JP4648843B2 - 耐火性に優れたh形鋼およびその製造方法 - Google Patents

耐火性に優れたh形鋼およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、建築構造用部材として用いられる、低降伏点比でかつ靭性と耐火性に優れたH形鋼(以降、耐火H形鋼と略記)およびその製造方法に関するものである。
従来、昭和62年3月制定の建設省(現 国土交通省)告示第332号に基づいて、高温設計強度を確保し、建築構造物に使用される鋼材の耐火被覆の不要化または低減を可能とする「新耐火設計法」に供される耐火鋼材が提供されている。
このような動向に対応し、H形鋼についても、Mo系の炭化物の析出強化により600℃での強度を確保する技術、すなわち析出強化技術をベースとして高温域での強度および降伏比の確保、即ち、耐火性を確保した多くの先行技術が開示されている。
本発明者らは、例えば特許文献1に示す通り、こうした1)析出強化技術に加えて、2)溶鋼の溶存酸素をTi、B、Mgなどによって脱酸して得る酸化物の個数を制御する技術、すなわちオキサイドメタラジー技術を付与した耐火H形鋼を開発してきた。オキサイドメタラジー技術は、次のような効果がある。
H形鋼の製造工程においては、鋼材断面内の形状不均一に伴って、圧延仕上げ温度および冷却速度が部位により異なることが主因となって、断面内ミクロ組織の不均一、即ち、結晶粒径の不均一が発現し、機械的特性の断面内ばらつきが生じる。
特に、フランジ部のなかで、フランジとウェブが結合するフィレット部(図1参照)は、他のフランジ部と比較して、圧延加工による歪量が小さいうえに、高温域での加工を強いられる。
H断面部位(図1参照)において、フィレット(フランジとウェブの交点の中心部)、1/4フランジ、および、ウェブの3点の間で、仕上げ温度差にして150℃程度の差異が発生する場合がある。この圧延温度履歴差に起因する断面部位間の機械的特性の差違を解消しなければならない。
ここで、Tiオキサイド等のフェライト粒内変態核を分散させ、粒内変態を促進させることにより、熱間圧延におけるミクロ組織形成の仕上げ温度依存性を低減し、ミクロ組織の微細均一化および機械的特性の均質化を実現する。さらに、結晶粒の均質化効果のみならず、細粒化効果をも発揮するので、母材靭性を改善できる。
特開平9−104944号公報
本発明者らは、例えば特許文献1に開示されているなどの耐火性に優れたH形鋼を製造していたが、以下の問題点を明らかにし、解消すべく改善を重ねた。
特許文献1のようにオキサイドメタラジー技術を適用してH形鋼に耐火性を付与する技術には、鋼片製造段階において、Ti添加前の酸素濃度制御およびその後のTi添加など、汎用プロセスと比較して、複雑な工程を必要とするので、生産能力減および製造原価高などの問題が生じていた。
更に、析出強化は高温域での強度および降伏比の確保、つまり、耐火性の確保には有効であるが、特許文献1で開示されているMo系炭化物は、主として、Mo2Cであるが、特許文献1の成分範囲においては、600〜650℃の温度範囲で、鋼中へ完全に固溶することが予測される。このような場合、鋼材強度に対する合金炭化物および合金炭窒化物の析出強化による効果は消失してしまう。
また、析出強化の主たる制御要素は、合金炭化物および合金炭窒化物の析出量(鋼1モル中に含まれる析出物のモル数の割合のことであり、以下「析出モル分率」という。)であり、これには温度依存性がある。温度依存性は、鋼中の炭素濃度や、合金炭化物および合金炭窒化物の種類などに起因する熱力学特性の影響を受ける。
炭素濃度の影響とは、炭窒化物を生成するMo、Ti、V、Nb、Cr等(合金元素)の濃度と比較して十分に多い場合には、温度低下に伴うフェライト中の固溶炭素濃度の低下に伴って、析出に寄与する炭素量が多くなるため、合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率も多くなる。
この結果、温度低下幅が同一でも炭素濃度が多くて合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率の増加幅が大きい場合、常温での強度および降伏比までも大きくなり過ぎていた。
