の作用様式を有する。
d.移動アッセイ
細胞移動に影響を与える、化合物の能力を直接的に査定するために、二つの手法が使用された:創傷治癒及びボイデンチャンバー移動アッセイ。化合物は、抗移動性化合物として文献中で記述されている、対照化合物CAI(Kohn ECら、1990; Rust WLら、2000)及び他の対照化合物2MEとSU−6668と並行して、ボイデン移動アッセイで試験された。結果を図5に示す。
創傷治癒アッセイ: 全ての実験は、毒性の出ない用量で試験された。経時的顕微鏡検査を、8時間行った(5分毎に、写真1枚)。得られた動画は、解析され、細胞の速度とそれらが覆われた全移動量を査定するために、細胞は写真から写真へと追跡された。定量は、図4−Aのグラフ中に示す。この実験から、10μM EHT9241は、REF細胞の移動を36%減少させ、30μM EHT1864は、約48%の移動(速度及び覆われた全移動量)を減少させることが示される。
ボイデンチャンバー中での移動アッセイ: 種々の細胞系が、このアッセイに使用された:腫瘍性(MDA−MB−231)、内皮細胞(HMEC1)及び線維芽細胞(NIH3T3)細胞系。11個の試験化合物と2個の対照化合物について行われ、化学誘引物質としてFBSを用いた実験で得られた結果が、図4−Bにまとめられている。これらの実験は、試験された大部分の化合物が、低いマイクロモル範囲で、種々の細胞系の移動に影響を与えることを示している。
HMEC1細胞においては、最高の活性を示す化合物は、OTHP化合物EHT3788及びEHT9376である。それらには、モルホリノ誘導体EHT1864(IC50=7.8±1.7μM)、及びピペラジノ誘導体EHT9241(IC50=9.1±1.4μM)、及びEHT8560(IC50=9.5±0.3μM)が続く。
NIH3T3細胞においては、最良化合物は、ピペラジノ誘導体EHT9241(IC50=4.7±0.6μM)、EHT7365(IC50=6.1±1.1μM)及びEHT8560(IC50=10±0.6μM)であり、モルホリノ誘導体EHT7168(IC50=16.4±3.4μM)及びEHT1864(IC50=20.4±3.5μM)が続く。
MDA−MB−231細胞においては、最良化合物は、EHT9241(IC50=2.7±1.0μM)、EHT7365(IC50=3.9±0.8μM)及びEHT8560(IC50=4.5±2.4μM)であり、モルホリノ誘導体EHT1864(IC50=5.1±1.9μM)が続く。
16時間でのMTTデータ(表15)は、試験された細胞系に応じて、IC50が3〜25倍高いことを示しているので、観察された効力は、化合物の毒性のみに起因するとすることはできない。
結論として、細胞移動の阻害に対して、ピペラジノ誘導体は、モルホリノ誘導体よりも、より効力があると思われる。また、最良の化合物は、強力な抗転移性化合物として文献中に記載されているCAIよりも低い濃度で移動に影響を及ぼす(Wuら、Clin. Cancer Res., 1997; Wasilenkoら、Int. J. Cancer, 1996; Kohn & Liotta, J. Natl. Cancer Instit., 1990; Rustら、Anal. Biochem., 2000)。
本発明に係る化合物は、このように、強力な抗移動性化合物であり、このことは、Racで制御されたラメリポジウム及び捲縮の形成を阻害するそれらの能力により、説明することができる。
e.細管形成アッセイ
上記のように、本発明の化合物及びCAIは、非常に近い抗癌特性(細胞増殖、移動、足場非依存性細胞生育)を有する。興味深いことに、CAIは、抗癌性及び抗血管形成性化合物であるとして、文献中に記述されている(Bauer KSら、2000; Krueger EA & Figg WD, 2001)。本化合物が同様に、抗血管形成特性をCAIと共有するか否かを見るために、HMEC1細胞上での細管新生アッセイを、33個の試験化合物を用いて行った。
