JP4644028B2 - 成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 - Google Patents

成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法に関する。
近年、自動車の燃費向上を図るため、車体をより一層軽量化することが求められている。車体の軽量化のためには、強度の高い鋼材を使用すればよい。しかしながら、鋼材は、一般に強度が高くなるほど伸びが低下するために、プレス成形性が悪くなる。そこで、最近では、オーステナイトを室温まで保持した残留オーステナイト鋼(TRIP鋼)が強度と伸びの双方が高いため、自動車の骨格部材に使用されるようになっている。
ところで、従来のTRIP鋼は、1%を超えるSiを含有する成分系であるために、溶融めっきが均一に付着しにくく、溶融亜鉛めっき性が悪いといった問題がある。このため、TRIP鋼は、熱延鋼板や、冷延鋼板、電気めっき鋼板の工業化だけに限られており、溶融めっき鋼板の工業化は現在のところ行われていない。
そこで、このような問題を解決するために、Siを低減し、代替元素としてAlを添加し、更に、Cuを添加することによって、めっき濡れ性及び合金化処理性を向上させることが提案されている(特許文献1を参照。)。しかしながら、この方法の場合、Cuの添加によって鋼のリサクル性を劣化させるといった課題を残すことになる。
また、溶融亜鉛めっき設備は一般的に冷却速度が遅く、Alの添加によってもパーライトが形成されるため、TRIP鋼は、残留オーステナイトの量が少なくなり、冷延鋼板と比較して伸びが低下してしまう。このような問題を解決するために、Moを添加し、7℃/秒以上の冷却速度で冷却することによって、パーライトの生成を抑制し、TRIP鋼板の材質を改善することが提案されている(特許文献2を参照。)。しかしながら、この方法の場合、等温保持処理ができないために、TRIP鋼板が冷延鋼板並みの強度と延性とはなっていない。
特許第2962038号公報 特開2003−105491号公報
ところで、冷却速度の向上及び等温保持時間の付与が技術的に可能となったため、溶融亜鉛めっき系の設備においても、冷却速度の向上及び短時間での等温保持が可能となったものの、高Al成分系のTRIP鋼板では、どのような等温保持条件にて製造を行えば、強度及び延性が冷延鋼板並みになるか解明されていない。
また、冷延鋼板の製造設備では、連続焼鈍時に350〜550℃の温度範囲で30秒〜30分の間保持することで、オーステナイト相が安定するといった残留オーステナイト鋼板の製造方法の知見はあるが、その知見がそのまま、Siの代替としてAlが用いられ、その後合金化処理が施されることが必須となる亜鉛めっき用鋼板の発明に知見を与えるものではない。
そこで、本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、Siを低減してAlを代替元素とすることによって濡れ性が向上し溶融亜鉛めっきが可能となり、また、AlとMoの質量%の関係及びCとMoの質量%の関係を特定すること、金属組織としてフェライトとベイナイトとの最適化、パーライトの無害化を実施することによって、上記目的を達成するとの知見を得るに至った。すなわち、本発明者らは、成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板となる最適化な鋼成分を見出した。
また、本発明者らは、そのような成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法として、C、Mn、Moと連続焼鈍工程の等温保持温度と時間との関係を特定することによって、冷延鋼板の残留オーステナイト鋼並みに延性が向上することを見出した。
本発明は、以上のような知見に基づいて創案されたものであり、本発明の要旨とするところは以下のとおりである。
(1) 質量%で、C:0.13〜0.30%、Si:0.2%未満、Mn:0.8〜2.8%、P:0.03%以下、S:0.03%以下、Al:0.25〜1.80%、Mo:0.05〜0.30%、N:0.010%以下を含有し、Al及びMoが質量%で、次式{0.10−Al/16<Mo<0.33−Al/16}の関係を満足するとともに、C及びMoが質量%で、次式{0.1×C<Mo}の関係を満足し、且つ、金属組織がフェライト又はベイナイトを主体とし、5%以上の残留オーステナイトを含み、0%超5%以下のパーライト組織を含む鋼板において、フェライト組織が体積分率で15〜70%であり、且つ、フェライト平均粒径が10〜20μmであり、更に、パーライト平均粒径が3μm以下であることを特徴とする成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