合金炭化物および合金炭窒化物は、材料製造時の再加熱工程で一旦溶体化されて、後続の熱間圧延工程での冷却過程で析出する合金炭化物および合金炭窒化物でなければ、析出強化に効果的に寄与しないから、合金炭化物および合金炭窒化物にとっては、熱力学特性が安定していることだけが望ましいことではなく、加熱温度において固溶する程度とする必要があるという考えに至った。
以上の課題について精査した結果、高温域および常温域での合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率の変動幅を適切に制御する必要があるが、そのためには、具体的には、以下の項目を考慮して、鋼の成分設計を行う必要があることを知見した。
即ち、
(i)常温域に至った時の、強度および降伏比の過剰な増大を抑制するため、常温域での合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率を抑制する。
(ii)高温域での強度を確保するため、所定の高温域での所定量以上の合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率を確保するのが良い。
こうした観点を踏まえて、本発明者らは合金炭化物および合金炭窒化物の設計を種々行った。析出量についてはMo、Ti、V、Nb、Cr等の合金炭化物および合金炭窒化物を構成する合金元素群と、CおよびNとの量的バランスで制御し、熱力学特性については、合金元素群の中で相互の量的バランスで制御するH形鋼を発明した。なお、本発明で対象とする”合金炭窒化物・析出物”とは、セメンタイトを除く合金炭化物、および合金炭窒化物の合計を意味する。
具体的には、特に600〜650℃程度の温度範囲で、鋼中へ完全に固溶してしまう可能性の高いMo系炭化物(主としてMo2C)が析出物の主体の場合では、鋼材強度に対する合金炭化物および合金炭窒化物の析出強化による寄与は消失してしまう可能性があった。そこで、これらMo系炭化物の代替として、M2C型よりも高温域での安定性の高いMCN型炭窒化物に着目し、M2C型炭化物と比較してMCN型炭窒化物の析出量を増加させて、上記の課題を解決させることが有効なことを見出した。
Mo系炭化物(M2C系)以外の合金炭化物および合金炭窒化物を形成させるべく、Mo代替として主にVを多く含有させて、Moを含有しない成分系においてVおよびNbの添加量、適正な添加量バランスを見出し、VおよびNbを主体とした好ましい種類の合金炭窒化物の生成を制御できることを知見した。
なお、常温とは0〜30℃程度の温度範囲をさすのが一般的であろうが、実際の析出挙動は、一般的な常温近傍では、鋼中の合金元素および炭素、窒素等の固溶元素の拡散が著しく低下させることが知られている。 つまり、300℃未満〜一般的な常温の温度範囲では、300℃の平衡状態がほぼ維持されるが故に、本発明の説明では便宜上、300℃の析出状態を常温の析出状態に代わって代表させた。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は、以下のとおりである。
(1)質量%で、C :0.03〜0.15%、Mn:0.4〜2.0%、Al≦0.01%、V:0.2超〜0.35%、N:0.002〜0.012%、
を含有し、残部鉄及び不可避的不純物からなり、鋼1モル中に含有する析出物のモル数で定義される析出物のモル分率に関して、(x)600℃での合金炭化物および合金炭窒化物の析出物のモル分率の合計が0.3%以上、かつ、(y)(300℃での合金炭化物および合金炭窒化物の析出物のモル分率の合計)/(600℃での合金炭化物および合金炭窒化物の析出物のモル分率の合計)が2.0以下、であることを特徴とするMoを含有しない耐火性に優れたH形鋼。
(2) 更に、質量%で、Si:0.05〜0.50%を含有し、(z1)フランジ部の(600℃での0.2%耐力)/(常温での降伏強度)で求められる強度比が50%以上、かつ、(z2)常温での降伏比が80%以下、かつ、(z3)0℃でのシャルピー衝撃吸収エネルギーが100J以上、であることを特徴とする(1)記載のMoを含有しない耐火性に優れたH形鋼。