マトリゲル上にプレート化すると、HMEC1細胞は、培地と溶媒DMSOのみの存在下に管様の構造を形成する。対照的に、培養培地中に化合物を添加すると、マトリゲル誘起ネットワーク形成の用量依存的阻害が引き起こされた。管の全長及び接合の数の双方(細管形成プロセスの代表的なものである2つのパラメーター)に対するIT50は、GraphPad Prismを用いて全ての試験化合物について算出された。接合の数に対して得られたIT50を示すグラフは、図5に示されている。管の全長に対して得られたIT50は、非常に良く似ていた(データは示されていない)。
5個の最も活性な化合物を以下に示した(最活性からより低活性へ)。
EHT8560(IC50=17.0±3.6μM)、EHT9140、EHT6060、EHT3788、EHT5881、EHT9241(IC50=26.0±8.7μM)。これらの化合物は、対照化合物CAIより、5〜8倍活性が高い。最も活性の高い化合物は、ピペラジノ誘導体EHT8560である。最も活性なモルホリノ誘導体は、EHT2218(IC50=30.8μM)であり、CAIより4倍活性が高いEHT1864(IC50=34.9±3.5μM)がこれに続く。
最良の化合物は、2MEと同一の範囲で活性であるが、それらは、細管形成プロセスに異なる形で影響を与えるようである。2MEは、処理中に細胞の完全性に影響を与えるようであり、試験化合物は、単に、細管の形成に影響を及ぼす。アッセイにおいて、SU−6668は、低活性であることが示され、これは、アッセイがVEGF及びFGFのない条件で行われたという事実により説明することができる。
内皮細胞は単に数時間処理されたのみであり、化合物はMTTを通してHMEC1細胞生存性に対して中程度の効力を有するのみであった(表12〜15参照)ことから、細管形成の阻害が、化合物の毒性に起因するとすることはできない。
f.インビトロ薬理学の結論
THP化合物は、これらの化合物が生体利用性に乏しく、インビボで極めて不安定であると考えられるため、完全な特性決定として保持されなかった。最も興味深い薬理学的及び生体利用性プロフィールを示した化合物は、ピペラジン誘導体(EHT8560及びEHT9241;「非選択的」化合物)、ピペラジン誘導体EHT5743(HCT116細胞において、非常に「選択的」で、最高活性の化合物)及びモルホリン化合物EHT1864であった。
これらの結果は、したがって、本発明の化合物、特にピペラジン誘導体EHT5743EHT8560及びEHT9241並びにモルホリン誘導体EHT1864の、腫瘍細胞生存性、移動に影響を与え、且つ細管(管様構造)の形成を阻害する能力を例証する。
2.インビボゼブラフィッシュアッセイ
試験された化合物は、EHT1864EHT9241、2ME及びCAIである。5μMフラボピリドールを内部陽性対照(internal positive control)として使用した。画像解析ソフトを用いた、処理された及び非処理のゼブラフィッシュ胚の形態計測学的解析は、種々の化合物による体節間脈管形成の阻害の定量を可能とした(図6参照)。EHT1864は、ゼブラフィッシュ胚において、用量依存的な抗血管形成活性を有し、この活性は、公知の抗血管形成性化合物2ME及びフラボピリドールの活性に匹敵する。興味深いことに、EHT1864は、対照化合物フラボピリドール及びSU−5416(示されていない)よりも、非常に低毒性であるようである。EHT9241は抗血管形成活性を示すが(40%の最大阻害)、EHT1864(最大阻害77%)よりも、かなり低活性である。栄養培地中で化合物が析出するため、CAIについて得られたデータは、確定的なものではない。
3.毒性アッセイ
a.エームス試験のスクリーニング
4個の化合物、すなわち、EHT1864、EHT2725、EHT8560及びEHT9241を、エームス試験のスクリーニングで試験した。これらの試験条件下で、それらの試験物は、サルモネラ・チフィムリウムTA98及びTA100株において、S9 mixが存在してもしなくても、全く突然変異原性を示さなかった。
b.毒性試験のスクリーニング
3個の化合物、すなわち、EHT1864EHT8560及びEHT9241を、試験した。全体として、3個の化合物は、300mg/kg/日までは、耐性はかなり良好であった。研究中に死亡は発生しなかった。3個の化合物について、最小の臨床的兆候が観察された。平均体重損失は、全ての群において、300mg/kg/日で指摘された。いくつかの限定的な生物学的な変化(血液学及び血液生化学)が指摘された。
Figure 0004648894