(2) 前記パーライト組織が前記ベイナイト組織に対して、体積比率で1/10以下であることを特徴とする(1)に記載の成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
(3) 前記パーライト組織において、その硬度Hvが225以上であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
(4) 前記フェライト組織と前記ベイナイト組織との合計が、全組織に対して、体積分率で50〜80%であることを特徴とする(1)〜(3)の何れか一項に記載の成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
) 更に質量%で、V:0.01〜0.10%、Ti:0.01〜0.20%、Nb:0.005〜0.050%のうち、少なくとも1種又は2種以上を含有することを特徴とする(1)〜()の何れか一項に記載の成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
) 前記(1)〜()の何れか一項に記載の成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、冷延後750〜890℃の温度で焼鈍した後に10℃/秒以上の冷却速度で冷却し、350〜500℃の温度まで冷却した後に、350〜500℃の温度で50〜300秒の時間にて保持することで焼鈍とめっきを行う溶融亜鉛めっき工程を備え、該溶融亜鉛めっき工程は、前記C、Mn、Moが質量%で、焼鈍後の冷却終点温度をT℃とし、その温度範囲で保持する時間をt秒としたときに、次式{0.32<(2×C−0.1×Mn−0.2×Mo+T(logt)/7000)<0.43}の関係を満足することを特徴とする成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
) 熱延の巻取温度を450〜600℃とすることを特徴とする(6)に記載の成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
以上のように、本発明によれば、冷延鋼板の残留オーステナイト鋼並みに延性を向上させることができるため、成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板を提供することができる。
以下、本発明を適用した成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板は、質量%で、C:0.13〜0.30%、Si:0.2%未満、Mn:0.8〜2.8%、P:0.03%以下、S:0.03%以下、Al:0.25〜1.80%、Mo:0.05〜0.30%、N:0.010%以下を含有し、且つ、金属組織がフェライト又はベイナイトを主体とし、5%以上の残留オーステナイトを含む鋼板において、フェライト組織が体積分率で15〜70%であり、且つ、フェライト平均粒径が10〜20μmであり、更に、パーライト組織が体積分率で5%以下であり、且つ、パーライト平均粒径が3μm以下であることを特徴とするものである。
先ず、上記成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の各組成を限定した理由について説明する。
Cは、強度確保の観点から添加することに加え、オーステナイトを安定化する基本元素として必須の元素である。しかしながら、Cが0.13%未満では強度が不足し、残留オーステナイトが形成されない。一方、Cが0.3%を超えると、強度が上がりすぎ、延性が不足して工業材料としては使用できなくなる。したがって、Cは、0.13〜0.30%の範囲とする。好ましい範囲は、0.15〜0.27%であり、さらに好ましい範囲は、0.17〜0.24%である。
Siは、強度確保の観点から添加することに加え、Mnよりも更に炭化物の生成を遅らせる元素である。また、Siは、残留オーステナイトの生成に有効な元素であり、延性を確保するために添加される元素である。しかしながら、Siを0.2%以上添加すると、溶融亜鉛めっきのめっき性が劣化してしまう。したがって、Siは、0.2%未満とする。さらに、めっき性を重視する場合には、Siを0.1%以下とする。
Mnは、強度確保の観点から添加することに加え、炭化物の生成を遅らせる元素である。また、Mnは、残留オーステナイトの生成に有効な元素である。しかしながら、Mnが0.8%未満では、強度が不足してしまい、残留オーステナイトの形成が不十分となり、延性が劣化してしまう。一方、Mnが2.8%を超えると、焼入れ性が高まるため、残留オーステナイトに代わってマルテンサイトが生成してしまい、強度上昇を招きやすくなる。この場合、製品のバラツキが大きくなるほか、延性が不足して工業材料としては使用できなくなる。したがって、Mnは、0.8〜2.8%の範囲とする。好ましく範囲は、1.0〜2.2%であり、さらに好ましい範囲は、1.2〜1.8%である。