(3) 更に、質量%で、Ti:0.005〜0.020%、Nb≦0.06%、Cr≦2.0%、Ni≦1.0%、Cu≦1.0%のうち1種または2種以上を含むことを特徴とする(1)または(2)に記載のMoを含有しない耐火性に優れたH形鋼。
(4) 前記(1)〜(3)のいずれかの項に記載の成分組成を有する鋼片を再加熱した後、熱間圧延して(1)〜(3)のいずれかの項に記載のH形鋼を製造する方法であって、(a)1100〜1300℃に再加熱後、熱間圧延を開始し、(b)圧延終了後、(c)放冷するか、または加速冷却後、放冷することを特徴とするMoを含有しない耐火性に優れたH形鋼の製造方法。
(5) H形鋼のフランジ部の表面を700℃以下にまで水冷し、復熱過程で圧延する水冷・圧延サイクルを1回以上行うことを特徴とする(4)記載のMoを含有しない耐火性に優れたH形鋼の製造方法。
(6) 圧延終了後、600℃までの平均冷却速度が0.5〜5.0℃/sとなるように加速冷却を行うことを特徴とする(4)または(5)に記載のMoを含有しない耐火性に優れたH形鋼の製造方法。
本発明によれば、所定の成分組成とした鋼片を、熱間圧延等の所定の製造工程を経ることにより、適正なVの添加量バランスの下で、Vを主体とした合金炭化物および合金炭窒化物を形成し、所要の高温強度および常温での機械的特性を有する耐火性に優れたH形鋼およびその製造方法を提供することができる。
まず、本発明において、圧延に供する鋼片の化学成分を限定した理由について説明する。なお、%は、質量%を意味する。
Cは、鋼の強度を向上させる有効な成分として添加するが、0.03%未満では、構造用鋼として必要な強度が得られず、一方、0.15%を超える過剰の添加は、母材靭性、耐溶接割れ性、溶接熱影響部(HAZ)靭性等を著しく低下させる。したがって、C濃度の限定範囲を0.03〜0.15%が好ましい。
Mnは、母材の強度、靭性の確保のために、0.4%以上添加する必要があるが、2.0%を超える添加は、HAZ靭性、耐割れ性を損なう。したがって、Mn濃度の限定範囲を0.4〜2.0%とする。
Moは、炭化物を生成する合金元素であるが、同時に高価な元素であることから、低コストで耐火鋼を製造し、広く耐火鋼材を普及させるためには、Moを無添加とする。本発明では、積極的にMoを添加しないが、不純物としてのMoを0.03%以下含有することを許容するものとする。
Vは、炭窒化物を構成し、析出強化に寄与する合金元素である。
V単独およびV、Nb、Tiの添加量を適宜組み合わせ、適正にバランスさせることにより、M(C、N)型炭窒化物の体積率、高温での安定性を制御することができる。この形態制御効果を充分にするためには、Vを0.04%以上含有するものとする。
Vを0.35%超添加すると、上記炭窒化物の析出量が過剰となり、母材靭性およびHAZ靭性を損なうことになる。したがって、V濃度は0.35%以下とする。
一方、耐火性H形鋼として必要な600℃での強度を確保するためには、上記炭窒化物の析出量を所定量確保することが一つの手段であり、さらに、耐火性を確保するために従来はM2C型炭化物を主体に制御していたが、M(C、N)型炭窒化物を主体に形態制御することで効果が更に好ましくなるので、そのためには、Vを0.20%超添加することが好適である。従って、V濃度の限定範囲を0.20超〜0.35%とすることがより好ましい。
Nは、炭窒化物を構成する重要な成分であり、0.002%未満では、析出量が不充分で、一方、0.012%超では、母材靭性を著しく低下させる。したがって、N濃度の限定範囲を0.002〜0.012%とする。
Alは、強力な脱酸元素であるが、0.01%を超えて含有すると、Nと化合してAlNを析出させ、本発明の特徴である炭窒化物の析出量を低減させる。したがって、Al濃度の限定範囲を0.01%以下とする。Alは0%でも本発明の効果を得ることができるため、0%を含むものとする。
次に、本発明において選択的に添加する合金元素の濃度範囲に係る限定理由について、説明する。
Siは、脱酸元素として機能することに加えて、母材の強度確保に必要な成分であるが、0.05%未満では、殆ど強度向上に寄与せず、一方、0.50%超では、HAZにおいて硬化組織である高炭素島状マルテンサイトを生成し、靭性を著しく損なう。したがって、Si濃度の限定範囲を0.05〜0.50%とすることが好ましい。