Figure 0004648894
Figure 0004648894

Figure 0004648894
アクチン細胞骨格への化合物効果の検討を示す。 6日及び3日処理後の、最良化合物のMTTアッセイの結果を示す。 軟寒天中での足場非依存性生育アッセイ;クローンサイズ及び数に対して得られた典型的な用量反応曲線を示す。 軟寒天中での足場非依存性生育アッセイ;各化合物について算出されたIC50を示す棒グラフである。 創傷治癒アッセイの結果を示す。 ボイデンチャンバー移動アッセイの結果を示す。 管新生アッセイ(接合の数)の結果を示す。 インビボゼブラフィッシュ血管形成アッセイの結果;用量反応曲線を示す。 インビボゼブラフィッシュ血管形成アッセイの結果;体節間管形成の50%及び最大阻害を示す。

Claims (12)

  1. 2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−ピラン−4−オン(EHT 3788)
    5−〔5−(6−フルオロ−2−メチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1593)
    5−〔5−(6−フルオロ−2−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1074)
    5−〔5−(7−プロピル−キノリン−8−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5810)
    5−〔5−(ベンゾ〔b〕チオフェン−7−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 6060)
    2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 9376)
    2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔4−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ブトキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 4745)
    2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−5−〔6−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ヘキシルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 6271)
    2−ヒドロキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン塩酸塩(EHT 1302)
    2−ヒドロキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 5909)
    2−メトキシメトキシメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 2168)
    2−クロロメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 1494)
    2−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 7365)
    2−モルホリン−4−イルメチル−5−〔5−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イルスルファニル)−ペンチルオキシ〕−4H−ピラン−4−オン(EHT 7168)
    5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−(フルオロメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 8817)
    5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((ピペリジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 9317)
    5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−(チオモルホリノ−メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5430)
    2−((ジエチルアミノ)メチル)−5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4H−ピラン−4−オン(EHT 7370)
    5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 3726)
    5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 4063)
    4−〔5−(6−モルホリン−4−イルメチル−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(EHT 8935)
    5−(5−(キナゾリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((ピロリジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5317)
    5−(5−(8−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5847)
    5−(5−(8−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 4687)
    5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 3411)
    5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 0079)
    5−(5−(6−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1426)
    4−〔5−(6−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(EHT 8791)
    4−〔5−(6−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−ペンチルオキシ〕−7−トリフルオロメチル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(EHT 2725)
    5−((4−((7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)メチル)フェニル)メトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 2218)
    5−((2−((7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)メチル)フェニル)メトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 9069)
    5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−アセチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 3980)
    4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N,N−ジエチルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 5743)
    5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−(ピバロイル)ピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 0785)
    4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N,N−ジ−イロプロピルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 0566)
    5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 8366)
    4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N−tert−ブチルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 3664)
    4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)−N−メチルピペラジン−1−カルボキサミド(EHT 4495)
    5−(6−(モルホリノメチル)−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルオキシ)−N−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イル)ペンタンアミド(EHT 6037)
    5−(2−(2−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)エトキシ)エトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 0371)
    5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン二塩酸塩(EHT 1864)
    5−((3−((7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)メチル)フェニル)メトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン二塩酸塩(EHT 0434)
    tert−ブチル 4−((5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート(EHT 9358)
    tert−ブチル 4−((5−(5−(7−クロロキノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシラート(EHT 2580)
    5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン三塩酸塩(EHT 9241)
    5−(5−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ペンチルオキシ)−2−((ピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン三塩酸塩(EHT 8560)
    5−(5−(7−クロロキノリン−4−イルオキシ)ペンチルオキシ)−2−((ピペラジン−1−イル)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 0872)
    5−(2−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)エトキシ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 5575)
    5−(8−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)オクチルオキシ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 1006)
    5−(7−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルチオ)ヘプチルオキシ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 8883)
    5−(2−(7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−イルオキシ)エトキシ)−2−(モルホリノメチル)−4H−ピラン−4−オン(EHT 6892)
    よりなる群から選択される、化合物。
  2. EHT9241、その遊離塩基EHT7365、EHT8560、EHT1864、その遊離塩基EHT7168又はEHT5743である、請求項に記載の化合物。
  3. 請求項1〜のいずれか一項に記載の少なくとも一つの化合物及び薬学的に許容しうるビヒクル又は支持体を含む、医薬組成物。
  4. 異常細胞増殖に伴う疾患又は無秩序な血管形成に伴う疾患の処置に対する、請求項に記載の組成物。
  5. 癌、再狭窄、関節炎、糖尿病、眼性疾患、網膜症の処置に対する、請求項に記載の組成物。
  6. 固形腫瘍又はリンパ腫の処置に対する、請求項のうちの一項に記載の組成物。
  7. 癌が、前立腺癌、卵巣癌、膵臓癌、肺癌、乳癌、肝臓癌、頭部及び頚部癌、大腸癌、膀胱癌、非ホジキンリンパ腫癌、白血病及び黒色腫より選択されるものである、請求項に記載の組成物。
  8. 癌細胞増殖を減少させるための、請求項に記載の組成物。
  9. 対象者における転移性癌を処置するための、請求項に記載の組成物。
  10. 糖尿病性網膜症、網膜変性症、又は加齢性黄斑変性症(ARMD)を処置するための、請求項に記載の組成物。
  11. 関節炎を処置するための、請求項に記載の組成物。
  12. 白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病を処置するための、請求項に記載の組成物。
JP2006502497A 2003-02-28 2004-02-27 化合物並びに細胞増殖性疾患、網膜症及び関節炎を処置する方法 Expired - Fee Related JP4648894B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP20030290490 EP1471063A1 (en) 2003-02-28 2003-02-28 Compounds and methods of treating cell proliferative diseases, retinopathies and arthritis
PCT/IB2004/000926 WO2004076445A2 (en) 2003-02-28 2004-02-27 Compounds and methods of treating cell proliferative diseases, retinopathies and arthritis