Pは、鋼板の強度を上げる元素として必要な強度レベルに応じて添加する。しかしながら、Pが0.03%を超えると、粒界へ偏析するために局部延性が劣化する。また、溶接性も劣化する。したがって、Pは、0.03%以下とする。
Sは、MnSを生成することで、局部延性及び溶接性を劣化させる元素であり、鋼板中に存在しない方が好ましい元素である。したがって、Sの上限を0.03%以下とする。
Alは、オーステナイトを残留させるために必要な元素であり、フェライトの生成を促進し、炭化物の生成を抑制することによって、オーステナイトを安定化させるといったSiと同等の作用がある。Alは、オーステナイトの安定化を図るために、0.25%以上添加する必要がある。一方、Alを過剰に添加すると、上記効果が飽和してしまうため、かえって鋼板を脆化させてしまう。また、溶融亜鉛めっきのめっき性も劣化するため、その上限を1.80%とする。
Moは、パーライトの生成を抑制する元素であり、0.05%以上添加する必要がある。Moが0.05%未満になると、パーライトの生成が抑制されず、残留オーステナイトの率が低減してしまう。一方、Moを過剰に添加すると、延性の劣化や化成処理性を劣化させるので、その上限を0.3%とする。さらに、より高い強度と延性とのバランスを得るためには、0.15%以下とする。
Nは、不可避的に含まれる元素であるが、あまり多量に含有する場合は、時効性を劣化させるのみならず、AlNの析出量が多くなり、Alを添加した効果を減少させるので、0.01%以下とする。一方、Nを不必要に低減することは製鋼工程でのコスト上昇を招くので、その下限を0.0010%とする。
さらに、上記成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板では、質量%で、V:0.01〜0.10%、Ti:0.01〜0.20%、Nb:0.005〜0.050%のうち、少なくとも1種又は2種以上を含有させることもできる。これらV、Ti、Nbは、微細な炭化物、窒化物又は炭窒化物を生成する元素であり、強度確保に有効であることから、必要に応じて1種又は2種以上添加する。しかしながら、これらV、Ti、Nbの過度の添加は、強度が上昇しすぎて延性が低下してしまう。したがって、Vは、0.01〜0.10%の範囲、Tiは、0.01〜0.20%の範囲、Nbは0.005〜0.050%の範囲とする。
次に、上記成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の金属組織について説明する。
上記高強度溶融亜鉛めっき鋼板の延性を十分確保するためには、主組織をフェライト組織とし、このフェライト組織を体積分率で15%以上とする必要である。一方、フェライトが多過ぎると、残留オーステナイトが減少して硬度が低下するため、フェライト組織を体積分率で70%以下とする必要がある。したがって、フェライト組織を体積分率で、15〜70%の範囲とする。
また、フェライト平均粒径が20μmを超えると、残留オーステナイトが荒くなるため、鋼板全体に均一なTRIP効果が得られず、伸び向上の効果が小さくなる。一方で、フェライト平均粒径が10μm未満になると、残留オーステナイトが細かくなり、歪初期に加工誘起変態が起こったような応カ−歪曲線をとり、十分なTRIP効果が得られず、伸び向上の効果が小さくなる。したがって、フェライトの平均粒径は、10〜20μmの範囲とする。
ベイナイトは、高強度化に役立つと共に、フェライト相と同様に残留オーステナイトの安定化に寄与し、結果として高延性化に役立つ。一方、ベイナイトは、過多に生成されると延性を劣化させる。したがって、フェライト組織とベイナイト組織との合計は、全組織に対して体積分率で50〜80%の範囲とする。
一般に、パーライトが生成されると、残留オーステナイト中のCの濃度が低下して、マルテンサイトが増加するため、強度は上昇するが、延性は低下してしまう。しかしながら、Cの濃度が高いめっきTRIP鋼板では、合金化処理が入るため、パーライトは抑制しにくい。
そこで、上記成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板では、パーライトを無害化するために、パーライト平均粒径を3μm以下とし、硬度Hvを225以上とし、パーライト組織を体積分率で5%以下とする。また、パーライト組織がベイナイトに対して体積比率で1/10以下とすることによって、パーライト中のCによる硬度を活用して、残留オーステナイト中のCの濃度低下を抑制した金属組織ができる。したがって、本発明では、このような条件を満足することによって、パーライト組織が入っても、強度及び延性のバランスに優れた高強度鋼板とすることができる。
また、上記成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板では、Al及びMoが質量%で、下記式(1)の関係を満足する。
0.10-Al/16<Mo<0.33-Al/16 …(1)