Nbは、VやTiと同様に、M(C、N)型炭窒化物を構成し、析出強化に寄与する合金元素である。ただし、Nb添加量が0.06%を超える場合、熱間圧延前の加熱温度1100〜1300℃でも溶体化されない炭窒化物量が増加し、析出強化には寄与しない。
また、Nb添加量が0.02%に満たない場合、析出強化による強度向上が不十分である。したがって、Nb濃度の限定範囲は0.02〜0.06%が好ましい。
Tiは、NbやVと同様に、M(C、N)炭窒化物を構成し、析出強化に寄与する合金元素である。本発明におけるV添加、または、VとNbの複合添加により生成するM(C、N)型炭窒化物に固溶し、(V、Ti)(C、N)または(V、Ti、Nb)(C、N)を構成して、炭窒化物の熱安定性を変化させる。
具体的には、Ti添加により、M(C、N)型炭窒化物の熱安定性を、高温域まで拡大する。ただし、Ti添加量が0.02%を超えると、熱間圧延前の加熱温度1100〜1300℃でも溶体化されない炭窒化物量が増加し、析出強化には寄与しない。したがって、Ti濃度の限定範囲を0.02%以下が好ましい。上記の効果を得るため、Tiの下限は0.005%とすることが好ましい。
Crは、焼入れ性の向上と析出硬化により、母材の常温強度および高温強度上昇に有効な成分であるのみならず、鋼表面の粒界酸化を抑制して表面性状(平滑性)の改善にも機能する合金元素である。ただし、0.7%超の添加は、母材靭性およびHAZ靭性に悪影響を及ぼす。したがって、Cr濃度の限定範囲を2.0%以下が好ましい。上記の効果を得るため、Crの下限は0.3%とすることが好ましい。
Niは、母材の靭性を高めるのに有効な合金元素である。ただし、1.0%超の添加は、成分コストを著しく上昇させるので、Ni濃度の限定範囲を1.0%以下が好ましい。上記の効果を得るため、Niの下限は0.3%とすることが好ましい。
Cuは、母材の強化に有効な合金元素であるが、同時に焼入れ性を上昇させ、母材靭性およびHAZ靭性を損なう合金元素でもある。したがって、Cu濃度の限定範囲を1.0%以下が好ましい。上記の効果を得るため、Cuの下限は0.3%とすることが好ましい。
合金炭化物および合金炭窒化物の組成や、析出モル分率は、実際に、電子顕微鏡レベルのミクロ組織観察および分析により実測することが可能であるが、比較的簡便な判定方法として、熱力学平衡計算プログラムを用いての計算を採用してもよい。
なお、本発明で採用した熱力学平衡計算プログラムは、市販ソフトウェア「Thermo-Calc」で、データベースは「SSOL」であるが、ソフトウェアおよびデータベースの採用に関しては、信頼性の高いものであれば、この限りではない。
本発明においては、合金炭化物および合金炭窒化物の析出モル分率として、MCN型の面心立方晶(Face Centered Cubic)型およびM2C型の稠密六方晶(Hexagonal Close-Packed)型の2種類の合金炭化物および合金炭窒化物の析出モル分率を合計した値を用いた。この計算条件で、成分、温度を変化させ、析出モル分率の評価を実施した。
Vを0.35%以下の範囲で含有させる本発明の成分範囲において、合金炭化物および合金炭窒化物を構成する合金元素群の中のVに注目し、CおよびNの量とのバランスから、合金炭化物および合金炭窒化物の種類とそれによる各温度での析出強化モル分率を変動させて、各温度および常温での機械特性を調べた。
析出モル分率については、V、NbおよびTiを主成分とする合金炭窒化物をMCN型として、熱力学平衡計算によって予測するのが好ましい。連続冷却で行われる実プロセスの場合は熱力学平衡計算値とは若干相違するので補正すると良い。
まず、耐火性を確保するためには600℃での機械特性、特に0.2%耐力が重要である。157MPa以上が必要である。
合金元素群、CおよびNのバランスを変動させて、合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率を0〜1.0%の範囲で変動させて調べた結果、(x)600℃での合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率を0.3%以上にすると良いことが判った。
次に、常温での強度および降伏比までも大きくなり過ぎる問題を解消するために合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率の比、即ち、300℃での値と600℃での値との比と、各温度および常温での機械特性の適性化を調べた。即ち、常温での過剰な強度を押さえつつ耐火性を確保しこれらを両立させるためには、常温では、1)フランジ部の引張強度を400MPa以上、かつ、2)0℃でのシャルピー衝撃吸収エネルギーを100J以上と確保しつつ、耐火性については、(3)600℃での0.2%耐力を157MPa以上とする必要があることが判った。
特にMoの代替としてVを含有させた上で合金元素群の量と、CおよびNとのバランスを変動させて、合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率を0〜5.0%の範囲で変動させた結果、(y)(300℃での合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率)/(600℃での合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率)を2.0以下とすると良いことが判った。
以上により、Moの代替としてVを含有させた上で合金元素群の量と、CおよびNとのバランスを変動させた結果、例えば、図2(a)および(b)に示すような炭窒化物が新たに設計できるのである。
Vを0.35%含有する例を図2(a)に示す。600℃での合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率は0.53%となっており、本発明の条件(x)である0.3%以上を満たしている。また、600℃から300℃に温度が低下しても、合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率は約0.53%から約0.54%程度に増大するに留まって、それらの比は1.03程度に抑えられており、本発明の条件(y)2.0以下を満足していることが判る。
Vを0.22%含有する例を図2(b)に示す。600℃での合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率は0.52%となっており、本発明の条件(x)である0.3%以上を満たしている。また、600℃から300℃に温度が低下しても、合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率は約0.52%から約0.59%程度に増大するに留まって、それらの比は1.14程度になっており、本発明の条件(y)2.0以下を満足していることが判る。
これらに示す通り、結果としてこの析出物による析出強化効果についても、600℃での耐火性を維持しつつ、常温での過剰な強度増大を抑えることが可能となるという成分設計技術である。
図3に従来技術を示す。この図3において、M2C型とMCN型と、それらを合計した「total」の3種類について折れ線で示したもので、MCN型の濃度依存性がM2C型に比べて低い一例を示したものである。成分範囲は本発明の成分範囲に包含されており、600℃での炭窒化物の合計析出モル分率は本発明の条件(x)である0.3%以上を満たしているが、600℃と300℃とでの合計析出モル分率の比について本発明の範囲(y)から逸脱している。即ち、600℃のとき約0.61%程度であった合計析出モル分率が、300℃に温度が低下した時に1.42%に激増しているのが判る。300℃での値と600℃ので値の比が約2.3となって本発明の要件(y)を超えてしまっている。この結果、300℃の強度が大きくなり過ぎるという問題があったのである。
合金炭化物および合金炭窒化物の析出物サイズについても影響があるので、目標とする強度に応じてサイズを10〜1000nmに微細化させるなどの工夫を追加するのが好ましい。熱間圧延前に一旦溶体化し、熱間圧延から冷却過程で析出させるプロセスと、600℃で保持して析出させるプロセスが良い。
本発明では、300〜600℃の範囲内において温度依存性の少ない安定した析出量を示すMCN型炭窒化物と、同温度範囲において比較的温度依存性の高いM2C型炭化物との析出量比を特に規定しないが、従来と比較すれば、MCN型炭窒化物析出量/M2C型炭化物析出量の比(以下、MCN/M2C比)を増加させている点に特徴がある。例えば、高温域の一例として600℃を取りあげてみた場合、MCN/M2C比を0.7以上とすると効果が顕著になる。但し、M2C総量を低減した場合には、MCN/M2C比だけで決め難いので、例え0.7未満であっても本発明の範囲から排除されるものでは無い。
次に、熱間圧延工程でのプロセスについて、限定した理由を述べる。
まず、鋼片を1100〜1300℃に再加熱する。再加熱温度を1100〜1300℃に限定したのは、H形鋼の熱間圧延において、オーステナイト域での加工を行うに十分な温度を確保するとともに、合金炭化物および合金炭窒化物を一旦溶体化して、析出強化を十分に発現させるためである。
再加熱後、鋼片を熱間圧延するが、その工程は、基本的には、孔型圧延によるブレークダウン工程、エッジャー圧延機とユニバーサル圧延機から構成される中間ユニバーサル圧延機群による中間圧延工程、および、ユニバーサル圧延機による仕上げ圧延工程により構成される。なお、上記工程には、H形鋼のウェブ高を制御するスキューロール圧延工程も含まれる。
上記圧延工程において、上記ブレークダウン工程にて、孔底中央に突起を有し、孔底幅の異なる孔型を複数配置した圧延ロールで、鋼片の幅方向に圧延加工を施し、より適正なフランジ幅およびウェブ高さを確保する。
続いて、上記中間圧延工程にて、エッジャー圧延機で、適正なフランジ幅を確保し、また、ユニバーサル圧延機で、適正なウェブ厚とフランジ厚を確保する。さらに、仕上げ圧延工程で、フランジ部の表面温度を800℃以上に維持して、所定のH形鋼サイズに成形する。
本発明では、例えば、ウェブ厚9mm、フランジ厚12mm、ウェブ高さ500mm、フランジ幅200mmのH形鋼から、ウェブ厚40mm、フランジ厚60mm、ウェブ高さ500mm、フランジ幅500mmの大型H形鋼が、本発明の対象とするのが好ましい。
再加熱後の熱間圧延においては、圧延中、H形鋼のフランジ部表面を700℃以下にまで水冷し、復熱過程で圧延する水冷・圧延サイクルを1回以上行うことが好ましい。
前述したように、H形鋼の形状に起因して、ウェブよりも、フィレットおよびフランジが高温となることがあるので、この温度の不均一を軽減するため、必要に応じて圧延工程において、上記水冷・圧延サイクルを1回以上行う。なお、上記水冷・圧延サイクルは、H形鋼のサイズ、圧延パス回数に併せて、1回以上適宜の回数実施するのが好ましい。
本発明において、熱間圧延の終了後は、放冷するか、または、加速冷却後、放冷するのが好ましい。この冷却過程で、ミクロ組織を細粒化して、H形鋼の常温強度、靭性および高温強度を高めることができる。
熱間圧延終了後、放冷前に、加速冷却を行う場合、600℃までを平均冷却速度が0.5〜5.0℃/sで加速冷却を行うことが、ミクロ組織をより微細化する点で好ましい。
本発明においては、上記冷却工程を経て、(z1)フランジ部の(600℃での0.2%耐力)/(常温での降伏強度)で求められる強度比が50%以上、かつ、(z2)常温での降伏比が80%以下、かつ、(z3)0℃でのシャルピー衝撃吸収エネルギーが100J以上の機械的性質を有する耐火性に優れたH形鋼であることが好ましく、必要に応じて、フランジ部の常温引張強度が400MPa級で、600℃での0.2%耐力が157MPa以上、かつ、0℃シャルピー衝撃吸収エネルギーが100J以上の機械的性質を有する耐火性に優れたH形鋼、または、フランジ部の常温引張強度が490MPa級で、600℃での0.2%耐力が217MPa以上、かつ、0℃シャルピー衝撃吸収エネルギーが100J以上の機械的性質を有する耐火性に優れたH形鋼を製造することができる。なお、本発明においてはシャルピー試験片としてJIS4号2mmVノッチを、高温引張試験片としてJISA2号を、常温での引張試験片としてJIS13A号またはJIS13B号などをそれぞれ採用して求めた。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
表1に示す成分組成を有し、かつ平衡計算によって600℃および300℃での炭窒化物の合計析出モル分率をそれぞれ求めて試作した鋼(発明鋼と比較鋼)を転炉で溶製し、連続鋳造により、240〜300mm厚のスラブ鋼片を鋳造した。「tr」はトレース(=分析しても検出不可能か、もしくは不可避不純物レベル)を意味する。
比較鋼とした試作鋼a〜gについては、a〜cは本発明の要件である(x)600℃での合金炭化物及び合金炭窒化物の合計析出モル分率が0.3%以上を満たしていないものであり、d〜gは本発明の要件(y)(300℃での合金炭化物及び合金炭窒化物の合計析出モル分率)/(600℃での合金炭化物及び合金炭窒化物の合計析出モル分率)で求める比が2.0以下とした要件を満たしていないものである。
なお、表1中の最右欄の300℃と600℃とでの合金炭化物及び合金炭窒化物の合計析出モル分率の比が、左側の欄に示した300℃と600℃との炭窒化物の合計析出モル分率のそれぞれから計算される比と若干相違するものもあるが、これはそれぞれの有効数字の影響であって、各モル分率の値は、小数点第3位を四捨五入して示している。
上記鋼片を1100〜1300℃に再加熱した後、孔型圧延によるブレークダウン工程、エッジャー圧延機とユニバーサル圧延機から構成される中間ユニバーサル圧延機群による中間圧延工程、および、ユニバーサル圧延機による仕上げ圧延工程により構成される熱間圧延工程に供し、所定サイズのH形鋼を製造した。
なお、上記熱間圧延工程においては、スキューロール圧延工程により、H形鋼のウェブ高を、適宜制御した。
上記H型鋼は、ウェブ厚9mm、フランジ厚12mm、ウェブ高さ500mm、フランジ幅200mmから、ウェブ厚40mm、フランジ厚60mm、ウェブ高さ500mm、フランジ幅500mmまでのサイズ範囲で製造した。本発明鋼の一部は圧延終了後、600℃以下まで0.5〜5.0℃/sで加速冷却した。
製造したH形鋼の機械的特性は、図1に示すように、フランジにおける板厚t2の中心部(1/2t2)でのフランジ幅全長(B)の1/4および1/2幅(それぞれ1/4B、1/2B)、および、ウェブにおける板厚中心部でのウェブ高さの1/2H)の3箇所から採集した試験片について、各種試験を実施して求めた。フランジ1/4部(1/4B)における機械的性質は、H形鋼のフランジ部における機械的特性を代表できるが、今回は常温でのウェブにおける機械的特性が強化され過ぎるという問題点が解消されたことを確認するために、ウェブの機械的特性と3箇所の平均値とを調査した。3箇所の機械的特性の平均値でウェブの機械的特性を除した比を調査した。なお、測定はC断面で行った。
表2に、上記試験の結果得られた、常温降伏強度、常温引張強度、常温降伏比、シャルピー試験での0℃衝撃吸収エネルギー値(3点平均値)、600℃での0.2%耐力、600℃での0.2%耐力と常温での降伏強度の比を示す。なお、シャルピー試験は、H形鋼断面部位の中で最も低い値となるフランジ1/2B部(フィレット)での測定値を採用した。600℃での0.2%耐力はH形鋼の強度を代表する部位として、フランジ1/4B部での測定値を採用した。鋼に要求される強度クラスとしては2種類あって、1つはSN400級と規定される常温引張強度が400MPaクラス(今回は一例として、400〜520MPaレベル)のものであり、もう1つはSN490級(今回は一例として、500〜611MPaレベル)、常温引張強度が490MPaクラスのものであって、これらを分けて表記した。また、3箇所の機械的特性の平均値でウェブの機械的特性を除した比を併記した。
発明鋼は、本発明で規定する成分組成、並びに合金炭化物および合金炭窒化物の析出モル分率に関する要件(x)、(y)を満たし、かつ製造条件によって降伏強度、引張強度、0℃衝撃吸収エネルギー(要件(z3))など、特にフランジ部の(600℃での0.2%耐力)/(常温での降伏強度)で求められる強度比の要件(z1)と、常温での降伏比(z2)について、目標機械特性および高温(600℃)での機械特性を満足している。
一方比較鋼は、本発明で既定する成分条件は満足しているものの、合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率に関する要件(x)又は(y)を満たしていないため目標とする常温機械特性および高温機械特性のうちの1つまたは2つ以上を満足していないことが判る。
比較鋼c、f、gは100J以上を目標とする0℃衝撃吸収エネルギー(z3)が不足している。比較鋼a、bは高温(ここでは600℃)での0.2%耐力がSN400級で157MPa以上を目標としているにも関わらず、157MPa未満であり、SN490級の比較鋼d、eでは217MPaを目標としているにもかかわらず、206と212MPaと未達である。更に強度比(z1)も50%以上の目標値に達していない。
Figure 0004648843
Figure 0004648843
前述したように、本発明によれば、H形鋼の製造過程で、適正なVの添加量バランスの下で、Vを主体とした合金炭化物および合金炭窒化物を形成し、所要の高温強度および常温での機械的特性を有する耐火性に優れたH形鋼を提供することができる。また、本発明によるH形鋼は、鋼構造物の構造材として有用であり、本発明は、産業上の利用可能性の大きいものである。
H形鋼において、ミクロ組織および機械的特性を求めるための試験片を採取する位置(フランジにおける板厚t2の中心部(1/2t2)でのフランジ幅全長(B)の1/4および1/2幅(それぞれ1/4B、1/2B)、および、ウェブにおける板厚中心部でのウェブ高さの1/2H)を示す図である。 (a)は、本発明の一例を示しVを0.35%含有する例(発明鋼5)を示す図で、(b)は、本発明の一例を示しVを0.20%含有する例(発明鋼10)を示す図である。 従来技術を示す図である。
符号の説明
1 H形鋼
2 フランジ
3 ウェブ
4 フィレット部
B フランジ幅
H ウェブの高さ
t1 ウェブの板厚
t2 フランジの板厚

Claims (6)

  1. 質量%で、
    C :0.03〜0.15%、
    Mn:0.4〜2.0%、
    Al≦0.01%
    V:0.2超〜0.35%、
    N:0.002〜0.012%、
    を含有し、残部鉄及び不可避的不純物からなり、鋼1モル中に含有する析出物のモル数で定義される析出物のモル分率に関して、
    (x)600℃での合金炭化物および合金炭窒化物の析出物のモル分率の合計が0.3%以上、かつ、
    (y)(300℃での合金炭化物および合金炭窒化物の析出物のモル分率の合計)/(600℃での合金炭化物および合金炭窒化物の析出物のモル分率の合計)が2.0以下、
    であることを特徴とするMoを含有しない耐火性に優れたH形鋼。
  2. 更に、質量%で、Si:0.05〜0.50%を含有し、
    (z1)フランジ部の(600℃での0.2%耐力)/(常温での降伏強度)で求められる強度比が50%以上、かつ、
    (z2)常温での降伏比が80%以下、かつ、
    (z3)0℃でのシャルピー衝撃吸収エネルギーが100J以上、
    であることを特徴とする請求項1記載のMoを含有しない耐火性に優れたH形鋼。
  3. 更に、質量%で、
    Ti:0.005〜0.020%、
    Nb≦0.06%、
    Cr≦2.0%、
    Ni≦1.0%、
    Cu≦1.0%、
    のうち1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のMoを含有しない耐火性に優れたH形鋼。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載の成分組成を有する鋼片を再加熱した後、熱間圧延して請求項1〜3のいずれかの項に記載のH形鋼を製造する方法であって、
    (a)1100〜1300℃に再加熱後、熱間圧延を開始し、
    (b)圧延終了後、
    (c)放冷するか、または加速冷却後、放冷する
    ことを特徴とするMoを含有しない耐火性に優れたH形鋼の製造方法。
  5. H形鋼のフランジ部の表面を700℃以下にまで水冷し、復熱過程で圧延する水冷・圧延サイクルを1回以上行うことを特徴とする請求項4記載のMoを含有しない耐火性に優れたH形鋼の製造方法。
  6. 圧延終了後、600℃までを平均冷却速度が0.5〜5.0℃/sで加速冷却を行うことを特徴とする請求項4または5に記載のMoを含有しない耐火性に優れたH形鋼の製造方法。
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