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006519221A JP2006519221A (ja) 2006-08-24
JP4648894B2 true JP4648894B2 (ja) 2011-03-09

Family

ID=32921633

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006502497A Expired - Fee Related JP4648894B2 (ja) 2003-02-28 2004-02-27 化合物並びに細胞増殖性疾患、網膜症及び関節炎を処置する方法

Country Status (10)

Country Link
US (2) US7514432B2 (ja)
EP (2) EP1471063A1 (ja)
JP (1) JP4648894B2 (ja)
CN (1) CN1747952A (ja)
AT (1) ATE335734T1 (ja)
AU (1) AU2004215577A1 (ja)
CA (1) CA2516239A1 (ja)
DE (1) DE602004001864T2 (ja)
EA (1) EA200501382A1 (ja)
WO (1) WO2004076445A2 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1471063A1 (en) * 2003-02-28 2004-10-27 Exonhit Therapeutics S.A. Compounds and methods of treating cell proliferative diseases, retinopathies and arthritis
EP1691812A4 (en) 2003-11-20 2010-01-13 Childrens Hosp Medical Center GTPASE INHIBITORS AND METHOD OF USE
EP1814553A4 (en) 2004-11-19 2009-10-28 Childrens Hosp Medical Center GTPASE INHIBITORS AND THEIR USE IN CONTROLLING PLATELET HYPERACTIVITY
US20070027146A1 (en) * 2005-07-27 2007-02-01 Exonhit Therapeutics Sa Methods of treating nervous disorders
US7826982B2 (en) 2005-07-29 2010-11-02 Children's Hospital Medical Center Method of identifying inhibitors using a 3-D structure of RAC-1 GTPASE
US7801502B2 (en) * 2006-12-18 2010-09-21 Aai Corporation Method for implementing continuous radio frequency (RF) alignment in advanced electronic warfare (EW) signal stimulation systems
KR20100088693A (ko) 2007-11-26 2010-08-10 토야마 케미칼 컴퍼니 리미티드 신규한 나프티리딘 유도체 1 수화물 및 그 제조법
JP2012500222A (ja) * 2008-08-15 2012-01-05 バーンハム インスティテュート フォー メディカル リサーチ 金属酵素阻害剤の設計および開発のための組成物および方法
TWI518084B (zh) * 2009-03-26 2016-01-21 鹽野義製藥股份有限公司 哌喃酮與吡啶酮衍生物之製造方法
US8409628B2 (en) 2010-02-04 2013-04-02 Penguin IP Holdings, Inc. Methods and compositions for oxygenation of skin to treat skin disorders
WO2011123619A2 (en) 2010-03-31 2011-10-06 Penguin Ip Holdings Inc. Permeable mixtures, methods and compositions for the skin
US8771682B2 (en) 2011-04-26 2014-07-08 Technische Universtität Dresden Methods and compositions for reducing interleukin-4 or interleukin-13 signaling
WO2014170712A1 (en) 2013-04-15 2014-10-23 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Rac-1 inhibitors or pi3k inhibitors for preventing intestinal barrier dysfunction
EP3007697B1 (en) 2013-06-14 2020-09-02 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Rac1 inhibitors for inducing bronchodilation
US10028503B2 (en) 2014-06-18 2018-07-24 Children's Hospital Medical Center Platelet storage methods and compositions for same
CN105424666B (zh) * 2015-12-11 2018-06-29 山东省科学院生物研究所 一种快速、定量评价化合物对斑马鱼血管生成促进作用的方法
AR110412A1 (es) 2016-12-22 2019-03-27 Orion Corp Inhibidores de la cyp11a1
WO2019023315A2 (en) 2017-07-25 2019-01-31 Geneyus LLC RAC INHIBITORS