すなわち、上記成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板では、Moが0.10-Al/16以下になると、残留オーステナイトが形成されず延性が低下し、Moが0.33-Al/16以上になると、強度が上昇するものの、延性が劣化してしまう。
ここで、上記成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板に含まれるAlとMoとの関係を図1に示す。なお、図1中に示す囲み部分は、上述したAl及びMoの好ましい数値範囲を示す。
Alは、上述したフェライトの形成を促進する元素であり、ベイナイト変態開始時点でのフェライト分率が多くなり過ぎる。これに対して、Moは、同じフェライトフォーマーではあるが、変態そのものの速度を抑制してフェライト分率を低減させる。したがって、Moを0.10-Al/16以上とすることで、ベイナイト分率を上昇させ、残留オーステナイトを多くすることができる。一方、Moが0.33-Al/16以上になると、延性が劣化するが、その理由はベイナイトの反応速度が低下し、残留オーステナイトが少なくなるからと考えられる。このように、MoとAlとの相互作用によって、残留オーステナイトの形成量が決定されることになる。なお、この上記式(1)は、特に本発明のようにSiの添加量が低く、10℃/秒以上の冷却速度及び等温保持がある条件から得られる関係である。
また、上記成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板では、C及びMoが質量%で、下記式(2)の関係を満足する。
0.1×C<Mo …(2)
すなわち、上記成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板では、Moが0.1×C以下では、冷却中に700〜600℃で硬度Hv225以下のパーライトが生成されることにより、Cが減少して残留オーステナイト中のCの濃度が低下することにより、強度及び延性が低下すると考えられる。
次に、本発明を適用した成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法について説明する。
通常の冷延鋼板におけるTRIP鋼の製造条件は、熱延工程での圧延、コイル巻取後に冷間圧延を行い、連続焼鈍設備にて熱処理を施す。溶融亜鉛めっき鋼板の場合は、冷間圧延後に溶融亜鉛めっき工程で焼鈍とめっきを行う。
冷延鋼板は、先ず、オーステナイトとフェライトの2相共存温度域で焼鈍される。このとき、CやMn等の焼き入れ性を向上させる元素や、AlやSiなどの残留オーステナイトを残存させる元素の影響で、Cがオーステナイト中に濃化し、その後の熱処理による残留オーステナイトの生成を容易にする。
熱延後の巻取温度は、焼鈍工程において速やかに2相平衡状態に達するために重要な条件である。すなわち、熱延後の組織を間隔の小さいパーライト、又は、このパーライトとベイナイトとの混合組織とすることで、焼鈍工程にてセメンタイトを溶解しやすくする必要がある。したがって、圧延の巻取温度の上限は、600℃以下とする。また、スケールの発生を抑制し、デスケ性を良くするためにも低温巻取が望ましい。一方、巻取温度が低すぎると、硬質相が増すことにより、冷延が困難となるため、圧延の巻取温度の下限は、450℃以上とする。
以上のようにして得られた熱延鋼板は、酸洗、冷延されて焼鈍に供される。
具体的に、本発明を適用した高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法では、冷延後に750〜890℃の温度で焼鈍し、350〜500℃の温度まで冷却した後に、350〜500℃の温度で50〜300秒の時間にて保持することを特徴とする。
この焼鈍工程における焼鈍温度は、高温になるとオーステナイト比率が高くなる、又は、オーステナイトの単相となるため、オーステナイト中のCが希薄となる。このため、焼鈍温度が高くなると、その後の冷却で安定した残留オーステナイトを残存させることができなくなる。したがって、焼鈍温度の上限は、890℃以下とする。一方、低温で焼鈍を行うと、炭化物の溶解が充分でなくなるため、Sol.Cの不足からオーステナイトヘのCの濃化が十分でなくなり、残留オーステナイト比率が著しく低下する。したがって、焼鈍温度の下限は、750℃以上とする。
焼鈍後の冷却終点温度及び保持温度は、350℃未満になると、ベイナイトの生成が促進されず、一方、500℃を超えると、パーライトの生成が促進されることにより延性が劣化する。保持時間は、50秒未満になると、ベイナイトの生成が促進されず、一方、300秒を超えると、パーライトの生成が促進されることにより延性が劣化する。したがって、等温保持温度は、350〜500℃とし、保持時間は、50〜300秒とする。
また、本発明を適用した成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法では、冷延後に750〜890℃の温度で焼鈍した後に、10℃/秒以上の冷却速度で冷却する。これは、冷却速度が10℃/秒未満になると、Alの添加によっても、軟質のパーライトが形成され、残留オーステナイト量が少なくなり、延性が低下するからである。
また、本発明を適用した成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法では、C、Mn、Moが質量%で、焼鈍後の冷却終点温度をT℃とし、その温度範囲で保持する時間をt秒としたときに、下記式(3)の関係を満足する。
0.32<(2×C-0.1×Mn-0.2×Mo+T(logt)/7000)<0.43 …(3)
すなわち、上記式(3)の条件を満足する場合には、TS×EIが高い値を示し、成形性に優れた高強度鋼板及びその溶融亜鉛めっき鋼板が実現できる。これに対して、上記式(3)が0.32以下となると、球留オーステナイトヘのCの濃化が不十分となるため、マルテンサイトが形成されたり、残留オーステナイトが形成されなくなる。一方、上記式(3)が0.43以上となると、パーライトが形成され、残留オーステナイト中のCの濃度が低下することにより、強度及び延性が低下する。
なお、上記成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板に形成される亜鉛めっき層とは、亜鉛を主たる成分とするめっき層をいい、溶融亜鉛めっきだけでなく、合金化した溶融亜鉛めっきを含むものとする。
次に、本発明の実施例及び比較例について説明する。
先ず、表1に示す各成分組成を有する鋼を製造し、冷却凝固後に、1200℃まで再加熱し、880℃にて仕上げ圧延を行い、冷却後550℃で巻き取った熱延板を70%の冷間圧延し、各試料を作製した。このうち、表1中に示す試料1〜26は、何れも成分組成として、AlとMoとの関係が上記式(1)を満足すると共に、CとMoとの関係が上記式(2)を満足する実施例である。一方、表1中に示す試料27〜31は、何れも成分組成として、上記式(1),(2)を満足しない比較例である。
Figure 0004644028
次に、連続焼鈍にて、750℃〜930℃、50秒〜120秒で焼鈍を行い、3℃/秒〜50℃/秒の冷却速度で100℃〜500℃まで冷却を行った後に、100℃〜500℃の保持温度で、20秒〜5000秒間保持した。次に、合金化処理を行うため、550℃まで再加熱し、更に室温まで冷却した。その後1%のスキンパス圧延を行い、表2及び表3に示す各試料を作製した。
そして、これら各試料についての評価を行った。その評価結果を表2に示す。
なお、表2中に示す残留γ率は、残留オーステナイト率である。残留オーステナイト率の測定については、供試材を1/4tまで表面を研磨した後に、化学研磨してからMo管球を用いたX線回折により、下記式(4)に示すフェライトの(200)の回折強度Iα(200)、フェライトの(211)の回折強度Iα(211)、オーステナイトの(220)の回折強度Iγ(220)及びオーステナイトの(311)の回折強度Iγ(311)の強度比より求めた。
Vγ(体積率%)=0.25
×{Iγ(220)/(1.35×Iα(200)+Iγ(220))
+Iγ(220)/(0.69×Iα(211)+Iγ(220))
+Iγ(311)/(1.5×Iα(200)+Iγ(311))
+Iγ(311)/(0.69×Iα(211)+Iγ(311))}…(4)
また、金属組織内のフェライト、ベイナイト、パーライト、マルテンサイト及びオーステナイト組織の同定、存在位置の観察及び平均粒径(平均円相当径)と占有率の測定は、ナイタール試薬及び特開昭59−219473号公報に開示された試薬により鋼板圧延方向断面又は圧延方向と直角な断面を腐食して500倍〜1000倍の光学顕微鏡観察により定量化が可能である。
表2中に示す評価結果のうち、引張特性については、各試料からJIS5号引張試験片を作製し、各試験片をL方向引張にて評価した。そして、TS[MPa]×EL[%]の積が19000MPa%以上のものを良好とした。また、めっき性については、各サンプルに溶融亜鉛めっきを施した後に、目視にてめっきの付着状況を確認した。そして、めっき面の内90%以上の面積で均一にめっきが付着している場合を良好(○)とした。また、合金化については、パウダリング試験により、評点3以下を良好(○)とした。
また、これら各試料について別の評価を行った。その評価結果を表3に示す。
表3中に示す評価結果のうち、パーライト組織がベイナイト組織に対して体積比率で1/10以下であり、その硬度Hvが225以上のものを良好とした。また、フェライト組織とベイナイト組織との合計が体積分率で50〜80%のものを良好とした。また、フェライト組織が体積分率で15〜70%、且つ、フェライト平均粒径が10〜20μmのものを良好とした。また、パーライト組織が体積分率で5%以下、且つ、パーライト平均粒径が3μm以下のものを良好とした。
Figure 0004644028
Figure 0004644028
表2及び表3に示す評価結果において、試料1−2、13−2、16−2、17−2、18−2は、表1において本発明の成分組成を満足するが、処理条件によって焼鈍温度及び冷却終点温度が本発明の数値範囲外である。また、試料2−2、3−2、10−2、22−2、25−2は、表1において本発明の成分組成を満足するが、処理条件によって保持時間が本発明の数値範囲外である。また、試料5−2,20−2、21−2は、表1において本発明の成分組成を満足するが、処理条件によって残留γ率が本発明の数値範囲外である。また、各組織の体積比率及び平均粒径が本発明の数値範囲から外れるため、TS×ELが本発明の条件を満足していない。また、試料29−1、30−1は、表1において本発明の成分組成を満足しないが、TS×ELは良好な結果を示している。しかしながら、めっき性及び合金化が悪化している。以上のことからも、本発明の条件を満足する実施例の試料は、比較例の試料と比べて成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板となることがわかる。
本発明は、成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法として、例えば自動車の車体部品などに使用される鋼材に広く適用可能であり、その産業上の利用価値は高い。
図1は、本発明を適用した成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板に含まれるAlとMoとの関係を示すグラフである。

Claims (7)

  1. 質量%で、
    C:0.13〜0.30%、
    Si:0.2%未満、
    Mn:0.8〜2.8%、
    P:0.03%以下、
    S:0.03%以下、
    Al:0.25〜1.80%、
    Mo:0.05〜0.30%、
    N:0.010%以下
    を含有し、Al及びMoが質量%で、次式{0.10−Al/16<Mo<0.33−Al/16}の関係を満足するとともに、C及びMoが質量%で、次式{0.1×C<Mo}の関係を満足し、且つ、金属組織がフェライト又はベイナイトを主体とし、5%以上の残留オーステナイトを含み、0%超5%以下のパーライト組織を含む鋼板において、フェライト組織が体積分率で15〜70%であり、且つ、フェライト平均粒径が10〜20μmであり、更に、パーライト平均粒径が3μm以下であることを特徴とする成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
  2. 前記パーライト組織が前記ベイナイト組織に対して、体積比率で1/10以下であることを特徴とする請求項1に記載の成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
  3. 前記パーライト組織において、その硬度Hvが225以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
  4. 前記フェライト組織と前記ベイナイト組織との合計が、全組織に対して、体積分率で50〜80%であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
  5. 更に質量%で、
    V:0.01〜0.10%、
    Ti:0.01〜0.20%、
    Nb:0.005〜0.050%
    のうち、少なくとも1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
  6. 前記請求項1〜の何れか一項に記載の成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、冷延後750〜890℃の温度で焼鈍した後に10℃/秒以上の冷却速度で冷却し、350〜500℃の温度まで冷却した後に、350〜500℃の温度で50〜300秒の時間にて保持することで焼鈍とめっきを行う溶融亜鉛めっき工程を備え、該溶融亜鉛めっき工程は、前記C、Mn、Moが質量%で、焼鈍後の冷却終点温度をT℃とし、その温度範囲で保持する時間をt秒としたときに、次式{0.32<(2×C−0.1×Mn−0.2×Mo+T(logt)/7000)<0.43}の関係を満足することを特徴とする成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  7. 熱延の巻取温度を450〜600℃とすることを特徴とする請求項に記載の成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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