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4644071A (en) * 1984-07-11 1987-02-17 G. D. Searle & Co. Aralkoxy and aryloxyalkoxy kojic acid derivatives
US4812584A (en) * 1984-07-11 1989-03-14 G. D. Searle & Co. Aralkoxy and aryloxyalkoxy kojic acid derivatives
JP2005529079A (ja) * 2002-03-01 2005-09-29 エグゾニ・テラピューティック・ソシエテ・アノニム 細胞増殖性疾患を処置する化合物および方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ZA858493B (en) * 1984-11-12 1986-07-30 Yamanouchi Pharma Co Ltd Heterocyclic compounds and process of producing them
EP1471063A1 (en) * 2003-02-28 2004-10-27 Exonhit Therapeutics S.A. Compounds and methods of treating cell proliferative diseases, retinopathies and arthritis

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4644071A (en) * 1984-07-11 1987-02-17 G. D. Searle & Co. Aralkoxy and aryloxyalkoxy kojic acid derivatives
US4812584A (en) * 1984-07-11 1989-03-14 G. D. Searle & Co. Aralkoxy and aryloxyalkoxy kojic acid derivatives
JP2005529079A (ja) * 2002-03-01 2005-09-29 エグゾニ・テラピューティック・ソシエテ・アノニム 細胞増殖性疾患を処置する化合物および方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1597253A2 (en) 2005-11-23
US20060183749A1 (en) 2006-08-17
AU2004215577A1 (en) 2004-09-10
ATE335734T1 (de) 2006-09-15
US7514432B2 (en) 2009-04-07
JP2006519221A (ja) 2006-08-24
US20090216014A1 (en) 2009-08-27
EP1597253B1 (en) 2006-08-09
EA200501382A1 (ru) 2006-02-24
CN1747952A (zh) 2006-03-15
WO2004076445A2 (en) 2004-09-10
CA2516239A1 (en) 2004-09-10
WO2004076445A3 (en) 2005-01-06
EP1471063A1 (en) 2004-10-27
DE602004001864D1 (de) 2006-09-21
DE602004001864T2 (de) 2007-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4648894B2 (ja) 化合物並びに細胞増殖性疾患、網膜症及び関節炎を処置する方法
EP1382604B1 (en) Quinoline derivative having azolyl group and quinazoline derivative
CA2720552C (en) Acylthiourea compound or salt thereof, and use thereof
AU2017272151B2 (en) Benzylideneguanidine derivatives and therapeutic use for the treatment of protein misfolding diseases
JP6794609B2 (ja) チェックポイントキナーゼ1(chk1)阻害剤として有用な3,5−二置換ピラゾール、並びにその調製及び用途
KR101562347B1 (ko) 시아노퀴놀린 유도체
JP6257787B2 (ja) Egfr−t790mキナーゼ阻害剤として置換されたピリミジニウム類化合物
EA029017B1 (ru) ДВОЙНЫЕ СЕЛЕКТИВНЫЕ ИНГИБИТОРЫ PI3-КИНАЗ δ И γ
JP6752283B2 (ja) Egfrキナーゼ阻害剤およびその製造方法と使用
JP2022000455A (ja) フラバグリン誘導体
KR101279689B1 (ko) 4-아미노-5-시아노피리미딘 유도체
US11834432B2 (en) Substituted amino six-membered nitric heterocyclic ring compound and preparation and use thereof
US7659267B2 (en) 1,3-Benzothiazinone derivatives, process for producing the same use thereof
KR20180032784A (ko) 신규한 이미다졸일 피리미딘 유도체, 이의 제조방법 및 이를 유효성분으로 함유하는 암의 예방 또는 치료용 약학적 조성물
KR20230011967A (ko) 1,4,5,6-테트라하이드로피리미딘-2-아민 유도체
WO2020181143A1 (en) Fendiline derivatives
WO2021072028A1 (en) Activators of heme regulated inhibitor kinase (hri)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100622

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100914

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100922

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101116

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101210

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131217

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees